JP3168092U - 削孔内周面の溝切切削装置 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)チューブは孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のチューブが用意され、各チューブは駆動装置に着脱可能に取り付けられる。
(2)ロッドは孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のロッドが用意され、各ロッドはチューブの先端面に着脱可能に取り付けられる。
(3)カッターブレードは孔の径に応じて、径の異なる複数種類のカッターブレードが用意され、各カッターブレードはシャフトの先端に着脱可能に取り付けられる。
(4)駆動装置は既存のコアドリリングマシンの駆動装置が採用され、また、当該駆動装置を孔上で支持昇降するための送り装置を併せて備え、前記送り装置は、前記孔の外側周囲に据え付けられるベースと、前記ベース上に立設される柱状の昇降ガイドと、前記昇降ガイドに昇降可能に取り付けられ、駆動装置を支持固定するための昇降ブロックと、前記昇降ガイド上の前記昇降ブロックを昇降駆動するための昇降機構とを有する。
この場合、孔の深さが例えば3.0m以上に長い場合にはそれ以上の長さのチューブを、必要に応じて適宜長さ、径のロッドと組み合わせて、駆動装置に連結すれば、3.0m以上の長い孔でも、当該孔の内周面に適宜深さの環状の溝を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができ、また、孔の深さが例えば20cmよりも短い場合には20cm程度の長さのチューブを、必要に応じて適宜長さ、径のロッドと組み合わせて、駆動装置に連結すれば、20cmよりも短い孔でも、当該孔の内周面に適宜深さの環状の溝を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができる。なお、この場合、孔の径が異なる場合には、当該孔の径に対応するカッターブレードを用いればよい。そして、このように孔の大きさに応じて各種のチューブ、ロッド、カッターブレードを種々に組み合わせ、駆動装置に着脱可能に連結するようにすることにより、孔の大きさが異なる場合でも、共通の駆動装置を効率よく使用することができる。
また、この場合、駆動装置を当該下孔上で支持昇降する送り装置を用い、この送り装置により、駆動装置に作動連結された切削工具を下孔内で所定のピッチで上昇又は下降することにより、下孔の内周面に既に切削した環状の溝の上又は下に所定のピッチで同様の環状の溝を切削することができ、下孔の内周面に下から上に向けて多段状に複数の溝を確実に切り、有効な溝切りを行うことができる。
(2)また、この溝切切削装置では、切削工具の上記の構成により、チューブを管材で孔の径よりも小さい細長い棒状に形成すればよく、ロッドを軸材でチューブの径よりも小さい細い棒状に形成すればよく、カッターブレードは孔の径よりも小さいリング形状でよいので、切削工具全体の形状及び構造を簡素化して、従来の切削ビットに比べて切削工具の小型化及びコストの低減を図ることができる。
また、駆動装置に、既存のコアドリリングマシンの駆動装置が採用されるので、削孔と溝切りを共通の機器で行うことができ、削孔と溝切りを各別の機械で行う従来の作業に比べて、機械の取り替えを不要とする分だけ削孔と溝切りの作業効率を向上させることができ、また、機械を共通化した分だけコストの低減を図ることができる。さらに、送り装置に、既存のコアドリリングマシンに使用される送り装置を採用することにより、この溝切切削装置に専用の特別の送り装置を不要とし、コストの増大を抑えることができる。
図2に示すように、この溝切切削装置10を使用する場合、まず、送り装置103のベース161をコンクリート構造物などの躯体上の下孔9に近接する適宜の位置に設置し、溝切切削装置10を下孔9の上方に配置する。この場合、アンカーボルトによってベース161を設置位置に固定し、また、高さ調節用ボルトによってベース161の傾きやガタつきを修正して、溝切切削装置10の据え付けを行う。なお、この場合、溝切切削装置10には切削工具101が下孔9の深さ、径に応じて適宜長さ、径を有するチューブ110、ロッド120、カッターブレード130の組み合わせで形成されて、駆動装置102に連結される。
そして、この溝切切削装置10を使用して、下孔9の溝切り作業を行う。この作業では、まず、送り装置103のハンドル167を回転して、昇降ガイド162上で昇降ブロック163を下降させ、駆動装置102とともに切削工具101を下孔9に向けて下降し、切削工具101を下孔9内に挿入して、先端のカッターブレード130が下孔9内を下孔9の内周面の溝を形成する最下位置に達するまで下降する。続いて、駆動装置102の操作によりチューブ110を回転駆動させて、このチューブ110の先方でロッド120をチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させ、このロッド120の回転及び回動により、このロッド120の先方でカッターブレード130をロッド120と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させる。これにより、駆動装置102の力はチューブ110、ロッド120を介してカッターブレード130に安定的に伝達される。このようにして下孔9内の最下位置でカッターブレード130を回転しながら下孔9の内周面に圧接させ、溝90を切削する。
この場合、図3及び図4に示すように、チューブ110は下孔9の径と略同径に近い、下孔9の径よりも僅かに小さい径になっているので、チューブ110は下孔9内で下孔9の内周面に沿って駆動され、チューブ110の軸芯が下孔9内に同芯的に位置決めされて回転される。このチューブ110の回転駆動により、このチューブ110の先方でロッド120がチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動し(この場合、チューブ110の軸芯回りを円を描くように回り)、このロッド120の回転及び回動に連動して、このロッド120の先方でカッターブレード130がロッド129と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動する(この場合、チューブ110の軸芯回りを円を描くように回る)。これにより、カッターブレード130は駆動装置102の力が安定的に伝達された状態で、下孔9の内周面に圧接し、溝90を切りながら、当該内周面を周方向に移動する。このようにして、図5に示すように、下孔9の最下位置で下孔9の内周面に環状の溝90が切削される。
