JP3160649B2 - 生型造型用離型剤 - Google Patents

生型造型用離型剤

Info

Publication number
JP3160649B2
JP3160649B2 JP07018291A JP7018291A JP3160649B2 JP 3160649 B2 JP3160649 B2 JP 3160649B2 JP 07018291 A JP07018291 A JP 07018291A JP 7018291 A JP7018291 A JP 7018291A JP 3160649 B2 JP3160649 B2 JP 3160649B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
green
release agent
mold
molding
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07018291A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04305330A (ja
Inventor
和充 近藤
恵市 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tetra Co Ltd
Original Assignee
Tetra Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tetra Co Ltd filed Critical Tetra Co Ltd
Priority to JP07018291A priority Critical patent/JP3160649B2/ja
Publication of JPH04305330A publication Critical patent/JPH04305330A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3160649B2 publication Critical patent/JP3160649B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mold Materials And Core Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生型を造型する際、生
型の離型性及び表面安定性を改善するための離型剤に関
する。
【0002】以下の説明で、配合単位を示す「部」、
「%」は、特にことわらない限り、重量単位である。
【0003】
【従来の技術】鋳型の最も原始的なものである生型は、
他の熱硬化性・自硬化性・ガス硬化性鋳型に比して、造
型生産性が良好、鋳型材料が、安価で、繰り返して使用
が可能等の理由により、現在もなお鋳型の主流である。
【0004】そして、生型造型用離型剤として、本願出
願人と同一人から、界面活性剤を分散剤とし、炭化水素
系の油相中に水相が分散されてなるW/O型エマルシヨ
ン系であるものが提案されている(特公昭63−296
25号公報参照)。
【0005】しかし、上記タイプの離型剤の場合、離型
された生型表面(キヤビティ面)の安定性が必ずしも十
分でないこともあった。生型表面の安定性が十分でない
と、注湯の湯圧によりキヤビティ面に生砂の崩れが発生
し、鋳物の形状不良を発生させる。
【0006】この生型表面の不安定現象は、経時によ
る生型表面の乾燥、または、離型剤の過剰塗布に基づ
く離型作用成分の生砂の粘結性低下、等によって発生す
ると考えられる。
【0007】このため、通常は、造型後の生型の表面
(主としてキヤビティ面)に、生砂結合剤を溶解させた
表面安定剤を塗布して対処していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これでは、表
面安定剤塗布作業を必要とし、生型の生産性が全体とし
て低下し望ましくなかった。
【0009】本発明は、上記にかんがみて、生型表面の
安定性を増大させることができ、造型後の生型に表面安
定剤を塗布する作業が不要となる生型造型用離型剤を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の生型造型用離型
剤は、上記課題を下記構成により、解決するものであ
る。
【0011】生型を造型する際、生型の離型性及び表面
安定性を改善するための離型剤であつて、該離型剤は、
界面活性剤を分散剤として、炭化水素系の油相中に水相
が分散されてなるW/O型エマルシヨンである生型造型
用離型剤において、前記水相に水溶性の生砂結合剤を溶
解させることを特徴とする。
【0012】
【手段の詳細な説明】A.本発明の生型造型用離型剤
は、界面活性剤を分散剤として、炭化水素系の油相中に
水相が分散されてなるW/O型エマルシヨンであること
を前提的要件とする。
【0013】(1) 上記界面活性剤としては、非イオン・
陰イオン・陽イオン・両性イオン系いずれでもよいが、
特に、下記非イオン・陰イオン系のものが望ましい。
【0014】非イオン界面活性剤:アルキルポリオキ
シエチレンエーテル、アルキルカルボニルオキシポリオ
キシエチレン、p-アルキルフエニルポリオキシエチレン
エーテル、N N-ジ(ポリオキシエチレン)アルカンアミ
ド、脂肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸多価アルコ
ールポリオキシエチレン、脂肪酸ショ糖エステル、ひま
し油のエチレンオキサイド付加体。
【0015】陰イオン界面活性剤:高級脂肪酸アルカ
リ塩(石けん)、硫酸アルキルナトリウム、硫酸第2-ア
ルキルナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、α−オレフインスルホン酸ナトリウム、N-アシル
アミノ酸ナトリウム、アルキルナフタレン酸ナトリウ
ム、N-(2-スルホ)エチル−N-メチルアルカンアミドナ
トリウム、2-スルホコハク酸ジアルキルアミド。
【0016】界面活性剤の組成比は、水と油の合計量1
00部に対して、1〜30部(望ましくは2〜20部)
とする。1部未満では、W/O型エマルションを調製し
がたく、また、30部を超えても、量に見合って効果が
増大しない。
【0017】(2) 上記炭化水素系の油としては、通常、
