JP3168917B2 - 流量測定装置 - Google Patents

流量測定装置

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JP3168917B2 JP13098396A JP13098396A JP3168917B2 JP 3168917 B2 JP3168917 B2 JP 3168917B2 JP 13098396 A JP13098396 A JP 13098396A JP 13098396 A JP13098396 A JP 13098396A JP 3168917 B2 JP3168917 B2 JP 3168917B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体の流通を制
御する制御弁を接続してなる流体流通ラインにおいて、
前記制御弁の通電状態を検出することにより、前記流体
流通ライン中の流体流量を測定する装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】流体の流量の測定は、機器の制御や管理
のために必要である。例えば、ボイラにおいては、燃料
供給量、給水量、蒸気発生量等の各種流量を測定するこ
とにより、ボイラの制御を行なったり、またそれらの流
量に基づいて燃焼量ボイラ効率等を求めることによ
り、使用状況を確実に把握し、効率的な運転のための管
理を行なっている。通常、このようなボイラの管理にお
いては、上述の各量を日誌(通常、ボイラ日誌とい
う。)に記録し、運転の終了後、一定時間(例えば1時
間)毎の給水流量および燃料流量等の記録から、ボイラ
の負荷状況、すなわち蒸気使用量を算出している。しか
し、この算出方法では、一定時間毎の各測定値に基づい
て、蒸気使用量を算出するものであり、したがってこの
一定時間の間の蒸気使用量の平均値を求めているに過ぎ
ない。ところで、一般に、蒸気使用量は図2に示すよう
に時間的に変動するため、ボイラの増設、更新(入れ替
え)等に際し、瞬間蒸気使用量(最高蒸気使用量)や時
間的負荷変化傾向を知りたい場合、上述の平均値による
分析方法では正確な値が得られない。このような瞬間的
な最大値を含めて蒸気負荷を検出するためには、例え
ば、ボイラの蒸気配管に蒸気流量計を取り付けて、この
ボイラによって発生した蒸気の使用量を測定することが
考えられるが、このような蒸気流量計は概して高価であ
り、ま通常は無くても別段支障が無いため、ボイラ毎
に接続しているところは一般に少ない。また、蒸気流量
計を新たに追加するのでは、手間とコストがかかってし
まう。さらに、ボイラによっては、上述の燃料流量計や
給水流量計が必ずしも接続されているとは限らず、この
ようなボイラに燃料流量計給水流量計を新たに追加す
ることは、同様に手間とコストがかかってしまう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、この発明
が解決しようとする課題は、既設の流体流通ラインであ
っても容易に取り付けて流体流量を測定でき、構造が簡
単な流量測定装置を提供することであり、さらに既設の
ボイラであっても容易に取り付けて蒸気流量を測定で
き、構造が簡単な蒸気の流量測定装置を提供することで
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明
は、流体の流通を制御する制御弁を接続してなる流体流
通ラインにおいて、前記制御弁の通電状態を検出するこ
とにより、前記通電状態の制御弁に対応するパルス信号
を生成するパルス発生器と、このパルス信号に基づいて
流体流量を演算する演算器とからなり、前記流体流通ラ
インが、ボイラへの燃料を供給するものであり、前記演
算器が、前記制御弁の通電状態に対応するパルス信号か
ら求めた燃料の流量に基づいて蒸気流量を求めるもので
あることを特徴としている。さらに、請求項2に記載の
発明は、前記演算器が、前記ボイラに設けた圧力検出手
段によって得た蒸気圧力の検出信号に基づいて前記蒸気
流量を補正するものであることを特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】この発明は、流体の流通を制御す
る制御弁を接続してなる流体流通ラインにおける流体流
量を測定するための流量測定装置として実施される。こ
