JP3160133B2 - プロセスコントロール装置 - Google Patents

プロセスコントロール装置

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JP3160133B2
JP3160133B2 JP26718293A JP26718293A JP3160133B2 JP 3160133 B2 JP3160133 B2 JP 3160133B2 JP 26718293 A JP26718293 A JP 26718293A JP 26718293 A JP26718293 A JP 26718293A JP 3160133 B2 JP3160133 B2 JP 3160133B2
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恭孝 前田
健 山岸
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圭三 北村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真方式の複写
機,プリンタ等の画像形成装置において、画質を安定さ
せるためのプロセスコントロール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置では、環境
変化によるトナーの帯電量の変動、感光体の膜減り等に
よる感度低下、帯電器の劣化、等種々の原因により画像
品質経時的に低下してゆく。そこで、通常の画像形成
装置では、一定期間ごとに画像品質を安定させるための
プロセス設定値補正処理を行っている。
【0003】一般的なプロセス設定値補正処理の例を説
明する。まず、感光体表面を決まった電位で帯電する。
この場合、表面電位は数段階に設定され、それぞれの表
面電位で各々数cm角程度の試験用のエリアを形成する。
そしてこのエリアにトナーを付着させ、トナーパッチと
して、それらのトナーパッチの濃度を検出する。一方、
感光体,帯電器等の使用開始時には上記と同一の条件で
トナーパッチが形成され、そのトナー濃度が検出されて
記憶されている。そこで、使用初期時のトナー濃度と経
時変化後のトナー濃度とを比較して、それに基づいて表
面電位等の補正を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のプロ
セス設定値補正処理では、画像品質低下の原因に関係な
く補正対象が決まっていた。例えば、表面電位やトナー
濃度等にフィードバックを掛けて補正することが多い。
表面電位にフィードバックを掛ける場合には、トナーパ
ッチ濃度が低下したときに表面電位を上げ、逆にトナー
パッチ濃度が上昇したときに表面電位を下げるという制
御がされる。
【0005】しかしながら、このように補正対象を一つ
にすると、画質が低下してしまった原因が全く別のとこ
ろにある場合に十分な補正を行えないことがあった。ま
た、補正量が大きくなり過ぎてしまうこともあった。例
えば、表面電位の補正によるプロセスコントロールは、
感光体の劣化,環境変化による感光体表面の吸水状態等
に対しては効果があるものの、例えば現像器のトナー濃
度の変化や、環境変化等により現像剤の帯電量が変動し
た場合等に発生する画像品質の低下に対しては十分な効
果を得ることができないことがあった。また、現像剤に
起因する画質低下を、原因とは異なる部分(表面電位)
で補正するため、表面電位の補正量が非常に多くなって
いた。
【0006】また、表面電位で補正を行う場合には、表
面電位が上昇するとそれに伴って露光光量も画質維持の
ために上げる必要があり、無駄が生じるとともに、温度
上昇,光量の上限等の問題が生じていた。
【0007】この発明の目的は、十分な補正を行うこと
ができ、また、画質要因に出来るだけ対応した補正を行
うことができるプロセスコントロール装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、感光体表面電位,現像バイアス等の複数のプロセス
設定値を予め決めれた値に設定して感光体上にトナー
パッチを形成し、該トナーパッチの濃度を検出する手段
と、このトナーパッチ濃度が基準値S0を超えたときに
前記プロセス設定値のうちの一つを補正する手段と、を
含むプロセスコントロール手段と、 トナー帯電量,露光
