JP3168585B2 - 自動車用空気調和装置 - Google Patents

自動車用空気調和装置

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JP3168585B2
JP3168585B2 JP01114091A JP1114091A JP3168585B2 JP 3168585 B2 JP3168585 B2 JP 3168585B2 JP 01114091 A JP01114091 A JP 01114091A JP 1114091 A JP1114091 A JP 1114091A JP 3168585 B2 JP3168585 B2 JP 3168585B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車用空気調和装
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置には冷凍サイクルが備えら
れ、密閉型インバータ圧縮機が使用されている。つま
り、圧縮機と駆動モータとが同一ケース内に収納され、
インバータにて駆動モータの回転数を制御するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この密閉型
インバータ圧縮機においては、モータが高効率であるた
めに電源電圧変動の許容範囲はおおむね±10%と狭く
なっている。そして、電圧変動の少ない家庭用電源では
支障がないが、電気自動車での車輪駆動源を兼ねる電源
では電源電圧の変動が大きく、許容範囲から外れると圧
縮機駆動モータが停止してしまう。つまり、例えば、登
坂走行時や加速走行時には、電源電圧が一時的に20〜
30%も下がりインバータの許容範囲を下回る。する
と、圧縮機が失速しロック(回転中に停止してしまい再
起動不能となること)するので、インバータの出力電流
が増加し、インバータがトリップ(保護回路が働き運転
中止する)してしまう。そのために、再起動には手動リ
セットが必要である。又、インバータ内蔵の保護機能と
してインバータ電源電圧不足を検知し出力を遮断し電圧
の回復後再起動させる機能を有するものがあるが、圧縮
機の吸入側と吐出側の冷媒圧力の差が大きいときに再起
動すると圧縮機用駆動モータに多大な始動トルク(高負
荷)がかかってしまう。
【0004】この発明の目的は、車両の加速、登坂性能
を妨げることなく、かつ、周波数変換器の保護を図ると
ともに、圧縮機の耐久性を向上させることができる自動
車用空気調和装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、モータに
て駆動され、冷凍サイクルを構成する圧縮機と、車輪駆
動源を兼ねる電源と前記圧縮機モータとの間に介在さ
れ、当該モータに対する電源の周波数を制御して前記圧
縮機の能力を調整する周波数変換器と、前記電源の電圧
を検出する電源電圧検出手段と、前記電源電圧検出手段
による電源の電圧が所定の下限値を下回るかあるいは所
定の上限値を上回ると、前記周波数変換器による前記圧
縮機モータへの出力を停止させる圧縮機モータ出力停止
手段と、前記圧縮機モータ出力停止手段により前記圧縮
機モータへの出力を停止させた後において、前記電源電
圧検出手段による電源の電圧が前記所定の下限値以上か
つ前記所定の上限値以下に回復し、かつ前記圧縮機の吸
入側冷媒圧力と吐出側冷媒圧力が接近又は一致したとき
に、前記周波数変換器による前記圧縮機モータへの出力
を再開させる圧縮機モータ出力再開手段とを備えた自動
車用空気調和装置をその要旨とする。
【0006】さらに、所定の下限値は、前記周波数変換
器の電圧不足検知設定値と、この電圧不足検知設定値に
対し過電流トリップを加算した値とに基づいて決定され
自動車用空気調和装置をその要旨とするものである。
【0007】
【作用】第1の発明において、圧縮機モータ出力停止手
段は電源電圧検出手段による電源の電圧が所定の下限値
