JP3162513B2 - 紫外線防止化粧料 - Google Patents
紫外線防止化粧料Info
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- ultraviolet
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧料に関し、詳しく
は、紫外線防止効果に優れた化粧料を提供するものであ
る。
は、紫外線防止効果に優れた化粧料を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、日焼けを防止するために、紫外線
吸収剤、紫外線散乱剤等を配合した化粧料が使用されて
いる。このような化粧料を皮膚に塗布すると、皮膚表面
で紫外線を吸収、散乱させて日焼けを防止することがで
きる。
吸収剤、紫外線散乱剤等を配合した化粧料が使用されて
いる。このような化粧料を皮膚に塗布すると、皮膚表面
で紫外線を吸収、散乱させて日焼けを防止することがで
きる。
【0003】また、ジヒドロキシアセトン(DHA)
と、染料の一種であるラウソン(Lawson)を併用する
と、皮膚角層中で紫外線や短波長領域の可視光線を吸収
させる効果を有することが報告されており(フレグラン
ス ジャーナル No. 43 (1980))、特に日光過敏症患者
に対する紫外線防止法として有効性を示す報告が多数知
られている(例えば、International Journal of Derma
tology, 11, No.2, (1972)) 。
と、染料の一種であるラウソン(Lawson)を併用する
と、皮膚角層中で紫外線や短波長領域の可視光線を吸収
させる効果を有することが報告されており(フレグラン
ス ジャーナル No. 43 (1980))、特に日光過敏症患者
に対する紫外線防止法として有効性を示す報告が多数知
られている(例えば、International Journal of Derma
tology, 11, No.2, (1972)) 。
【0004】尚、ロズマリン酸を含有する化粧料が、抗
酸化作用、美肌効果、美白効果、養毛効果を有すること
が知られている(特開昭63−162611号公報)
が、紫外線防止効果を有することは知られていない。
酸化作用、美肌効果、美白効果、養毛効果を有すること
が知られている(特開昭63−162611号公報)
が、紫外線防止効果を有することは知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の紫外線吸収剤や
紫外線散乱剤を使用した従来の化粧料は、皮膚に塗布し
た直後は紫外線防止効果を有するが、衣類等による摩擦
や洗滌で脱離しやすく、そのために紫外線防止効果の持
続性がよくないという問題点がある。
紫外線散乱剤を使用した従来の化粧料は、皮膚に塗布し
た直後は紫外線防止効果を有するが、衣類等による摩擦
や洗滌で脱離しやすく、そのために紫外線防止効果の持
続性がよくないという問題点がある。
【0006】また、DHAとラウソンを併用した化粧料
は、ある程度のサンスクリーン効果を持続して発揮する
ことはできるが、同時にタンニング作用を有し、皮膚を
美容上好ましくない色調に変化させたり、光線吸収効果
が小さいなどの問題点が残されている。
は、ある程度のサンスクリーン効果を持続して発揮する
ことはできるが、同時にタンニング作用を有し、皮膚を
美容上好ましくない色調に変化させたり、光線吸収効果
が小さいなどの問題点が残されている。
【0007】本発明は、このような観点からなされたも
のであり、上記問題点を克服するために、耐摩擦性、耐
洗滌性に優れ、持続性の良い紫外線防止効果を有すると
ともに、皮膚を好ましい肌色に着色させることができる
化粧料を提供することを課題とする。
のであり、上記問題点を克服するために、耐摩擦性、耐
洗滌性に優れ、持続性の良い紫外線防止効果を有すると
ともに、皮膚を好ましい肌色に着色させることができる
化粧料を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意研究を行った結果、ロズマリン酸及
びその塩が紫外線吸収作用を有し、しかも皮膚角層中の
特定のアミノ酸と反応して紫外線特にUV−B領域及び
短波長可視光を吸収する層を形成することを見出し、本
発明に至った。
解決するために鋭意研究を行った結果、ロズマリン酸及
