JP3767328B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、帯電手段に帯電バイアスを与えて感光体の表面を帯電させた後、この感光体の表面に露光手段によって静電潜像を形成し、さらに現像手段に現像バイアスを与えて前記静電潜像をトナーにより顕在化してトナー像を形成する画像形成装置および画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の画像形成装置では、感光体およびトナーの疲労・経時変化や、装置周辺における温湿度の変化などに起因して、画像濃度が変化することがある。そこで、従来より帯電バイアス、現像バイアス、露光量などを適宜調整して画像濃度を安定化させる技術が数多く提案されている。例えば、特開平10−239924号公報に記載の発明では、帯電バイアスおよび現像バイアスを適宜調整することで画像濃度の安定化を図っている。すなわち、この従来技術では、帯電バイアスおよび現像バイアスを変えながら、基準パッチ画像を感光体上に形成し、各基準パッチの画像濃度を検出している。そして、これらの検出値に基づき特定階調で所定の目標濃度を得るために最適な帯電バイアスおよび現像バイアスを決定している(第1従来技術)。
【0003】
また、上記公報では、濃度調整を2段階で行う技術(第2従来技術)も記載されている。この第2従来技術では、高濃度側を保証するために、感光体の表面電位と現像バイアスとの関係を仮設定しておき、次いで高濃度の状態を保持しながら、低濃度の保証をするために、現像バイアスと感光体の表面電位の関係を整える、という2段階の濃度調整を行っている。このように高濃度と低濃度の2点をコントロールすることによって画像の安定性を向上させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、第1従来技術の如く特定階調での濃度調整を行っただけでは画像を安定して形成することは難しく、画像を安定して形成するためには第2従来技術のように少なくとも2つの階調で濃度調整を行うのが望ましい。
【0005】
しかしながら、第2従来技術では、濃度調整を2段階で行う必要があり、濃度調整に時間がかかり、スループットの低下を招くという別の問題がある。また、第2従来技術では、現像バイアスおよび帯電バイアスの一方を固定しつつ、他方を変化させながらパッチ画像を形成し、各パッチ画像の濃度に基づき一の階調での濃度調整を行っているため、画像を安定化させるための現像バイアスの最適解が得られないことがある。なお、その理由については、後の「発明の実施の形態」の項で詳述する。
【0006】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、短時間で、しかも高精度に画像濃度を安定化させることができる画像形成装置および画像形成方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明にかかる画像形成装置は、感光体の表面を帯電させる帯電手段と、前記感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーにより顕在化してトナー像を形成する現像手段と、前記現像手段によって前記感光体上に形成されたトナー像、あるいは当該トナー像が転写媒体に転写されてなるトナー像をパッチ画像として、その画像濃度を検出する濃度検出手段と、前記濃度検出手段の検出結果に基づき、前記帯電手段に与える帯電バイアスと前記現像手段に与える現像バイアスとを制御してトナー像の画像濃度を目標濃度に調整する制御手段とを備えたものであり、上記目的を達成するため、制御手段を以下のように構成している。この制御手段は、前記感光体表面の潜像低部電位と現像バイアスとの電位差をコントラスト電位としたとき、前記現像バイアスおよび前記帯電バイアスの変化に対する所定の高濃度画像および低濃度画像のそれぞれにおける前記コントラスト電位の変化の態様に対応して定めた現像バイアスと帯電バイアスとの相関関係を記憶する記憶部を有しており、現像バイアスを変更設定するとともに、前記現像バイアスの変化に対応させて帯電バイアスを前記相関関係に基づいて設定しながら、複数の前記高濃度画像をパッチ画像として順次形成し、前記濃度検出手段によって検出された各パッチ画像の濃度に基づいて、前記パッチ画像の濃度を所定の高濃度側目標濃度とするために必要な最適現像バイアスを決定し、該最適現像バイアスに対応する帯電バイアスを前記相関関係から求め、その帯電バイアスを最適帯電バイアスとする。
【0008】
また、この発明にかかる画像形成方法は、帯電手段に帯電バイアスを与えて感光体の表面を帯電させた後、この感光体の表面に露光手段によって静電潜像を形成し、さらに現像手段に現像バイアスを与えて前記静電潜像をトナーにより顕在化してトナー像を形成する画像形成方法であって、上記目的を達成するため、前記感光体表面の潜像低部電位と現像バイアスとの電位差をコントラスト電位としたとき、前記現像バイアスおよび前記帯電バイアスの変化に対する所定の高濃度画像および低濃度画像のそれぞれにおける前記コントラスト電位の変化の態様に対応して定めた現像バイアスと帯電バイアスとの相関関係を予め記憶しておき、現像バイアスを変更設定するとともに、前記現像バイアスの変化に対応させて帯電バイアスを前記相関関係に基づいて設定しながら、複数の前記高濃度画像をパッチ画像として順次形成し、各パッチ画像の濃度に基づいて、パッチ画像の濃度を所定の高濃度側目標濃度とするために必要な最適現像バイアスを決定し、該最適現像バイアスに対応する帯電バイアスを前記相関関係から求め、その帯電バイアスを最適帯電バイアスとする。
【0009】
