JP3161011U - イヤーピース及びそれを用いたヘッドホン - Google Patents
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Abstract
【課題】外部への音漏れを最小限に抑えつつ、装着感の向上、安定した装着性の保持、及び、タッチノイズの低減による音質劣化の防止を図る。【解決手段】インナーイヤーヘッドホンは、ハウジング10と、このハウジング10内に収納されたスピーカユニット21と、ハウジング10においてスピーカユニット21から出力された音声を所定の方向に導く筒状の放音部13と、この放音部13に着脱自在に装着されるイヤーピース30とを備えている。イヤーピース30は、外耳道に挿脱自在に挿入するための中空砲弾型の外皮31と、この外皮31内の中心軸に沿って設けられ、放音部13が着脱自在に挿着される筒型の内皮32と、外皮31の表面の先端付近と後端との間に形成された複数の通気形成部(例えば凹部33)とを有している。外皮31、内皮32及び複数の凹部33は、シリコーンゴム等の弾性材により一体的に成形されている。【選択図】図1
Description
本考案は、ヘッドホン(例えば、カナル式のインナーイヤーヘッドホン)に装着される外耳道挿入用のイヤーピースと、これを用いたヘッドホンに関するものである。
従来、例えば、下記の特許文献1〜3に記載されているように、携帯音楽プレーヤ等に接続されて音楽等を再生するためのヘッドホンの1つに、インナーイヤーヘッドホンがある。インナーイヤーヘッドホンは、耳介の内部に装着するものであり、軽量であって携帯性に優れている。インナーイヤーヘッドホンには、外耳道内にイヤーピースを挿入して使用するカナル式のものがある。
カナル式のインナーイヤーヘッドホンは、例えば、電気信号を音声に変換するスピーカユニットを収納した筐体であるハウジングと、このハウジングに突設され、スピーカユニットから出力された音声を放出する筒状の放音部と、この放音部に装着された弾性材からなるイヤーピースと、ハウジングから引き出され、外部機器からの音声信号をスピーカユニットに供給するコードとを有している。そして、放音部に装着されたイヤーピースを外耳道内に挿入して使用するような構成になっている。
しかしながら、従来のイヤーピース及びそれを用いたカナル式のインナーイヤーヘッドホンでは、次の(a)、(b)のような課題があった。
(a) 弾性体からなるイヤーピースは、外耳道との密着性が良いので、放音部と外耳道との密閉性に優れており、音が外部に漏れにくいという利点がある。しかし、密閉性に優れているので、使用者に依っては、圧迫感があり、又、外部からの音の侵入が少なくなるため、平衡感覚が低下することもある。従って、使用者に依っては、装着感が良くないと感じることがある。
(b) 外耳道との密着性が良いので、コードから伝わる振動に起因するタッチノイズにより、音質が劣化する。
本考案のうちの請求項1に係る考案のイヤーピースは、外皮と、内皮と、複数の通気形成部とを備えている。前記外皮は、外耳道に挿脱自在に挿入するための中空の砲弾型をなし、前記砲弾型の先端に形成された先端開口部、前記砲弾型の後端に形成され、前記先端開口部よりも口径の大きな後端開口部、及び前記先端開口部の周辺に位置する環状の接触部を有している。前記内皮は、前記外皮内の中心軸に沿って配置され、スピーカユニット側の筒状の放音部が着脱自在に挿着される筒型をなし、前記筒型の一端の開口部が前記先端開口部に位置し、他端の開口部が前記後端開口部付近に位置している。前記複数の通気形成部は、前記外皮の表面において前記接触部と前記後端開口部との間に形成されている。
更に、前記通気形成部は、凹部、凸部又は開口部により形成され、前記外皮、前記内皮、及び前記複数の通気形成部は、弾性材により一体的に成形されている。
請求項2に係る考案のイヤーピースは、請求項1記載のイヤーピースにおいて、前記凹部は、溝形状又は窪み形状である。
請求項3に係る考案のイヤーピースは、請求項1記載のイヤーピースにおいて、前記凸部は、断面弧状、又は断面ほぼ方形の突起である。
請求項4に係る考案のイヤーピースは、請求項1記載のイヤーピースにおいて、前記開口部は、スリット状、円形、楕円形、方形、又は多角形のいずれか1つの貫通孔である。
請求項5に係る考案のイヤーピースは、請求項1〜4のいずれか1項に記載のイヤーピースにおいて、前記弾性材は、シリコーンゴムである。