光量等の画質の良否に関与する画質要因のうち一つの画
質要因の劣化状態を、他の画質要因を排除して検出する
手段と、この検出値が基準値B0を超えたときにその画
質要因の補正処理を行う手段と、を含む予備コントロー
ル手段と、を備えるプロセスコントロール装置におい
て、感光体表面電位を0V、現像バイアスを0Vに設定
し、感光体上に物理的に付着するトナーの濃度を、前記
一つの画質要因であるトナー帯電量として検出する手段
を設けたことを特徴とする。
【0009】請求項2に記載の発明は、感光体表面電
位,現像バイアス等の複数のプロセス設定値を予め決め
られた値に設定して感光体上にトナーパッチを形成し、
該トナーパッチの濃度を検出する手段と、このトナーパ
ッチ濃度が基準値S0を超えたときに前記プロセス設定
値のうちの一つを補正する手段と、を含むプロセスコン
トロール手段と、 トナー帯電量,露光光量等の画質の良
否に関与する画質要因のうち一つの画質要因の劣化状態
を、他の画質要因を排除して検出する手段と、この検出
値が基準値B0を超えたときにその画質要因の補正処理
を行う手段と、を含む予備コントロール手段と、を備え
るプロセスコントロール装置において、 感光体表面電位
を0V、現像バイアスをトナーの極性と同極性に設定
し、感光体上に付着する逆極性のトナーの濃度を、前記
一つの画質要因であるトナー帯電量として検出する手段
を設けたことを特徴とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、前記逆極性の現
像バイアスの絶対値を、通常の画像形成時の現像バイア
スの絶対値よりも小さく設定したことを特徴とする。
【0011】請求項4に記載の発明は、感光体表面電
位、現像剤のトナー濃度レベル、現像剤の攪拌時間、現
像バイアスのうち、プロセス設定値補正処理で用いられ
る補正対象と異なるいずれかをトナー帯電量の補正対象
として設定したことを特徴とする。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】請求項1〜3に記載した発明においては、トナ
ー帯電量が劣化した場合に、該トナー帯電量に対応する
トナー濃度が検出され、トナー帯電量が劣化している場
合にはそれを補正するための処理がされる。トナー像を
形成する場合、トナーの帯電量は画質に大きな影響を与
える。特に、プロセスコントロール手段でトナーパッチ
を形成し、そのトナー濃度を検出することで画質補正を
行う装置の場合には影響が大きい。この場合に、トナー
帯電量をプロセスコントロール手段の実行前に補正して
おくと、補正精度が向上する。
【0016】請求項に記載した発明においては、トナ
ー帯電量がプロセスコントロール手段に用いられる補正
対象以外のもので補正される。すなわち、補正対象が2
種類になり、例えば、プロセスコントロール手段で表面
電位の補正がされ、予備コントロール手段で現像剤のト
ナー濃度レベルが補正される。このように2種類の補正
対象を用いることによって、画質補正範囲が広くなり、
画質補正に余裕ができる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【実施例】図1はこの発明が適用される電子写真式の複
写機の要部ブロック図である。
【0021】感光体1はドラム状に構成されている。感
光体1の周囲には、帯電器2、ブランクランプ3、現像
器4、転写器5、クリーナ6、除電ランプ7がこの順に
対向配置されている。
【0022】帯電器2は、スコロトロン方式のものであ
り、グリッド2aに印加するグリッド電圧を調整するこ
とによって、感光体1の表面電位が制御される。ブラン
クランプ3は、感光体1の軸方向に沿って並べられた複
数のLEDを有し、感光体1の表面の不要な電荷を除去
する。例えば、プロセスコントロール時(プロセス設定
値補正処理時,単一要因補正処理時)にトナーパッチを
作成する際には、トナーパッチ周囲の電荷を除去して
トナーパッチ部分の電荷だけを残す。
【0023】ブランクランプ3と現像器との間の位置
(露光点)8において、感光体1は、原稿の反射光によ
って露光される。複写機本体の上面には透明なテーブル
ガラス9が配置され、この上に複写すべき原稿が載置さ
れる。テーブルガラス9の下方には、コピーランプ10
a、ミラー10b、レンズ10cを含む光学系10が設
けられ、該光学系10がテーブルガラス9上の原稿を走