上記のように構成された発明では、現像バイアスを変化しつつ複数のパッチ画像を形成するが、パッチ画像を形成するときには、現像バイアスおよび帯電バイアスの変化に対する所定の高濃度画像および低濃度画像のそれぞれにおけるコントラスト電位の変化の態様に対応して定めた相関関係に基づき、各現像バイアスに対応させながら帯電バイアスを設定している。現像バイアスおよび帯電バイアスに対応するコントラスト電位は露光手段による感光体の表面電位の減衰特性に基づき求めることができる。このように減衰特性を考慮しつつ設定された各バイアス設定でパッチ画像が形成された後、各パッチ画像の濃度に基づいて目標濃度を得るために必要な最適現像バイアスが決定される。そして、前記相関関係に基づき、該最適現像バイアスに対応する最適帯電バイアスを求めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について詳述するのに先立って、本発明の基本的原理について説明する。
【0011】
A.発明の基本的原理
画像を安定して形成するためには、上記第2従来技術でも行っているように、高濃度側での濃度調整を行った後で、低濃度側での濃度調整を行うのが望ましい。ここで、高濃度側での濃度調整(以下「高濃度側調整」という)を行うためには、例えば帯電バイアスを固定しつつ現像バイアスを変化させながら、複数の高濃度側調整用のパッチ画像(例えばベタ画像)を形成し、各パッチ画像の濃度に基づき目標濃度を得るために必要な最適現像バイアスに求めるようにすればよい。また、低濃度側での濃度調整(以下「低濃度側調整」という)を行うためには、例えば現像バイアスを高濃度側調整によって求められた最適現像バイアスに固定した状態で帯電バイアスを変化させながら、複数の低濃度側調整用のパッチ画像(例えばハーフトーン画像)を形成し、各パッチ画像の濃度に基づき目標濃度を得るために必要な最適帯電バイアスに求めるようにすればよい。
【0012】
このように、濃度調整を2段階(高濃度側調整および低濃度側調整)で行うことで画像を安定して形成することができると考えられるが、実際には以下に説明する問題が生じて画像を高精度に安定させるまでには至らない。というのも、低濃度側調整では、帯電バイアスを変化させながら、低濃度側調整用のパッチ画像を形成しているが、このとき帯電バイアスの変化に連動して潜像低部電位(明部電位)Vonが大きく変化することがあるからである。
【0013】
図1は感光体に対して種々の露光パワーで露光したときの表面電位の減衰を示すグラフであり、互いに異なる帯電バイアスVa-1〜Va-4で帯電させた場合の光減衰曲線C(Va-1),C(Va-2),C(Va-3),C(Va-4)を示している。同図中の「露光パワー」は露光手段から感光体の単位面積当たりに照射される露光量である。同図から明らかなように、露光された感光体の表面領域での表面電位、つまり潜像低部電位は露光手段から感光体に与えられる露光パワーおよび帯電バイアスに応じて変化するが、露光パワーが比較的大きな時には帯電バイアスの値にかかわらず潜像低部電位はほぼ一致している。
【0014】
これに対して、露光パワーが比較的小さい時には、帯電バイアスに応じて表面電位が異なっているため、高濃度側調整によって最適現像バイアスを求めるとともに、低濃度側調整によって最適帯電バイアスを求め、それらのバイアス設定で画像形成したとしても、必ずしも画像を安定して目標濃度で形成することができるというわけではない。というのも、高濃度側調整時において設定された帯電バイアスが帯電バイアスの最適解(最適帯電バイアス)から大きくずれていると、高濃度側調整時でのコントラスト電位(=現像バイアス−表面電位)が最適帯電バイアス設定後のコントラスト電位と相違してしまうためである。このようにコントラスト電位が変動してしまうと、画像濃度を安定させることは難しくなる。
【0015】
しかしながら、種々の検討の結果、高濃度側調整時にあたって現像バイアスの変化に応じて帯電バイアスを変化させることで、露光パワーが比較的小さいために発生する上記問題を解消することができる。なお、具体的な帯電バイアスの変化態様について説明するのに先立って、現像バイアスVbとコントラスト電位との関係について説明する。
【0016】
高濃度側調整時において、例えば図2に示すように、帯電バイアスをバイアスVa-2に固定すると、露光パワーP1でパッチ画像の潜像を形成したときの潜像低部電位は電位Von1となる。そして、この状態で現像バイアスVbを変化させると、現像バイアスVbの変化に伴ってコントラスト電位Vcon1が変化し、パッチ画像の濃度が変化する。
【0017】
一方、上記した低濃度側調整を行うために、例えば図3に示すように現像バイアスを上記高濃度側調整によって求められた最適現像バイアスVbに固定しながら、帯電バイアスを種々の帯電バイアスに設定して低濃度調整用のパッチ画像を形成する。ここで、低濃度調整用パッチ画像は低濃度画像を実現するため、例えば露光パワーP1のビームを用いて面積率を低くしたパターンによるハーフトーン画像で形成したり、露光パワーを露光パワーP1よりも弱めた露光ビームで形成したりするなどの方法があるが、いずれの場合でもマクロ的にみれば露光パワーが露光パワーP1よりも小さな露光パワーP2の露光ビームによってパッチ画像を形成していることと等価である。そこで、図3のように露光パワーP2(<P1)で低濃度調整用パッチ画像の潜像を形成した時の潜像低部電位を見ると、帯電バイアスごとに大きく異なっている。
【0018】
例えば、帯電バイアスVa-2のときには潜像低部電位は電位Von2-2となり、コントラスト電位はVcon2-2となる一方、帯電バイアスVa-3のときには潜像低部電位は電位Von2-3となり、コントラスト電位はVcon2-3となる。このように、帯電バイアスVaの変化に伴ってコントラスト電位Vcon2が変化し、低濃度調整用パッチ画像の濃度が変化する。