びその塩が紫外線吸収作用を有し、しかも皮膚角層中の
特定のアミノ酸と反応して紫外線特にUV−B領域及び
短波長可視光を吸収する層を形成することを見出し、本
発明に至った。
【0009】すなわち本発明は、ロズマリン酸又は/及
びその塩を、化粧料全量に対し0.01〜10重量%含
有する紫外線防止化粧料である。また本発明は、ロズマ
リン酸とともに、さらにリジン又は/及びアルギニンか
ら選ばれるアミノ酸を化粧料全量に対し0.01〜10
重量%含有する紫外線防止化粧料を提供する。
びその塩を、化粧料全量に対し0.01〜10重量%含
有する紫外線防止化粧料である。また本発明は、ロズマ
リン酸とともに、さらにリジン又は/及びアルギニンか
ら選ばれるアミノ酸を化粧料全量に対し0.01〜10
重量%含有する紫外線防止化粧料を提供する。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。 <1>本発明に用いるロズマリン酸及びその塩 ロズマリン酸は、下記化1で表される物質であり、主と
して、マンネンロウ、アオジソ、チリメンジソ、カワミ
ドリ、延命草等のシソ科植物に含まれていることが知ら
れており、これらから抽出することができる。また、化
学合成することも可能である。
して、マンネンロウ、アオジソ、チリメンジソ、カワミ
ドリ、延命草等のシソ科植物に含まれていることが知ら
れており、これらから抽出することができる。また、化
学合成することも可能である。
【0011】
【化1】
【0012】以下に、ロズマリン酸の製法の一例とし
て、マンネンロウから抽出する例を示す。マンネンロウ
の乾燥葉を粗粉砕し、水と任意の割合で混じり合う有機
溶媒を用いて抽出操作を行う。得られる抽出物から有機
溶媒を留去した後、適量の水を加え、クロロホルム、ク
ロルメチレン等のハロゲン化溶剤、エチルエーテル等の
比較的極性の低い溶媒を用いて水層を洗滌する。
て、マンネンロウから抽出する例を示す。マンネンロウ
の乾燥葉を粗粉砕し、水と任意の割合で混じり合う有機
溶媒を用いて抽出操作を行う。得られる抽出物から有機
溶媒を留去した後、適量の水を加え、クロロホルム、ク
ロルメチレン等のハロゲン化溶剤、エチルエーテル等の
比較的極性の低い溶媒を用いて水層を洗滌する。
【0013】次に、洗滌した水層を無機又は有機酸を用
いてpH3付近に調製する。これを酢酸エチル、ブタノ
ール等の比較的極性の高い有機溶媒を用いて抽出操作を
行う。このようにして、ロズマリン酸を35〜50%含
む抽出物が得られる。さらに、これを樹脂カラムを用い
て水−メタノール系の溶媒を使用して精製すれば、純度
95〜99%のロズマリン酸が得られる。
いてpH3付近に調製する。これを酢酸エチル、ブタノ
ール等の比較的極性の高い有機溶媒を用いて抽出操作を
行う。このようにして、ロズマリン酸を35〜50%含
む抽出物が得られる。さらに、これを樹脂カラムを用い
て水−メタノール系の溶媒を使用して精製すれば、純度
95〜99%のロズマリン酸が得られる。
【0014】本発明においては、ロズマリン酸の他、そ
の塩も使用することができる。塩形成成分としては、例
えば、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム等の無機
塩類、ヒスチジン、モノエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等の有機塩類が挙げられる。これらの塩は、
予め調製しておいてもよいし、化粧料中に塩形成成分と
ロズマリン酸とを添加して、処方中で反応させて塩を形
成させてもよい。その他、ロズマリン酸、その塩及びこ
れらの製法については、特開昭63−162611号公
報に詳しい。
の塩も使用することができる。塩形成成分としては、例
えば、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム等の無機
塩類、ヒスチジン、モノエタノールアミン、トリエタノ
ールアミン等の有機塩類が挙げられる。これらの塩は、
予め調製しておいてもよいし、化粧料中に塩形成成分と
ロズマリン酸とを添加して、処方中で反応させて塩を形
成させてもよい。その他、ロズマリン酸、その塩及びこ
れらの製法については、特開昭63−162611号公
報に詳しい。
【0015】本発明の化粧料は、上記ロズマリン酸ある
いはその塩を、単独あるいは任意の混合物として、化粧
