JP7254348B2 - リハビリテーション支援装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の関節運動訓練装置および関節運動訓練方法は、中心軸線を有する軸部と、軸部を中心軸線まわりに回動させるモーターと、互いに異なる形状の把持部(第一把持部,第二把持部)がそれぞれ支持された複数の保持部と、これら保持部と軸部とを着脱可能に連結する接続部と、モーターを電気的に制御する制御部と、を備えたものである。また、特許文献1には、軸部の回動を中心軸線に対して直交する方向に第一把持部を移動させる変換部を備えており、軸部の回動を直進運動に変換することにより、肘の屈伸及び肩の伸張運動のリハビリを実施できることが記載されている。
把持部が、患者の指における第二関節と第三関節との間の距離の範囲内を揺動すれば、把持部を握った患者の手を揺動させる際に、前腕や上腕が引っ張られることはない。
ベース部を設置場所として床や机などに設置することで、患者は両手が空いた状態で訓練を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係るリハビリテーション支援装置(以下、リハビリ支援装置と称す。)を図面に基づいて説明する。
図1に示すリハビリ支援装置10は、手が痙縮した患者のリハビリテーションを支援するものである。
リハビリ支援装置10は、手が痙縮した患者が把持するハンドル部20と、ハンドル部20を揺動させる駆動部30と、駆動部30が配置されたベース部41と、ベース部41に被せることで、駆動部30を内部に収納するカバー部42(図1では点線にして示す。)とを備えている。
把持部21は、金属製の細長の丸棒である。把持部21は、患者が握っても充分に余る長さに形成されている。本実施の形態では、把持部21を、約10cm~20cmに形成している。挿入部22は、把持部21の先端部に設けられている。挿入部22は、球体状に形成されていることで、先端面22aは、円弧面に形成されている。連結部23は、把持部21の基端部に設けられており、駆動部30と連結するためにねじ山またはねじ溝が形成されている。
駆動部30は、回転を出力する駆動源となるモーター311およびモーター311の駆動軸に連結され、回転速度を落とす減速部312から構成された回転駆動部31と、回転駆動部31からの回転を上下方向の揺動に変換する変換部32とを備えている。
枠部3221は、板材が平面視矩形状に折り曲げられて形成されている。枠部3221の前端壁3221aには、ハンドル部20の連結部23が取り付けられている。本実施の形態では、水平状態の把持部21を患者が握ったときに、手首が設置場所に接触する高さ位置に、ハンドル部20が前端壁3221aに取り付けられている。
被押圧板3222は、枠部3221の後端壁3221bにねじ止めにより取り付けられている。
偏心カム323を回転させる駆動軸325は、減速部312の出力軸(図示せず)に連結されている。
偏心カム323は、把持部21の先端部や挿入部22が、患者の指(例えば第二指)における第二関節と第三関節との間の距離の範囲内を揺動するように形成されている。本実施の形態1では、ハンドル部20の先端が上下方向に3cmの幅で往復移動する。また、ハンドル部20の基端では上下方向に1cm移動する。
本実施の形態では、ばね部324は、コイルばねにより形成されている。
なお、図3(A)に示すように、被押圧板3222が垂直に立ち、ハンドル部20が水平方向に向いている状態を、当初位置とする。
そして、図4(C)に示すように、偏心カム323の回転が進行して、偏心カム323の円周と駆動軸325との距離が最も長くなる位置を超えると、偏心カム323による被押圧板3222への押圧が弱くなる。
患者がリハビリを行うときには、まず、痙縮して握った状態の手の第一指(親指)と第二指(人差し指)との隙間に、ハンドル部20の挿入部22を差し込む。
特に、駆動部30が把持部21を、最大でも患者の指における第二関節と第三関節との間の距離を揺動させるため、把持部21を握った患者の手を揺動させる際に、前腕や上腕が引っ張られることなく、指を開かせる範囲で把持部21を往復移動させることができる。
従って、患者がリハビリ支援装置10を設置してリハビリを行うことで、施術者に頼ることなく、手が痙縮した患者へのリハビリを、患者自身で効率よく行うことが可能である。
本発明の実施の形態1に係るリハビリ支援装置の第1変形例について、図面に基づいて説明する。なお、図4においては、図2と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
本実施の形態1における第1変形例は、把持部について、先端部側から基端部側に向かって徐々に太くしたものである。
このように把持部21Xが形成されていることで、患者が、痙縮した手の第一指(親指)および第二指(人差し指)側から挿入部22に差し込み、ハンドル部200(把持部21)に沿って連結部23の方に手をスライドさせる。
従って、曲げる力が大きい第二指(人差し指)や第三指(中指)であっても、開かせやすくすることができる。
ハンドル部200にカバー部24を被せることで、リハビリによりカバー部24が汚れても、カバー部24を交換することで衛生的にリハビリを継続することができる。
本発明の実施の形態1に係るリハビリ支援装置の第2変形例について、図面に基づいて説明する。なお、図5においては、図2と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
本実施の形態1における第2変形例は、ハンドル部について、把持部にパイプ状のグリップ部を設け、把持部を支持する支持部材を設けたものである。
グリップ部25は、パイプ状に形成され、把持部21が挿通することで、把持部21に対して回転自在である。
支持部材26は、把持部21と可動部322との間に傾斜した状態で連結することで、把持部21を支持するものである。
従って、ハンドル部210が揺動することで、患者の手がハンドル部210(把持部21)に擦れて皮膚を痛めてしまうことが防止できる。