査して、その反射光を前記露光点8へ導く。これによっ
て感光体1上に静電潜像が形成される。
【0024】現像器4は、二成分現像剤を用いて現像処
理を行う。現像器4は現像槽4a,トナーホッパ4bを
有し、現像槽4a内にはトナーとキャリアからなる二成
分現像剤を収容し、トナーホッパ4b内にはトナーを収
容する。現像槽4a中のトナー濃度がトナー濃度センサ
4cにより検出され、その検出値に応じてトナーホッパ
4bから現像槽4aに対してトナーが供給される。これ
により現像槽4a中のトナー濃度が一定値に維持され
る。トナーは、現像槽4a中でのキャリアとの擦によ
り帯電される。そして、現像ローラ4dによって感光体
1へと付着される。現像ローラ4dには現像バイアスが
印加され、該現像バイアスと感光体1の表面電位との電
位差によりトナーが感光体1へと付着される。これによ
り感光体1上にトナー像が形成される。
【0025】転写器5は、供給される転写紙に、感光体
1上のトナー像を転写する。ただし、プロセスコントロ
ール時に形成されるトナーパッチに対しては転写処理は
行われず、この位置を通過する。
【0026】転写器5とクリーナ6との間には、トナー
像検出センサ11が、感光体1に対向して配置されてい
る。トナー像検出センサ11は反射型の赤外線センサか
らなり、感光体1上のトナーパッチの濃度を検出する。
【0027】クリーナ6は感光体1上のトナーを除去
し、除電ランプ7は感光体1の表面を除電して次の帯電
工程に備える。
【0028】コピーランプ制御部12は、コピーランプ
10aに所定の電圧を印加する。表面電位制御部13
は、帯電器2のグリッド2aに電圧を印加することで、
感光体1の表面電位を制御する。トナー像検出部14は
トナー像検出センサ11によって検出されるトナー像
(トナーパッチ)の濃度を検出する。現像器制御部15
は、トナー濃度センサ4cの濃度を検出し、その濃度に
応じて現像槽4a中へのトナー補給を行うことで現像槽
4a中のトナー濃度を制御するとともに、現像ローラ4
dに印加する現像バイアスを制御している。
【0029】以上のように構成される複写機のプロセス
コントロール手順を説明する。図2〜図5はプロセスコ
ントロール手順を説明するフローチャートである。この
実施例では、単一要因補正処理時にトナー帯電量を検出
してトナーの濃度レベルを補正し、プスセス設定値補正
処理時に表面電位を補正する。また、この実施例では、
プロセスコントロールの実行タイミングを、電源スイ
ッチオン時、定着温度150℃以下の前回転時、電源
オン後の放置時間が3時間以上経過した時の前回転時に
設定している。なお、プロセスコントロールの実行タイ
ミングはこれに限られるものではなく、適宜設定され
る。
【0030】複写機本体の電源がオンされるとフラグ等
が初期化される(s1)。複写機本体の感光体,現像剤
等の使用初期時には、所定のプロセス処理が実行されて
基準値S0,B0等の初期値データ等が求められ、それ
が記憶される(s2→s3→s4)。なお所定のプロセ
ス処理は、後のプロセスコントロールと同様の処理であ
り、現像バイアス0V、表面電位0V時に感光体1上に
付着するトナー量(トナー像センサ11の出力値)を基
準値B0として記憶する。また、現像バイアス−200
V(コピーモード時のバイアス値)、グリッド電圧V0
時のトナー像検出センサ11の出力値を基準値S0とし
て記憶する。s5ではその他の初期値データを記憶す
る。初期値データは次のようなものである。
【0031】α :トナー帯電量検出時のトナー像検出
センサ11のしきい値 β :グリッド電圧の変化幅 γ :初期のT/Dのコントロール値 VG:コピー時のグリッド電圧 m :繰り返し上限回数 通常の複写動作時には上記の初期データの入力処理は行
わず、ウォームアップ中にプロセスコントロールを実行
する(s6)。以下、プロセスコントロール手順を説明
する。
【0032】まず、予備コントロールを実行する。この
実施例では、トナー帯電量を単一要因として、トナー帯
電量に対応するトナー濃度を検出し、検出されたトナー
濃度に応じて現像槽4a中のトナー濃度レベルを調整し
ている。
【0033】具体的には、感光体表面電位(グリッド電
位)0V,現像バイアス0Vに設定して感光体上にトナ
ーを付着させ、そのトナーの濃度B1を検出する(s
7)。この条件でトナー付着を行った場合、トナーは物
理的に感光体へ付着されるだけなので、通常は感光体表
