JP3161485B2 - 相変化型光記録装置及びこれを用いた光記録方法 - Google Patents

相変化型光記録装置及びこれを用いた光記録方法

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JP3161485B2 JP22782392A JP22782392A JP3161485B2 JP 3161485 B2 JP3161485 B2 JP 3161485B2 JP 22782392 A JP22782392 A JP 22782392A JP 22782392 A JP22782392 A JP 22782392A JP 3161485 B2 JP3161485 B2 JP 3161485B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相変化を利用した書き
換え可能な相変化型光記録装置及びこれを使用した光記
録方法に係り、詳しくは記録マーク形成時に特定条件で
制御したパルス状のレーザ光を照射することにより、優
れた繰り返し記録消去特性が得られる相変化型光記録装
置及び光記録方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーザ光等の収束光や熱等の
エネルギーを照射してその照射部位の光学的性質を可逆
的に変化させることにより情報の記録・再生・消去を行
う書換え可能な光記録方式に使用する記録媒体として
は、例えば、トラッキング及びフォーカシングサーボ用
のプレグルーブが形成された光透過性基板と、この基板
上面に積層された相変化型の記録材料からなる記録層
と、この記録層の基板側とは反対側に積層された無機誘
電体層と、この無機誘電体層の基板側とは反対側に積層
された反射層と、必要に応じて上記基板と記録層との間
に積層されてこの記録層を保護する無機誘電体層とを備
えた構造のものが知られている。そして、このような光
記録媒体に情報を記録し、また、消去する方法として
は、通常、下記の如きいわゆるワンビームオーバーライ
ト記録消去法が採用されている。すなわち、情報の書き
込みは、高出力の円形状レーザースポットを矩形パルス
波で駆動して記録層に照射し、その記録層の照射部位を
記録材料の融解温度(Tm)以上に加熱し、次いで急冷
することにより、この照射部位を結晶状態(結晶相)か
ら非晶質状態(アモルファス相)へ変化させることによ
って行い、そして、書き込まれた情報の消去は、低出力
の円形レーザスポットを矩形パルス波で駆動して記録層
に照射し、その記録層の照射部位における記録材料の結
晶化温度(Tx)以上でかつ融点以下の温度範囲内で加
熱し、次いでゆっくりと冷却することにより、この照射
部位を非晶質状態(アモルファス相)から結晶状態(結
晶相)へ変化させることによって行っている。このよう
な結晶相ーアモルファス相の間の相変化を利用する光記
録媒体の記録層を形成する記録材料としては、具体的に
はGe−Sb−Te系、In−Ge−Te系等の薄膜材
料が知られている。例えば、Ge−Sb−Te系の材料
については、消去のための所要時間が100ns以下で
あって高速な消去が可能であり、かつ、その結晶化温度
が150度以上であってアモルファス相の安定性が高い
という利点を有することが報告されている〔電子通信学
会発行:CPM 87〜88(1987)参照〕。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようなワンビームオーバーライト記録消去法を採用し
て行う相変化型光記録方式においては、その繰り返し記
録消去特性に大きな問題があった。すなわち、記録再生
及び消去する回数が増加するにつれ、ノイズが増大し、
記録再生特性が劣化する等の不具合が生じるというもの
である。この繰り返し特性に影響を及ぼす主な要因につ
いては、熱履歴によって生じる記録材料の移動、及び保
護膜や反射膜の熱劣化が挙げられている。ここで、記録
材料の移動とは、記録、消去を繰り返す際に、レーザ光
の照射により加熱溶融された記録層部分の記録材料がト
ラックに沿って光ディスク(光記録媒体)の進行方向あ
るいはその逆方向に徐々に移動していく現象であり、こ
の移動の現象を具体的に説明すると、図23及び図24
に示すように、矩形パルス波30のレーザスポット光3
1を記録層22に照射した場合(図中の矢印Aはレーザ
スポット光の移動方向を示す)、記録材料の非対称な変
形によって起こる移動(図23)や記録材料の非対称な
固化によって起こる移動(図24)がある(この移動の
様子は、レーザスポット光の照射経過に沿って、すなわ
ち、矩形パルス波30中に示した黒点位置における各状
態を順次図示されている)と考えられている。そして、
上記非対称な変形によって起こる材料の移動(図23)
は、加熱時に生じる熱分布の不均一性によって材料に非
対称な熱膨張が誘発されて起こる現象であると考えら
れ、図中pは最高熱部、qは高熱部、rは溶融領域を示
しており、また、非対称な固化によって起こる移動(図
24)は、加熱溶融後の固化開始の時間差によって溶融
領域の材料が先に固化し始める部分により押し出されて