【0019】
ここで、低濃度側調整を行った結果、この濃度調整によって得られた解、つまり最適帯電バイアスが高濃度側調整時において設定された帯電バイアス(図2では帯電バイアスVa-2に設定されている)と異なると、高濃度側調整時で決定したコントラスト電位Vcon1を変えてしまい、最適現像バイアスを印加しているにもかかわらず、画像濃度が目標濃度からずれてしまう可能性がある。特に、露光パワーP1が低くなると、その可能性はより高くなる。
【0020】
ここで、光減衰曲線C(Va-a),C(Va-b)に基づき現像バイアスVbとコントラスト電位との関係を求めると、図4に示す関係が得られる。同図において、横軸は現像バイアスVbを示し、縦軸はコントラスト電位を示している。また、直線L(P1,Va-a)、直線L(P1,Va-b)、直線L(P2,Va-a)、直線L(P2,Va-b)は、それぞれ図5中のコントラスト電位Vcon1-a、Vcon1-b、Vcon2-a、Vcon2-bを示している。
【0021】
帯電バイアスVa-aでパッチ画像を形成する場合には、現像バイアスVbの変化に伴ってコントラスト電位Vcon1-aは図4の直線L(P1,Va-a)に示すように比例変化する。また、帯電バイアスVa-bでパッチ画像を形成する場合には、現像バイアスVbの変化に伴ってコントラスト電位Vcon1-bは図4の直線L(P1,Va-b)に示すように比例変化する。また、帯電バイアスVa-aで低濃度調整用パッチ画像を形成する場合には、現像バイアスVbの変化に伴ってコントラスト電位Vcon2-aは図4の直線L(P2,Va-a)に示すように比例変化する。さらに、帯電バイアスVa-bで低濃度調整用パッチ画像を形成する場合には、現像バイアスVbの変化に伴ってコントラスト電位Vcon2-bは図4の直線L(P2,Va-b)に示すように比例変化する。こうして、光減衰曲線に基づき現像バイアス−コントラスト電位特性が求まる。
【0022】
そこで、高濃度側調整時における目標濃度に対応する目標コントラスト電位Vcon01と、帯電バイアス算出処理における目標濃度に対応する目標コントラスト電位Vcon02とが存在するが、より高精度に濃度調整を実行するためには、これら2つの目標コントラスト電位Vcon01,Vcon02が同時に満足されるように最適現像バイアスVbおよび最適帯電バイアスVaを設定する必要がある。
【0023】
ここでは、高濃度側調整時において、図6に示すように、現像バイアスVbの可変範囲内で現像バイアスVbを変化させると同時に、帯電バイアスVa-aから帯電バイアスVa-bに変化させている。そして、2つの目標コントラスト電位Vcon01,Vcon02がほぼ同一の現像バイアスVb0で同時に満足されるように、帯電バイアスVa-a,Va-bを設定すると、高精度に最適現像バイアスVbおよび最適帯電バイアスVaを設定することができる。
【0024】
高濃度側調整時における帯電バイアスの変化態様としては、以下に説明する5つの態様があるが、いずれの変化態様においても帯電バイアスは現像バイアスの増大に伴って増大している。
【0025】
(1)第1変化態様:図7
図7は、高濃度側調整時における現像バイアスおよび帯電バイアスの第1変化態様を示す図である。この第1変化態様では、帯電バイアスの変化量ΔVa(=Va-b−Va-a)を現像バイアスの変化量ΔVbと等しく設定しており、帯電バイアスVaは次式、
Va=Vb+C
(ただし、Cは画像形成装置の構成・動作などに応じて決まる定数である。)に示す値に設定される。
【0026】
(2)第2変化態様:図8
図8は、高濃度側調整時における現像バイアスおよび帯電バイアスの第2変化態様を示す図である。この第2変化態様では、帯電バイアスの変化量ΔVa(=Va-b−Va-a)が現像バイアスの変化量ΔVbよりも小さくなるように設定している。このような設定は、図9に示すように、高濃度側調整時における露光パワーP1が比較的高く、帯電バイアスの変化に伴う潜像低部電位Von1の変化が少ないのに対し、低濃度側調整時における露光パワーP2が比較的低く、帯電バイアスの変化に伴う電位Von2の変化が大きい場合に適している。その理由について、図9ないし図11を参照しつつ説明する。
【0027】
図9に示すような光減衰特性を有する場合、図10中の直線L(P2,Va-a)および直線L(P2,Va-b)が比較的大きく離間する。このため、帯電バイアスを帯電バイアスVa-aから帯電バイアスVa-bに変化させたとしても、コントラスト電位Vcon2の変化量は少なく、低濃度調整用パッチ画像(中間調画像)の目標濃度に対応する目標コントラスト電位Vcon02を得るための適正値を求めることができない場合がある。
【0028】
そこで、この第2変化態様では、帯電バイアスの変化量ΔVaを現像バイアスVbの変化量ΔVbよりも小さく設定している。このため、直線L(P2,Va-b)が図11に示すように直線L(P2,Va-a)側に近づき、コントラスト電位Vcon2の変化量は大きくなる。その結果、目標コントラスト電位Vcon02を得るための適正値(最適現像バイアスおよび最適帯電バイアス)を確実に求めることができるようになる。
【0029】
(3)第3変化態様:図12
