JP3165314B2 - 車両速度演算装置およびそれを用いた車両走行距離演算装置 - Google Patents

車両速度演算装置およびそれを用いた車両走行距離演算装置

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JP3165314B2 JP00846494A JP846494A JP3165314B2 JP 3165314 B2 JP3165314 B2 JP 3165314B2 JP 00846494 A JP00846494 A JP 00846494A JP 846494 A JP846494 A JP 846494A JP 3165314 B2 JP3165314 B2 JP 3165314B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両速度と走行距離
を演算する車両速度演算装置およびそれを用いた車両走
行距離演算装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、鉄道車両において、あるゆる
制御の基礎となる速度、走行距離の計測、演算装置とし
て各種のものが用いられてきている。代表的な従来の車
両速度距離演算装置として、図11に示すようなものが
知られている。この従来の車両速度距離演算装置は、速
度発電機1、波形整形回路2、車輪径補正回路3、速度
演算回路4および距離演算回路5から構成されている。
【0003】速度発電機1は車両の車輪軸端に取り付け
られ、車輪の回転に比例した速度周波数信号を出力し、
波形整形回路2がこの速度周波数信号をピーク5VのT
TLレベルのパルス信号に変換する。通常、この変換で
は、速度信号1サイクル当たり、1ケのパルス信号に変
換される。
【0004】波形整形回路2のパルス信号が車輪径補正
回路3に与えられ、ここにおいて、あらかじめデジタル
スイッチなどで設定されている車輪径Dに関する補正処
理が行なわれる。そして速度演算回路4において、あら
かじめ設定されているサンプル時間ごとのパルスをカウ
ントし、この値と補正された車輪径Dに基づいて車両速
度を演算し出力する。また距離演算回路5ではパルス信
号を積算し、この値と補正された車輪径Dに基づいて走
行距離が演算される。つまり、パルス積算値と、1パル
ス当たりの距離値Kとを掛けることによって距離積算値
を求めるのである。
【0005】従来の他の車両速度距離演算装置として、
図12に示す構成のものも知られている。この従来の車
両速度距離演算装置は、異なった車輪軸それぞれに取り
付けられた2台の速度発電機1A,1B、これらの出力
信号の波形整形を行ない、また高位優先選択を行なう波
形整形および高位優先回路6、車輪径補正回路3、速度
演算回路4および距離演算回路5から構成されている。
【0006】速度発電機1A,1Bそれぞれは異なった
車輪軸に取り付けられ、それぞれの速度周波数信号を同
時に波形整形および高位優先回路6に入力する。波形整
形および高位優先回路6では、各速度周波数信号をパル
ス信号に変換し、両パルス信号の速度周波数を比較して
周波数の高い方を車輪径補正回路3に出力する。
【0007】車輪径補正回路3では上述の図11の演算
装置と同じく、あらかじめデジタルスイッチなどで設定
されている車輪径Dに関する補正処理が行なわれ、速度
演算回路4において車両速度を演算し、同時に距離演算
回路5において走行距離を演算する。
【0008】この従来例の演算装置では、速度発電機1
A,1Bを比較し、高位にあるものを選択して通すとい
う思想で設計されており、必ずしも正確に計測するとい
う思想ではない。これは、このような回路が保安機器に
用いられる場合に、高位の速度周波数信号がたとえ誤っ
た信号であったとしても、その高位の速度信号を入力
し、それに基づいて速度、走行距離を演算することがフ
ェイルセーフになるためである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の車両速度距離演算装置では、鉄道車両が図13に
示したような走行を行なうとき、すなわち、加速区間で
空転が発生し、あるいは減速区間で滑走が発生した場合
に速度や距離を正確に計測できない問題点があった。
【0010】特に図11に示した従来の車両速度距離演
算装置では、空転、滑走の影響を直接受けることにな
り、図13に破線で示したような正しい速度、距離を演
算することができない。
【0011】また図12に示した従来の車両速度距離演
算装置では、1軸のみが空転、滑走した場合、他軸側の
速度発電機が正確な速度周波数信号を出力したとして
も、波形整形および高位優先回路が高位優先機能を有す
るために、加速区間では空転が発生した方の車輪軸の速
度発電機の速度周波数信号をパルス信号に変換して出力
することになり、やはり誤差が発生する。
【0012】加えて、このような従来の車両速度距離演
算装置では、車輪径補正回路にも誤差を発生させる要因
が内在している。すなわち、近郊電車などにおける車輪
径は通常、D=860φであり、摩耗限度が780φに
設定されている。ところが従来では、車輪径補正を10
