JP3168092U - 削孔内周面の溝切切削装置 - Google Patents

削孔内周面の溝切切削装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンクリートなどに削孔した深さが例えば3.0m以上の孔でも、孔の内周面に簡単かつ確実に溝切りを行うことが出来る溝切切削装置を提供する。【解決手段】この装置10では、切削工具101は、駆動装置102に作動連結されるチューブ110と、チューブ110の先端にチューブ110の軸芯に対して偏心位置に連結されるロッド120と、ロッド120の先端に装着されるカッターブレード130とにより構成する。さらに、該切削工具101は、下孔9内に挿入され、チューブ110の回転駆動により、ロッド120を介して、カッターブレード130をチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させて、下孔9の内周面に圧接させ、溝90を切削する。【選択図】図6

Description

本考案は、コンクリートなどの躯体や岩盤に削孔した孔の内周面に溝を切ることによって後埋めモルタルと本体との付着力を増す溝切切削装置に関する。
一般に、既設コンクリート構造物などの躯体にボルトや鉄筋などのアンカー材を後施工する場合、コンクリートの躯体表面に振動ドリルやハンマードリルなどの穿孔機械を用いて下孔を穿ち、下孔を清掃した後、この下孔にモルタルや樹脂などの後埋め材を注入して、アンカー材を固定する方法が広く用いられている。このアンカー施工では、削孔した下孔の内周面が平滑面になっていると、その影響で、接着面と後埋め材との付着力が低下するため、この後埋め材の付着力を高めるために、下孔の内周面に溝切りが行われている。
本願出願人は、従前、この種の孔壁の溝切りが穿孔機械に切削ビットを装着して行われ、孔の内周面に螺旋状の凹溝を形成するために、孔の深さが深くなるにしたがって切削ビットそれ自体も長く大きくなり、さらにその長く大きな切削ビット全体を回転させるために大きな動力源も必要となって、装置は大型化し、コストは増大するという問題点を指摘し、これを解決するために、新たな溝切切削装置を開発して、これを特許文献1により提案している。
図7にこの文献1の溝切切削装置を示している。図7に示すように、この溝切切削装置1では、切削工具2がシャフト3、カッターブレード4、シャフト回動ガイド5、スライドベース6、シャフト側ガイド及びベース側ガイドを有するシャフト揺動ガイド7により構成され、シャフト3を下孔9内に挿入しスライドプレート6を下孔9上に設置することにより、この装置1を下孔9に取り付けて、駆動装置8によりシャフト3を回動しシャフト3をシャフト揺動ガイド7を介して下孔9の回りに沿って揺動することにより、下孔9の内周面に当接するシャフト回転ガイド5を支点にして、カッターブレード4を下孔9の内周面に圧接し溝を切るようになっている。この溝切切削装置1により、削孔した孔9の内周面に簡単な操作により適宜深さの溝を確実に形成して、溝切りを有効に行え、しかも、装置の小型化及びコストの低減を図ることができる。
実用新案登録第3160805号公報
しかしながら、この文献1の溝切切削装置では、シャフトを下孔内に挿入し、スライドプレートを下孔上に設置することにより、(本装置を)下孔に取り付け、駆動装置によりシャフトを回動し、下孔の外側でシャフトをシャフト揺動ガイドを介して下孔の回りに沿って揺動することにより、下孔の中でシャフトを揺動し、下孔の内周面に当接するシャフト回転ガイドを支点にして、カッターブレードを下孔の内周面に圧接し、溝を切削するので、下孔上でシャフトの簡易な揺動操作により、下孔の内周面にその内周方向に適宜深さの環状の溝を確実に切ることができるが、この方式の場合、下孔の深さが例えば3.0m以上になり、シャフトがそれ以上に長くなると、駆動装置の力がカッターブレードまで伝わりにくく、また、コンクリート構造物の躯体の場合、骨材の影響もあって、溝の切削が難しくなる、という問題がある。
本考案は、このような従来の課題を解決するもので、孔の深さが例えば3.0m以上に長い場合でも、削孔した孔の内周面に簡単な操作により適宜深さの溝を確実に形成して、溝切りを有効に行え、しかも、装置の小型化及びコストの低減を図ることのできる、実用性に優れた新たな溝切切削装置を提供すること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本考案は、削孔した孔の内周面に溝を切るための切削工具と、前記切削工具を回転駆動する駆動装置とを備え、削孔した孔の壁面に溝切りを行う溝切切削装置において、前記切削工具は、前記孔内に嵌挿可能に当該孔の径よりも少し小径でかつ当該孔の内外に挿通可能に当該