起こる現象であると考えられ、図中sは固化開始部を示
している。このように記録材料の移動に伴って記録層に
その膜厚の変化が生じると、薄くなった部分では記録材
料の体積に対する界面の面積が大きくなるので熱が逃げ
やすくなり、このために感度が劣化し、また、機械的強
度が小さくなって欠陥が発生し易くなり、反対に、厚く
なった部分では吸収したエネルギーが逃げ難いので急冷
できなくなり、このためにアモルファス化が困難にな
り、記録マークが小さくなってC/Nが低下し、更に、
このように薄くなったり厚くなったりして設計膜厚から
外れると反射率が変化して信号が劣化する。この結果、
前記したようなノイズの増大や記録再生特性の劣化が発
生し、最悪の場合にはデータ記録開始点付近において記
録材料が無くなってしまい、記録そのものが不可能にな
ってしまうという事態が生じる。
【0004】そこで、これらの問題を解決するため、熱
解析、物質移動のモデル作り等が行われている。例えば
熱解析については太田らが「CPM89−84」におい
て検討報告しており、また「spie vol 107
8 optical data strage top
ical meeting ’89」において記録溶融
時の保護膜の変形による記録材料の移動モデルが提案さ
れている。しかしながら、上記記録材料の移動を防止す
るための具体的な手段を見出すには至っていない。その
後、記録材料の移動を抑制して繰り返し特性を改善する
ための具体的な手段として、相変化型の記録材料からな
る記録層の上下面に設ける耐熱保護膜を、レーザ光を照
射して形成する耐熱保護膜のマークの前部と後部におい
てその膨張量が対称になるような材料にて構成すること
により、良好な繰り返し特性が得られる光記録部材が提
案されている(特開平2−195,538号公報)。し
かしながら、この光記録部材によっても繰り返し特性の
充分な改善は得られず、また耐熱保護膜の材質が限定さ
れるという不具合がある。また、この記録部材において
は耐熱保護層のマーク前後での熱膨張の対称性を向上さ
せるため、記録マーク形成時に照射するレーザ光とし
て、パルス照射開始時のパワーレベルを照射終了時のパ
ワーレベルより(例えば50%程度)高くしたパルス波
形のものを用いる手段が採用されるが、このようなレー
ザ光の照射によっても繰り返し特性の改善は不充分であ
った。その他にも、1991年の光ディスク懇談会にお
いて、鈴木らが、記録材料の溶融時、最高温度が溶融領
域の中心にくるような媒体構造を採用することを提言し
ているが、実際のところは、このような手段によっても
充分な改善効果を得ることは困難なことである。
【0005】なお、この種の相変化光記録方式として、
1つの記録マ−クを記録するためにパルス幅の短い複数
の矩形パルスを照射するマルチパルス記録方式(これは
ピットエッジ記録方式の1種である)が知られている
が、かかるマルチパルス記録方式においても、その繰り
返し記録消去特性に関して記録材料の移動等に起因する
同様の問題があった。
【0006】従って、本発明の目的は、相変化を利用し
た光記録媒体において、その情報の記録、再生、消去に
おける繰り返し特性を充分に改善することができる新た
な相変化型光記録装置及びこれを使用した光記録方法を
提供することにある。また、本発明の他の目的は、相変
化を利用してマルチパルス記録を行う光記録媒体におい
ても、その情報の記録、再生、消去における繰り返し特
性を充分に改善することができる相変化型光記録装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、相
変化型の記録材料で形成された記録層にレーザ光を照射
してその照射部位を可逆的に相変化させることにより情
報の記録・再生・消去を行う相変化型光記録装置であ
り、少なくとも光透過性の基板、この基板上に積層され
た相変化型記録材料よりなる記録層、この記録層の基板
側とは反対側に積層された無機誘電体層及びこの無機誘
電体層の基板側とは反対側に積層された反射層とを有す
る光記録媒体と、この光記録媒体に情報の書き込みのた
めに照射され、1つの記録マークを記録層のレーザ光照
射部位を溶融させて形成する単位レーザ光について、そ
の照射時間の中間点を境にして後半部分のエネルギー量
が前半部分のエネルギー量よりも多くなるように制御し
てこの単位レーザ光を照射させる制御手段とを備えてい
る相変化型光記録装置である。
【0008】また、本発明は、相変化型の記録材料で形
成された記録層にレーザ光を照射してその照射部位を可
逆的に相変化させることにより情報の記録・再生・消去
を行う相変化型光記録方法において、1つの記録マーク
記録層のレーザ光照射部位を溶融させて形成するため
に照射する単位レーザ光について、その照射時間の中間
点を境にして後半部分のエネルギー量が前半部分のエネ
ルギー量よりも多くなるように制御してこの単位レーザ
光を照射する相変化型光記録方法である。
【0009】更に、本発明は、相変化型の記録材料で形
成された記録層にレーザ光を照射してその照射部位を可
逆的に相変化させることにより情報の記録・再生・消去
を行う相変化型光記録装置であり、少なくとも光透過性