図12は、高濃度側調整時における現像バイアスおよび帯電バイアスの第3変化態様を示す図である。この第3変化態様では、帯電バイアスの変化量ΔVa(=Va-b−Va-a)が現像バイアスの変化量ΔVbよりも大きくなるように設定している。このような設定は、図13に示すように、高濃度側調整時における露光パワーP1が比較的高く、帯電バイアスの変化に伴う潜像低部電位Von1の変化が少なく、しかも低濃度側調整時における露光パワーP2も比較的高く、帯電バイアスの変化に伴う電位Von2の変化も比較的小さい場合に適したものである。その理由について、図13ないし図15を参照しつつ説明する。
【0030】
図13に示すような光減衰特性を有する場合、図14中の直線L(P2,Va-a)および直線L(P2,Va-b)が相互に比較的接近している。この場合、帯電バイアスを帯電バイアスVa-aから帯電バイアスVa-bに変化させたとしても、低濃度調整用パッチ画像の潜像低部電位Von2-a,Von2-bはわずかしか変化せず、最適解(最適帯電バイアス)も事実上一義的に決まってしまう。このため、図14に示すように、高濃度調整用パッチ画像の目標コントラスト電位Vcon01と低濃度調整用パッチ画像の目標コントラスト電位Vcon02との間で整合性が取れないことがある。換言すると、それぞれの目標コントラスト電位を満足する最適現像バイアスVb0の間にずれ量ΔVb0が生じてしまうことがある。
【0031】
そこで、この第3変化態様では、帯電バイアスの変化量ΔVaを現像バイアスVbの変化量ΔVbよりも大きく設定している(図12)。このため、直線L(P2,Va-b)が図15に示すように直線L(P2,Va-a)から離れ、最適解の領域が広がり、高濃度調整用パッチ画像の目標コントラスト電位Vcon01と低濃度調整用パッチ画像の目標コントラスト電位Vcon02との間で整合性を図ることができる。
【0032】
(4)第4変化態様:図17
帯電バイアスについては、上記したように目標コントラスト電位Vcon01を満足する現像バイアスVb01と、目標コントラスト電位Vcon02を満足する現像バイアスVb02とがほぼ等しくなるように現像バイアスの変化に対応して設定するのが望ましい。しかしながら、画像形成プロセスによっては、上記したように帯電バイアスを線形で変化させたのでは両現像バイアスVb01,Vb02を一致させることが困難な場合がある。例えば第1変化態様(図7)で帯電バイアスを変化させたときに、図16に示すように現像バイアスVb02が現像バイアスVb01よりも小さくなり、現像バイアスのずれ量ΔVb0を生じることがある。
【0033】
このような場合には、図17に示すように帯電バイアスを対数形で変化させることで目標コントラスト電位Vcon02を満足する現像バイアスVb02が現像バイアスVb01に近づき、両現像バイアスVb01,Vb02をほぼ一致させることが可能となる(図18)。
【0034】
(5)第5変化態様:図20
また、第1変化態様(図7)で帯電バイアスを変化させたときに、図19に示すように現像バイアスVb02が現像バイアスVb01よりも大きくなり、現像バイアスのずれ量ΔVb0を生じることがある。このような場合には、図20に示すように帯電バイアスを指数形で変化させることで目標コントラスト電位Vcon02を満足する現像バイアスVb02を現像バイアスVb01に近づけ、ほぼ一致させることが可能となる(図21)。
【0035】
以上の解析からわかるように、高濃度側調整時に、現像バイアスを変化させるとともに、露光手段による感光体の表面電位の減衰特性に基づき各現像バイアスに対応する帯電バイアスを設定しながら、複数の高濃度側パッチ画像を順次形成し、各パッチ画像の濃度に基づいて目標濃度を得るために必要な最適現像バイアスを決定するようにすれば、高濃度側および低濃度側で目標濃度を得るために必要な最適現像バイアスを正確に求めることができる。しかも、低濃度側調整を行う必要がなくなり、2段階の濃度調整を行っていた第2従来技術に比べて濃度調整時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0036】
なお、最適帯電バイアスについては、次のようにして求めればよい。すなわち、現像バイアスと帯電バイアスとは上記減衰特性に応じて予め第1〜第5変化態様で示すような相関関係が設定されているため、この相関関係をROMやRAMなどの記憶手段にテーブル状あるいは相関関数として記憶しておき、上記のようにして求められた最適現像バイアスに対応する帯電バイアスを求め、これを最適帯電バイアスとすればよく、低濃度側調整用のパッチ画像を形成することなく、最適帯電バイアスを設定することができる。
【0037】
B.実施形態
次に、上記した発明の基本的原理を利用した画像形成装置の一実施形態について説明する。
【0038】
図22は、この発明にかかる画像形成装置の一の実施形態を示す図である。また、図23は図22の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色のトナーを重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナーのみを用いてモノクロ画像を形成する装置である。この画像形成装置では、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号が制御ユニット1のメインコントローラ11に与えられると、このメインコントローラ11からの指令に応じてエンジンコントローラ12がエンジン部Eの各部を制御してシートSに画像信号に対応する画像を形成する。
【0039】
このエンジン部Eでは、像担持体ユニット2の感光体21にトナー像を形成可能となっている。すなわち、像担持体ユニット2は、図22の矢印方向に回転可能な感光体21を備えており、さらに感光体21の周りにその回転方向に沿って、帯電手段としての帯電ローラ22、現像手段としての現像器23Y,23C,23M,23K、およびクリーニング部24がそれぞれ配置されている。帯電ローラ22は帯電バイアス発生部121から高電圧が印加されており、感光体21の外周面に当接して外周面を均一に帯電させる。