引火点55℃以上の石油系のものが、離型剤の難燃化の
見地から望ましい。具体的には、ギヤー油、マシン油、
軸受油、タービン油等の潤滑油、及び灯油、軽油などを
挙げることができる。これらは、単独または混合して使
用することができる。
【0018】 (3) 上記油と水の組成比は、油/水=9
2/8〜35/65とする。水が8%未満であると離型
剤に引火点が認められ、水が65%を超えると安定なW
/O型エマルションを調製しがたい。
【0019】B.本発明は、水相に水溶性の生砂結合剤
を含有させることを、特徴的要件とする。
【0020】 上記水溶性の生砂結合剤としては、カル
ボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコ
ール(PVA)等の水溶性合成高分子材料、ゼラチン、
にかわの動物性材料、及び、寒天、でんぷん、アルギ
ン酸ソーダ等の植物性材料、さらには、ベントナイト等
の鉱物性材料などを、単独または併用して使用できる。
【0021】 このエマルション安定剤としても作用す
る水溶性生砂結合剤の配合量は、水相に0.01〜40
%の濃度となるように溶解させる。0.01未満で
は、本発明の効果(生型の表面安定性)を得がたく、
0%を超えると、W/Oエマルションを調しがたい。
【0022】 離型補助剤として、炭素数8〜20のス
テアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の高級脂肪
酸、及び、それらのエステル・アミド誘導体を添加する
ことが離型性増大の見地から望ましい。これらの離型補
助剤の配合量(離型剤全体に対して)は、0〜20%
(望ましくは0.5〜10%)とする。
【0023】C.本発明の離型剤は、上記各配合剤を、
同時に混合添加して、ミキサーで高速攪拌して調製をす
る。
【0024】D.上記の方法にて調製した離型剤は、生
型を造型する際、模型等に塗布して使用をする。適用可
能な模型は、金属模型(鋳鉄・銅合金・アルミニウム合
金・鋼製等)に限られることなく、プラスチック型(エ
ポキシ樹脂等)、石膏型、木型など任意である。また、
塗布方法は、通常、スプレイ塗布とするが、刷毛塗り、
浸漬塗りなど任意である。
【0025】さらに、当該離型剤の塗布量は、通常、1
00〜500cc/m2 とする。そして、塗布後、自然乾
燥させても良いが、生産性の見地から、加熱・送風等の
手段により強制乾燥させることが望ましい。
【0026】次に、当該模型を使用して、スクイズ・ジ
ョルト・ブローイング・サンドスリンガ等の各種造型法
により造型を連続して行う。
【0027】
【発明の作用・効果】本発明の生型用離型剤は、上記の
ような構成により、下記のような作用・効果を奏する。
【0028】模型上に形成された離型膜は、W/O型エ
マルションであるため、模型側には油相が接触して、離
型作用を良好に与える。また、離型後、即ち造型後に、
生型側(模型より通常極性が強い。)へ付着した水を介
して該水中に含有されている生砂結合剤が生型表面の砂
粒間に移行して結合剤として作用し、生型表面の安定性
を増大させる。また、圧着していない砂(鋳型以外)の
不要部の砂に対しては、保水の性質より、容易に除去が
可能となる(特に実施例2)。
【0029】従って、従来のごとく、離型後の生型表面
に表面安定剤を塗布する作業が不要となり、生型生産性
を増大させるものである。
【0030】
【実施例】以下、本発明を確認するために行った実施例
を、比較例とともに説明をする。
【0031】表1に示す配合処方の混合物をビーカ内
で、実施例1・2及び比較例1は、卓上型ミキサーを使
用して攪拌(条件:8000rpm ×10min.)して、比較例
2は、、攪拌棒を使用して手動攪拌して、それぞれの離
型剤を調製した。
【0032】そして、鋳鉄製の第1図に示す断面の金属
模型1の内面に各離型剤1ccを均一に塗れるように流し
込んだ(やや過塗布)。その直後に、含水率3.5 %の生
砂材料3を、金属模型1の内面に投入し、スクイズヘッ
ド5を使用して、スクイズ造型を行った。造型条件は、
生砂投入量:80g、スクイズ圧:10kgf/ cm2、造型
高さ:約13mmとした。そして下記各項目について試験
を行った。
【0033】(1) しみつき度(離型性):造型後、金属
模型を反転し10cmの高さより垂直に落とし、造型生型
を金属模型1より離型した。そのときの生砂の金属模型
1へのしみつき度を目視により判定した。
【0034】(2) 表面硬度(表面安定性):造型生型
を、離型側表面を上にして、コンクリート床面に置い
た。そして、10℃雰囲気中に3分放置後の、30
0℃熱風雰囲気中に1分放置後の、各表面硬度を硬度計
(新東工業株式会社製)にて測定した。また、上記の
熱処理を行った生型の中心に、28gの鋼球を10cmの
高さから落下させ外観の変化を目視判定した。
【0035】(3) 表面砂粒安定性:造型後10℃雰囲気
中に1分放置後において、生型の離型側表面に水を含ま
せたろ紙を押し当て、そのときにろ紙に付着する砂粒の
有無を目視により判定した。
【0036】各試験結果を第2表に示す。
【0037】(1) まず離型性において、本発明の各実施
例は、各比較例に比して劣ることはなく、十分に離型性
を有していることが分る。
【0038】(2) 表面硬度において、本発明の実施例
は、加熱処理前においては比較例1より表面硬度が高い
とともに、加熱処理後においては、比較例1よりはもち
ろん、比較例2よりも表面硬度が高い。また、鋼球落下
試験においても各実施例の生型は、表面が窪むのみで、
比較例のごとく生型が破壊するようなことはない。さら
に、ろ紙への砂粒の付着についても、実施例は、ほとん
ど砂粒の付着がない。これらから、本発明の離型剤は、
生型の表面安定性を増大させることが分る。
【0039】
【表1】
【0040】*1) 日本石油社製 フォグソルベント *2) コスモ石油社製 コスモニュートラ350 *3) サンオリエント科学社製 パールグルー天狗 *4) 日本合成科学工業社製 ゴーセノール GH-17
【0041】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】離型性試験等をする際のスクイズ造型法の概略
図である。
【符号の説明】 1…金属模型、 3…生砂、 5…スクイズヘッド、

