JP3160782U - 釣用接続具 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性および強度に優れ、使いやすく、多様性を有する釣用接続具を提供する。【解決手段】釣用接続具10は、ハリスや道糸などの糸状物を接続するものであり、糸状物を巻き付けるための巻付軸部12と、糸状物を係止部13と、糸状物を通すための巻止部14とを備えている。係止部13は、巻付軸部12の一端側に設けられており、線材11を曲げて環13Aを形成し、環13Aを接合材13Bにより接合した構造を有している。巻止部14は、巻付軸部12の他端側に設けられており、線材11の他端側端部を曲げて環14Aを形成するように巻付軸部12と交差させ、線材11の他端側先端部を被覆部材14Bにより被覆した構造を有している。【選択図】図1
Description
本考案は、ハリスや道糸などの糸状物を接続する釣用接続具に関する。
一般に、道糸とハリスとを接続する方法として、例えば、サルカンが用いられている。サルカンは、例えば、一対のループ状の繋ぎ環を回転可能に接続したものであり、一方の繋ぎ環に道糸を結びつけ、他方の繋ぎ環にハリスを結びつけて用いるものである。しかし、繋ぎ環にハリスまたは道糸を直接結びつける作業は面倒であり、また、釣りの最中にハリスが切れたり、ハリスに接続した針が取れたりしたときに、船上でその度にハリスを結びつけるのは大変であり難しいという問題があった。そこで、これまでも、簡単に道糸とハリスとを接続する釣用接続具が提案されてきた。例えば、特許文献1には、棒体よりなる巻付軸の一端に糸状物を係止するフック部を設け、他端を巻付軸と交差させて引出環を形成することにより、簡単に道糸を接続することができる釣用接続具が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の釣用接続具では、先端部が細い針状となるので、糸状物を取り付けたり取り外したりする際に、誤って指先に刺したり、引っ掛けるなどの怪我をしてしまうことが考えられた。通常、釣では、針に餌を付けたり魚が釣れたときなどは素手で扱うことが多く、また、釣り場では衛生状態を保つことが難しいので、怪我をすると、細菌感染の危険が高まり、重大な事故につながる恐れが生じてしまう。また、特許文献1に記載の釣用接続具では、フック部の強度が弱く、強い力で引っ張られたときに変形して糸状物が取れてしまうとことも考えられた。線材を太くすれば強度は向上するが、仕掛け部品との組み合わせを考えると、用途は限定されてしまう。
本考案は、このような問題に基づきなされたものであり、安全性および強度に優れ、使いやすく、多様性を有する釣用接続具を提供することを目的とする。
本考案の釣用接続具は、線材を曲げることにより形成されたものであって、糸状物を巻き付けるための巻付軸部と、この巻付軸部の一端側に、糸状物を係止するために設けられ、線材を曲げて環を形成し、接合材により接合した係止部と、巻付軸部の他端側に、糸状物を通すために設けられ、線材の他端側端部を曲げて環を形成するように巻付軸部と交差させ、線材の他端側先端部を被覆部材により被覆した巻止部とを備えたものである。
この釣用接続具では、例えば、糸状物の先端部を折り返し、折り返し部を係止部に係止して、係止部から巻止部に向かい、糸状物の折り返し側と基端側とを共に巻付軸に巻き付けたのち、それらを線材の他端側先端部と巻付軸部との間を通過させて巻止部に通すことにより、糸状物を接続する。
本考案の釣用接続具によれば、巻付軸部の一端側に糸状物を係止するための係止部を設け、他端側に糸状物を通すための巻止部を設けるようにしたので、例えば、ハリスや道糸などの糸状物を係止部に係止して、巻付軸部に巻き付け、巻止部に通すことにより、簡単に接続することができる。
また、線材の他端側先端部を被覆部材により被覆するようにしたので、糸状物を取り付ける際に、他端側先端部で指を傷付けることを防止することができる。よって、取り扱いに十分な注意を払えない子供でも、老眼などにより細かい部分を良く見ることができない高齢者でも、また、寒さにより指先が凍えて作業しにくい場合でも、安全に糸状物を取り付けし、また、取り外しすることができる。
更に、係止部は、線材を曲げて環を形成し、接合材により接合するようにしたので、線材を必要以上に太くしなくても、係止部の強度を向上させることができる。よって、様々な仕掛け部品と組み合わせて用いることができ、各種用途に広く用いることができる。