の基板、この基板上に積層された相変化型記録材料より
なる記録層、この記録層の基板側とは反対側に積層され
た無機誘電体層及びこの無機誘電体層の基板側とは反対
側に積層された反射層とを有する光記録媒体と、この光
記録媒体に情報の書き込みのために照射され、マルチパ
ルス記録方式により1つの記録マークを記録層のレーザ
光照射部位を溶融させて形成するマルチパルスレーザ光
について、その少なくとも第一のパルスを、その照射時
間の中間点を境にして後半部分のエネルギー量が前半部
分のエネルギー量よりも多くなるように制御してこのマ
ルチパルスレーザ光を照射させる制御手段とを備えてい
る相変化型光記録装置である。
【0010】本発明の相変化型光記録装置で使用する光
記録媒体は、基本的にはガラス、透明なプラスチック等
の光透過性の基板と、この基板上に積層された相変化型
記録材料よりなる記録層と、この記録層の基板側とは反
対側に積層された無機誘電体層及びこの無機誘電体層の
基板側とは反対側に積層された反射層とを有するもので
あり、必要に応じて上記基板と記録層との間にこの記録
層を保護する無機誘電体層が積層されたものである。ま
た、上記反射層の上に、耐食性を改善しかつ媒体の熱変
形を抑えるために紫外線硬化樹脂層を積層し、更にその
上にホットメルト接着剤を介してプラスチック製等の保
護基板を積層してもよい。この光記録媒体のこのましい
構造としては、基板/無機誘電体層/記録層/無機誘電
体層/反射層/紫外線硬化樹脂層の6層構造のもので、
特に記録層と反射層との間の無機誘電体層の膜厚を数十
nm程度まで薄くし、反射層を冷却層として機能させる
ことにより冷却速度を向上させた急冷型構造のものが好
ましい。
【0011】そして、この基板の上に積層される記録層
を形成する記録材料としては、それが相変化による光学
的性質を利用して情報に記録、再生、消去を行うことが
できるものであればよく、特に限定されるものではない
が、具体的には、例えばTe−Ox (Ge、Se添
加)、In−Se、In−Sb、In−Te、Sb−T
e、Sb−Se、Sn−Te、Bi−Se、Te−N、
Ge−Te、Ag−Zn、As2 3 等の二次系材料
や、Ge−Sn−Te、In−Se−Te、In−Sb
−Se、In−Se−Tl、Ge−Sb−Te、Ge−
Te−Tl、Ge−Te−Au、Ge−Te−Cu、G
e−Te−Co、Ge−Te−Ni、Sb−Se−B
i、Sb−Se−Te、Sn−Se−Te等の三元系材
料や、Ge−Te−Sb−Se、Ge−Te−Sn−A
u、Ge−Te−Sb−Cu、Ge−Te−Sn−S
n、In−Se−TlCo、In−Ge−Sb−Te等
の四元系材料等を挙げることができ、好ましくはGe−
Sb−Te系、In−Sb−Te系、In−Ge−Sb
−Te系の相変化型記録材料を挙げることができる。ま
た、記録層の基板側あるいはこの基板側とは反対側に積
層される無機誘電体層を形成するための材料としては、
例えば、ZnS、SiO2 、Ta2 5 、ZrO2 、A
lN、In2 3 、SnO3 、Al2 3 、Si
3 4 、SiC、TiC、TiN、BN、LiO2 等や
ZnS−SiO2 等のこれらの化合物の混合物が用いら
れ、更に、反射層を形成する材料としては、例えばAl
−Ti系、Al−Cr系、Al、Au、Ag及びこれら
の合金等が挙げられる。
【0012】また、本発明の相変化型光記録装置で使用
する制御手段は、上記光記録媒体に情報の書き込みのた
めに照射され、1つの記録マークを形成する単位レーザ
光について、その照射時間の中間点を境にして後半部分
のエネルギー量が前半部分のエネルギー量よりも多くな
るように制御してこの単位レーザ光を照射するためのも
ので、基本的には、書き込みデータ(write da
ta)の立上りを立上り検出器(edge detec
ter)で検出し、これをクロック(clock)が導
入されているパターン発生装置(patern gen
erater)に導入し、このパターン発生装置で予め
登録されている波形や、書き込みデータを変形して形成
した波形のパルスを形成し、このパルスをレーザー駆動
回路(laser driver)に導入して例えば半
導体レーザーから所定の単位レーザ光を出射させるよう
になっている。
【0013】また、本発明の相変化型光記録方法は、記
録マーク形成に際して、1つの記録マークを形成するた
めに照射する単位レーザ光を特定条件を満たすように制
御して照射することを特徴とするもので、これにより繰
り返し記録消去特性を改善することができるものであ
る。すなわち、本発明で照射する単位レーザ光は、 HYP
ERLINK "http://www.ipdl.jpo-miti.go.jp/Tokujitu/tj
itemdrw.ipdl?N0000=235&N0500=9E#N/;?:=?:=97///&N00
01=63&N0552=9&N0553=000003" \t "tjitemdrw"図1に示
すように、その照射時間:Tの中間点:Xを境にして前
半部分1と後半部分2とに分けた場合、後半部分2のエ
ネルギー量:Q2 が前半部分1のエネルギー量:Q1
