JP3163297B2 - 短波海洋レーダ観測装置 - Google Patents
短波海洋レーダ観測装置Info
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- Y02A90/10—Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation
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Description
ナを向けレーダ波を照射してエコーを受信し、エコー強
度の時系列からドップラスペクトルを求めて海象情報を
抽出するブラッグ共鳴散乱機構を利用した短波海洋レー
ダ観測装置に関する。
波と波浪成分波のブラッグ共鳴散乱の模式図、図4はド
ップラスペクトルの特徴を説明するための図、図5は波
浪成分波の方向スペクトルとドップラスペクトルの2つ
のピークスペクトルの関係を説明するための図である。
は、ブラッグ共鳴後方散乱機構に基づくものである。す
なわち、図3に模式的に示すように、レーダ波を波浪成
分波にブラッグ共鳴させ、この波浪成分波からのエコー
を受信することによって、海の流れと波浪情報を抽出す
るものである。ブラッグ共鳴条件は、アンテナ入射角ゼ
ロに対して、次の〔数1〕となる。
場合は観測できないが、このような海の状態はほとんど
起こらない。短波海洋レーダ観測装置において、レーダ
局より観測したい海域にアンテナを向け、レーダ波を照
射して受信されるエコーは、レーダの空間分解能内にあ
る、〔数1〕の共鳴条件を満たす波浪成分波による後方
散乱エコーである。このエコーのドップラスペクトル
は、図4に示すように、第1次散乱と第2次散乱のスペ
クトルによって構成される。そのうち、前者は〔数1〕
を満たす波浪成分波による、1次オーダーのエコーであ
る。海象情報の中の流れ情報は、第1次散乱スペクトル
のみの解析によって得られ、波浪情報は、第1次散乱と
第2次散乱スペクトルの解析によって得られる。以下
に、従来使用されている流れのアルゴリズムについて詳
しく説明する。
は、第1次散乱スペクトルに基づくものであり、流れ情
報は、このピークの周波数情報で決定されるものであ
る。図4から分かるように、第1次散乱スペクトルピー
クは2つあり、それぞれはプラス周波数領域とマイナス
周波数領域にある。これは図5から示されるように、次
のような理由からである。
布する特性を有する。よって、〔数1〕を満たす波浪成
分波のスペクトルも図5の右図に示すように、あらゆる
方向に分布している。ある方位にアンテナを固定して観
測すると、必ず2つの共鳴スペクトルピーク周波数が観
測される。すなわち、これらの波は、レーダアンテナに
向かって来る波浪成分波と遠ざかる波浪成分波であ
る。これらのドップラピーク周波数は、アンテナのビー
ム方向に伝搬する、共鳴した波浪成分波の波形の移動速
度で決まる。もし表層に流れがあれば、その波浪成分波
の波形の移動速度は位相速度+表層流の和の速度とな
る。その波の位相速度CW は波長λW が決まれば、流体
理論より、深海波の場合、次の〔数2〕で与えられる。
る。表層流のない時は波浪成分波の位相速度のみとな
る。これに対するドップラ周波数をFd0とおくと、表層
流の評価式は次の〔数3〕になる。
とり、Fd ≧0の時−をとるものとする。Fd からFd0
を差し引くことは、波浪成分波の位相速度を取り除き、
表層流分(Fd ±Fd0)を得ることになる。
に、ドップラ周波数Fd0を求める。レーダ周波数からレ
ーダ波長が容易に計算されるので、共鳴条件〔数1〕か
ら、ブラッグ共鳴する波浪成分波の波長λW が得られ
る。この波長λW を〔数2〕に代入すると、位相速度C
W が得られる。この速度のドップラ周波数Fd0は、〔数
3〕において、(Fdt±Fd0)をFd0と置き換えて、流
速にCW を代入すれば、求めることが出来る。
からの流速計算を説明する。これは、〔数3〕から容易
にできる。すなわち、観測されたドップラスペクトル分
布からピーク周波数Fd を求め、これを〔数3〕に代入
すれば、流速値が得られることになる。
れはアンテナの視線方向の流れであり、正の値はアンテ
ナに向かって来る流れ、負の値は遠ざかる流れとなるこ
とである。よって、表層流の流れベクトルを観測するた
めには、アンテナの方位が異なる、少なくとももう1台
