JP3161484B2 - 同期信号の位相差測定回路 - Google Patents

同期信号の位相差測定回路

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JP3161484B2
JP3161484B2 JP21790192A JP21790192A JP3161484B2 JP 3161484 B2 JP3161484 B2 JP 3161484B2 JP 21790192 A JP21790192 A JP 21790192A JP 21790192 A JP21790192 A JP 21790192A JP 3161484 B2 JP3161484 B2 JP 3161484B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の周波数でくり返
す交流の測定信号の基準信号との位相差を高精度に測定
できる同期整流方式の同期信号の位相差測定回路に関す
るもので、基準信号も外部から供給され、加えて基準信
号と測定信号の中に含まれる直流成分が大きい場合にお
いても高精度に測定できる位相差測定回路に関するもの
である。具体的には、ゼーマンレーザー等の数百KHz
に強度変調された光信号の発振光と受信光をピンフォト
ダイオードで電圧変換し、相互の位相差を測定する場合
等に好適に利用されるものである。
【0002】
【従来の技術】特定の周期でくり返す信号の基準信号と
の位相差を高精度に測定する方法としては、同期整流方
式が公知であり、応用例としては、既に特公昭61−1
1545号公報、実公平3−13710号公報等で明ら
かにされている。これらの方法は、スイッチを使った方
式で、スイッチのオン−オフを行うためのタイミングは
同期信号から作られている。同期信号の波形がパルスで
ないときは、アナログ式の比較器で、パルス波形に変換
して作っている。
【0003】図3に測定しようとする基準信号Vrと測
定信号Vmの関係を示す。これらの信号の位相差をθと
し、それぞれの直流成分をBr、Bm、振幅をAr、A
m、周期T、周波数f、角速度ωとすると、 Vr=Br+Ar・sin ωt ・・・(1) Vm=Bm+Am・sin (ωt+θ) ・・・(2) ω =2πf=2π/T ・・・(3) 図7に、従来の同期整流方式と公知の移相回路を応用し
た基準信号と測定信号の位相差の測定回路の構成を示
す。
【0004】図7において破線で囲まれた回路1は2チ
ャンネルの同期整流回路である。同期整流回路1は利得
が等しくて位相が丁度180度ずれた信号を作るための
正転増幅器2と反転増幅器3とアナログスイッチ4、4
aにより構成されている。
【0005】5は直流成分を遮断する働きを持つ移相回
路である。位相遅れ回路の具体的な構成例として、図8
に示すように、抵抗器R1、R2、コンデンサC1、C
2で構成され、抵抗器R1の抵抗値を調整することによ
って入力と出力の位相遅れ差φを可変するものである
(ただし、R1・C1<<R2・C2とする)。また、
位相進み回路の具体的な構成例として、図9に示すよう
に、抵抗値R1の抵抗値の調整によって入力と出力の位
相進み差φを可変するものである。
【0006】6はフェイズ・ロック・ループ回路(以
下、PLL回路と略す。集積回路74HC4046又は
LM565等を応用して簡単に作ることかできる)で、
移相回路5の出力電圧Vqの零クロス点でオン、オフす
るデューティ50%の方形波Vsと、Vsと位相が18
0度ずれたVsnを作る。同様に、6aもPLL回路
で、信号Vqの零クロス点から丁度90度ずれた位相の
デューティ50%の方形波の信号Vtと、Vtと位相が
180度ずれた方形波の信号Vtnを作る。アナログス
イッチ4、4aがVs、Vsn及びVt、Vtnの信号
でオン、オフされるため、測定信号の中の基準信号に対
してφ度及びφ+90度遅れの同期成分が直流電圧とし
て抽出される。
