JP3169446B2 - 受信機 - Google Patents

受信機

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JP3169446B2
JP3169446B2 JP24559492A JP24559492A JP3169446B2 JP 3169446 B2 JP3169446 B2 JP 3169446B2 JP 24559492 A JP24559492 A JP 24559492A JP 24559492 A JP24559492 A JP 24559492A JP 3169446 B2 JP3169446 B2 JP 3169446B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、受信信号の状況に応じ
て、最適な設定状態に自動的に制御されるようにした受
信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】受信信号の状況に応じて、受信機に組み
込まれた複数個のIF帯フィルタのいずれか1つを切り
換え選択する技術が、特開平3−187623号公報に
示されている。この技術を簡単に説明すれば、受信機の
同調周波数をユーザーによる目的受信周波数の上下所定
範囲にシフトさせ、シフトさせて得られる受信信号のレ
ベルから目的受信周波数の近傍にある他局の送信周波数
の信号の存在の有無を判別し、他局の送信周波数の信号
が存在すれば狭帯域のIF帯フィルタを選択し、存在し
なければ広帯域のIF帯フィルタを選択するものであ
る。
【0003】この技術にあっては、従来ユーザーが受信
機より目的受信周波数の復調出力を聴取して、ユーザー
の判断に基づいた手動によるIF帯フィルタの切り換え
選択を、自動化した点で優れたものである。そして、自
動化することで、相互変調による歪を除去することがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来技
術にあっては、他局の送信周波数の信号の存在を当該周
波数のみの受信信号のレベルの大小によって判別するも
のであって、目的受信周波数の受信信号と近接する他局
の送信周波数の受信信号の相対比較によってIF帯フィ
ルタが選択されるものでない。この結果、目的受信周波
数の受信信号のレベルが、他局の送信周波数の受信信号
のレベルより相対的にかなり大きくても、他局の送信周
波数の受信信号が所定レベルを超えると、狭帯域のIF
帯フィルタが選択されて不必要に音質を劣化させるとい
う不具合を生ずる。また、目的受信周波数の受信信号の
レベルと他局の送信周波数の受信信号のレベルが相対的
に同程度の大きさであるが、ともに小さいレベルであれ
ば、広帯域のIF帯フィルタが選択され、相互変調を生
じさせ易いという不具合がある。
【0005】本発明は、かかる従来技術の事情に鑑みて
なされたもので、広帯域フィルタを経て得られる目的受
信周波数と近接する他局の送信周波数の信号が含まれる
受信信号のレベル変化と、狭帯域フィルタを経て得られ
る目的受信周波数のみの受信信号のレベル変化の相似性
に基づき、受信状況に応じた最適な設定状態に自動的に
制御されるようにした受信機を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明の受信機は、1本のアンテナと、このアン
テナで受信された受信信号の一部を広帯域フィルタと帯
域幅可変フィルタを介して第1の復調回路で第1の復調
信号とする第1の受信系統と、前記受信信号の一部を狭
帯域フィルタを介して第2の復調回路で第2の復調信号
とする第2の受信系統と、前記第1の復調信号のレベル
変化と前記第2の復調信号のレベル変化の相似性を比較
演算してその比較結果に基づいて前記帯域幅可変フィル
タの帯域幅を制御する比較演算手段と、を備えて構成さ
れている。
【0007】また、本発明の受信機は、1本のアンテナ
と、このアンテナで受信された受信信号の一部を広帯域
フィルタを介して第1の復調回路で第1の復調信号とす
るとともにAGC手段を含む第1の受信系統と、前記受
信信号の一部を狭帯域フィルタを介して第2の復調回路
で第2の復調信号とする第2の受信系統と、前記第1の
