JP3167950U - リハビリ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】極めて単純な腕の上下運動によって上半身のリハビリ運動や運動機能の強化が自動的に行えると共に使用者に負担を殆んど掛けることなくそれらの運動が行えるリハビリ装置を提供する。【解決手段】コの字状のパイプ材11,12を門形で且つ平行に立設させた支柱1と、立設させた2本のパイプ材11,12の間に両端を挿入して上下移動自在な握り棒2と、該握り棒2がワイヤー4を介して上下移動させるための駆動装置3と、握り棒2の上下移動を指示する昇降スイッチ5とを少なくとも設けた構造とする。また、握り棒2の上昇を制限するリミットスイッチと、握り棒2の降下を制限するストッパー7を具備すると良い。【選択図】図1
Description
本考案は筋肉の衰えた高齢者や身体不自由者に負担を殆んど掛けずに、上半身のリハビリ運動やその運動機能の強化を自動的に行わせるためのリハビリ装置に関する。
一般に社会の高齢化が進み、健康維持のための日常の運動や、身体不自由者のリハビリテーションのための運動が重視されている現状に於いて、健康の維持や向上のための日常の運動や、身体不自由者のリハビリテーションのための運動を助ける各種の運動器具が多く提案されている。特には、手や指又は腕の機能を回復するためにリハビリを行って、脳疾患による手や指の麻痺及び拘縮して自由に動かなくなる状態であっても、家庭に備えて一人でリハビリを行い、腕や指の筋肉を総合的に訓練し、脳疾患による障害を自ら克服することが可能なリハビリ装置を、本考案者が特願2005−514870で提案したところである。
しかしながら、特願2005−514870は、手首の可動訓練機構、物を掴む訓練機構、物を握る訓練機構、物を引張る訓練機構、手と指の開閉訓練機構、腕を上げる訓練機構、腕のマッサージ器など多くの機能を有すると共に、腰掛けて運動を行うため、広い場所が必要となり、且つ、多くの機構を有するので、構造が複雑になると共に製作費が高くなり、更に持ち運びが不便である等の欠点があった。
本考案は極めて単純な腕の上下運動によって上半身のリハビリ運動やその運動機能の強化が自動的に行えると共に使用者に負担を殆んど掛けることなくそれらの運動が行えるリハビリ装置を提供することを目的とする。
本考案は上記欠点を解消するために成されたものであり、つまり、コの字状のパイプ材2本を門形で且つ平行に立設させた支柱と、立設させた2本のパイプ材の間に両端を挿入して上下移動自在な握り棒と、該握り棒がワイヤーを介して上下移動させるための駆動装置と、握り棒の上下移動を指示する昇降スイッチと、を少なくとも設けた構造とする。また前記握り棒の上昇を制限するリミットスイッチを具備し、握り棒の降下を制限するストッパーが、支柱に設けられたものとするのが好ましい。
請求項1のようにコの字状のパイプ材(11),(12)を門形で且つ平行に立設させた支柱(1)と、立設させたパイプ材(11)とパイプ材(12)の間に両端を挿入して上下移動自在な握り棒(2)と、該握り棒(2)がワイヤー(4)を介して上下移動させるための駆動装置(3)と、握り棒(2)の上下移動を指示する昇降スイッチ(5)と、を少なくとも設けたことにより、駆動装置(3)によって上下移動する握り棒(2)を握るだけの極めて単純な動作で、上半身のリハビリ運動や上半身の運動機能の強化が自動的に行えるものとなるため、これを繰返すことによって、腰筋、背筋、肩関節の筋肉、その他の部位の筋肉の維持やその筋肉を強化することが出来るようになる。このため、介護予防の効果を奏する。また本考案品は構造が簡単で、持ち運びが容易であると共に室内に置いても場所を取らず、且つ、簡単に使用することができ、特には筋肉の衰えた高齢者や身体不自由者の使用に適したものとなる。
請求項2のように握り棒(2)の上昇を制限するリミットスイッチ(6)が具備されることにより、腕を持ち上げて痛くなった時点で即座に停止できるため、使用者に負担を殆んど掛けることなく、特に筋肉の衰えた高齢者や身体不自由者の使用に適し、上半身の運動が実行できるものとなる。
請求項3に示すように握り棒(2)の降下を制限するストッパー(7)が、パイプ材(11)とパイプ材(12)の間に設けられることにより、握り棒(2)がストッパー(7)よりも下がるのを防止できるものとなると共に、これ以下に下げても運動効果があまり期待できなくなるので、下げるのに要する時間が無駄になることを防止できるものとなる。
本考案の実施形態を図1、図2に基づいて説明する。(1)はコの字状のパイプ材(11),(12)を門形で且つ平行に立設させた金属製の支柱であり、該支柱(1)は高さ約140cm前後とするのが良く、この高さの目安は、運動を始める人の胸当りの高さから腕が持ち上げられた高さに相当させるのが好ましい。尚、前記支柱(1)の高さは上記に限定されるものではなく、例えば、椅子に座った状態で本考案品が使用し易い高さになるようにさせたものとしても良い。この場合には、支柱(1)は高さが伸長出来る機構を有したもの或いは図示しない椅子用のパイプ材を連結して伸長出来るようにしたものとするのが好ましい。