【0007】7、7aは平滑回路で、具体的な構成とし
て図10に示すように、R3、R4、R5、C3、C
4、C5(R3=R4=R5、C3=C4=C5)で構
成され、その時定数(R3・C3)が測定信号の周期T
と比べ十分大きな値に設定されている。上記同期整流回
路の信号の直流成分をVxs、Vxcとすると、平滑回
路7、7aの出力には直流電圧Vxs、Vxcが出てく
る。
【0008】従って、基準信号と測定信号との間に次の
関係式が成立する。
【0009】 θ−φ=tan -1(Vxc/Vxs) ・・・(4) 今、仮に移相回路5の位相ずれφ=0とすると、 θ=tan -1(Vxc/Vxs) ・・・(5) となる。
【0010】出力電圧Vxs、Vxcをアナログデジタ
ル変換器8及び8aを使用してデジタル値に変換してマ
イクロコンピュータ9に入力し、上記の計算式により位
相差を計算して表示(図示せず)することができる。
【0011】ここで、移相回路5の機能について説明す
る。
【0012】基準信号Vrと測定信号Vmの位相差のオ
フセット成分が大きいときには以下のような問題点があ
る。例えば、位相差のオフセットが45度も存在すると
きに、0.01度程度のわずかな位相の変化分δを検出
しようとすると、式 (5)によればVxs及びVxcの元
の値を1.00000V(ボルト)とすると、0.01
度の位相進みによって1.000175Vおよび0.9
99825Vに変化する。よって、アナログデジタル変
換器8及び8aの分解能は10万分の1ボルトが必要で
ある。
【0013】移相回路5によりこの位相のオフセット分
φを45度に調整して打ち消すようにすると、Vxs=
0V、Vxc=1.41421Vとなる。このとき、上
記と同じ0.01度の変化に対し、式 (4)によればVx
s=0.000257Vに、Vxc=1.41421V
となる。また、0.02度の変化に対し、Vxs=0.
000494Vに、Vxc=1.41421Vとなる。
Vxsの値を増幅器10で100倍に増幅してやれば、
その変化をアナログデジタル変換器8及び8aの分解能
が千分の1ボルトの精度の低いものを使用しても、位相
の変化分δ=θ−φは次式で高精度に計算できる。増幅
器の出力をVxaとすると、 δ=tan -1(100Vxc/Vxa) ・・・(6)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構成においては、基準信号Vrの周波数fが変動
すると、上記移相回路5の移相分φが変化する。例え
ば、図9において、移相分φおよびその位相変化分Δφ
と周波数fとその変化分Δfの間に次式で表される関係
がある(位相の単位はrad)。
【0015】 φ=−tan -1{1/(2πf・C1・R1)} ・・・(7) Δφ=2π・C1・R1・Δf/{1+(2πf・C1・R1)2 }・(8) 図8の移相回路5の場合も同様に変動する。
【0016】このように従来例の回路においては、式
(6)は成立せず、位相の計算結果とδとΔφの関係は δ−Δφ=tan -1(100Vxc/Vxa) ・・・(9) となる。よって、移相回路5を使用すると、周波数の変
化が移相変化分Δφに影響を与えるため、基準信号の周
波数の安定性を必要条件とする。
【0017】実際には、ゼーマンレーザー等の数百KH
zに強度変調された光信号等を基準信号とする場合には
変動があり、それが誤差となって発生する。
【0018】また、PLL回路6で、移相回路5の出力
電圧Vqの零クロス点でオン、オフするデューティ50
%の方形波の信号Vs、このVsと位相が180度ずれ
たVsnを作っているが、零クロス点を検出するための
PLL回路6内部の電圧制御発振回路や比較回路におい
て、温度や経年変化に対する安定性が必要である。
【0019】実際には、0.01度の位相の変化を測定
するような場合、これらの影響が誤差として出てくる。