このように下孔9の最下位置で溝90が切削されると、駆動装置102の操作により切削工具101の回転を一旦停止し、送り装置103のハンドル167を回転して、昇降ガイド162上で昇降ブロック163を所定のピッチで上昇させ、駆動装置102の上昇とともに切削工具101を先端のカッターブレード130が下孔9内で最下位置から所定の高さに達するまで上昇させる。そして、駆動装置102の操作によりチューブ110を回転駆動することにより、同様に、このチューブ110の先方でロッド120がチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動し、このロッド120の回転及び回動に連動して、このロッド120の先方でカッターブレード130がロッド120と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動して、駆動装置102の力が安定的に伝達された状態で、下孔9の内周面に圧接し、溝90を切りながら、当該内周面を周方向に移動する。このようにして下孔9内の最下位置から上方所定の高さに、環状の溝90が切削される。
このようにこの溝切切削装置10により下孔9の最下位置から最上位置まで溝90の切削を繰り返し行っていくことにより、下孔9の内周面に既に切削された環状の溝90の上に所定のピッチで同様の環状の溝90が形成され、下孔9の内周面に下から上に向けて多段状に複数の溝90が形成される。
この場合も、上記と同様に、送り装置103のハンドル167を回転し、昇降ガイド162上で昇降ブロック163を下降させ、駆動装置102とともに切削工具101を下孔9に向けて下降し、切削工具101を下孔9内に挿入して、先端のカッターブレード130が下孔9内を下孔9の内周面の溝を形成する最下位置に達するまで下降する。そして、駆動装置102の操作によりチューブ110を回転駆動させて、このチューブ110の先方でロッド120をチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させ、このロッド120の回転及び回動により、このロッド120の先方でカッターブレード130をロッド120と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させる。これにより、駆動装置102の力はチューブ110、ロッド120を介してカッターブレード130に安定的に伝達される。このようにして下孔9内の最下位置でカッターブレード130を回転しながら下孔9の内周面に圧接させ、溝90を切削する。
このようにこの溝切切削装置10により下孔9の最下位置から上方に所定のピッチで溝90の切削を繰り返し行っていくことにより、下孔9の内周面に既に切削された環状の溝90の上に所定のピッチで同様の環状の溝90が形成され、下孔9の内周面に下から上に向けて多段状に複数の溝90が形成される。
この場合、下孔の深さが例えば3.0m以上に長い場合には、それ以上の長さ(例えば3.5m程度)のチューブ110を、必要に応じて適宜長さ、径のロッド120と組み合わせて、駆動装置102に連結することにより、3.0m以上の長い下孔でも、当該下孔の内周面に適宜深さの環状の溝を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができ、また、下孔の深さが例えば20cmよりも短い場合には20cm程度の長さのチューブ110を、必要に応じて適宜長さ、径のロッド120と組み合わせて、駆動装置102に連結することにより、20cmよりも短い下孔でも、当該下孔の内周面に適宜深さの環状の溝を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができる。なお、この場合、下孔の径が異なる場合には、当該下孔の径に対応するカッターブレード130を用いればよい。そして、このように下孔の大きさに応じて各種のチューブ110、ロッド120、カッターブレード130を種々に組み合わせ、駆動装置102に着脱可能に連結するようにすることにより、下孔の大きさが異なる場合でも、共通の駆動装置102を効率よく使用することができる。
また、この溝切切削装置10では、ロッド120は下孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のロッドが用意され、各ロッド120がチューブ110の先端面に着脱可能に取り付けられるので、下孔の径及び深さに応じて、適宜の径及び長さを有するチューブ110とロッド120を組み合わせて連結することができ、孔径及び深さの異なる種々の下孔に対応させて当該下孔に有効な溝切りを行うことができる。
さらに、この溝切切削装置10では、カッターブレード130は下孔の径に応じて、径の異なる複数種類のカッターブレードが用意され、各カッターブレード130がロッド120の先端に着脱可能に取り付けられるので、下孔の径に応じて、適宜径を有するカッターブレード130をロッド120に装着することができ、共通のチューブ110及び/又はロッド120に径の異なる各種のカッターブレード130を用いて、孔径の異なる種々の下孔に対応させて当該下孔に有効な溝切りを行うことができる。
また、この場合、駆動装置102を当該下孔上で支持昇降する送り装置103を用い、この送り装置103により、駆動装置102に作動連結された切削工具101を下孔内で所定のピッチで上昇又は下降することにより、下孔の内周面に既に切削した環状の溝の上又は下に所定のピッチで同様の環状の溝を切削することができ、下孔の内周面に下から上に向けて多段状に複数の溝を確実に切り、有効な溝切りを行うことができる。