(2)は立設させたパイプ材(11)とパイプ材(12)の間に両端を挿入して上下移動自在な握り棒であり、該握り棒(2)は手で握り易い適宜な太さで、金属製パイプを使用し、その両端には抜け防止用のキャップ(21)を取付けると共に両端部寄りにはゴムや皮などの滑止め部材(22)を被覆しておくと良い。尚、前記パイプ材(11)とパイプ材(12)の間隔は、握り棒(2)がスムーズに上下移動できる間隔を確保しておくと良い。この間隔は握り棒(2)のガイド溝の役目を果たす。
(3)は握り棒(2)が後述するワイヤー(4)を介して上下移動させるための駆動装置であり、該駆動装置(3) は支柱(1)の上部に設けられている。また前記駆動装置(3)には、ワイヤー(4)を巻き上げ又は巻き戻すための駆動モーター(31)と、該駆動モーター(31)に連結する変速ギアを内蔵した変速ギアボックス(32)と、前記駆動モーター(31)の回転軸に固定したプーリー(33)と、収納ケース(34)とがある。尚、前記駆動モーター(31)の回転軸を往復回動する際の回転方向の切り替えは、例えばリレーなどを用いた電気的制御によって行われるようにすると良い。(4)は金属製又は合成樹脂製のワイヤーであり、該ワイヤー(4)の長さは、握り棒(2)が後述するストッパー(7)の位置から、支柱(1)の上部で且つ後述するリミットスイッチ(6)で停止するまでの上下移動が行える長さを確保していれば良い。また前記ワイヤー(4)はプーリー(33)に巻回される。
(5)は握り棒(2)の上下移動を指示する昇降スイッチであり、これには上昇用ボタンと降下用ボタンの2つが設けられている。また昇降スイッチ(5)は握り棒(2)に固定するが、使用中に握り棒(2)を自由に回転させることが出来るので、昇降スイッチ(5)の向きが前側或いは後側に変えられ、使用者は最適角度で使用出来るものとなっている。(6)は握り棒(2)の上昇を制限するために具備されたリミットスイッチであり、該リミットスイッチ(6)は、後述する取付部材(8)の上昇用ストッパー(82)によって押圧される位置に設置されている。またリミットスイッチ(6)は収納ケース(34)に収納されている。
(7)は握り棒(2)の降下を制限するために具備された一対のストッパーであり、該ストッパー(7)はパイプ材(11)とパイプ材(12)の間に固定して設けられている。尚、前記ストッパー(7)は上記のものに限定されるものではなく、例えば、リミットスイッチを設置させたものとしても良い。(8)は握り棒(2)の中央にワイヤー(4)の一端を固定させて、握り棒(2)の上下移動が行えるようにするための取付部材であり、該取付部材(8)には、握り棒(2)の中央にワイヤー(4)の一端を固定させるための取付板(81)と、その取付板(81)に取付けたワイヤー(4)を挿通させて配置した柔軟な合成樹脂製の上昇用ストッパー(82)とが少なくともある。
(9)は支柱(1)の下端と連結させたコの字状の金属製の台座であり、該台座(9)には角パイプをコの字状に折曲して形成するのが良い。前記台座(9)の大きさとしては、幅が約60cm前後で、約半畳程度の大きさとするのが好ましい。又、前記支柱(1)の下端は台座(9)の略中央上部と連結させるのが良いが、前記支柱(1)と台座(9)を分離可能としておくと、搬送時に嵩張らずに好ましい。尚、椅子用として使用するために、支柱(1)を連結する部分の台座(9)上面に図示しないジョイント部材を設ける構造としても良い。
次に本考案の使用方法を図3に基づいて説明する。予めコンセントにプラグを差し込んで電源を入れておく。先ず始めにコの字状の台座(9)内に入って姿勢良く座る。この時、コの字状の開口側に対して、前方向或いは後方向のどちら向きに座っても良い。また正座或いは胡座をかいても良いが、背筋は伸ばして座る。次に目の前にある握り棒(2)を両手で握る。この時、握り棒(2)が胸付近にない場合は、昇降スイッチ(5)を操作して握り棒(2)の位置が胸付近に来るようにする。握り棒(2)を握った後、昇降スイッチ(5)の上昇用ボタンを押し続けると、駆動モーター(31)が回転すると共にプーリー(33)にワイヤー(4)が巻回されて、握り棒(2)が上昇し続ける。そして両腕が吊り上げられ、痛みを感じたら上昇用ボタンから指を離せば即座に停止する。尚、この時、上昇用ボタンを押し続けると、上昇用ストッパー(82)によってリミットスイッチ(6)を押圧し、握り棒(2)の上昇を自動的に停止させる。また前記握り棒(2)を即座に停止できるので、恐怖心やストレスを感じることなく上下移動が継続できるものとなると共に、肩関節や周りの筋肉に殆んど負担を掛けずに済むものとなる。