孔の深さに応じて適宜の長さに形成され、前記駆動装置に作動連結されて、前記孔の内外に挿通配置するチューブと、前記孔内に挿入可能に前記チューブの径よりも小径でかつ当該孔の深さに応じて適宜の長さに形成され、前記チューブの先端面に前記チューブの軸芯に対して偏心位置に連結固定されて当該先端面から前記チューブの軸芯と略平行に先方に延び、前記チューブとともに前記孔内に挿通配置するロッドと、前記孔内に配置可能に当該孔の径よりも小径の面積内に形成され、前記ロッドの先端に装着されて、前記孔の内周面に溝を切るためのカッターブレードとを備え、前記チューブの回転駆動により、前記ロッドを前記チューブと一体に回転するとともに前記チューブの軸芯回りを回動させて、前記カッターブレードを回転しながら前記孔の内周面に圧接させ、溝を切削する、ことを要旨とする。
また、本考案は各部が次のように構成されることが好ましい。
(1)チューブは孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のチューブが用意され、各チューブは駆動装置に着脱可能に取り付けられる。
(2)ロッドは孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のロッドが用意され、各ロッドはチューブの先端面に着脱可能に取り付けられる。
(3)カッターブレードは孔の径に応じて、径の異なる複数種類のカッターブレードが用意され、各カッターブレードはシャフトの先端に着脱可能に取り付けられる。
(4)駆動装置は既存のコアドリリングマシンの駆動装置が採用され、また、当該駆動装置を孔上で支持昇降するための送り装置を併せて備え、前記送り装置は、前記孔の外側周囲に据え付けられるベースと、前記ベース上に立設される柱状の昇降ガイドと、前記昇降ガイドに昇降可能に取り付けられ、駆動装置を支持固定するための昇降ブロックと、前記昇降ガイド上の前記昇降ブロックを昇降駆動するための昇降機構とを有する。
(1)本考案の溝切切削装置によれぱ、切削工具が、孔内に嵌挿可能に当該孔の径よりも少し小径でかつ当該孔の内外に挿通可能に当該孔の深さに応じて適宜の長さに形成され、駆動装置に作動連結されて、孔の内外に挿通配置するチューブと、孔内に挿入可能にチューブの径よりも小径でかつ当該孔の深さに応じて適宜の長さに形成され、チューブの先端面にチューブの軸芯に対して偏心位置に連結固定されて当該先端面からチューブの軸芯と略平行に先方に延び、チューブとともに孔内に挿通配置するロッドと、孔内に配置可能に当該孔の径よりも小径の面積内に形成され、ロッドの先端に装着されて、孔の内周面に溝を切るためのカッターブレードとを備え、チューブの回転駆動により、ロッドをチューブと一体に回転するとともにチューブの軸芯回りを回動させて、カッターブレードを回転しながら孔の内周面に圧接させ、溝を切削するようにしたので、この切削工具を削孔した孔の深さに合わせて当該孔内に挿入し、回転駆動するだけの簡単な操作で、駆動装置の力をチューブ、ロッドを介してカッターブレードに安定的に伝達し、この場合、コンクリート構造物の躯体に削孔した孔であっても、骨材の影響を受けることなしに、当該孔の内周面に適宜深さの環状の溝を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができる。
この場合、孔の深さが例えば3.0m以上に長い場合にはそれ以上の長さのチューブを、必要に応じて適宜長さ、径のロッドと組み合わせて、駆動装置に連結すれば、3.0m以上の長い孔でも、当該孔の内周面に適宜深さの環状の溝を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができ、また、孔の深さが例えば20cmよりも短い場合には20cm程度の長さのチューブを、必要に応じて適宜長さ、径のロッドと組み合わせて、駆動装置に連結すれば、20cmよりも短い孔でも、当該孔の内周面に適宜深さの環状の溝を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができる。なお、この場合、孔の径が異なる場合には、当該孔の径に対応するカッターブレードを用いればよい。そして、このように孔の大きさに応じて各種のチューブ、ロッド、カッターブレードを種々に組み合わせ、駆動装置に着脱可能に連結するようにすることにより、孔の大きさが異なる場合でも、共通の駆動装置を効率よく使用することができる。
また、この場合、駆動装置を当該下孔上で支持昇降する送り装置を用い、この送り装置により、駆動装置に作動連結された切削工具を下孔内で所定のピッチで上昇又は下降することにより、下孔の内周面に既に切削した環状の溝の上又は下に所定のピッチで同様の環状の溝を切削することができ、下孔の内周面に下から上に向けて多段状に複数の溝を確実に切り、有効な溝切りを行うことができる。
