JP3160553B2 - 扉体の施解錠装置 - Google Patents

扉体の施解錠装置

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JP3160553B2 JP15974897A JP15974897A JP3160553B2 JP 3160553 B2 JP3160553 B2 JP 3160553B2 JP 15974897 A JP15974897 A JP 15974897A JP 15974897 A JP15974897 A JP 15974897A JP 3160553 B2 JP3160553 B2 JP 3160553B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車においてサ
イドドアやトランクドア等の扉体がハーフラッチ(半ド
ア)状態にあることを検知して、扉体をフルラッチ状態
に強制的に閉め切る例えばドアクローザ装置などの扉体
の施解錠装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車のドアを閉じる場合、全閉
時直前にウェザーストリップ反力やロック抵抗等が作用
するため、ドアの閉め込みには多大な力を要する。その
ため、ドアを閉めるときに半ドア(ハーフラッチ)状態
となることが多々あり、この場合、ドアを面倒でも閉め
直さなければならない。
【0003】このような問題を解消すべく、ドアがハー
フラッチであることを検知すると、ドアを強制的にフル
ラッチ状態まで閉め込むドアクローザ装置が知られてい
る。通常、ドアクローザ装置には、ドアのロックを解除
するためのロック解除機能と、ラッチをハーフラッチ位
置からフルラッチ位置まで強制的に引き込む機能との2
つの機能を備えており、従来、これらの機能を2個のア
クチュエータを用いて個々に制御するようにしていた。
そのため、ドアクローザ装置の製造コストが高くつくう
え、該装置が大型化してしまうという問題があった。
【0004】このような問題を解消するため、例えば特
公平5−27748号公報にはアクチュエータを1個と
し、1個のアクチュエータによりロック解除機能と強制
引込機能とを行うようにしたドアロック装置(ドアクロ
ーザ装置)が開示されている。
【0005】すなわち、図19(c)に示すように、ド
アに内蔵されたドアロック機構51には、車両に固定さ
れたストライカ52を拘束可能な凹部53aが形成され
たラッチ53が設けられている。ラッチ53は、同図に
おける反時計回り方向に常時付勢された状態で軸54を
中心に回動可能に支持されている。ドアを閉めるときに
加えられる力が相対的に弱いと、ストライカ52に当た
ってもラッチ53が図19(a)に示すハーフラッチ位
置までしか回動されずポール(ラチェット)55が係止
されてこの状態で位置規制される。又、ドアを閉めると
きに加えられる力が相対的に強ければ、ストライカ52
に当たることでラッチ53が図19(b)に示すフルラ
ッチ位置まで完全に回動され、ポール(ラチェット)5
5が係止されてこの状態で位置規制される。
【0006】このドアロック機構51を備えたドアクロ
ーザ装置56は、図18に示すようにアクチュエータと
して1個の正逆モータ57を備える。正逆モータ57が
正転駆動されることで回動板58が中立位置から同図に
おける時計回り方向に回動し、回動板58に固着された
出力部材59の一側端がアーム60に当接してこれを回
動させ、ロッド61が牽引されるようになっている。ロ
ッド61が牽引されることでラッチ53がハーフラッチ
位置からフルラッチ位置まで強制的に回動されるように
なっている。
【0007】一方、オープナーの操作に基づき正逆モー
タ57が逆転駆動されることで回動板58が中立位置か
ら同図における反時計回り方向に回動し、出力部材59
の他側端がアーム62に当接してこれを回動させ、ロッ
ド63が牽引されるようになっている。ロッド63が牽
引されることでラッチ53をフルラッチ位置に位置規制
しているポール55が解除方向に回動され、ドアのフル
ラッチ(ロック)が解除されるようになっている。この
ように1個の正逆モータ57を備えるだけであるため、
ドアクローザ装置56の小型化が図られ、その制御も一
つの電気的な制御装置で簡単に行えるようになってい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各ロッ
ド61,63を牽引運動させるために回転される回動板
58を、ラッチ53に対して各々の面を直交させるよう
に配置する必要があったため、両部材53,58がコン
パクトに配置されないレイアウトを採用せざるをえなか
った。そのため、ドアクローザ装置56の小型化は十分
なものではなかった。
【0009】又、回動板58を所定角度(例えば数10
°程度)範囲内で位置決めする構成であったため、正逆
モータ57が比較的狭い角度範囲内で正逆転駆動される
こととなり、正逆モータ57に比較的大きなトルクが要
求されることとなっていた。そのため、使用される正逆
モータ57が比較的大型となり、このことが装置の十分
な小型化を図れない原因の一つとなっていた。尚、ドア
クローザ装置はドアの内部などの限られたスペースに収
容されるため、小型化を図ることは重要な課題であっ
た。
【0010】又、前記ドアクローザ装置56は、ドアを
強制的にフルラッチ状態まで引き込んだ後に更にドアの
引き込みを行うと、ドアは無理に閉め込まれることにな
り、該装置56によってドアパネル等が変形してしまう
虞がある。従って、ドアクローザ装置56は、ドアがフ
ルラッチ状態になった時点で、その引き込み動作を確実
に停止する必要があった。
【0011】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、ハーフラッチからフルラッチ
への引込動作と、扉体のロック解除動作とを駆動源1個