請求項6に係る考案のヘッドホンは、ハウジングと、前記ハウジング内に収納され、音声信号により振動板が振動してこの振動板側から音声を出力するスピーカユニットと、前記ハウジングにおいて前記スピーカユニットの前記振動板側に突設され、前記振動板側から出力された前記音声を所定の方向に導いて放出する筒状の放音部と、前記放音部に着脱自在に装着される請求項1〜5のいずれか1項に記載のイヤーピースと、を備えている。
本考案のイヤーピース及びそれを用いたヘッドホンによれば、密閉度の低下に伴う外部への音漏れを最小限に抑えつつ(1)、以下の効果(2)〜(4)を奏することができる。
(1) 外耳道に挿入されたイヤーピースの外皮は、外耳道の周壁により中心軸方向に圧縮されるので、複数の通気形成部が収縮又はその周辺部が収縮して外皮の表面の凹凸形状が大きくなる。そのため、外耳道の周壁と外皮の表面の凹凸形状との間に複数の通気箇所が生じ、外耳道に対する接触面積が減少して密閉度が低下し、外部への音漏れが危惧される。しかし、外耳道の周壁により外皮が中心軸方向に圧縮されても、外皮の先端開口部の周辺に位置する環状の接触部が外耳道の周壁に接触すること、筒型の内皮の変形が小さいことから、密閉度の低下に伴う外部への音漏れを最小限に抑えることができる。又、複数の通気形成部の形状や配置を工夫することにより、密閉度を向上して音漏れを抑制することも可能である。
(2) ヘッドホン装着時において、外耳道の周壁と外皮の表面の凹凸形状との間に生じる複数の通気箇所により、微量の外気が外耳道内に入るので、耳への圧迫感が軽減されると共に平行感覚の低下が抑制され、装着感が向上する。
(3) ヘッドホン装着時において、外耳道の周壁と外皮の表面との接触面積が減少するので、コードから伝わるタッチノイズの耳への振動が低減され、音質の劣化を防止できる。
(4) ヘッドホン装着時において、外皮の表面に生じる凹凸形状により、外耳道の周壁への係合力が大きくなるので、イヤーピースが耳から外れにくくなり、イヤーピースの離脱を防止して安定した装着性を保持することができる。
本考案を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本考案の範囲を限定するものではない。
(実施例1の構成)
図1(a)、(b)は、本考案の実施例1におけるヘッドホンの概略の構成を示す図であり、同図(a)はヘッドホンの概略の断面図、及び同図(b)は同図(a)中のイヤーピースの斜視図である。更に、図2(a)〜(e)は、図1(b)のイヤーピースを示す構成図であり、同図(a)はイヤーピースの平面図、同図(b)は側面図、同図(c)は底面図、同図(d)は同図(a)中のI1−I2線断面図、及び、同図(e)は同図(a)中のI11−I12線断面図である。
図1(a)、(b)は、本考案の実施例1におけるヘッドホンの概略の構成を示す図であり、同図(a)はヘッドホンの概略の断面図、及び同図(b)は同図(a)中のイヤーピースの斜視図である。更に、図2(a)〜(e)は、図1(b)のイヤーピースを示す構成図であり、同図(a)はイヤーピースの平面図、同図(b)は側面図、同図(c)は底面図、同図(d)は同図(a)中のI1−I2線断面図、及び、同図(e)は同図(a)中のI11−I12線断面図である。
図1(a)に示すヘッドホンは、例えば、カナル式のインナーイヤーヘッドホンであり、ヘッドホン本体収納用のハウジング10を有している。ハウジング10は、例えば、音声出力側の前ハウジング11と、この背面側の後ハウジング12とを有し、これらの前ハウジング11と後ハウジング12とが、接着剤等により合掌状態に接合される構造になっている。前ハウジング11の前面には、筒状(例えば、円筒状)の放音部13が突設され、更に、後ハウジング12の背面に、筒状のコード引き出し部14が突設されている。放音部13は、前ハウジング11に対してほぼ垂直方向に突設されるか、あるいは垂直方向から一定角度傾斜した方向に突設されている。
前ハウジング11と後ハウジング12との接合箇所付近の内部には、環状の固定部材20を介して、スピーカユニット21が固定されている。スピーカユニット21は、例えば、外観がキャップ状をなし、この内部に、振動板や駆動部等からなるスピーカが収納され、音声信号により振動板が振動してこの振動板側から放音部13へ音声を出力するものである。