の流量測定装置はパルス発生器演算器とで構成し、
前記パルス発生器によって前記制御弁が通電状態にあ
るかどうかを検出し、通電状態の制御弁があれば、該当
する制御弁に対応するパルス信号を生成し、前記演算器
において、このパルス信号に基づいて流体流量を演算す
るものである。すなわち、流体の流量(単位時間当た
り)は、前記流体流通ライン中の前記制御弁の開弁状態
によって決まるから、前記制御弁が通電状態であるかど
うかを検出することによって単位時間当たりの流体流量
を求めることができる。ここで、前記制御弁の通電状態
とは、前記制御弁を駆動するための電力が供給されてい
ることを指す。すなわち、前記制御弁が単にオン−オフ
動作する電磁弁や電動弁(モータ弁)の場合には、前記
制御弁側または電力供給側の端子を利用して、通電の有
無を検出することにより、前記制御弁が開弁状態か閉弁
状態かを判断することができる。また、前記制御弁が、
印加される電圧値や電流値によって、その開度を調整可
能なサーボ弁等の場合には、この印加される電圧値や電
流値を上述同様にして検出することにより、開弁率を判
断することができる。さらに、この発明の流量測定装置
は、前記流体流通ライン中の制御弁の通電状態に基づい
て流量を測定するものであるから、既存の(または、既
設の)流体流通ラインにおいて、少なくとも制御弁さえ
備えていれば、この制御弁にパルス発生器を接続するこ
とにより、流体流量を求めることができる。
【0006】前記流体流通ラインは、一つの流路にその
流路を開閉する制御弁を備えたものや、一つの流路にそ
の流路内の流量を調整するために開弁率を制御する制御
弁を備えたものの他、複数の分岐流路を備え、各分岐流
路のそれぞれを選択的に開閉する制御弁を備えたもの
等、制御弁を備えた流体流通ライン全てを含む。
【0007】前記パルス発生器は、前記制御弁に接続し
てその通電状態を検出し、通電状態となった前記制御弁
に対応するパルス信号を生成するが、このときのパルス
信号は、通電されて開弁状態または閉弁状態となった制
御弁の個数や、前記制御弁を通過する流体の流量に対応
させて単位時間当りのパルス数や、各パルスの幅、高さ
(振幅)を変化させる。例えば、前記制御弁が流路のオ
ン−オフを行なう電磁弁の場合には、前記制御弁の動作
状態(開弁状態か閉弁状態か)によって前記制御弁を通
過する流量が決まるため、通電状態を検出することによ
って前記流体流通ライン中を流れる流体流量に対応させ
たパルス信号を出力するこのような制御弁において、
電力の供給により流路を開くものと、閉じるものとがあ
るが、この場合には、前記パルス発生器または演算器に
おいて、流量とパルス信号との対応を逆にす。ここ
で、前記流体流通ラインがつの制御弁を備える場合に
は、前記パルス発生器は、この1つの制御弁の通電状態
に対応させて述のパルス信号を出力するが、複数の制
御弁を備える場合には、開弁状態(または、閉弁状態)
となった制御弁の数に対応させてパルス信号を出力す
る。ここで前記各制御弁を通過する流体流量が全て同
じ場合には、前記流体流通ラインを流れる流体流量は開
弁状態の制御弁の個数に比例するが、前記各制御弁を通
過する流体流量が異なるものがある場合には、その比率
に応じてパルス信号を調整する。前記パルス発生器は、
外部の信号によって時定数が変化する周知の発振回路
や、前記各制御弁のそれぞれの通電状態に応じてそれぞ
れ固有のパルス信号を発生させ、これらのパルス信号を
演算することにより、通電状態にある制御弁に対応する
パルス信号を発生させる演算回路を利用したもののよう
にハードウェアのみによって構成する他、前記各制御弁
の通電状態の検出信号を演算処理を行なうことにより所
定のパルス信号を生成するソフトウェアを適宜の演算処
理装置とともに組み込むことによって構成したものを含
む。
【0008】前記演算器は、前記パルス発生器からのパ
ルス信号から流体流量を求める手順をソフトウェア(プ
ログラム)として記憶するとともに、流体流量の演算結
果をデータとして記録する機能を有するもので、以上の
処理のみを行なう専用の処理装置として構成する他、汎
用の処理装置に上述の手順を記憶させて構成する。後者
の場合には、例えば、据置型可搬型,携帯型のパーソ
ナル・コンピュータや、ワークステーション等を含む。
また、前記演算器に入力されるパルス信号は、前記パル