で共用して行う施解錠装置において、その装置の小型化
を図ることができ、しかも扉体がフルラッチ状態となっ
た時点で確実に引き込み動作を停止することができる扉
体の施解錠装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、出力軸が正逆転駆動される駆動源と、扉体を閉状態
に係止するための係止部と係合可能な位置において、該
係止部との係合を解除する方向に付勢された状態で回動
可能に支持されたラッチと、前記ラッチを係止して、
ーフラッチ位置とフルラッチ位置に位置規制する係止
手段と、前記ラッチがハーフラッチ位置に配置される
と、該位置からフルラッチ位置まで回動させるための引
き込み手段と、前記ラッチをフルラッチ位置に位置規制
する係止手段による係止を解除する係止解除手段と、前
記ラッチの回動軸と平行な回動軸を有するように配置さ
れるとともに、前記引き込み手段及び前記係止解除手段
を作動させるためのカムと、前記駆動源の出力軸の正逆
回転に基づいて揺動運動を行う回動体を有し、該回動体
の揺動運動を前記カムの揺動運動として伝達して前記引
き込み手段及び前記係止解除手段を作動させるリンク機
構と、前記ラッチがハーフラッチ位置に位置規制された
ことを検出するハーフラッチ位置検出手段と、前記ラッ
チがフルラッチ位置に位置規制されたことを検出するフ
ルラッチ位置検出手段と、前記ハーフラッチ位置検出手
段にて前記ラッチがハーフラッチ位置に位置規制された
ことを検出すると、前記引き込み手段を作動させるべく
前記駆動源を正転させるとともに、前記ラッチがフルラ
ッチ位置に到達し、該位置に位置規制されると、前記フ
ルラッチ位置検出手段の検出に基づいて、前記引き込み
手段の引き込み動作による該ラッチのそれ以上の回動を
停止するために前記駆動源を逆転させる制御手段とを備
えたことを要旨とする。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記リンク機構を、前記回動体が前記
カムの揺動端位置となる上死点位置と該位置に近接した
直前位置との間に到達したときに、前記引き込み手段を
介して前記ラッチをフルラッチ位置となるように設定し
たことを要旨とする。
【0014】請求項1に記載の発明によれば、駆動源が
駆動されて出力軸が正逆転駆動されると回動体は揺動運
動を行い、リンク機構はこの回動体の揺動運動をカムの
揺動運動として伝達する。カムはラッチの回動軸と平行
な回動軸を中心に揺動され、該カムが揺動運動されるこ
とにより引き込み手段及び係止解除手段が作動される。
カムにより引き込み手段が作動されたときには、ラッチ
ハーフラッチ位置からフルラッチ位置まで強制回動さ
れ、係止手段はラッチを係止してフルラッチ位置に位置
規制する。カムにより係止解除手段が作動されたときに
は、ラッチを係止してフルラッチ位置に位置規制する係
止手段による係止が解除され、ラッチは係止部を開放す
る位置に付勢復帰する。又、制御手段は、ハーフラッチ
位置検出手段にてラッチがハーフラッチ位置に位置規制
されたことを検出すると、引き込み手段を作動させるべ
く駆動源を正転させるとともに、ラッチがフルラッチ位
置に到達し、該位置に位置規制されると、フルラッチ位
置検出手段の検出に基づいて、引き込み手段の引き込み
動作による該ラッチのそれ以上の回動を停止するために
駆動源を逆転させる。従って、カムがラッチの回動軸と
平行な回動軸を有するように配置されることから、カム
とラッチはその各々の面が平行となるようにコンパクト
に配置され、装置の小型化に貢献することができる。し
かも、制御手段は、ラッチがフルラッチ位置に位置規制
された時点でラッチのそれ以上の回動を停止するように
制御するため、扉体の無理な引き込み動作を確実に防止
することができる。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明の作用に加え、リンク機構は、回動体がカムの揺
動端位置となる上死点位置と該位置に近接した直前位置
との間に到達したとき、引き込み手段を介してラッチを
フルラッチ位置にする。回動体が上死点位置となると該
回動体の回転トルクが最も効率よくカムに伝達すること
から、リンク機構は駆動源の駆動トルクを効率よく利用
することができる。その結果、駆動源の小型化に貢献す
ることができ、装置の一層の小型化を図ることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施の
一形態を図1〜図17に従って説明する。図1は、車両
1の後方斜視図を示す。車両1の後部には、荷を収容す
るトランク部1aが設けられている。トランク部1aの
上部には扉体としての略四角形状のトランクドア2が設
けられ、該ドア2にて荷を乗せるための収容空間を形成
している。トランクドア2は、その基端部が回動可能に
支持され、回動軸L0 が車両1の車幅方向と平行となる
ようになっている。トランクドア2の先端側(車両1の
後端側)は、L字状に下方に折り曲げられた形状をなし
ている。
【0017】トランクドア2の先端部には、車幅方向の
長さHにおける中央位置Pに施解錠装置としてのドアク
ローザ装置3が取着されている。一方、ドアクローザ装
置3に対向する車両1の本体の部位には、係止部として
のストライカ4が設けられている。このドアクローザ装
置3は、トランクドア2が半ドア(ハーフラッチ)状態
にあるとストライカ4を強制的にフルラッチ状態まで引
き込んでトランクドア2を自動で完全に閉まった状態に
する装置である。このとき、ドアクローザ装置3は、ト
ランクドア2の車幅方向における中央部に取着されてい
ることから、該ドア2を確実にかつ安定した状態で閉め
ることが可能である。
【0018】図2は、ドアクローザ装置3の全体構造を
示す平面図、図3は、ドアクローザ装置3の各部材を分
解した分解斜視図、図4は、各部材を分解して個々に示
す平面図、図5は、図2におけるドアクローザ装置3を