を下回るかあるいは所定の上限値を上回ると、周波数変
換器による圧縮機モータへの出力を停止させる。その結
果、車両の高負荷走行状態時において電源電圧が下がる
が圧縮機モータへの出力が停止され、周波数変換器の保
護が図られる。そして、圧縮機モータ出力再開手段は、
圧縮機モータ出力停止手段により圧縮機モータへの出力
を停止させた後において、電源電圧検出手段による電源
の電圧が所定の下限値以上かつ所定の上限値以下に回復
し、かつ圧縮機の吸入側冷媒圧力と吐出側冷媒圧力が接
近又は一致したときに、周波数変換器よる圧縮機モー
タへの出力を再開させる。その結果、圧縮機の始動トル
クは小さくなり、圧縮機の耐久性が向上する。さらに、
車両側は空気調和装置の電力をまわすことができるの
で、加速性能や登坂性能を妨げることがない。
【0008】さらに、周波数変換器の電圧不足検知設定
値と、この電圧不足検知設定値に対し過電流トリップを
加算した値とにより所定の下限値が決定される。
【0009】
【第1実施例】以下、この発明を具体化した一実施例を
図面に従って説明する。図1には、自動車用空気調和装
置の室内ユニット1の構成を示す。室内ユニット1はブ
ロワユニット2と第1ユニット3と第2ユニット4とか
らなる。ブロワユニット2には内外気切換装置5が設け
られ、この内外気切換装置5は切換ダンパ6の位置を変
更することにより室内空気導入孔7からの内気と室外空
気導入孔8からの外気とを選択的に導入できるようにな
っている。又、ブロワユニット2には送風機9が設けら
れ、送風機モータ9aの駆動により内外気切換装置5を
介して第1ユニット3に内気又は外気が導入される。第
1ユニット3と、その下流側の第2ユニット4にてダク
ト10が形成され、第1ユニット3内には室内第1熱交
換器11が配置されている。一方、第2ユニット4内に
は室内第2熱交換器12が配置されている。
【0010】第2ユニット4には各吹出口が分岐されて
いる。即ち、自動車窓部に向けて吹き出すデフ吹出口1
5と、乗員の足元に向けて吹き出すヒート吹出口16
と、乗員の頭胸部に向けて吹き出すベント吹出口17
a,17b,17cが設けられている。ベント吹出口1
7aは車室内の中央部に設けられ、ベント吹出口17
b,17cは車室内の両サイドに設けられている。又、
各吹出口15,16,17a,17b,17cには吹出
口切換ダンパ18〜22が配置されている。
【0011】図2には、自動車用空気調和装置の冷媒回
路を示す。図3は自動車用空気調和装置の自動車への取
り付け状態を示す。圧縮機23は冷媒の吸入・圧縮・吐
出を行うものであり、図3に示す密閉容器24内に後記
電動モータ23aとともに収納され、同モータ23aに
て駆動される。つまり、密閉型インバータ圧縮機となっ
ている。
【0012】圧縮機23の吐出通路側には四方電磁切換
弁25が配置されており、四方電磁切換弁25の切り換
えにより圧縮機23の吐出冷媒が室内第2熱交換器12
側もしくは室外熱交換器26側に供給される。室外熱交
換機26は、冷房運転時・暖房運転時とも十分室外空気
を取り入れやすい位置に配置されている。室内第2熱交
換器12と室内第1熱交換器11とは除湿用のキャピラ
リチューブ27を介して直列に接続されている。キャピ
ラリチューブ27には可逆電磁弁28が並列に接続さ
れ、この可逆電磁弁28は、室内第1熱交換器11から
室内第2熱交換器12側へは常時冷媒流れを許容し、逆
方向の流れは電磁弁コイルに通電された時に導通させ、
非通電時は非導通とするものである。
【0013】又、室外熱交換器26と室内第1熱交換器
11とは、直列に接続されたキャピラリチューブ29,
30を介して接続されている。冷房用のキャピラリチュ
ーブ29には逆止弁31が並列に接続されるとともに、
暖房用のキャピラリチューブ30には逆止弁32が並列
に接続されている。又、室内第1熱交換器11と冷房用
キャピラリチューブ29の配管途中からは除湿用のバイ
パス通路33が分岐され、バイパス通路33の他端は四
