JP3167597B2 - 電源切換スイッチ - Google Patents

電源切換スイッチ

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JP3167597B2
JP3167597B2 JP25395395A JP25395395A JP3167597B2 JP 3167597 B2 JP3167597 B2 JP 3167597B2 JP 25395395 A JP25395395 A JP 25395395A JP 25395395 A JP25395395 A JP 25395395A JP 3167597 B2 JP3167597 B2 JP 3167597B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、2電源を切り換
えて共通の負荷に給電する双投型の電源切換スイッチに
関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば商用電源と自家発電電源のよう
な2系統の電源のいずれからも負荷に電力を供給できる
ようにしたコージェネレーションシステムの採用が、省
エネルギー等を目的として最近一般化してきた。このシ
ステムの採用に当たっては、電気系統の保護システムの
簡便さから2系統の電源から並列に電力供給を受ける方
式ではなく、常時はいずれか一方の電源からのみ電力供
給を受ける非連系システムを採用することがある。この
ような非連系システムでは、電力の使用状況に応じて毎
日のように頻繁に電源が切り換えられる。
【0003】このようなシステムにおいては、通常状態
において電源を切り換えるときはもちろんのこと、一方
の電源の故障に対応して他方の電源に切り換えるときで
あっても、負荷機器にとって実質的に無停電であること
が望ましい。停電あるいは電源電圧の大幅な電圧降下に
起因して負荷機器が停止する条件については次ぎのよう
な実測データが報告されている。すなわち、電磁接触器
では電源電圧が規定値の50%以下の状態が0.01秒
以上継続すると停止し、高圧放電ランプでは電源電圧が
規定値の85%以下の状態が0.06秒以上継続すると
停止し、パーソナルコンピュータでは電源電圧が規定値
の60%以下の状態が0.07秒以上継続すると停止す
る。
【0004】このような負荷機器の停止を極力防止する
技術として、従来より高速度オープントランジション方
式とクローズドトランジション方式があった。高速度オ
ープントランジション方式は、給電中の電源スイッチ手
段を開放させた後、数ミリ秒以内に待機中の電源スイッ
チ手段を高速度で投入し、負荷の実質上の停電を回避す
るものである。一方、クローズドトランジション方式
は、待機中の電源スイッチを投入してからその直後に給
電中の電源スイッチ手段を開放させるもので、両電源ス
イッチ手段の導通を一時的にオーバーラップさせるもの
である。したがって、このクローズドトランジション方
式は、高速度オープントランジション方式に比較して、
電源の切換が完全に無停電で行われるという利点があ
る。これらの方式はいずれも両電源を実質的に同電圧・
同期状態として切り換えるものであって、一方の電源の
電圧が他方の電圧の±2.5%以内、商用周波数の電源
では一方の電源の位相が他方の位相の±15度以内であ
れば切換可能と考えられている。
【0005】クローズドトランジション方式の電源切換
システムに使用される電源切換スイッチ手段としては電
磁接触器や半導体素子などがあり、切換に際して一時的
に双方の電源のための二つの接触子が同時に接触するオ
ーバーラップ切換のできるものが必要であるが、装置の
小型化、動作の確実性、短絡電流通電性能に対する配慮
及び配線の容易性から、専用の双投型のオーバーラップ
切換スイッチを使用する場合が多い。従来のクローズド
トランジション方式の電源切換システムの問題点を、双
投型のオーバーラップ切換スイッチを使用した場合を例
にとって以下に説明する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図13は双投型のオー
バーラップ切換スイッチを使用したクローズドトランジ
ション方式の電源切換システムの一例であって、一点鎖
線で囲まれた構内には第1の電源としての商用電源Uか
ら変圧器を介して電力が供給され、一般負荷LU1と双投
型のオーバーラップ切換スイッチ110を経由して停止
することが許されない重要負荷を含む負荷Lに配分され
る。さらに、この構内には第2電源としての自家発電電
源Gから別の一般負荷LG に電力が供給されている。こ
のような電気回路においては、前述の如く双方の電源が
健在の場合は無停電切換が可能となる。しかしながら、
商用電源Uと自家発電電源Gとの間で電源切換を行う場
合、商用電源Uが大幅な電圧降下若しくは停電した場合
を考慮すると次のような問題が生じる。
【0007】(1) スイッチ110の双方の接触子が
オーバーラップ接触して自家発電電源Gと商用電源Uの
回路が電気的に接続されたとき、自家発電電源Gから
は、負荷LG 、負荷L、負荷LU1、商用電源回路の一般
需要家の負荷LU2及び変圧器に電流が流れ込む。一般
に、これら商用電源側の負荷LU2や変圧器の電気的容量
は大きく、自家発電電源Gの電気的容量は比較的小さい
ため、場合によっては自家発電電源Gにとって短絡に近
い過電流が流れる。この結果、自家発電電源G、配線用
電線及びスイッチ110に過大電流が流れてそれらに電
気的・機械的損傷が発生する。
【0008】(2) さらに、このオーバーラップ状態
で切換スイッチが商用電源を切り離すときは、上記の短
絡電流に近い過電流を遮断する必要があり、切換スイッ
チは十分な遮断性能を具備しなければならない。
【0009】(3) たとえ上記(1)及び(2)の問
題を解決できたとしても、商用電源Uの停電発生から自
家発電電源Gが投入されるまでの間は停電時間であり、
この時間が前述の負荷機器の停止に関する条件の実測値
を越えると負荷機器は停止してしまう。
【0010】上述の問題は、商用電源と自家発電電源と
の間の切換を例にとって第1の電源が第2の電源に比べ
て比較的大きい場合について説明したが、必ずしも両電
源がそのような関係になく第1電源と第2電源が同程度
の容量のような場合であっても、第1電源に大幅な電圧
降下や停電が発生したとき第2電源や電路に大きな電流
が流れる可能性がある。たとえば、図14はこのような
電気回路の例であって、第1及び第2電源としてのそれ
ぞれ発電機G1及びG2を有する電気回路である。この
電気回路は、発電機G1及びG2によって電力供給され
るそれぞれ負荷LG1及びLG2並びに通常は発電機G1か
らスイッチ110を経由して電力供給を受けている重要
負荷Lを含んでいる。この電気回路において発電機G1
の回路が停電したり電圧が大幅に低下するような故障が
発生して負荷Lの電源を発電機G2に切り換える際に、
スイッチ110の双方の接触子がオーバーラップ接触し
て発電機G1とG2の回路が電気的に接続されたとき
も、発電機G1から負荷L、負荷LG1及び発電機G2に
電流が流れ込む。このように発電機G1とG2の切換シ
ステムのように両電源間の電気的容量の差が顕著でなく
ても同様な問題が発生する。
【0011】従って、本発明の目的は、一瞬の停電も生
じることなく電源を切り換えることと共通の負荷から双
方の電源を切り離すことを選択的に行えることによっ
て、たとえば上述のような問題点を解決できる双投型の
電源切換スイッチを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の電源切
換スイッチは、第1電源と第2電源を切り換えて共通の
負荷に給電する双投型の電源切換スイッチにおいて、第
1電源及び第2電源のそれぞれに対応して設けられ且つ
互いに独立して開閉する第1及び第2接触子と、第1及
び第2接触子をそれぞれ投入する第1及び第2投入手段
と、第1及び第2接触子をそれぞれ開放方向に偏倚させ
る遮断ばねと、第1及び第2接触子にそれぞれ連結され
第1及び第2投入手段によってそれぞれ操作される第1
及び第2操作アームと、遮断ばねの作用力に抗して第1
及び第2接触子をそれぞれ閉路状態に維持するために第
1及び第2操作アームをそれぞれ拘束する第1及び第2
開放ラッチと、第1投入手段を操作して開路状態にある
第1接触子を投入する過程において第2開放ラッチを釈
放して、第1接触子が接触を開始した後に閉路状態にあ
る第2接触子を開放する第1交差釈放機構と、第2投入
手段を操作して開路状態にある第2接触子を投入する過
程において第1開放ラッチを釈放して、第2接触子が接
触を開始した後に閉路状態にある第1接触子を開放する
第2交差釈放機構と、第1及び第2開放ラッチの少なく
とも一方に対応して設けられ且つ第2及び第1交差釈放
機構とは別に制御によって対応する第1及び第2開放ラ
ッチを釈放するラッチ釈放手段とを備えたものである。
【0013】請求項1の電源切換スイッチにおいては、
2接触子が個別に操作可能であり、この2接触子を機械
的な連動機構によって一方の接触子の投入操作をしたと
きは一時的に両接触子がオーバーラップして接触してそ
の後他方の接触子が自動的に開放されるという従来のオ
ーバーラップ切換用の双投型開閉器の機能と、開放ラッ
チ釈放手段が備えられている側の閉路中の接触子を自由
に開放でき双方の接触子が開路している状態を可能にす
るという機能がある。しかも、接触子の開放は、閉路状
態において遮断ばねによる開放力に拘束している開放ラ
ッチを釈放することによって開放力が一気に釈放されて
作用するため高速で行われる。
【0014】前者の機能は、双投型の電源切換スイッチ
であるために2接触子が共通の基板上に構成されている
ことによって機械的な連動機構とすることができるた
め、連動を高速で行うことができるとともに切換を安定
したタイミングで行うことができる。このことにより両