復調信号のレベル変化と前記第2の復調信号のレベル変
化の相似性を比較演算してその比較結果に基づいて前記
AGC手段の時定数を制御する比較演算手段と、を備え
て構成しても良い。
【0008】そして、本発明の受信機は、1本のアンテ
ナと、このアンテナで受信された受信信号の一部をノイ
ズブランカと帯域幅可変フィルタを介して第1の復調回
路で第1の復調信号とする第1の受信系統と、前記受信
信号の一部を狭帯域フィルタを介して第2の復調回路で
第2の復調信号とする第2の受信系統と、前記ノイズブ
ランカのノイズ検波信号のレベル変化と前記第2の復調
信号のレベル変化の相似性を比較演算してその比較結果
に基づいて前記帯域幅可変フィルタの帯域幅を制御する
比較演算手段と、を備えて構成することもできる。
【0009】そしてまた、本発明の受信機は、1本のア
ンテナと、このアンテナで受信された受信信号の一部を
ノイズブランカを介して第1の復調回路で第1の復調信
号とするとともにAGC手段を含む第1の受信系統と、
前記受信信号の一部を狭帯域フィルタを介して第2の復
調回路で第2の復調信号とする第2の受信系統と、前記
ノイズブランカのノイズ検波信号のレベル変化と前記第
2の復調信号のレベル変化の相似性を比較演算してその
比較結果に基づいて前記AGC手段の時定数を制御する
比較演算手段と、を備えて構成しても良い。
【0010】さらに、本発明の受信機は、アンテナで受
信された受信信号をノイズブランカとこのノイズブラン
カでノイズ検波信号が出力される帯域幅より狭い帯域幅
の帯域幅可変フィルタを介して復調回路で復調信号とす
る受信系統と、前記ノイズブランカのノイズ検波信号の
レベル変化と前記復調信号のレベル変化の相似性を比較
演算してその比較結果に基づいて前記帯域幅可変フィル
タの帯域幅を制御する比較演算手段と、を備えて構成し
ても良い。
【0011】さらにまた、本発明の受信機は、アンテナ
で受信された受信信号をノイズブランカとこのノイズブ
ランカでノイズ検波信号が出力される帯域幅より狭い帯
域幅のフィルタを介して復調回路で復調信号とするとと
もにAGC手段を含む受信系統と、前記ノイズブランカ
のノイズ検波信号のレベル変化と前記復調信号のレベル
変化の相似性を比較演算してその比較結果に基づいて前
記AGC手段の時定数を制御する比較演算手段と、を備
えて構成しても良い。
【0012】
【作 用】第2の受信系統で得られる第2の復調信号
は、狭帯域フィルタを経るので、目的受信周波数のみの
信号が得られるが、第1の受信系統で得られる第1の復
調信号は、帯域幅可変フィルタの帯域幅に応じて目的受
信周波数の信号とその近傍にある他局の送信周波数の信
号が重畳されたものである。そこで、第1と第2の復調
信号のレベル変化の相似性を比較演算し、相似性が高い
ほど目的受信周波数の信号が強いとともにそれ以外の周
波数の信号が弱くて充分なS/Nが得られると判断で
き、また相似性が低くレベル変化が全く異なるほど目的
受信周波数以外の信号が強く、目的受信周波数の近傍に
強い混信信号が存在すると判断し得る。そこで、比較結
果に基づいて帯域幅可変フィルタの帯域幅を制御するこ
とで、相似性が高ければ帯域幅を広くして目的受信周波
数の復調出力の音質を向上させ、相似性が低ければ帯域
幅を狭くして目的受信周波数の復調出力の明瞭度を向上
させ得る。
【0013】また、第1と第2の復調信号のレベル変化
の相似性が低ければ、強い混信信号の存在によって相互
変調を生じていることが予想される。そこで、比較結果
に基づいてAGC手段の時定数を制御することで、相似
性が低ければAGC手段の時定数を小さくして応答速度
を早くし、相互変調による第1の復調信号のレベル変動
を抑制し得る。
【0014】そして、第1の受信系統に設けられたノイ
ズブランカのノイズ検波信号は、目的受信周波数の信号
とその近傍にある他局の送信周波数の信号が重畳された
ものである。そこで、ノイズ検波信号と第2の復調信号
のレベル変化の相似性に応じて帯域幅可変フィルタの帯
域幅を設定することで、受信状況に応じて復調出力の明
瞭度を向上させ、または音質を向上させ得る。
【0015】そしてまた、ノイズ検波信号と第2の復調
信号のレベル変化の相似性が低ければ、強い混信信号が
存在することが予想できるので、AGC手段の時定数を
