JP3160913B2 - X線分光素子 - Google Patents

X線分光素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は単色X線光束をとりだす
ためのX線分光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】X線分光素子は、入射X線をブラッグ反
射させ、単色化したX線光束をとりだすものである。こ
のX線分光素子には完全結晶(Si, Geなどの単結晶)が
用いられ、その形態としては、表面での1回の反射を利
用する単体の分光結晶や、結晶にコの字型の溝を形成し
溝の両側の壁面での2回の反射を利用するチャンネルカ
ット分光結晶などがある。また、高分解能化を図るため
2個の分光結晶を用いた分光装置をX線回折装置に付設
し、入射特性X線のフィルターとして用いる提案もなさ
れている。
【0003】一方、近年、基板上に薄膜単結晶層を設け
たデバイスが激増している。このようなデバイスにおけ
る薄膜の構造解析、あるいはその場観察の技術として、
XANESの測定や全反射を用いた薄膜計測法による測
定は最適なものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には以下に述べるような問題点があった。2個の
分光結晶を用いた前記分光装置では、各分光結晶の方位
は手動調整で半固定となっているため方位合わせが困難
であり、また2個の分光結晶の両回転軸を同期させて回
転すると精度がでないなどの欠点があった。
【0005】一方、単体の分光結晶をXANESの測定
や全反射を利用した薄膜計測法による測定に用いた場
合、必要な分解能を得ることができない。また、チャン
ネルカットを分光結晶をこれらの測定に用いた場合、必
要な高分解能を達成するためにはスリット用いなければ
ならないが、これはとりだされるX線光束の強度低下を
招く。
【0006】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたもので、X線光束の強度を低下させること
なく高分解能化が達成されかつ分光結晶の方位調整が容
易に行えるX線分光素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、主体が半導体単結晶のチャンネル
カット分光結晶からなり、さらに該半導体単結晶内部に
入射されるX線フォトンを計測するための半導体検出器
該分光結晶の射出面の背後に一体に備えていることを
特徴とするX線分光素子が提供される。
【0008】また、モノクロメータとして作用する結晶
層の厚さは消衰距離より大きいことが望ましい。
【0009】更に、前記半導体検出器は、該半導体単結
晶の一部よりなる真性半導体結晶層と、該結晶層をはさ
んで形成されるn型層及びp型層と、これらの上に設け
られる電極層と、該電極層より信号をとりだすための配
線とからなる1個又は複数個の半導体検出素子を空間的
に配列したものとすることができる。
【0010】
【作用】本発明では、一体に設けられた半導体検出器に
より当該分光素子が受光するX線光束強度のモニターが
行えることから、分光結晶の方位調整が非常に容易とな
る上、とりだされるX線光束の強度を低下させずに高分
解能化が実現される。
【0011】
【実施例】以下本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。図1は本発明による一実施例のX線分光素子の構成
を示す斜視図、図2はこのX線分光素子に備えられた半
導体検出器の拡大斜視図である。
【0012】本実施例のX線分光素子は、その主体が、
図1に示すように、例えばノンドープのSi, Geなどの完
全結晶をコの字型に加工し作製したチャンネルカット分
光結晶からなる。このチャンネルカット分光結晶を用い
た分光素子は、受光部と射出部が一体の結晶よりなるた
め受光面でブラッグ反射されたX線光束の全て(分散も
含めて)が射出面でもブラッグ反射を起こし低反射とな
る、入射光束と反射光束とが平行となる、等の利点を有
する。図中1は受光面結晶壁、2は射出面結晶壁、3は
受光面、4は射出面である。コの字型で分離された各結
晶壁1、2の内面である受光面3及び射出面4は本例で
は互いに平行となっているが、非対称反射を利用する場
合には非平行とすることができる。射出面結晶壁2の外
側面には半導体検出器5が一体に設けられている。この
半導体検出器5の構成を図2に基づいて説明すると、ま
ず、射出面結晶壁2の外側面に断面矩形で細幅の梁状部
6が図中鉛直方向に形成されている。この梁状部6は真
性半導体結晶からなり、例えばダイシングやエッチング
により厚さ5mm程度に形成される。この梁状部6の片面
には薄いn型層7が設けられ、他面には薄いp型層8が
設けられ、更にその上にはAuなどからなる電極層9、1
0が設けられ、これら電極層9、10には信号とりだし
のための配線11、12が接続され、これらにより半導
体検出器が構成されている。なお、上記においてp型
層、n型層の関係は逆転して構成してもよい。
【0013】動作について説明すると、受光面3に入射
したX線光束は、その波長をλ、利用する反射指数を例
えば(111)、d(111)を(111)面の面間
隔、θをX線光束と(111)面のなす角としたとき、
2d(111)sinθ=λなる関係式が満足される場
合、該受光面3より射出面4へブラッグ反射される。そ
してブラッグ反射され射出面4に入射したX線光束は、
そこで直進するものとさらにブラッグ反射されるものと
に分かれる。反射されたX線光束は射出面4からとりだ
され本実施例の分光素子出力となる。一方、射出面4か
ら射出面結晶壁2部に直進したX線光束は上記の如く構
