JP3162290U - トラッキング火災用消火装置 - Google Patents

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【課題】構造が簡単で製造コストが安いばかりではなく、コンパクトである故、コンセント上部等の狭い場所に設置可能であるのみならず、トラッキング火災の初期消火に極めて有効なトラッキング火災用消火装置を提供する。【解決手段】ガス及び粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器3を収納した金属網製容器2を、下方が開口した金属製容器1内に内蔵したトラッキング火災用消火装置であって、火災時の温度上昇により上記ゴム又は合成樹脂製の密閉容器が破裂して、粉末消火剤が金属製容器の下方開口部4から噴出するように構成されている。【選択図】図1

Description

本考案は、トラッキング火災用消火装置に関し、更に詳しくは、コンセント近傍で発生するトラッキング火災を自動的に検知して消火するトラッキング火災用消火装置に関する。
日本全国で発生している火災のうち、近年、トラッキング火災の割合が増加する傾向にあり、大きな問題になりつつある。ここで、トラッキング火災とは、コンセントやテーブルタップに、長期間、電源とプラグを差し込んでいると、これらコンセントやテーブルタップとプラグとの間に徐々に埃がたまり、この埃が湿気をよぶことによって、プラグ両極間で火花放電が繰り返され、そして、絶縁状態が悪くなりプラグ両極間に電気が流れて発熱して発火することによる火災を言う。
トラッキング火災を未然に防止する方法としては、差し込みプラグの端子の根本に絶縁物を取り付ける等の方法が知られているが十分ではない。従って、トラッキング火災を確実に防止するには、冷蔵庫などの常にプラグを差している箇所は、時々、プラグを抜いて清掃すること、必要がない箇所のプラグは使用後に必ず抜くこと、コンセント、テーブルタップ、電源プラグ、コード等が異常に熱を持っているときには直ちに点検すること、長期間外出する際は必ずコンセントからプラグを抜いておくこと等により対処する必要があった。しかし、このような人的作業に依存する方法では十分には防止し得ないと言うのが現状である。
発生した火災を自動的に検知して消火する方法としては、種々の方法が知られている。しかし、トラッキング火災のようなものは、火がその他の部分に燃え広がらないうちに、火災発生源において確実に消火する必要がある。このような火災発生源を消火する装置も多く知られている。例えば、特許文献1には、テーブルガスコンロ直上に、一定温度以上で自動的に消火剤を散布する消火器を配したことを特徴とする自動消火装置が開示されている。該消火装置は、複数の花弁状側壁で構成されており、夫々の花弁状側壁の内側には複数枚の皿状棚を有し、各花弁状側壁の上端外壁は注入筒に蝶番で固定されており、また、各花弁状側壁の上端内壁は注入筒とバネで連結されている。そして、テーブルガスコンロが一定温度以上になったときに、消火器開放留め具が消失又は溶融して、複数の花弁状側壁が開口して消火するものである。これら従来の消火装置は、複雑かつ空間に広い場所を必要とする。従って、トラッキング火災の消火用としては、使用することができなかった。
特開2002−200187号公報
本考案は、構造が簡単で製造コストが安いばかりではなく、コンパクトである故、コンセント上部等の狭い場所に設置可能であるのみならず、トラッキング火災の初期消火に極めて有効なトラッキング火災用消火装置を提供するものである。
本考案者は、上記の課題を解決すべく種々検討した。その結果、ゴム又は合成樹脂製の密閉容器にガス及び粉末消火剤、例えば、既成のC火災用消火剤を充填してコンセント上部等に設置しておけば、火災の際の温度上昇により、ゴム又は合成樹脂製の密閉容器が破裂してガスと共に粉末消火剤が噴出し、トラッキング火災を未然に防止し得ると考えた。しかし、ゴム又は合成樹脂製の密閉容器が露出した状態では、幼児等のいたずらにより、あるいはネズミ等の小動物に齧られたりして破損する恐れがある。また、噴出した消火剤が、確実にコンセント部分に達しなければならない。本考案者は、これらのことを更に考慮した結果、下記考案を完成するに至ったのである。
即ち、本考案は、
(1)ガス及び粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器を収納した金属網製容器を、下方が開口した金属製容器内に内蔵したトラッキング火災用消火装置であって、火災時の温度上昇により上記ゴム又は合成樹脂製の密閉容器が破裂して、粉末消火剤が金属製容器の下方開口部から噴出するように構成されている、トラッキング火災用消火装置
である。
好ましい態様として、
(2)ゴム又は合成樹脂製密閉容器の内面にガス漏れ防止剤が塗布されている、上記(1)記載のトラッキング火災用消火装置、