小さく制御して、第1の復調信号のレベル変動を抑制し
得る。
【0016】さらに、ノイズブランカのノイズ検波信号
は、狭い帯域幅の帯域幅可変フィルタを介して得られる
復調信号よりも、目的受信周波数の近傍にある多くの他
局の送信周波数の信号が含まれている。そこで、ノイズ
検波信号と復調信号のレベル変化の相似性に基づいて帯
域幅可変フィルタの帯域幅を設定することで、受信状況
に応じて復調出力の明瞭度を向上させ、または音質を向
上させ得る。
【0017】さらにまた、ノイズ検波信号と復調信号の
レベル変化の相似性が低ければ、AGC手段の時定数を
小さく制御することで混信信号の存在による復調信号の
レベル変動を抑制し得る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の受信機の一実施例について、
図1および図2を参照して説明する。図1は、本発明の
受信機の一実施例のブロック回路図であり、図2は、図
1の比較演算手段による動作を説明するフローチャート
である。
【0019】まず、図1を参照して構造を説明する。1
本のアンテナ10で受信された受信信号は、高周波増幅
回路12で増幅されて第1のミクサ14に与えられ、第
1の局部発振回路16からの第1の局部発振信号と混合
される。この第1のミクサ14から出力される周波数変
換された信号が第1の中間周波増幅回路18に与えら
れ、所定周波数の第1の中間周波信号が抽出および増幅
されて分配器20に与えられる。この分配器20により
第1の中間周波信号が2分され、一方が例えば20KH
zの帯域幅を有する広帯域フィルタ22に与えられ、他
方が例えば3KHzの帯域幅を有する狭帯域フィルタ2
4に与えられる。なお、狭帯域フィルタ24の帯域幅
は、広帯域フィルタ22の帯域幅に含まれる。
【0020】そして、広帯域フィルタ22を通過した第
1の中間周波信号は、帯域幅可変フィルタ26を介して
第2の中間周波増幅回路28に与えられて増幅され、第
2のミクサ30に与えられるとともに、その一部がAG
C手段32に与えられる。この第2のミクサ30には、
第2の局部発振回路34からの第2の局部発振信号が与
えられ、第1の中間周波信号の周波数変換された第2の
中間周波信号が第1の復調回路36に与えられ、第1の
復調信号が出力される。この第1の復調信号は、低周波
増幅回路38で増幅されてスピーカ40より低周波とし
て出力される。また、第1の復調信号の一部が第1のA
/D変換回路42により例えば1ms周期でサンプリン
グされ、そのサンプリング出力としてのディジタル値が
マイクロコンピュータ等で構成される比較演算手段44
に与えられる。
【0021】また、狭帯域フィルタ24を通過した第1
の中間周波信号は、第3の中間周波増幅回路46に与え
られて増幅され、その増幅出力が第2の復調回路48に
与えられて第2の復調信号が出力される。この第2の復
調信号は、第2のA/D変換回路50により第1のA/
D変換回路42と同期してサンプリングされ、そのディ
ジタル値が比較演算手段44に与えられる。
【0022】比較演算手段44は、後述するごとく、第
1と第2の復調信号のレベル変化の相似性を比較演算
し、その比較結果に基づいて、帯域幅可変フィルタ26
の帯域幅を制御するとともに、AGC手段32の時定数
を制御する。そして、帯域幅可変フィルタ26は、帯域
幅の異なる複数のフィルタを並列して比較演算手段44
の信号によりいずれか一つを切り換え選択するものに限
られず、パスバンドチューニング回路やIF WIDT
H回路等を用いたものであっても良い。また、AGC手
段32は、第2の中間周波信号のレベルに応じて比較演
算手段44からの信号に基づく時定数で、第1と第2の
中間周波増幅回路18,28に利得を制御するためのA
GC信号を与える。
【0023】そして、高周波増幅回路12から広帯域フ
ィルタ22を介して第1の復調回路36に至る経路で第
1の受信系統が構成され、高周波増幅回路12から狭帯
域フィルタ24を介して第2の復調回路48に至る経路
で第2の受信系統が構成される。
【0024】次に、図2を参照して、比較演算手段44
の動作につき説明する。まず、第1と第2のA/D変換
回路42,50でサンプリングされた新しいディジタル