mmピッチの車輪径補正スイッチで設定するようにして
おり、中間の値が設定できないようになっている。その
ために、例えば、車輪径を正確に計測して855mmφ
であった場合、設定値を860mmφとすれば860/
855で0.58%、また設定値を850mmφとすれ
ば855/850で0.58%の演算誤差が速度、距離
演算結果に生じることになるが、この誤差は将来の厳密
な速度、距離演算装置には大きすぎるものである。
【0013】なぜならば、近い将来、例えば自動運転装
置(ATO)で定位置停止精度を向上させたり、移動閉
塞システムにおいて車両間隔制御を実現する場合、また
高密度運転のためにソフト連結制御技術(車両を連結器
で機械的に連結するのではなく、数mの間隔を保って同
期速度制御を行なうこと)を構築していく場合、0.1
%以下の厳密な精度の速度、走行距離演算が必要であ
り、従来の演算装置では速度、距離の演算誤差が大きす
ぎる問題点があった。
【0014】この発明はこのような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、空転、滑走時の誤差、また車輪径設
定時の誤差を極力低減し、構成度の速度、走行距離の演
算を行なうことができる車両速度演算装置およびそれを
用いた車両走行距離演算装置を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の車両速
度演算装置は、複数の車輪各々の回転速度信号に基づい
て車輪各々に対応する車両速度を求める速度演算回路
と、速度演算回路が求める車両速度から車輪各々に対応
する車両加速度を求める加速度演算回路と、加速度演算
回路が求める車両各々に対応する車両加速度の平均値を
求める加速度平均値演算回路と、車輪各々に対応する車
両加速度の前記平均値からの偏差を求める加速度偏差演
算回路と、速度演算回路、加速度演算回路、加速度平均
値演算回路および加速度偏差演算回路それぞれの演算結
果に対してファジールールを適用し、車輪各々の空転度
指標と滑走度指標を決定するファジー推論部と、車輪各
々の空転度指標と滑走度指標に基づいて車輪各々の速度
と加速度を補正する速度加速度補正回路と、速度加速度
補正回路の出力を合成して車両全体の速度と加速度を求
める合成部とを備えたものである。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の車両速度演
算装置において、ファジー推論部の出力する車輪各々の
空転度指標と滑走度指標をしきい値と比較し、車輪各々
の空転、滑走それぞれの発生の有無の2値出力を行なう
空転/滑走判定部を備えたものである。
【0017】請求項3の発明は、請求項1または2の車
両速度演算装置において、ファジー推論部が外部からの
車輪各々を駆動する電動機の電流検出値または電圧検出
値をルール要素の1つとして追加したものである。
【0018】請求項4の発明は、請求項1〜3いずれか
の車両速度演算装置において、地上側の一定距離をおい
た2点間における車輪各々の回転数を検出し、車輪各々
の車輪径を算出する車輪径補正回路を備え、速度演算回
路が当該車輪径補正回路からの車輪各々の車輪径と回転
速度とから車両速度を演算するようにしたものである。
【0019】請求項5の発明の車両速度演算装置は、請
求項1〜4いずれかの車両速度演算装置に対して、その
速度演算結果を積分して走行距離を求める距離演算回路
を備えたものである。
【0020】
【作用】請求項1の発明の車両速度演算装置では、複数
の車輪各々の回転速度から車輪各々に対応する車両速度
を速度演算回路によって求め、車輪各々に対応する車両
加速度を加速度演算回路によって求め、また加速度演算
回路が求める車輪各々に対応する車両加速度の平均値を
加速度平均値演算回路によって求め、さらに車輪各々に
対応する車両加速度の平均値からの偏差を加速度偏差演
算回路によって求める。
【0021】そしてファジー推論部によって速度演算回
路の速度演算結果、加速度演算回路の加速度演算結果、
加速度平均値演算回路の加速度平均値演算結果および加
速度偏差演算回路の加速度偏差演算結果に対してそれら
を命題の前件部とするファジールールを適用し、当該フ
ァジールールの後件部に基づいて車輪各々の空転度指標
と滑走度指標を決定し、速度加速度補正回路によって車
輪各々の空転度指標と滑走度指標に基づいて速度と加速
度を補正し、さらに合成部によって車輪各々の補正され
た速度と加速度とを合成して車両全体の速度と加速度を
求めて出力する。
【0022】こうしてファジー推論を用いて複数の車輪
各々の空転度、滑走度の指標を求め、これに基づいて速
度補正と加速度補正を行い、車両全体の速度、加速度を
厳密に演算して出力する。
【0023】請求項2の発明では、請求項1の車両速度
演算装置において、ファジー推論部の出力する車輪各々
の空転度指標と滑走度指標をしきい値と比較し、車輪各
々の空転、滑走それぞれの発生の有無の2値出力を行な
う空転/滑走判定部を備えることにより、空転あるいは
滑走の発生した車輪を特定できるようにする。
【0024】請求項3の発明では、請求項1または2の
車両速度演算装置において、ファジー推論部が外部から