【0020】本発明は上記従来の問題点に鑑み、基準信
号の周波数や測定信号の振幅が変動しても高精度に測定
ができる同期信号の位相差測定回路を提供することを目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明は、測定
信号から基準信号と同期する信号成分の位相の変動を検
出する同期整流方式の位相差測定回路において、同期整
流回路と、同期整流回路の出力を入力とする第1の平滑
回路と、基準信号を入力として位相を任意に変化させる
ことができ、かつその出力が同期整流回路の同期信号入
力端子に接続された移相回路と、基準信号を入力とし、
中心周波数が基準信号周波数にセットされた周波数・電
圧変換回路と、第1の平滑回路と周波数・電圧変換回路
の出力を入力とし、これらの加算比を調整可能にした電
圧加算回路とを備えたことを特徴とする。
【0022】又、本願の第2発明は、測定信号から基準
信号と同期する信号成分の位相の変動を検出する同期整
流方式の位相差測定回路において、一方の入力端子には
第2の平滑回路を経由して測定信号が入力され、他方の
入力端子には直接測定信号が入力された交流成分増幅回
路と、交流成分増幅回路の出力を入力とする同期整流回
路と、同期整流回路の出力を入力とする第1の平滑回路
と、交流成分増幅回路の出力を入力とする整流回路と、
整流回路の出力を入力とする第3の平滑回路と、基準信
号を入力として位相を任意に変化させることができ、か
つその出力が同期整流回路の同期信号入力端子に接続さ
れた移相回路と、基準信号を入力とし、中心周波数が基
準信号周波数にセットされた周波数・電圧変換回路と、
第3の平滑回路と周波数・電圧変換回路の出力を入力と
する乗算回路と、第2の平滑回路および乗算回路の出力
を入力とし、これらの加算比を調整可能にした電圧加算
回路とを備えたことを特徴とする。
【0023】
【作用】本願の第1発明によれば、従来例と同様に基準
信号の位相を任意に変化させることができる移相回路を
設けて出力を同期整流回路の同期信号入力端子に接続し
ているが、この移相回路の周波数特性による同期整流回
路変動成分を、中心周波数が基準信号周波数にセットさ
れた周波数・電圧変換回路によって抽出し、同期整流回
路回路の出力に接続された第1の平滑回路と周波数・電
圧変換回路の出力を入力とする電圧加算回路において、
加算電圧比を調整して第1の平滑回路の出力に含まれる
移相回路の周波数特性による変動成分を打ち消すことに
より、微小な位相変化を高感度で測定することができ
る。なお、この第1発明においては、測定信号の交流成
分の振幅が変化するとき、加算比を振幅に比例して可変
しないと誤差が出てくる。
【0024】第2発明では、測定信号を第2の平滑回路
を経由して一方の入力端子に接続され、他方の入力端子
には測定信号を直接接続された差動増幅器により構成さ
れた交流成分増幅回路を設け、この交流成分増幅回路の
出力を入力とする整流回路と、整流回路の出力を入力と
する第3の平滑回路で、測定信号の交流成分の振幅を抽
出し、乗算回路によって周波数・電圧変換回路の出力と
測定信号の交流成分の振幅を乗算させ、その乗算値と第
1の平滑回路の出力を入力とする電圧加算回路におい
て、加算電圧比を調整して第1の平滑回路の出力に含ま
れる移相回路の周波数特性及び測定信号の振幅変動によ
る誤差を完全に打ち消すことにより、測定信号に直流成
分が含まれていたり、振幅が変化しても微小な位相変化
を高感度で測定することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例の同期信号の位相差
検出回路について説明する。
【0026】本発明は位相変化の範囲は小さいが、測定
信号の振幅電圧と位相が刻々と変化し、その基準信号に
対する位相の変化を0.01度という高精度で測定した
いときに好適な回路を提供するものである。
【0027】図1は第1の発明の一実施例の回路図であ