り多くなるように制御されたものである。ここで、エネ
ルギー量は、照射時間に対するレーザパワーの積分値
(面積)で表わされるものであり、図中の太線3は単位
レーザ光のパルス波形、Yは照射開始時点、Zは照射終
了時点を示し、後半部分2のエネルギー量Q2 は前半部
分1のエネルギー量Q1 に対して通常1.1〜20倍程
度、好ましくは1.2〜10倍程度であるのがよい。
【0014】上記のような特定条件(Q2 >Q1 )を満
たすように制御した単位レーザ光は、図2〜図4に示す
ような連続した1つのパルス波形からなる「単一パルス
光」と、図5〜図9に示すような互いに分離独立した複
数のパルス光を組み合わせて構成した「分割パルス光」
とに大別される。
【0015】単一パルス光からなる単位レーザ光の場
合、Q2 >Q1 の条件を満たすためには、パルス波形の
傾斜勾配、ピークの数及びレーザパワー最大値の位置の
各要素あるいはこれらの要素を適宜組み合わせて調整し
制御される。ここで、パルス波形の傾斜勾配とはレーザ
パワーが増加又は減少するときの波形線の傾きをいい、
ピークの数とはパルス波形が単一のピークを有するか若
しくは複数のピークを有するかをいい、また、レーザパ
ワー最大値の位置とは単一のピークを有する場合に限ら
ず、複数のピーク値がある場合(図4参照)、その最大
のピーク値のある位置等をいう。図3及び図4は、パル
ス波形の傾斜勾配の要素を調整した単一パルス光を例示
したもので、レーザパワー増加時の勾配が減少時の勾配
より緩やかとなるようにしたものである。図4はレーザ
パワーの最大値の位置の要素を調整した単一パルス光を
例示したもので、最大値を後半部分に位置させたもので
ある。
【0016】分割パルス光からなる単位レーザ光の場
合、Q2 >Q1 の条件を満たすためには、その各パルス
光どうしのレーザパワーレベル、パルス幅、及びパルス
間隔の何れかの要素を適宜調整して制御される。また、
これら各要素を2種以上組み合わせて調整することによ
り制御してもよい。図5は、各矩形パルス光どうしのレ
ーザパワーレベル(波形の高さ)の要素を調整した分割
パルス光を例示したもので、前のパルス光のパワーレベ
ルがその直後のパルス光のパワーレベルより小さくした
ものである。なおこの場合、原則として各矩形パルス波
のパルス幅は全て同一であることを前提としている。図
6は、各矩形パルス光どうしのパルス幅(同パワーレベ
ルの時はエネルギー量に相当する)の要素を調整した分
割パルス光を例示したもので、前のパルス幅がその直後
のパルス幅より小さくしたものである。なおこの場合、
原則として各矩形パルス波のパワーレベルは全て同一で
あることを前提条としている。図7は、各矩形パルス光
どうしのパルス間隔の要素を調整した分割パルス光を例
示したもので、前のパルス間隔がその直後のパルス間隔
より大きくしている。なおこの場合、パルス光は3つ以
上必要とし、原則として各矩形パルス波のエネルギー量
は全て同一であることを前提としている。図8は、レー
ザパワーレベルとパルス間隔の2つの要素を組み合わせ
て調整した分割パルス光を例示したもので、レーザパワ
ーを徐々に増加させるとともにパルス間隔を次第に狭く
したものである。また分割パルス光からなる単位レーザ
光の場合、図9に例示したもののように、総合的にQ2
>Q1 となるように各パルス光の諸要素を調整して制御
したものであってもよい。すなわち、前半部分内の各パ
ルス光の総合エネルギー量と後半部分内の総合エネルギ
ー量が、Q2 >Q1 の条件となるように制御する。
【0017】以上のような構成からなるパルス状のレー
ザ光を照射するための装置は、前記した条件の制御が可
能な光学系機構を備えたものであれば特に限定されな
い。例えば、図10に示すような光記録用光学系装置を
使用することができる。図中、4は半導体レーザー、5
はコリメータレンズ、6は偏光ビームスプリッタ、7は
1/4波長板、8はプリズム、9は対物レンズ、10は
ディテクタ、11は光ディスク、12はレーザ光を示
し、このレーザ光12はその単位レーザ光のエネルギー
量、すなわち波形が制御部13によって制御されてい
る。そして、上記制御部13は、図11のように、基本
的には立上り検出器14と、パターン発生装置15と、
レーザー駆動回路16とで構成され、パターン発生装置
に予め登録されている波形や、このパターン発生装置に
組み込まれた書き込みデータを変形して出力するための
回路により所定の形状の波形を有するパルスを形成し、
このパルスをレーザー駆動回路16に導入して半導体レ
ーザー4から所定の波形の単位レーザ光を出射するよう
になっている。この装置によれば、レーザ光源である半
導体レーザー4から出射されたレーザ光を、図示した複
数の各種光学系素子を介して光記録媒体である光ディス
ク11上に集光させることにより、レーザ光12の照射
による光ディスク11への情報の記録、再生、消去を行
う。
【0018】また、本発明の記録方法が適用される光記
録媒体は、少なくとも相変化型の記録材料からなる記録
層を有し、しかも、レーザ光により記録、再生、消去が
可能な構造を有するものであれば特に制限はない。代表