の車輪各々を駆動する電動機の電流検出値または電圧検
出値をルール要素の1つとして追加することにより、車
輪各々の空転度の指標と滑走度の指標をより正確に判定
する。
【0025】請求項4の発明では、請求項1〜3いずれ
かの車両速度演算装置において、地上側の一定距離をお
いた2点間における車輪各々の回転数を検出し、車輪各
々の車輪径を算出する車輪径補正回路を備え、速度演算
回路が当該車輪径補正回路からの車輪各々の車輪径と回
転速度とから車両速度を演算することによって、走行中
の磨耗、またブレーキによって磨耗して車輪径が車輪ご
とに変化するそれぞれの車輪の外径を正確に求めて車両
速度の演算に用い、これによって車両速度の演算を正確
に行ない、また各車輪の空転/滑走の判定も正確に行な
う。
【0026】請求項5の発明の車両走行距離演算装置で
は、請求項1〜4いずれかの車両速度演算装置に対し
て、さらに、その速度演算結果を積分して走行距離を求
める距離演算回路を備えることによって、車両走行距離
を厳密に演算して出力する。
【0027】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。図1は請求項1,2および請求項4,5の発明の
車両速度演算装置およびそれを用いた車両走行距離演算
装置の共通する実施例を示している。この実施例の車両
速度および車両走行距離演算装置は車両の複数の車輪各
々に取付けられ、回転速度に比例した速度周波数信号を
出力する速度発電機(SG)1A〜1Dと、速度、走行
距離演算の本体をなす速度距離演算装置10から構成さ
れている。速度距離演算装置10は、速度発電機1A〜
1D各々の速度周波数信号をパルス信号に変換する波形
整形回路11A〜11Dとファジー推論部12から構成
されている。
【0028】そしてファジー推論部12には、必要に応
じて各車輪径を計測して設定するための計測開始地点検
出信号、計測終了地点検出信号などの車輪径補正信号1
3を外部から入力するようになっている。またファジー
推論部12から演算結果として距離、速度、空転信号、
滑走信号、加速度データ、減速度データなどが出力され
るようになっている。
【0029】なお、この実施例では4個の車輪について
速度発電機1A〜1Dを設けた場合について示している
が、この数が限定されることはない。また、速度発電機
の種類も特に限定されることはない。また、請求項3の
発明の実施例として、一点鎖線で示すように、各車輪の
空転、滑走の状態をより早いタイミングで検知するため
に各主電動機の電流または電圧検出信号を車両状況信号
14として外部から入力するようにすることができる。
【0030】次に速度距離演算装置10のハードウェア
構成について説明すれば、図2に示すように、中央演算
処理装置(CPU)20、速度発電機1A〜1D各々か
らの信号の入力処理を行なうパルス入力処理(PI)部
21A〜21D、メモリ(MEM)部22、外部接続機
器とのインタフェース(I/F)部23、デジタル信号
の入力処理を行なうデジタル入力処理(D/I)部2
4、デジタル信号の出力処理を行なうデジタル出力処理
(D/O)部25、アナログ信号の入力処理を行なうア
ナログ入力処理(AI)部26、アナログ信号の出力処
理を行なうアナログ出力処理(AO)部27から構成さ
れ、これらの各機器間はバスライン28によって接続さ
れている。
【0031】PI部21A〜21Dは図1に示した波形
整形回路11A〜11Dを内蔵し、各速度発電機1A〜
1Dからの速度周波数信号を受け入れて速度に比例した
周波数のパルス信号に変換する。またファジー推論部1
2の機能は主にCPU20とMEM部22が受け持つこ
とになる。IF部23は図1に示す各種出力データを表
示装置に表示し、プリンタにプリントアウトするなどの
目的で、出力周辺機器を接続するのに用いられる。D/
I部24は車輪径補正のための計測開始地点検出信号、
計測終了地点検出信号を受け付け、D/O部25は空
転、滑走が発生していることを他の制御機器へ伝達する
出力を行なう用途に使用する。
【0032】なお、空転、滑走時に特に鉄道車両の主電
動機に流れる電流や電圧に大幅な変動が見られるので、
請求項3の発明の実施例として用いるために、一点鎖線
で示すAI部26がこれらのいずれかあるいは両方の信
号を車両状況信号14として取込むために備えられてい
る。AO部27は車両走行時の記録を計測チャート上に
記録する必要がある時に使用するものである。
【0033】次にファジー推論部12の機能的な構成を
図3に基づいて説明する。ファジー推論部12は速度発
電機1A〜1D各々からの速度周波数信号を波形整形回
路11A〜11D各々によってパルス信号に変換し、こ
のパルス信号を入力して各車輪径と掛けることによって
速度を求める車輪径補正部31A〜31Dと、この車輪
径補正部31A〜31D各々からの速度信号v1〜v4
を入力し、加速度α1〜α4を求める加速度演算器32
A〜32Dと、各加速度演算器32A〜32Dからの出
力α1〜α4の平均値αavを求め、さらに各加速度α1
〜α4の平均値αavからの偏差d1〜d4を求める加速
度偏差演算器33を備えている。