る。抵抗、増幅器、アナログスイッチ、移相回路、PL
L回路、平滑回路、A/D変換器、マイクロコンピュー
タ等の従来例と同じ機能のものは同じ参照符号を付して
説明を省略する。また、信号波形を図3に示す。
【0028】以下に動作の詳細を説明する。破線で囲ま
れた回路1は従来例と同様の2チャンネルの同期整流回
路を示し、この回路は利得が等しくて位相が丁度180
度ずれた信号を作るための正転増幅器2及び反転増幅器
3と2回路のアナログスイッチ4、4aにより構成され
ている。
【0029】11は正転及び反転出力を持つ比較器で、
集積回路LM360(NS社)等を使用して構成する。
直流成分を遮断する働きを持つ移相回路5で、抵抗器R
1の抵抗値を調整することによって入力と出力の位相遅
れまたは進み差φを可変する。比較器11によって、移
相回路5の出力電圧Vqの零クロス点でオン、オフする
デューティ50%の方形波の信号Vs、このVsと位相
が180度ずれたVsnをつくる。同様に、PLL回路
6aで信号Vqの零クロス点から丁度90度位相のずれ
たデューティ50%の方形波の信号Vt、このVtと位
相が180度ずれたVtnをつくる。2回路のアナログ
スイッチ4、4aが、信号Vs、Vsn及びVt、Vt
nでオン、オフされるため、測定信号の中の基準信号に
対してφ度及びφ+90度遅れの同期成分が直流電圧と
して抽出される。
【0030】7、7aは平滑回路で、その時定数は測定
信号の周期Tと比べ十分大きな値である。同期整流回路
1の出力信号の直流成分をVxs、Vxcとすると、従
来例と同様に、平滑回路7、7aの出力は直流電圧Vx
s、Vxcとなる。従って、基準信号と測定信号との
(4) 式の関係が成立する。
【0031】12は周波数の変化を電圧に変換するため
の周波数・電圧変換回路で、周波数fと出力電圧Vfの
関係は、図4のような特性を持ち、基準信号の中心周波
数f0 において電圧出力が零となる。詳細な構成は図5
を参照して後述する。
【0032】破線で囲まれた回路14は、2つの信号の
電圧加算を行うための電圧加算回路である。13は演算
増幅器(通称、OPアンプと呼ばれている)である。R
6、R8は抵抗器、R7は可変抵抗器である。抵抗器R
6とR7の抵抗比を調整することによって2つの入力電
圧の加算比を調整できる。R8=R6にしているのでこ
の回路の増幅度は1になる。
【0033】さて、前述のように基準信号Vrの周波数
fが変動すると、移送回路5の移相角φが変化する。移
相角φが45度(=π/4)であるとき、(7) 式により
R1は、 R1=1/(2πf・C1) ・・・(10) となる。その位相変化分Δφと周波数の変化分Δfの間
に、(8) 式で表される関係があるので、これを代入する
と、 Δφ=Δf/2f ・・・(11) となる。同様に、φが30度(=π/6)であるとき、
R1は、 R1=√3/(2πf・C1) ・・・(12) となり、その位相変化分Δφと周波数の変化分Δfの関
係は、 Δφ=√3Δf/4f ・・・(13) となる。このように、移相角φによって変化率が異なる
が、1度以下のわずかの周波数変動に対しては位相変化
分Δφと周波数の変化分Δfとはほぼ比例している。
【0034】このような理由から、平滑回路7の出力V
xsと測定信号Vmの振幅Am、位相変動分δ及び上記
移相回路に起因する位相変化分Δφとの関係は次式のよ
うになる。
【0035】 Vxs=K0 ・Am・cos (δ+K1 ・Δφ) ≒K0 ・Am ・・・(14) また、平滑回路7aの出力Vxcは、 Vxc=K0 ・Am・sin (δ+K1 ・Δφ) ≒K0 ・Am・(δ+K1 ・Δφ) ・・・(15) ただし、K0 、K1 は定数である。移相回路5で位相の
オフセット分が取り除かれているから、δ及びK1 ・Δ
φが微小角度であるとする。
【0036】そこで、周波数・電圧変換回路12で周波
数の変化Δfを電圧Vfに変換し、その電圧の極性を位