成された半導体検出器5に入射する。このとき半導体検
出器5は接合の逆方向にバイアスされており、入射した
X線フォトンにより生成された電子、ホール対数のパル
スが電極9、10間に検出されることになる。ここで射
出面4においてモノクロメータとして作用する結晶層の
厚さをX線の消衰距離(結晶層が回折を起こすX線波長
と反射の指数により決定され、一般に数ミクロンないし
数十ミクロンである。)より十分大きくとっておくこと
により、射出面4にて反射されるX線光束の強度は十分
大きく飽和値になり、半導体検出器5の設置による反射
効率への影響はなくなる。しかも、射出面4にて反射さ
れるX線光束の強度と半導体検出器5で検出されるX線
強度とは比例関係になる。その上、本実施例のX線分光
素子を用いれば、半導体検出器5の検出結果により、自
己が射出するX線光束が最大となる適正な分光結晶方位
を求め、自己で制御追従する分光装置も実現できる。従
って、同期精度の向上が期待できる。
【0014】次に、本発明によるX線分光素子の別の実
施例(参考例)につき説明する。図3にこの実施例に係
るX線分光素子を斜視図にて示す。図3の実施例のX線
分光素子は、その主体が、例えばノンドープのSi,G
eなどの単体の完全結晶からなる。モノクロメータとし
てX線光束をブラッグ反射する結晶層21の厚さは上記
と同様に消衰距離以上に十分大きくとる。該結晶層21
の背後には複数個の半導体検出素子からなる半導体検出
器が設けられる。これについて説明すると、まず、結晶
層21の背後の真性半導体結晶層22には図示の如く内
部にはn型層23、外周部にはp型層24が形成され
る。外周部のp型層24の上には上下左右の25ないし
28のAuなどからなる電極層が形成され、一方、n型
層23の内側には共通電極層29が形成され、電極層2
5ないし28からは信号とりだしのための配線30ない
し33が接続され、共通電極層29からは配線34が接
続され、上下左右の各素子からなる半導体検出器が構成
されている。各半導体検出素子から得られるX線強度信
号を比較演算することにより、その演算結果は最適な分
光素子方位の制御に利用される。なお、上記においてp
型層、n型層の関係は逆転して構成してもよい。また、
p型層、n型層の形成は、イオン打ち込みなどのプレナ
ー技術を用いることもでき、さらに半導体検出器は上記
のような形態以外の適宜の形態として構成することも可
能である。
【0015】
【発明の効果】本発明のX線分光素子は、モノクロメー
タとして作用する半導体単結晶内部に入射されるX線フ
ォトンを計測するための半導体検出器を一体に備えてい
るため、以下のような顕著な効果を奏する。当該X線
分光素子を構成する分光結晶の最適な方位を分光結晶自
身が検出できるので、ZANES測定や全反射測定など
の空間的かつエネルギー的に高分解能を要求される構造
解析評価やその場観察に使用できる高精度な分光素子が
実現できる。また、従来は一般に分光結晶の方位調整を
X線を受光しながら行っていたため被爆が避けられず危
険であり、かつ根気のいる調整が必要であったが、本発
明のX線分光素子によれば、この調整を自動的に行うこ
とができる。従って、今日の薄膜、超薄膜デバイスでも
っとも必要とされる評価、制御のための技術の提供が可
能となる。分光結晶としてチャンネルカットタイプの
ものを用いたので、最初の分光面(入射面)でブラッグ
反射されたX線光束は次の分光面(射出面)を通過する
ため波長分散がほとんどなくなり、より一層の高分解能
化が達成される。またモノクロメータとして作用する
結晶層の厚さを消衰距離より十分大きとることによ
り、反射されるX線強度を飽和値まで大きくすることが
でき、結晶内に半導体検出器を構成しても反射効率に影
響を与えない。また、当該X線分光素子によりとりださ
れるX線の強度が半導体検出器によるモニター強度と比
例するようになるため、該半導体検出器の出力をモニタ
ーすることにより、同期精度の向上が期待できる。複
数の半導体検出素子により半導体検出器を構成した場
合、これらの検出信号を比較演算することにより、より
正確な分光素子方位の決定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のX線分光素子の構成を示す
斜視図である。
【図2】図1の実施例の半導体検出器の拡大斜視図であ
る。
【図3】本発明の別の実施例(参考例)のX線分光素子
の構成を示す斜視図である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21K 1/06 G01T 1/24

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主体が半導体単結晶のチャンネルカット
    分光結晶からなり、さらに該半導体単結晶内部に入射さ
    れるX線フォトンを計測するための半導体検出器を該分
    光結晶の射出面の背後に一体に備えていることを特徴と
    するX線分光素子。
  2. 【請求項2】 モノクロメータとして作用する結晶層の
    厚さが消衰距離より大きいことを特徴とする請求項1に
    記載のX線分光素子。
  3. 【請求項3】 該半導体検出器は、該半導体単結晶の一
    部よりなる真性半導体結晶層と、該結晶層をはさんで形
    成されるn型層及びp型層と、これらの上に設けられる
    電極層と、該電極層より信号をとりだすための配線とか
    らなる1個又は複数個の半導体検出素子を空間的に配列
    したものであることを特徴とする請求項1又は2に記載
    のX線分光素子。
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