方電磁切換弁25とアキュームレータ34との間に接続
されている。さらに、バイパス通路33には通電時のみ
開弁する常閉タイプの電磁弁35が配置されている。ア
キュームレータ34は圧縮機23に導入される冷媒を気
液分離し、液冷媒を貯蔵しておき、ガス冷媒のみ圧縮機
23へ導出するものである。アキュームレータ34の容
量は全冷媒充填量の50〜100%を収容できるものを
使用する。尚、本実施例では、アキュムレータ34は、
圧縮機23に直接取り付けられた第1アキュームレータ
34aと、圧縮機23とは別体に配置された第2アキュ
ームレータ34bとからなり、第1アキュームレータ3
4aと第2アキュームレータ34bの冷媒貯蔵総容量は
1300cc程度となっている。これは、本例の冷凍サ
イクルの冷媒流量が1500cc程度であることによ
る。
【0014】そして、図4に示すように、電源(DC2
00ボルト)36に対し周波数変換器としての空調用イ
ンバータ37を介して圧縮機モータ23aが接続されて
いる。電源36は、例えば、鉛蓄電池等の二次電池が使
用される。図3に示すように、この空調用インバータ3
7は電気ボックス38内に収納されている。図4に示す
ように、電源36は走行用インバータ44を介して走行
用モータ45と接続され、走行用インバータ44はアク
セルペダルの踏み込み操作に基づく指令により走行用モ
ータ45の回転数を制御する。つまり、電源36は車輪
駆動源を兼ねている。さらに、本実施例の空気調和装置
においては、走行用モータ45に回生制動がかけられ、
その電流は走行用インバータ44を介して電源36に供
給されるようになっている。
【0015】コントローラ39には、圧縮機モータ出力
停止手段及び圧縮機モータ出力再開手段としてのマイコ
ン40が内蔵されている。又、コントローラ39にはコ
ントロールパネル41が接続されている。このコントロ
ールパネル41には、空気吹き出し口を切り換えるため
のモード切換レバー、吹き出し空気温度を調整するため
の温度調整レバー、及び冷房運転・暖房運転・除湿運転
に切り換えためのエアコンスイッチ等が設けられてい
る。そして、マイコン40はコントロールパネル41の
各操作レバーやスイッチの操作状態を検知する。又、コ
ントローラ39には空調用インバータ37、室内ユニッ
ト1の送風機モータ9a、室外熱交換器26用の送風機
モータ42、四方電磁切換弁25、電磁弁28,35が
接続され、マイコン40はこれら各電気機器を駆動制御
する。さらに、コントローラ39には電源電圧検出手段
としての電圧センサ43が接続され、同センサ43は電
源36の電圧を検出するものであり、マイコン40は同
センサ43からの信号により電源電圧を検出する。
【0016】次に、このように構成した自動車用空気調
和装置の作用を説明する。冷房運転の際には、マイコン
40は図2での四方電磁切換弁25を圧縮機23から吐
出された冷媒が室外熱交換器26に向かうように切り換
える。その結果、圧縮機23から吐出された高温高圧の
冷媒は室外熱交換器26で凝縮して高温のまま液化し、
次いで逆止弁32を通過して冷房用キャピラリチューブ
29で断熱膨張し低温低圧の霧状状態となり、室内第1
熱交換器11に流入する。この室内第1熱交換器11で
送風機9より送風された空気と熱交換し、空気から気化
熱を奪って空気を冷却する。一方、冷媒はこの熱交換に
より蒸発して可逆電磁弁28及び室内第2熱交換器12
を介してアキュムレータ34へ流入する。そして、アキ
ュムレータ34でガス冷媒と液冷媒に分離されてガス冷
媒のみが圧縮機23に吸入される。
【0017】又、暖房運転の際には、マイコン40は四
方電磁切換弁25を圧縮機23から吐出された高温高圧
の冷媒が室内第2熱交換器12側に向かうように切り換
える。又、マイコン40は可逆電磁弁28を開弁し、除
湿用キャピラリチューブ27を通過することなく室内第
1熱交換器11側へ冷媒が流れるようにする。その結
果、圧縮機23から吐出された冷媒は室内第2熱交換器