さらに、駆動装置102に、既存のコアドリリングマシンの駆動装置150の電動式の駆動モータ151及び減速機152が採用されるので、削孔と溝切りを共通の機器で行うことができ、削孔と溝切りを各別の機械で行う従来の作業に比べて、機械の取り替えを不要とする分だけ削孔と溝切りの作業効率を向上させることができ、また、機械を共通化した分だけコストの低減を図ることができる。そして、送り装置103は、既存のコアドリリングマシンに使用される送り装置が採用されるので、この溝切切削装置10に専用の特別の送り装置を不要とし、コストの増大を抑えることができる。
以上により、溝切切削装置10全体の構造の簡素化及び小型化を図り、コストの低減に資することができる。
101 切削工具
110 チューブ
120 ロッド
121 ねじ
122 ねじ
123 六角ナット
130 カッターブレード
131 ボス
132 切刃
140 連結部材
141 軸挿通孔
142 固定部材
143 高ナット
102 駆動装置
150 コアドリリングマシンの駆動装置
151 駆動モータ
152 減速機
153 回転軸
103 送り装置
161 ベース
162 昇降ガイド
163 昇降ブロック
164 昇降機構
165 ラック
166 ピニオンギア
167 ハンドル
9 削孔された孔(下孔)
90 溝
Claims (5)
- 削孔した孔の内周面に溝を切るための切削工具と、前記切削工具を回転駆動する駆動装置とを備え、削孔した孔の壁面に溝切りを行う削孔内周面の溝切切削装置において、
前記切削工具は、
前記孔内に嵌挿可能に当該孔の径よりも少し小径でかつ当該孔の内外に挿通可能に当該孔の深さに応じて適宜の長さに形成され、前記駆動装置に作動連結されて、前記孔の内外に挿通配置するチューブと、
前記孔内に挿入可能に前記チューブの径よりも小径でかつ当該孔の深さに応じて適宜の長さに形成され、前記チューブの先端面に前記チューブの軸芯に対して偏心位置に連結固定されて当該先端面から前記チューブの軸芯と略平行に先方に延び、前記チューブとともに前記孔内に挿通配置するロッドと、
前記孔内に配置可能に当該孔の径よりも小径の面積内に形成され、前記ロッドの先端に装着されて、前記孔の内周面に溝を切るためのカッターブレードと、
を備え、
前記チューブの回転駆動により、前記ロッドを前記チューブと一体に回転するとともに前記チューブの軸芯回りを回動させて、前記カッターブレードを回転しながら前記孔の内周面に圧接させ、溝を切削する、
ことを特徴とする削孔内周面の溝切切削装置。 - チューブは孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のチューブが用意され、各チューブは駆動装置に着脱可能に取り付けられる請求項1に記載の削孔内周面の溝切切削装置。
- ロッドは孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のロッドが用意され、各ロッドはチューブの先端面に着脱可能に取り付けられる請求項1又は2に記載の削孔内周面の溝切切削装置。
- カッターブレードは孔の径に応じて、径の異なる複数種類のカッターブレードが用意され、各カッターブレードはロッドの先端に着脱可能に取り付けられる請求項1乃至3のいずれかに記載の削孔内周面の溝切切削装置。
- 駆動装置は既存のコアドリリングマシンの駆動装置が採用され、また、当該駆動装置を孔上で支持昇降するための送り装置を併せて備え、前記送り装置は、前記孔の外側周囲に据え付けられるベースと、前記ベース上に立設される柱状の昇降ガイドと、前記昇降ガイドに昇降可能に取り付けられ、駆動装置を支持固定するための昇降ブロックと、前記昇降ガイド上の前記昇降ブロックを昇降駆動するための昇降機構とを有する請求項1乃至4のいずれかに記載の削孔内周面の溝切切削装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011001326U JP3168092U (ja) | 2011-03-11 | 2011-03-11 | 削孔内周面の溝切切削装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011001326U JP3168092U (ja) | 2011-03-11 | 2011-03-11 | 削孔内周面の溝切切削装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3168092U true JP3168092U (ja) | 2011-06-02 |
Family
ID=54879111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011001326U Expired - Lifetime JP3168092U (ja) | 2011-03-11 | 2011-03-11 | 削孔内周面の溝切切削装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3168092U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101523013B1 (ko) * | 2013-11-11 | 2015-05-26 | 황규원 | 원주홈용 절삭장치 |
JP2018083287A (ja) * | 2017-12-21 | 2018-05-31 | 三井住友建設株式会社 | ウォータージェット装置を用いた削孔方法 |
CN115446996A (zh) * | 2022-07-21 | 2022-12-09 | 湖北国通领驭建设集团有限公司 | 用于厂房水电安装的钢筋混凝土开凿设备 |
-
2011
- 2011-03-11 JP JP2011001326U patent/JP3168092U/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2018083287A (ja) * | 2017-12-21 | 2018-05-31 | 三井住友建設株式会社 | ウォータージェット装置を用いた削孔方法 |
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