のレーダによる同時観測を必要とすることである。第2
に、上述したようにドップラ周波数のプラスとマイナス
の領域から、それぞれ流れの情報が得られることであ
る。正常なドップラスペクトル(外部及び内部ノイズが
受信エコーに比べて十分に小さいこと)であれば、〔数
3〕から同一な流れの値を得る。一方、図5で示したよ
うに、これらスペクトルピーク値は、波浪の方向スペク
トルに比例する。よって、これらのピーク値は波浪の方
向スペクトル分布と類似した値をもつために、必ずしも
等しくならず、いずれかが大きい場合が多い。このよう
なことから、外部ノイズの混入した場合、特に小さいス
ペクトルピークはノイズで埋もれてしまう危険性がある
ことである。このような情況から、常に大きいスペクト
ルピーク値をもつピーク周波数の流速値とする方法が一
般に採られてきた。次に最近実施された従来の短波海洋
レーダ観測装置により流れのアルゴリズムの概要を述べ
る。
れのアルゴリズムの概要を説明するための図であり、V
HFレーダで使用しているデータ処理フローである(例
えば徳田等(1997) :「VHF沿岸海洋レーダの開発と
流れの観測」、海岸工学論文集、第44巻、pp.12
76−1280)、徳田・永松(1999) 「短波海洋レー
ダの表層流の自動抽出方の開発」、海洋調査技術、第1
0巻、第3号参照)。このレーダの関係する基本的なレ
ーダ諸元は、次のようになる。
quency ModulatedInterrupted Continuous Wave
Method )で、アンテナの照射方式はナロービーム(na
rrow beam)発信ナロービーム受信方式の場合である。短
波海洋レーダ観測装置は、レーダ波の発信、エコーの受
信及び信号処理を行うAレーダ局とBレーダ局の2つの
局、各局のアンテナの視線方向の流れ情報に基づき時間
と空間の補正を行い海象情報の抽出を行うセンター局か
らなる。Aレーダ局とBレーダ局は、最大観測距離の半
分程度離して設置される。
エコーを距離毎に分離し、各距離においてエコーの時系
列を作る。この時系列のサンプリング間隔時間は、パル
スレーダ方式の場合は、パルス繰り返し周期で、FMI
CW方式の場合は掃引時間間隔となる。この時系列に対
してFFT解析を行い、ドップラスペクトル分布を得
る。さらに、S/Nを稼ぐために、通常観測された時系
列を複数個分割し、各スペクトル解析を行い、得られた
スペクトルについて平均ドップラスペクトル分布を求め
る方法が採られている。この平均分布から、海象情報を
抽出することになる。よって、平均ドップラスペクトル
分布が短波海洋レーダの基本的な観測解析データとな
る。
において、第1回FFTでは、1掃単位でFFT解析を
行い、掃引回数個のスペクトルを得る。このスペクトル
はレンジ方向のエコーのエネルギー分布を表す。距離毎
の並び換えでは、前記のスペクトル分布から同じ距離の
エコーのエネルギー値を集め、掃引時間毎のエネルギー
の時系列を作る。第2回FFTでは、前記の時系列のF
FT解析を行い、ドップラスペクトルを得る。このスペ
クトルのS/Nを稼ぐために数個のスペクトル計算を行
い、その平均操作を行う。このスペクトルから、流れの
アルゴリズムで解析される流れは、アンテナの視線方向
の流れだけで、まだ流れのベクトルが得られていない。
ンテナの視線方向の流れを必要とし、かつそれらの流れ
は、同時刻で同場所の値でなければならない。そのた
め、センター局では、1次散乱スペクトルと2次散乱ス
ペクトルの分離を行って、1次散乱スペクトルからアン
テナ視線方向の流れ計算を行う。そして、時間・空間補
正では、アンテナの視線方向の流れ情報について、時間
と空間の補正を行う。各ビームは5分間毎に観測時刻が
異なり、その周期は1時間毎になる。よって、データの
同時性を得るためにはすべてのビームの観測時刻を正時
に補正すればよい。これが時間補正である。空間補正
は、流れベクトルの表示座標に依存する。
でなく、パルスレーダ方式であれば、図6での第1回目
のFFT解析は必要としない。また、アンテナ照射方式
として、DBF(digital beam forming) のアンテナ方
式で、ブロードビーム(broad beam)発信ナロービーム
受信方式であれば、図6のビーム回数(アンテナ回転)
及び時間補間を必要としないことになる。以上のことに
より、図6で示されたデータ処理フローは、上記のすべ
ての方式に適合する。一般的な短波海洋レーダの処理フ