【0040】
そして、この帯電ローラ22によって帯電された感光体21の外周面に向けて露光ユニット3からレーザ光Lが照射される。この露光ユニット3は、図23に示すように、画像信号切換部122と電気的に接続されており、この画像信号切換部122を介して与えられる画像信号に応じてレーザ光Lを感光体21上に走査露光して感光体21上に画像信号に対応する静電潜像を形成する。例えば、エンジンコントローラ12のCPU123からの指令に基づき、画像信号切換部122がパッチ作成モジュール124と導通している際には、パッチ作成モジュール124から出力されるパッチ画像信号が露光ユニット3に与えられてパッチ潜像が形成される。一方、画像信号切換部122がメインコントローラ11のCPU111と導通している際には、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像信号に応じてレーザ光Lを感光体21上に走査露光して感光体21上に画像信号に対応する静電潜像が形成される。
【0041】
こうして形成された静電潜像は現像部23によってトナー現像される。すなわち、この実施形態では現像部23として、イエロー用の現像器23Y、シアン用の現像器23C、マゼンタ用の現像器23M、およびブラック用の現像器23Kがこの順序で感光体21に沿って配置されている。これらの現像器23Y,23C,23M,23Kは、それぞれ感光体21に対して接離自在に構成されており、エンジンコントローラ12からの指令に応じて、上記4つの現像器23Y、23M、23C、23Bのうちの一の現像器が選択的に感光体21に当接するとともに、現像バイアス発生部125によって高電圧が印加されて選択された色のトナーを感光体21の表面に付与して感光体21上の静電潜像を顕在化する。なお、ここで各現像器に与える電圧としては、単に直流電圧を与えるようにしてもよいし、さらに交流電圧を重畳するようにしてもよい。
【0042】
現像部23で現像されたトナー像は、ブラック用現像器23Kとクリーニング部24との間に位置する一次転写領域R1で転写ユニット4の中間転写ベルト41上に一次転写される。なお、この転写ユニット4の構造については後で詳述する。
【0043】
また、一次転写領域R1から周方向(図22の矢印方向)に進んだ位置には、クリーニング部24が配置されており、一次転写後に感光体21の外周面に残留付着しているトナーを掻き落とす。
【0044】
次に、転写ユニット4の構成について説明する。この実施形態では、転写ユニット4は、ローラ42〜47と、これら各ローラ42〜47に掛け渡された中間転写ベルト41と、この中間転写ベルト41に転写された中間トナー像をシートSに二次転写する二次転写ローラ48とを備えている。この中間転写ベルト41には、転写バイアス発生部126から一次転写電圧が印加されている。そして、カラー画像をシートSに転写する場合には、感光体21上に形成される各色のトナー像を中間転写ベルト41上に重ね合わせてカラー像を形成するとともに、給排紙ユニット6の給紙部63によってカセット61、手差しトレイ62あるいは増設カセット(図示省略)からシートSを取出して二次転写領域R2に搬送する。そして、このシートSに、カラー像を二次転写してフルーカラー画像を得る。また、モノクロ画像をシートSに転写する場合には、感光体21上にブラックトナー像のみを中間転写ベルト41上に形成し、カラー画像の場合と同様にして二次転写領域R2に搬送されてきたシートSに転写してモノクロ画像を得る。
【0045】
なお、二次転写後、中間転写ベルト41の外周面に残留付着しているトナーについては、ベルトクリーナ49によって除去される。このベルトクリーナ49は、中間転写ベルト41を挟んでローラ46と対向して配置されており、適当なタイミングでクリーナブレードが中間転写ベルト41に対して当接してその外周面に残留付着しているトナーを掻き落す。
【0046】
また、ローラ43の近傍には、後述するようにして中間転写ベルト41の外周面に形成されるパッチ画像の濃度を検出するためのパッチセンサPSが配置されるとともに、中間転写ベルト41の基準位置を検出するための同期用読取センサRSが配置されている。
【0047】
図22に戻ってエンジン部Eの構成説明を続ける。転写ユニット4によってトナー像が転写されたシートSは、給排紙ユニット6の給紙部63によって所定の給紙経路(2点鎖線)に沿って二次転写領域R2の下流側に配設された定着ユニット5に搬送され、搬送されてくるシートS上のトナー像をシートSに定着する。そして、当該シートSはさらに給紙経路630に沿って排紙部64に搬送される。
【0048】
この排紙部64は2つの排紙経路641a,641bを有しており、一方の排紙経路641aは定着ユニット5から標準排紙トレイに延びるとともに、他方の排紙経路641bは排紙経路641aとほぼ平行に、再給紙部66とマルチビンユニットとの間に延びている。これらの排紙経路641a,641bに沿って3組のローラ対642〜644が設けられており、定着済みのシートSを標準排紙トレイやマルチビンユニット側に向けて排出したり、その他方面側にも画像を形成するために再給紙部66側に搬送したりする。
【0049】
この再給紙部66は、図22に示すように、上記のように排紙部64から反転搬送されてきたシートSを再給紙経路664(2点鎖線)に沿って給紙部63のゲートローラ対637に搬送するものであり、再給紙経路664に沿って配設された3つの再給紙ローラ対661〜663で構成されている。このように、排紙部64から搬送されてきたシートSを再給紙経路664に沿ってゲートローラ対637に戻すことによって給紙部63においてシートSの非画像形成面が中間転写ベルト41を向いて当該面に画像を二次転写可能となる。
