JP3160800U - 装飾緑化装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】植物を利用して装飾でき、少量の培養液でも良好に植物を栽培できて水管理に優れ室内でも簡単に設置して利用できる装飾緑化装置を提供する。【解決手段】筒中心軸Mを縦にして配置された中空筒からなり、周壁に植物の根を挿入可能な複数の挿入孔22が穿孔された非透水性の栽培筒体12と、栽培筒体内壁に当接するように周設配置され中空筒状に形成された厚みの薄い保水材14と、保水材14に培養液を供給する培養液供給手段と、栽培筒体12よりも小さな中空筒体であり、栽培筒体内壁に当接する保水材14の内側に配置され栽培筒体12との間に保水材14を挟装させて保持する保持力を有する非透水性の筒状支持具18と、を備えたことを特徴とする装飾緑化装置10から構成される。【選択図】図2
Description
本考案は、室内または室外などに場所を取らずに設置して、草花や野菜、ハーブ等の植物を利用して装飾できる装飾緑化装置に関する。
従来から、植物の栽培方法として培養液を用いて成育に必要な床土などを必要とせずに栽培を比較的容易に行なえる水耕栽培が実施されている。例えば、連通した管状の通水路内に培養液を通流させながら苗の根部が培養液に浸る様な状態として栽培する方法や、培養液を貯留した複数の平箱状の水槽を積層状に配置し培養液を循環用ポンプ等で一番高い水槽に圧送しながら水耕栽培を行なう方法が知られていた(例えば、特許文献1、明細書「0002」参照)。しかしこのような従来の水耕栽培では、装置の占有面積が大きくなるとともに、装置コストも高価であるうえ、酸素不足になりやすく植物の生育が悪い等の問題があった。よって、従来の水耕栽培は室内に設置して観賞用またはインテリアとして利用するのには実用性が低かった。そこで本出願人は、実用新案登録第3058252号(以下、特許文献1)において、場所を取らず室内に容易に設置して装飾できる水耕栽培装置を提案した。特許文献1の水耕栽培装置は、複数の孔12が周面に穿孔され上面が覆蓋された縦長の密閉中空筒14と、該中空筒14内に設けられ保水性を有するとともに植物の成長に伴いその根部を受入れ保持し得る保持穴16を備えた培養部18と、該培養部18に培養液を供給する培養液供給手段20と、を備えている。そして、中空筒の周面全体に植物を簡易に植付けて栽培することが可能で、場所を取らず室内に容易に設置できて観賞用としても美観的に優れるとともに装置の製造コストを低廉にし得るものであった。
特許文献1の水耕栽培装置では、培養部18は、中空筒14内に設けた通液用パイプ22と、その周囲に配設される前記保持穴16を有する培養体24と、からなる。培養体24は、粗目状に編みこまれた網体26を中空筒14内面に接触する様に内部一杯に充填収容して構成されていた。したがって、培養液供給手段20により中空筒内の網体26に供給される培養液は、上面中央部から放射状に広がる様に中空筒内空間の略全体に広がって下方に流れることとなる。その結果、中空筒内空間全体を満たすように大量の培養液が使用されるので、植物の栽培に必要十分な量よりも多くの培養液を無駄に流してしまっていた。よって、水道代や電気代がかかるとともに、水を受ける受槽やポンプ等の各構成部材が大型化、重量化、高コスト化するうえ、室内に置く場合には特に水漏れに注意する必要があって水の管理が煩雑となる問題があり、さらなる改善が要求されていた。
本考案は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その一つの目的は、植物を利用して装飾に用いられる装置であり、少量の培養液でも良好に植物を栽培でき、水管理に優れ、室内室外を問わず簡単に設置できる装飾緑化装置を提供することにある。