X方向から見た側面図である。尚、図3及び図4おい
て、各部材が互いに組み付けられる部位については組立
作用線(一点鎖線)を引き出して図示している。
【0019】図2〜図5に示すように、ドアクローザ装
置3には、該装置3におけるドアロック機構等の構成部
材が組み付けられる板状のケーシング5が備えられてい
る。このケーシング5には、ストライカ4が挿入される
挿通通路6が形成されている。ケーシング5は、挿通通
路6が前記中央位置Pとなるように、かつ、図5に示す
ように、トランクドア2に対して平行となるようにねじ
等によって固定される。挿通通路6の近傍には、図5に
示すように、回動軸としての支軸7がケーシング5に対
して垂直方向に設けられている。支軸7には、略円板状
のラッチ8が回動可能に設けられ、図示しないスプリン
グにより図2において時計回り方向に付勢されている。
ラッチ8は、その付勢方向においてストッパ9により位
置規制されている。又、ラッチ8は、図5に示すように
トランクドア2に対して平行でかつ近接した位置に配置
されている。本実施の形態では、図2に示すように、ラ
ッチ8がストッパ9に当接して位置規制された状態をス
トライカ4がラッチ8による拘束から解放されるラッチ
8のロック解除位置としている。ストッパ9の近傍に
は、図13(b)に示すように、ラッチ8のロック解除
位置を検出するロック解除位置検出スイッチSW0が配
設されている。該検出スイッチSW0は、ラッチ8がロ
ック解除位置となったとき、オンするようになってい
る。
【0020】ラッチ8は、その断面が階段状となって中
心寄りが肉厚となった2段構造に形成されており、上段
側及び下段側において2つの外周面を有している。ラッ
チ8の下段側の外周面には、ストライカ4を拘束するた
めの凹部8aと、フルラッチ位置で係止状態となる係止
面8bと、ハーフラッチ位置で係止状態となる係止面8
cとが形成されている。ラッチ8の上段側の外周面に
は、係合溝8dが形成されている。各係止面8b,8c
及び係合溝8dは、支軸7により支持されるラッチ8の
回動中心に対して前記挿通通路6側寄り(図2では支軸
7のほぼ右側寄り)に位置している。
【0021】又、前記支軸7の挿通通路6を挟んだ反対
側における該通路6の近傍には、図5に示すように、支
軸10がケーシング5に対して垂直方向に設けられてい
る。支軸10には、係止手段としての第1ラチェット1
1が回動可能に、その一端が支持されている。この第1
ラチェット11は、前記ラッチ8の外周面に当接する方
向(図2において反時計回り方向)に図示しないひねり
バネにて付勢されている。第1ラチェット11の他端側
には、ラッチ8の係止面8b,8cと係合するラッチ面
11aを有している。ここで、第1ラチェット11のラ
ッチ面11aがラッチ8の係止面8cと係合するときに
は、ラッチ8はハーフラッチ位置に規制される(図6参
照)。又、ラッチ面11aがラッチ8の係止面8bと係
合するときには、ラッチ8はフルラッチ位置に規制され
る(図7及び図8参照)。第1ラチェット11の他端に
は、係止解除手段を構成する係止ピン11bが立設され
ている。
【0022】第1ラチェット11の近傍には、図13
(b)に示すように、第1ラチェット11がラッチ8の
各係止面8b,8cに係合状態を検出するハーフラッチ
検出手段を構成する係合検出スイッチSWR1が配設さ
れている。該検出スイッチSWR1は、第1ラチェット
11がラッチ8の各係止面8b,8cに係合したとき、
支軸10を中心に同図における反時計回り方向に回動す
ることから、その回動に基づいてオンするようになって
いる。又、前記ラッチ8のフルラッチ位置の近傍には、
ラッチ8のフルラッチ位置を検出するハーフラッチ検出
手段を構成するフルラッチ位置検出手段としてのフルラ
ッチ位置検出スイッチSWR2が配設されている。該検
出スイッチSWR2は、ラッチ8がフルラッチ位置まで
回動したとき、オンするようになっている。尚、ラッチ
8がハーフラッチ位置にあるとき、係合検出スイッチS
WR1がオン状態となり、フルラッチ位置検出スイッチ
SWR2がオフ状態となることで、その位置検出が行わ
れる。
【0023】前記ラッチ8の上面側(図2の紙面手前
側)には該ラッチ8と支軸7を共用する略コ字状のカム
としての駆動カム12が配置されている。この駆動カム
12は、その一端が支軸7に回動可能に支持されてい
る。駆動カム12の他端には、ケーシング5に対して直
交する方向に支軸13が挿通されている。支軸13に
は、駆動カム12の上面側にリンク機構を構成するリン
ク14の一端が回動可能に連結されている。尚、リンク
14は、図2及び図6〜図12では説明の便宜上、直線
状に描かれているが、本実施の形態では、図3及び図4
に示すように、湾曲状の板材にて形成されている。リン
ク14の他端は、回動体としての連結アーム15の一端
に固着されたリンク機構を構成する連結ピン15aに回
動可能に連結されている。連結アーム15の他端は、駆
動源としての正逆モータMに駆動連結された出力軸16
に対して一体回動可能に固定されている。正逆モータM
は、ドアクローザ装置3の動力源であり、出力軸16に
固定された連結アーム15を揺動させる。尚、正逆モー
タMは、正転すると連結アーム15を図2において反時
計回り方向に回動させ、逆転すると、連結アーム15を
同図において時計回り方向に回動させる。
【0024】尚、図2に示す連結アーム15の位置がホ
ームポジション位置であり、トランクドア2が開いた状
態では、連結アーム15は常にホームポジション位置に
配置されている。又、図8に示すように、トランクドア
2が完全に閉じられた状態(フルラッチ状態)であって
も、連結アーム15はホームポジション位置に配置され
る。連結アーム15がホームポジション位置に配置され
た状態では、駆動カム12は中立位置に配置される。連
結アーム15のホームポジション位置の近傍には、図1
3(a)に示すように、連結アーム15のホームポジシ