値が、サンプリングされる毎に比較演算手段44内の記
憶手段にそれぞれ記憶する(ステップ1)。この比較演
算手段44内の記憶手段は、少なくとも最新の2つの第
1と第2のA/D変換回路42,50のディジタル値を
記憶し得るとともに順次に更新させる。そして、1つ前
に記憶された第1と第2のA/D変換回路42,50の
ディジタル値を読み出す(ステップ2)。さらに、新し
く記憶されたディジタル値から1つ前に記憶された先の
ディジタル値を、第1のA/D変換回路42のディジタ
ル値同士で引き算し、また第2のA/D変換回路50の
ディジタル値同士で引き算する(ステップ3)。そして
さらに、ステップ3で行なわれた2つの引き算の結果を
掛け合せて積を求める(ステップ4)。比較演算手段4
4内の記憶手段に例えば最新の20ヶの積を記憶させる
とともに順次に更新させ、最新の20ヶの積を加算して
加算値を求める(ステップ5)。またさらに、この加算
値を適宜な基準値と比較する(ステップ6)。
【0025】ところで、復調信号が増加傾向にあるなら
ば、ステップ3による引き算の結果は正となり、減少傾
向にあれば負となる。そして、第1と第2の復調信号の
増減傾向が一致するならば、ステップ3による引き算結
果はともに正または負となる。さらに、ステップ4で掛
け合されて得られた積が正であれば変動傾向が同じであ
り、負であれば変動傾向が反対であると判別できる。こ
のことから、ステップ5で最新の積のいくつかを加算す
ることで、第1と第2の復調信号の変動が同じで似てい
るほど加算値は正の大きな値となり、変動が似ていない
ほど負の大きな値となる。
【0026】そこで、ステップ5で得られた加算値を適
宜な基準値と比較する(ステップ6)。ここで加算値が
基準値より大きければ、第1と第2の復調信号の変動傾
向が似ていて、目的受信周波数の近傍にある他局の送信
周波数の信号および外乱雑音のレベルが小さく、混信信
号が少ないと判別される。このため、帯域幅可変フィル
タ26を帯域幅の広いフィルタを選択しまたは帯域幅が
拡大するよう制御する(ステップ7)。さらに、AGC
手段32の時定数を大きくし(ステップ8)、ステップ
1に戻る。また、ステップ6で、加算値が基準値より小
さければ、第1と第2の復調信号の変動傾向が似ておら
ず、目的受信周波数の近傍にある他局の送信周波数の信
号および外乱雑音のレベルが大きく、混信信号が多いと
判別される。このため、帯域幅可変フィルタ26を帯域
幅の狭いフィルタを選択しまたは帯域幅が縮小するよう
制御する(ステップ9)。さらに、AGC手段32の時
定数を小さくし(ステップ10)、ステップ1に戻る。
そして、ステップ6で加算値と基準値がほぼ同一であれ
ば、帯域幅可変フィルタ26の帯域幅を現状のままとし
(ステップ11)、AGC手段32の時定数も現状のま
まとし(ステップ12)、ステップ1に戻る。
【0027】かかる比較演算手段44による帯域幅可変
フィルタ26の帯域幅とAGC手段32の時定数の制御
によって、目的受信周波数の受信状況に応じて最適な設
定状態に受信機が自動的に制御される。なお、ステップ
7と8,9と10,11と12はそれぞれ順序が逆であ
っても良いことは勿論である。また、ステップ6で加算
値と比較される基準値は、零であっても良い。
【0028】さらに、本発明の受信機の他の実施例につ
いて、図3および図4を参照して説明する。図3は、本
発明の受信機の他の実施例のブロック回路図であり、図
4は、図3の比較演算手段による動作を説明するフロー
チャートである。図3において、図1と同じ若しくは均
等な回路ブロックには同じ符号を付けて重複する説明を
省略する。
【0029】まず、図3を参照して他の実施例の構造を
説明する。図3において、図1と異なる点は、図1の広
帯域フィルタ22に代えてノイズブランカ60が介装さ
れるとともに、第1の復調信号に代えてノイズ検波器6
2から出力されるノイズ検波信号が第1のA/D変換回
路42を介して比較演算手段44に与えられることにあ
る。このノイズブランカ60は、分配器20で2分され
た第1の中間周波信号の一方が、ノイズゲート64とノ
イズアンプ66とに与えられる。ノイズアンプ66は、
第1の中間周波信号を増幅してノイズ検波器62に与
え、ノイズ検波器62よりノイズ検波信号が出力され