上記課題を解決するために本考案は、筒中心軸Mを縦にして配置された中空筒からなり、周壁に植物の根Rを挿入可能な複数の挿入孔22が穿孔された非透水性の栽培筒体12と、栽培筒体内壁12aに当接するように周設配置され中空筒状に形成された厚みの薄い保水材14と、保水材14に培養液Lを供給する培養液供給手段16と、栽培筒体12よりも小さな中空筒体であり、栽培筒体内壁12aに当接する保水材14の内側に配置され栽培筒体12との間に保水材14を挟装させて保持する保持力を有する非透水性の筒状支持具18と、を備えたことを特徴とする装飾緑化装置10から構成される。装飾緑化装置10は、屋内でも屋外でも任意の場所に設置して利用でき、省スペースで効率的に植物を利用した緑化装飾を行える。栽培筒体12の大きさ、形状は任意でもよく、挿入孔22の数、大きさ形状等も任意でよい。保水材14は、例えば、保水性とともに通気性等を確保できる化学繊維や天然繊維等で形成してもよい。保水材14を化学繊維で形成すると、腐食せず長期間変質しにくいので培養液の流下通水性及び通気性を良好に維持でき、植物の成長を損なうことなく長期使用できる。筒状支持具18は、一つの部材のみで構成してもよく、複数の部材を積層状に重ねて構成してもよい。
また、筒状支持具18は、弾性変形及び復元自在な中空筒で形成されていることとしてもよい。
また、筒状支持具18は、周壁が弾性変形及び復元する筒状のネット部材24と、ネット部材24の外周壁に被覆させた遮水シート26と、を含むこととしてもよい。
また、縦軸状態で配置された栽培筒体12の周壁に横貫通状に複数の挿入孔22が穿孔されており、栽培筒体12には、上方から流下する培養液が挿入孔22から栽培筒体外側へ漏れるのを防止する水漏れ防止構造46が設けられたこととしてもよい。
また、水漏れ防止構造46は、挿入孔縁の全周囲に設けられたクッション性素材のリング状部材48からなることとしてもよい。
本考案の装飾緑化装置によれば、筒中心軸を縦にして配置された中空筒からなり、周壁に植物の根を挿入可能な複数の挿入孔が穿孔された非透水性の栽培筒体と、栽培筒体内壁に当接するように周設配置され中空筒状に形成された厚みの薄い保水材と、保水材に培養液を供給する培養液供給手段と、栽培筒体よりも小さな中空筒体であり、栽培筒体内壁に当接する保水材の内側に配置され栽培筒体との間に保水材を挟装させて保持する保持力を有する非透水性の筒状支持具と、を備えたことから、複数の植物を同時に立体的に配置させうる設置効率が高い装置構造でありながら、筒状保持具により厚みの薄い保水材を簡単な構成で栽培筒体内に確実に保持させ、該厚みの薄い保水材に培養液を供給する結果、栽培筒体内に少量の培養液を供給するだけで良く、培養液を有効に利用して良好に植物を栽培できる。よって、少量の培養液の使用で済むので、水道代、培養液供給手段の駆動用の電気代等を含む栽培管理に係る費用が従来に比べて安価にできる。さらに、水の管理がしやすく、室内室外問わず簡単に設置して利用することができ、実用性が高い。さらに、栽培筒体の支持構造や、培養液供給手段等に用いられるポンプや流下してくる培養液の回収構造等も小型化することもでき、装置全体をより軽量化、省スペース化することができるとともに、装飾緑化装置を低コストで製造でき初期費用も安い。また、装置のメンテナンスも楽に行える。
また、筒状支持具は、弾性変形及び復元自在な中空筒で形成されている構成とすることにより、簡単な構成で筒状支持具を具体的に実現できると同時に、挿入孔から挿入した植物の根の保持も実現でき、植物の根を傷めることなく挿入操作を簡単に行なって、確実に保持できる。
また、筒状支持具は、周壁が弾性変形及び復元する筒状のネット部材と、ネット部材の外周壁に被覆させた遮水シートと、を含む構成とすることにより、弾性変形、復元構造と、非透水機能とを簡単な構造で軽量に構成でき、低コストで製造できる。また、必要に応じて部材の交換や清掃等を含むメンテナンスを簡単に行なえる。
また、縦軸状態で配置された栽培筒体の周壁に横貫通状に複数の挿入孔が穿孔されており、栽培筒体には、上方から流下する培養液が挿入孔から栽培筒体外側へ漏れるのを防止する水漏れ防止構造が設けられた構成とすることにより、挿入孔から外部に水が漏れて室内の床や壁を濡らすがことなく、室内にも手軽に設置して利用でき、実用性が高い。