ョン位置を検出するホームポジション検出スイッチSW
HPが配設されている。該検出スイッチSWHPは、連
結アーム15がホームポジション位置となったとき、オ
ンするようになっている。
【0025】又、前記正逆モータMは、図14に示すよ
うに、車両1に搭載された制御手段としてのコントロー
ラCにて制御される。コントローラCには、上記した図
13に示す各検出スイッチSWHP,SW0,SWR
1,SWR2が接続され、それぞれの検出信号が入力さ
れる。又、コントローラCには、トランクドア2を開け
るための運転席オープナースイッチ及びリモコンスイッ
チ等の手動スイッチSWKが接続され、該スイッチSW
Kからの操作信号が入力される。コントローラCは、各
検出スイッチSWHP,SW0,SWR1,SWR2か
らの検出信号及び手動スイッチSWKからの操作信号に
基づいて、正逆モータMを正転、若しくは逆転させてド
アクローザ装置3を動作させる。
【0026】ここで、前記ラッチ8が図6に示すハーフ
ラッチ位置(ハーフラッチ状態)になると、図13
(b)に示す係合検出スイッチSWR1がオン状態とな
るとともに、フルラッチ位置検出スイッチSWR2がオ
フ状態となる。コントローラCは、各検出スイッチSW
R1,SWR2からそれぞれオン信号,オフ信号を入力
してラッチ8がハーフラッチ位置にあると判定する。
尚、本実施形態では、この2つの信号の組み合わせ信号
をハーフラッチ信号としている。コントローラCは、ラ
ッチ8のハーフラッチ位置の判定(ハーフラッチ信号の
入力)に基づいて、正逆モータMを正転させ、連結アー
ム15をホームポジション位置から図2において反時計
回り方向に回動させる。
【0027】又、ラッチ8が図7に示すフルラッチ位置
(フルラッチ状態)になると、図13(b)に示すフル
ラッチ位置検出スイッチSWR2がオン状態となる。コ
ントローラCは、該検出スイッチSWR2からのオン信
号を入力してラッチ8がフルラッチ位置にあると判定す
る。尚、本実施形態では、この信号をフルラッチ信号と
している。コントローラCは、ラッチ8のフルラッチ位
置の判定(フルラッチ信号の入力)に基づいて、正逆モ
ータMを逆転させ、連結アーム15を図7に示す位置か
ら同図において時計回り方向に回動させる。そして、連
結アーム15が図8に示すホームポジション位置となる
と、ホームポジション検出スイッチSWHPがオンされ
る。コントローラCは、該検出スイッチSWHPからの
オン信号(ホームポジション信号)に基づいて正逆モー
タMの駆動を停止させる。
【0028】更に、トランクドア2が完全に閉じられた
状態(フルラッチ状態)で、該ドア2を開けるための手
動スイッチSWKがオン操作されると、コントローラC
は該スイッチSWKからのオン信号が入力される。コン
トローラCは、該スイッチSWKからのオン信号に基づ
いて正逆モータMを逆転させ、連結アーム15を図8に
おいて時計回り方向に回動させる。このとき、第1ラチ
ェット11におけるラッチ8の係止が解除されて、ラッ
チ8がロック解除位置まで回動復帰すると、ロック解除
位置検出スイッチSW0がオンされる。コントローラC
は、該検出スイッチSW0のオン信号(ドア開信号)に
基づいて正逆モータMを正転させ、連結アーム15を図
10において時計回り方向に回動させる。そして、連結
アーム15がホームポジション位置となると、ホームポ
ジション検出スイッチSWHPがオンされ、コントロー
ラCは正逆モータMの駆動を停止させる。
【0029】図5に示すように、前記駆動カム12の下
面側には、引き込み手段としての第2ラチェット17が
前記ラッチ8の上段側とほぼ同じ高さに配置されてい
る。第2ラチェット17は、その一端が駆動カム12に
対して支軸13を中心に回動可能に連結されている。支
軸13には、第2ラチェット17と駆動カム12との間
にスペーサ18が介在されている。第2ラチェット17
の他端側(自由端側)には、前記ラッチ8の上段側に形
成された係合溝8dと係合するための係止片17aが形
成されている。又、第2ラチェット17の自由端側の先
端部には、係止ピン17bが立設されている。
【0030】ここで、ラッチ8が図6に示すハーフラッ
チ位置となると、上記したように、正逆モータMは連結
アーム15を反時計回り方向に回動させる。この連結ア
ーム15の回動に伴って、リンク14と支軸13を介し
て連結された駆動カム12は、支軸7を中心に反時計回
り方向に回動される。支軸13にて連結された第2ラチ
ェット17は、その係止片17aがラッチ8の係合溝8
dに係合してラッチ8を強制的に反時計回り方向に回動
させる。そして、連結アーム15が図7に示す位置まで
到達すると、第1ラチェット11は、そのラッチ面11
aがラッチ8の係止面8bと係合して、ラッチ8をフル
ラッチ位置に位置規制するようになっている。
【0031】このとき、本実施の形態では、図7に示す
ように、連結アーム15の連結ピン15aが、駆動カム
12の揺動端位置となる上死点位置Y0 に到達する直前
位置Y1 でラッチ8がフルラッチ位置となるように前記
リンク14の長さが決められている。連結アーム15の
連結ピン15aが上死点位置Y0 では、連結アーム15
の回動に伴う駆動カム12の引き込み力Fが最大とな
る。上記したように、トランクドア2が完全に閉まった
状態(フルラッチ状態)の直前には、ウェザーストリッ
プ反力やロック抵抗等が作用するため、該ドア2の閉め
込みには多大な力を要する。従って、連結アーム15の
連結ピン15aが上死点位置Y0 に近接した直前位置Y
1 でラッチ8をフルラッチ位置とすることで、正逆モー
タMのトルクを効率よく利用することができる。
【0032】又、連結アーム15の連結ピン15aが上
死点位置Y0 となるときにラッチ8をフルラッチ位置と
するようにリンク14の長さを設定すると、ドアクロー
ザ装置3を構成する部材の製品寸法ばらつき等によっ
て、ラッチ8をフルラッチ位置にすることができない場