放音部13は、スピーカユニット21の振動板側から出力された音声を所定の方向に導いて放出するものであり、外周に環状凹部13aが形成され、放出端開口部内に、塵埃侵入防止用のフィルタ22が挿着されている。後ハウジング12におけるコード引き出し部14内には、コードブッシュ23により、音声信号伝送用のコード24の端末部が固定され、このコード24内の絶縁被覆電線24aが、スピーカユニット21に電気的に接続されている。
放音部13における外周の環状凹部13aには、イヤーピース30が着脱自在に装着されている。イヤーピース30は、外耳道に挿脱自在に挿入するための中空の砲弾型をなす外皮31と、この外皮31内の中心軸に沿って配置された内皮32と、外皮31の表面の所定箇所に形成された複数の通気形成部(例えば、凹部33)とを備え、これらの外皮31、内皮32、及び複数の凹部33が、弾性材により一体的に成形されている。
外皮31は、この中空の砲弾型の先端に形成された先端開口部31aと、その砲弾型の後端に形成され、先端開口部31aよりも口径の大きな後端開口部31bと、先端開口部31aの周辺に位置する環状の接触部31cとを有している。
内皮32は、スピーカユニット21側の円筒状の放音部13が着脱自在に挿着される筒型(例えば、円筒型)をなし、この筒型の一端の開口部32aが外皮31の先端開口部31aに位置し、他端の開口部32bが外皮31の後端開口部31b付近に位置している。図1では、内皮32の他端の開口部32bは、外皮31の後端開口部31bの内側に位置しているが、この開口部32bは、後端開口部31bの外側に突出していてもよい。又、内皮32の開口部32b付近の内部には、放音部13側の環状凹部13aに嵌合するための環状凸部32cを形成することが望ましい。
複数の凹部33は、外皮31の表面において環状の接触部31cと後端開口部31bとの間に中心軸方向に延び、且つこれらの複数の凹部33が外皮31の外周に等間隔に配置され、断面弧状の溝形状をしている。
イヤーピース30を形成している弾性材は、腰が強くて形状反発力も強い材質のものを用いると、外皮31の先端開口部31a及び接触部31cの潰れによる音質劣化を防止しつつ、外耳道へのフィット感を高めて安定した装着性と音質を保持できる。弾性材の材料は、ゴム等の種々のものを使用可能であるが、耐候性、耐熱性に優れ、人体への影響が無いこと等から、硬度40度程度のシリコーンゴムが好ましい。
(実施例1の動作)
本実施例1のヘッドホンを使用する場合、イヤーピース30の先端開口部31a及び接触部31c側をユーザの外耳道内へ挿入する。すると、イヤーピース30の外皮31が外耳道の周壁にガイドされながら、円滑に挿入される。外耳道の周壁と外皮31の表面との圧接力によって、ユーザの耳にヘッドホンが装着される。オーディオ機器等から出力された音声信号がコード24を通してヘッドホンに入力されると、スピーカユニット21内の振動板が振動して音声に変換され、この音声が放音部13及び内皮32を通って先端開口部31aからユーザの外耳道へ放出され、外耳道から鼓膜を含む中耳へと導かれる。
本実施例1のヘッドホンを使用する場合、イヤーピース30の先端開口部31a及び接触部31c側をユーザの外耳道内へ挿入する。すると、イヤーピース30の外皮31が外耳道の周壁にガイドされながら、円滑に挿入される。外耳道の周壁と外皮31の表面との圧接力によって、ユーザの耳にヘッドホンが装着される。オーディオ機器等から出力された音声信号がコード24を通してヘッドホンに入力されると、スピーカユニット21内の振動板が振動して音声に変換され、この音声が放音部13及び内皮32を通って先端開口部31aからユーザの外耳道へ放出され、外耳道から鼓膜を含む中耳へと導かれる。
(実施例1の効果)
本実施例1によれば、密閉度の低下に伴う外部への音漏れを最小限に抑えつつ(1)、以下の効果(2)〜(5)を奏することができる。
本実施例1によれば、密閉度の低下に伴う外部への音漏れを最小限に抑えつつ(1)、以下の効果(2)〜(5)を奏することができる。
(1) 外部への音漏れについて
外耳道に挿入されたイヤーピース30の外皮31は、外耳道の周壁により中心軸方向に圧縮されるので、複数の凹部33が収縮又はその周辺部が収縮して外皮31の表面の凹凸形状が大きくなる。そのため、外耳道の周壁と外皮31の表面の凹凸形状との間に複数の通気箇所が生じ、外耳道に対する接触面積が減少して密閉度が低下し、外部への音漏れが危惧される。しかし、外耳道の周壁により外皮31が中心軸方向に圧縮されても、外皮31の先端開口部31aの周辺に位置する環状の接触部31cが外耳道の周壁に接触すること、筒型の内皮32の変形が小さいことから、密閉度の低下に伴う外部への音漏れを最小限に抑えることができる。