面上へのトナーの付着は殆どなく、うっすらと付着して
いる程度になる。しかし、現像槽中のトナー濃度が、現
像槽中のキャリア帯電能力以上に高くなり、トナーの帯
電量が低くなってしまった場合、あるいは、現像槽の置
かれている環境の温度/湿度が高くなってトナーの帯電
量が低くなった場合等には、電気的な力でなく、物理的
な現像剤の穂立ちの接触によってトナーが感光体に付着
し易くなる。つまり、現像槽中のトナーの帯電量分布を
考えた場合、帯電トナー/帯電していないトナー/逆
帯電トナー、が多く含まれるようになり、トナーが物理
的な力で感光体に付着し易くなり、初期よりも感光体の
正反射光が少なくなり、トナー像検出センサ11の正反
射読み取り値(B1)が低くなり、現像剤の変化がB1
で読み取れるようになる。また、逆の理由でトナーの帯
電量が通常よりも高くなった場合には、逆の作用でB1
が高くなる。
【0034】このようにして求めたトナーの付着量B1
が初期時の値B0に対して誤差範囲であれば、通常のプ
ロセスコントロール処理へと入る(s8→s21)。し
かし、求めたトナー付着量B1が初期値B0を上回って
いる場合、つまりトナー付着量が下がりトナー像検出
ンサ11の正反射読み取りB1が上昇している場合
は、トナー帯電量が通常よりも高くなっているものと判
断して、トナー帯電量を補正するための補正処理を実行
する(s10→s1)。ここでは、現像槽4a中のト
ナー濃度センサ4cのコントロール値I0 を高くするこ
とにより、現像槽4a中のトナー濃度レベルを高くし、
トナーの帯電量を他のトナーへ分散させる(s11→s
12→s13→s14)。
【0035】一方、トナー付着量B1が初期値B0を下
回っている場合、つまりトナー付着量が上昇しトナー像
検出センサ11の正反射読み取りB1が低下している
場合は、トナー帯電量が通常よりも低くなっているもの
と判断し、トナー帯電量を補正するためのプロセスコン
トロールを実行する(s15→s1)。すなわち、現
像槽4a中のトナー濃度センサ4cのコントロール値I
0 を低くすることにより、現像槽4a中のトナー濃度レ
ベルを低くし、単位当たりのトナー帯電量を増加させる
(s16→s17→s18→s19)。
【0036】このようにしてトナー帯電量の補正が行わ
れる。なお、トナー帯電量の補正は他に、感光体の表面
電位、現像剤の攪拌時間、現像ローラ4dに印加する現
像バイアス等によって補正することが可能である。
【0037】以上のようにして単一要因に対する予備コ
ントロールを実行する。なおこの実施例では、感光体表
面電位0V、現像バイアス0Vの条件で感光体上にトナ
ーを付着させ、そのトナー濃度をトナー帯電量として扱
っているが、トナー帯電量の確認方法としては、上記の
方法の他に、逆の現像バイアスを印加して感光体1上に
強制的にトナーを付着させてその濃度を検出する方法を
用いることもできる。
【0038】例えば、+帯電トナーを用い、通常の動作
時の感光体表面電位が−750V、現像バイアスが−2
00Vであるとき、トナー帯電量の確認時の感光体表面
電位を0V程度、現像バイアスを+100〜0V程度に
すると、普通の状態では感光体表面に少しのトナーが付
着するが、若帯電トナー/逆帯電トナーが増えるとトナ
ーの付着量が減少する。これによってトナー帯電量を確
認することもできる。
【0039】また上記の実施例では、単一要因としてト
ナー帯電量を扱っているが、他に、露光光量、感光体の
帯電量等を単一要因として扱ってもよい。露光光量は、
コピーランプの反射光を感光体の露光点8で検出するこ
となどで確認でき、その場合にはコピーランプへの印加
電圧を変更することで露光光量を補正することができ
る。また、感光体の帯電量は、感光体を均一帯電してそ
の表面電位を検出することで検出することが可能であ
る。
【0040】このように単一要因に対する予備コントロ
ールを行った後、複数の要因を組み合わせてプロセスコ
ントロールを行い、プロセス設定値の補正を行う。この
場合に補正される補正対象は、上記単一要因を補正する
ために用いた補正対象とは異なるものが設定され、例え
ば、トナー帯電量を補正するためにトナー濃度レベル
(トナー濃度センサのコントロール値)を用いた場合に
は、通常のプロセスコントロール時には感光体表面電位
や露光光量等が用いられる。また例えば、トナー帯電量
を補正するために感光体表面電位を用いた場合には、ト