合がある。本実施の形態では、連結アーム15の連結ピ
ン15aが上死点位置Y0 に到達する直前位置Y1 でラ
ッチ8をフルラッチ位置となるように設定していること
から、該装置3を構成する部材の製品寸法ばらつきを吸
収することができる。
【0033】フォーク19は、前記スペーサ18とほぼ
同じ高さに配置され、前記支軸10により第1ラチェッ
ト11と同軸に支持されている。フォーク19は、図示
しないスプリングが張設されており、支軸10を中心に
図2において反時計回り方向に付勢されている。フォー
ク19の支軸10の近傍には、前記駆動カム12の外周
面に当接する係止ピン19aが立設されている。又、フ
ォーク19には一端が開放された円弧状の案内溝19b
が形成されている。案内溝19bは、第2ラチェット1
7の係止ピン17bを収容し案内する。フォーク19は
図2において反時計回り方向に付勢されているため、前
記第2ラチェット17は、係止ピン17bが案内溝19
bの内周面に押されて、その係止片17aがラッチ8の
係合溝8dが形成された上段側の外周面に当接するよう
に付勢されることになる。
【0034】又、前記フォーク19には操作アーム19
cが形成され、操作アーム19cにはロッド20の一端
に形成された係止部20aが係止されている。ロッド2
0の他端には、トランクドア2を開放するために手動操
作されるキーシリンダ21が連結されている。このキー
シリンダ21がキーにてドア開操作されると、ロッド2
0は図2において右方に引かれ、操作アーム19cに係
止部20aが係止されたフォーク19は同図において時
計回り方向に回動される。尚、ロッド20の作用によら
ずフォーク19が時計回り方向に回動したときには、ロ
ッド20の係止部20aから操作アーム19cが離間す
る。
【0035】次に、上記のように構成されたドアクロー
ザ装置3の作用を図2及び図6〜図17に従って説明す
る。尚、以下には、説明の便宜上、図15に示すよう
に、トランクドア2の開状態(領域E1)、該ドア2の
ハーフラッチ状態からフルラッチ状態への引き込み動作
(領域E2)、フルラッチ状態(領域E3)、フルラッ
チ状態から開状態への推移(領域E4)、ドア2の開状
態(領域E5)となるような一連の動作を行う場合を例
にして説明する。尚、該装置3のコントローラCの制御
ルーチンを示した図16,17のフローチャートを併用
しつつ説明する。又、この制御ルーチンは、該コントロ
ーラCへの駆動電源の供給に基づいてスタートする。
【0036】先ず、トランクドア2が開状態である領域
E1では、ドアクローザ装置3は初期状態であって、連
結アーム15は図2に示すホームポジション位置に配置
されている。コントローラCは、ステップ31におい
て、トランクドア2がハーフラッチ(半ドア)状態であ
るかを判定すべくハーフラッチ信号が入力されたか否か
を判定する。このハーフラッチ信号は、上記したように
図13(b)に示す各検出スイッチSWR1,SWR2
のオン信号,オフ信号の組み合わせ信号である。従っ
て、トランクドア2が開状態では、コントローラCには
各検出スイッチSWR1,SWR2からともにオフ信号
が入力されるため、コントローラCは、トランクドア2
がハーフラッチ状態となるまでステップ31を繰り返
す。
【0037】そして、例えばトランクドア2を閉める際
に十分な力が付与されず、挿通通路6に挿入したストラ
イカ4により押し込まれたラッチ8がハーフラッチ位置
までしか回動されなければ、第1ラチェット11は、そ
のラッチ面11aがラッチ8の係止面8cと係合するこ
ととなる。つまり、図6に示すように、ラッチ8はハー
フラッチ位置に位置規制され、トランクドア2は半ドア
状態(ハーフラッチ状態)となる。この状態において、
第2ラチェット17の係止片17aは、ラッチ8の係合
溝8dに係合した状態となる。
【0038】トランクドア2がハーフラッチ状態となる
領域E2では、第1ラチェット11がラッチ8の係止面
8cに係合するとき反時計回り方向に回動することか
ら、その回動に基づいて係合検出スイッチSWR1はオ
ンされる。すると、コントローラCには、各検出スイッ
チSWR1,SWR2のオン信号,オフ信号の組み合わ
せたハーフラッチ信号が入力されることとなり、該ドア
2のハーフラッチ状態を認識して、次のステップ32に
進む。
【0039】コントローラCがトランクドア2のハーフ
ラッチ状態を認識すると、ステップ32において、正逆
モータMを正転させ、連結アーム15をホームポジショ
ン位置から反時計回り方向に回転させる。この連結アー
ム15の反時計回り方向の回転に伴って、リンク14と
支軸13を介して連結された駆動カム12は、支軸7を
中心に図6に示す中立位置から同図反時計回り方向に回
動される。すると、同じく支軸13にて連結された第2
ラチェット17は、その係止片17aがラッチ8の係合
溝8dに係合されているため、ラッチ8を強制的に反時
計回り方向に回動させる。又、コントローラCは、ステ
ップ32からステップ33に移り、トランクドア2がフ
ルラッチ状態であるかを判定すべくフルラッチ信号が入
力されたか否かを判定する。このフルラッチ信号は、上
記したように図13(b)に示すフルラッチ位置検出ス
イッチSWR2のオン信号である。そして、コントロー
ラCは、トランクドア2がフルラッチ状態となり、該検
出スイッチSWR2からオン信号が入力されるまでステ
ップ33を繰り返す。
【0040】やがて、図7に示すように、連結アーム1
5の連結ピン15aが駆動カム12の揺動端位置となる
上死点位置Y0 の直前位置Y1 まで到達すると、第1ラ
チェット11は、そのラッチ面11aがラッチ8の係止
面8bと係合することとなる。このとき、連結アーム1
5の回転に伴う駆動カム12の引き込み力Fは、ほぼ最
大となる。そして、ラッチ8はフルラッチ位置に位置規
制され、トランクドア2は完全に閉まった状態(フルラ
ッチ状態)となる。そのため、トランクドア2は、ドア
クローザ装置3によって自動的に半ドア状態から完全に