的な光記録媒体の構成例を図12に示す。図中、20は
基板、21は下部保護膜、22記録層、23は上部保護
膜、24は反射膜、25は紫外線硬化樹脂層、26は接
着剤層、27は保護基板、28は組成傾斜領域である。
【0019】更に、本発明のもう1つの相変化型光記録
装置で使用する制御手段は、上記光記録媒体に情報の書
き込みのために照射され、マルチパルス記録方式により
1つの記録マークを形成するマルチパルスレーザ光につ
いて、その少なくとも第一のパルスを、その照射時間の
中間点を境にして後半部分のエネルギー量が前半部分の
エネルギー量よりも多くなるように制御してこのマルチ
パルスレーザ光を照射するためのものである。基本的に
は、書き込みデータ(write data)の立上り
部を立上り検出器(front edge detec
ter)で検出すると共に、その立ち下がり部を立下が
り検出器(rear edge detecter)で
検出し、その両者の検出信号をクロック(clock)
が導入されているパターン発生装置(patern g
enerater)に導入し、このパターン発生装置で
予め登録されている波形や、書き込みデータを変形して
形成した波形のパルスを形成し、このパルスをレーザー
駆動回路(laser driver)に導入して例え
ば半導体レーザーから所定のマルチパルスレーザ光を出
射させるようになっている。
【0020】このような制御手段を備えた装置により行
う光記録方法は、記録マーク形成に際して、1つの記録
マ−クを形成するために照射するマルチパルスレーザ光
を上記の如き特定条件を満たすように制御して照射する
もので、これにより繰り返し記録消去特性を改善するこ
とができるものである。なお、マルチパルス記録は、原
則的には、1つの記録マークをそのマーク長に相応する
数のパルスを照射することにより形成するものであり、
形成すべき記録マークが最短のものである場合のみ、1
つのパルスを照射するものである。すなわち、本発明で
照射するマルチパルスレーザ光は、図13に示すよう
に、その少なくとも第一(第一番目)のパルス30につ
いて、前記した単位レーザ光の場合と同様に、その当該
パルスにおける照射時間の中間点を境にして前半部分と
後半部分とに分けた場合、後半部分のエネルギー量が前
半部分のエネルギー量より多くなるように制御されたも
のである。従って、マルチパルスレーザ光は、図13
(a)に示すように少なくとも第一のパルス30のみを
上記のように制御したものであればよいが、同図(b)
に例示するように第一パルス30に加えて第二以降のパ
ルス31の全てを(或いは、その一部について)同様に
制御したものであってもよい。このマルチパルスレーザ
光において、後半部分のエネルギー量は前半部分のエネ
ルギー量に対して通常1.1〜20倍程度、好ましくは
1.2〜10倍程度であるのがよい。
【0021】マルチパルスレーザ光において上記のよう
な特定条件を満たすように制御したパルスは、その条件
を満たすように制御されたものであれば特に限定され
ず、基本的には、図2〜図9に例示される前記単位レー
ザ光と同じようなパルス形状(構成)からなるものであ
る。従って、そのパルスの制御についても、原則とし
て、前記した単位レーザ光の場合におけるような同様の
諸要素を適宜組み合わせて調整することにより行うこと
ができる。
【0022】また、以上のような構成からなるマルチパ
ルスレーザ光を照射するための装置は、上記特定条件の
制御が可能な光学系機構を備えたものであれば特に限定
されず、例えば、その基本的構成が図10に示すような
装置であって、特に、その制御部13として下記のよう
な制御部を適用して照射すべきレーザ光12を制御する
よう構成されたものである。すなわち、その制御部13
は、図14に示すように基本的には立上り検出器35
と、立下が検出器36と、パターン発生装置37と、レ
ーザー駆動回路38とで構成され、パターン発生装置に
予め登録されている波形や、このパターン発生装置に組
み込まれた書き込みデータを変形して出力するための回
路により所定の形状の波形を有するパルスを形成し、こ
のパルスをレーザー駆動回路38に導入して図10に示
すような半導体レーザー4から所定のマルチパルスレー
ザ光を出射するようになっている。この装置によれば、
制御されたマルチパルスレーザ光を光ディスクへ照射す
ることにより情報の記録、再生、消去が行われる。ま
た、この装置に使用する光記録媒体は、少なくとも相変
化型の記録材料からなる記録層を有し、しかも、マルチ
パルスレーザ光により記録、再生、消去が可能な構造を
有するものであれば特に制限はない。具体的には、例え
ば、図12に例示されるような構成の光記録媒体が使用
できる。
【0023】
【作用】この光記録装置及びこれを用いた光記録方法に
より、繰り返し性が改善される。この効果のメカニズム
については、以下のように推測している。すなわち、繰
り返し性の改善効果は、記録時に記録材料が溶融するた
めに発生する記録材料の移動が充分に抑えられることに
起因するものと思われる。従来における矩形パルス波レ
ーザ光による記録法では、その多くが、記録材料が溶
融、凝固して形成される記録マークの前端部と後端部に