相変化を打ち消すような極性に合わせて、前述の電圧加
算回路14に入力する。電圧加算回路14の可変抵抗器
R7によって上記(14)式の周波数fが変動することに起
因する移相回路5の位相変化分K1 ・Δφを打ち消すよ
うに調整する。
【0037】すると、電圧加算回路14の出力Vxbに
は基準信号の周波数変動があっても影響がなくなる。増
幅器10の増幅度を100倍とすると、出力電圧Vx
b、VxcをA/D変換器8及び8aを使用してデジタ
ル値に変換してマイクロコンピュータ9に入力し、次式
により真の位相変動分を計算して表示(図示せず)する
ことができる。
【0038】 δ=tan -1(100Vxc/Vxb) ≒100Vxc/Vxb ・・・(16) なお、15は正負の電圧が計れる直流電圧計で、移相回
路5の移相を調整するとき、測定信号を入力した状態で
この指示値が零になるように合わせる他、位相の変化と
比例するので、簡易位相計となる。
【0039】ところで、上記(14)式において、測定信号
の振幅Amが変化するとVxsの値も変化する。ところ
が、図1の方式では電圧加算回路14の可変抵抗器R7
に接続された周波数・電圧変換回路12の出力電圧Vf
は、測定信号の振幅が変動するときには周波数fが変動
することに起因する移相回路5の位相変化分K1 ・Δφ
を打ち消すように調整することができない。
【0040】本願の第2発明はこうした欠点を解決する
ものであり、図2はその一実施例である。図1と共通の
構成要素については同じ参照符号を付して説明を省略す
る。
【0041】16は差動増幅器で、この差動増幅器は位
相が丁度180度ずれた2つの出力(Ve、Ven)を
持つ構成となっている。正入力端子には、そのままの測
定信号Vmが入力され、一方平滑回路7cによって測定
信号Vmの中の直流成分Bmが負入力端子に入力され
る。従って、測定信号Vmの中の交流成分のみが増幅さ
れ、出力される。図6にこれら平滑回路7cと差動増幅
器16の詳細な構成を示す。
【0042】このような構成にした理由は、交流成分を
抽出する手段として、図9のような公知のコンデンサで
直流を遮断する回路を使用すると、測定信号の位相が進
んでしまうこと、また周波数の変動によって位相進み角
度及び振幅が変化するためそれが誤差となるからであ
る。
【0043】17は整流回路で平滑回路7bとの組み合
わせで、差動増幅器16の交流信号成分の振幅に比例す
る直流電圧Vpを抽出する。従って、測定信号の振幅A
mとVpとの関係は、Vp=K2 ・Am(K2 は定数)
となる。
【0044】18はアナログ電圧の乗算回路で、集積回
路MPY634(BB社)等を使用して構成する。その
出力電圧Vwと入力電圧Vp、Vfとの間にVw=Vp
×Vfの関係がある。よって、 Vw=K2 ・Am・Vf ・・・(17) となるから、電圧加算回路14にこの電圧Vwを入力す
ることによって、測定信号の振幅Amが変化しても上記
(14)式の周波数fが変動することに起因する移相回路5
の位相変化分K1 ・Δφを打ち消すように調整すること
ができる。
【0045】以上の説明では、電圧加算回路14、乗算
回路18をアナログ式の回路で構成したが、A/D変換
器を3個使い、Vxa、Vp、Vfの電圧を直接デジタ
ル値に変換し、上記加算及び乗算の計算をマイクロコン
ピュータに計算させることによって同様の機能が実現で
きる。
【0046】図5は、上記実施例における周波数・電圧
変換回路12の詳細図で、数百KHzの高い基準信号の
数百Hzの微小な周波数変動を安定で精度高く検出する
回路を提供する。
【0047】R2、R10〜R16は抵抗器、R17は
可変抵抗器、C6、C7はコンデンサ、13a〜13c
は演算増幅器、19は水晶振動子、20は正弦波発振回
路、21は周波数・電圧変換集積回路(以下F−V変換
ICと略す)であり、VFC32(BB社)等を使用し
て構成する。水晶振動子19と正弦波発振回路20で高