ス発生器において発生させた後、前記演算器でソフトウ
ェアによって処理するまでに、前記演算器で処理し得る
データとして変換される。
【0009】この発明を適用する流体流通ライン中の制
御弁は、上述したように、開閉動作のみを行う制御弁を
用いて段階的に流体流量を調整する流体流通ラインに適
用して特に好適なものであるが、連続的に流体流量を調
整する制御弁を備えた流体流通ラインにおいても適用で
きるものである。
【0010】さらに、この発明の流量測定装置は、ボイ
ラへの燃料を供給するための燃料供給ラインを流体流通
ラインとして適用することにより、ボイラの燃料供給量
の測定装置としても実施できるほか、ボイラにおける蒸
気負荷を分析するための蒸気流量測定装置としても実施
できる。ここで、この蒸気負荷とは、ボイラに蒸気使用
機器を接続した系全体からみれば、この系における蒸気
の使用量であり、ボイラのみに注目すると、蒸気の発生
量に該当し、ともにボイラの蒸気配管中の蒸気流量を意
味するものである。蒸気流量測定装置としてこの発明の
流量測定装置を実施する場合には、流体流通ラインとし
ての燃料供給ラインに燃料の供給を制御する制御弁を備
えたボイラにおいて、前記制御弁の通電状態を検出する
ことにより、上述手順で求めた燃料流量に基づいて蒸
気流量を演算する。すなわち、ボイラの蒸発量は、燃料
の燃焼によって発生する熱量と相関関係を有するもので
あるから、燃料の供給量を検出することによって蒸発量
を求めることができる。
【0011】前記燃料供給ラインは、周知のように、ボ
イラの燃焼装置に燃料を供給するためのもので、前記流
量測定装置はこの燃料供給ライン中に接続されている制
御弁の通電状態を検出する。
【0012】前記演算器は、上述同様に、このパルス信
号に対応する燃料流量から蒸発量を求める手順をソフト
ウェア(プログラム)として記憶するとともに、蒸発量
の計算結果をデータとして記録する機能を有するもの
で、上述同様に、以上の処理のみを行なう専用の処理装
置として構成する他、汎用の処理装置に上述の手順を記
憶させて構成する。
【0013】さらに、蒸気流量測定装置は、ボイラに設
けた圧力検出手段からの蒸気圧力の検出信号を入力する
ことにより、上述の蒸気流量を補正するように構成す
る。すなわち、燃焼中にボイラの缶内圧力が変化すると
この圧力変化によって蒸発量が変化するためで、燃焼中
にボイラ缶内の蒸気圧力が下降している場合は、燃焼量
に相当する蒸発に加えて、この減圧状態による蒸発(所
謂、自己蒸発)が生じるため、ボイラ缶内の圧力を入力
することにより、この自己蒸発による蒸気量を加算する
ことにより、蒸気量を補正する。一方、燃焼中にボイラ
缶内の蒸気圧力が上昇している場合は、燃焼量から、こ
の圧力上昇分に該当するボイラの保有水量分のエンタル
ピが増加するため、この増加分に対応する熱量を前記燃
焼量から差し引いて蒸気量を計算することにより、蒸気
量を補正する。
【0014】この発明を適用するボイラは、二位置制
御、三位置制御、四位置制御等のように、開閉動作のみ
を行う制御弁を用いて段階的に燃焼量を調整するものに
適用して特に好適なものであるが、上述したように連続
的に燃料流量を調整する制御弁を用いた比例制御による
ものにおいても適用できるものである。
【0015】
【実施例】以下、この発明に係る流量測定装置をボイラ
の蒸気負荷を分析するための蒸気流量測定装置として実
施する場合の好ましい一実施例について図面に基づいて
説明する。ここで、図1は、この発明に係る流体測定装
置の一実施例の構成を示す概略説明図である。
【0016】先ず、この実施例における蒸気流量測定装
置を適用するボイラの例について、図1を参照しながら
説明する。図1において、ボイラ1は、その上部に燃焼
装置2を取り付けてあり、この燃焼装置2は、燃料供給
ライン3と燃焼用空気の供給経路であるウインドボック
ス4を備えている。
【0017】この実施例における前記燃焼装置2は、燃
焼量を段階的に調節する形式のもので、図示する実施例
においては、三位置制御方式に対応するものである。
なわち、燃焼量が、停止,低燃焼,高燃焼の三段階に調
節されるものであるから、前記燃料供給ライン3は、2
本の分岐配管3a,3bを備えており、これらの各分岐
配管3a,3bの夫々に制御弁5a,5bを接続した構
成としてある。そして、前記各制御弁5a,5bを選択