おいて非対称に固化するため、例えば、記録マークの後
端部に記録材料が移動する場合、当初はわずかな移動で
あっても、多数回繰り返して書換えを行うことによりそ
の移動量は顕著になる。この移動現象は、基本的には照
射するレーザ光が記録媒体に対し相対的に移動すること
に起因し、レーザスポットの移動とともに溶融領域も移
動するため、初めに溶融した領域(先端部)の固化と後
から溶融した領域(後端部)の固化との間で時間差が生
じるため、その先端部と後端部が非対称に固化し易い。
【0024】そこで、本発明記録装置及び方法では、先
端部と後端部の溶融した領域がほぼ同時に固化し、冷却
されるようなレーザ光照射を行ったものである。従って
本発明によれば、前記したように制御した単位レーザ光
を照射することにより、基本的に、形成すべき記録マー
クの先端部から後端部にかけて緩やかに加熱し、その先
端部と後端部の溶融した記録層領域がほぼ同時に固化し
始め、そして冷却されるという記録マーク形成が実現
し、以て記録材料の移動防止が達成されるものと推測さ
れる。また、本発明記録装置及び方法はこの他にも、溶
融領域の達する最高温度を下げることも期待できる。従
来の矩形のパルス光を用いて行う記録方式においては、
充分なC/Nを確保するために、最高到達温度が記録材
料の融点よりもかなり高くなってしまう。このため、最
高温度にあがる部分の熱的な負荷、特に、保護膜が受け
る熱的な負荷が著しく大きかった。本発明では溶融に必
要な熱エネルギーを徐々に記録材料に供給するため、熱
的な負荷を加えることなく、従って良好なC/N及び繰
り返し特性を得ることができる。
【0025】更に、本発明によれば、前記したように制
御したマルチパルスレーザ光を照射することにより、上
記単位レーザ光の場合と同様に、第一のパルスにより形
成されるマ−ク先端部からそれ以降のパルスにより形成
されるマーク後端部、すなわち形成すべき記録マークの
先端部から後端部にかけて緩やかに加熱し、その先端部
と後端部の溶融した記録層領域がほぼ同時に固化し始
め、そして冷却されるという記録マーク形成が実現し、
以て記録材料の移動防止が達成されるものと推測され
る。しかも、このマルチパルス記録方式の場合には、1
つの記録マークを形成する際にパルス幅が短い複数のパ
ルスを照射するため、その記録マーク長に対応する長さ
の1つの矩形パルスを照射して1つの記録マーク形成を
行っている他のピットエッジ記録方式の場合に比べ、マ
ーク形成時に必要以上に記録媒体が加熱されることが少
なくなって記録媒体における熱的負荷が低減されること
になるため、これによっても記録材料の移動が抑制され
るものと推測される。
【0026】
【実施例】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明
を更に詳細に説明する。 実施例1〜8、比較例1〜3 図10に例示した光記録用光学系装置を用いて下記の種
類からなるレーザ光を照射し、下記の主要部構成からな
る光記録媒体に情報の記録を行った。すなわち、実施例
1では図4に例示のパルス波形からなるレーザ光を照射
し、同様にして、実施例2では図2に例示のものを、実
施例3では図3に例示のものを、実施例4では図5に例
示のものを、実施例5では図6に例示のものを、実施例
6では図7に例示のものを、実施例7では図8に例示の
ものを、実施例8では図9に例示のものを照射した。ま
た比較例も同様にして、比較例1では図15に例示のも
のを、比較例2では図16に例示のものを、比較例3で
は図17に例示のものを照射した。なお、図15に例示
のレーザ光は従来一般的に用いられる矩形波のパルスパ
ターンであり、エネルギー量を実施例1(図2)のもの
より小さくして、媒体への熱的負荷をさげたものであ
る。図14に例示のレーザ光はエネルギー量を実施例1
(図2)のものより大きくして、媒体への熱的負荷を高
くしたものである。図15に例示のレーザ光はパターン
は実施例1(図2)のパターンを時間軸上で反転したパ
ルス波形からなるものであり、本発明の条件とは逆に、
前半部のエネルギー量が後半部のエネルギー量よりも相
対的に大きくなるように制御したものである。
【0027】光記録媒体としては、図12に例示した構
成のものを作成して使用した。すなわち、1.2mmの
ポリカーボネート製基板20上に、160nmの80Z
nS−20SiO2 製の下部保護膜21と、厚さ20n
mのGe2 Sb2 Te5 製の記録膜22と、厚さ30n
mのSiO2 製の上部保護膜23とを順次形成し(な
お、この記録膜22と上部保護膜23の間に、組成が膜
厚方向に対し、記録膜23の組成から上部保護膜28の
組成へと連続的に変化している厚さ15nmの組成傾斜
領域28を設けた)、さらに上部保護膜23上に厚さ1
00nmの95Al−5Ti系反射膜24と、厚さ5〜
10μmの紫外線硬化樹脂層25とを順次設けた後、そ
の紫外線硬化樹脂層25の上に形成したホットメルト接
着剤26を介して厚さ1.2mmのプラスチック製保護
基板27を積層させて作成したものである。
【0028】以上の如き記録方法にしたがって情報の記