また、水漏れ防止構造は、挿入孔縁の全周囲に設けられたクッション性素材のリング状部材からなる構成とすることにより、例えば、柔らかい合成樹脂やゴム等でリング状部材を形成して水濡れ防止構造を簡単な構成で実現できる。また、挿入孔に挿入させた植物を傷めにくい。
以下、添付図面を参照しつつ本考案の装飾緑化装置の実施の形態について説明する。本実施形態の装飾緑化装置は、水に養分を溶かした培養液により花や観葉植物、野菜等の緑化植物を水耕栽培するものであり、省スペースで複数の植物を同時に配置させて、室内、屋外の様々な場所に簡易に設置して装飾することができる装置である。図1ないし図9は、本考案の装飾緑化装置の一実施形態を示している。図1、図2に示すように、本実施形態において、装飾緑化装置10は、栽培筒体12と、保水材14と、培養液供給手段16と、筒状支持具18と、を備えている。なお、緑化用の植物は、例えば、花や観葉植物のように観賞用のものを主として利用できるが、例えば、野菜やハーブのように食べられる植物を室内やベランダ等で簡易に栽培するのに利用することもできる。
図1、図2に示すように、栽培筒体12は、非透水性素材で形成された中空筒体からなり、筒中心軸Mを縦にして配置される。栽培筒体12は、中空内部に配置される保水材14や筒状支持具18を収容し、外面側を保護しつつ意匠感を形成する外筒であり、多数の栽培する植物を立体的に同時に保持する。図3、図4にも示すように、本実施形態では、栽培筒体12は、例えば、非透水性素材としてポリ塩化ビニルからなり、縦長の円筒形状に加工して周壁を形成させた中空円筒体からなる。ポリ塩化ビニルは、軽量で強度、耐水性及び耐薬品性、耐候性が高く、腐食、劣化しにくい。したがって、栽培筒体12の軽量化、高耐久性を実現できるとともに、後述のように内部に流下させる培養液を外側へ水漏れさせることなく確実な防水が可能であり、長期間の使用にも耐えうる。また、切断、接合などの加工も容易で、栽培筒体の製造コストを廉価にできると同時に、素材そのものを着色可能であり栽培筒体自体の外観も意匠感を良く形成できる。栽培筒体12は、例えば、高さが1.8m程度、直径が40cm程度の大きさで縦長く設けられている。なお、栽培筒体の高さは任意でよく、例えば数m以上の高さや、数十cm程度の高さに設計してもよい。また、栽培筒体の直径も任意に設定してもよく、例えば、家庭用としては10〜数十cm程度でもよく、会社や大きなホールやエントランス等の広い場所では1m以上の大型のものでもよい。また、栽培筒体12は円筒形状に限らず、例えば、任意の曲率の楕円形や三角形や四角形など多角形として形成してもよく、大きさも設置場所や栽培植物に応じて任意に設定してもよい。また、栽培筒体12の上端側は、図2上では開口して記載しているが、蓋を装着してほこりやゴミが入らないように閉鎖してもよい。図1に示すように、本実施形態では、栽培筒体12は、例えば、内部に培養液の貯留空間が形成された貯液タンク20に支持手段21を介して下端を支持されて縦軸状態で立設して配置されている。栽培筒体12は、その下端を貯液タンク20内に突出させて配置されているとともに、栽培筒体12の内部空間と貯液タンク20の貯留空間とは互いに連通しており、栽培筒体12内の保水材14を流下した培養液を内部の貯留空間に回収保持される。貯液タンク20は、例えば、ポリ塩化ビニルやプラスチック等の耐水性を有した硬質な素材からなり、上面を開口した矩形箱状に形成されている。なお、貯液タンク20は、矩形箱に限らずコンパクトで栽培筒体12を支持して自立し得る安定性があれば多角形や円筒形など任意形状、大きさで形成してよい。また、貯液タンク20を別個に設けずに、栽培筒体の下部に培養液を回収する貯留空間を形成し、栽培筒体自体を自立させる構造としてもよい。