的に開閉することにより燃料の供給量を段階的に調節し
ている。ここで、この実施例における前記各制御弁5
a,5bは、常閉型の電磁弁であって、通電されること
により流路を開くものである。また、前記ウインドボッ
クス4には、その上流端に送風機等の空気供給手段(図
示省略)を取り付けてあり、この空気供給手段からの燃
焼用空気の供給量は、前記料供給量の調整に応じて段
階的に調節される。また、燃焼用空気の供給量の調整に
際しては、空気調整手段の下流側に風量調節ダンパを設
ける方法、インバータ等により送風機の回転数を制御す
る方法等によって行なわれる。
【0018】前記ボイラ1には、給水ライン6を接続し
てあり、この給水ライン6中には、その上流側から、給
水ポンプ8逆止弁9を接続してある。さらに、前記
ボイラ1には、内部で発生した蒸気を取り出すための蒸
気ライン10を接続してあり、この蒸気ライン10に
は、主蒸気弁11を設けている。さらに、前記ボイラ1
には、缶内圧力を検出する圧力検出手段としての圧力セ
ンサ12を設けてある。
【0019】さて、この実施例における蒸気流量測定装
置20は、前記燃料供給ライン3に接続した制御弁5
a,5bの通電状態を検出することにより、開弁状態の
制御弁の個数に対応する燃料流量を算出し、さらにこの
燃料流量に基づいて蒸気流量を演算するものである。
に、この実施例においては蒸気流量の検出を正確に
行なうために、前記圧力センサ12からの圧力検出信号
を演算器に入力し、演算器において、前記燃料流量とこ
のボイラ缶内の圧力に基づいて、蒸気流量を求めるもの
である。詳細には、前記蒸気流量測定装置20は、前記
制御弁5a,5bの通電状態を検出し、開弁状態とな
った制御弁5a,5bによって前記燃料供給ライン3を
流通する燃料流量に対応した所定のパルス信号を出力す
るパルス発生器21と、このパルス信号から、ボイラ1
の蒸発量を求める演算器23とで構成される。さらに、
前記圧力センサ12からの圧力検出信号(アナログ信
号)をデジタル信号に変換するアナログ−デジタル変換
器(以下、A/D変換器という。)22を備え、このA
/D変換器22からのデジタル信号と前記パルス発生器
21からのパルス信号とを前記演算器23に伝送するデ
ータ伝送器24を備える。
【0020】前記パルス発生器21は、前記制御弁5
a,5bの通電状態に基づいて、前記各制御弁5a,5
bが開弁状態となることによって前記燃料供給ライン3
における燃料流量に対応するパルス信号を生成する。こ
の実施例における前記各制御弁5a,5bは、常閉型の
電磁弁であるため、前記制御弁5a,5bまたは電力
供給側の端子と前記パルス発生器21の入力端子とを接
続することにより、前記各制御弁5a,5b通電の有
無を検出する。このように、前記各制御弁5a,5bの
通電状態は、前記各制御弁5a,5bの電源端子を前記
パルス発生器21に接続することによって検出できるた
め、前記ボイラ1側の制御回路に検出端子を接続する等
の改造を必要とせず、しか前記電源端子に前記パルス
発生器21を接続しても前記ボイラの制御回路や前記
制御弁5a,5bの動作に何等の影響を与えることな
く、燃料流量や蒸気流量の検出を行なえる。さらに、こ
の実施例では、2つの制御弁5a,5bを選択的に開閉
制御することによって燃焼量を高燃焼と低燃焼とに切り
替えるものであるから、高燃焼の燃焼量を低燃焼の2倍
とすると、高燃焼状態の場合には、一定時間当りに発生
するパルス数を低燃焼状態の場合の2倍とする。例え
ば、前記制御弁5a,5bのうち、一方の制御弁のみ
が通電状態にあり、低燃焼状態の燃料供給状態となって
いる場合には、2秒に1回のパルスを発生させ、両方の
制御弁5a,5bにが通電状態にあり、高燃焼状態の燃
料供給状態となっている場合には、1秒に1回の割合で
パルスを発生させる。前記パルス発生器21は、例え
ば、時定数が外部の信号によって変化する周知の発振回
路であって、前記各制御弁5a,5bの通電状態をリレ
ー等によって検出し、このリレー接点によって時定数を
決める抵抗値,コンデンサ容量,インダクタンスの値を
変化させることにより、タイマ回路から所定のパルス信
号を発生させる構成とする。また、前記パルス発生器2
1は、前記各制御弁5a,5bのそれぞれの通電状態に
応じてそれぞれ固有のパルス信号を発生させ、これらの
パルス信号を演算することにより、通電状態にある制御