外耳道に挿入されたイヤーピース30の外皮31は、外耳道の周壁により中心軸方向に圧縮されるので、複数の凹部33が収縮又はその周辺部が収縮して外皮31の表面の凹凸形状が大きくなる。そのため、外耳道の周壁と外皮31の表面の凹凸形状との間に複数の通気箇所が生じ、外耳道に対する接触面積が減少して密閉度が低下し、外部への音漏れが危惧される。しかし、外耳道の周壁により外皮31が中心軸方向に圧縮されても、外皮31の先端開口部31aの周辺に位置する環状の接触部31cが外耳道の周壁に接触すること、筒型の内皮32の変形が小さいことから、密閉度の低下に伴う外部への音漏れを最小限に抑えることができる。
(2) ヘッドホン装着時において、外耳道の周壁と外皮31の表面の凹凸形状との間に生じる複数の通気箇所により、微量の外気が外耳道内に入るので、耳への圧迫感が軽減されると共に平行感覚の低下が抑制され、装着感が向上する。
(3) ヘッドホン装着時において、外耳道の周壁と外皮31の表面との接触面積が減少するので、コード24から伝わるタッチノイズの耳への振動が低減され、音質の劣化を防止できる。
(4) ヘッドホン装着時において、外皮31の表面に生じる凹凸形状により、外耳道の周壁への係合力が大きくなるので、イヤーピース30が耳から外れにくくなり、イヤーピース30の離脱を防止して安定した装着性を保持することができる。
(5) 密閉度の低下に伴い、低音域が耳の内部に伝達されにくいという問題が危惧されるので、これについて図3−1及び図3−2を参照しつつ説明する。
図3−1は、従来のイヤーピース装着時のステレオ音声周波数(Hz)に対する音圧レベル(dB)の測定結果を示す波形図である。更に、図3−2は、本実施例1のイヤーピース装着時のステレオ音声周波数(Hz)に対する音圧レベル(dB)の測定結果を示す波形図である。
図3−1及び図3−2中のRchは右側チャネルの波形、Lchは左側チャネルの波形である。
測定条件は、疑似外耳道内の鼓膜部分に標準マイクロホンを設置し、この標準マイクロホンの出力信号を増幅器で増幅して記録計で記録する測定装置を使用した。従来のカナル式インナーイヤーヘッドホンのイヤーピースを疑似外耳道内に挿入して音圧レベルを測定すると共に、本実施例1のカナル式インナーイヤーヘッドホンのイヤーピース30を疑似外耳道内に挿入して音圧レベルを測定した。
図3−1及び図3−2の測定結果から、従来のイヤーピース装着時と本実施例1のイヤーピース装着時とを比較すると、低音域(200Hz以下)と高音域(15KHz以上)とにおいて、ほぼ同程度の音圧レベルとなり、両者に差が見られなかった。
しかし、測定者の実聴覚上、高音域においては、従来と本実施例1との間にはそれほど差が無いよう感じされたが、低音域においては、本実施例1の方が減少しているように感じられた。この原因は、測定装置の性能等に起因し、前記測定結果と測定者の実聴覚上との間に差が生じたものと思われる。
本実施例1において、低音域が減少する場合には、イヤーピース30の構成において、外皮31に比べて内皮32の硬度を大きくし、低音域の伝達効率を向上させたり、あるいは、スピーカユニット21における低音域の出力特性を向上させる等の工夫をすれば、低音域を効率良く耳の内部に伝達することが可能である。
図4(a)、(b)は、本考案の実施例2におけるイヤーピースを示す側面図であり、実施例1を示す図2(b)中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
図4(a)に示すイヤーピース30Aでは、外皮31の表面における環状の接触部31cと後端開口部31bとの間に、複数の通気形成部(例えば、凹部33A)が所定間隔に設けられている。各凹部33Aは、平面がほぼ長方形の溝形状になっている。イヤーピース30Aの中心軸方向に配置された2つの凹部33A,33A間の部分31dは、凹部が形成されていない。
このような構成の場合、外耳道に挿入されたイヤーピース30Aの外皮31は、外耳道の周壁により中心軸方向に圧縮されるので、複数の凹部33Aの溝幅が収縮して外皮31の表面の凹凸形状が大きくなる。この際、接触部31cと、2つの凹部33A,33A間の部分31dとには、円周方向に凹凸形状が生じない。そのため、実施例1に比べて、外耳道に対する密閉度が向上し、外部への音漏れを抑制できる。
なお、図4(a)において、左側の凹部33Aと右側の凹部33Aとを千鳥状に配置してもよい。これにより、外耳道へのイヤーピース30Aの挿入時において、密閉度がより向上する。