栽培筒体12の周壁には、植物の根Rを挿入可能な多数の挿入孔22が穿孔されている。図9に示すように、多数の挿入孔22に植物Pを保持させることで限られたスペースで多数の植物を立体的に栽培できる。栽培筒体12の周壁に花植物等を保持させることで、外周面全体が花に覆われた立体的な栽培を実現でき、視覚的にどの方向から見ても美観に優れた状態で設置できる。図1、図2に示すように、本実施形態では、挿入孔22は、例えば、円形状に形成されており、縦に配置された栽培筒体12の周壁を横貫通状に穿孔されている。これらの複数の挿入孔22は、互いに規則的又は不規則に離隔した位置に設定され、植物Pが成長しても干渉しないようになっている。挿入孔22には、後述のようにゴムパッキンのようなリング状部材48が取り付けられている。
保水材14は、栽培筒体12内において培養液をある程度保水しながら流下させる機能を有し、挿入孔22から挿入された植物の根Rに培養液を供給する保水手段である。図2、図3、図4に示すように、保水材14は、例えば、空気が通流可能な網目状の多数の空隙を有する薄肉厚の中空筒状に形成され、栽培筒体内壁12aに当接するように周設配置され、筒状支持具18により支持されている。なお、図3、図4上では、説明のために間隔をあけて記載している。本実施形態では、保水材14は、例えば、寒冷紗のように、化学繊維又は天然繊維を粗目で編み込んで形成させた、厚みが比較的薄くかつ柔軟性がある繊維布材等の網目状の可撓シートからなり、該網目状の可撓シートを栽培筒体の内径と略同じ大きさの中空円筒状に加工して形成されている。網目状の可撓シートは柔軟性があるので、植物の根Rを挿入する際に根を傷めることがないうえ、網目状の間隙により内部の表面積を拡大して培養液が間隙に浸透することで高い保水能力を有すると同時に、網目内の間隙を空気が自由に通流するので植物Pの栽培に適した環境を実現する。
筒状支持具18は、栽培筒体12内において保水材14の内側に配置され、該保水材14を栽培筒体12との間に挟装させて保持する保持力を有する支持手段である。図3、図4に示すように、筒状支持具18は、栽培筒体12よりも小さな中空筒からなり、栽培筒体12内に嵌合状に収容され、栽培筒体12との間に保水材14の厚みと同等か若干大きい程度の円筒状の幅狭い流下空間Dを形成する。この狭い流下空間D内に厚みの薄い保水材14を間に挟み込むように配置させて支持している。筒状支持具18は、内側へ培養液を通さないように非透水性素材から形成されている。よって、非透水性の筒状支持具18と非透水性の栽培筒体12との間の幅狭い流下空間D内にのみ培養液を流下させる。すなわち、幅狭い流下空間Dが、植物の根Pが入る培養空間となっており、少量の培養液での栽培構造を具体的に実現できる。また、栽培筒体12の構造部分では外側から内側へ、栽培筒体12、保水材14、筒状保持具18の順に積層された多重筒構造を構成しているともいえる。筒状支持具18の筒内側の空間には保水材14等を存在させておらず、後述のパイプ部材以外の構成部材が何も無いスペースとなっている。本実施形態では、筒状支持具18は、例えば、栽培筒体12より径が小さく、周壁が弾性変形及び復元する中空円筒体からなる。
図2、図3、図4に示すように、より具体的には、筒状支持具18は、例えば、円筒形状のネット部材24と、ネット部材24の外周壁に被覆させた遮水シート26と、を含む。ネット部材24は、保水材14の保持力を発揮させる構成要素である。ネット部材24は、例えば、プラスチックや金属等からなるネット材からなり、比較的大きなメッシュの格子状または網目状に形成されている。ネット部材24は、軽量で、かつある程度の弾性力を有するとともに、保水材14を形成する網目状の可撓シートに比較して柔軟性が低く保水材14の内側に配置された状態で中空円筒形状を保持できる程度の剛性があり、外周面側から内側に向けて力を加えると内側に弾性変形し、力を解除すると弾性復元する。ネット部材24は、栽培筒体内に収容された際に、この弾性復元力により外側すなわち栽培筒体側へ向けた保持力を作用させて保水材14を保持する。さらに、図5に示すように、ネット部材24の弾性復元力により、挿入孔22から挿入された植物Pの根Rを栽培筒体内壁12aと保水材14との間に挟装させて保持する保持力を作用させ、植物の根を傷つけることなく確実に保持することができる。遮水シート26は、非透水機能を発揮させる構成要素であり、例えば、薄いビニルシートをネット部材24の外周壁面に巻き付け状に配置される。