12と室内第1熱交換器11との双方で凝縮する。この
際、凝縮熱をダクト10内を流れる空気に放出して空気
が加熱される。室内熱交換器12,11にて凝縮された
冷媒は、逆止弁31を通り暖房用キャピラリチューブ3
0に流入する。そして、この暖房用キャピラリチューブ
30の通過にて冷媒は断熱膨張し低温低圧の霧状状態と
なり、この低温の冷媒は室外熱交換器26により室外空
気と熱交換され蒸発してガス冷媒となる。次いで、四方
電磁切換弁25を経てアキュムレータ34に流入し、液
冷媒を分離後、ガス冷媒のみが圧縮機23に吸入され
る。
【0018】さらに、除湿運転の際には、マイコン40
は四方電磁切換弁25を暖房時と同様に圧縮機23から
の冷媒を室内第2熱交換器12側に流すようにする。
又、マイコン40は可逆電磁弁28を閉弁するととも
に、電磁弁35を開弁してバイパス通路33を開く。そ
の結果、圧縮機23から吐出された高温高圧の冷媒は室
内第2熱交換器12に流入し、凝縮される。そして、凝
縮された冷媒はキャピラリチューブ27を通過する際に
断熱膨張し低温低圧の霧状状態となり、室内第1熱交換
器11に流入する。さらに、室内第1熱交換器11で冷
媒は蒸発し、ガス冷媒は電磁弁35を介してアキュムレ
ータ34に流入する。つまり、室内第1熱交換器11は
蒸発器として作用して空気が冷却され、空気中の水分が
凝縮してドレイン水として排出されるとともに、室内第
2熱交換器12は凝縮器として作用して水分を除去され
た空気が加熱され、乾燥した空気が室内に吹き出され
る。
【0019】マイコン40はこれらの運転中においてコ
ントロールパネル41の温度調節レバーの操作位置に応
じて空調用インバータ37を制御して圧縮機23の能力
を調整する。一方、前記温度調節レバーの操作に基づく
空調用インバータ37の制御中において、マイコン40
は図5,6に示すフローチャートを実行する。図5,6
は一定時間毎に実行されるものである。同フローチャー
トを、図5に対応する図7、及び図6に対応する図8に
基づいて説明する。
【0020】車両が登坂走行や加速走行では電源36の
電力が走行用モータ45に供給され、電源電圧が定格電
圧に対し20〜30%も電圧が低下する。マイコン40
は、図5でのステップ100で電源電圧Vが所定の下限
値である所定値VL1以下か否か判定する。この所定値V
L1は、図9に示すように、空調用インバータ37の電圧
不足検知設定値VLaとし、このVLaに対し過電流トリッ
プの可能性のある領域(例えば、6ボルト)を加算した
値をVLbとし、さらに、その値VLbに余裕をもたせて所
定値VL1としている。ここで、過電流トリップは、圧縮
機低回転で高負荷がかかった場合に発生するものであ
る。
【0021】マイコン40は、ステップ100において
電源電圧Vが所定値VL1以下であると(図7でのt1の
タイミング)、ステップ101でタイマT1のカウント
動作を行い、ステップ102で所定の時間T1aが経過し
たか否か判断する。マイコン40は所定の時間T1aが経
過すると(図7でのt2のタイミング)、ステップ10
3で空調用インバータ37の圧縮機モータ23aへの出
力を停止し、ステップ104でタイマT2のカウント動
作を行い、ステップ105で所定の時間T2aが経過した
か否か判断する。所定の時間T2aは圧縮機23の吸入側
冷媒圧力と吐出側冷媒圧力が等しくなるまでの時間(圧
縮比が「1」になるまでの時間)であり、予め実験によ
り求められている。
【0022】マイコン40は所定の時間T2aが経過する
と(図7でのt3のタイミング)、ステップ106で電
源電圧Vが所定値VL2以上となるのを待つ。この所定値
VL2は、図7に示すように、所定値VL1より大きな値と
し、制御ハンチングを防ぐようになっている。マイコン
40はステップ106において電源電圧Vが所定値VL2
以上となると(図7でのt4のタイミング)、ステップ
107でタイマT3のカウント動作を行い、ステップ1
08で所定の時間T3aが経過したか否か判断する。マイ