料全量に対し0.01〜10重量%、好ましくは0.5
〜2重量%含有する。含有量がこれよりも少ないと、紫
外線防止効果が期待できず、また、含有量がこれより多
くても、効果が頭打ちになるので、上記範囲が好まし
い。
いはその塩を、単独あるいは任意の混合物として、化粧
料全量に対し0.01〜10重量%、好ましくは0.5
〜2重量%含有する。含有量がこれよりも少ないと、紫
外線防止効果が期待できず、また、含有量がこれより多
くても、効果が頭打ちになるので、上記範囲が好まし
い。
【0016】また本発明には、精製したロズマリン酸以
外に、ロズマリン酸を含有する上記シソ科植物の抽出物
を、ロズマリン酸の量が上記範囲内になるようにして使
用してもよい。
外に、ロズマリン酸を含有する上記シソ科植物の抽出物
を、ロズマリン酸の量が上記範囲内になるようにして使
用してもよい。
【0017】<2>リジン、アルギニン ロズマリン酸は、それ自体で紫外線吸収作用を有する
が、皮膚角層に吸収されると、皮膚中のリジン、アルギ
ニンと反応することにより紫外線防止作用を有する層を
形成する。その結果、持続性のよい紫外線防止効果を発
揮することができる。
が、皮膚角層に吸収されると、皮膚中のリジン、アルギ
ニンと反応することにより紫外線防止作用を有する層を
形成する。その結果、持続性のよい紫外線防止効果を発
揮することができる。
【0018】通常、皮膚角層中にはリジンやアルギニン
が存在しているため、ロズマリン酸のみを化粧料に配合
しても紫外線防止効果を発揮し得るが、リジン及び/又
はアルギニンを併用すると、より確実に効果が得られ
る。また、ロズマリン酸を高濃度で化粧料中に溶解させ
ると、一旦は溶解し、保存中に析出するが、リジン及び
/又はアルギニンを併用すると析出を防ぐことができ
る。
が存在しているため、ロズマリン酸のみを化粧料に配合
しても紫外線防止効果を発揮し得るが、リジン及び/又
はアルギニンを併用すると、より確実に効果が得られ
る。また、ロズマリン酸を高濃度で化粧料中に溶解させ
ると、一旦は溶解し、保存中に析出するが、リジン及び
/又はアルギニンを併用すると析出を防ぐことができ
る。
【0019】上記アミノ酸の含有量は、化粧料全量に対
し0.01〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%
が望ましく、単独でも混合物としても使用できる。これ
らのアミノ酸を併用する場合は、ロズマリン酸とともに
予め化粧料に配合することもできるが、ロズマリン酸と
反応して着色するので、ロズマリン酸が低濃度である場
合は、ロズマリン酸を含む化粧料と前記アミノ酸を含む
化粧料を、使用時に手の平等で混合して用いるのが好ま
しい。また、これらの化粧料のうち一方を塗布し、続い
て他方の化粧料を塗布してもよい。一方、高濃度の場合
は、ロズマリン酸の析出を防止するために、予めリジン
等と共に化粧料に配合しておいてもよい。
し0.01〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%
が望ましく、単独でも混合物としても使用できる。これ
らのアミノ酸を併用する場合は、ロズマリン酸とともに
予め化粧料に配合することもできるが、ロズマリン酸と
反応して着色するので、ロズマリン酸が低濃度である場
合は、ロズマリン酸を含む化粧料と前記アミノ酸を含む
化粧料を、使用時に手の平等で混合して用いるのが好ま
しい。また、これらの化粧料のうち一方を塗布し、続い
て他方の化粧料を塗布してもよい。一方、高濃度の場合
は、ロズマリン酸の析出を防止するために、予めリジン
等と共に化粧料に配合しておいてもよい。
【0020】<3>その他の成分 本発明の化粧料には、上記成分の他、通常の化粧料に用
いられる各種の化粧品用基剤及び添加物、例えば無機顔
料、有機顔料、無機粉体、有機粉体、炭化水素類、シリ
コーン類、エステル類、トリグリセリド類、ラノリン
類、ワックス類、ロウ類、動植物油、界面活性剤、多価
アルコール類などの基剤や糖類、ビタミンA、ビタミン
B群、ビタミンEなどのビタミン類、アミノ酸類、グリ
チルリチン若しくはグリチルレチン酸あるいはこれらの
誘導体などの抗炎症剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、増
粘剤、収斂剤、細胞賦活剤、美白剤、肌荒れ改善剤、さ