(2)また、この溝切切削装置では、切削工具の上記の構成により、チューブを管材で孔の径よりも小さい細長い棒状に形成すればよく、ロッドを軸材でチューブの径よりも小さい細い棒状に形成すればよく、カッターブレードは孔の径よりも小さいリング形状でよいので、切削工具全体の形状及び構造を簡素化して、従来の切削ビットに比べて切削工具の小型化及びコストの低減を図ることができる。
また、駆動装置に、既存のコアドリリングマシンの駆動装置が採用されるので、削孔と溝切りを共通の機器で行うことができ、削孔と溝切りを各別の機械で行う従来の作業に比べて、機械の取り替えを不要とする分だけ削孔と溝切りの作業効率を向上させることができ、また、機械を共通化した分だけコストの低減を図ることができる。さらに、送り装置に、既存のコアドリリングマシンに使用される送り装置を採用することにより、この溝切切削装置に専用の特別の送り装置を不要とし、コストの増大を抑えることができる。
本考案の一実施の形態における溝切切削装置の全体構成を示す側面図 同溝切切削装置の使用例を示す図 同溝切切削装置を用いて下孔の内周面に溝を切る状態を示す一部省略側面図 同溝切切削装置を用いて下孔の内周面に溝を切る状態を示す平面断面図 同溝切切削装置を用いて下孔の内周面に切削された溝の概略形状を示す図((a)はその平面断面図(b)はその側面断面図) 同溝切切削装置の使用例を示し、特に、長いチューブを用いて下孔の内周面に溝を切る状態を示す図 従来の溝切切削装置を示す側面図
次に、この考案の一実施の形態について図を用いて説明する。図1に削孔内周面の溝切切削装置を示している。図1に示すように、溝切切削装置10は、削孔された孔(以下、単に「下孔」という。)の内周面に溝を切るための切削工具101と、切削工具101を回転駆動する、駆動モータ151及び減速機152からなる駆動装置102と、下孔の外側周囲に設置され、駆動装置102を当該下孔上で支持昇降するための送り装置103とを備えて構成される。
この溝切切削装置10では、切削工具101は、駆動装置102に作動連結されるチューブ110と、このチューブ110の先端面に連結されるロッド120と、ロッド120の先端に装着されるカッターブレード130とを備える。
チューブ110は金属製の管材からなり、下孔内に嵌挿可能に下孔の径より少し小径の適宜の径(この場合、下孔の径と略同径に近い、下孔の径よりも僅かに小さい径)を有し、かつ下孔の内外に挿通可能に下孔の深さに応じて適宜の長さに形成される。このチューブ110は基端が駆動装置102の回転軸、この場合、減速機152の回転軸153に同芯的に連結される。このようにしてチューブ110は駆動装置102の回転軸153に連結されて、回転軸153の先方に延ばされ、駆動装置102(駆動モータ151)の作動により、回転軸153と一体に回転駆動される。チューブ110は下孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のチューブが用意され、各チューブ110は駆動装置102の回転軸153にカップリングを介して着脱可能に取り付けられる。
ロッド120は金属製の軸材からなり、下孔内に挿入可能にチューブ110の径よりも小径で、かつ下孔の深さに応じてチューブ110よりも短い適宜の長さに形成される。このロッド120はチューブ110の先端面に連結部材140を介して当該チューブ110の軸芯に対して偏心位置に連結固定される。この場合、連結部材140は、チューブ110の先端面に接合される鉄板からなり、その平面においてチューブ110の軸芯に対して所定の偏心位置に当たる部分に軸挿通孔141を有する固定部材142と、この固定部材142の内側面に当該軸挿通孔141に同芯的に溶接により固着される高ナット143とを有する。この連結部材140はチューブ110の先端面に高ナット143がチューブ110の内部に配置されて溶接などにより接合される。一方、ロッド120は基端側及び先端側の所定の範囲にそれぞれねじ121、122が切られ、その基端側のねじ121に六角ナット123が取り付けられる。そして、ロッド120は基端側のねじ121が固定部材142の軸挿通孔141を通して高ナット143に締め込まれ、これがロッド120側の六角ナット123により締め付けられて、チューブ110とロッド120が連結固定される。このようにしてロッド120はチューブ110の先端面に当該チューブ110の軸芯に対して所定の偏心位置に着脱可能に取り付けられ、当該先端面からチューブ110の軸芯と略平行に先方に延ばされ、チューブ110の回転駆動により、チューブ110の先方でチューブ110と一体に回転されるとともにチューブ110の軸芯回りを回動する。ロッド120は孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のロッドが用意され、各ロッド120はチューブ110の先端面に連結部材140を介して着脱可能に取り付けられる。