前記握り棒(2)の停止後、昇降スイッチ(5)の降下用ボタンを押すと、駆動モーター(31)が反対方向に回転すると共にプーリー(33)からワイヤー(4)が巻き戻されて、握り棒(2)が降下する。降下用ボタンを押し続けると、握り棒(2)も降下し続ける。そして握り棒(2)の両端部がストッパー(7)に当接して止まる。握り棒(2)が止まったら直ぐに降下用ボタンから指を離せば、駆動モーター(31)の回転は停止する。この腕を下げる動作は、筋肉を弛めるために効果がある。昇降スイッチ(5)の降下用ボタンから指を離した後、直ぐに上昇用ボタンを押し続けて、握り棒(2)の上昇と共に腕を持ち上げ続ける。
前記握り棒(2)が昇降スイッチ(5)の操作によって上下移動して、自動的に腕の上下運動を適宜回数、例えば10回行うことにより、負担を殆んど掛けずに上半身の運動が実行できるものとなる。また正しい姿勢を保ち、いっぱいまで腕を吊り上げるので、自然に背筋が伸びることで、前屈みになる姿勢(腰の曲がり)が予防できる。従って、この運動を繰返すうちに、反復運動の効果が作用して、徐々に腕の上がる範囲が広がり、40肩や50肩にも効果的であると共に、健康増進や介護予防につながるものとなるのである。更に本考案品は、使用する場所を選ばす安全に、誰でも家庭で、一人でリハビリが行え、気軽に使用できると共に使用者の無理のない自然で安全な姿勢で使用可能なものとなる。尚、この時、椅子に座ったままの状態で腕の上下運動を実行しても良い。
又、腕の上下運動は、首回りをほぐし、血行が促進することで、肩こりの解消や脳へのスムーズな血流の確保が大いに期待できる。更に腕の上下運動は、僧帽筋,上腕筋,広背筋などを伸ばすため、肩,背中,腰,腕などの筋肉の機能の回復を促し、これらの部位の機能が再起され、寝たきりや加齢などで関節周辺が硬くなる拘縮を無理なく防ぐことが出来るものとなる。更に、健常者の健康維持にも使用できるものとなる。
腕の上下運動を10回繰返し、これを1日に3〜4回行うことにより、脳出血を患っていても握り棒(2)を多少握ることができる人であれば、その人の腕が動くようになったという実績もあり、且つ、腕が駆動装置(3)による牽引で上げられると、何ともいえない気持ち良さが実感できたという使用者の声も聞いている。また疾患者の拘縮した腕の一部だけでなく、手の指の筋肉,腕の筋肉,肩の筋肉などの全体を総合的にほぐし、且つ、所要の関節を柔軟にすることが可能となる。
1 支柱
11,12 パイプ材
2 握り棒
3 駆動装置
4 ワイヤー
5 昇降スイッチ
6 リミットスイッチ
7 ストッパー
11,12 パイプ材
2 握り棒
3 駆動装置
4 ワイヤー
5 昇降スイッチ
6 リミットスイッチ
7 ストッパー
Claims (3)
- コの字状のパイプ材(11),(12)を門形で且つ平行に立設させた支柱(1)と、立設させた前記パイプ材(11)と前記パイプ材(12)の間に両端を挿入して上下移動自在な握り棒(2)と、該握り棒(2)がワイヤー(4)を介して上下移動させるための駆動装置(3)と、前記握り棒(2)の上下移動を指示する昇降スイッチ(5)と、を少なくとも設けたことを特徴とするリハビリ装置。
- 前記握り棒(2)の上昇を制限するリミットスイッチ(6)が具備された請求項1記載のリハビリ装置。
- 前記握り棒(2)の降下を制限するストッパー(7)が、前記パイプ材(11)と前記パイプ材(12)の間に設けられた請求項1記載のリハビリ装置。
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JP2011001200U JP3167950U (ja) | 2011-03-07 | 2011-03-07 | リハビリ装置 |
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JP2021078549A (ja) * | 2019-11-14 | 2021-05-27 | Shisei Medical株式会社 | リハビリテーション支援装置 |
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2011
- 2011-03-07 JP JP2011001200U patent/JP3167950U/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2021078549A (ja) * | 2019-11-14 | 2021-05-27 | Shisei Medical株式会社 | リハビリテーション支援装置 |
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