らに従来使用されている紫外線吸収剤、紫外線散乱剤等
の添加物を配合することができる。ただし、リジン等を
併用する場合は、脂肪酸は添加しない方がよい。
いられる各種の化粧品用基剤及び添加物、例えば無機顔
料、有機顔料、無機粉体、有機粉体、炭化水素類、シリ
コーン類、エステル類、トリグリセリド類、ラノリン
類、ワックス類、ロウ類、動植物油、界面活性剤、多価
アルコール類などの基剤や糖類、ビタミンA、ビタミン
B群、ビタミンEなどのビタミン類、アミノ酸類、グリ
チルリチン若しくはグリチルレチン酸あるいはこれらの
誘導体などの抗炎症剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、増
粘剤、収斂剤、細胞賦活剤、美白剤、肌荒れ改善剤、さ
らに従来使用されている紫外線吸収剤、紫外線散乱剤等
の添加物を配合することができる。ただし、リジン等を
併用する場合は、脂肪酸は添加しない方がよい。
【0021】また、本発明の化粧料の剤型は特に制限さ
れず、通常の化粧料の製法に従って製造することができ
る。
れず、通常の化粧料の製法に従って製造することができ
る。
【0022】
【作用】図1に、ロズマリン酸、及びリジンあるいはア
ルギニンと反応させたロズマリン酸の吸収スペクトルを
示す。対照として、従来使用されているラウソンとリジ
ンとの混合物の吸収スペクトルを示す。
ルギニンと反応させたロズマリン酸の吸収スペクトルを
示す。対照として、従来使用されているラウソンとリジ
ンとの混合物の吸収スペクトルを示す。
【0023】ラウソンは、紫外線吸収作用をある程度有
するが、極大値が450nm付近であり、これが化粧料
に使用した場合に皮膚がオレンジ色に着色される原因と
なっている。
するが、極大値が450nm付近であり、これが化粧料
に使用した場合に皮膚がオレンジ色に着色される原因と
なっている。
【0024】これに対し、ロズマリン酸はUV−B領域
を中心として可視光短波長領域を含めて紫外線吸収作用
を示し、ラウソンのように美容的に好ましくない皮膚色
に変化させることはない。また、ロズマリン酸をリジン
あるいはアルギニンと反応させた場合、吸収スペクトル
は若干変化し、可視光短波長領域の吸光度が増大する
が、UV−B領域を中心とした紫外線吸収作用は維持さ
れる。これにより、紫外線防止効果を有するとともに、
皮膚を褐色に着色することができる。
を中心として可視光短波長領域を含めて紫外線吸収作用
を示し、ラウソンのように美容的に好ましくない皮膚色
に変化させることはない。また、ロズマリン酸をリジン
あるいはアルギニンと反応させた場合、吸収スペクトル
は若干変化し、可視光短波長領域の吸光度が増大する
が、UV−B領域を中心とした紫外線吸収作用は維持さ
れる。これにより、紫外線防止効果を有するとともに、
皮膚を褐色に着色することができる。
【0025】後記実施例に示すように、リジン等を併用
するとロズマリン酸による紫外線防止効果は向上するの
で、これらが反応して皮膚角層中に紫外線防止層を形成
すると推定される。
するとロズマリン酸による紫外線防止効果は向上するの
で、これらが反応して皮膚角層中に紫外線防止層を形成
すると推定される。
【0026】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。尚、以
下の配合量は重量部である。
下の配合量は重量部である。
【0027】
【実施例1〜5】本発明の紫外線防止化粧料として、乳
液における実施例を説明する。 (製法)表1A、Bの成分を各々撹拌しながら溶解し、
Bの成分にAの成分を加え、予備乳化を行い、ホモミキ
サーで均一に乳化した。乳化後撹拌しながら50℃まで
冷却した。これに、50℃に加熱保温したCの成分を撹
拌しながら加え、30℃になるまで撹拌を続けながら冷
却した。同様にしてロズマリン酸を含まない比較例の乳
液を製造した。
液における実施例を説明する。 (製法)表1A、Bの成分を各々撹拌しながら溶解し、
Bの成分にAの成分を加え、予備乳化を行い、ホモミキ
サーで均一に乳化した。乳化後撹拌しながら50℃まで
冷却した。これに、50℃に加熱保温したCの成分を撹
拌しながら加え、30℃になるまで撹拌を続けながら冷
却した。同様にしてロズマリン酸を含まない比較例の乳
液を製造した。
【0028】
【表1】
【0029】(評価) 上記の各実施例及び比較例で得られた乳液を表2に示す