【0034】またファジー推論部12は、空転/滑走を
判定するファジールール部34A〜34Dと、このファ
ジールール部34A〜34D各々が出力する空転度指標
μ1〜μ4、滑走度指標μ1´1〜μ4´と車輪径補正
部31A〜31D各々の速度出力v1〜v4と加速度演
算器32A〜32D各々の加速度出力α1〜α4を入力
し、空転度指標、滑走度指標を加味した速度、加速度の
補正演算を行なう速度加速度補正器35A〜35Dと、
この速度加速度補正器35A〜35D各々の速度出力v
1*〜v4* 、加速度出力α1* 〜α4* を合成し、車両
全体の最終的な速度v* 、加速度α* 、減速度β* を出
力する合成部36を備えている。
【0035】さらにこの実施例では、空転/滑走ファジ
ールール部34A〜34D各々が求める空転度指標μ1
〜μ4、滑走度指標μ1´〜μ4´を所定のしきい値と
比較し、空転または滑走の有無の2値信号を出力するし
きい値処理部37と、合成部36が出力する速度v* を
時間積分することによって走行距離を求める距離演算器
38を備えている。
【0036】次に、上記構成の車両速度演算装置および
車両走行距離演算装置の動作について説明する。まず車
輪径補正部31A〜31D各々の演算動作について、図
4に基づいて説明する。鉄道車両40の車輪41A〜4
1Bそれぞれにその速度周波数を検出する速度発電機1
A〜1Dが取り付けられており、また車両40に車上子
42が設けられ、地上側に地上子43A,43Bが一定
の既知の距離Lの間隔をおいて設置されている。
【0037】そこで、車両40が走行してきて車上子4
2がまず地上子43Aを検知し、さらにLの距離だけ進
んで地上子43Bを検知すると、車上子42は図2に示
した速度距離演算装置10のD/I部24へ車輪径補正
計測開始地点信号、計測終了地点信号それぞれとして入
力される。そこで車輪径補正部31A〜31D各々は、
次の処理手順によって自車輪径Dを検出し、これに基づ
いて速度信号を補正する。
【0038】すなわち、いま、車輪径をDとし、速度発
電機1A〜1Dの内部歯数をZとすると、歯数1ケ当た
りの距離Kは、次式で求められる。
【0039】
【数1】 したがって、既知の距離Lは、
【数2】L=K・p …(2) となる。ただし、pはLの区間での速度パルスのカウン
ト数である。
【0040】この結果、定数としてZ、Lが既知の値と
して与えられているので、車輪径Dは、
【数3】 として与えられる。したがって、車輪径補正部31A〜
31Dに上記(3)式を与え、またあらかじめ定数とし
てZ、Lを与えておくと、パルスカウント数p1〜p4
を波形整形回路11A〜11D各々から得ることにより
(3)式に基づいて正確な車輪径D1〜D4各々を得る
ことができることになる。
【0041】車輪径補正部31A〜31D各々はさら
に、こうして得られる正確な車輪径D1〜D4各々を使
用し、速度v1〜v4を次のようにして補正する。
【0042】まず、速度v(km/h)は車輪径Dを持
つ車輪の回転数N(rpm)より、
【数4】 として求められる。また速度周波数fとすると、
【数5】 となり、この式(4),(5)より、速度vは、
【数6】 として求められる。すなわち、(3)式で得た車輪径D
を用いて(6)式に代入することによって、逐次入力さ
れてくる速度周波数fを計測し、速度測定値v1〜v4
を得ることができるのである。
【0043】次に、加速度演算器32A〜32Dは、式
(6)で得られた速度vi(i=1〜4)を微分して加
速度αiを得る。
【0044】
【数7】 ここで得られた加速度αiは空転/滑走判定ファジール
ール部34A〜34Dと加速度偏差演算器33に与えら
れる。なお、ここで加速度が負の値になれば減速度であ
り、以下すべて符号を含めた加速度として説明する。
【0045】まず加速度偏差演算器33において、加速
度演算器32A〜32Dから得られた加速度測定値α1
〜α4の平均値αavを求め、さらに各加速度の平均値か
らの偏差d1〜d4を求める。
【0046】
【数8】 そしてこの加速度偏差演算器33によって求められた偏
差d1〜d4各々が、加速度演算器32A〜32D各々
によって求められた加速度α1〜α4と共に空転/滑走
判定ファジールール部34A〜34D各々に入力される
ことになる。
【0047】空転/滑走ファジールール部34A〜34
D各々が実行するファジー推論について、図5に基づい
て説明する。空転/滑走判定ファジールール部34A〜
34D各々は推論をニューラルネットの一種である連想
メモリで構成されるファジー連想メモリで行なうように
したものであり、大別してメンバシップ関数演算部50
と連想メモリ部51から構成されている。
【0048】メンバシップ関数演算部50は速度メンバ
シップ関数演算部52、加速度メンバシップ関数演算部
53および加速度偏差メンバシップ関数演算部54の3
種類の関数演算部から構成されている。また、連想メモ
リ部51は前件部層55、ルール層56および空転/滑
走判定層57から構成されている。
【0049】そこでメンバシップ関数演算部50におい
て、速度vi、加速度αi、加速度偏差diがそれぞれ
のメンバシップ関数演算部52,53,54に入力され