接触子をオーバーラップ接触させる場合は前述の開放ラ
ッチ釈放後の接触子の高速開離動作も加わりオーバーラ
ップ時間が極めて短くなる。後者の機能は、開放ラッチ
釈放手段によって高速で閉路中の接触子を開放するた
め、開放ラッチ釈放手段が備えられている側の接触子に
接続される電源から給電中に該電源に故障が発生したと
きは、開放ラッチ釈放手段を動作させ直ちに該接触子を
開放して該電源を切り離すことができる。この開放ラッ
チ釈放手段の動作と同時に給電待機中の電源の投入動作
を行うことにより故障発生後最短で負荷に電源を給電す
ることができ停電時間を極力短くすることができる。こ
の場合、開閉器は一般に閉路状態の接触子の接点が開離
するときの接触子の移動量は回路状態の接触子の接点が
接触するまでの接触子の移動量に比較してかなり大きい
ため、給電中の電源側の接触子の開放ラッチの釈放指令
と同時に給電待機中の電源の投入指令を発しても、給電
待機中の電源が投入される前に給電中の電源が切り離さ
れる瞬断切換が可能である。この他、両電源が活線状態
において負荷を電源から切り離すことができるため、負
荷開路の絶縁性能などの点検が容易にできる。
【0015】請求項2に記載の電源切換スイッチは、請
求項1のスイッチにおいて、第1接触子と第1操作アー
ムとの間及び第1操作アームと第1投入手段との間のそ
れぞれにトグルリンク機構が構成され、第2接触子と第
2操作アームとの間及び第2操作アームと第2投入手段
との間とのそれぞれにトグルリンク機構が構成されたも
のである。
【0016】請求項2の電源切換スイッチにおいては、
第1及び第2接触子のいずれも、縦続的に連結された2
種類のトグルリンク機構により、投入機構にとって接点
の接触開始から接触完了までのストロークが大きくなる
ためオーバーラップ切換の機構上の余裕を十分とること
ができるとともに、接触開始後に操作機構にかかる反力
を緩和することができる。
【0017】請求項3に記載の電源切換スイッチは、請
求項1又は2のスイッチにおいて、第1接触子を操作す
る第1投入手段はソレノイド投入機構であり、第2接触
子を操作する第2投入手段はばね投入機構であって、ソ
レノイド投入機構の動作によって投入ばねが蓄勢され、
投入保持ラッチによって蓄勢状態に保持され、投入に際
しては投入ラッチ釈放ソレノイドを作動させて蓄勢され
た投入ばねを釈放することによって投入し、ラッチ釈放
手段はソレノイド操作機構であって少なくとも第1開放
ラッチに設けられたものである。
【0018】請求項3による電源切換スイッチにおいて
は、ソレノイド機構は一般に高速動作し、ソレノイド投
入機構の第1投入手段は高速で第1接触子を投入する。
ばね投入機構は一般にソレノイド投入機構よりさらに高
速動作し第2接触子を投入する。開放ラッチ釈放手段を
第1開放ラッチに備えることによって第1接触子の開放
タイミングが極めて早くなり、第2接触子を投入する第
2投入手段をソレノイドより高速で動作するばね投入機
構で投入されるため、その投入タイミングも極めて早く
なり、第1接触子の開離から第2接触子の投入までの時
間を最短にすることができる。従って、このスイッチ
は、商用電源と自家発電源間のように容量に大きな差が
ある電源を切り換えて共通の負荷に給電するシステム
で、第1及び第2接触子にそれぞれ商用電源及び自家発
電源を接続することによって、商用電源の停電時の自家
発電源の過負荷運転の防止と共通の負荷の停電時間を最
短にするシステムに使用すると最適である。また、第1
投入手段の動作によって第2投入手段の投入ばねを蓄勢
できるため構造を簡単にできる。
【0019】請求項4に記載の電源切換スイッチは、請
求項1又は2のスイッチにおいて、第1及び第2投入手
段はともにソレノイド投入機構であり、ラッチ釈放手段
はソレノイド操作機構であるものである。
【0020】請求項4の電源切換スイッチにおいては、
ソレノイド投入機構は、一般にばね投入機構に比して高
速投入性が低いが前述のごとく高速動作することには変
わりなく、構造が簡単にあって必要以上に高速性が要求
されないシステムではこの方式で十分である。なお、出
力の大きいソレノイド機構を用いるとばね投入機構に相
当する高速性を持つこともできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して説明する。 実施形態1.図1及び図2はそれぞれこの発明の実施形
態1に係る3相回路用3極双投型の電源切換スイッチ1
00を示す外観平面図及び側面図である。この電源切換
スイッチ100は、接触子機構部1、操作機構部2、こ
れらの機構部1及び2に共通の一対の取付部材3、第1
電源に接続される第1電源端子4、第2電源に接続され
る第2電源端子5、及び共通の負荷に接続される負荷端
子6を有している。
【0022】図3は接触子機構部1を図1のIII−III線
から見た断面図、図4及び図5は操作機構部2をそれぞ
れ図1のIV−IV線及びV−V線から見た断面図であっ
て、いずれも第1電源側の第1接触子が閉路状態で第2
電源側の第2接触子が開路状態における図である。図6
は操作機構部2の主要部を図1のIV−IV線から見た断面
図であって、第1電源側の第1接触子が開路状態で第2
電源側の第2接触子が閉路状態における図である。
【0023】まず、接触子機構部1について説明する。
図3において、接触子機構部1は取付部材3に取り付け
られた絶縁板28上に形成され、3極が全て同一構造で
あって、それぞれ右半分の第1接触子と左半分の第2接
触子とが対称形に構成されている。そこで、主として第
1接触子についてその構造を説明する。
【0024】接触子機構部1の導電部は、第1電源端子
を兼ねる固定接触子4と、固定接触子4の一端に備えら
れた固定接点7と、固定接点7と接触/開離する可動接
点8を備えた可動接触子9と、一端が可動接触子9の尾
端部に接続され且つ他端が接続端子10の一端に接続さ
れた可撓性導体11とを含んでいる。さらに、第1及び
第2接触子側のそれぞれの接続端子10の他端は、第1
及び第2接触子側に共通で各極毎に単一の中継端子12
を介して各極毎の負荷端子6に接続されている。
【0025】可動接触子9は、絶縁板28に取り付けら
れた各極一対のフレーム24の間に配設される可動接触
子支持部材13、リンク14、レバー15及び16並び
にクロスバー17等の機構部品によって操作される。可
動接触子9は、可動接触子支持部材13に軸18によっ
て結合し、一対のフレーム24に橋架される軸19に軸
支された可動接触子支持部材13の回動に伴って回動す
る。可動接触子9は、軸18に関して可動接点8の反対
側の端部において接圧ばね29の作用力によって時計方
向に偏倚し、閉路状態において可動接点8が固定接点7
と所定の圧力をもって接触している。この状態におい
て、可動接触子9は接圧ばね29の作用力に抗して僅か
に反時計方向に回動している。この回動量に相当する可
動接点8の移動量が接点の押込量である。可動接触子支
持部材13は軸18によりリンク14と連結され、リン
ク14は軸20を介してレバー15に連結している。レ
バー16は、レバー15と共に一対のフレーム24に橋
架される軸21によって軸支され、クロスバー17がク
ロスバー締金22によってレバー16にねじ取付けされ
ている。
【0026】レバー16の先端にはU字状切り欠き16
aが形成され、フレーム24に軸21と同心円状に形成
された長孔24aを貫通するようにレバー15に設けら
れたピン25と係合し、軸21の回りを回動するクロス
バー17の動作をレバー15に伝達する。軸20には第
1及び第2接触子相互間に、取り付け部材を介して遮断
ばね26が張架されている。固定接点7と可動接点8の
開離する付近には消弧装置27が配置される。
【0027】次に、後述する操作機構部2が動作したと
きの接触子機構部1の動作を説明する。まず、図3にお
いて右半分の第1接触子が開放するときの動作について
述べる。操作機構部2において第1接触子を開放するた
めの操作が行われると、軸20、レバー15、ピン2
5、レバー16及びクロスバー17を介して操作機構部
2のラッチ機構で保持されていた遮断ばね26の作用力
が釈放され、軸20が左方へ移動する。この移動に際し
て、クロスバー17がレバー16と共に軸21の周りを
時計方向に回動し、リンク14と軸18を介して可動接
触子支持部材13が軸19の周りに反時計方向に回動す
る。このとき可動接触子9が、可動接点8の押込量に相
当する分だけ可動接触子支持部材13に関して接圧ばね
29の偏倚力により時計方向に回動し、その一端が可動
接触子支持部材13に設けられたストッパに当接した直
後に可動接点8が固定接点7から開離する。その後は、
可動接触子9は可動接触子支持部材13と共に反時計方
向に回動し、接点間に所定の絶縁距離に相当するギャッ
プが確保されたときに回動が停止し、図3の左半分の第
2接触子と同様な状態となる。この動作は、第2接触子
が閉路状態から開放するときも同じである。
【0028】次に、図3の左半分の第2接触子が投入す
るときの動作について述べる。第2接触子は第1接触子
と対称形に構成されているので、第2接触子側の各部材
の符号を、相当する第1接触子側の部材の符号に「′」
を付加して説明すると、操作機構部2が第2接触子が投
入するように動作したとき、クロスバー17′がレバー
16′と共に軸21′の周りを時計方向に回動する。こ
のときピン25′を介してレバー15′も時計方向に回
動し、リンク14′を介して可動接触子支持部材13′
が軸19′の周りを反時計方向に回動し、可動接触子支
持部材13′に結合した可動接触子9′の可動接点8′
が固定接点7′と接触して閉路状態となり、図3の右半
分の第1接触子と同様な状態となる。この動作は、第1
接触子が開路状態から投入されるときも同じである。
【0029】なお、上述の説明の如く、第1接触子側の
可動接触子支持部材13、リンク14及びレバー15並
びに第2接触子側の可動接触子支持部材13′、リンク