組み合わせで使用し、各々について紫外線防止効果を評
価した。
組み合わせで使用し、各々について紫外線防止効果を評
価した。
【0030】紫外線防止効果の評価は、SPF(Sun pr
otection factor:日焼け止め指数)値を測定すること
により行った。このSPF測定は、以下に示すモルモッ
ト皮膚表皮を用いた代替法により行った。尚、本方法は
FDA法(ヒトの皮膚に日焼け止め剤を塗布して紫外線
を照射し、日焼け止め剤を使用しない場合に対して皮膚
に同等の炎症を起こさせる照射エネルギー量(時間)の
比で表す方法)と非常に高い相関を示す方法である。
otection factor:日焼け止め指数)値を測定すること
により行った。このSPF測定は、以下に示すモルモッ
ト皮膚表皮を用いた代替法により行った。尚、本方法は
FDA法(ヒトの皮膚に日焼け止め剤を塗布して紫外線
を照射し、日焼け止め剤を使用しない場合に対して皮膚
に同等の炎症を起こさせる照射エネルギー量(時間)の
比で表す方法)と非常に高い相関を示す方法である。
【0031】ヘアレスモルモットの皮膚組織を剥離し、
真皮下の脂肪、筋肉をピンセットで除去し、ディスパー
ゼ(合同酒精(株)製タンパク分解酵素:バチルス・ポ
リミキサ由来)を1000PU/mlを含むリン酸緩衝
生理食塩水に浸漬し、37℃で2〜3時間処理した。
真皮下の脂肪、筋肉をピンセットで除去し、ディスパー
ゼ(合同酒精(株)製タンパク分解酵素:バチルス・ポ
リミキサ由来)を1000PU/mlを含むリン酸緩衝
生理食塩水に浸漬し、37℃で2〜3時間処理した。
【0032】人工光線源は Solar Light Co.社製のモデ
ル14S型ソーラーシミュレーターを、紫外線強度計に
はトプコン社製のUVR-305/365D(III) UVラジオメータ
ーを用いて測定を行った。尚、照射した紫外線の波長は
290〜400nm(UVB+UVA領域)、紫外線強
度は7mW/cm2、照射時間は5分間とした。
ル14S型ソーラーシミュレーターを、紫外線強度計に
はトプコン社製のUVR-305/365D(III) UVラジオメータ
ーを用いて測定を行った。尚、照射した紫外線の波長は
290〜400nm(UVB+UVA領域)、紫外線強
度は7mW/cm2、照射時間は5分間とした。
【0033】上記ヘアレスモルモット表皮の表面側に、
第1の乳液を2mg/cm2となるように塗布した後、
同様に第2の乳液を塗布し、この膜を2cm×2cmの
正方形の窓孔を有する7.6cm ×3.6cmの長方
形のホルダーの窓孔に接着し、スタンドでこのホルダー
を垂直に保持した。
第1の乳液を2mg/cm2となるように塗布した後、
同様に第2の乳液を塗布し、この膜を2cm×2cmの
正方形の窓孔を有する7.6cm ×3.6cmの長方
形のホルダーの窓孔に接着し、スタンドでこのホルダー
を垂直に保持した。
【0034】この表皮の試料面にソーラーシミュレータ
ーの照射部を、他方の面に紫外線強度計の受光部をあ
て、試料及び表皮を透過する紫外線強度E(mW/cm
2)を測定した。一方試料を塗布しない膜を用いて同様
に紫外線強度E 0 を測定し、E 0 /EをSPF値とした。
使用した乳液の組合せと、評価結果を表2に示す。
ーの照射部を、他方の面に紫外線強度計の受光部をあ
て、試料及び表皮を透過する紫外線強度E(mW/cm
2)を測定した。一方試料を塗布しない膜を用いて同様
に紫外線強度E 0 を測定し、E 0 /EをSPF値とした。
使用した乳液の組合せと、評価結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】この結果から、ロズマリン酸を含む本発明
の化粧料は、ロズマリン酸を含まない比較例の化粧料に
比べて、紫外線防止効果に優れていることがわかる。ま
た、この効果はリジンを併用しなくても得られるが(使
用例6)、リジンを併用すると、さらに高い効果が得ら
れることがわかる(使用例3)。
の化粧料は、ロズマリン酸を含まない比較例の化粧料に
比べて、紫外線防止効果に優れていることがわかる。ま
た、この効果はリジンを併用しなくても得られるが(使
用例6)、リジンを併用すると、さらに高い効果が得ら
れることがわかる(使用例3)。
【0037】
【実施例6】次に、本発明の紫外線防止化粧料として、
クリームにおける実施例を説明する。
クリームにおける実施例を説明する。