カッターブレード130は下孔内に配置可能に当該下孔の径よりも小径の面積内の円盤形に形成されて、その中央部に雌ねじを有するボス131が突設され、外周部には複数の切刃(ダイヤセグメント)132が周方向に所定の間隔で突出される。このようにしてカッターブレード130はその中央部のボス131がロッド120に先端側のねじ122を介して締め付け固定され、ロッド120の先端に着脱可能に取り付けられ、ロッド120の回転及び回動に連動して、ロッド120の先方でロッド120と一体に回転されるとともにチューブ110の軸芯回りを回動する。カッターブレード130は孔の径に応じて、径の異なる複数種類のカッターブレードが用意され、各カッターブレード130はロッド120の先端に着脱可能に取り付けられる。
また、この溝切切削装置10では、駆動装置102に既存のコアドリリングマシンの駆動装置150が採用される。コアドリリングマシンの駆動装置150は電動式の駆動モータ151と減速機152とにより構成される。送り装置103は既存のコアドリリングマシンに使用される送り装置が採用される。この送り装置103は下孔の外側周囲に据え付けられるベース161と、ベース161上に立設される柱状の昇降ガイド162と、昇降ガイド162に昇降可能に取り付けられ、駆動装置102を支持固定するための昇降ブロック163と、昇降ガイド162上の昇降ブロック163を昇降駆動するための昇降機構164とにより構成される。この場合、昇降機構164はラックピニオン形式の手動式が採用され、ラック165が昇降ガイド162の一側面に設けられ、このラック165に噛み合うピニオンギア166とこれを回転するハンドル167が昇降ブロック163に設けられて、ハンドル167を手で回すことにより昇降ブロック163が昇降ガイド162上で昇降されるようになっている。なお、この昇降機構164はピニオンギア166をモータで回転させる自動送り形式に構成されても勿論かまわない。この場合、昇降ブロック163に操作部が設けられ、この操作部の操作により、昇降ブロック163が昇降ガイド162上で昇降されることになる。
このようにして溝切切削装置10は、切削工具101が、駆動装置102の回転軸153に作動連結されて、下孔の内外に挿通配置するチューブ110と、チューブ110の先端面にチューブ110の軸芯に対して所定の偏心位置に連結固定されて、チューブ110とともに下孔内に挿通配置するロッド120と、ロッド120の先端に装着され、下孔の内周面に溝を切るためのカッターブレード130とを備え、駆動装置102が送り装置103により下孔上に昇降可能に支持されて、駆動装置102の作動によりチューブ110を回転駆動することにより、ロッド120をチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させて、カッターブレード130を回転しながら下孔の内周面に圧接させ、溝を切削するようになっている。
図2に溝切切削装置10の基本的な使用例を示している。図3及び図4にこの溝切切削装置10を用いて下孔の内周面に溝を切る状態を示し、図5にこの溝切切削装置10により下孔の内周面に切削された溝の概略形状を示している。
図2に示すように、この溝切切削装置10を使用する場合、まず、送り装置103のベース161をコンクリート構造物などの躯体上の下孔9に近接する適宜の位置に設置し、溝切切削装置10を下孔9の上方に配置する。この場合、アンカーボルトによってベース161を設置位置に固定し、また、高さ調節用ボルトによってベース161の傾きやガタつきを修正して、溝切切削装置10の据え付けを行う。なお、この場合、溝切切削装置10には切削工具101が下孔9の深さ、径に応じて適宜長さ、径を有するチューブ110、ロッド120、カッターブレード130の組み合わせで形成されて、駆動装置102に連結される。
そして、この溝切切削装置10を使用して、下孔9の溝切り作業を行う。この作業では、まず、送り装置103のハンドル167を回転して、昇降ガイド162上で昇降ブロック163を下降させ、駆動装置102とともに切削工具101を下孔9に向けて下降し、切削工具101を下孔9内に挿入して、先端のカッターブレード130が下孔9内を下孔9の内周面の溝を形成する最下位置に達するまで下降する。続いて、駆動装置102の操作によりチューブ110を回転駆動させて、このチューブ110の先方でロッド120をチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させ、このロッド120の回転及び回動により、このロッド120の先方でカッターブレード130をロッド120と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させる。これにより、駆動装置102の力はチューブ110、ロッド120を介してカッターブレード130に安定的に伝達される。このようにして下孔9内の最下位置でカッターブレード130を回転しながら下孔9の内周面に圧接させ、溝90を切削する。