図4(b)に示すイヤーピース30Bでは、外皮31の表面における環状の接触部31cと後端開口部31bとの間に、複数の通気形成部(例えば、ディンプルである窪み33B)が所定間隔に設けられている。各窪み33Bは、平面が円形であり、イヤーピース30Bの中心軸方向に千鳥状に配置されている。
このような構成の場合、外耳道に挿入されたイヤーピース30Bの外皮31は、外耳道の周壁により中心軸方向に圧縮されるので、複数の窪み33Bの口径が収縮して外皮31の表面の凹凸形状が大きくなる。この際、接触部31cには、円周方向に凹凸形状が生じないし、イヤーピース30Bの中心軸方向において複数の窪み33B間に、連続した凹凸形状が生じない。そのため、図4(b)のイヤーピース30Aとほぼ同様に、外耳道に対する密閉度が向上し、外部への音漏れを抑制できる。
(変形例)
本考案は、上記実施例1、2に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(i)、(ii)のようなものがある。
本考案は、上記実施例1、2に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(i)、(ii)のようなものがある。
(i) 図1のイヤーピース30の凹部33、図4(a)のイヤーピース33Aの凹部33A、あるいは、図4(b)のイヤーピース30Bの窪み33Bに代えて、他の通気形成部(例えば、凸部又は開口部)を設けてもよい。凸部は、断面弧状、又は断面ほぼ方形等の突起により形成されている。又、開口部は、スリット状、円形、楕円形、方形、又は多角形等の貫通孔により形成されている。このような構成に変形しても、実施例1、2とほぼ同様の作用効果を奏することができる。
(ii) 図1、図4に示すイヤーピース30,30A,30Bの全体の形状や構造を図示以外のものに変形したり、あるいは、ハウジング10、放音部13、及びスピーカユニット21を図示以外の形状や構造に変更してもよい。
10 ハウジング
13 放音部
21 スピーカユニット
30,30A,30B イヤーピース
31 外皮
31a 先端開口部
31b 後端開口部
31c 接触部
32 内皮
32a,32b 開口部
33,33A 凹部
33B 窪み
13 放音部
21 スピーカユニット
30,30A,30B イヤーピース
31 外皮
31a 先端開口部
31b 後端開口部
31c 接触部
32 内皮
32a,32b 開口部
33,33A 凹部
33B 窪み
Claims (6)
- 外耳道に挿脱自在に挿入するための中空の砲弾型をなし、前記砲弾型の先端に形成された先端開口部、前記砲弾型の後端に形成され、前記先端開口部よりも口径の大きな後端開口部、及び前記先端開口部の周辺に位置する環状の接触部を有する外皮と、
前記外皮内の中心軸に沿って配置され、スピーカユニット側の筒状の放音部が着脱自在に挿着される筒型をなし、前記筒型の一端の開口部が前記先端開口部に位置し、他端の開口部が前記後端開口部付近に位置する内皮と、
前記外皮の表面において前記接触部と前記後端開口部との間に形成された複数の通気形成部とを備え、
前記通気形成部は、凹部、凸部又は開口部により形成され、
前記外皮、前記内皮、及び前記複数の通気形成部は、弾性材により一体的に成形されていることを特徴とするイヤーピース。 - 前記凹部は、溝形状又は窪み形状であることを特徴とする請求項1記載のイヤーピース。
- 前記凸部は、断面弧状、又は断面ほぼ方形の突起であることを特徴とする請求項1記載のイヤーピース。
- 前記開口部は、スリット状、円形、楕円形、方形、又は多角形のいずれか1つの貫通孔であることを特徴とする請求項1記載のイヤーピース。
- 前記弾性材は、シリコーンゴムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のイヤーピース。
- ハウジングと、
前記ハウジング内に収納され、音声信号により振動板が振動してこの振動板側から音声を出力するスピーカユニットと、
前記ハウジングにおいて前記スピーカユニットの前記振動板側に突設され、前記振動板側から出力された前記音声を所定の方向に導いて放出する筒状の放音部と、
前記放音部に着脱自在に装着される請求項1〜5のいずれか1項に記載のイヤーピースと、
を備えたことを特徴とするヘッドホン。
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