(3)合成樹脂製の密閉容器の材質が、ポリエチレン、塩化ビニル及びポリエチレンテレフタレートより成る群から選ばれる、上記(1)又は(2)記載のトラッキング火災用消火装置、
(4)ガスが空気、二酸化炭素及び窒素より成る群から選ばれる、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(5)ガスが二酸化炭素である、上記(1)〜(3)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(6)粉末消火剤が、リン酸二水素アンモニウムを主成分とするものである、上記(1)〜(5)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(7)ゴム製の密閉容器の材質が、天然ゴム及び合成ゴムより成る群から選ばれる、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(8)金属網製容器の材質が、アルミニウム又はステンレス鋼である、上記(1)〜(7)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(9)金属製容器の材質が、ステンレス鋼である、上記(1)〜(8)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(10)金属製容器の寸法が、縦130〜200mm、横100〜150mm及び奥行き20〜60mmである、上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(11)金属製容器の寸法が、縦150〜170mm、横100〜130mm及び奥行き40〜50mmである、上記(1)〜(9)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置
を挙げることができる。
本考案者は、上記考案を踏まえて、更に検討した結果、ガスを予めゴム又は合成樹脂製の密閉容器に充填しておくのではなく、火災時に充填すれば、ゴム又は合成樹脂製の密閉容器からのガスの漏れもなく、更に、効果的にトラッキング火災を未然に防止し得ると考えた。
また、本考案は、
(12)温度上昇を検知してガスを放出する機構を備えたガスボンベに接続されかつ粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器を収納した金属網製容器を、下方が開口した金属製容器内に内蔵したトラッキング火災用消火装置であって、火災時の温度上昇により、上記ガスボンベから放出されたガスが上記ゴム又は合成樹脂製密閉容器に導入されると共に、上記ゴム又は合成樹脂製密閉容器が破裂して、粉末消火剤が金属製容器の下方開口部から噴出するように構成されている、トラッキング火災用消火装置
である。
好ましい態様として、
(13)温度上昇を検知してガスを放出する機構が、金属製容器の下方開口部近傍に設けられたガス開放口に予め組み込まれた温度検知器に反応して自動放出する機構を備えたガスボンベにより構成される、上記(12)記載のトラッキング火災用消火装置、
(14)合成樹脂製の密閉容器の材質が、ポリエチレン、塩化ビニル及びポリエチレンテレフタレートより成る群から選ばれる、上記(12)又は(13)記載のトラッキング火災用消火装置、
(15)ガスが空気、二酸化炭素及び窒素より成る群から選ばれる、上記(12)〜(14)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(16)ガスが二酸化炭素である、上記(12)〜(14)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(17)粉末消火剤が、リン酸二水素アンモニウムを主成分とするものである、上記(12)〜(16)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(18)ゴム製の密閉容器の材質が、天然ゴム及び合成ゴムより成る群から選ばれる、上記(12)〜(17)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(19)金属網製容器の材質が、アルミニウム又はステンレス鋼である、上記(12)〜(18)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(20)金属製容器の材質が、ステンレス鋼である、上記(12)〜(19)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(21)金属製容器の寸法が、縦130〜200mm、横100〜150mm及び奥行き20〜60mmである、上記(12)〜(20)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置、