すなわち、本実施形態では、筒状支持具18は2層構造となっており、保持力と非透水性能とをそれぞれ別々の部材で構成している。遮水シート26は、保水材14と同時にネット部材による外側へ向けた保持力により保持される。なお、図3、図4上では、説明のためにネット部材24、遮水シート26、保水材14との間隔をあけて記載している。なお、筒状支持具18は、上記のようにネット部材と遮水シートの2つの部材で構成する態様に限らず、例えば、1つの部材で非透水性と保持力とを同時に兼ね備える構造としてもよい。
培養液供給手段16は、例えば、水に養分を混ぜた培養液Lを保水材14に供給する供給手段である。図1、図4、図7に示すように、培養液供給手段16は、保水材14が挟装されている栽培筒体12と筒状支持具18との間の狭い流下空間D内にのみ培養液Lを流下させる。本実施形態では、培養液供給手段16は、供給用の培養液Lを貯留した貯液タンク20と、内部に培養液Lを通流させて栽培筒体12の上端側から狭い流下空間D内に培養液Lを流下させる通液管30と、貯液タンク20内に設定されて培養液Lを通液管30に供給する水中ポンプ32と、を含む。
貯液タンク20は、上述のように栽培筒体12内の保水材14を流下した培養液を内部の貯留空間に回収保持する。通液管30は、例えば、ビニルホース等の軟質の合成樹脂製チューブ材からなり、複数のパイプ部材36〜40を組み合わせて構成されている。通液管30は、例えば、一端を水中ポンプ32の吐出部に接続され筒状支持具18の中空内部を縦に配設された縦パイプ36と、栽培筒体12の上端縁側に環状に配設された環状パイプ38と、縦パイプ36の上端と環状パイプ38とを接続した接続パイプ40と、からなる。本実施形態では、通液管30は、中空筒からなる栽培筒体12及び筒状支持具18の内部空間を利用して効率よいパイプの配置構成を実現しており、パイプを外部に配設させて意匠感を損なうようなこともなく、かつ省スペース化を実現している。図4、図6に示すように、環状パイプ38は、栽培筒体12と筒状支持具18との間の狭い流下空間Dに対応して配置されており、環状パイプ38の下面側には、円周方向に互いに離隔した位置に複数の給水孔42が穿孔されている。環状パイプ38は、栽培筒体12と筒状支持具18の上端側に支持されており、水が外部に漏れないように水密パッキン43等が介設されている。培養液Lは水中ポンプ32により縦パイプ36、接続パイプ40、環状パイプ38の順に通流して、該環状パイプ38の給水孔42から狭い流下空間D内に均等に流下し保水材14に供給される。そして、保水材14に保水されつつ、次第に流下して下端から貯液タンク20内に回収される。
水中ポンプ32は、比較的小型に設けられたものであり貯液タンク20内の培養液中に配置されて図示しない電源から電気供給されて培養液Lを通液管30に供給する。本実施形態では、水中ポンプ32は、タイマー装置44に電気的に接続されており該ポンプの駆動、停止が自動制御運転され、断続的に培養液を供給するようになっている。タイマー装置44は、所定の時間を計時するタイマー制御手段であり、タイマーで計時しながら所定時間間隔で、例えば、1時間ごとに3分間だけ水中ポンプ32を駆動させて培養液Lを保水材14に供給するように制御する。例えば、保水材に常時培養液を供給すると、水、電気が無駄に消費されるとともに、植物の根が挿入孔22から外側に発達してしまう問題が生じてしまう。また、植物の根が外に張出すと、栽培筒体内を流下してくる培養液が根を伝って外側に漏れてしまい、室内の床を濡らしてしまうおそれもある。よって、上述のようにタイマーにより培養液の供給タイミングを適度にコントロールすることにより、植物の根の生育を外側に出すことなく良好に栽培することができる。なお、タイマーは、機械的又は電気的なタイマーで実現してもよい。また、タイマーの時間設定は、装置の大きさや、植物の種類、栽培本数、生育状況等に応じて任意に設定してもよい。培養液供給手段16は、栽培筒体12と筒状支持具18と間の狭い流下空間Dとその間に配置された保水材14の保水性能とにより培養液Lを極めて少量ずつ供給すればよく、水管理を簡易にして、小型水中ポンプを使用できコンパクト化、コスト低廉化を実現できる。