安定な正弦波電圧をつくる。その周波数は、基準信号の
周波数f0 (=150KHz)に比べ水晶振動子19の
周波数を約1%低く(高くしてもよい)している。コン
デンサC2、抵抗器R2で基準信号の直流成分を遮断す
る。その時定数は1/f0 に比べ100倍にしている。
演算増幅器13aは利得が1のバッファアンプを形成し
ており、演算増幅器13bと抵抗器R10〜R12で加
算回路を形成している。従って、演算増幅器13bの出
力電圧Vhは、基準信号と発振回路20の正弦波が加算
されるから、音波のうなり現象のように、信号Vhの包
絡線は丁度その周波数の差の周波数の正弦波信号とな
る。R13、R14、C6、C7では、ロー・パス・フ
ィルタ回路を形成しており、高周波成分を取り除かれて
上記包絡線の信号となり、F−V変換ICに入力され、
周波数変動が感度良く電圧に変換される。VB は直流の
バイアス電源電圧で、演算増幅器13cと抵抗器R15
〜R17でオフセット電圧の調整回路を形成している。
その結果、図4の特性が得られる。
【0048】次に、図2の第2の平滑回路7cと差動増
幅器16の詳細構成について図6を参照して説明する。
これは、演算増幅器を使った計測用増幅回路として公知
の回路を応用したものである。13d〜13gは演算増
幅器、R18〜R30は抵抗器、C8、C9はコンデン
サである。抵抗値の関係は、R18=R19、R21=
R22=R25=R26、R23=R24=R27=R
28となっている。抵抗器R29、R30とコンデンサ
C8、C9で構成されるCRの2段のロー・パス・フィ
ルタは、平滑回路7cを構成している。その時定数は基
準信号の周期の約100倍にしている。従って、測定信
号のうち交流成分が除去され、演算増幅器13eの正入
力端子には直流分Bmが与えられる。
【0049】一方の演算増幅器13dの正入力端子には
そのまま測定信号が接続されているから、抵抗器R21
〜R24と演算増幅器13fによって構成される差動増
幅回路によって、図3のように、交流成分Veが得られ
る。同様に、演算増幅器13gではVeと位相が180
度ずれたVenが得られる。上記時定数をもっと短くす
るときはフィルタの段階を3段にする。なお、図2の出
力段の平滑回路7、7bも上記平滑回路7cと同様な構
成である。
【0050】
【発明の効果】本願の第1発明によれば、以上のように
基準信号の位相を任意に変化させることができる移相回
路を設け、その移相量を上記基準信号と測定信号との位
相差のオフセット量に等しくすることによって測定信号
の位相が微小に変化する場合にも高精度にその位相差を
測定でき、さらにその場合基準信号の周波数が変化する
と位相量が変動するのに対して、同期整流回路の出力に
接続された第1の平滑回路と、基準信号を入力とする中
心周波数が基準信号周波数にセットされた周波数・電圧
変換回路と、第1の平滑回路と周波数・電圧変換回路の
出力を入力とし、これらの加算比を調整可能にした電圧
加算回路を設けることによって、基準信号の周波数の変
動があっても測定信号の位相の0.01度程度の微小な
変化を正確に測定することができる。
【0051】本願の第2発明によれば、測定信号が第2
の平滑回路を経由して一方の入力端子に接続され、他方
の入力端子には直接接続された差動増幅器により構成さ
れた交流成分増幅回路を設け、交流成分増幅回路の出力
を入力とする整流回路と、整流回路の出力を入力とする
第3の平滑回路によって測定信号の交流成分の振幅に比
例する電圧を抽出し、中心周波数が基準信号周波数にセ
ットされた基準信号を入力とする周波数・電圧変換回路
の出力と上記第3の平滑回路の出力を入力とする乗算回
路を設けてこの乗算回路の出力と上記第1の平滑回路の
出力を入力としてそれらの加算比を調整可能にした電圧
加算回路を設けることにより、基準信号の周波数の変動
だけでなく、測定信号の振幅が変化しても、測定信号の