弁5a,5bに対応するパルス信号を発生させる構成
することもできる。以上のように、前記パルス発生器2
1は、周知の発振回路演算回路を利用してハードウェ
アのみによって構成する他、前記制御弁5a,5bの
通電状態に応じた演算処理を行なうソフトウェアを適宜
の演算処理装置とともに組み込むことによっても構成
ることもできる
【0021】前記A/D変換器22は、後述するように
前記圧力センサ12からのアナログ信号を、デジタル信
号に変換するものである。
【0022】前記データ伝送器24は、前記パルス発生
器21および前記A/D変換器22からのパルス信号を
一括して前記演算器23に伝送するためのインターフェ
ースとして機能するもので、この実施例においては、前
記演算器23と前記パルス発生器21および前記A/D
変換器22との間に介在させてある。この実施例のよう
前記演算器23として一般的なパーソナルコンピュー
タを使用する場合、このパーソナルコンピュータにはR
S−232C規格のシリアルインターフェースが標準的
に使用されているため前記データ伝送器24も同様の
規格のシリアルインターフェースを使用し、前記演算器
23側のインターフェースと接続することによって、前
記パルス発生器21および前記A/D変換器22からの
信号を一括して前記演算器23に送信する。ここで、こ
の実施例では、前記A/D変換器22からの出力信号は
デジタル信号であるが、前記パルス発生器21からの出
力信号はパルス信号である。したがって、これらの信号
を、前記データ転送器24によって前記演算器23に伝
送するには、前記パルス発生器21からのパルス信号を
デジタル信号に変換しておく必要がある。そのために
は、例えばパルス数をカウントしてデジタル信号を出力
するカウンタ回路を、前記A/D変換器22または前記
データ伝送器24に内蔵するか、または両者間に接続し
た構成とする。また、この実施例では、前記A/D変換
器22からの信号と、前記パルス発生器21からの信号
とは、前記データ伝送器24を介して、一括して前記演
算器23に送信する構成としてあるが、このインターフ
ェースとしての機能は、前記A/D変換器22や、前記
パルス発生器21に組み込むこともできるが、前記パル
ス発生器21や前記A/D変換器22からのパルス信号
は、前記演算器23に直接入力する構成とすることもで
きる
【0023】前記演算器23は、前記制御弁5a,5
bの通電状態を示すパルス信号から燃料流量を求め、
にこの燃料流量に基づいて蒸発量を求める計算手順を
ソフトウェア(プログラム)として記憶するとともに、
蒸発量の計算結果をデータとして記録する機能を有する
もので、この実施例では、既存のボイラ1に簡単に取り
付けて蒸気負荷を分析するという目的から可搬式のパー
ソナル・コンピュータを用いている。ここで前記演算
器23には、蒸気負荷を分析するボイラについての固有
の値、例えば、前記ボイラの保有水量や効率,給水温
度,前記各制御弁5a,5bを通過する燃料流量,燃料
の比重量,燃料の発熱量等を予め設定値として入力し、
記憶させてある。また、前記演算器23には、蒸気の温
度や圧力に応じた飽和水、飽和蒸気のエンタルピの値等
も参照データとして入力し、記憶させてある。そして、
前記パルス信号と前記各制御弁5a,5bを通過する燃
料流量,燃料の比重量から燃料流量を求め、さらにこの
燃料流量とこれらの設定値から求められた蒸気負荷は、
所定の時間幅でもって適宜計算される。この計算結果を
日時とともに、逐次、前記演算器23の記憶装置(図示
省略)に書き込み、後にこの計算結果を参照し集計する
ことにより、前記ボイラ1の経時的な運転状況を把握す
ることを可能とする。
【0024】さらに、前記蒸気流量測定装置20は、基
本的には、前記燃料供給量によって蒸発量を解析する
が、さらに、前記ボイラ1の缶内の圧力を検出する圧力
センサ12からの缶内圧力の検出信号を前記演算器23
に入力することにより、この蒸気流量を補正する構成と
してある。すなわち、燃焼中にボイラ缶内の蒸気圧力が
低下すると、前記燃焼量に相当する蒸発に加えて、この
圧力低下による蒸発(所謂、自己蒸発)が生じるため、
ボイラ缶内の圧力を入力して、この自己蒸発による蒸気
量を加算することにより、蒸気量を補正する。一方、燃
焼中にボイラ缶内の蒸気圧力が上昇すると、この圧力上
昇分に該当するボイラの保有水量分のエンタルピが増加