【0050】
なお、図23において、符号113はホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を記憶するためにメインコントローラ11に設けられた画像メモリであり、符号127はエンジン部Eを制御するための制御データやCPU123における演算結果などを一時的に記憶するためのRAMであり、さらに符号128はCPU123で行う演算プログラムなどを記憶するROMである。特に、この実施形態では、露光ユニット3による感光体21の表面電位の減衰特性に対応する現像バイアスと帯電バイアスとの相関関係を予め求めておき、本発明の「記憶手段」として機能するROM128に記憶させている。
【0051】
次に、上記のように構成される画像形成装置における画像の濃度調整動作について説明する。
【0052】
図24は、図22の画像形成装置における濃度調整動作を示すフローチャートである。また、図25は、図24の処理内容を示す模式図である。なお、この実施形態では、露光ユニット3による感光体21の表面電位の減衰特性に基づき、例えば図25(a)に示すように現像バイアスと帯電バイアスとの相関関係(第1変化態様)が設定されている。
【0053】
この画像形成装置では、例えば画像形成装置本体のメイン電源を投入した後や数時間毎に濃度調整動作を実行するように構成されている。まず、ステップS1でパッチ画像を作成する色を最初の色、例えばイエローに設定する(ステップS1)。そして、現像バイアス発生部125によって現像部23に供給可能な現像バイアスの可変帯域のうち4点Vb01,Vb02,Vb03,Vb04を現像バイアスとして設定するとともに、ROM128に記憶されている相関関係にしたがって各現像バイアスVb01,Vb02,Vb03,Vb04に対応する帯電バイアスVa01,Va02,Va03,Va04をそれぞれ設定し、4種類のバイアスを設定する(ステップS2)。すなわち、次の4組の帯電・現像バイアス
(Va01,Vb01)=(Vb01+C,Vb01)
(Va02,Vb02)=(Vb02+C,Vb02)
(Va03,Vb03)=(Vb03+C,Vb03)
(Va04,Vb04)=(Vb04+C,Vb04)
を設定する。
【0054】
このようなバイアス設定で4つのイエローベタ画像(図26)を感光体上に順次形成し、さらに図27(a)に示すように、これらを中間転写ベルト41の外周面に転写してパッチ画像PI1を形成する(ステップS3)。なお、この実施形態では、パッチ画像PI1をベタ画像としているが、ベタ画像の代わりに他の高濃度側調整用のパッチ画像、例えば、その面積率が約80%以上の画像をパッチ画像として用いてもよい。
【0055】
次のステップS4は、すべてのパッチ作成色についてパッチ画像を作成したか否かを判断し、「NO」と判断される間は、パッチ作成色を次の色に設定し(ステップS5)、ステップS2,S3を繰り返して図27(b)〜(d)に示すようにシアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の順序で中間転写ベルト41の外周面上にパッチ画像PI1をさらに形成していく。
【0056】
一方、ステップS4で「YES」と判断すると、16(=4種類×4色)個のパッチ画像PI1の画像濃度をパッチセンサPSで測定する(ステップS6)。この実施形態では、すべてのパッチ作成色についてパッチ画像PI1を形成した後で、一括してパッチ画像PI1の画像濃度を測定しているが、各パッチ作成色のパッチ画像PI1を形成する毎にパッチ画像PI1の画像濃度を順次測定するようにしてもよい。
【0057】
これに続いて、ステップS7で目標濃度に対応する現像バイアスを求め、これを最適現像バイアスとしてRAM127に一時的に記憶する。ここで、測定結果(画像濃度)が目標濃度と一致している場合には、その画像濃度に対応する現像バイアスを最適現像バイアスとすればよく、また一致しない場合には、図25(b)に示すように、目標濃度を挟むデータD(Va02,Vb02),D(Va03,Vb03)に基づく直線補間や平均化処理などによって最適現像バイアスを求めることができる。
【0058】
また、この実施形態では、減衰特性に基づき現像バイアスと帯電バイアスとが
Va=Vb+C
という相関関係を有しているため、この関係から最適現像バイアスに対応する帯電バイアスを求め、これを最適帯電バイアスとしてRAM127に一時的に記憶する(ステップS8)。
【0059】
こうして濃度調整が完了すると、上記のようにして算出された最適現像バイアスおよび最適帯電バイアスをRAM127から読み出し、それらを現像バイアスおよび帯電バイアスとしてそれぞれ設定する。そして、これらの設定の下で画像形成を行うと、目標濃度で画像を形成することができ、画像濃度の安定化を図ることができる。
【0060】
以上のように、この実施形態によれば、高濃度側調整のみによって目標濃度を得るために必要な最適現像バイアスおよび最適帯電バイアスを決定しており、2段階の濃度調整を行っていた第2従来技術に比べて濃度調整時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0061】