14′及びレバー15′は共にトグルリンク機構を構成
している。
【0030】次に、操作機構部2について説明する。図
4に示されるように、操作機構部2は、それぞれ第1及
び第2接触子を操作するための第1及び第2操作機構を
含み、ベース板30上に設けられた一対の機構フレーム
31に主に構築されている。また、ベース板30には、
取付部材3が取り付けられている。
【0031】第1操作機構の第1投入手段はソレノイド
投入機構であって、一対の機構フレーム31の間に構築
された2組のソレノイド32及び33を有している。ソ
レノイド32及び33は、それぞれ、コイル34及び3
5、磁性体からなるヨーク36及び37、磁性体からな
る固定コアー38及び39、磁性体からなり且つ図示さ
れないばねによって右方向に偏倚する可動コアー40及
び41、可動コアー40及び41の一端に植設された非
磁性体からなるガイド棒42及び43を含んでいる。
【0032】ガイド棒42及び43は、それぞれ円筒形
状の固定コアー38及び39の筒内を直線的に移動す
る。例えば、ソレノイド33が動作したとき、ガイド棒
43は左方向に移動して可動コアー40を左方向へ押圧
する。可動コアー40にはその移動方向に直交して貫通
する長孔40aが、可動コアー40の移動方向を長手方
向とするように形成されている。機構フレーム31に橋
架された回動軸44には「コ」字状に曲げて形成される
アーム45が回動自在に軸支され、アーム45の一端に
は投入軸46が可動コアー40の長孔40aを挿通する
ように橋架されている。回動軸44の周りにはさらに一
端が固定され且つ他端がアーム45に係合してアーム4
5を反時計方向に偏倚するねじりばね47が設けられて
いる。
【0033】第1接触子を操作する第1操作アーム55
は、「コ」字状に曲げて形成され、機構フレーム31に
橋架された軸54に回動自在に軸支されている。第1操
作アーム55には軸54に同心円状の長孔55bが形成
され、長孔55bを挿通する操作軸56が一対のリンク
57の一端に橋架され、リンク57の他端はリンク軸5
8によってアーム45の他端に連結されている。なお、
軸54は前述の接触子機構部1の第1接触子側の軸21
と同心であり、第1操作アーム55は接触子機構部1か
ら延びるクロスバー17にクロスバー締金59と共にね
じで取り付けられている。
【0034】機構フレーム31に回動自在に橋架された
第1ラッチ軸66及び第1ラッチ軸66と共動する第1
開放ラッチ釈放アーム67が図示されないばねによって
反時計方向に偏倚して設けられ、第1ラッチ軸66には
断面が半円形状のラッチ係止部66aが軸上の一部に形
成されている。このラッチ係止部66aには、第1操作
アーム55の端部に形成されたラッチ係合部55aが係
合自在に対向し第1開放ラッチを構成する。第1開放ラ
ッチ釈放アーム67には、それぞれ「L」字状に曲げら
れた第1及び第2端部67a及び67bと端縁部67c
を有する切欠きとが形成されている。第1端部67aは
後述する第2キッカー52の端部52aと対向し、第2
端部67bは第1電源開放ソレノイド68の動作棒69
と対向している。また、切欠きの端縁部67cに当接可
能なストッパピン70が機構フレーム31に橋架して設
けられ、これにより第1開放ラッチ釈放アーム67の回
動範囲が制限される。
【0035】第2操作機構の第2投入手段はばね投入機
構であって、一対の機構フレーム31の間に構築された
一対のアーム48と、アーム48の一端に橋架されたば
ね保持軸49とベース30に固着されたばね保持軸50
との間に張架された投入ばね51とを有している。要部
で一体的に連結された一対のアーム48は、「コ」字状
に曲げて形成されるアーム45の両外側に位置し、回動
軸44に回動可能に軸支され、投入ばね51によって反
時計方向に偏倚されている。これらアーム48には投入
軸46と係合する凹部48aが形成されている。回動軸
44にはさらに、アーム45の「コ」字状の内側に
「コ」字状に曲げられた第2キッカー52が回動自在に
軸支され、第2キッカー52とアーム48は一体として
共動するように第2キッカー52及びアーム48にそれ
ぞれ形成された切欠及び孔を挿通するピン53で連結さ
れており、アーム45にはこれらの共動を阻害しないよ
うに回動軸44に同心円状の長孔45aが形成されてい
る。
【0036】第2接触子を操作する第2操作アーム61
は、「コ」字状に曲げて形成され、機構フレーム31に
橋架された軸60に回動可能に軸支される。第2操作ア
ーム61には軸60に同心円状の長孔61aが形成さ
れ、長孔61aを挿通する操作軸62が一対のリンク6
3の一端に橋架され、リンク63の他端はリンク軸64
によってアーム48の他端に連結されている。なお、軸
60は前述の接触子機構部1の第2接触子側の軸21′
と同心であり、第2操作アーム61は接触子機構部1か
ら延びるクロスバー17′にクロスバー締金65と共に
ねじで取り付けられている。
【0037】機構フレーム31に、回動自在に橋架され
た第2ラッチ軸71と第2ラッチ軸71と共動する第2
開放ラッチ釈放アーム72とが設けられている。第2ラ
ッチ軸71をその第1回動方向である時計方向に偏倚さ
せるねじりばねの第1復帰ばね73が、第2ラッチ軸7
1に巻回して設けられており、その一端がストッパピン
70に係合し且つ他端が第2開放ラッチ釈放アーム72
に係合している。第2ラッチ軸71には、断面が半円形
状の部分が軸上の一部に形成され、この半円形状の両縁
部がラッチ係止部71b及び71cを形成している。こ
れらラッチ係止部71b及び71cは、第2操作アーム
61の端部の両側にそれぞれ形成されたラッチ係合部6
1b及び61cと係合自在に対向し、ラッチ係止部71
bとラッチ係合部61bとは投入ラッチを構成し、ラッ
チ係止部71cとラッチ係合部61cとは第2開放ラッ
チを構成する。第2開放ラッチ釈放アーム72の「L」
字状に曲げられた第1端部72aはアーム45にねじで
固定された第1キッカー76と対向している。なお、第
2開放ラッチ釈放アーム72にもその回動範囲を制限す
るために切欠きが形成され、その端縁部72b及び72
cにストッパピン70が当接可能である。
【0038】さらに、軸60にはアーム78が回動自在
に軸支されている。このアーム78を反時計方向に偏倚
するねじりばねの第2復帰ばね79が軸60に巻回され
ており、第2復帰ばね79の一端が第2操作アーム61
に植設されたピン77と係合し、他端がアーム78と係
合している。アーム78に植設されたピン91と第2開
放ラッチ釈放アーム72に植設されたピン80との間に
はリンク81が連結されている。リンク81のピン80
との連結部分はリンク81の移動方向に長く形成された
長孔81aであって、後述するように第2接触子が開路
状態にあっては長孔81aの右端とピン80が係合し、
第2復帰ばね79が第2開放ラッチ釈放アーム72を第
2ラッチ軸71の第2回動方向である反時計方向に偏倚
するように作用し、図6によって後述するように閉路状
態にあるときはピン80が長孔80aの右端と係合せ
ず、第2復帰ばね79の作用力が第2開放ラッチ釈放ア
ーム72に及ばないように構成されている。なお、第2
復帰ばね79は、第2接触子の開路状態において第2開
放ラッチ釈放アーム72に作用する第2復帰ばね79の
作用力は、第1復帰ばね73が第2開放ラッチ釈放アー
ム72に作用する作用力より大きくなるように設定され
る。すなわち、第2接触子が開路状態にあっては、第2
ラッチ軸71はその第2回動方向に偏倚している。
【0039】第2ラッチ軸71は一対の機構フレーム3
1の外側に延長されている。機構フレーム31の外側部
を図5に示すが、図5は図4と左右逆に示されているの
で、注意を要する。図5において、投入ラッチ釈放アー
ム82が第2ラッチ軸71と一体となって共動するよう
に設けられ、「L」字状に曲げられた投入ラッチ釈放ア
ーム82の一端82a及び他端82bはそれぞれ投入ラ
ッチ釈放コイルである第2電源投入ソレノイド83の動
作棒84及び第2電源手動投入ボタン85に対向してい
る。
【0040】なお、第1操作機構側のアーム45、リン
ク57及び第1操作アーム55並びに第2操作機構側の
アーム48、リンク63及び第2操作アーム61はそれ
ぞれトグルリンク機構を構成している。
【0041】次に、この電源切換スイッチ100の3通
りの動作を説明する。図7は、この切換スイッチの主要
構成部の動作を系統的に説明する図であって、実線の矢
印は接触子の投入動作を示し、点線の矢印は開放動作を
示す。図8、図9及び図10は、それぞれ電源切換スイ
ッチ100を電源切換システムに使用したときの以下に
説明する第1、第2及び第3の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【0042】図4は、第1接触子の閉路状態、第2接触
子の開路状態に対応する操作機構部2の状態を示してい
る。第1操作機構の第1投入手段のコイル34及び35
は無励磁状態であり、可動コアー40及び41はそれぞ
れの移動範囲の右端で静止している。アーム45は反時
計方向に偏倚し、その一端に設けられた投入軸46が可
動コアー40の長孔40aの端部に当接して静止してい
る。第1操作機構側の第1開放ラッチ釈放アーム67は
切欠きの端縁部67cにおいてストッパピン70と当接
して静止し、接触子機構部1の遮断ばね26の作用力に
より時計方向に偏倚している第1操作アーム55が、そ
のラッチ係合部55aが第1ラッチ軸66のラッチ係止
部66aと係合して静止し、第1接触子を閉路状態に維
持している。この状態においては、操作軸56は長孔5
5bの中間に位置するため、第1操作アーム55はアー
ム45から何等の作用も受けない。
【0043】一方、第2操作機構の第2投入手段の投入
ばね51は蓄勢されておりアーム48と投入軸46は係
合していない。リンク81及びピン80を介して第2復
帰ばね79が作用して第2開放ラッチ釈放アーム72が