図5、図7に示すように、栽培筒体12には、上方から流下する培養液Lが挿入孔22から栽培筒体12外側へ漏れるのを防止する水漏れ防止構造46が設けられている。図5のように、挿入孔22から植物Pの根Rが挿入されて、流下空間D内で保持されると、保水材14及び筒状支持具16は根を受け入れた分だけ内側に湾曲変形して空隙部分が大きくなる。水漏れ防止構造46は、例えば、挿入孔22の一部に垂設する水切り壁のように構成されて、流下してくる培養液が挿入孔22から外側へ漏れるのを防止する。本実施形態では、水漏れ防止構造46は、例えば、比較的柔らかいゴムや合成樹脂等のクッション性素材からなり、挿入孔22縁の全周囲に設けられたリング状部材48からなる。なお、水漏れ防止構造46は、リング状部材48に限らず、例えば、図9に示すように挿入孔22の上縁側だけに円弧状に取り付けたゴム等の素材で形成される円弧状部材50を含む構成や、図10に示すように挿入孔22の上部側を閉鎖するように取り付けられるテープ状部材52を含む構成等、その他任意の構成でもよい。
次に、本実施形態に係る装飾緑化装置10の作用について説明する。例えば、装飾緑化装置10を室内(又は室外)の任意の場所に設置しておき、周壁に穿孔された挿入孔22から花等の植物Pの苗を保持させて管理する。なお、栽培する植物Pとしては、例えば、ベゴニア、パンジー、ラン、シンビジウム等の観賞用の花類、又は花類に限らず、観葉植物、ねぎその他野菜やハーブ等の食用植物等でもよい。図5に示すように、植物の根Rを保持させる際には、挿入孔22から保水材14ごと筒状支持具18を指で押して内側に湾曲変形させて、栽培筒体12と保水材14との間に隙間を形成し、挿入孔22から挿入した植物の根Rを栽培筒体12と保水材14との間に配置させる。指を放すと筒状支持具18の弾性復元力により保水材14を栽培筒体12側に付勢して、それらの間に植物の根Rを挟装させて保持する。筒状支持具18の弾性変形及び復元力を利用して植物の根を保持する構成なので、植物の根の保持作業を簡単にスムーズに行えるとともに、確実に保持できるうえ、植物を傷めたり根の成長を妨げたりするようなこともない。また、保持された植物の根Rの周囲はある程度空隙が形成されるので通気性が確保されるので、酸素の吸収効率も良い。植物の根Rは保水材14に当接しながらこの狭い栽培筒体12と保水材14との間で発達していく。植物の苗を保持させたら、タイマー装置44のタイマーをセットしておき、所定の時間が計時されると水中ポンプ32が自動で駆動され、培養液Lが通液管30に通流される。通液管30内を通流した培養液は、図4に示すように、上方から保水材14に供給されて流下し、該保水材14に浸透しながら保水される。保水材14は、厚みが薄く、かつ栽培筒体12と筒状支持具18との間に挟装されて保持されているので、流下する培養液の量は極めて少量となるが、保水材14の保水性能によりその培養液を植物の根に適度に供給できる。これにより、植物の栽培環境を好適に維持しながら、少量の培養液を有効に利用して節水しながら栽培することができ、水管理を簡単に行なうことができる。また、水の使用量を低減できることから、装置の軽量化、小型化も可能であり、低コストで製造することができる。保水材14を流下した培養液Lは、貯液タンク20内に回収される。所定時間培養液を供給した後、水中ポンプ32を停止させて培養液の供給を停止させる。このようにタイマー装置44による時間制御で培養液の供給、停止を繰返しながら植物を栽培する。図8に示すように、植物が生長して花が咲くと、花籠のように外周面全体が花や植物(緑)に覆われた優れた意匠感のインテリアとなる。植物が枯れた際には、挿入孔22から植物を簡単に引き抜き、必要に応じて清掃や部材等の交換を行い、繰り返し使用して、新しい植物を栽培して装飾緑化することができる。