ローと言える。
表層流の抽出アルゴリズム(特開平11−83992号
公報参照)について説明する。図7は異常流速値の検出
と補正の処理フローを示す図である。このアリゴリズム
において、もっとも困難な問題は第1次散乱スペクトル
ピーク周波数の抽出における異常値の検出と補正であ
り、次のような2つの考え方を採用して対処している。
第1はブラッグ共鳴散乱のドップラ特性である。第2は
海の流れの空間分布特性である。はじめに、第1のブラ
ッグ共鳴散乱のドップラ特性について説明する。すでに
説明したように、波浪成分波はあらゆる方向に伝搬する
ので、レーダをある方位に向けかつブラッグ共鳴条件が
成り立つ場合は、2つの共鳴スペクトルピーク周波数が
観測される。すなわち、レーダアンテナに向かってくる
波浪成分と遠ざかる波浪成分波で、それぞれドップラス
ペクトルのプラス周波数領域とマイナス周波数領域にピ
ーク周波数をもつ。これらから、2つの流れが得られる
が、正常なスペクトルであれば、同一の流れとなること
である。第2の海の流れの空間分布の特性について説明
する。海の流れは空間的に、すなわちレーダの空間分解
能のスケール(数百メートル〜数キロメートル)で一般
に滑らかに分布する。よって同時にレンジ方向で観測さ
れる分布は、例えばアンテナ方向(レンジ方向)におい
ても、滑らかに分布することになる。
に第2の特性に基づくもので、具体的な手順を示したの
が図7であり、それは次のようになる。観測されるレ
ンジ範囲を、流れ分布が直線分布で近似できる範囲に分
割する。ただし、分割する範囲の大きさは、回帰直線の
統計処理が十分に可能な観測点の数を確保できる範囲の
広さとすること。分割されたレンジ内で、流れの回帰
直線を求め、この回帰直線をもとにレンジ内での流れの
変動の標準偏差を作成する。この標準偏差値を基準とし
て異常検出を行う。
回帰直線を基に述べる。これは、主に上記の特性の第1
に基づくものである。上述したように、外部ノイズが受
信された場合、2つのスペクトルピークのうちで、小さ
いピークのノイズに埋もれる危険性がある。このため
に、次のような近似解を考えた。第1次近似として、こ
れら2つのピーク周波数の中で、スペクトル値が高いも
のとした。この流れの値の妥当性は、レンジ方向の流速
分布の特性から判定する。具体的には、上述した回帰曲
線からのズレから判断する。もしズレが標準偏差値に比
べて大きく、不適当と判断すると、第2次近似として、
もう1つのピーク値を使用する。同様な方法で、流れの
値の適正を調べる。第2次近似解でも不適当であれば、
正常な前後のレンジ方向の値から推定する。不適当値が
連続しなければ、正常な両端の値からの平均値で近似す
る。2つ異常連続する場合は、回帰曲線の値で近似する
ものである。
1ビーム方向で観測されたドップラスペクトルの例を示
す図、図9は図8のレンジ9kmでのドップラスペクト
ルの例を示す図である。表層流のスペクトルピーク周波
数の異常値の検出と補正は、2つの第1次散乱スペクト
ルピークが正常に観測されることを前提としている。第
1次散乱スペクトルは、通常の場合、非常に大きく、多
少の外部ノイズがあっても、ほとんど影響されない。し
かしながら、例えば周辺の切り立った岩礁の海岸からの
多重反射が卓越する場合、第1次散乱は、ドップラスペ
クトル分布において、必ずしももっとも高いスペクトル
ピークにならない危険性がある。典型的な例は、先に説
明した従来のVHFレーダにおいて図8に示した。この
図はアンテナをある方位に固定して、約5分間エコーを
観測し得られたドップラスペクトルであり、0.5km
〜25kmの範囲で、2つ山のスペクトルピークが生じ
たと推定される。これら2つ山のスペクトルピークがあ
るレンジの点のみに存在するなら、図7に示したアルゴ
リズムで十分に対処できる。しかしながら、図8から分
かるように、あるレンジ距離の範囲に2つ山が連続的に
分布するときは、図7のアルゴリズムだけでは十分に対
処できない。このアルゴリズムを図8に適用すると、2
つ山のピークのあるレンジ範囲で、点線で示した偽り
(照合観測値に一致しない値)のスペクトルピーク分布
を抽出してしまう。詳しく検討するために図8のレンジ
9kmでのドップラスペクトルの例を示したのが図9で
ある。図7のアルゴリズムでは、第1にN1のピーク周
波数を選び、レンジ方向に滑らかな分布上にあれば、こ
の値から決まる流れを抽出することになる。しかしなが