ると、これらのメンバシップ関数演算部52,53,5
4各々はB,M,SあるいはPB,PM,PS,NB,
NM,NSというvi,αi,diの大きさを評価する
指標を出力する。なお、それらの評価指標B,M,S,
PB,PM,PS,NB,NM,NSそれぞれはBi
g,Medium,Small,Positive B
ig,Positive Medium,Positi
ve Small,Negative Big,Neg
ative Medium,Negative Sma
llの略記号であり、さらにBig(高位)、Medi
um(中位)、Small(低位)、Positive
(加速、+側)、Negative(減速、−側)を表
わすものである。
【0050】そして速度、加速度、加速度偏差それぞれ
のメンバシップ関数演算部52,53,54は[0,
1]の間の連続値としてこれらの評価指標を演算し、こ
れを連想メモリ部51の前件部層55の各々の対応する
前件部ユニット58に与える。
【0051】前件部層55はこれらの前件部ユニット5
8の集合体であり、ルール層56は後述するルール式R
1〜Rnに対応するルールユニット59から構成され、
空転/滑走判定層57は空転判定ユニット60、滑走判
定ユニット61を備え、「空転している」、「滑走して
いる」といういずれかの結論を提示する部分である。そ
して各層の各ユニットはすべて結合されている。ただ
し、結合には強弱の度合いがあり、これを結合荷重値と
称し、その値が空転ルール、滑走ルールとして3つの層
55,56,57から構成される連想メモリ部51内に
記録されている。
【0052】すなわち、結合荷重値に空転/滑走判定フ
ァジールールの前件部(IF部)の各命題(例えば、
「viはBである」)と各ルールR1〜Rnとの結びつ
き、また各ルールR1〜Rnと空転/滑走判定ファジー
ルールの後件部(THEN部)の命題(例えば、「空転
している」、「滑走している」)との結びつきの強さが
記憶されていて、連想メモリ部51の連想動作によって
ファジー推論が行なわれ、最終的に空転判定ユニット6
0、滑走判定ユニット61より空転度、滑走度が出力さ
れるのである。
【0053】ここで、結合荷重値を表わす検出ルールを
例示すれば、次のようなIF−THENルールとして連
想メモリ部51内に記憶されている。まず、各車軸iの
検出ルールR1,R2,R3としては、次のようなルー
ルが記録されている。
【0054】
【数9】R1: IF viはBである、かつ、αiは
PBである THEN 車軸iは空転している R2: IF viはMである、かつ、αiはPBであ
る THEN 車軸iは空転している R3: IF viはSである、かつ、αiはPMであ
る THEN 車軸iは空転している また他の車軸との比較による検出ルールとしては、次の
ようなルールが記録されている。
【0055】
【数10】R4: IF viはBである、かつ、di
はPBである THEN 車軸iは空転している R5: IF viはMである、かつ、diはPMであ
る THEN 車軸iは空転している R6: IF viはSである、かつ、diはPMであ
る THEN 車軸iは空転している また滑走の場合、各車軸iの検出ルールの例をあげると
次のようになる。
【0056】
【数11】R7: IF viはBである、かつ、αi
はNBである THEN 車軸iは滑走している R8: IF viはMである、かつ、αiはNBであ
る THEN 車軸iは滑走している R9: IF viはSである、かつ、αiはNMであ
る THEN 車軸iは滑走している また他の車軸との比較による判定において、次のような
検出ルールが記憶されている。
【0057】
【数12】R10: IF viはBである、かつ、d
iはNBである THEN 車軸iは滑走している R11: IF viはMである、かつ、diはNBで
ある THEN 車軸iは滑走している R12: IF viはSである、かつ、diはNMで
ある THEN 車軸iは滑走している そこで空転判定ユニット60、滑走判定ユニット61は
これらのルールに基づいて各軸iの「空転度μ」、「滑
走度μ´」を[0,1]内の連続値で出力することにな
る。この空転度μ、滑走度μ´は共に、0に近い値であ
るほど「空転していない」、「滑走していない」という
ことを示し、1に近い値であるほど「空転している」、
「滑走している」ということを示す。また逆に、(1−
μ)は非空転度、(1−μ´)は非滑走度を示すことに
なる。
【0058】図6(a)は各車軸iが自ら空転/滑走を
求める場合の自車軸iの速度viと加速度αiとの評価
指標の組合せに基づく検出ルール例を表にまとめたもの
であり、同図(b)は各車軸iが他の車軸との比較によ
って空転/滑走を求める場合の自車軸iの速度viと加
速度偏差diとの評価指標の組合せに基づく検出ルール
例を表にまとめたものである。例えば、同図(a)で
は、速度viがB、かつ加速度がPBであれば空転、速
度がM、かつ加速度がPBであれば空転、速度がS、か
つ加速度がNBであれば滑走と判定する。また同図
(b)では、速度がB、かつ加速度偏差がPBであれば
空転、速度がS、かつ加速度偏差がNBであれば滑走と