る。そして、このノイズ検波信号が第1のA/D変換回
路42に与えられるとともに、しきい値を持ったゲート
制御回路68に与えられる。ゲート制御回路68により
ノイズ検波信号に含まれるパルス性ノイズが抽出され、
その抽出されたパルス性ノイズに応じてノイズゲート6
4がON/OFFされ、ノイズゲート64を通過してパ
ルス性雑音が除去された第1の中間周波信号が帯域幅可
変フィルタ26に与えられる。
【0030】ここで、ノイズ検波信号には、目的受信周
波数の受信信号に加えて、その近傍にある他局の送信周
波数および外乱雑音による受信信号が含まれている。そ
こで、このノイズ検波信号のレベルと狭帯域フィルタ2
4を経て目的受信周波数の受信信号のみからなる第2の
復調信号のレベル変化の相似性を比較することで、図1
に示す受信機と同様に、受信機を受信状況に応じた設定
状態にすることが可能である。
【0031】このノイズ検波信号のレベル変化と第2の
復調信号のレベル変化の相似性を比較演算する図3にお
ける比較演算手段44の動作につき図4を参照して説明
する。図4において、ステップ1〜5は、図3と同様で
ある。そして、ステップ5において得られた加算値に応
じて、帯域幅可変フィルタ26の帯域幅を適宜に調整設
定し(ステップ13)、さらにこの加算値に応じてAG
C手段32の時定数を適宜に調整設定し(ステップ1
4)、ステップ1に戻る。
【0032】第3図に示す本発明の受信機の他の実施例
にあっては、ノイズブランカ60を、図1に示す受信機
の広帯域フィルタ22の代わりに用いるものであり、ノ
イズブランカ60を備えた受信機に応用して好適であ
る。
【0033】さらにまた、本発明の受信機のさらに別の
実施例について図5を参照して説明する。図5におい
て、図3と同じ若しくは均等な回路ブロックには同じ符
号を付けて重複する説明を省略する。
【0034】図5において、図3と異なる点は、図3に
おける分配器20と狭帯域フィルタ24と第3の中間周
波増幅回路46と第2の復調回路48が省かれ、第1の
中間周波増幅回路18から出力される第1の中間周波信
号がノイズブランカ60のノイズゲート64とノイズア
ンプ66に直接与えられることと、第1の復調回路36
から出力される第1の復調信号が低周波増幅回路38と
第2のA/D変換回路50に与えられることにある。な
お、帯域幅可変フィルタ26の最大の帯域幅は、ノイズ
ブランカ60でノイズ検波信号が出力される帯域幅より
狭く設定される。
【0035】かかる構成にあっては、帯域幅の違いによ
り第1の復調信号に比較して、ノイズ検波信号はより多
くの目的受信周波数の近傍の他局の送信周波数および外
乱雑音による受信信号を含む可能性がある。そこで、こ
のノイズ検波信号のレベル変化と第1の復調信号のレベ
ル変化の相似性を比較することで、図1および図3に示
す受信機と同様に、受信機を受信状況に応じて最適な設
定状態に自動的に切り換えることができる。
【0036】なお、上記実施例の説明において、比較演
算手段44は、マイクロコンピュータ等を用いてソフト
的に比較演算処理しているが、これに限られずにディス
クリート部品によって比較演算手段を構成しても良いこ
とは勿論である。そして、比較演算手段としてDSP
(デジタル・シグナル・プロセッサ)を用いても良い。
さらに、第1と第2の復調信号のレベル変化の相似性を
比較演算するのに代えて、第2と第3の中間周波信号の
レベル変化の相似性を比較しても良いことは容易に理解
されるであろう。また、同様にノイズ検波信号と第2の
復調信号のレベル変化の相似性を比較演算するのに代え
て、ノイズ検波器62の前段の信号と第3の中間周波信
号のレベル変化の相似性を比較しても良い。
【0037】
【発明の効果】以上説明したところから明らかなよう
に、本発明の受信機は以下のごとき格別な効果を奏す
る。
【0038】まず、請求項1記載の受信機では、目的受
信周波数の受信信号のレベル変化と目的受信周波数およ
びその近傍にある他局の送信周波数を含む受信信号のレ
ベル変化の相似性を比較演算して受信状況を判別して帯
域幅可変フィルタの帯域幅が自動的に調整設定されるの
で、目的受信周波数の受信信号と目的受信周波数および
近傍にある他局の送信周波数の受信信号のレベル変化が
同じで似ていれば、混信信号が存在せずに帯域幅の拡大