位相の0.01度程度の微小な変化を正確に測定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における同期信号の位相差
測定回路の構成図である。
【図2】本発明の第2実施例における同期信号の位相差
測定回路の構成図である。
【図3】基準信号と測定信号の関係を示す説明図であ
る。
【図4】周波数・電圧変換回路の周波数−出力電圧の特
性図である。
【図5】周波数・電圧変換回路の詳細図である。
【図6】差動増幅器と平滑回路の詳細図である。
【図7】従来例の同期信号の位相差測定回路の構成図で
ある。
【図8】本発明の実施例における移相回路の詳細図であ
る。
【図9】従来例における移相回路の詳細図である。
【図10】平滑回路の詳細図である。
【符号の説明】
1 2チャンネル同期整流回路 4 アナログスイッチ 4a アナログスイッチ 5 移相回路 6 フェイズ・ロック・ループ回路 6a フェイズ・ロック・ループ回路 7 平滑回路 7a 平滑回路 7b 平滑回路 7c 平滑回路 8 アナログ・デジタル変換器 8a アナログ・デジタル変換器 11 比較器 12 周波数・電圧変換回路 13 演算増幅器 14 電圧加算回路 16 差動増幅器 17 整流回路 18 乗算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−63267(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 25/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定信号から基準信号と同期する信号成
    分の位相の変動を検出する同期整流方式の位相差測定回
    路において、同期整流回路と、同期整流回路の出力を入
    力とする第1の平滑回路と、基準信号を入力として位相
    を任意に変化させることができ、かつその出力が同期整
    流回路の同期信号入力端子に接続された移相回路と、基
    準信号を入力とし、中心周波数が基準信号周波数にセッ
    トされた周波数・電圧変換回路と、第1の平滑回路と周
    波数・電圧変換回路の出力を入力とし、これらの加算比
    を調整可能にした電圧加算回路とを備えたことを特徴と
    する同期信号の位相差測定回路。
  2. 【請求項2】 測定信号から基準信号と同期する信号成
    分の位相の変動を検出する同期整流方式の位相差測定回
    路において、一方の入力端子には第2の平滑回路を経由
    して測定信号が入力され、他方の入力端子には直接測定
    信号が入力された交流成分増幅回路と、交流成分増幅回
    路の出力を入力とする同期整流回路と、同期整流回路の
    出力を入力とする第1の平滑回路と、交流成分増幅回路
    の出力を入力とする整流回路と、整流回路の出力を入力
    とする第3の平滑回路と、基準信号を入力として位相を
    任意に変化させることができ、かつその出力が同期整流
    回路の同期信号入力端子に接続された移相回路と、基準
    信号を入力とし、中心周波数が基準信号周波数にセット
    された周波数・電圧変換回路と、第3の平滑回路と周波
    数・電圧変換回路の出力を入力とする乗算回路と、第2
    の平滑回路および乗算回路の出力を入力とし、これらの
    加算比を調整可能にした電圧加算回路とを備えたことを
    特徴とする同期信号の位相差測定回路。
  3. 【請求項3】 周波数・電圧変換回路が、基準信号と、
    基準周波数と異なる周波数の発振回路の出力との混合に
    よって生じるうなり周波数を電圧に変換することを特徴
    とする請求項1又は2記載の同期信号の位相差測定回
    路。
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