(22)金属製容器の寸法が、縦150〜170mm、横100〜130mm及び奥行き40〜50mmである、上記(12)〜(20)のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置
を挙げることができる。
本考案のトラッキング火災用消火装置は、構造が簡単である故、製造コストが安いのみならず、コンパクトである故、コンセント上部等の狭い場所、例えば、トラッキング火災の元凶となり得る、最も危険性の高い冷蔵庫、洗濯機、テレビ等の裏側の狭小部に設置可能である。また、コンセント上部等に設置し得ることから、トラッキング火災の初期消火に極めて有効である。加えて、粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器が金属網製容器内に収納されていることから、幼児等のいたずらやネズミ等の小動物に齧られたりして破損することがない。
図1は、本考案のトラッキング火災用消火装置の一実施態様を示した説明図である(実施例1)。 図2は、図1に示した本考案のトラッキング火災用消火装置の側面を示した図である(実施例1)。 図3は、図1に示した本考案のトラッキング火災用消火装置の底面を示した図である(実施例1)。 図4は、本考案のトラッキング火災用消火装置の他の実施態様を示した説明図である(実施例2)。 図5は、図4に示した本考案のトラッキング火災用消火装置の側面を示した図である(実施例2)。 図6は、図4に示した本考案のトラッキング火災用消火装置の底面を示した図である(実施例2)。
本考案のトラッキング火災用消火装置の一実施態様は、下方が開口した金属製容器内に、ガス及び粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器を収納した金属網製容器を内蔵しているものである。ここで、ゴム又は合成樹脂製の密閉容器の材質としては、トラッキング火災の初期温度、例えば、約70℃以上の温度、好ましくは100〜200℃の温度で溶融して破裂し得るものであれば特に制限はない。使用するゴム及び合成樹脂は肉厚が薄く、機密性の高いものであることが好ましい。ゴムとしては、例えば、天然ゴム及び合成ゴムより成る群から選らばれるものが使用される。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレン、塩化ビニル及びポリエチレンテレフタレートより成る群から選ばれるものが使用される。該ゴム又は合成樹脂製の密閉容器としては、好ましくは、袋状のものが使用され、ガスを充てんすることにより、膨満し得ることが好ましい。ゴム又は合成樹脂製の密閉容器の容量は、ガスを充てんした状態で金属網製容器内に丁度収まる程度であり、かつトラッキング火災の初期消火を十分に達成し得る程度の粉末消火剤を充填し得るものであることが好ましい。ゴム又は合成樹脂製の密閉容器の容量は、ガスを充填した状態で、好ましくは300〜1,000cm、より好ましくは500〜700cmである。容器のゴム又は合成樹脂の厚さは、好ましくは0.1〜0.2mmである。また、ゴム又は合成樹脂製の密閉容器の内面には、ガス漏れ防止剤が塗布されていることが好ましい。これにより、長期間ガス漏れを防止し得る。該ガス漏れ防止剤としては、例えば、タイヤチューブ等の空気漏れ防止剤等を使用することができる。
ゴム又は合成樹脂製の密閉容器には、トラッキング火災の熱により破裂した際、粉末消火剤を噴出することができる程度の圧力でガスが充填されていることが必要である。充填するガスは、空気、二酸化炭素及び窒素より成る群から選ばれる。好ましくは、二酸化炭素が使用される。また、粉末消火剤としては、リン酸二水素アンモニウムを主成分とするものが好ましい。例えば、消防法で規定されている既存の電気火災用の粉末C消火剤等を使用することができる。該粉末消火剤の充填量は、トラッキング火災用消火装置の大きさに依存するが、ゴム又は合成樹脂製の密閉容器の容量の1/2程度の量が好ましい。該充填量は、好ましくは150〜500cm、より好ましくは250〜350cmである。上記下限未満では、トラッキング火災の初期消火を十分に達成し得ず、上記上限を超えては、充填量に見合った効果は得られず、却ってコスト高を招く。
金属網製容器の材質は、火災時の温度で不燃性であることが必要であり、好ましくはアルミニウム又はステンレス鋼が使用される。該容器の網目の大きさは、幼児等のいたずらを防止し、かつネズミ等の小動物に齧られる等の事態を防止し得る程度のものであればよい。網目が余り細か過ぎると粉末消火剤の通過に支障が生ずるため好ましくない。網目の最大径は、5〜15mmであることが好ましい。また、最外殻の金属製容器の材質も、火災時の温度で不燃性であることが必要であり、好ましくはステンレス鋼が使用される。該金属製容器の寸法は、コンセント等の個数、設置場所等に依存して変更することができる。設置物と壁面との間隔を考慮すれば、好ましくは、縦130〜200mm、横100〜150mm及び奥行き20〜60mmであり、より好ましくは、縦150〜170mm、横100〜130mm及び奥行き40〜50mmである。金属網製容器の寸法は、該金属製容器の寸法に依存して決めることができる。また、金属製容器の下方は開口している。これにより、ガス及び粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器がトラッキング火災の熱により溶融して破裂した際、粉末消火剤を金属製容器の下方開口部から噴出させて、トラッキング火災を消火することができる。