により音質を向上させるとともに、変化が全く異なり似
ていなければ混信信号による相互変調を排除すべく帯域
幅の縮小により復調出力の明瞭度を向上させる。このよ
うに、受信状況に応じて自動的に受信機が最適な設定状
態に調整され、操作が極めて簡単である。
【0039】また、請求項2記載の受信機では、受信状
況に応じて、混信信号が存在しなければAGC手段の時
定数を大として忠実な復調信号の出力を図り、混信信号
が存在すればAGC手段の時定数を小として混信による
相互変調での復調出力の強弱変化を排除するように、自
動的に受信機が最適な設定状態に調整され、操作がそれ
だけ簡単である。
【0040】そして、請求項3および4記載の受信機に
あっても、請求項1および2記載の受信機と同様に、自
動的に受信機が最適な設定状態に調整され、操作が簡単
である。しかも、ノイズブランカのノイズ検波信号を受
信状況を判別するのに用いており、ノイズブランカを備
える受信機への応用に好適である。
【0041】さらに、請求項5および6記載の受信機に
あっても、請求項1ないし4記載の受信機と同様に、受
信状況に応じて自動的に受信機の最適な設定状態に調整
され、操作が簡単である。しかも、ノイズブランカのノ
イズ検波信号と復調信号とのレベル変化の相似性を比較
するので、狭帯域フィルタを用いた受信系統を必要とせ
ず、ノイズブランカを備えた受信機に、より簡単な構成
で応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受信機の一実施例のブロック回路図で
ある。
【図2】図1の比較演算手段による動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図3】本発明の受信機の他の実施例のブロック回路図
である。
【図4】図3の比較演算手段の動作を説明するフローチ
ャートである。
【図5】本発明の受信機のさらに別の実施例のブロック
回路図である。
【符号の説明】
10 アンテナ 12 高周波増幅回路 14 第1のミクサ 18 第1の中間周波増幅回路 20 分配器 22 広帯域フィルタ 24 狭帯域フィルタ 26 帯域幅可変フィルタ 28 第2の中間周波増幅回路 30 第2のミクサ 32 AGC手段 36 第1の復調回路 42 第1のA/D変換回路 44 比較演算手段 46 第3の中間周波増幅回路 48 第2の復調回路 50 第2のA/D変換回路 60 ノイズブランカ 62 ノイズ検波器 64 ノイズゲート
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/10 - 1/26

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1本のアンテナと、このアンテナで受信
    された受信信号の一部を広帯域フィルタと帯域幅可変フ
    ィルタを介して第1の復調回路で第1の復調信号とする
    第1の受信系統と、前記受信信号の一部を狭帯域フィル
    タを介して第2の復調回路で第2の復調信号とする第2
    の受信系統と、前記第1の復調信号のレベル変化と前記
    第2の復調信号のレベル変化の相似性を比較演算してそ
    の比較結果に基づいて前記帯域幅可変フィルタの帯域幅
    を制御する比較演算手段と、を備えたことを特徴とする
    受信機。
  2. 【請求項2】 1本のアンテナと、このアンテナで受信
    された受信信号の一部を広帯域フィルタを介して第1の
    復調回路で第1の復調信号とするとともにAGC手段を
    含む第1の受信系統と、前記受信信号の一部を狭帯域フ
    ィルタを介して第2の復調回路で第2の復調信号とする
    第2の受信系統と、前記第1の復調信号のレベル変化と
    前記第2の復調信号のレベル変化の相似性を比較演算し
    てその比較結果に基づいて前記AGC手段の時定数を制
    御する比較演算手段と、を備えたことを特徴とする受信
    機。
  3. 【請求項3】 1本のアンテナと、このアンテナで受信
    された受信信号の一部をノイズブランカと帯域幅可変フ
    ィルタを介して第1の復調回路で第1の復調信号とする