第2ラッチ軸71の第2回動方向である反時計方向に偏
倚し、その切欠きの端縁部72bにおいてストッパピン
70と係合し静止している。投入ばね51の蓄勢力は、
アーム48を反時計方向に偏倚させ、リンク軸64及び
リンク63を介して操作軸62が第2操作アーム61の
長孔61aの端縁部を押圧し、第2操作アーム61を時
計方向に偏倚させている。この投入ばね51の蓄勢力
は、第2操作アーム61のラッチ係合部61bが第2ラ
ッチ軸71のラッチ係止部71bに係合することにより
保持されている。
【0044】まず、第1の動作は、第1電源から第2電
源に切り換える際に第1及び第2接触子の双方が互いに
オーバーラップして接触する切換動作である。このよう
にして第1電源が選択された図4の状態から、第2電源
へ切り換える際の動作を図5の断面図及び図8のタイミ
ングチャートを参照して説明する。時刻t1に第2電源
投入ソレノイド83を励磁すると、動作棒84が投入ラ
ッチ釈放アーム82の一端82aを押圧し、投入ラッチ
釈放アーム82が反時計方向に回動する。この動作は、
第2電源手動投入ボタン85を下方に押して投入ラッチ
釈放アーム82の他端82bを押圧しても行うことがで
きる。投入ラッチ釈放アーム82が回動すると、共動す
る第2ラッチ軸71が反時計方向に回動する。この第2
ラッチ軸71の回動方向は、図4においては時計方向と
なる。
【0045】図4において、第2ラッチ軸71が時計方
向に回動すると、第2操作アーム61のラッチ係合部6
1bと第2ラッチ軸71のラッチ係止部71bとの係合
が解消する。このため、時刻t2から投入ばね51の蓄
勢力の釈放が開始され、アーム48が反時計方向に回動
し、リンク63を介して第2操作アーム61と共にクロ
スバー17′が時計方向に回動し、時刻t3後に接点が
接触して第2接触子の閉路状態にいたる。このばね投入
機構の動作は、蓄勢されたばね力を一気に釈放するため
極めて高速で行われる。この動作の途中でアーム48と
共動する第2キッカー52が反時計方向に回動し、第2
接触子の投入動作がかなり進んだ状態で端部52aが第
1開放ラッチ釈放アーム67の第1端部67aに当接し
て押圧し、第1開放ラッチ釈放アーム67を第1ラッチ
軸66と共に時計方向に回動させる。このため、時刻t
4に第1ラッチ軸66のラッチ係止部66aと第1操作
アーム55のラッチ係合部55aとの係合が解消し、図
3の遮断ばね26の作用力によって第1操作アーム55
と共にクロスバー17が時計方向に回動し、時刻t5後
に接点が開離して第1接触子の開路状態にいたる。な
お、第2キッカー52及び第1開放ラッチを構成する第
1ラッチ軸66のラッチ係止部66aと第1操作アーム
55のラッチ係止部55a並びに後述する第1キッカー
76及び第2開放ラッチを構成する第2ラッチ軸71の
ラッチ係止部71cと第2操作アーム61のラッチ係止
部61cは、オーバーラップ切換手段を構成する。第2
キッカー52と第1開放ラッチ釈放アーム67は、第2
操作機構の投入動作により第1操作機構の第1開放ラッ
チを釈放させる第2交差釈放機構を構成している。
【0046】第2接触子が接触を開始した後にラッチ係
合部55aとラッチ係止部66aとの係合が解消される
ように、第2キッカー52の端部52aと第1開放ラッ
チ釈放アーム67の第1端部67aの相対関係が設定さ
れている。従って、第2接触子が投入された時刻t3の
後、一時的に第1接触子と第2接触子の双方がオーバー
ラップ接触し、時刻t5に第1接触子が開放される。こ
の実施形態1では第2接触子が接触を開始した後にラッ
チ係合部55aとラッチ係止部66aの係合が解消され
るように設定されているが、必ずしもこのような設定で
なくてもよく、第2接触子が接触を開始した後に第1接
触子が開離するような設定であれば実施形態1より早い
タイミングで係合を解消してもよい。なお、第2電源投
入ソレノイド83の励磁は、このソレノイドのコイルに
直列接続された図示しない補助スイッチの接点が開離す
ることにより解消する。
【0047】図15は、可動接触子9′及び可動接点
8′を保持する可動接触子支持部材13′とアーム48
の間に2組のトグルリンク機構が縦続に連結されている
ことによる作用を説明するための図である。図中の曲線
X、Y及びZは、投入ばね51が釈放されてから第2接
触子の投入が完了するまでの投入動作の機構的な全行程
における、それぞれアーム48、クロスバー17′及び
可動接触子支持部材13′の回動状況を、縦軸に各部品
の回動角度をとり各部品毎に全行程の回動角度を100
%として表し、横軸に時間経過をとって表している。
【0048】この図で、Aは投入動作開始時点、Bは投
入動作完了時点、Cは第2接触子の接点が接触を開始し
た時点、Dはアーム48によって駆動される第2キッカ
ー52を介して第1開放ラッチの係合が減少し始めた時
点、Eは第1開放ラッチの係合が解消して第1接触子の
接点が開離方向に移動を始めた時点、Fは第1接触子の
接点が開離した時点及びHは第1接触子の開放動作完了
時点である。また、直線Mは第1開放ラッチの構成部品
である第1開放ラッチ釈放レバー67の回動状況を、曲
線Nは第1接触子の可動接触子支持部材13′の回動状
況を便宜的に曲線X、Y及びZに重畳させて示したもの
である。
【0049】この図で示すように、投入動作においてア
ーム48は、始点Aから曲線Xのごとく回動し終点Bで
停止する。クロスバー17′はアーム48の回動に応動
して曲線Xより膨らんだ曲線Yのごとく回動し、可動接
触子支持部材13′はクロスバー17′の回動に応動し
て曲線Xを基準とすると基準Yよりなお膨らんだ曲線Z
のごとく回動する。曲線Y及び曲線Zがそれぞれ曲線X
及びYより膨らんだ曲線となるのは、それぞれ前述のア
ーム48とクロスバー17′との間に操作機構部2のト
グルリンク機構が介在し、クロスバー17′と可動接触
子支持部材13′との間に接触子機構部1のトグルリン
ク機構が介在するためである。
【0050】この図において、第2接触子の接点の接触
開始時点C前後の投入動作行程の終期において、曲線Z
の可動接触子支持部材13′の回動は飽和に近く、その
回動角度はその投入動作の全行程回動角度に対して非常
に小さい。これに対して曲線Xのアーム48は、全行程
においてほぼ直線に近い状態で均一な割合で回動し、投
入動作の終期においても相当の勾配をもって回動する。
本実施例の場合、接点接触開始時点Cから投入完了時点
Bまでの回動角度はそれぞれの全行程回動角度に対し
て、可動接触子支持部材13′は約3%、アーム48は
約25%とすることもできる。
【0051】この結果、投入動作終期において可動接触
子支持部材13′の回動角度は小さいにもかかわらず接
点の長い接触時間を確保でき、この接触時間の間に第1
開放ラッチを釈放(時点E)して第1接触子の接点が開
離(時点F)すればオーバーラップ切換することができ
る。第1開放ラッチを釈放するアーム48は、この第1
開放ラッチの釈放を始動させる時点Dにおいてその回動
動作の勾配が大きいため安定して釈放を始動させること
ができ、容易にオーバーラップ切換を実現できる。
【0052】このようなトグルリンク機構を縦続的に連
結した構造は第1接触子についても採用されており、後
述する第2接触子から第1接触子へ切り換える場合もオ
ーバーラップ切換を容易に実現できる構成となってい
る。
【0053】このようにして第2電源に切り換えられた
後の状態の主要部が図6に示されている。ソレノイド3
4及び35並びにアーム45は図4の状態と同じであ
り、アーム48は固定物に当接して投入ばね51の残存
蓄勢力によって反時計方向に偏倚して静止している。
【0054】図6において、第1接触子側では、第1開
放ラッチ釈放アーム67の第1端部67aが第2キッカ
ー52の端部52aと当接し、第1開放ラッチ釈放アー
ム67が図示しないばねの作用力によって反時計方向の
偏倚力を受けて静止しており、第1接触子は開路状態に
ある。
【0055】一方、第2接触子側では、第2操作アーム
61を介してクロスバー17′を時計方向に偏倚させよ
うとする釈放後の投入ばね51の残存蓄勢力が、クロス
バー17′を反時計方向に回動させようとする図3の遮
断ばね26の作用力に打ち勝ってクロスバー17′を時
計方向に偏倚させるため、第2接触子が閉路状態にあ
る。この状態においては、アーム78がピン77と当接
しているため、リンク81の長孔81aの端縁部と第2
開放ラッチ釈放アーム72に植設されたピン80との間
に隙間が生じ、第2復帰ばね79は第2開放ラッチ釈放
アーム72に作用しない状態となっている。このため、
第2開放ラッチ釈放アーム72は第1復帰ばね73の作
用力により時計方向へ偏倚し、その切欠きの端縁部72
cがストッパピン70と当接して第2ラッチ軸71と共
に静止している。このとき投入状態にある第2操作アー
ム61のラッチ係合部61cと第2ラッチ軸71のラッ
チ係止部71cとは僅かの隙間を持って対向している。
【0056】第2の動作は、第2電源から第1電源への
切換に際して第2及び第1接触子の双方が互いにオーバ
ーラップする切換動作である。この動作は図6の状態を
出発点としており、図9のタイミングチャート及び図1
1のフローチャートを参照して説明する。
【0057】(1) 時刻t6にコイル34及び35を
同時に励磁すると、時刻t7に可動コアー40及び41
が共に左方向への移動を開始し、投入軸46を介してア
ーム45を時計方向に回動させる(ステップS1)とと
もに投入軸46が凹部48aにおいてアーム48を押圧
して、投入ばね51を蓄勢しながらアーム48も時計方
向に回動させる(ステップS2)。なお、可動コアー4
1が左方向へ移動すると、ガイド棒43が可動コアー4
0の端部を同方向へ押圧することによって可動コアー4
0の左方向への移動を助長するので、可動コアー40と
ガイド棒43とが直結される構造のものであってもよ
い。このように2組のソレノイドを使用することによっ