コン40は所定の時間T3aが経過すると(図7でのt5
のタイミング)、ステップ109で空調用インバータ3
7の圧縮機モータ23aへの出力を再開する。
【0023】一方、車両の制動時には、走行用モータ4
5の回生電流が電源36に戻り、電源電圧が上がうと
する。マイコン40は、図6でのステップ200で電源
電圧Vが所定の上限値である所定値VH1以上か否は判定
する。この所定値VH1は、図9に示すように、空調用イ
ンバータ37の過電圧検知設定値VHaとし、このVHaに
対し余裕をもたせて所定値VH1としている。
【0024】マイコン40は、ステップ200において
電源電圧Vが所定値VH1以上であると(図8でのt1の
タイミング)、ステップ201でタイマT1のカウント
動作を行い、ステップ202で所定の時間T1aが経過し
たか否か判断する。マイコン40は所定の時間T1aが経
過すると(図8でのt2のタイミング)、ステップ20
3で空調用インバータ37の圧縮機モータ23aへの出
力を停止し、ステップ204でタイマT2のカウント動
作を行い、ステップ205で所定の時間T2aが経過した
か否か判断する。マイコン40は圧縮比を「1」とする
ための所定の時間T2aが経過すると(図8でのt3のタ
イミング)、ステップ206で電源電圧Vが所定値VH2
以下となるのを待つ。この所定値VH2は、図8に示すよ
うに、所定値VH1より小さい値とし、制御ハンチングを
防ぐようになっている。
【0025】マイコン40はステップ206において電
源電圧Vが所定値VH2以下となると(図8でのt4のタ
イミング)、ステップ207でタイマT3のカウント動
作を行い、ステップ208で所定の時間T3aが経過した
か否か判断する。マイコン40は所定の時間T3aが経過
すると(図8でのt5のタイミング)、ステップ209
で空調用インバータ37の圧縮機モータ23aへの出力
を再開する。
【0026】このように本実施例では、電圧センサ43
(電源電圧検出手段)により電源36の電圧を検出でき
るようにし、マイコン40(圧縮機モータ出力停止手
段、圧縮機モータ出力再開手段)は電圧センサ43によ
る電源の電圧が所定の下限値VL1を下回るかあるいは所
定の上限値VH1を上回ると、空調用インバータ37(周
波数変換器)よる圧縮機モータ23aへの出力を停止
させ、さらに、圧縮機モータ23aへの出力を停止させ
た後において、電圧センサ43による電源の電圧が所定
の下限値VL1以上かつ所定の上限値VH1以下に回復し、
かつ圧縮機23の吸入側冷媒圧力と吐出側冷媒圧力が一
致したときに、空調用インバータ37よる圧縮機モー
タ23aへの出力を再開させる。
【0027】その結果、車両の加速走行時や登坂走行時
において電源電圧が下がるが圧縮機モータ23aへの出
力が停止され、空調用インバータ37の保護が図られ、
又、圧縮機23の始動トルクが小さくなり、圧縮機23
の耐久性が向上する。同様に、車両の制動時には、走行
用モータ45の回生電流が電流36に戻り、電源電圧が
上がり所定の上限値VH1を越えるが、空調用インバータ
37よる圧縮機モータ23aへの出力が停止して空調
用インバータ37の保護が図られる。さらに、車両が登
坂走行や加速走行では、空調用インバータ37よる圧
縮機モータ23aへの出力が停止して車両の加速走行性
・登坂走行性が悪くなることはない。さらには、電源電
圧の所定の下限値VL1が、過電流トリップの可能性のあ
る領域を考慮にいれて決定されているので、圧縮機23
の高負荷・低速回転域でのトリップが回避される。
【0028】
【第2実施例】次に、第2実施例を説明する。この第2
実施例において、第1実施例と同一の構成・作用につい
てはその説明を省略し、異なる点のみを以下に説明す
る。図10に示すように、コントローラ39には走行状
態検出手段としてのアクセルスイッチ46とブレーキス
イッチ47とが接続されている。アクセルスイッチ46
は、アクセルペダルが所定量以上踏み込まれるとオン動