するため、この増加分に対応する熱量を前記燃焼量から
差し引いて蒸気量を計算することにより、蒸気量を補正
する。ここで、この際の前記圧力センサ12からの圧力
検出信号は、前記A/D変換器22によってパルス信号
(デジタル信号)に変換し、前記データ伝送器24を介
して前記演算器23に入力する。
【0025】続いて、得られたデータをもとに、蒸気負
荷、すなわち蒸気使用量を算出する方法について説明す
る。蒸気使用量の算出方法については、燃料流量と蒸気
圧力のデータに基づいて算出する。この際の、データの
サンプリング時間は10sec 毎程度が適当である。ここ
、燃料流量は、述したように、前記各制御弁5a,
5bの通電状態に基づくパルス信号から、前記各制御弁
5a,5bが開弁状態のときに流れる燃料流量の値に基
づいて比例関係により算出できるので、詳細な説明を省
略する。
【0026】(1) 缶内蒸気圧力が一定の時、 缶内蒸気圧力が一定のときは、入熱分の熱量が全て蒸気
発生に費やされているので、例えば、 缶内蒸気圧力: 5.0 kg/cm2 G ボイラ効率 : 90 % 給水温度 : 20 ℃ 燃料流量 : 0.19 リットル/10 sec 燃料の比重量: 0.86 g/cm3 燃料の発熱量:10200 kcal/h ・ kg とすると、入熱量は、 [入熱量]=[燃料の流量]×[燃料の比重]×[燃料の発熱量] =0.19×0.86×10200 =1667 [kcal] となる。前記入熱量は蒸発のエネルギに使用されるもの
であり、前記給水のエンタルピ(水温20℃の飽和水のエ
ンタルピ)は、20.03 kcal/kg、蒸気圧力 5kg/cm2
のときの飽和蒸気のエンタルピは、 657.99 kcal/kgで
あるから、 [蒸気量]=[入熱量]×[ボイラ効率]÷[エンタルピ増加分] =1667×0.90÷(657.99 − 20.03) =2.35 [kg] となる。
【0027】(2) 缶内蒸気圧力下降時 缶内蒸気圧力が下降しているときは、自己蒸発量分を加
算する。サンプリング時間中に缶内圧力が5.4 kg/cm2
G→4.6 kg/cm2 Gになった場合、缶内の保有水量を 2
00kg、他の条件は上述のものと同様とする。ボイラ缶内
の水が圧力変化によって蒸発する自己蒸発量をχkgとす
ると、缶内蒸気圧力が、5.4 kg/cm2 Gのときの飽和蒸
気のエンタルピは、 658.64 kcal/kg,飽和水のエンタ
ルピは、162.174 kcal/kgであるから、このときのボイ
ラ缶内における全熱量は、 162.174 ×200 [kcal] となる。一方、缶内蒸気圧力が、4.6 kg/cm2 Gのとき
の飽和蒸気のエンタルピは、 657.28 kcal/kg,飽和水
のエンタルピは、156.810 kcal/kgであるから、このと
きのボイラ缶内における全熱量は、 ((200−χ) ×156.810 +χ×657.990) [kcal] となる。この自己蒸発の場合には、熱の授受が無いた
め、缶内圧力の変化の前後において総熱量は等しく、次
式 162.174 ×200 =(200−χ) ×156.810 +χ×657.99 が成立する。したがって、この式を解くと、自己蒸発量
χは、 χ=2.14 [kg] よって蒸気量の総和は、 2.35+2.14=4.49 [kg] となる。
【0028】(3) 缶内蒸気圧力上昇時 缶内蒸気圧力が上昇しているときは、ボイラ1の保有水
量分のエンタルピ上昇に必要な熱量を差し引いて計算す
る。サンプリング時間中に缶内圧力が4.6 kg/cm 2
5.4 kg/cm2 Gになった場合、他の条件は上述のものと
同様とすると、 (162.174−156.810)×200 =1072.8 [kcal] 1072.8÷657.99=1.63 [kg] よって蒸気量は、 2.35−1.63=0.72 [kg] 以上のようにして蒸気流量を算出するが、ボイラの種
類、運転条件等を考慮して、適宜、補正係数を用いる。
【0029】上述のようにして得られた蒸気流量のデー
タは、前記演算器23に記憶しておき、必要に応じて出
力して確認したり、さらにそのデータをもとに、より詳
細なボイラの負荷状況の分析を行なう。特に、このデー
タを、前記演算器23に日付や時間とともに記憶してお
くことにより、蒸気負荷の経時的な変化(或は、傾向)
を把握することが可能になる。また、上述のように、蒸