判定するのである。
【0059】次に、図3に示した速度加速度補正器35
A〜35Dの動作について説明する。空転/滑走判定フ
ァジールール部34A〜34D各々の出力である空転度
μi、滑走度μi´(i=1〜4)と、車輪径補正部3
1A〜31D各々の出力である速度viと、加速度演算
器32A〜32D各々の出力である加速度αiの3値を
入力とし、空転度μi、滑走度μi´に基づいて速度v
i、加速度αiを補正し、その補正値vi* ,αi* を
出力する。空転時における速度測定値viと補正値vi
* との関係は図7(a)に示し、また滑走時における速
度測定値viと補正値vi* との関係は同図(b)に示
してある。
【0060】そこで補正演算は次のようになる。まず空
転時、すなわち、μi>0の場合、
【数13】 αi* (t)=μiαi* (t−Δt)+(1−μi)αi(t) …(10) vi* (t)=μi[αi* (t−Δt)Δt+vi* (t−Δt)] +(1−μi)vi(t)…(11) i=1〜4 ここでは、完全に空転であればμi=1であり、μi−
1=0であり、αi*(t)=αi* (t−Δt)と補
正し、逆に空転していなければμi=0であり、μi−
1=1であり、αi* (t)=αi(t)を用いること
になる。ただし、αi* (t−Δt)Δt+vi* (t
−Δt)≧vi(t)となった時には空転終了とみな
し、vi* (t)=vi(t),αi* (t)=αi
(t)とみなす。また上記(10)式、(11)式にお
いてαi* (t−Δt),vi* (t−Δt)はメモリ
に記憶されているΔt時間前の補正値である。
【0061】同様に、滑走時、すなちわμi´>0の時
には次の演算を行なう。
【0062】
【数14】 αi* (t)=μi´αi* (t−Δt)+(1−μi´)αi(t) …(12) vi* (t)=μi´[αi* (t−Δt)Δt+vi* (t−Δt)] +(1−μi´)vi(t) …(13) i=1〜4 ここでも完全に滑走であればμi′=1であり、μi′
−1=0であり、αi* (t)=αi* (t−Δt)と
補正し、逆に滑走していなければμi′=0であり、μ
i′−1=1であり、αi* (t)=αi(t)を用い
ることになる。ただし、αi* (t−Δt)Δt+vi
* (t−Δt)≦vi(t)となった時は滑走終了とみ
なし、vi* (t)=vi(t),αi* (t)=αi
(t)とする。
【0063】速度加速度演算器35A〜35Dからの補
正速度vi* 、補正加速度αi* は合成部36において
空転度μiと滑走度μi´を重み付けし、各車軸の速
度、加速度補正値vi* ,αi* の重み平均をとり、最
終的に鉄道車両としての速度、加速度補正値v* ,α*
を出力することになる。
【0064】この合成部36における演算は次のように
なる。
【0065】
【数15】
【数16】 すなわち、各車軸ごとに得られた補正値のうち、空転も
滑走もしていないと思われる車軸の値を重視して平均す
ることになる。
【0066】距離演算器38は合成器36の速度補正値
v* を積分して距離L* を求めるものである。
【0067】
【数17】 さらにしきい値処理部37は空転/滑走判定ファジール
ール部34A〜34D各々からの出力である空転度μ
i、滑走度μi´を入力とし、次の式(17),(1
8)により{0,1}の2値信号として空転信号、滑走
信号を出力する。このしきい値処理部37による空転信
号、滑走信号は、空転、滑走の確定的な判断を必要とす
る制御プログラムなどにおいて使用するように出力す
る。
【0068】
【数18】 上記式(17),(18)のグラフを図8(a),
(b)に示している。この場合、しきい値θ,φとして
は特に限定されないが、例えば0.2,0.3といった
値を設定することができる。
【0069】以上のようにして、この実施例の車両速度
演算装置および車両走行距離演算装置では、自動車輪径
補正機能を備え、車輪径の補正演算を厳密に行ない、ま
た空転、滑走による測定速度への影響を連想メモリ部や
他の補正器によって補正することにより、高精度の速
度、距離演算が可能である。
【0070】次に、図9に基づいて請求項1〜請求項5
の共通する発明の実施例について説明する。この実施例
の車両速度演算装置およびそれを用いた車両走行距離演
算装置は、ファジー推論部34A〜34D各々が速度、
加速度、加速度偏差に加えて、外部からの車輪各々を駆
動する主電動機の電流検出値または電圧検出値の変動を
ルール要素の1つとして追加したことを特徴とする。
【0071】この実施例の演算装置は、ファジー推論部
34A〜34D各々のメンバシップ関数演算部50に速
度、加速度、加速度偏差それぞれメンバシップ関数演算
部52,53,54に加えて、電流値メンバシップ関数
演算部62を設け、図1のブロック図において一点鎖線
で示した車両状況信号14として、また図2のブロック
図において一点鎖線で示したアナログ入力(AI)部2
6に各車輪iの主電動機の電流検出信号を入力してデジ
タル値に変換し、この電流検出値の時間変化ΔImiを
演算し、それを電流メンバシップ関数演算部62に入力
し、評価指標を演算する構成によって実現される。