なお、第2変形例におけるグリップ部25は、第1変形例のハンドル部200(図4参照)に設けるようにしてもよい。
本発明の実施の形態2に係るリハビリ支援装置について、図面に基づいて説明する。なお、図6および図7においては、図2と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
本実施の形態2に係るリハビリ支援装置は、ハンディ型の装置であり、ハンドル部の把持部が平行移動するものである。
連結部231は、把持部21の基端部に設けられており、把持部21の軸線に対して交差する方向に折れて装置本体50に挿入される。連結部231の端部にはねじ山またはねじ溝が形成され、装置本体50に連結されている。本実施の形態2では、把持部21と連結部231とのなす角度が直角になるように、把持部21に対して連結部231が曲がっている。
駆動部300は、回転を出力する駆動源となる回転駆動部として機能するモーター310と、駆動源からの回転を直線往復移動に変換する変換部320とを備えている。
本実施の形態2に係るリハビリ支援装置13では、変換部320における揺動を、約5mmとすることができる。
変換部320は、モーター310の回転方向を変更するウォームギヤ3201を備えている。ウォームギヤ3201は、モーター310の駆動軸と連結されたウォーム3201aと、ウォーム3201aとの軸角が90度となるウォームホイール3201bとを備えている。ウォームホイール3201bには、偏心した位置に駆動軸3202が設けられている。
可動部3203は、モーター310の駆動軸と直交する方向に直線往復移動するものである。可動部3203は、矩形板状に形成されている。可動部3203の一方の端部には、ハンドル部220の連結部231の端部が連結されている。
図7に示すように、モーター310が回転すると、ウォーム3201aが回転する。ウォーム3201aの回転により、ウォームホイール3201bが回転する。ウォームホイール3201bに形成された駆動軸3202は偏心した位置に形成されているため、ウォームホイール3201bの回転に伴って駆動軸3202がウォームホイール3201bの円周方向Cに沿って移動する。
また、他方の半円C2では、駆動軸3202は、凹部3203a内で、第1方向と反対となる第3方向に移動しながら、凹部3203aの一方の側壁3203bに対向する他方の側壁3203cを押圧することで、可動部3203を第4方向へ移動させる。
リハビリ支援装置13では、患者が健常な手で柄部51を持ち、痙縮した手が握る把持部21の向きを変えながら、または患者の握りを開かせる方向へ把持部21を移動させながら、リハビリを行うことができるため、より効果的にリハビリを行うことができる。
本実施の形態2に係るリハビリ支援装置13は、実施の形態1に係るリハビリ支援装置10(図1参照)と比較して、ハンドル部220の揺動幅が小さい。しかし、リハビリ支援装置13がハンディ型であるため、患者が柄部51を持ち、患者の握りを開かせる方向へ把持部21を移動させるができるため、揺動幅が小さくても十分な効果を得ることができる。
また、図2に示す発明の実施の形態1における駆動部30は、ハンドル部20を上下方向に揺動させることが可能な機構であれば、他の機構でもよい。また、同様に、図7に示す実施の形態2における駆動部300は、ハンドル部220を平行移動させる機構であれば、他の機構でもよい。
20,200,210,220 ハンドル部
21,21X 把持部
22 挿入部
22a 先端面
23,231 連結部
24 カバー部
25 グリップ部
26 支持部材
30,300 駆動部
31 回転駆動部
311,310 モーター
312 減速部
32,320 変換部
321 フレーム部
321a 足部
321b 側壁部
321c 天井部
322 可動部
322a 後部
322b 前部
3221 枠部
3221a 前端壁
3221b 後端壁
3221c 側壁
3222 被押圧板
323 偏心カム
324 ばね部
324a 一端部
324b 他端部
325 駆動軸
326 支持軸
327 吊り下げ棒
3201 ウォームギヤ
3201a ウォーム
3201b ウォームホイール
3202 駆動軸
3203 可動部
3203a 凹部
3203b 一方の側壁
3203c 他方の側壁
41 ベース部
42 カバー部
50 装置本体
51 柄部
52 頭部
S1 仮想扇状平面
S2 仮想矩形状平面
C 円周方向
C1 一方の半円
C2 他方の半円
L1 軸線方向
R 直径
Claims (9)
- 痙縮により手が開き難い患者が握るための棒状の把持部と、
前記把持部を握った前記患者の手の中で、前記把持部を揺動させる駆動部とを備えたリハビリテーション支援装置。 - 前記駆動部は、前記把持部を前記患者の指における第二関節と第三関節との間の距離の範囲内を揺動させる請求項1記載のリハビリテーション支援装置。
- 前記把持部には、先端部に円弧面を有する挿入部が設けられた請求項1または2記載のリハビリテーション支援装置。
- 前記把持部は、先端部側から基端部側に向かって徐々に太くなる請求項1から3のいずれかの項に記載のリハビリテーション支援装置。
- 前記把持部には、前記把持部を回転自在に挿通させたグリップが設けられた請求項1から4のいずれかの項に記載のリハビリテーション支援装置。
- 前記駆動部が設置され、設置場所に配置されるベース部と、前記ベース部に被せることで内部に前記駆動部を収納するカバー部とを備えた請求項1から5のいずれかの項に記載のリハビリテーション支援装置。
- 前記駆動部が収容される装置本体を備え、
前記装置本体は、前記患者の健常な手が握る柄部と、前記柄部の先端に設けられた頭部とを備えた請求項1から6のいずれかの項に記載のリハビリテーション支援装置。 - 前記駆動部は、前記把持部を仮想扇状平面に沿って揺動させる請求項1から7のいずれかの項に記載のリハビリテーション支援装置。
- 前記駆動部は、前記把持部を仮想矩形状平面に沿って揺動させる請求項1から7のいずれかの項に記載のリハビリテーション支援装置。
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