加えて、線材の一端側端部を係止部から巻付軸部の反対側に伸長して一端側先端部を被覆部材により被覆したり、また、一端側端部を係止部から巻付軸部の反対側に伸長したのち環を形成するように曲げて、一端側先端部を被覆部材により被覆したり、また、線材を巻付軸部から巻止部の反対側に伸長したのち巻止部の側に曲げ返した一端側端部に係止部を設けるなど、一端側端部を変形することにより、ルアー用、天秤、枝、はえなわ漁などの各種用途に広く用いることができる。
以下、本考案の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本考案の一実施の形態に係る釣用接続具10の構成を表すものであり、図2は、その利用例を表すものであり、図3は、釣用接続具10に糸状物Mを取り付ける様子を表すものである。この釣用接続具10は、例えば、ハリスや道糸などの糸状物Mを接続するものである。この釣用接続具10は、例えば、図1(A)に示したように、1本の線材11を曲げることにより形成され、糸状物Mを巻き付けるための巻付軸部12と、糸状物Mを係止するための係止部13と、糸状物Mを通すための巻止部14とを備えている。線材11には、例えば、ステンレスなどの金属よりなるワイヤが用いられる。巻付軸部12は、例えば、直線状に形成されている。係止部13は、巻付軸部12の一端側に設けられており、線材11を曲げて環13Aを形成し、環13Aを接合材13Bにより接合した構造を有している。強度を向上させるためである。接合材13Bとしては、半田あるいは接着剤などが挙げられ、例えば、環13Aの中に接合材13Bを埋め込むことにより接合している。
巻止部14は、巻付軸部12の他端側に設けられており、線材11の他端側端部を曲げて環14Aを形成するように巻付軸部12と交差させ、線材11の他端側先端部を被覆部材14Bにより被覆した構造を有している。被覆部材14Bにより安全性を向上させるためである。被覆部材14Bとしては、半田、接着剤、あるいはプラスチックなどが挙げられ、例えば、図1(B)に示したように、線材11の他端側先端部を折り返し、この折り返した部分に被覆部材14Bを付けて被覆している。線材11の他端側先端部は、巻付軸部12と交差部14Cにおいて、接触するように構成されていることが好ましい。糸状物Mが交差部14Cの隙間を通って巻止部14から抜けないようにするためである。なお、図1では巻止部14を三角形(例えば、4の字)に形成する場合について示したが、糸状物Mを通すことができる環状であればどのような形状でもよく、円形、楕円形、涙形状、あるいは四角形でもよい。
線材11の一端側端部15は、例えば、係止部13から巻付軸部12の反対側に伸長され、一端側先端部は被覆部材15Aにより被覆されている。被覆部材15Aの構成は、被覆部材14Bの構成と同様である。この一端側端部15には、例えば、様々な仕掛けを作るためのビーズ16を挿入することが可能であり、被覆部材15Aは一端側先端部を被覆して安全性を高める機能と共に、ビーズ止としての機能も有している。例えば、図2に示したように、一端側端部15に貫通孔が設けられたビーズ16を挿入し、複数の釣用接続具10をビーズ16においてワイヤあるいは糸などの連結具17で連結して用いることも可能である。
この釣用接続具10には、例えば、図3に示したようにして糸状物Mが取り付けられる。まず、例えば図3(A)に示したように、糸状物Mの先端部を折り返し、折り返し部を係止部13に係止する。次いで、例えば図3(B)に示したように、係止部13から巻止部14に向かい、糸状物Mの折り返し側と基端側とを共に巻付軸12に複数回、例えば4、5回巻き付ける。続いて、例えば図3(C)に示したように、糸状物Mの折り返し側と基端側とを、線材11の弾性を利用して、線材11の他端側先端部と巻付軸部12との間を通過させて巻止部14に通す。これにより、釣用接続具10に糸状物Mが接続される。
図4は、本実施の形態に係る釣用接続具10の変形例を表すものであり、図5は、その利用例を表すものである。この釣用接続具10は、線材11の一端側端部15の構成を変えたものであり、一端側端部15は、例えば図4(A)に示したように、係止部13から巻付軸部12の反対側に伸長されたのち環15Bを形成するように曲げられ、一端側先端部は被覆部材15Cにより被覆されている。被覆部材15Cの材料は、被覆部材14Bと同様であり、例えば、図4(B)に示したように、線材11の一端側先端部を係止部13の側に曲げ返し、線材11の一端側先端部と基端側とを細い銅線15Dなどを巻き付けることにより固定して、その上から被覆部材15Cを付けて被覆している。