    第1の受信系統と、前記受信信号の一部を狭帯域フィル
    タを介して第2の復調回路で第2の復調信号とする第2
    の受信系統と、前記ノイズブランカのノイズ検波信号の
    レベル変化と前記第2の復調信号のレベル変化の相似性
    を比較演算してその比較結果に基づいて前記帯域幅可変
    フィルタの帯域幅を制御する比較演算手段と、を備えた
    ことを特徴とする受信機。
  4. 【請求項4】 1本のアンテナと、このアンテナで受信
    された受信信号の一部をノイズブランカを介して第1の
    復調回路で第1の復調信号とするとともにAGC手段を
    含む第1の受信系統と、前記受信信号の一部を狭帯域フ
    ィルタを介して第2の復調回路で第2の復調信号とする
    第2の受信系統と、前記ノイズブランカのノイズ検波信
    号のレベル変化と前記第2の復調信号のレベル変化の相
    似性を比較演算してその比較結果に基づいて前記AGC
    手段の時定数を制御する比較演算手段と、を備えたこと
    を特徴とする受信機。
  5. 【請求項5】 アンテナで受信された受信信号をノイズ
    ブランカとこのノイズブランカでノイズ検波信号が出力
    される帯域幅より狭い帯域幅の帯域幅可変フィルタを介
    して復調回路で復調信号とする受信系統と、前記ノイズ
    ブランカのノイズ検波信号のレベル変化と前記復調信号
    のレベル変化の相似性を比較演算してその比較結果に基
    づいて前記帯域幅可変フィルタの帯域幅を制御する比較
    演算手段と、を備えたことを特徴とする受信機。
  6. 【請求項6】 アンテナで受信された受信信号をノイズ
    ブランカとこのノイズブランカでノイズ検波信号が出力
    される帯域幅より狭い帯域幅のフィルタを介して復調回
    路で復調信号とするとともにAGC手段を含む受信系統
    と、前記ノイズブランカのノイズ検波信号のレベル変化
    と前記復調信号のレベル変化の相似性を比較演算してそ
    の比較結果に基づいて前記AGC手段の時定数を制御す
    る比較演算手段と、を備えたことを特徴とする受信機。
  7. 【請求項7】 請求項1または2記載の受信機におい
    て、前記比較演算手段は、前記第1の復調信号の新しく
    サンプリングされたレベルと先にサンプリングされたレ
    ベルの差を演算するとともに、前記第2の復調信号の新
    しくサンプリングされたレベルと先にサンプリングされ
    たレベルの差を演算し、そして前記2つの差を掛け合せ
    て積を求め、さらに最新の所定数のこれらの積を加算
    し、その加算値の大小によって前記第1の復調信号のレ
    ベル変化と前記第2の復調信号のレベル変化の相似性を
    判別する、ことを特徴とした受信機。
  8. 【請求項8】 請求項3または4記載の受信機におい
    て、前記比較演算手段は、前記ノイズ検波信号の新しく
    サンプリングされたレベルと先にサンプリングされたレ
    ベルの差を演算するとともに、前記第2の復調信号の新
    しくサンプリングされたレベルと先にサンプリングされ
    たレベルの差を演算し、そして前記2つの差を掛け合せ
    て積を求め、さらに最新の所定数のこれらの積を加算
    し、その加算値の大小によって前記ノイズ検波信号のレ
    ベル変化と前記第2の復調信号のレベル変化の相似性を
    判別する、ことを特徴とした受信機。
  9. 【請求項9】 請求項5または6記載の受信機におい
    て、前記比較演算手段は、前記ノイズ検波信号の新しく
    サンプリングされたレベルと先にサンプリングされたレ
    ベルの差を演算するとともに、前記復調信号の新しくサ
    ンプリングされたレベルと先にサンプリングされたレベ
    ルの差を演算し、そして前記2つの差を掛け合せて積を
    求め、さらに最新の所定数のこれらの積を加算し、その
    加算値の大小によって前記ノイズ検波信号のレベル変化
    と前記復調信号のレベル変化の相似性を判別する、こと
    を特徴とした受信機。
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