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生型を造型する際、生型の離型性及び表
    面安定性を改善するための離型剤であつて、該離型剤
    は、界面活性剤を分散剤として、炭化水素系の油相中に
    水相が分散されてなるW/O型エマルシヨンである生型
    造型用離型剤において、前記水相に水溶性の生砂結合剤
    を溶解させることを特徴とする生型造型用離型剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の生型造型用離型剤におい
    て、前記生砂結合剤を、水相に0.01〜40wt%の濃
    度となるように溶解させることを特徴とする生型造型用
    離型剤。
JP07018291A 1991-04-03 1991-04-03 生型造型用離型剤 Expired - Fee Related JP3160649B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07018291A JP3160649B2 (ja) 1991-04-03 1991-04-03 生型造型用離型剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07018291A JP3160649B2 (ja) 1991-04-03 1991-04-03 生型造型用離型剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04305330A JPH04305330A (ja) 1992-10-28
JP3160649B2 true JP3160649B2 (ja) 2001-04-25

Family

ID=13424126

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07018291A Expired - Fee Related JP3160649B2 (ja) 1991-04-03 1991-04-03 生型造型用離型剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3160649B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5626656A (en) * 1992-12-28 1997-05-06 Tetra Co., Ltd. Stock solution of release agent for green sand mold forming
EP0628366A4 (en) * 1992-12-28 1995-08-09 Tetra Kk MOTHER SOLUTION OF A MOLD LUBRICANT FOR GREEN SAND MOLDING.
DE102009033158A1 (de) * 2009-07-13 2011-01-27 Gelita Ag Konzentrat zur Herstellung eines Kühl- und Trennmittels sowie derartiges Kühl- und Trennmittel

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04305330A (ja) 1992-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH03174941A (ja) 鋳造用埋め込み材料、埋め込み材料製パターン、鋳造用埋め込み材料より成る鋳型および埋め込み材料製パターンおよび鋳型が風化するのを防止する方法
JPH03243242A (ja) ダイカスト用粉末離型剤
WO2019027038A1 (ja) 鋳型材料及びその製造方法、鋳型の製造方法、並びに回収耐火性骨材の再生方法
JPWO2018097179A1 (ja) コーテッドサンド及びその製造方法並びにこれを用いた鋳型の製造方法
JP3160649B2 (ja) 生型造型用離型剤
JP6954790B2 (ja) モルタル又はコンクリート用養生剤
JPWO2018097178A1 (ja) コーテッドサンド及びその製造方法並びにこれを用いた鋳型の製造方法
MXPA02002564A (es) Material mixto lubricante y procedimiento para la preparacion del mismo.
US3836372A (en) Methods and materials for treating investment casting patterns
CN108356215B (zh) 一种铜阳极板浇铸脱模剂使用方法
JPH05500527A (ja) 塗装ブース用の余剰噴霧付着防止用水性保護層組成物及びその製造方法
JP2976707B2 (ja) 金属可塑性組成物
WO1992007673A1 (en) Parting agent for die casting
DE2322106B2 (de) Werkstoff für Modelle zur Herstellung von PräzislonsguBformen
JPH06580A (ja) 生型用表面安定剤
JPH0558834A (ja) 水溶性の非粉塵性埋没材及びその製法
WO2019093083A1 (ja) 鋳型用発泡骨材混合物、鋳型、及び鋳型の製造方法
JPH0681839B2 (ja) 潤滑離型剤
US5626656A (en) Stock solution of release agent for green sand mold forming
JPS6329625B2 (ja)
JP2963242B2 (ja) 溶湯鍛造用黒鉛離型剤
Pattnaik et al. Enhancement of ceramic slurry rheology in investment casting process
JP2012071220A (ja) ハイドロゲル粒子の製造方法
JPH03180244A (ja) 消失発泡ポリスチレン模型用の塗型剤
JPH06234990A (ja) 生型造型用離型剤原液

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20001226

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees