JP3166224B2 - 無線電話装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車電話機等、車内
で使用する無線電話装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近時、自動車電話機の普及に目覚しいも
のがある。

【０００３】図２は、そのような自動車電話機の一例の
ハンズフリー形式の無線電話装置の構成ブロック図であ
り、１は送受話者、２はマイク、３はスピーカ、４は送
話音声がスピーカ３に音響結合して回り込んで生ずる鳴
音を抑圧する鳴音抑圧ユニット、５は無線電話装置本体
(以下、単に装置本体という)、６はアンテナである。

【０００４】このように構成された無線電話装置は、送
受話者１が送受話器(図略)を手にすることなくハンズフ
リーで発した音声は、マイク２で電気信号に変換され、
その音声信号は鳴音抑圧ユニット４によって鳴音の発生
が抑圧されて装置本体５に送られ、アンテナ６から電波
として相手方に送出される。一方、これを受けた相手方
の信号はアンテナ６から装置本体５、鳴音抑圧ユニット
４を経てスピーカ３から音声として送受話者１に到達す
る。

【０００５】図３は図２の装置を具体的に示す車への設
置状態図で、自動車車内の運転席を上部から見た図であ
る。７は運転者でもある送受話者、８はハンドル、９は
鳴音抑圧ユニットを内蔵した装置本体、10は装置本体９
に内蔵されたスピーカ、11は車内装備として設置されて
いる、タバコに火をつけるためのライターソケット、12
はそれに差込んで自動車のバッテリーから装置本体９に
電源を供給するためのライタープラグ形筐体、13はライ
タープラグ形筐体12に内蔵されている音響的な指向性を
有する送話音声を入力するマイク部分、14はライターソ
ケット11から装置本体９に電源を供給し、かつ、マイク
部分13からの音声信号を装置本体９に送出する接続コー
ドである。

【０００６】図４は図３におけるライタープラグ形筐体
12を拡大して示す詳細図であり、15はライターソケット
11に嵌合するライタープラグ形筐体、16，17はライター
ソケット11にある既設の電源端子、または車輌ボディに
圧接、または摺接する＋及び−の電極、18，19は、その
電極から装置本体９へ接続した電源配線、20は指向性を
有するマイク、21はマイク20からの信号を装置本体９に
導出するマイクケーブル、22は電源配線18，19、マイク
ケーブル21をまとめた接続ケーブルである。

【０００７】従来の無線電話装置は以上のように構成さ
れており、車内の騒音下で送受話者７の音声はライター
プラグ形筐体12に内蔵されている指向性を有するマイク
部分13により集音される。その集音は車内の、しかもハ
ンズフリーでの発声にもかかわらず、マイク部分13の指
向性によって騒音が軽減され、高いＳ／Ｎで音声信号が
装置本体９に入力される。このとき、スピーカ20とマイ
ク部分13との間の音響結合は、内蔵されている鳴音抑圧
ユニット４によって抑制され鳴音は発生しない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ライターソケット11は筒型であり、それに伴って挿入さ
れるライタープラグ形筐体12も筒型であり、したがって
挿入するライタープラグ形筐体12は挿入軸線について36
0°回転の自由度がある。そのため、ライターソケット1
1に差し込むごとに、面倒なマイク部分13の指向性の向
きを調整をする必要があり、その調整をしない場合は送
受話者の音声のＳ／Ｎが極端に劣化して、相手に通話情
報が伝達されない欠点があった。

【０００９】本発明は上述の欠点の排除を可能とする無
線電話装置の提供を目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、車輌等の運転
席のライターソケットに嵌合するライタープラグ形筐体
に通話用マイクを内蔵した無線電話装置において、ライ
タープラグ形筐体に端部をほぼＬ型に折曲げた把手部分
を形成し、把手部分の中に指向性マイクを内蔵すると共
に、指向性マイクを把手部分のほぼＬ型に折曲がった凸
側の表面に向けて配置して構成し、指向性マイクを内蔵
したライタープラグ形筐体を車輌のライターソケットに
嵌入するに際して、車輌のライターソケットの軸を中心
とした任意の角度で、把手部分のほぼＬ型に折曲がった
凸側の表面を送受話者側に向けた状態で嵌入することに
より、把手部分に内蔵してある指向性マイクが送受話者
に向くように構成したことを特徴とする。