また、濃度調整を行うにあたって、単に現像バイアスを変化させるのではなく、露光ユニット3による感光体21の表面電位の減衰特性に基づき各現像バイアスに対応する帯電バイアスを設定しながら(ステップS2)、複数の高濃度側パッチ画像PI1を順次形成し、各パッチ画像PI1の濃度に基づいて目標濃度を得るために必要な最適現像バイアスを決定しているため、高濃度側および低濃度側で目標濃度を得るために必要な最適現像バイアスを正確に求めることができる。また、帯電バイアスについても、上記減衰特性に基づき最適現像バイアスに対応させながら、最適帯電バイアスを求めているため、高濃度側および低濃度側で目標濃度を得るために必要な最適帯電バイアスを正確に求めることができる。
【0062】
C.その他
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、図27に示すようにパッチ画像PI1を各色毎にクラスタ状に形成しているが、図28に示すように各色交互に形成するようにしてもよい。より具体的には、まず各イエローパッチ画像PI1(Y)を比較的広い間隔で中間転写ベルト41上に配列形成する。そして、次のシアンパッチ画像PI1(C)についてはイエローパッチ画像PI1(Y)から副走査方向(同図の右手方向)に1パッチ画像分に加えてパッチ間隔分シフトした位置に各シアンパッチ画像PI1(C)を順次配列形成する。その後、マゼンタパッチ画像PI1(M)およびブラックPI1(K)についても同様にして形成される。このように各パッチ画像を比較的広い間隔で形成する場合には、バイアス切替の安定時間を確保することができ、各パッチ画像を設定バイアスで確実に形成することができる。
【0063】
また、上記実施形態では、帯電手段として帯電ローラ22を用いているが、非接触帯電手段によって感光体21を帯電させる画像形成装置に対しても、本発明を適用することができる。
【0064】
また、上記実施形態では、4色のトナーを用いたカラー画像を形成することができる画像形成装置であったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、モノクロ画像のみを形成する画像形成装置にも当然に適用することができる。また、上記実施形態にかかる画像形成装置は、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース112を介して与えられた画像を複写紙、転写紙、用紙およびOHP用透明シートなどのシートに形成するプリンタであるが、本発明は複写機やファクシミリ装置などの電子写真方式の画像形成装置全般に適用することができる。
【0065】
また、上記実施形態では、感光体21上のトナー像を中間転写ベルト41に転写し、このトナー像をパッチ画像として、その画像濃度を検出するとともに、その検出結果に基づき最適現像バイアスおよび最適帯電バイアスを算出しているが、中間転写ベルト以外の転写媒体(転写ドラム、転写ベルト、転写シート、中間転写ドラム、中間転写シート、反射型記録シートあるいは透過性記憶シートなど)にトナー像を転写してパッチ画像を形成する画像形成装置にも本発明を適用することができる。また、転写媒体にパッチ画像を形成する代わりに、感光体上のパッチ画像の濃度を検出するパッチセンサを設け、このパッチセンサによって感光体上の各パッチ画像の画像濃度を検出し、その検出結果に基づき最適現像バイアスおよび最適帯電バイアスを算出するようにしてもよい。
【0066】
さらに、上記実施形態では、4種類のバイアス値を設定しているが、レンジ内でのバイアス設定数(パッチ画像数)はこれに限定されるものではなく、複数種類であれば任意である。
【0067】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、現像バイアスを変化させるとともに、露光手段による感光体の表面電位の減衰特性に基づき各現像バイアスに対応させながら帯電バイアスを設定しつつ、複数のパッチ画像を順次形成し、各パッチ画像の濃度に基づいて目標濃度を得るために必要な最適現像バイアスを決定するように構成しているので、2段階の濃度調整を行っていた第2従来技術に比べて濃度調整時間を短縮することができ、スループットを向上させることができる。
【0068】
また、濃度調整を行うにあたって、単に現像バイアスを変化させるのではなく、上記減衰特性に基づき各現像バイアスに対応する帯電バイアスを設定しながら、複数のパッチ画像を形成しているので、高濃度側および低濃度側で目標濃度を得るために必要な最適現像バイアスを正確に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光体に対して種々の露光パワーで露光したときの表面電位の減衰を示すグラフである。
【図2】帯電バイアスを固定しながら現像バイアスを変化させた場合の現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図3】現像バイアスを固定しながら帯電バイアスを変化させた場合の帯電バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図4】現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図5】帯電バイアスが変化することに伴うコントラスト電位および潜像低部電位の変動を示す図である。
【図6】第1変化態様で帯電バイアスを設定したときの現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図7】第1変化態様での帯電バイアスと現像バイアスとの関係を示す図である。
【図8】第2変化態様での帯電バイアスと現像バイアスとの関係を示す図である。
【図9】露光パワーと表面電位との関係を示す図である。