て投入力をより大きくし、且つ投入速度をより大きくす
ることができる。
【0058】(2) アーム48が時計方向に回動する
と、共動する第2キッカー52も時計方向に回動し(ス
テップS3)、その端部52aにおける第1開放ラッチ
釈放アーム67の一端67aに対する押圧が解消する。
このため、第1開放ラッチ釈放アーム67は第1ラッチ
軸66と共に図示しないばねの作用力によって反時計方
向に回動し、その切欠きの端縁部67cがストッパピン
70に当接し、第1操作アーム55のラッチ係合部55
aと第1ラッチ軸のラッチ係止部66aとが係合可能と
なる位置に停止する(ステップS4)。
【0059】(3) アーム48の回動によってリンク
63も右方向に移動し、これにより第2操作アーム61
に作用していた投入ばね51の作用力が消滅して、図3
の遮断ばね26の作用力によりクロスバー17′と共に
第2操作アーム61が反時計方向に僅かに回動する(ス
テップS5)。第2操作アーム61のラッチ係合部61
cが第1復帰ばね73によって時計方向に偏倚していた
第2ラッチ軸の係止部71cと係合し(ステップS
6)、第2操作アーム61は反時計方向の開放方向に向
かわずに第2接触子の接触を維持したまま一旦停止す
る。
【0060】(4) アーム48の回動がさらに進行す
ると、投入ばね51の蓄勢が完了する(ステップS
7)。
【0061】(5) 次に、アーム45が時計方向に回
動したときの動作を説明すると、リンク57が右方向に
移動し、第1操作アーム55が反時計方向に回動し(ス
テップS8)、クロスバー17を介して時刻t8に第1
接触子の接点が接触する(ステップS9)。接点が接触
すると、コイル34及び35に直列接続された図示しな
い補助スイッチの接点が開離してそれらの励磁が解消し
(ステップS10)、可動コアー40及び41がそれら
の移動範囲の右端まで復帰し、操作軸56による第1操
作アーム55への押圧が消滅して第1操作アーム55が
図3の遮断ばね26の作用力により僅かに時計方向に回
動する(ステップS11)。前述の動作(2)によって
係合可能であったラッチ係合部55aがラッチ係止部6
6aと係合して静止し(ステップS12)、アーム45
もねじりばね47の作用力によって反時計方向に回動し
て投入軸46が長孔40aの端部に当接して静止する。
このようにして、第1接触子は投入状態に維持される
(ステップS13)。
【0062】(6) アーム45が回動すると第1キッ
カー76も時計方向に回動し(ステップS14)、第2
開放ラッチ釈放アーム72の第1端部72aと当接して
これを押圧し、第2開放ラッチ釈放アーム72と共に第
2ラッチ軸71が反時計方向に回動する。これにより、
前述の動作(3)で係合していたラッチ係合部61cと
ラッチ係止部71cとの係合が時刻t9に解消し(ステ
ップS15)、図3の遮断ばね26の作用力により第2
操作アーム61と共にクロスバー17′は反時計方向に
回動し、時刻t10に接点が開離して第2接触子の開路
状態に至る(ステップS16)。この第1キッカー76
と第2開放ラッチ釈放アーム72とは、第1操作機構の
投入動作により第2操作機構の第2開放ラッチを釈放さ
せる第1交差釈放機構を構成する。
【0063】第1接触子の接点が接触した後の時刻t1
0に第2接触子の接点の開離が行われるように、第1キ
ッカー76と第2開放ラッチ釈放アーム72の第1端部
72aとの相対関係が設定されている。この動作タイミ
ングは、アーム45が回動したときに第1キッカー76
が第1端部72aを当接・押圧して第2開放ラッチ釈放
アーム72と第2ラッチ軸71を回動させ、第2操作ア
ーム61のラッチ係合部61cと第2ラッチ軸71のラ
ッチ係止部71cとの係合が解消するときの位置の設定
によって決定される。
【0064】(7) 上記の動作(6)と並行して第2
操作アーム61がピン77とともに反時計方向に回動
し、第2復帰ばね79及びリンク81の作用によって第
2開放ラッチ釈放アーム72が第2ラッチ軸71と共に
第1復帰ばね73の作用に抗して反時計方向に回動して
その切欠きの端縁部72cがストッパピン70に当接し
て停止し、ラッチ係合部61cとラッチ係止部71bが
係合可能な状態となる。前述の動作(5)によって可動
コアー40及び41がその移動範囲の右端に復帰し、ア
ーム48への作用力が消滅して投入ばね51の蓄勢力に
よってアーム48が反時計方向に僅かに回動し(ステッ
プS17)、これによって第2操作アーム61が僅かに
時計方向に回動したところで、そのラッチ係合部61b
と第2ラッチ軸71のラッチ係止部71bが係合して静
止し(ステップS18)、第2接触子を開放状態に維持
する(ステップS19)。
【0065】上記の説明のようにこの切換においては、
第1接触子が投入した後、一時的に第1接触子と第2接
触子の双方がオーバーラップ接触した直後に第2接触子
が開放する。この切換の結果で図4の状態に戻る。上記
の第1及び第2の切換動作は、いずれも開路状態にある
操作機構の投入手段を操作するだけで機械的に連動して
閉路状態にある接触子を開放する機構を採用しているた
め、開路状態にあった接触子の接点の接触後極めて短い
時間で確実に閉路状態の接触子の接点を開離することが
できる。また、閉路状態ある接触子は遮断ばねによる開
放力をラッチで拘束し、このラッチを釈放することによ
って一気に接触子の開放動作をさせる機構を採用してい
るためさらに接点の開離を早めることができ、オーバー
ラップ接触の時間が極めて短くなるよう構成されてい
る。
【0066】第3の動作は、第1電源から第2電源への
切換に際して、第1の動作と異なり、図4の状態より出
発して先ず第1接触子が開離し、双方の接触子が共に開
離している状態を短時間経過した後、第2接触子が接触
する瞬断切換動作である。
【0067】前述の第1の動作は、第2接触子の投入動
作に連係して第1接触子が開放する動作であった。しか
し、この第3の動作では、第1接触子の開放動作と第2
接触子の投入動作は、同時に動作指令が発せられるが別
々の機構によって並列的に進行する。
【0068】すなわち、この第3の動作では、図10の
タイミングチャートに示されるように、第2接触子の投
入指令と同時に第1接触子の開放指令を発生させる。す
なわち、第2電源投入ソレノイド83と第1電源開放ソ
レノイド68とを同時に励磁する(時刻t12)。第1
接触子は、この第1電源開放ソレノイド68の励磁によ
り動作棒69が第1開放ラッチ釈放アーム67の第2端
部67bを押圧し、第1開放ラッチ釈放アーム67が時
計方向に回動し、時刻t13にラッチ係止部66aと第
1操作アーム55のラッチ係合部55aとの係合が解消
し、第1操作アーム55が時計方向に回動して時刻t1
4に開離する。第2接触子は、第2電源投入ソレノイド
83の励磁により第1の動作と同様に投入される。
【0069】この第3の動作の第1接触子の開放動作
は、一般に高速動作するソレノイドによって開放指令が
発せられ、且つ直接第1開放ラッチ釈放アーム67を回
動させるため、第1の動作における第1接触子の開放動
作に比較して極めて早いタイミングで行われる。また、
第2接触子の投入動作は、これもソレノイドによって投
入指令が発せられ、且つ前述のごとく投入機構が一般に
高速動作するばね投入機構であるため、極めて早いタイ
ミングで行われる。
【0070】このように第1接触子の開放動作と第2接
触子の投入動作は並列的に進行するが、第1接触子の接
点の開離は第2接触子の接点の接触に先立って行われ
る。これは主として、第1接触子が、閉路状態における
可動接点8の僅かな量の押込量に相当するクロスバー1
7の僅かな回動だけでその接点が開離するのに対して、
第2接触子が、開放状態における可動接点8′と固定接
点7′間の比較的大きなギャップに対応するクロスバー
17′の比較的大きな回動がなければその接点が接触し
ないことによるが、さらにこの所望のタイミングを得る
ことができるように、第1開放ラッチ及び投入ラッチの
係合量と係合解消速度、第1開放ラッチ釈放アーム57
に設けられる図示されないばね、第1復帰ばね73及び
第2復帰ばね79の作用力並びに第1電源開放ソレノイ
ド68及び第2電源投入ソレノイド83の動作速度等を
考慮して操作機構部と接触子機構部の構成部品が最適に
選ばれている。
【0071】なお、第1開放ラッチ及び投入ラッチの係
合量は、それぞれ第1開放ラッチ釈放アーム67及び第
2開放ラッチ釈放アーム72の切欠き端縁部67c及び
72bの位置によって定めることもでき、それらの係合
解消速度は、第1開放ラッチ釈放アーム67に設けられ
る図示されないばね、第1復帰ばね73及び第2復帰ば
ね79の作用力によって定めることもできる。また、第
1電源開放ソレノイド68及び第2電源投入ソレノイド
83の動作速度はそれらのコイルの励磁力によっても定
めることができる。上記の第3の動作の切換動作は、第
1接触子の接点の開離及び第2接触子の接点の接触開始
を共に極めて高速で行うことができるため、両接点が開
離している状態を極めて短くすることができる。
【0072】このような本発明の実施形態1に係る電源
切換スイッチを使用した電源切換システムを図12の回
路図を参照して説明する。電源切換スイッチ100の第
1電源端子4には商用電源Uが、第2電源端子5には自
家発電電源Gが、負荷端子6には負荷Lがそれぞれ接続
されている。電源切換スイッチ100の内部操作回路は
100aで示されている。
【0073】なお、出力接点のみ図示し、本体は図示し
ていないが、このシステムには、商用電源Uの電圧が規
定値以上になったときにa接点101Uaを閉路する電
圧継電器、商用電源Uの電圧が規定値以下(ただし、こ
の規定値は上記電圧継電器の規定値とは独立して決めら
れる)になったときにa接点102Uaを閉路する不足
電圧継電器、自家発電電源G側の電圧が規定値以上にな
ったときにa接点101Gaを閉路する電圧継電器、及