この釣用接続具10では、例えば図5(A)(B)に示したように、一端側端部15の環15Bにスナップ付サルカン18などを介して錘19を取り付けたり、例えば図5(B)に示したように、一端側端部15にビーズ16を挿入し、他の釣用接続具10と組み合わせて用いることも可能である。また、例えば図5(A)に示したように、係止部13と環15Bとの間を伸長し、曲げ返して他の環15Eを形成するようにしてもよく、曲げ返した部分は、例えば、銅線、銅板またはステンレス板等を巻き付けることにより固定し、その上から被覆部材15Fで被覆するようにしてもよい。被覆部材15Fの材料は、被覆部材14Bと同様である。
図6は、本実施の形態に係る釣用接続具10の他の変形例を表すものである。この釣用接続具10は、係止部13の位置および線材11の一端側端部15の構成を変えたものであり、係止部13は、例えば、線材11を巻付軸部12から巻止部14の反対側に伸長したのち巻止部14の側に曲げ返した一端側端部に設けられている。この釣用接続具10では、係止部13と巻付軸部12との間の曲返部15Gにルアーなどを取り付けて用いることも可能である。
このように本実施の形態の釣用接続具10によれば、巻付軸部12の一端側に糸状物Mを係止するための係止部13を設け、他端側に糸状物Mを通すための巻止部14を設けるようにしたので、例えば、ハリスや道糸などの糸状物Mを係止部13に係止して、巻付軸部12に巻き付け、巻止部14に通すことにより、簡単に接続することができる。
また、線材11の他端側先端部を被覆部材14Bにより被覆するようにしたので、糸状物Mを取り付ける際に、他端側先端部で指を傷付けることを防止することができる。よって、取り扱いに十分な注意を払えない子供でも、老眼などにより細かい部分を良く見ることができない高齢者でも、また、寒さにより指先が凍えて作業しにくい場合でも、安全に糸状物を取り付けし、また、取り外しすることができる。
更に、係止部13は、線材11を曲げて環13Aを形成し、接合材13Bにより接合するようにしたので、線材11を必要以上に太くしなくても、係止部13の強度を向上させることができる。よって、様々な仕掛け部品と組み合わせて用いることができ、各種用途に広く用いることができる。
加えて、線材11の一端側端部15を係止部13から巻付軸部12の反対側に伸長して一端側先端部を被覆部材15Aにより被覆したり、また、一端側端部15を係止部13から巻付軸部12の反対側に伸長したのち環15Bを形成するように曲げて、一端側先端部を被覆部材15Cにより被覆したり、また、線材11を巻付軸部12から巻止部14の反対側に伸長したのち巻止部14の側に曲げ返した一端側端部15に係止部13を設けるなど、一端側端部15を変形することにより、ルアー用、天秤、枝、はえなわ漁などの各種用途に広く用いることができる。
以上、実施の形態を挙げて本考案を説明したが、本考案は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、係止部13と被覆部材15A,15Cとの間の長さ、または、一端側端部15に形成する環15Bの大きさ、係止部13と巻付軸部12との間の曲返部15Gの大きさ、係止部13の環13Aの大きさ、または、巻止部14の環14Aの大きさなどは、任意に変更することができる。
釣に用いることができる。
10…釣用接続具、11…線材、12…巻付軸部、13…係止部、13A…環、13B…接合材、14…巻止部、14A…環、14B…被覆部材、14C…交差部、15…一端側端部、15A…被覆部材、15B…環、15C…被覆部材、15D…銅線、15E…環、15F…被覆部材、15G…曲返部、16…ビーズ、17…連結具、18…スナップ付サルカン、19…錘、M…糸状物
Claims (3)
- 線材を曲げることにより形成された釣用接続具であって、
糸状物を巻き付けるための巻付軸部と、
この巻付軸部の一端側に、糸状物を係止するために設けられ、前記線材を曲げて環を形成し、接合材により接合した係止部と、
前記巻付軸部の他端側に、糸状物を通すために設けられ、前記線材の他端側端部を曲げて環を形成するように前記巻付軸部と交差させ、前記線材の他端側先端部を被覆部材により被覆した巻止部と
を備えたことを特徴とする釣用接続具。 - 前記線材の一端側端部は、前記係止部から前記巻付軸部の反対側に伸長され、または、前記係止部から前記巻付軸部の反対側に伸長されたのち環を形成するように曲げられ、一端側先端部は被覆部材により被覆されたことを特徴とする請求項1記載の釣用接続具。
- 前記係止部は、前記線材を前記巻付軸部から前記巻止部の反対側に伸長したのち前記巻止部の側に曲げ返した一端側端部に設けられたことを特徴とする請求項1記載の釣用接続具。
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