録、再生及び消去作業を繰り返して行い、信号の損傷す
る距離を測定した。実施例1と比較例1〜3の結果を図
16に示す。ベースラインは消去レベルに対応させ、一
律10mwで試験した。レーザ光波長は780nmで、
記録パルスの周期は130nsである。媒体の回転数は
1800rpmとした。書きはじめにおけるC/Nは、
今回測定したいずれのパルスパターンでも50dB以上
であることを確認している。なお、信号の損傷した距離
とは、記録材料の移動により、特に記録開始点が所期位
置からズレて情報記録に支障をきたす部分の長さをい
う。この測定は、オシロスコープにより再生波形を記録
し、記録に現れた再生波形の損傷した時間を測定した
後、求められた時間を1バイトの時間で割ってバイト長
に換算して求めた。図16の結果から、本発明方式では
信号損傷が発生しにくく、製品保証レベルとされている
20万回以上の繰り返し特性を充分に満足できることが
わかる。また、他の実施例のいずれのものも20万回以
上をクリアーする良好な繰り返し特性の結果が得られ
た。
【0029】実施例9〜10、比較例4〜5 図10に例示した光記録用光学系装置と、その制御部1
3として図14に図示の制御部を用いて下記の種類から
なるレーザ光を照射し、組成傾斜領域を設けないこと以
外は実施例1と同様の構成からなる光記録媒体に、2−
7符号法を用いピットエッジ記録方式により情報の記録
を行った。すなわち、実施例9では図19に例示のパル
ス波形からなるレーザ光を照射し、同様にして、実施例
10では図20に例示のものを照射した。詳しくは、最
短マーク(1.5T)から最長マーク(4T)までを形
成するためのパルスパターンからなるマルチパルスレー
ザ光を、まず、第一のパルスを照射し、その後は0.5
T毎に第二以降の矩形パルス又は制御されたパルスを1
つずつ連続して照射する。また比較例も同様にして、比
較例4では図21に例示のものを、比較例5では図22
に例示のものを照射した。なお、図21に例示のレーザ
光はマルチパルス記録方式以外の従来のピットエッジ記
録方式による矩形波の〔最短(1.5T)及び最長(4
T)パタ−ンの〕レーザ光であり、実施例9と同じマー
ク長の記録マークを形成することが可能なものである。
図22に例示のレーザ光は従来一般的に用いられる矩形
波の〔最短(1.5T)及び最長(4T)パターンの〕
マルチパルスレーザ光であり、実施例9と同じマ−ク長
の記録マ−クを形成することが可能なものである。
【0030】以上の如き記録方法にしたがって情報の記
録、再生及び消去作業を105 回繰り返して行い、信号
の損傷する距離を測定し、その結果を下記の表1に示
す。なお、レーザ光波長は830nmで、バイアスパワ
−を10mw、再生パワ−を1mw、線速を10m/と
して試験した。書きはじめにおけるC/Nは、今回測定
したいずれのパルスパターンでも50dB以上であるこ
とを確認している。また、信号の損傷した距離について
は、実施例1と同様の測定や換算を行って求めたもので
ある。表1の結果から、本発明による記録方法では比較
例4、5の如き従来法に比べて信号損傷が発生しにく
く、本発明の有効性を充分に確認することができる。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の相変化型光記録装置及びこれを
用いた光記録方法によれば、単位レーザ光やマルチパル
スレーザ光を前記したような特定条件(Q2 >Q1 )を
満たすように制御して照射するように構成しているた
め、優れた繰り返し記録消去特性が得られる。そしてこ
のように繰り返し特性が改善される結果、長期にわた
る、より信頼性が高い情報の記録やその書き換えが実現
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の単位レーザ光を示す説明図である。
【図2】 本発明の単位レーザ光の一例を示すパルス波
形図である。
【図3】 本発明の単位レーザ光の他例を示すパルス波
形図である。
【図4】 本発明の単位レーザ光の他例を示すパルス波
形図である。
【図5】 本発明の単位レーザ光の他例を示すパルス波
形図である。
【図6】 本発明の単位レーザ光の他例を示すパルス波
形図である。
【図7】 本発明の単位レーザ光の他例を示すパルス波
形図である。
【図8】 本発明の単位レーザ光の他例を示すパルス波
形図である。
【図9】 本発明の単位レーザ光の他例を示すパルス波
形図である。
【図10】 本発明で使用する光記録用装置の一例を示
す説明図である。
【図11】 図10の制御部を示すブロック図である。
【図12】 本発明で使用する光記録媒体の一例を示す
縦断面である。
【図13】 本発明のマルチパルスレーザ光の代表例を
示すパルス波形図である。
【図14】 図10の制御部の他の態様を示すブロック
図である。
【図15】 従来例に係る比較例1の単位レーザ光を示
すパルス波形図である。
【図16】 比較例2の単位レーザ光を示すパルス波形
図である。
【図17】 比較例3の単位レーザ光を示すパルス波形
図である。
【図18】 実施例1及び比較例1〜3の繰り返し特性
の測定結果を示す、繰り返し回数−信号損傷長さのグラ