ガス及び粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器、それを収納した金属網製容器、及び該金属網製容器を内蔵した金属製容器から構成されるトラッキング火災用消火装置は、コンセント等の上部に設置される。設置方法に特に制限はなく、例えば、ネジ等で固定してもよく、また、両面テープ等で固定することもできる。より好ましくは、接着剤が両面に塗布されたマジックテープ(登録商標)様のものであって、その片面が予め当該装置と接着されて一体化されているものである。該方法を使用すれば、取り外しが簡便であり、2年程度の付け替えに容易に対応し得る。
本考案のトラッキング火災用消火装置の他の実施態様は、下方が開口した金属製容器内に、温度上昇を検知してガスを放出する機構を備えたガスボンベに接続されかつ粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器を収納した金属網製容器を内蔵しているものである。ここで、ゴム又は合成樹脂製の密閉容器の材質としては、上記実施態様と同一のものを使用することができ、トラッキング火災の初期温度、例えば、約70℃以上の温度、好ましくは100〜200℃の温度で溶融して破裂し得るものであれば特に制限はない。該ゴム又は合成樹脂製の密閉容器としては、好ましくは、袋状のものが使用され、ガスを充てんすることにより、膨満し得ることが好ましい。ゴム又は合成樹脂製の密閉容器の容量は、トラッキング火災の初期消火を十分に達成し得る程度の粉末消火剤を充填し得るものであることが好ましい。容器のゴム又は合成樹脂の厚さは、好ましくは0.1〜0.2mmである。
ガスボンベを使用する態様において、ガスは、上記と同じく、空気、二酸化炭素及び窒素より成る群から選ばれる。好ましくは、二酸化炭素が使用される。また、使用するガスボンベの容量は、好ましくは5〜50cm、より好ましくは10〜30cmであり、かつ圧力は、好ましくは1.2MPa以上、より好ましくは2.0〜4.0MPaである。ガスボンベの容量及び圧力は、ゴム又は合成樹脂製の密閉容器の容量等を考慮して適宜決定することができる。該ガスボンベには、温度上昇を検知する温度検知器と、その温度上昇によりガスを放出することができる手段、例えば、バルブが備えられている。該手段としては、例えば、特開平9−266956号記載のものを使用することができる。トラッキング火災が発生すると、温度検知器によりその温度上昇を検知し、ボンベ口に備えられた撃針の作用により、直ちにガスボンベに備えられたバルブが開放して、ガスが、粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器内に導入されて該容器が膨満し、同時に、火災時の温度上昇により、密閉容器が破裂して、内部の粉末消火剤が金属製容器の下方開口部から噴出して、トラッキング火災を消火するものである。また、粉末消火剤の種類及びその充填量は、上記の実施態様と同一である。ボンベは、好ましくは火災時の温度上昇を受けると考えられる箇所に、ステンレス鋼板とこれに接合された耐火性の断熱材等を設けることにより、火災時の温度上昇から保護されていることが好ましい。
金属網製容器及び金属製容器の材質、寸法等も、上記の実施態様と同一である。温度上昇を検知してガスを放出する機構を備えたガスボンベに接続されかつ粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器、それを収納した金属網製容器、及び該金属網製容器を内蔵した金属製容器から構成されるトラッキング火災用消火装置は、コンセント等の上部に設置される。設置方法に特に制限はなく、例えば、ネジ等で固定してもよく、また、両面テープ等で固定することもできる。より好ましくは、接着剤が両面に塗布されたマジックテープ様のものであって、その片面が予め当該装置と接着されて一体化しているものである。該方法を使用すれば、取り外しが簡便であり、2年程度の付け替えに容易に対応し得る。
以下の実施例において、本考案を更に詳細に説明するが、本考案はこの実施例により限定されるものではない。
(実施例1)