ら、照合観測(従来の流速計による同時表層流観測)か
らはこの値は偽りの値で、S1とS2のピーク周波数に
よる値が正しいことが示された。すなわち、N1とN2
のピーク周波数から抽出される流れは照合観測の流れと
反対向きとなり一致せず、多重反射による偽りの外部ノ
イズと推定される。
決するものであって、正しい共鳴スペクトルピークを抽
出できるようにするものである。
を向けレーダ波を照射してエコーを受信し、エコー強度
の時系列からドップラスペクトルを求めて表層流情報を
抽出するブラッグ共鳴散乱機構を利用した短波海洋レー
ダ観測装置において、観測されたドップラスペクトルを
マイナス周波数領域とプラス周波数領域に分離し、一方
を周波数軸に沿って、ゼロのアンテナ視線方向の流れに
対応するドップラ周波数だけ平行移動してマイナス周波
数領域とプラス周波数領域を重ね合わせて両者の和の平
均演算を行って得られるドップラスペクトルに基づき、
アンテナ視線方向の流れ情報を決めるドップラスペクト
ルピーク周波数の抽出を行うことを特徴とするものであ
る。
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る短波海洋レ
ーダ観測装置の実施の形態を説明するための図、図2は
図8に示すスペクトルの重ね合わせの処理を行ったスペ
クトルの例を示す図である。
る表層流の抽出アルゴリズムでは、図1に示すようにま
ず、ドップラスペクトルφをマイナス周波数領域のφA
とプラス周波数領域のφBに分離する()。次に、マ
イナス周波数領域のφAを周波数軸に沿ってドップラ周
波数−Fd0だけ平行移動してマイナス周波数領域のφB
に重ね()、
均演算を行い()、重ね合わされたドップラスペクト
ル分布を求める()。この重ね合わせの処理を行った
スペクトル分布が、正しく抽出された表層流情報のスペ
クトルピーク周波数の分布となり、このドップラスペク
トル分布に基づき、先に図7で説明した従来の異常流速
値の検出と補正の処理を行う。
ップラスペクトル分布について詳しく説明する。多重反
射等による大きなスペクトルピークとブラッグ散乱1次
オーダースペクトルピークの識別は、次のようなブラッ
グ散乱特性で可能となる。すなわち、図5と〔数3〕で
述べように、ブラッグ共鳴した波浪成分波はアンテナに
対して近づく波と遠ざかる波によるスペクトルピークが
あり、正常なドップラスペクトルであれば、〔数3〕か
ら両者のピーク周波数から得られる流れは同一になるこ
とである。この同一な流れ条件は、正の周波数領域での
周波数差(Fd−Fd0)と負の周波数領域での周波数差
(Fd +Fd0)が等しい条件となる。このことは2つの
周波数領域を各表層流ゼロの周波数に一致するように平
行移動すれば、流れに対応する周波数ズレは完全に一致
することになる。そして、移動後の周波数軸で2つのド
ップラスペクトルの和の平均をとれば、抽出したい正常
なピークは強め合うために強調され、S/Nが非常に改
善される。一方、上記の多重反射等の外部ノイズピーク
は、ブラッグ散乱特性を有しないために、お互いに平均
化され、非常に小さくなる。このような効果をさらに高
めるために、2つのドップラスペクトルの和の平均は、
単純な算術的な和の平均より、スペクトル値の対数の和
の平均の方がよい。
を示した図8及び図9のドップラスペクトルで本発明に
よる重ね合わせの処理を行ったスペクトルの例に基づき
本発明を説明する。図9の実線は観測されたドップラス
ペクトルである。はじめに正の周波数領域(0Hz〜2
Hz)を切り出し、0.66Hzの点を負の周波数領域
(−2Hz〜0Hz)の−0.66Hzの点に一致する
ように周波数軸を平均移動し、両者のスペクトル値の対
数の和の平均をとる。この分布は図において、重ね合わ
せ分布として、点線で示される。点線の分布に対して、
正常なスペクトルピークが、ブラッグ散乱特性の効果に
より、多重反射のピークより明らかに大きくなる。よっ
て、スペクトルの最大のピークの周波数を抽出すれば、
正常なピーク周波数が得られ、正常な表層流が抽出され
たことになる。
ラスペクトルに上記の重ね合わせの処理を行った結果を
示したものであり、点線で示されている両者を比較する
と分かるように、2つ山のうち、図2に示すブラッグ散
乱特性による重ね合わせの分布の方が、正しいピークの
識別が可能となる。すなわち、図2に示す点線によれ
ば、2つ山のレンジ5km〜15kmの範囲において、