この場合、図3及び図4に示すように、チューブ110は下孔9の径と略同径に近い、下孔9の径よりも僅かに小さい径になっているので、チューブ110は下孔9内で下孔9の内周面に沿って駆動され、チューブ110の軸芯が下孔9内に同芯的に位置決めされて回転される。このチューブ110の回転駆動により、このチューブ110の先方でロッド120がチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動し(この場合、チューブ110の軸芯回りを円を描くように回り)、このロッド120の回転及び回動に連動して、このロッド120の先方でカッターブレード130がロッド129と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動する(この場合、チューブ110の軸芯回りを円を描くように回る)。これにより、カッターブレード130は駆動装置102の力が安定的に伝達された状態で、下孔9の内周面に圧接し、溝90を切りながら、当該内周面を周方向に移動する。このようにして、図5に示すように、下孔9の最下位置で下孔9の内周面に環状の溝90が切削される。
このように下孔9の最下位置で溝90が切削されると、駆動装置102の操作により切削工具101の回転を一旦停止し、送り装置103のハンドル167を回転して、昇降ガイド162上で昇降ブロック163を所定のピッチで上昇させ、駆動装置102の上昇とともに切削工具101を先端のカッターブレード130が下孔9内で最下位置から所定の高さに達するまで上昇させる。そして、駆動装置102の操作によりチューブ110を回転駆動することにより、同様に、このチューブ110の先方でロッド120がチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動し、このロッド120の回転及び回動に連動して、このロッド120の先方でカッターブレード130がロッド120と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動して、駆動装置102の力が安定的に伝達された状態で、下孔9の内周面に圧接し、溝90を切りながら、当該内周面を周方向に移動する。このようにして下孔9内の最下位置から上方所定の高さに、環状の溝90が切削される。
このようにこの溝切切削装置10により下孔9の最下位置から最上位置まで溝90の切削を繰り返し行っていくことにより、下孔9の内周面に既に切削された環状の溝90の上に所定のピッチで同様の環状の溝90が形成され、下孔9の内周面に下から上に向けて多段状に複数の溝90が形成される。
図6にこの溝切切削装置10の使用例、特に、下孔9の深さが例えば3.0m以上に長い場合の使用例を示している。図6に示すように、この場合、切削工具101のチューブ110に3.0m以上の長さ、例えば3.5m程度のチューブを用い、必要に応じて適宜長さ、径のロッド120を組み合わせて、駆動装置102に連結してある。
この場合も、上記と同様に、送り装置103のハンドル167を回転し、昇降ガイド162上で昇降ブロック163を下降させ、駆動装置102とともに切削工具101を下孔9に向けて下降し、切削工具101を下孔9内に挿入して、先端のカッターブレード130が下孔9内を下孔9の内周面の溝を形成する最下位置に達するまで下降する。そして、駆動装置102の操作によりチューブ110を回転駆動させて、このチューブ110の先方でロッド120をチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させ、このロッド120の回転及び回動により、このロッド120の先方でカッターブレード130をロッド120と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させる。これにより、駆動装置102の力はチューブ110、ロッド120を介してカッターブレード130に安定的に伝達される。このようにして下孔9内の最下位置でカッターブレード130を回転しながら下孔9の内周面に圧接させ、溝90を切削する。