図1〜3に示した態様のトラッキング火災用消火装置を作成した。該消火装置における金属製容器はステンレス鋼製薄板であり、その寸法は、縦170mm、横120mm及び奥行き40mmであった。金属網製容器はアルミニウム製であり、その寸法は、上記の金属製容器内にぴたりと収まる程度のものであった。また、網目の寸法及び形状は、最大径が約1cmの菱形状であった。合成樹脂製の密閉容器の材質はポリエチレンであり、その厚さは約0.1mmあった。粉末消火剤として、粉末ABC消火剤の約300cmを使用し、充填用ガスとして、二酸化炭素を使用して、合成樹脂製の密閉容器内に粉末消火剤及びガスを充てんして合成樹脂製の密閉容器を膨らまし、それを金属網製容器内に収納した。該金属網製容器を金属製容器内に収納して、トラッキング火災用消火装置が完成した。
該トラッキング火災用消火装置を両面テープで壁に設置した。次いで、火のついた蝋燭を、該トラッキング火災用消火装置の下方約5cmのところに炎の先端が来るように設置した。すると、約5秒後に該トラッキング火災用消火装置内の合成樹脂製の密閉容器が破裂して粉末消火剤が下方に噴出し、蝋燭の炎が消えた。
(実施例2)
図4〜6に示した態様のトラッキング火災用消火装置を作成した。該消火装置における金属製容器はステンレス鋼製薄板であり、その寸法は、縦170mm、横120mm及び奥行き40mmであった。金属網製容器はアルミニウム製であり、その寸法は、上記の金属製容器内にぴたりと収まる程度のものであった。また、網目の寸法及び形状は、最大径が約1cmの菱形状であった。合成樹脂製の密閉容器の材質はポリエチレンであり、合成樹脂の厚さは約0.1mmあった。粉末消火剤として、粉末ABC消火剤の約300cmを使用し、合成樹脂製の密閉容器内に粉末消火剤を充填し、かつ、特開平9−266956号に準じて作成した、温度上昇を検知してガスを放出するバルブを備えた二酸化炭素のガスボンベ(内径:約20mm、内部長:約60mm、充填圧力:約1.5MPa)を接続して、合成樹脂製の密閉容器を金属網製容器内に収納した。該金属網製容器を金属製容器内に収納して、トラッキング火災用消火装置が完成した。
該トラッキング火災用消火装置を両面テープで壁に設置した。次いで、火のついた蝋燭を、該トラッキング火災用消火装置の下方約5cmのところの炎の先端が来るように設置した。すると、約5秒後にガスボンベのバルブが作動して、ガスが合成樹脂製の密閉容器内に流れ込み、同時に、該合成樹脂製の密閉容器が火炎の熱により破裂して粉末消火剤が下方に噴出し、蝋燭の炎が消えた。
本考案のトラッキング火災用消火装置は、トラッキング火災の初期消火に極めて有効である。従って、とりわけ、家庭用の消火装置として有用である。
1 金属製容器
2 金属網製容器
3 合成樹脂製の密閉容器
4 金属製容器の下方開口部
5 ガスボンベ
6 温度検知器
7 バルブ

Claims (7)

  1. ガス及び粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器を収納した金属網製容器を、下方が開口した金属製容器内に内蔵したトラッキング火災用消火装置であって、火災時の温度上昇により上記ゴム又は合成樹脂製の密閉容器が破裂して、粉末消火剤が金属製容器の下方開口部から噴出するように構成されている、トラッキング火災用消火装置。
  2. 合成樹脂製の密閉容器の材質が、ポリエチレン、塩化ビニル及びポリエチレンテレフタレートより成る群から選ばれる、請求項1記載のトラッキング火災用消火装置。
  3. ガスが空気、二酸化炭素及び窒素より成る群から選ばれる、請求項1又は2記載のトラッキング火災用消火装置。
  4. 温度上昇を検知してガスを放出する機構を備えたガスボンベに接続されかつ粉末消火剤が充填されたゴム又は合成樹脂製の密閉容器を収納した金属網製容器を、下方が開口した金属製容器内に内蔵したトラッキング火災用消火装置であって、火災時の温度上昇により、上記ガスボンベから放出されたガスが上記ゴム又は合成樹脂製密閉容器に導入されると共に、上記ゴム又は合成樹脂製密閉容器が破裂して、粉末消火剤が金属製容器の下方開口部から噴出するように構成されている、トラッキング火災用消火装置。
  5. 温度上昇を検知してガスを放出する機構が、金属製容器の下方開口部近傍に設けられた温度検知器と、該温度検知器により検知された温度上昇に伴って開放する、ガスボンベに設けられたバルブにより構成される、請求項4記載のトラッキング火災用消火装置。
  6. 合成樹脂製の密閉容器の材質が、ポリエチレン、塩化ビニル及びポリエチレンテレフタレートより成る群から選ばれる、請求項4又は5記載のトラッキング火災用消火装置。
  7. ガスが空気、二酸化炭素及び窒素より成る群から選ばれる、請求項4〜6のいずれか一つに記載のトラッキング火災用消火装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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