気負荷の算出は、通電状態の制御弁に応じて発生させた
パルス信号に基づいて行なうものであるから、瞬間的な
蒸気の使用量も検出することができる。
【0030】ここで、この発明を適用するボイラは、二
位置制御、三位置制御、四位置制御等のように、開閉動
作のみを行う電磁弁のような制御弁を用いて段階的に燃
焼量を調整するものに適用して特に好適なものである
が、連続的に燃料流量を調整する流量制御弁のような制
御弁を用いた比例制御によるものにおいても適用できる
ものである。さらに、この実施例において、前記給水ラ
イン6に給水温度を検出する給水温度検出手段を接続
し、この水温検出手段によって検出した水温のデータを
前記圧力センサ12と同様に、前記A/D変化器22、
前記データ伝送器24を介して前記演算器23に入力す
るように構成することもできるすなわち、前記演算器
23において、給水温度を述のような固定の値ではな
く、変化量として使用し、上述の演算を行なうことによ
り、蒸気流量に関する補正を行ない、より正確な値を求
めることができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る流
量測定装置によれば、流体流通ライン中の流体流量を、
流体の流通を制御する制御弁の通電状態を検出し、通電
状態制御弁に対応するパルス信号を生成し、このパル
ス信号に基づいて流体流量を演算することによって測定
するように構成したものであるから、既設の流体流通ラ
インであっても、制御弁さえ備えていれば、新規に流量
計を接続すること無く制御弁にこの発明の流量測定装
置を接続することにより、容易に流体流量を測定するこ
とができる。
【0032】さらに、この発明に係る流量測定装置は、
ボイラへの燃料を供給するための流体流通ライン(燃料
供給ライン)に適用して、ボイラの燃料供給量の測定装
置としても利用できる、ボイラにおける蒸気負荷を分
析するための蒸気流量測定装置としても実施でき、この
場合には、ボイラの微小時間当たりの蒸気使用量(蒸気
流量)を簡単に測定することができ、最高蒸気使用量の
正確な値も容易に計測できる。さらに、ボイラ缶内の圧
力を検出し、この圧力によって、前記燃焼量に基づく蒸
発量に補正を行なうことにより、蒸気圧力の変化を考慮
した正確な蒸気流量を測定できる。しかも、少なくとも
流体流通ライン(燃料供給ライン)の制御弁に測定装置
を接続して、制御弁の開閉状態を検出するのみであるか
ら、構成も簡単で低コストで済み、既設のボイラにおい
ても容易に接続して蒸気負荷の分析を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る流体測定装置の一実施例の構成
を示す概略説明図である。
【図2】ボイラにおける一般的な蒸気負荷の時間的変動
を示すグラフである。
【符号の説明】 1 ボイラ 2 燃焼装置 3 燃料供給ライン(流体流通ライン) 5a 制御弁 5b 制御弁 6 給水ライン 12 圧力センサ(圧力検出手段) 20 蒸気流量測定装置(流量測定装置) 21 パルス変換器 22 A/D変換器 23 演算器 24 データ伝送器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流通を制御する制御弁5a,5b
    を接続してなる流体流通ライン3において、前記制御弁
    5a,5bの通電状態を検出することにより、前記通電
    状態の制御弁5a,5bに対応するパルス信号を生成す
    るパルス発生器21と、このパルス信号に基づいて流体
    流量を演算する演算器23とからなり、前記流体流通ラ
    イン3が、ボイラ1への燃料を供給するものであり、前
    記演算器23が、前記制御弁5a,5bの通電状態に対
    応するパルス信号から求めた燃料の流量に基づいて蒸気
    流量を求めるものであることを特徴とする流量測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記演算器23が、前記ボイラ1に設け
    た圧力検出手段12によって得た蒸気圧力の検出信号に
    基づいて前記蒸気流量を補正するものであることを特徴
    とする請求項1に記載の流量測定装置。
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