閉められる。
【0041】トランクドア2がフルラッチ状態となる領
域E3では、ラッチ8がフルラッチ位置まで回動するこ
とから、フルラッチ位置検出スイッチSWR2はオンさ
れる。すると、コントローラCには、該検出スイッチS
WR2のオン信号、即ちフルラッチ信号が入力されるこ
ととなり、該ドア2のフルラッチ状態を認識して、次の
ステップ34に進む。
【0042】コントローラCがトランクドア2のフルラ
ッチ状態を認識すると、ステップ34において、正逆モ
ータMを正転から逆転に切り換えて、連結アーム15を
前記直前位置Y1 から図8に示すホームポジション位置
まで時計回り方向に回転させる。又、コントローラC
は、ステップ34からステップ35に移り、連結アーム
15がホームポジション位置となったか否かを判定すべ
く、ホームポジション信号が入力されたか否かを判定す
る。
【0043】やがて、図8に示すように、連結アーム1
5がホームポジション位置まで到達すると、ホームポジ
ション検出スイッチSWHPはオンされる。すると、コ
ントローラCは、ステップ35からステップ36に移
り、正逆モータMの逆転駆動を停止する。そして、コン
トローラCは、ステップ36から図17に示すステップ
37に移り、トランクドア2の開指令があったか否かを
判定する。コントローラCは、該ドア2の開指令がある
までステップ37を繰り返す。
【0044】次に、トランクドア2をフルラッチ状態か
ら開状態にすべく手動スイッチSWKをオン操作した領
域E4では、コントローラCには該スイッチSWKから
のオン信号が入力される。コントローラCは、ステップ
37からステップ38に移り、トランクドア2が閉状態
か否かを判定する。即ち、トランクドア2が閉状態のと
きには図13(b)に示すロック解除位置検出スイッチ
SW0がオフ状態となることから、コントローラCは該
検出スイッチSW0からオフ信号が入力されているか否
かを判定する。今、トランクドア2は閉状態であるの
で、コントローラCには該検出スイッチSW0からオフ
信号が入力されることとなり、コントローラCはステッ
プ39に移る。
【0045】ステップ39では、コントローラCは正逆
モータMを逆転させ、連結アーム15を図8に示すホー
ムポジション位置から同図における時計回り方向に回転
させる。この連結アーム15の時計回り方向の回転に伴
って、リンク14と支軸13にて連結された駆動カム1
2は、中立位置から同図における時計回り方向に回動さ
れる。
【0046】又、コントローラCは、ステップ39から
ステップ40に移り、トランクドア2が開状態となった
か否かを判定すべくドア開信号が入力されたか否かを判
定する。ドア開信号は、上記したようにロック解除位置
検出スイッチSW0のオン信号である。即ち、コントロ
ーラCは、該検出スイッチSW0からオン信号が入力さ
れたか否かを判定する。今、ラッチ8は第1ラチェット
11にてフルラッチ位置に位置規制されているので、コ
ントローラCには該検出スイッチSW0からオフ信号が
入力されている。そして、コントローラCは、トランク
ドア2が開状態になるまでステップ40を繰り返す。
【0047】やがて、時計回り方向に回動する駆動カム
12は、その外周面がフォーク19の係止ピン19aに
当接し、フォーク19を支軸10を中心に時計回り方向
に回動させる。フォーク19が時計回り方向に回動する
と、図9に示すように、その外周面が第1ラチェット1
1の係止ピン11bに当接し、当該第1ラチェット11
を支軸10を中心に時計回り方向に回動させる。
【0048】そして、こうした連結アーム15の時計回
り方向の回動に伴い、駆動カム12がフォーク19を介
して第1ラチェット11を時計回り方向に回動させる
と、図10に示すように、第1ラチェット11のラッチ
面11aがラッチ8の係止面8bから外れることにな
る。このとき、第2ラチェット17は、その係止ピン1
7bがフォーク19の案内溝19bに案内されるため、
フォーク19の回動とともにラッチ8の係合溝8dに係
合しない位置まで離間した状態に配置される。その結
果、第1ラチェット11とラッチ8との係止が解除され
た時点で、ラッチ8が図示しないスプリングによる付勢
力により支軸7を中心に同図における時計回り方向に回
動復帰し、ストッパ9に当接した位置、即ちロック解除
位置で規制される。こうしてストライカ4がラッチ8の
凹部8aによる拘束から解除され、トランクドア2のロ
ックが解除される。
【0049】トランクドア2が開状態となる領域E5で
は、ラッチ8がロック解除位置まで回動することから、
ロック解除位置検出スイッチSW0はオンされる。する
と、コントローラCには、該検出スイッチSWR0のオ
ン信号、即ちドア開信号が入力されることとなり、該ド
ア2の開状態を認識して、次のステップ41に進む。
【0050】ステップ41では、コントローラCは正逆
モータMを逆転から正転に切り換えて、連結アーム15
を図10に示す位置から図2に示すホームポジション位
置まで反時計回り方向に回転させる。又、コントローラ
Cは、ステップ41からステップ42に移り、連結アー
ム15がホームポジション位置となったか否かを判定す
べく、ホームポジション信号が入力されたか否かを判定
する。
【0051】やがて、図2に示すように、連結アーム1
5がホームポジション位置まで到達すると、ホームポジ
ション検出スイッチSWHPはオンされる。すると、コ
ントローラCは、ステップ42からステップ43に移
り、正逆モータMの正転駆動を停止する。そして、コン
トローラCは、ステップ43から図16に示すステップ
31に戻る。このようにして、ドアクローザ装置3は初
期状態に戻る。
【0052】又、上記した図8に示したトランクドア2
が完全に閉まった状態(フルラッチ状態)では、キーシ
リンダ21におけるキーのドア開操作によるトランクド
ア2のロック解除を行うことが可能である。
【0053】キーシリンダ21がキーにてドア開操作さ