作するものである。又、ブレーキスイッチ47は、ブレ
ーキペダルが所定量以上踏み込まれるとオン動作するも
のである。
【0029】マイコン40は図11,12に示すフロー
チャートを実行する。図11,12は一定時間毎に実行
されるものである。同フローチャートを、図11に対応
する図13、及び図12に対応する図14に基づいて説
明する。マイコン40は、図11でのステップ100で
アクセルスイッチ46がオンか否か判定し、オンである
と(図13でのt1のタイミング)、ステップ101で
タイマT1のカウント動作を行い、ステップ102で所
定の時間T1aが経過したか否か判断する。マイコン40
は所定の時間T1aが経過すると(図13でのt2のタイ
ミング)、ステップ103で空調用インバータ37の圧
縮機モータ23aへの出力を停止し、ステップ104で
タイマT2のカウント動作を行い、ステップ105で所
定の時間T2aが経過したか否か判断する。マイコン40
は圧縮比を「1」にするための所定の時間T2aが経過す
ると(図13でのt3のタイミング)、ステップ106
で電源電圧Vが所定値VL2以上となるのを待つ。マイコ
ン40は電源電圧Vが所定値VL2以上となると(図13
でのt4のタイミング)、ステップ107でタイマT3
のカウント動作を行い、ステップ108で所定の時間T
3aが経過したか否か判断する。マイコン40は所定の時
間T3aが経過すると(図13でのt5のタイミング)、
ステップ109で空調用インバータ37の圧縮機モータ
23aへの出力を再開する。
【0030】一方、マイコン40は図12でのステップ
200でブレーキスイッチ47がオンか否か判定し、オ
ンであると(図14でのt1のタイミング)、ステップ
201でタイマT1のカウント動作を行い、ステップ2
02で所定の時間T1aが経過したか否か判断する。マイ
コン40は所定の時間T1aが経過すると(図14でのt
2のタイミング)、ステップ203で空調用インバータ
37の圧縮機モータ23aへの出力を停止し、ステップ
204でタイマT2のカウント動作を行い、ステップ2
05で圧縮比を「1」にするための所定の時間T2aが経
過したか否か判断する。マイコン40は所定の時間T2a
が経過すると(図14でのt3のタイミング)、ステッ
プ206で電源電圧Vが所定値VH2以下となるのを待
つ。マイコン40は電源電圧Vが所定値VH2以下となる
と(図14でのt4のタイミング)、ステップ207で
タイマT3のカウント動作を行い、ステップ208で所
定の時間T3aが経過したか否か判断する。マイコン40
は所定の時間T3aが経過すると(図14でのt5のタイ
ミング)、ステップ209で空調用インバータ37の圧
縮機モータ23aへの出力を再開する。
【0031】このように本実施例では、アクセルスイッ
チ46(走行状態検出手段)により車両の走行状態を検
出するようにし、マイコン40(圧縮機モータ出力停止
手段、圧縮機モータ出力再開手段)はアクセルスイッチ
46によりアクセルペダルが踏み込まれ車両が高負荷走
行状態になると、空調用インバータ37(周波数変換
器)による圧縮機モータ23aへの出力を停止させ、そ
の後において、電圧センサ43(電源電圧検出手段)に
よる電源36の電圧が予め定めた許容範囲VL2内にな
り、かつ圧縮機23の吸入側冷媒圧力と吐出側冷媒圧力
が一致したときに、空調用インバータ37よる圧縮機モ
ータ23aへの出力を再開させるようにした。その結
果、車両の加速走行時において電源電圧が下がるが圧縮
機モータ23aへの出力が停止され空調用インバータ3
7の保護が図られ、又、圧縮機23の始動トルクが小さ
くなり圧縮機23の耐久性が向上する。
【0032】尚、この発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、例えば、圧縮機23の吸入側冷媒圧力と
吐出側冷媒圧力が等しくなったことの判定は、例えば、
図5のステップ105では所定の時間T2aとしてが、他