なお、装飾緑化装置10は、上記実施形態では1つの栽培筒体を用いた態様としたがその構成に限らず、例えば、図11に示すように、複数の栽培筒体12を並列に並べて構成してもよく、より多数の植物を同時に設置して、栽培及び装飾することができる。この際、1つの貯液タンク20を共通させてもよい。また、複数の栽培筒体を縦に直列状に接続下構成としてもよい。また、装飾緑化装置10は、植物Pを保持させた栽培筒体12をLED(発光ダイオード)電球により明るく照らすようにすると意匠感を向上できる。例えば、LED電球と照度センサと組み合わせて、夜間暗くなった際に、LED電球で装飾緑化装置10をライトダウンまたはライトアップして照らすようにするとよい。LED電球は、装飾緑化装置の栽培筒体や貯液タンク等に一体的に取り付けても良いし、装飾緑化装置とは別途に設置してもよい。
以上説明した本考案の装飾緑化装置は、上記した実施形態のみの構成に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載した本考案の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
本考案の装飾緑化装置は、例えば、草花類や観葉植物等の観賞用植物、野菜やハーブ等の食用植物等の栽培において、屋内又は屋外で多数の植物を同時に栽培しながら装飾緑化するのに好適に用いられる。
10 装飾緑化装置
12 栽培筒体
14 保水材
16 培養液供給手段
18 筒状支持具
22 挿入孔
24 ネット部材
26 遮水シート
46 水漏れ防止構造
48 リング状部材
P 植物
R 植物の根
12 栽培筒体
14 保水材
16 培養液供給手段
18 筒状支持具
22 挿入孔
24 ネット部材
26 遮水シート
46 水漏れ防止構造
48 リング状部材
P 植物
R 植物の根
Claims (5)
- 筒中心軸を縦にして配置された中空筒からなり、周壁に植物の根を挿入可能な複数の挿入孔が穿孔された非透水性の栽培筒体と、
栽培筒体内壁に当接するように周設配置され中空筒状に形成された厚みの薄い保水材と、
保水材に培養液を供給する培養液供給手段と、
栽培筒体よりも小さな中空筒体であり、栽培筒体内壁に当接する保水材の内側に配置され栽培筒体との間に保水材を挟装させて保持する保持力を有する非透水性の筒状支持具と、を備えたことを特徴とする装飾緑化装置。 - 筒状支持具は、弾性変形及び復元自在な中空筒で形成されていることを特徴とする請求項1記載の装飾緑化装置。
- 筒状支持具は、周壁が弾性変形及び復元する筒状のネット部材と、
ネット部材の外周壁に被覆させた遮水シートと、を含む請求項1又は2記載の装飾緑化装置。 - 縦軸状態で配置された栽培筒体の周壁に横貫通状に複数の挿入孔が穿孔されており、
栽培筒体には、上方から流下する培養液が挿入孔から栽培筒体外側へ漏れるのを防止する水漏れ防止構造が設けられた請求項1ないし3のいずれかに記載の装飾緑化装置。 - 水漏れ防止構造は、挿入孔縁の全周囲に設けられたクッション性素材のリング状部材からなる請求項4記載の装飾緑化装置。
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JP2010002763U JP3160800U (ja) | 2010-04-26 | 2010-04-26 | 装飾緑化装置 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109717062A (zh) * | 2018-11-21 | 2019-05-07 | 赣南树木园 | 一种悬挂式铁皮石斛林下种植结构及种植方法 |
TWI694765B (zh) * | 2018-12-14 | 2020-06-01 | 郭啟益 | 水耕植栽模組及水耕植栽裝置 |
JP7449617B1 (ja) | 2023-04-28 | 2024-03-19 | 株式会社日本Cgサービス | 植物栽培装置および植物工場 |
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