び商用電源Uと自家発電電源Gとの同期状態になったと
きa接点103aを閉路する同期検出装置がそれぞれ接
続されている。
【0074】電源切換スイッチ100の商用電源U側の
操作回路は、商用電源U側の電圧継電器のa接点101
Ua、自家発電電源G側の電圧継電器のa接点101G
a、同期検出装置のa接点103a、及び始動用スイッ
チ104Uが互いに直列に接続されて構成されており、
内部操作回路100aの第1投入装置の並列接続された
ソレノイド32及び33に整流された操作電流が供給さ
れる。
【0075】電源切換スイッチ100の自家発電電源G
側の操作回路は、自家発電電源G側の電圧継電器のa接
点101Ga、商用電源U側の電圧継電器のa接点10
1Ua、同期検出装置のa接点103a、及び始動用ス
イッチ104Gが内部の操作回路100aの第2電源投
入ソレノイド83に直列に接続された回路と、自家発電
電源G側の電圧継電器のa接点101Gaから分岐して
商用電源U側の不足電圧継電器のa接点102Uaが内
部操作回路100aの第1電源開放ソレノイド68に接
続された回路とを有している。また、第2電源投入ソレ
ノイド83は、不足電圧継電器のa接点102Uaによ
っても一方的に動作するように、ダイオード105によ
るバイパス回路が接続されている。
【0076】商用電源U側及び自家発電電源G側のいず
れの操作回路も投入操作後及び開放操作後は自動的に操
作電流を遮断するように、図3ないし図6には図示して
いないが商用電源U側接触子及び自家発電電源G側接触
子が閉路したときにそれぞれ開離する補助スイッチ90
b及び87bが接続されている。なお、この実施形態1
及び後述する実施形態2の電源切換スイッチを使用した
それぞれの電源切換システムにおいては、停電などの故
障が発生したときできるだけ早く故障した電源を切り離
すため不足電圧継電器としては高速動作形の継電器が用
いられ、出力となるa接点の代わりにサイリスタ等の半
導体を使用することができる。
【0077】以上のように構成された電源切換システム
の動作を説明する。商用電源U及び自家発電電源Gの双
方が所定の電圧を発生し且つ同期運転にある状態では、
商用電源U側の電圧継電器のa接点101Ua、自家発
電電源G側の電圧継電器のa接点101Ga及び同期検
出装置のa接点103aがそれぞれ閉路状態にある。双
方の電源U及びG側の接触子が共に開路の状態で商用電
源U側の始動用スイッチ104Uを閉路すると、ソレノ
イド32及び33が励磁され、前述の如く商用電源U側
の第1接触子が投入されて電源切換スイッチ100は図
4の状態となり、商用電源Uから負荷Lに電力が供給さ
れると共にばね投入手段の投入ばね51が蓄勢される。
【0078】次に、この状態から自家発電電源Gに電源
を切り換えるときは、自家発電電源G側の始動スイッチ
104Gを閉路する。これにより、電源切換スイッチ1
00は前述の第1の動作順序に従って第2電源投入用ソ
レノイド83が動作して、まず投入ばね51が釈放さ
れ、自家発電電源G側の第2接触子が投入され、その直
後に商用電源U側の第1接触子が開放するオーバーラッ
プ切換が行われる。従って、負荷Lが停電することはな
い。
【0079】この切換状態から商用電源Uに電源を復帰
させるときは、商用電源U側の始動スイッチ104Uを
閉路する。これにより、電源切換スイッチ100は前述
の第2の動作順序に従ってソレノイド32及び33が動
作して、まず商用電源U側の第1接触子が投入され、そ
の直後に自家発電電源G側の第2接触子が開放するオー
バーラップ切換が行われる。従って、負荷Lが停電する
ことはない。
【0080】この状態で、図10に示されるように、時
刻t11に商用電源Uに大幅な電圧低下若しくは停電が
発生したときは、不足電圧継電器が高速動作してそのa
接点102Uaが時刻t12に閉路し、電源切換スイッ
チ100は前述の第3の動作順序に従って第1電源開放
ソレノイド68とダイオード105を介して第2電源投
入ソレノイド83が同時に励磁され、商用電源U側の第
1接触子が即座に開放した(時刻t14)後、自家発電
電源G側の第2接触子が高速で投入される(時刻t1
5)。この商用電源Uの故障発生から自家発電電源Gへ
の切換による停電は瞬間的であるので、ほとんどの電気
機器は影響を受けず継続してその機能を果たすことがで
きる。また、このとき第1接触子と第2接触子とは同時
に接触することがないため、自家発電電源Gが過負荷に
なったり、電源切換スイッチが大電流を遮断することも
なく、信頼性のある電源切換システムを構築できる。
【0081】実施形態2.次に、本発明の実施形態2に
ついて説明する。この実施形態2に係る電源切換スイッ
チ200は、実施形態1に使用されるものと同様に接触
子機構部と操作機構部とよりなり、接触子機構部及び接
触子機構部と操作機構部との連結は実施形態1と同様で
あるためその詳細説明は省略する。
【0082】実施形態2と実施形態1の電源切換スイッ
チの主要な相違点は、投入手段及び電源開放ソレノイド
である。すなわち、実施形態1の投入手段は一方がソレ
ノイド投入機構で他方がばね投入機構であるのに対し
て、実施形態2では双方共にソレノイド投入機構であ
る。また、実施形態1では電源開放ソレノイドが一方の
操作機構に対してのみ備えられていたのに対して、実施
形態2では双方の操作機構に対して備えられている。
【0083】以下に実施形態2について説明するが、実
施形態1と同じ若しくは類似の構成部品は、説明が紛ら
わしくならない限り同一の番号を付し説明の一部を省略
する。図16において、この実施形態の操作機構部20
1の第1操作機構の第1投入手段は一対の機構フレーム
31の間に構築されたソレノイド202を備え、コイル
203、磁性体からなるヨーク204、磁性体からなる
固定コアー205、磁性体からなる可動コアー206及
び可動コアー206の一端に植設されヨーク204に形
成された孔から突き出したガイド棒207及び可動コア
ー206を不動作位置に復帰させる復帰ばね212を有
する。
【0084】第1接触子を操作する第1操作アーム55
は、実施形態1と同様に軸54に回動自在に軸支され、
操作軸56及び操作一対のリンク57を介して、要部で
一体的に連結された一対のアーム208の一端に橋架さ
れたリンク軸58に連結される。アーム208は回動軸
44に回動自在に軸支されその他端にはガイド棒207
の先端と対向するようにガイド棒受け209が装着され
ている。回動軸44には「コ」字状に曲げられたキッカ
ー210も軸支され、キッカー210はその一部に形成
された切欠ぎとアーム208に形成された孔を挿通する
ピン53によってアーム208と共動するように連結さ
れている。
【0085】なお、第2操作機構は第1操作機構とはほ
とんど左右対称に構成されているため、構成部品番号は
第1操作機構の構成部品番号と同じ番号に「’」を付し
て表示し、その詳細説明を省略する。ただし、第1操作
機構の第1ラッチ軸66が図示されないばねによって反
時計方向に偏倚しているに対して、第2操作機構の第2
ラッチ軸66’は時計方向に偏倚している。
【0086】ストッパピン70は、第1及び第2操作機
構のそれぞれ第1及び第2開放ラッチ釈放アーム67及
び67’の回動範囲を制限している。キッカー210’
及び210の端部210a’及び210aはそれぞれ第
1及び第2開放ラッチ釈放アーム67及び67’の第1
端部67a及び67a’と対向している。第1及び第2
開放ラッチ釈放アーム67及び67’の第2端部67b
及び67b’はそれぞれ第1及び第2電源開放ソレノイ
ド68及び68’の動作棒69及び69’と対向してい
る。アーム208及び208’は、回動軸44の周囲に
巻回されたねじりばね211の両腕と係合し、それぞれ
反時計方向及び時計方向に偏倚している。
【0087】次に、この実施形態2の電源切換スイッチ
の2通りの動作を説明する。第1の動作は、第1電源か
ら第2電源への切換に際して第1及び第2接触子の双方
が互いにオーバーラップして接触する切換動作である。
図16は、第1接触子が閉路状態、第2接触子が開路状
態に対応する操作機構部201の状態を示している。可
動コアー206及び206’は復帰ばね212及び21
2’の作用により不動作の位置に保持され、アーム20
8及び208’がねじりばね211の作用によってそれ
ぞれ反時計方向及び時計方向に偏倚し、ガイド棒受け2
09及び209’並びにガイド棒207及び207’に
当接している。
【0088】第1操作機構側の第1開放ラッチ釈放アー
ム67は切欠の端縁部67cにおいてストッパピン70
と当接して静止し、実施形態1と同様に第1操作アーム
55はそのラッチ係合部55aと第1ラッチ軸66のラ
ッチ係止部66aとが係合して静止して第1接触子を閉
路状態に維持している。第2操作機構の第2操作アーム
55’は図3の遮断ばね26の作用力により反時計方向
に偏倚し、図示されない固定部材と当接して停止して第
2接触子を開路状態を維持しており、第2開放ラッチ釈
放アーム67’は切欠の端縁部67c’においてストッ
パピン70と当接して静止し、第2操作アーム55’の
ラッチ係合部55a’と第2ラッチ軸66’のラッチ係
止部66a’とが係合可能な状態となっている。
【0089】この状態から、第2投入手段のソレノイド
202’のコイル203’を励磁すると、可動コアー2
06’がガイド棒207’と共に固定コアー205’の
方向に吸引されて移動し、ガイド棒207’がガイド棒
受け209’を介してアーム208’を反時計方向に回
転させる。このアーム208’の回転によってリンク5
7’を介して第2操作アーム55’を高速で時計方向に
回動させて、クロスバー17’に連結している第2接触
子の接点が接触する。接点が接触すると、コイル20
3’に直列接続された図示しない補助スイッチの接点が
開離しその励磁が解消し、可動コアー206’が元の位
置に移動し、操作軸56’による第2操作アーム55’
への押圧が消滅して第2操作アーム55’が遮断ばね2