【００１１】

【作用】したがって本発明によれば、ライターソケット
にライタープラグ形筐体を嵌入させ、把手部分を単に例
えば下向きにするだけで、マイクの指向性を送受話者の
方向に正しく一致させることができ、したがって騒音レ
ベルの高い環境下でも良好なＳ／Ｎで通話が可能にな
る。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。

【００１３】図１は本発明の一実施例におけるライター
プラグ形筐体の構成図であり、符号は図４と同じものを
用いており、その動作も図４の動作と同じであるから煩
瑣を避けて説明する。

【００１４】図１が図４と異なる点は比較して明らかな
ように、ライターソケット11に挿入するライタープラグ
形筐体15を軽度に曲げてほぼＬ型に構成し把手部分23を
設けた点にある。本発明は、この把手部分23を設けたの
でライタープラグ形筐体15をライターソケット11に挿入
する時、把手部分23が挿入軸回りの角度の指標として案
内することになり、送受話者１の方向にマイク部分の指
向性を極めて容易に向けて挿入することが可能で、した
がって送話音声はＳ／Ｎよく相手方に送出されることに
なる。

【００１５】なお、指向性の合せは把手部分23を真下に
向けてもよいし、マイク部分の指向特性、または送受話
者１の背丈等との関係から自己に最適な、鉛直方向に対
する把手部分23の角度を実験的に求めることができる。

【００１６】さらに、ライタープラグ形筐体15の外面
に、例えば小突起を形成し、対向するライターソケット
11の内周面に上記小突起に対応させて小溝を形成して、
挿入方向を固定することも考えられるが、ライターソケ
ット11は通常、自動車側にタバコの火付けとして汎用的
に設備されるものであり、さらに、もし上記したような
把手部分23の角度を実験的に求めなければならない事態
のとき、挿入軸線回りの回転が不能で、それを救済する
ことが不可能になる。

【００１７】以上説明したように、本発明は自動車のラ
イターソケットから電源をとる構成の無線通信装置にお
ける、指向性マイクと送受話者との間の方向調整を簡単
にするものである。

【００１８】

【発明の効果】以上、説明したように本発明は、マイク
に指向性を有する車載のハンズフリー無線電話装置にお
いて、送受話者とマイク間の指向性の調整を、極めて容
易にするものであり、車内の騒音レベルの高い環境でも
Ｓ／Ｎ劣化の少ない無線通信通話ができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるライタープラグ形筐
体の構成図である。

【図２】従来の無線電話装置の構成ブロック図である。

【図３】図２の無線電話装置を車へ設置した状態図であ
る。

【図４】従来のライタープラグ形筐体の構造図である。

【符号の説明】

15…ライタープラグ形筐体、 16，17…電極、 18，19
…電源配線、 20…マイク、 21…マイクケーブル、
22…接続ケーブル、 23…把手部分。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車輌等の運転席のライターソケットに嵌
   合するライタープラグ形筐体に通話用マイクを内蔵した
   無線電話装置において、ライタープラグ形筐体に端部を
   ほぼＬ型に折曲げた把手部分を形成し、前記把手部分の
   中に指向性マイクを内蔵すると共に、前記指向性マイク
   を前記把手部分のほぼＬ型に折曲がった凸側の表面に向
   けて配置して構成し、 前記指向性マイクを内蔵した ライタープラグ形筐体を車
   輌のライターソケットに嵌入するに際して、車輌のライ
   ターソケットの軸を中心とした任意の角度で、前記把手
   部分のほぼＬ型に折曲がった凸側の表面を送受話者側に
   向けた状態で嵌入することにより、前記把手部分に内蔵
   してある指向性マイクが送受話者に向くように構成した
   ことを特徴とする無線電話装置。