ナー濃度や露光光量等が用いられる。
【0041】次に、通常のプロセスコントロール手順
を説明する。図3〜図5はその処理手順を示すフローチ
ャートである。この実施例では、感光体表面電位(グリ
ッド電圧)を調整することで適切な濃度(=S0)を得
ることできるようにしている。
【0042】まず最初に、3種類の感光体表面電位V
0、V0+β、V0−βでトナーパッチを形成し、各ト
ナーをトナー像検出センサ11で検出してそれぞれS
1,S2,S3の出力を得る(s21)。このとき、ト
ナーパッチを形成するために用いるトナーの帯電量は上
記のトナー帯電量に対するプロセスコントロール処理で
安定した状態にされているため、形成されるトナーパッ
チがトナー帯電量の影響を受けることがない。なお、ト
ナー像検出センサ11の出力値S1,S2,S3は、ト
ナー濃度が高い程出力値が小さくなり、トナー濃度が低
い程出力値が大きくなる。
【0043】次に、検出したセンサ出力値S1,S2,
S3を初期値S0と比較する(s22,s23,s2
4)。初期値S0は前記したように、感光体等の使用初
期時に感光体表面電位をV0としたときのセンサ出力値
である。トナーパッチ濃度S1が初期値S0の許容範囲
内であれば、S1が検出された表面電位V0をグリッド
電圧(表面電位)VGに設定してプロセスコントロール
を終了し、コピー待機状態へと入る。同様に、センサ出
力値S2が初期値S0の許容範囲内であればV0−βを
グリッド電圧VGとして設定し、センサ出力値S3が初
期値S0の許容範囲内であればV0+βをグリッド電圧
として設定する(s25,s26)。
【0044】また、トナーパッチ濃度の関係がS2>S
0>S1の時には適切な感光体表面電位がV0〜V0−
βの間にあるものとして、比例関係により表面電位VH
を求め(s27)、S1>S0>S3の時には、適切な
感光体表面電位がV0〜V0+βの間にあるものとし
て、比例関係に基づいて適切な表面電位VHを求める
(s28)。なおグリッド電圧VGの求め方の例を図6
に示している。
【0045】さらに、検出されたセンサ出力値S1〜S
3が初期値S0から大きく外れている場合には、グリッ
ド電位を新たに設定してトナーパッチの形成,濃度検出
を行う(図4,図5)。こときのグリッド電圧の設定
状態を図7に示している。図示するように、V0を基準
にβ間隔で電圧を上または下降させて設定し、これに
よって適切な濃度、すなわち初期値S0にほぼ等しい濃
度が得られる電圧を求める。
【0046】2回目以降のトナーパッチ作成,濃度検
出,比較処理は上記した手順とほぼ同様である。まず、
繰り返し回数nを加算してその繰り返し回数nに基づい
て3種類のグリッド電圧を求め、トナーパッチを作成し
てその濃度を検出する(s21′)。そして各センサ出
力値S(1+3n),S(2+3n),(3+3n)を
初期値S0と比較し、その比較結果に基づいて適正なグ
リッド電圧を求める(s22′〜s28′)。なおこの
とき、センサ出力値S(1+3n)が初期値S0とほぼ
同等であれば、V0+(−3nβ)、またはV0+(3
nβ)をグリッド電圧VGとして設定する(s31,s
41)。
【0047】また、グリッド電圧を下側に下げていった
ときに(図4参照)、その回の最大のグリッド電圧V0
+(−3nβ+β)のセンサ出力値S(3+3n)より
も初期値S0の方が小さいときには、前回の最小のグリ
ッド電圧V0+(−3(n−1)β−β)のセンサ出力
値S(2+3(n−1))との関係から適切なグリッド
電圧VGを求める(s32)。同様に、グリット電圧を
上側に上げていったときに(図5参照)、その回の最小
のグリッド電圧V0+(3nβ−β)のセンサ出力値S
(2+3n)よりも初期値S0の方が大きいときには、
前回の最大のグリッド電圧V0(3(n−1)β+β)
のセンサ出力値(3+3(n−1))との関係から適切
なグリッド電圧VGを求める(s42)。
【0048】以上の処理をm回を上限に繰り返しても適
切なグリッド電圧が求められなかったときにはエラーと
なる(s33→s34,s43→s44)。
【0049】
【発明の効果】請求項1〜3に記載した発明によれば、
トナー帯電量が単一要因として補正される。プロセスコ
ントロール手段でトナーパッチを形成し、そのトナー濃
度を検出することで画質補正を行う装置の場合に、その
補正処理自体がトナーの帯電量の影響を大きく受ける。