6の作用力により反時計方向に回動した後、そのラッチ
係合部55a’がラッチ係止部66a’と係合して静止
し、アーム208’もねじりばね211の作用によって
時計方向に回動し元の位置に停止する。
【0090】この投入動作の途中でアーム208’と共
動するキッカー210’が反時計方向に回転し、第2接
触子の投入動作がかなり進んだ状態でその端部210
a’が第1開放ラッチ釈放アーム67の第1端部67a
に当接してこれを押圧し、第1ラッチ軸66のラッチ係
止部66aと第1操作アーム55のラッチ係合部55a
との係合が解消し、第1操作アーム55は図3の遮断ば
ね26の作用力によって時計方向に回動して第1接触子
の接点が開離する。このようにして第2接触子が投入
し、実施形態1と同様に極めて短い時間両接触子がオー
バーラップ接触して第1接触子が開放され、切換操作が
完了した状態は図16の左右を逆にした図となる。
【0091】なお、実施形態1と同様に、第2接触子が
接触を開始した後にラッチ係合部55aとラッチ係止部
66aの係合が解消するように、キッカー210’の端
部210a’と第1開放ラッチ釈放アーム67の第1端
部67aの相対関係が設定されているが、第2接触子が
接触を開始した後に第1接触子が開離するような設定で
あれば本実施形態より早いタイミングで係合を解消して
もよい。
【0092】第2電源から第1電源への切換に際して第
2及び第1接触子の双方が互いにオーバーラップ接触す
る切換動作は、コイル203を励磁することによって上
述の切換動作と全く対称的な動作によって行われるため
説明を省略する。
【0093】なお、この操作機構においてキッカー21
0及び210’並びに第1及び第2開放ラッチを構成す
るラッチ係合部66aとラッチ係止部55a及びラッチ
係合部66a’とラッチ係止部55a’はオーバーラッ
プ切換手段を構成し、第1キッカー210と第2開放ラ
ッチ釈放アーム67’及び第2キッカー210’と第1
開放ラッチ釈放アーム67はそれぞれ第1及び第2交差
釈放機構を構成する。
【0094】第2の動作は、実施形態1の第3の動作に
対応するもので、第1電源から第2電源への切換に際し
て第1の動作と異なり、図16の状態より出発して先ず
第1接触子を開離し、双方の接触子が共に開離した状態
を短時間経過した後、第2接触子の接点を接触させる瞬
断切換動作である。この第2の動作では第1電源開放ソ
レノイド68と第2投入手段のコイル203’を同時に
励磁する。この第1電源開放ソレノイド68の励磁によ
り、実施形態1と同様に、ラッチ係止部66aと第1操
作アーム55のラッチ係合部55aとの係合が解消し、
第1操作アーム55が時計方向に回動して第1接触子の
接点が開離する。
【0095】また、第2接触子の投入はコイル203’
の励磁によって第1の動作と同様に行われる。この第2
の動作による第1接触子の開放動作は、一般に高速動作
するソレノイドによって開放指令が発せられ、且つ直接
第1開放ラッチ釈放アーム67を回動させるため、第2
交差釈放機構の動作に先立って第1の動作における第1
接触子の開放動作と比較してより早いタイミングで行わ
れる。この第2動作による第2接触子の投入動作は、ば
ね投入機構を採用した実施形態1の投入動作のタイミン
グよりやや遅くなるが、投入機構として比較的投入力の
大きいソレノイドを選定しているため極めて早い。した
がって、実施形態2によれば、切換時の停電時間は実施
形態1と比較してやや長いが瞬断切換をすることがで
き、実施形態1と比較して簡単な構造で瞬断切換を実現
できる。
【0096】第2電源から第1電源への瞬断切換動作
は、先ず第2接触子の接点を開離し、双方の接触子が共
に開離した状態を短時間経過した後、第1接触子の接点
を接触させる動作であって、第2電源開放ソレノイド6
8’と第1投入手段のコイル203を同時に励磁させる
ことによって行われるが、上述の切換動作と全く対称的
な動作であるため説明を省略する。
【0097】第2の動作において、例えば第1電源開放
ソレノイド68を励磁した後の閉路状態にある第1接触
子の接点の開離のタイミングは、第1開放ラッチ釈放ア
ーム67の切欠端縁部67cの位置、第1開放ラッチ釈
放アーム67に設けられる図示されないばねの強さ、第
1電源開放ソレノイドの励磁力などによって定めること
ができる。
【0098】このような実施形態2に係る電源切換スイ
ッチを使用した電源切換システムをその回路図である図
17を参照して説明する。電源切換スイッチ200の第
1電源端子4、第2電源端子5、負荷端子6にはそれぞ
れ第1電源U、第2電源G及び負荷Lが接続されてい
る。電源切換スイッチの内部操作回路は200aで示さ
れる。
【0099】なお、出力接点のみ図示し、本体は図示し
ていないが、このシステムには第1電源Uの電圧が規定
値以上になったときにa接点221Uaを閉路する電圧
継電器、第1電源Uの電圧が規定値以下(ただし、この
規定値は上記電圧継電器の規定値とは独立して決められ
る)になったときa接点222Uaを閉路する不足電圧
継電器、第2電源Gの電圧が規定値以上になったときに
a接点221Gaを閉路する電圧継電器、第2電源Gの
電圧が規定値以下(ただし、この規定値は上記電圧継電
器の規定値とは独立して決められる)になったときa接
点222Gaを閉路する不足電圧継電器、及び第1電源
と第2電源とが同期状態になったときa接点223aを
閉路する同期検出装置がそれぞれ接続されている。
【0100】電源切換スイッチ200の第1電源Uの投
入操作回路は、第2電源Gの電圧継電器のa接点221
Ga、同期検出装置のa接点223a及び別に設けられ
る始動用スイッチ224Uの直列回路と第2電源Gの不
足電圧継電器のa接点222Gaとが並列に接続され、
これらと直列に第1電源Uの電圧継電器のa接点221
Uaが接続されており、内部操作回路200aの第1投
入装置のソレノイド202に整流された操作電流が供給
される。第1電源Uの開放操作回路は、第2電源Gの電
圧継電器のa接点221Ga及び第1電源Uの不足電圧
継電器のa接点222Uaが直列に接続されており、内
部操作回路200aの第1電源開放ソレノイド68に操
作電流が供給される。
【0101】電源切換スイッチ200の第2電源Gの投
入操作回路は、第1電源Uの電圧継電器のa接点221
Ua、同期検出装置のa接点223a及び別に設けられ
る始動用スイッチ224Gの直列回路と第1電源Uの不
足電圧継電器のa接点222Uaとが並列に接続され、
これらと直列に第2電源Gの電圧継電器のa接点221
Gaが接続されており、内部操作回路200aの第2投
入装置のソレノイド202’に整流された操作電流が供
給される。第2電源Gの開放操作回路は、第1電源Uの
電圧継電器のa接点221Ua及び第2電源Gの不足電
圧継電器のa接点222Gaが直列に接続されており、
内部操作回路200aの第2電源開放ソレノイド68’
に操作電流が供給される。
【0102】第1及び第2電源側のいずれの操作回路
も、投入操作後及び開放操作後は自動的に操作電流を遮
断するように図16には図示していないが、第1電源側
接触子及び第2電源側接触子が閉路したときそれぞれ開
離する補助スイッチ224Ub及び224Gbが接続さ
れている。
【0103】このように構成された電源切換システムの
動作を説明する。双方の電源が所定の電圧を発生してお
り且つ同期運転にある状態では電圧継電器及び同期検出
装置のそれぞれa接点221Ua、221Ga及び22
3aが閉路状態にある。
【0104】両電源側の接触子が開路の状態で第1電源
側始動用スイッチ224Uを閉路するとソレノイド20
2が励磁され、前述の如く第1電源側の第1接触子が投
入されて電源切換スイッチ200は図16の状態とな
り、第1電源Uから負荷Lに電力が供給される。次にこ
の状態から第2電源Gに電源を切り換えるときは、第2
電源側の始動スイッチ−224Gを閉路する。これによ
り、電源切換スイッチ200は前述の第1の動作順序に
従って第2投入手段のソレノイド202’が動作して、
まず第2接触子が接触し、その直後に第1電源側の第1
接触子が開放するオーバーラップ切換が行われる。従っ
て、負荷Lが停電することはない。
【0105】この切換状態から第1電源Uに電源を復帰
させるときは、第1電源側の始動スイッチ224Uを閉
路するとソレノイド202が動作して、先ず第1接触子
が投入され、その直後に第2接触子が開放するオーバー
ラップ切換を行う。この場合も負荷Lが停電することは
ない。
【0106】第1電源Uから負荷Lに給電されている状
態で第1電源Uに大幅な電圧低下若しくは停電が発生し
たときは、不足電圧継電器が高速動作しそのa接点22
2Uaが閉路して、電源切換スイッチ200は前述の第
2の動作順序に従って第1電源開放ソレノイド68と第
2投入手段のソレノイド202’が同時に励磁され、先
ず第1接触子が即座に開放し、その直後に第2電源側の
第2接触子が投入する瞬断切換が行われる。一方、第2
電源Gから負荷Lに給電されている状態で第2電源Gに
大幅な電圧低下若しくは停電が発生したときは、不足電
圧継電器が高速動作しそのa接点222Gaが閉路し
て、電源切換スイッチ200は第2電源開放ソレノイド
68’と第1投入手段のソレノイド202が同時に励磁
され、先ず第2接触子が即座に開放し、その直後に第1
電源側の第1接触子が投入する瞬断切換が行われる。
【0107】実施形態2では電源開放ソレノイドを双方
の操作機構に備えたが、一方側にのみ設けて実施形態1
と同様に、両電源の容量の差が比較的大きい図13のよ
うなシステムに利用することもできる。
【0108】上記のいずれの実施形態のスイッチを使用
した上記のシステムにおいても、瞬断切換の動作におい
ては不足電圧継電器の動作によって給電中電源の開放指
令と給電待機中電源の投入指令を同時に発しているが、
共通の負荷にとっての停電時間を制御する目的のある場
合などは個別に発してもよい。