れると、ロッド20は図の右方に引かれ、操作アーム1
9cに係止部20aが係止されたフォーク19は同図に
おける時計回り方向に回動される。すると、図11に示
すように、フォーク19は、その外周面が第1ラチェッ
ト11の係止ピン11bに当接し、当該第1ラチェット
11を支軸10を中心に時計回り方向に回動させる。
【0054】フォーク19の回動に伴い、やがて図12
に示すように、第1ラチェット11のラッチ面11aが
ラッチ8の係止面8bから外れることになる。このと
き、上記したように、第2ラチェット17は、その係止
ピン17bがフォーク19の案内溝19bに案内される
ため、フォーク19の回動とともにラッチ8の係合溝8
dに係合しない位置まで離間した状態に配置される。そ
の結果、第1ラチェット11とラッチ8との係止が解除
された時点で、ラッチ8が時計回り方向に回動復帰し、
ストッパ9に当接したロック解除位置で規制される。こ
うしてストライカ4がラッチ8の凹部8aによる拘束か
ら解除され、キーシリンダ21におけるキーのドア開操
作によってもトランクドア2のロックが解除される。
【0055】因みに、ドアクローザ装置3に対して電源
供給が絶たれ動作不能となったとき図6に示すハーフラ
ッチ状態になった場合、該装置3はキーシリンダ21に
おけるキーのドア開操作によってトランクドア2を開け
ることが可能である。
【0056】キーシリンダ21におけるキーのドア開操
作に基づいて、ロッド20を介してフォーク19は時計
回り方向に回動される。すると、フォーク19は、その
外周面が第1ラチェット11の係止ピン11bに当接
し、当該第1ラチェット11を支軸10を中心に時計回
り方向に回動させる。フォーク19の回動に伴い、やが
て、第1ラチェット11のラッチ面11aがラッチ8の
係止面8cから外れることになる。このとき、第2ラチ
ェット17は、その係止ピン17bがフォーク19の案
内溝19bに案内されるため、フォーク19の回動とと
もに係止片17aがラッチ8の係合溝8dとの係合から
解除される。その結果、第1ラチェット11とラッチ8
との係止が解除された時点で、ラッチ8が時計回り方向
に回動復帰し、ストッパ9に当接したロック解除位置で
規制される。こうして、キーシリンダ21におけるキー
のドア開操作によって、ストライカ4がラッチ8の凹部
8aによる拘束から解除され、トランクドア2はハーフ
ラッチ状態から開放されて開けることが可能となる。
【0057】以上詳述したように、本実施の形態によれ
ば、以下に示す効果が得られる。 (1)駆動カム12とラッチ8とを共通の支軸7により
同軸上に回動可能に配置したので、駆動カム12とラッ
チ8との各々の面を重ね合わせた状態にコンパクトに配
置することができる。従って、従来技術で述べたような
ラッチ53と回動板58との各々の面が直交するレイア
ウトを採用する従来装置と比較して、ドアクローザ装置
3の一層の小型化を図ることができる。
【0058】(2)コントローラCは、図7に示すよう
に、ラッチ8が第1ラチェット11にてフルラッチ位置
に位置規制された時点で、正転する正逆モータMを逆転
させてラッチ8がそれ以上にストライカ4を引き込む方
向に回動しないように制御する。このようにすれば、ラ
ッチ8がストライカ4を余分に引き込むことがなく、ド
アクローザ装置3によるトランクドア2の無理な閉め込
みを確実に防止することができる。
【0059】(3)トランクドア2が完全に閉まった状
態(フルラッチ状態)の直前には、ウェザーストリップ
反力やロック抵抗等が作用するため、該ドア2の閉め込
みには多大な力を要する。そこで、本実施の形態では、
図7に示すように、連結アーム15の連結ピン15a
が、駆動カム12の揺動端位置となる上死点位置Y0 に
近接した直前位置Y1 でラッチ8がフルラッチ位置とな
るようにリンク14の長さを設定した。即ち、連結アー
ム15の連結ピン15aが上死点位置Y0 では、連結ア
ーム15の回動に伴う駆動カム12の引き込み力Fが最
大となることから、正逆モータMのトルクを効率よく利
用することができる。従って、正逆モータMの小型化に
貢献することができるため、ドアクローザ装置3の一層
の小型化を図ることができる。
【0060】しかも、連結アーム15の連結ピン15a
が上死点位置Y0 となるときにラッチ8をフルラッチ位
置に位置規制するようにリンク14の長さを設定する
と、ドアクローザ装置3を構成する部材の製品寸法ばら
つき等によって、ラッチ8をフルラッチ位置にすること
ができない場合がある。そこで、本実施の形態では、連
結アーム15の連結ピン15aが上死点位置Y0 に到達
する直前位置Y1 でラッチ8をフルラッチ位置となるよ
うに設定していることから、該装置3を構成する部材の
製品寸法ばらつきを吸収することができる。
【0061】尚、本発明は上記実施の形態に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次
のように具体化することもできる。 (1)上記実施の形態では、ドアクローザ装置3をトラ
ンクドア2に取着したが、該ドア2に対応する車両1の
本体に取着してもよい。又、トランクドア2に限定され
ず、他のドアに実施してもよい。
【0062】(2)上記実施の形態では、ラッチ8と駆
動カム12とを共通の支軸7により同軸上に配置した
が、それぞれの回動軸心線がほぼ平行となる状態であれ
ば同軸上であることに限定されない。
【0063】(3)上記実施の形態では、連結アーム1
5の連結ピン15aが上死点位置Y0 の直前位置Y1 と
なるときにラッチ8をフルラッチ位置となるようにリン
ク14の長さを設定したが、連結ピン15aが上死点位
置Y0 となるときにラッチ8をフルラッチ位置となるよ
うにリンク14の長さを設定してもよい。
【0064】(4)上記実施の形態では、リンク14を
湾曲状の板材で形成したが、その形状は限定されるもの
ではなく、例えば、直線上の板材、棒材等で形成しても
よい。