【0038】表3A、Bの成分を、各々80℃に加熱し
て溶解させて均一に混合した後、Aの成分にBの成分を
加え、撹拌して乳化させ、撹拌しながら30℃まで冷却
する。
て溶解させて均一に混合した後、Aの成分にBの成分を
加え、撹拌して乳化させ、撹拌しながら30℃まで冷却
する。
【0039】
【表3】
【0040】
【実施例7】化粧水における実施例を説明する。表4A
の成分を混合し、室温下で溶解する。これに、室温下で
溶解させたBの成分を加えて可溶化する。
の成分を混合し、室温下で溶解する。これに、室温下で
溶解させたBの成分を加えて可溶化する。
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】本発明の紫外線防止化粧料は、可視光短
波長領域を含め、UV−B領域を中心とした紫外線防止
効果を有する。さらに、皮膚角層中に紫外線防止作用を
有する層を形成し、この層が耐摩擦性、耐洗滌性に優れ
ていることから、持続性の良い紫外線防止効果を発揮す
ることができる。
波長領域を含め、UV−B領域を中心とした紫外線防止
効果を有する。さらに、皮膚角層中に紫外線防止作用を
有する層を形成し、この層が耐摩擦性、耐洗滌性に優れ
ていることから、持続性の良い紫外線防止効果を発揮す
ることができる。
【図1】 ロズマリン酸の吸収スペクトルを示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/42 A61K 7/00
Claims (1)
- 【請求項1】 ロズマリン酸及び/又はその塩を化粧料
全量に対し0.01〜10重量%、リジン及び/又はア
ルギニンを化粧料全量に対し0.01〜10重量%含有
する紫外線防止化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30075492A JP3162513B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 紫外線防止化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30075492A JP3162513B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 紫外線防止化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06145034A JPH06145034A (ja) | 1994-05-24 |
JP3162513B2 true JP3162513B2 (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=17888698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30075492A Expired - Fee Related JP3162513B2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 紫外線防止化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3162513B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2613865B2 (ja) * | 1993-09-14 | 1997-05-28 | 鐘紡株式会社 | 化粧料 |
JP2002212026A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-31 | Oriza Yuka Kk | 美肌用皮膚外用剤 |
JP4203325B2 (ja) * | 2002-01-11 | 2008-12-24 | 北海道三井化学株式会社 | 皮膚外用剤及び皮膚外用剤組成物 |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP30075492A patent/JP3162513B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH06145034A (ja) | 1994-05-24 |
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