フ図である。
【図19】 実施例9のマルチパルスレーザ光を示すパ
ルス波形図である。
【図20】 実施例10のマルチパルスレーザ光の最短
及び最長パルスパタ−ンを示すパルス波形図である。
【図21】 比較例4のマルチパルスレーザ光の最短及
び最長パルスパタ−ンを示すパルス波形図である。
【図22】 比較例5のマルチパルスレーザ光の最短及
び最長パルスパタ−ンを示すパルス波形図である。
【図23】 記録材料の移動の現象の一例を示す説明図
である。
【図24】 記録材料の移動の現象の他例を示す説明図
である。
【符号の説明】
1…前半部分、2…後半部分、3…パルス波形、12…
レーザ光、22…相変化型の記録材料からなる記録層、
T…照射時間、X…中間点、Q1 ,Q2 …エネルギー
量、30…第一のパルス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/00 - 7/013 G11B 7/30 G11B 7/125

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相変化型の記録材料で形成された記録層
    にレーザ光を照射してその照射部位を可逆的に相変化さ
    せることにより情報の記録・再生・消去を行う相変化型
    光記録装置であり、少なくとも光透過性の基板、この基
    板上に積層された相変化型記録材料よりなる記録層、こ
    の記録層の基板側とは反対側に積層された無機誘電体層
    及びこの無機誘電体層の基板側とは反対側に積層された
    反射層とを有する光記録媒体と、この光記録媒体に情報
    の書き込みのために照射され、1つの記録マークを記録
    層のレーザ光照射部位を溶融させて形成する単位レーザ
    光について、その照射時間の中間点を境にして後半部分
    のエネルギー量が前半部分のエネルギー量よりも多くな
    るように制御してこの単位レーザ光を照射させる制御手
    段とを備えていることを特徴とする相変化型光記録装
    置。
  2. 【請求項2】 単位レーザ光は連続した1つのパルス波
    形からなる単一パルス光であり、制御手段はこの単位レ
    ーザ光のパルス波形の傾斜勾配、ピークの数及びレーザ
    パワー最大値の位置をその要素として制御する請求項1
    記載の相変化型光記録装置。
  3. 【請求項3】 単位レーザ光は互いに分離独立した複数
    の分割パルス光を組み合わせて構成されており、制御手
    段はこれら各分割パルス光のレーザパワーレベル、パル
    ス幅及びパルス間隔から選ばれた1種又は2種以上の要
    素を制御する請求項1記載の相変化型光記録装置。
  4. 【請求項4】 相変化型の記録材料で形成された記録層
    にレーザ光を照射してその照射部位を可逆的に相変化さ
    せることにより情報の記録・再生・消去を行う相変化型
    光記録方法において、1つの記録マークを記録層のレー
    ザ光照射部位を溶融させて形成するために照射する単位
    レーザ光について、その照射時間の中間点を境にして後
    半部分のエネルギー量が前半部分のエネルギー量よりも
    多くなるように制御してこの単位レーザ光を照射するこ
    とを特徴とする相変化型光記録方法。
  5. 【請求項5】 単位レーザ光が、連続した1つのパルス
    波形からなる単一パルス光であり、そのパルス波形の傾
    斜勾配、ピークの数及びレーザパワー最大値の位置をそ
    の要素として制御する請求項4記載の相変化型光記録方
    法。
  6. 【請求項6】 単位レーザ光が、互いに分離独立した複
    数の分割パルス光を組み合わせて構成されており、その
    各分割パルス光のレーザパワーレベル、パルス幅及びパ
    ルス間隔から選ばれた1種又は2種以上の要素を制御す
    る請求項4記載の相変化型光記録方法。
  7. 【請求項7】 相変化型の記録材料で形成された記録層
    にレーザ光を照射してその照射部位を可逆的に相変化さ
    せることにより情報の記録・再生・消去を行う相変化型
    光記録装置であり、少なくとも光透過性の基板、この基
    板上に積層された相変化型記録材料よりなる記録層、こ
    の記録層の基板側とは反対側に積層された無機誘電体層
    及びこの無機誘電体層の基板側とは反対側に積層された
    反射層とを有する光記録媒体と、この光記録媒体に情報
    の書き込みのために照射され、マルチパルス記録方式に
    より1つの記録マークを記録層のレーザ光照射部位を溶
    融させて形成するマルチパルスレーザ光について、その
    少なくとも第一のパルスを、その照射時間の中間点を境
    にして後半部分のエネルギー量が前半部分のエネルギー
    量よりも多くなるように制御してこのマルチパルスレー
    ザ光を照射させる制御手段とを備えていることを特徴と
    する相変化型光記録装置。
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