図8に示す点線のピークと異なる、正しいピークを示し
ている。
によれば、観測海域にアンテナを向けレーダ波を照射し
てエコーを受信し、エコー強度の時系列からドップラス
ペクトルを求めて表層流情報を抽出するブラッグ共鳴散
乱機構を利用した短波海洋レーダ観測装置において、観
測されたドップラスペクトルをマイナス周波数領域とプ
ラス周波数領域に分離し、一方を周波数軸に沿って、ゼ
ロのアンテナ視線方向の流れに対応するドップラ周波数
だけ平行移動してマイナス周波数領域とプラス周波数領
域を重ね合わせて両者の和の平均演算を行って得られる
ドップラスペクトルに基づき、アンテナ視線方向の流れ
情報を決めるドップラスペクトルピーク周波数の抽出を
行うので、外部ノイズピークが平均化されて小さくな
り、強調された正常な共鳴スペクトルピークを抽出でき
る。
観測地域の局地的な外部ノイズを受ける。この外部ノイ
ズは、自局で発信している短波レーダ波に関係するもの
とそうでないものに分けられる。一般にノイズ除去を困
難にする外部ノイズは前者である。このようなノイズ
は、多重反射によるものが多いと言われ、識別が難し
く、かつその影響が広範囲に及ぶので、その除去法は簡
単でない。本発明は、ブラッグ散乱機構で生じたエコー
信号を確実に識別することができ、ブラッグ散乱機構の
特性の判定条件に基づく合理的なものであり、本発明に
よって抽出された流れは、照合観測結果と非常に一致す
る結果を示した。
の形態を説明するための図である。
行ったスペクトルの例を示す図である。
分波のブラッグ共鳴散乱の模式図である。
図である。
クトルの2つのピークスペクトルの関係を説明するため
の図である。
ゴリズムの概要を説明するための図である。
するための図である。
ップラスペクトルの例を示す図である。
の例を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 観測海域にアンテナを向けレーダ波を照
射してエコーを受信し、エコー強度の時系列からドップ
ラスペクトルを求めて表層流情報を抽出するブラッグ共
鳴散乱機構を利用した短波海洋レーダ観測装置におい
て、観測されたドップラスペクトルをマイナス周波数領
域とプラス周波数領域に分離し、一方を周波数軸に沿っ
て、ゼロのアンテナ視線方向の流れに対応するドップラ
周波数だけ平行移動してマイナス周波数領域とプラス周
波数領域を重ね合わせて両者の和の平均演算を行って得
られるドップラスペクトルに基づき、アンテナ視線方向
の流れ情報を決めるドップラスペクトルピーク周波数の
抽出を行うことを特徴とする短波海洋レーダ観測装置。
Priority Applications (1)
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JP12665599A JP3163297B2 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 短波海洋レーダ観測装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12665599A JP3163297B2 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 短波海洋レーダ観測装置 |
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Family
ID=14940603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP12665599A Expired - Lifetime JP3163297B2 (ja) | 1999-05-07 | 1999-05-07 | 短波海洋レーダ観測装置 |
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Country | Link |
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- 1999-05-07 JP JP12665599A patent/JP3163297B2/ja not_active Expired - Lifetime
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