【0072】また連想メモリ部51の前件部層55の前
件部ユニット58にこの電流値メンバシップ関数演算部
62に対応する前件部ユニットを追加し、またルール層
56のルールユニット59に電流値の時間変化ΔImi
に基づくルールを追加、記憶させる。つまり、図10に
示すようなルール表に基づくルールを新たに追加するの
であり、そのルールには次のようなものがある。
【0073】
【数19】R13: IF viはBである、かつ、Δ
ImiはPBである THEN 車軸iは滑走している R14: IF viはMである、かつ、ΔImiはP
Bである THEN 車軸iは滑走している R15: IF viはSである、かつ、ΔImiはP
Mである THEN 車軸iは滑走している R16: IF viはBである、かつ、ΔImiはN
Bである THEN 車軸iは空転している R14: IF viはMである、かつ、ΔImiはN
Bである THEN 車軸iは空転している R15: IF viはSである、かつ、ΔImiはN
Mである THEN 車軸iは空転している この実施例のように主電動機の電流値の変化を考慮して
空転、滑走を判定するのは、定常走行時に比して空転、
滑走時における電動機電流値の変化が著しいことにも注
目したからである。特に、空転が開始すると微少空転時
から大きく電流値が他の車軸搭載の電動機電流値と異な
るようになることが従来からの現車測定データなどから
判明しているからである。またブレーキ時にも、滑走が
始まるとブレーキ電流が他の主電動機と比べて大きく異
なるようになることが判明している。そこで、この主電
動機の電流値の変化を考慮し、ルール化することによっ
て、より優れた空転、滑走の検出が可能であり、最終的
に高精度の速度演算、走行距離演算が可能となる。な
お、主電動機の電流値の変化に変えて、あるいは電流値
とともに電圧値の変化を検出してルール化し、ファジー
推論に用いるようにすることもできる。
【0074】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明の車両速度
演算装置によれば、複数の車輪各々の回転速度から車輪
各々に対応する車両速度を速度演算回路によって求め、
車輪各々に対応する車両加速度を加速度演算回路によっ
て求め、また加速度演算回路が求める車輪各々に対応す
る車両加速度の平均値を加速度平均値演算回路によって
求め、さらに車輪各々に対応する車両加速度各々の前記
平均値からの偏差を加速度偏差演算回路によって求め、
ファジー推論部によってこれらの速度演算結果、加速度
演算結果、加速度平均値演算結果および加速度偏差演算
結果に対してファジールールを適用することによって車
輪各々の空転度指標と滑走度指標を決定し、さらに速度
加速度補正回路によって車輪各々の空転度指標と滑走度
指標に基づいて速度と加速度を補正し、合成部によって
速度加速度補正回路の出力を合成して車両全体の速度と
加速度を求めて出力するようにしているので、ファジー
推論を用いて複数の車輪各々の空転度の指標と滑走度の
指標を求め、これに基づいて速度と加速度の補正を行
い、車両全体の速度と加速度を厳密に演算して出力する
ことができる。
【0075】請求項2の発明の車両速度演算装置によれ
ば、さらに、ファジー推論部の出力する車輪各々の空転
度指標と滑走度指標をしきい値と比較し、車輪各々の空
転、滑走それぞれの発生の有無の2値出力を行なう空転
/滑走判定部を備えているので、確定的な空転あるいは
滑走の判定結果を出力することができる。
【0076】請求項3の発明の車両速度演算装置によれ
ば、さらに、ファジー推論部が外部からの車輪各々を駆
動する電動機の電流検出値または電圧検出値をルール要
素の1つとして追加しているので、車両各々の空転度の
指標と滑走度の指標をより正確に判定することができ、
最終的に速度と加速度の演算精度を向上させることがで
きる。
【0077】請求項4の発明の車両速度演算装置では、
さらに、地上側の一定距離をおいた2点間における車輪
各々の回転数を検出し、車輪各々の車輪径を算出する車
輪径補正回路を備え、速度演算回路が当該車輪径補正回
路からの車輪各々の車輪径と回転速度とから車両速度を
演算するようにしているで、走行中の磨耗、またブレー
キによって磨耗して車輪径が車輪ごとに変化するそれぞ
れの車輪の外径を正確に求めて車両速度の演算に用い、
これによって車両速度の演算を正確に行ない、また各車
輪の空転/滑走の判定も正確に行なうことができる。
【0078】請求項5の発明の車両走行距離演算装置に
よれば、請求項1〜4いずれかの車両速度演算装置に対
して、さらに、その速度演算結果を積分して走行距離を
求める距離演算回路を備えているので、車両走行距離を
厳密に演算して出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2および請求項4,5の発明の共通
する実施例の機能ブロック図。
【図2】上記実施例のハードウェア構成を示す回路ブロ
ック図。
【図3】請求項1,2および請求項4,5の発明の共通
する実施例におけるファジー推論部の内部構成を示す機
能ブロック図。