このようにこの溝切切削装置10により下孔9の最下位置から上方に所定のピッチで溝90の切削を繰り返し行っていくことにより、下孔9の内周面に既に切削された環状の溝90の上に所定のピッチで同様の環状の溝90が形成され、下孔9の内周面に下から上に向けて多段状に複数の溝90が形成される。
以上説明したように、この溝切切削装置10によれば、切削工具101が、下孔9内に嵌挿可能に当該下孔9の径よりも少し小径でかつ当該孔9の内外に挿通可能に当該孔9の深さに応じて適宜の長さに形成され、下孔9の内外に挿通配置するチューブ110と、下孔9内に挿入可能にチューブ110の径よりも小径でかつ当該下孔9の深さに応じて適宜の長さに形成され、チューブ110の先端面にチューブ110の軸芯に対して偏心位置に連結固定されて当該先端面からチューブ110の軸芯と略平行に先方に延び、チューブ110とともに下孔9内に挿通配置するロッド120と、下孔9内に配置可能に当該孔9の径よりも小径の面積内に形成され、ロッド120の先端に装着されて、下孔9の内周面に溝90を切るためのカッターブレード130とにより構成され、チューブ110が駆動装置102に作動連結されて、チューブ110の回転駆動により、ロッド120をチューブ110と一体に回転するとともにチューブ110の軸芯回りを回動させて、カッターブレード130を回転しながら下孔9の内周面に圧接させて、溝90を切削するので、この切削工具101を下孔9の深さに合わせて当該下孔9内に挿入し、回転駆動するだけの簡単な操作で、駆動装置102の力をチューブ110、ロッド120を介してカッターブレード130に安定的に伝達し、この場合、コンクリート構造物の躯体に削孔した下孔であっても、骨材の影響を受けることなしに、当該下孔9の内周面に適宜深さの環状の溝90を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができる。
この場合、下孔の深さが例えば3.0m以上に長い場合には、それ以上の長さ(例えば3.5m程度)のチューブ110を、必要に応じて適宜長さ、径のロッド120と組み合わせて、駆動装置102に連結することにより、3.0m以上の長い下孔でも、当該下孔の内周面に適宜深さの環状の溝を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができ、また、下孔の深さが例えば20cmよりも短い場合には20cm程度の長さのチューブ110を、必要に応じて適宜長さ、径のロッド120と組み合わせて、駆動装置102に連結することにより、20cmよりも短い下孔でも、当該下孔の内周面に適宜深さの環状の溝を確実に形成して、溝切りを有効に行うことができる。なお、この場合、下孔の径が異なる場合には、当該下孔の径に対応するカッターブレード130を用いればよい。そして、このように下孔の大きさに応じて各種のチューブ110、ロッド120、カッターブレード130を種々に組み合わせ、駆動装置102に着脱可能に連結するようにすることにより、下孔の大きさが異なる場合でも、共通の駆動装置102を効率よく使用することができる。
また、この溝切切削装置10では、ロッド120は下孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のロッドが用意され、各ロッド120がチューブ110の先端面に着脱可能に取り付けられるので、下孔の径及び深さに応じて、適宜の径及び長さを有するチューブ110とロッド120を組み合わせて連結することができ、孔径及び深さの異なる種々の下孔に対応させて当該下孔に有効な溝切りを行うことができる。
さらに、この溝切切削装置10では、カッターブレード130は下孔の径に応じて、径の異なる複数種類のカッターブレードが用意され、各カッターブレード130がロッド120の先端に着脱可能に取り付けられるので、下孔の径に応じて、適宜径を有するカッターブレード130をロッド120に装着することができ、共通のチューブ110及び/又はロッド120に径の異なる各種のカッターブレード130を用いて、孔径の異なる種々の下孔に対応させて当該下孔に有効な溝切りを行うことができる。
また、この場合、駆動装置102を当該下孔上で支持昇降する送り装置103を用い、この送り装置103により、駆動装置102に作動連結された切削工具101を下孔内で所定のピッチで上昇又は下降することにより、下孔の内周面に既に切削した環状の溝の上又は下に所定のピッチで同様の環状の溝を切削することができ、下孔の内周面に下から上に向けて多段状に複数の溝を確実に切り、有効な溝切りを行うことができる。
また、この溝切切削装置10では、切削工具101の上記の構成により、チューブ110を管材で下孔の径よりも小さい細長い棒状に形成すればよく、ロッド120を軸材でチューブ110の径よりも小さい細い棒状に形成すればよく、カッターブレード130は下孔の径よりも小さいリング形状でよいので、切削工具101全体の形状及び構造を簡素化して、従来の切削ビットに比べて切削工具101の小型化及びコストの低減を図ることができる。