【0065】(5)上記実施の形態では、図3等で示す
ように回動体としての連結アーム15を棒状のものに限
定したが、形状はこれに限定されるものではなく、例え
ば円板状であってもよい。
【0066】(6)上記実施の形態では、各種検出スイ
ッチSWHP,SW0,SWR1,SWR2を図13に
示すようにそれぞれ配置したが、各種検出スイッチSW
HP,SW0,SWR1,SWR2が上記実施形態と同
様な位置(状態)の検出が可能であれば、配置はこれに
限定されるものではない。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ハーフラッチからフルラッチへの引込動作と、扉体のロ
ック解除動作とを駆動源1個で共用して行う施解錠装置
において、その装置の小型化を図ることができ、しかも
扉体がフルラッチ状態となった時点で確実に引き込み動
作を停止することができる扉体の施解錠装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態における車両の後方斜視図。
【図2】 ドアクローザ装置を示す平面図。
【図3】 ドアクローザ装置を示す分解斜視図。
【図4】 ドアクローザ装置の構成部材を分解して個々
に示す平面図。
【図5】 図2のX視からの側面図。
【図6】 ドアクローザ装置の動作を説明するための平
面図。
【図7】 同じく平面図。
【図8】 同じく平面図。
【図9】 同じく平面図。
【図10】 同じく平面図。
【図11】 同じく平面図。
【図12】 同じく平面図。
【図13】 各種センサの動作を説明するための平面
図。
【図14】 ドアクローザ装置の制御系の構成を示す回
路図。
【図15】 同装置の制御系の動作を説明するタイミン
グチャート。
【図16】 同装置の制御系の動作を説明するフローチ
ャート。
【図17】 同装置の制御系の動作を説明するフローチ
ャート。
【図18】 従来のドアクローザ装置の側面図。
【図19】 (a)〜(c)は、ラッチの各種状態を示
す平面図。
【符号の説明】
2…扉体としてのトランクドア、3…施解錠装置として
のドアクローザ装置、4…係止部としてのストライカ、
7…回動軸としての支軸、8…ラッチ、11…係止手段
としての第1ラチェット、11b…係止解除手段を構成
する係止ピン、12…カムとしての駆動カム、14…リ
ンク機構を構成するリンク、15…回動体としての連結
アーム、15a…リンク機構を構成する連結ピン、16
…出力軸、17…引き込み手段としての第2ラチェッ
ト、C…制御手段としてのコントローラ、M…駆動源と
しての正逆モータ、SWR1…ハーフラッチ位置検出手
段を構成する係合検出スイッチ、SWR2…ハーフラッ
チ位置検出手段を構成するフルラッチ位置検出手段とし
てのフルラッチ位置検出スイッチ、Y0 …上死点位置、
Y1 …直前位置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05B 65/32 B60J 5/00 E05B 65/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力軸(16)が正逆転駆動される駆動
    源(M)と、 扉体(2)を閉状態に係止するための係止部(4)と係
    合可能な位置において、該係止部(4)との係合を解除
    する方向に付勢された状態で回動可能に支持されたラッ
    チ(8)と、 前記ラッチ(8)を係止して、ハーフラッチ位置とフル
    ラッチ位置に位置規制する係止手段(11)と、 前記ラッチ(8)がハーフラッチ位置に配置されると、
    該位置からフルラッチ位置まで回動させるための引き込
    み手段(17)と、 前記ラッチ(8)をフルラッチ位置に位置規制する係止
    手段(11)による係止を解除する係止解除手段(11
    b)と、 前記ラッチ(8)の回動軸(7)と平行な回動軸を有す
    るように配置されるとともに、前記引き込み手段(1
    7)及び前記係止解除手段(11b)を作動させるため
    のカム(12)と、 前記駆動源(M)の出力軸(16)の正逆回転に基づい
    て揺動運動を行う回動体(15)を有し、該回動体(1
    5)の揺動運動を前記カム(12)の揺動運動として伝
    達して前記引き込み手段(17)及び前記係止解除手段
    (11b)を作動させるリンク機構(14,15a)
    と、前記ラッチ(8)がハーフラッチ位置に位置規制された
    ことを検出するハーフラッチ位置検出手段(SWR1,
    SWR2)と、 前記ラッチ(8)がフルラッチ位置に位置規制されたこ
    とを検出するフルラッチ位置検出手段(SWR2)と、前記ハーフラッチ位置検出手段(SWR1,SWR2)
    にて前記ラッチ(8)がハーフラッチ位置に位置規制さ
    れたことを検出すると、 前記引き込み手段(17)を作
    動させるべく前記駆動源(M)を正転させるとともに、
    前記ラッチ(8)がフルラッチ位置に到達し、該位置に
    位置規制されると、前記フルラッチ位置検出手段(SW
    R2)の検出に基づいて、前記引き込み手段(17)の
    引き込み動作による該ラッチ(8)のそれ以上の回動を
    停止するために前記駆動源(M)を逆転させる制御手段
    (C)とを備えたことを特徴とする扉体の施解錠装置。
  2. 【請求項2】 前記リンク機構(14,15a)を、前
    記回動体(15)が前記カム(12)の揺動端位置とな
    る上死点位置(Y0)と該位置(Y0)に近接した直前
    位置(Y1)との間に到達したときに、前記引き込み手
    段(17)を介して前記ラッチ(8)をフルラッチ位置
    となるように設定したことを特徴とする請求項1に記載
    扉体の施解錠装置。
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