にも、圧力センサにより圧縮機23の吸入側冷媒圧力と
吐出側冷媒圧力を検出し、同センサにて均圧になったこ
とを確認するようにしてもよい。又、3相交流の圧縮機
モータ23aを使用する場合は、起動時、圧縮比が
「1」でなくても起動できるので、圧縮機23の吸入側
冷媒圧力と吐出側冷媒圧力が接近した時に空調用インバ
ータ37の圧縮機モータ23aを再開してもよい。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
周波数変換器の保護を図るとともに、圧縮機の耐久性を
向上させることができる優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の自動車用空気調和装置における室内ユ
ニットの構成図である。
【図2】冷媒回路図である。
【図3】各機器の取り付け状態を示す斜視図である。
【図4】電気的構成を示す図である。
【図5】フローチャートである。
【図6】フローチャートである。
【図7】インバータ入力電圧と圧縮機の吸入・吐出圧力
の推移を示す図である。
【図8】インバータ入力電圧と圧縮機の吸入・吐出圧力
の推移を示す図である。
【図9】インバータ入力電圧と圧縮機入力電圧との関係
を示す図である。
【図10】第2実施例の電気的構成を示す図である。
【図11】フローチャートである。
【図12】フローチャートである。
【図13】インバータ入力電圧と圧縮機の吸入・吐出圧
力の推移を示す図である。
【図14】インバータ入力電圧と圧縮機の吸入・吐出圧
力の推移を示す図である。
【符号の説明】
23a 圧縮機モータ、36 電源、37は周波数変換
器としての空調用インバータ、40 圧縮機モータ出力
停止手段及び圧縮機モータ出力再開手段としてのマイコ
ン、43 電源電圧検出手段としての電圧センサ、46
走行状態検出手段としてのアクセルスイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−142709(JP,A) 特開 昭51−53336(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/32 623 B60H 1/32 624 F25B 1/00 341 F25B 13/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータにて駆動され、冷凍サイクルを構
    成する圧縮機と、 車輪駆動源を兼ねる電源と前記圧縮機モータとの間に介
    在され、当該モータに対する電源の周波数を制御して前
    記圧縮機の能力を調整する周波数変換器と、 前記電源の電圧を検出する電源電圧検出手段と、 前記電源電圧検出手段による電源の電圧が所定の下限値
    を下回るかあるいは所定の上限値を上回ると、前記周波
    数変換器による前記圧縮機モータへの出力を停止させる
    圧縮機モータ出力停止手段と、 前記圧縮機モータ出力停止手段により前記圧縮機モータ
    への出力を停止させた後において、前記電源電圧検出手
    段による電源の電圧が前記所定の下限値以上かつ前記所
    定の上限値以下に回復し、かつ前記圧縮機の吸入側冷媒
    圧力と吐出側冷媒圧力が接近又は一致したときに、前記
    周波数変換器よる前記圧縮機モータへの出力を再開さ
    せる圧縮機モータ出力再開手段とを備えたことを特徴と
    する自動車用空気調和装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の下限値は、前記周波数変換器
    の電圧不足検知設定値と、この電圧不足検知設定値に対
    し過電流トリップを加算した値とに基づいて決定された
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動車用空気調和装
    置。
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