さらに、駆動装置102に、既存のコアドリリングマシンの駆動装置150の電動式の駆動モータ151及び減速機152が採用されるので、削孔と溝切りを共通の機器で行うことができ、削孔と溝切りを各別の機械で行う従来の作業に比べて、機械の取り替えを不要とする分だけ削孔と溝切りの作業効率を向上させることができ、また、機械を共通化した分だけコストの低減を図ることができる。そして、送り装置103は、既存のコアドリリングマシンに使用される送り装置が採用されるので、この溝切切削装置10に専用の特別の送り装置を不要とし、コストの増大を抑えることができる。
以上により、溝切切削装置10全体の構造の簡素化及び小型化を図り、コストの低減に資することができる。
10 溝切切削装置
101 切削工具
110 チューブ
120 ロッド
121 ねじ
122 ねじ
123 六角ナット
130 カッターブレード
131 ボス
132 切刃
140 連結部材
141 軸挿通孔
142 固定部材
143 高ナット
102 駆動装置
150 コアドリリングマシンの駆動装置
151 駆動モータ
152 減速機
153 回転軸
103 送り装置
161 ベース
162 昇降ガイド
163 昇降ブロック
164 昇降機構
165 ラック
166 ピニオンギア
167 ハンドル
9 削孔された孔(下孔)
90 溝

Claims (5)

  1. 削孔した孔の内周面に溝を切るための切削工具と、前記切削工具を回転駆動する駆動装置とを備え、削孔した孔の壁面に溝切りを行う削孔内周面の溝切切削装置において、
    前記切削工具は、
    前記孔内に嵌挿可能に当該孔の径よりも少し小径でかつ当該孔の内外に挿通可能に当該孔の深さに応じて適宜の長さに形成され、前記駆動装置に作動連結されて、前記孔の内外に挿通配置するチューブと、
    前記孔内に挿入可能に前記チューブの径よりも小径でかつ当該孔の深さに応じて適宜の長さに形成され、前記チューブの先端面に前記チューブの軸芯に対して偏心位置に連結固定されて当該先端面から前記チューブの軸芯と略平行に先方に延び、前記チューブとともに前記孔内に挿通配置するロッドと、
    前記孔内に配置可能に当該孔の径よりも小径の面積内に形成され、前記ロッドの先端に装着されて、前記孔の内周面に溝を切るためのカッターブレードと、
    を備え、
    前記チューブの回転駆動により、前記ロッドを前記チューブと一体に回転するとともに前記チューブの軸芯回りを回動させて、前記カッターブレードを回転しながら前記孔の内周面に圧接させ、溝を切削する、
    ことを特徴とする削孔内周面の溝切切削装置。
  2. チューブは孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のチューブが用意され、各チューブは駆動装置に着脱可能に取り付けられる請求項1に記載の削孔内周面の溝切切削装置。
  3. ロッドは孔の長さ、径に応じて、長さ及び/又は径の異なる複数種類のロッドが用意され、各ロッドはチューブの先端面に着脱可能に取り付けられる請求項1又は2に記載の削孔内周面の溝切切削装置。
  4. カッターブレードは孔の径に応じて、径の異なる複数種類のカッターブレードが用意され、各カッターブレードはロッドの先端に着脱可能に取り付けられる請求項1乃至3のいずれかに記載の削孔内周面の溝切切削装置。
  5. 駆動装置は既存のコアドリリングマシンの駆動装置が採用され、また、当該駆動装置を孔上で支持昇降するための送り装置を併せて備え、前記送り装置は、前記孔の外側周囲に据え付けられるベースと、前記ベース上に立設される柱状の昇降ガイドと、前記昇降ガイドに昇降可能に取り付けられ、駆動装置を支持固定するための昇降ブロックと、前記昇降ガイド上の前記昇降ブロックを昇降駆動するための昇降機構とを有する請求項1乃至4のいずれかに記載の削孔内周面の溝切切削装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101523013B1 (ko) * 2013-11-11 2015-05-26 황규원 원주홈용 절삭장치
JP2018083287A (ja) * 2017-12-21 2018-05-31 三井住友建設株式会社 ウォータージェット装置を用いた削孔方法
CN115446996A (zh) * 2022-07-21 2022-12-09 湖北国通领驭建设集团有限公司 用于厂房水电安装的钢筋混凝土开凿设备

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