【図4】上記実施例の車輪径補正機能部を示す説明図。
【図5】上記実施例の空転/滑走ファジールール部の内
部構成を示すブロック図。
【図6】上記空転/滑走ファジールール部のルール層の
空転/滑走判定表を示す説明図。
【図7】上記実施例の速度加速度補正器の補正動作を示
すグラフ。
【図8】上記実施例のしきい値処理器の判定動作を示す
グラフ。
【図9】請求項1〜請求項5の発明の共通する実施例の
空転/滑走ファジールール部の内部構成を示す機能ブロ
ック図。
【図10】上記空転/滑走ファジールール部のルール層
の空転/滑走判定表を示す説明図。
【図11】従来例のブロック図。
【図12】他の従来例のブロック図。
【図13】従来例の動作説明図。
【符号の説明】
1A〜1D 速度発電機 10 速度距離演算装置 11A〜11D 波形整形回路 12 ファジー推論部 13 車輪径補正信号 14 車両状況信号 20 中央演算装置(CPU) 21A〜21D パルス入力処理部 22 メモリ部 23 インタフェース部 24 デジタル入力処理部 25 デジタル出力処理部 26 アナログ入力処理部 27 アナログ出力処理部 28 バスライン 31A〜31D 車輪径補正部 32A〜32D 加速度演算器 33 加速度偏差演算器 34A〜34D 空転/滑走ファジールール部 35A〜35D 速度加速度補正器 36 合成器 37 しきい値処理部 38 距離演算器 40 車両 41A〜41D 車輪 42 車上子 43A,43B 地上子 50 メンバシップ関数演算部 51 連想メモリ部 52 速度メンバシップ関数演算部 53 加速度メンバシップ関数演算部 54 加速度偏差メンバシップ関数演算部 55 前件部層 56 ルール層 57 空転/滑走判定層 58 前件部ユニット 59 ルールユニット 60 空転判定ユニット 61 滑走判定ユニット 62 電流値メンバシップ関数演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 博徳 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東 芝 府中工場内 (56)参考文献 特開 平6−194372(JP,A) 特開 平5−249127(JP,A) 特開 昭62−182668(JP,A) 特開 平6−18538(JP,A) 実開 昭48−29298(JP,U) 実開 平3−8766(JP,U) 実開 昭63−132359(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01P 3/48 B60T 8/00 G01C 21/16 G01P 15/16 G06F 15/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の車輪各々の回転速度信号に基づい
    て前記車輪各々に対応する車両速度を求める速度演算回
    路と、 前記速度演算回路が求める車両速度から前記車輪各々に
    対応する車両加速度を求める加速度演算回路と、 前記加速度演算回路が求める前記車両各々に対応する車
    両加速度の平均値を求める加速度平均値演算回路と、 前記車輪各々に対応する車両加速度の前記平均値からの
    偏差を求める加速度偏差演算回路と、 前記速度演算回路、加速度演算回路、加速度平均値演算
    回路および加速度偏差演算回路それぞれの演算結果に対
    してファジールールを適用し、前記車輪各々の空転度指
    標と滑走度指標を決定するファジー推論部と、 前記車輪各々の空転度指標と滑走度指標に基づいて車輪
    各々の速度と加速度を補正する速度加速度補正回路と、 前記速度加速度補正回路の出力を合成して車両全体の速
    度と加速度を求める合成部とを備えて成る車両速度演算
    装置。
  2. 【請求項2】 前記ファジー推論部の出力する前記車輪
    各々の空転度指標と滑走度指標をしきい値と比較し、前
    記車輪各々の空転、滑走それぞれの発生の有無の2値出
    力を行なう空転/滑走判定部を備えて成る請求項1記載
    の車両速度演算装置。
  3. 【請求項3】 前記ファジー推論部が外部からの前記車
    輪各々を駆動する電動機の電流検出値または電圧検出値
    をルール要素の1つとして追加したことを特徴とする請
    求項1または2記載の車両速度演算装置。
  4. 【請求項4】 地上側の一定距離をおいた2点間におけ
    る前記車輪各々の回転数を検出し、車輪各々の車輪径を
    算出する車輪径補正回路を備え、前記速度演算回路が当
    該車輪径補正回路からの車輪各々の車輪径と回転速度と
    から車両速度を演算することを特徴とする請求項1〜3
    いずれかに記載の車両速度演算装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載の車両速度
    演算装置に対して、その速度演算結果を積分して走行距
    離を求める距離演算回路を備えて成る車両走行距離演算
    装置。
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