【図10】図9に示す露光パワーでの現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図11】第2変化態様で帯電バイアスを設定したときの現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図12】第3変化態様での帯電バイアスと現像バイアスとの関係を示す図である。
【図13】露光パワーと表面電位との関係を示す図である。
【図14】図13に示す露光パワーでの現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図15】第3変化態様で帯電バイアスを設定したときの現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図16】現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図17】第4変化態様での帯電バイアスと現像バイアスとの関係を示す図である。
【図18】第4変化態様で帯電バイアスを設定したときの現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図19】現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図20】第5変化態様での帯電バイアスと現像バイアスとの関係を示す図である。
【図21】第5変化態様で帯電バイアスを設定したときの現像バイアスとコントラスト電位との関係を示す図である。
【図22】この発明にかかる画像形成装置の一の実施形態を示す図である。
【図23】図22の画像形成装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図24】図22の画像形成装置における濃度調整動作を示すフローチャートである。
【図25】図24の処理内容を示すフローチャートである。
【図26】パッチ画像を示す図である。
【図27】パッチ画像の形成順序を示す図である。
【図28】他の実施形態におけるパッチ画像の形成順序を示す図である。
【符号の説明】
1…制御ユニット(制御手段)
2…像担持体ユニット
3…露光ユニット
11…メインコントローラ(制御手段)
12…エンジンコントローラ(制御手段)
21…感光体
22…帯電ローラ(帯電手段)
23…現像部
23Y,23C,23M,23K…現像器
41…中間転写ベルト(転写媒体)
121…帯電バイアス発生部
123…CPU(制御部)
125…現像バイアス発生部
128…ROM(記憶手段)
PI1…パッチ画像
PS…パッチセンサ(濃度検出手段)
Claims (5)
- 感光体の表面を帯電させる帯電手段と、
前記感光体の表面に静電潜像を形成する露光手段と、
前記静電潜像をトナーにより顕在化してトナー像を形成する現像手段と、
前記現像手段によって前記感光体上に形成されたトナー像、あるいは当該トナー像が転写媒体に転写されてなるトナー像をパッチ画像として、その画像濃度を検出する濃度検出手段と、
前記濃度検出手段の検出結果に基づき、前記帯電手段に与える帯電バイアスと前記現像手段に与える現像バイアスとを制御してトナー像の画像濃度を目標濃度に調整する制御手段とを備え、
前記感光体表面の潜像低部電位と現像バイアスとの電位差をコントラスト電位としたとき、
前記制御手段は、前記現像バイアスおよび前記帯電バイアスの変化に対する所定の高濃度画像および低濃度画像のそれぞれにおける前記コントラスト電位の変化の態様に対応して定めた現像バイアスと帯電バイアスとの相関関係を記憶する記憶部を有しており、
現像バイアスを変更設定するとともに、前記現像バイアスの変化に対応させて帯電バイアスを前記相関関係に基づいて設定しながら、複数の前記高濃度画像をパッチ画像として順次形成し、前記濃度検出手段によって検出された各パッチ画像の濃度に基づいて、前記パッチ画像の濃度を所定の高濃度側目標濃度とするために必要な最適現像バイアスを決定し、該最適現像バイアスに対応する帯電バイアスを前記相関関係から求め、その帯電バイアスを最適帯電バイアスとする
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御手段は、現像バイアスの増大に伴って帯電バイアスが増大するように帯電バイアスを設定する請求項1記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、現像バイアスの変化に伴い帯電バイアスを線形で変化させる請求項2記載の画像形成装置。
- 前記制御手段は、現像バイアスの変化に伴い帯電バイアスを非線形で変化させる請求項2記載の画像形成装置。
- 帯電手段に帯電バイアスを与えて感光体の表面を帯電させた後、この感光体の表面に露光手段によって静電潜像を形成し、さらに現像手段に現像バイアスを与えて前記静電潜像をトナーにより顕在化してトナー像を形成する画像形成方法において、
前記感光体表面の潜像低部電位と現像バイアスとの電位差をコントラスト電位としたとき、
前記現像バイアスおよび前記帯電バイアスの変化に対する所定の高濃度画像および低濃度画像のそれぞれにおける前記コントラスト電位の変化の態様に対応して定めた現像バイアスと帯電バイアスとの相関関係を予め記憶しておき、
現像バイアスを変更設定するとともに、前記現像バイアスの変化に対応させて帯電バイアスを前記相関関係に基づいて設定しながら、複数の前記高濃度画像をパッチ画像として順次形成し、各パッチ画像の濃度に基づいて、パッチ画像の濃度を所定の高濃度側目標濃度とするために必要な最適現像バイアスを決定し、
該最適現像バイアスに対応する帯電バイアスを前記相関関係から求め、その帯電バイアスを最適帯電バイアスとする
ことを特徴とする画像形成方法。
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