この場合に、トナー帯電量をプロセスコントロール手段
の実行前に補正しておくと、補正精度が向上する。
【0050】請求項に記載した発明によれば、補正対
象が2種類あるため、画質補正範囲が広くなり、画質補
正に余裕ができる。
【0051】
【0052】
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】プロセスコントロール装置が適用される複写機
の概略構成および制御系のブロック図である。
【図2】プロセスコントロールの処理手順を示すフロー
チャートである。
【図3】プロセスコントロールの処理手順を示すフロー
チャートである。
【図4】プロセスコントロールの処理手順を示すフロー
チャートである。
【図5】プロセスコントロールの処理手順を示すフロー
チャートである。
【図6】グリッド電圧の求め方の例を説明するための図
である。
【図7】トナーパッチ形成時のグリッド電圧の設定例を
示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北村 圭三 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−199072(JP,A) 特開 平4−238336(JP,A) 特開 平5−80622(JP,A) 特開 平5−94073(JP,A) 特開 平4−238368(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 303

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体表面電位,現像バイアス等の複数の
    プロセス設定値を予め決めれた値に設定して感光体上
    にトナーパッチを形成し、該トナーパッチの濃度を検出
    する手段と、このトナーパッチ濃度が基準値S0を超え
    たときに前記プロセス設定値のうちの一つを補正する手
    段と、を含むプロセスコントロール手段と、 トナー帯電量,露光光量等の画質の良否に関与する画質
    要因のうち一つの画質要因の劣化状態を、他の画質要因
    を排除して検出する手段と、この検出値が基準値B0を
    超えたときにその画質要因の補正処理を行う手段と、を
    含む予備コントロール手段と、 を備えるプロセスコントロール装置において、感光体表面電位を0V、現像バイアスを0Vに設定し、
    感光体上に物理的に付着するトナーの濃度を、前記一つ
    の画質要因であるトナー帯電量として検出する 手段を設
    けたことを特徴とするプロセスコントロール装置。
  2. 【請求項2】感光体表面電位,現像バイアス等の複数の
    プロセス設定値を予め決められた値に設定して感光体上
    にトナーパッチを形成し、該トナーパッチの濃度を検出
    する手段と、このトナーパッチ濃度が基準値S0を超え
    たときに前記プロセス設定値のうちの一つを補正する手
    段と、を含むプロセスコントロール手段と、 トナー帯電量,露光光量等の画質の良否に関与する画質
    要因のうち一つの画質要因の劣化状態を、他の画質要因
    を排除して検出する手段と、この検出値が基準値B0を
    超えたときにその画質要因の補正処理を行う手段と、を
    含む予備コントロール手段と、 を備えるプロセスコントロール装置において、 感光体表面電位を0V、現像バイアスをトナーの極性と
    同極性に設定し、感光体上に付着する逆極性のトナーの
    濃度を、前記一つの画質要因であるトナー帯電量として
    検出する手段を設けたことを特徴とする プロセスコント
    ロール装置。
  3. 【請求項3】前記逆極性の現像バイアスの絶対値を、通
    常の画像形成時の現像バイアスの絶対値よりも小さく設
    定したことを特徴とする請求項2に記載のプロセスコン
    トロール装置。
  4. 【請求項4】感光体表面電位、現像剤のトナー濃度レベ
    ル、現像剤の攪拌時間、現像バイアスのうち、プロセス
    設定値補正処理で用いられる補正対象と異なるいずれか
    をトナー帯電量の補正対象として設定したことを特徴と
    する請求項1に記載のプロセスコントロール装置。
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