【0109】また、いずれの実施形態の電源切換スイッ
チも、待機側電源の投入手段には投入指令を加えず給電
側の電源開放ソレノイドに開放指令を加えると、双方の
電源側の接触子が開離した状態となって負荷回路を両電
源から簡単に切り離すことができ、双方の電源が活線状
態で負荷回路の点検などを容易に行うことができる。
【0110】以上説明したように、請求項1に記載の電
源切換スイッチにおいては、通常状態での切換は、第1
及び第2接触子のうち、投入を希望する側の接触子の投
入手段を動作させるだけでオーバーラップ切換が可能
で、負荷にとって停電のない切換ができる。また、少な
くともいずれか一方の電源に異常があったときは、その
電源側の接触子の開放指令と他方の電源側の接触子の投
入指令とを同時に加えることにより瞬断切換ができる。
このため、このスイッチが使用されるシステムにおい
て、給電中の電源の異常を高速で検知する手段を組み入
れて開放指令と投入指令を即座に発することによって、
両接触子の一時的な同時接触を回避し、給電待機中の電
源の一時的な過負荷を防止するとともに負荷の停電を最
小限に抑えることができる。従って、正常時における切
換と異常時における切換を異なるモードで行うことがで
きるという複雑な機能を1台のスイッチで達成でき、い
かなる切換においても電源及び負荷にとって最良の状態
を維持するシステムを構築することができる。
【0111】請求項2に記載の電源切換スイッチにおい
ては、双方の接触子に対してそれぞれ投入手段から接触
子までの間に2組のトグルリンク機構を縦続連結するた
め、オーバーラップ切換を容易に達成でき、機能上の品
質を容易に確保できる。
【0112】請求項3に記載の電源切換スイッチにおい
ては、高速度投入動作をするばね投入機構を採用してい
るため、給電中の電源が故障したときの切換時の停電時
間を最短にすることができる。さらに、ソレノイド投入
手段は、第1接触子を投入すると同時に第2接触子を投
入するための投入ばねを蓄勢するので、投入ばねを蓄勢
するための特別の装置を設けることなく簡単な構成のス
イッチとすることができる。
【0113】請求項4に記載の電源切換スイッチにおい
ては、請求項3の電源切換スイッチに比べて停電時間が
長くなるが、第1及び第2投入手段の双方がソレノイド
投入手段のため、構造を簡単にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態1に係る3相回路用3極
双投型の電源切換スイッチを示す平面図である。
【図2】 図1の電源切換スイッチを示す側面図であ
る。
【図3】 第1接触子が閉路状態、第2接触子が開路状
態にあるときの図1の電源切換スイッチの接触子機構部
を示す図1のIII−III線断面図である。
【図4】 第1接触子が閉路状態、第2接触子が開路状
態にあるときの図1の電源切換スイッチの操作機構部を
示す図1のIV−IV線断面図である。
【図5】 第1接触子が閉路状態、第2接触子が開路状
態にあるときの図1の電源切換スイッチの操作機構部の
主要部を示す図1のV−V線断面図である。
【図6】 第1接触子が開路状態、第2接触子が閉路状
態にあるときの図1の電源切換スイッチの操作機構部の
主要部を示す図1のIV−IV線断面図である。
【図7】 図1の電源切換スイッチの操作機構部の構成
を主体として系統的に表現した図である。
【図8】 図1の電源切換スイッチの第1の動作を示す
タイミングチャートである。
【図9】 図1の電源切換スイッチの第2の動作を示す
タイミングチャートである。
【図10】 図1の電源切換スイッチの第3の動作を示
すタイミングチャートである。
【図11】 図1の電源切換スイッチの第2の動作にお
ける操作機構部の動作状況を示すフローチャートであ
る。
【図12】 図1の電源切換スイッチを使用した電源切
換システムを示す回路図である。
【図13】 この発明の電源切換スイッチを使用できる
電気回路の例を示す図である。
【図14】 この発明の電源切換スイッチを使用できる
電気回路の他の例を示す図である。
【図15】 図1の電源切換スイッチの縦続連結された
2組のトグルリンク機構の作用を説明するための図であ
る。
【図16】 この発明の実施形態2に係る電源切換スイ
ッチの第1接触子が閉路状態、第2接触子が開路状態に
あるときの操作機構部を示す側面断面図である。
【図17】 この発明の実施形態2に係る電源切換スイ
ッチを使用した電源切換システムを示す回路図である。
【符号の説明】
1 接触子機構部、2,201 操作機構部、4 第1
電源端子、5 第2電源端子、6 負荷端子、7,7’
固定接点、8,8’ 可動接点、9,9’可動接触
子、13,13’ 可動接触子支持部材、14,1
4’,15,15’,57,63,81 リンク、1
6,16’ 腕、17,17’ クロスバー、26 遮
断ばね、31 機構フレーム、32,33,202,2
02’ ソレノイド、34,35,203,203’
コイル、36,37,204,204’ヨーク、38,
39,205,205’ 固定コアー、40,41,2
06,206’ 可動コアー、42,43,207,2
07’ ガイド棒、44 回動軸、45,48,78,
208,208’ アーム、46 投入軸、47,21
1 ねじりばね、51 投入ばね、52 第2キッカ
ー、53,77,80,91 ピン、54,60 軸、
55 第1操作アーム、56,56’,62 操作軸、
58,58’,64 リンク軸、61,55’ 第2操
作アーム、66 第1ラッチ軸、67 第1開放ラッチ
釈放アーム、68 第1電源開放ソレノイド、70 ス
トッパピン、66’,71 第2ラッチ軸、72 第2
開放ラッチ釈放アーム、73 第1復帰ばね、76 第
1キッカー、79 第2復帰ばね、82 投入ラッチ釈
放アーム、83 第2電源投入ソレノイド、85 第2
電源手動投入ボタン、88,89 動作板、100,2
00 電源切換スイッチ、100a,200a 内部操
作回路、101Ua,101Ga,221Ua,221
Ga 電圧継電器のa接点、102Ua,222Ua,
222Ga 不足電圧継電器のa接点、103a,22
3a 同期検出装置のa接点、105 ダイオード、2
09,209’ ガイド棒受け、210,210’ キ
ッカー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01H 33/42 H01H 33/52 H01H 33/59 H02J 9/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1電源と第2電源を切り換えて共通の
    負荷に給電する双投型の電源切換スイッチにおいて、 前記第1電源及び第2電源のそれぞれに対応して設けら
    れ且つ互いに独立して開閉する第1及び第2接触子と、 前記第1及び第2接触子をそれぞれ投入する第1及び第
    2投入手段と、 前記第1及び第2接触子をそれぞれ開放方向に偏倚させ
    る遮断ばねと、 前記第1及び第2接触子にそれぞれ連結され前記第1及
    び第2投入手段によってそれぞれ操作される第1及び第
    2操作アームと、 前記遮断ばねの作用力に抗して前記第1及び第2接触子
    をそれぞれ閉路状態に維持するために前記第1及び第2
    操作アームをそれぞれ拘束する第1及び第2開放ラッチ
    と、 前記第1投入手段を操作して開路状態にある前記第1接
    触子を投入する過程において前記第2開放ラッチを釈放
    して、前記第1接触子が接触を開始した後に閉路状態に
    ある前記第2接触子を開放する第1交差釈放機構と、 前記第2投入手段を操作して開路状態にある前記第2接
    触子を投入する過程において前記第1開放ラッチを釈放
    して、前記第2接触子が接触を開始した後に閉路状態に
    ある前記第1接触子を開放する第2交差釈放機構と、 前記第1及び第2開放ラッチの少なくとも一方に対応し
    て設けられ且つ前記第2及び第1交差釈放機構とは別に
    制御によって対応する前記第1及び第2開放ラッチを釈
    放するラッチ釈放手段とを備えたことを特徴とする電源
    切換スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記第1接触子と前記第1操作アームと
    の間及び前記第1操作アームと前記第1投入手段との間
    のそれぞれにトグルリンク機構が構成され、 前記第2接触子と前記第2操作アームとの間及び前記第
    2操作アームと前記第2投入手段との間とのそれぞれに
    トグルリンク機構が構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の電源切換スイッチ。
  3. 【請求項3】 前記第1接触子を操作する前記第1投入
    手段はソレノイド投入機構であり、 前記第2接触子を操作する前記第2投入手段はばね投入
    機構であって、前記ソレノイド投入機構の動作によって
    投入ばねが蓄勢され、投入保持ラッチによって蓄勢状態
    に保持され、投入に際しては投入ラッチ釈放ソレノイド
    を作動させて蓄勢された前記投入ばねを釈放することに
    よって投入し、 前記ラッチ釈放手段はソレノイド操作機構であって、少
    なくとも前記第1開放ラッチに設けられることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の電源切換スイッチ。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2投入手段はともにソレ
    ノイド投入機構であって、前記ラッチ釈放手段はソレノ
    イド操作機構であることを特徴とする請求項1又は2に
    記載の電源切換スイッチ。
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