JP3158910U - 長尺棒材の加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長尺棒材の長手方向に沿った複数の被加工部の偏心加工を、簡便、確実、安価に行うことができるようにした加工装置を提供する。
【解決手段】 第1筒体が、第1支持体に回転可能に支持され、第1筒体の内側に、長尺棒材の挿通と、偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第1チャックが設けられた第1支持機構と、第2筒体が、第2支持体に回転可能に支持され、第2筒体の内側に、長尺棒材の挿通と、偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第2チャックが設けられた第2支持機構が、前記第1筒体の回転軸線の延長線に前記第2筒体の回転軸線を一致させ、第1筒体と第2筒体の間に加工用空間が確保されるように、基台に所定の間隔をもって配設され、前記第1筒体は、駆動手段により回転可能とされ、前記加工用空間において、加工機構による前記長尺棒材の偏心加工が可能となっていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この考案は、長尺棒材の加工装置に関するものである。さらに詳しくは、この考案は、長尺棒材の長手方向に沿った複数の被加工部を偏心加工することができるようにした加工装置に関するものである。
従来、旋盤において、被加工物を偏心加工するには、四つづめ単動チャックで被加工物を偏心位置に把持して主軸を回転させ、切削刃によって、所定箇所を偏心加工させている(非特許文献1参照)。
しかしながら、四つづめ単動チャックは、長尺棒材を偏心保持させて所定箇所を偏心加工するには適していない。
例えば、図12(a)に示す長尺棒材は、角柱木材の如き長尺棒材の軸線方向と平行で所定量偏心した所定長さの円柱状部を複数箇所形成したものであって、飾り棚の支柱、桟等の部材として利用することができる。しかしながら、旋盤によって、図12(a)に示すような長尺棒材を形成することができない。そこで、図12(a)に示すような長尺棒材は、(b)に示すように偏心箇所に被加工部としての角柱状部を適宜の加工手段によって複数箇所形成し、次いで、各角柱状部を、職人等が一箇所毎にヤスリがけをして角を落としすることで製作している。
このようなヤスリがけは、手間がかかり、また、正確な円柱状とするには、熟練を要し、製造コストが高くなる。
西川兼康・高田勝監修「機械工学用語辞典」、第1版、理工学社、1996年9月10日、p.346
この考案は、上記のような実情に鑑み鋭意研究の結果創案されたものであり、長尺棒材の長手方向に沿った複数の被加工部の偏心加工を、簡便、確実、安価に行うことができるようにした加工装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、この考案の長尺棒材の加工機は、第1筒体が、第1支持体に前記第1筒体の回転軸線を中心に回転可能に支持され、第1筒体の内側に、長尺棒材の挿通と、該長尺棒材の軸線を第1筒体の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第1チャックが設けられた第1支持機構と、第2筒体が、第2支持体に前記第2筒体の回転軸線を中心に回転可能に支持され、第2筒体の内側に、長尺棒材の挿通と、該長尺棒材の軸線を第2筒体の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第2チャックが設けられた第2支持機構が、前記第1筒体の回転軸線の延長線に前記第2筒体の回転軸線を一致させ、第1筒体と第2筒体の間に加工用空間が確保されるように、基台に所定の間隔をもって配設され、前記第1筒体は、駆動手段により回転可能とされ、前記加工用空間において、加工機構による前記長尺棒材の偏心加工が可能となっていることを特徴とする。
また、前記加工機構が、回転切削手段であることが好ましい。
前記第1チャックと第2チャックは、断面正方形の長尺棒材を挿通・把持するチャックであることが好ましい。
ここにおいて、前記長尺棒材が木材であり、前記加工機構による前記長尺棒材の被加工部の偏心加工が前記駆動手段による前記長尺棒材の回転に伴って行われることで、前記軸線方向に平行で所定長さの円柱状部を、前記長尺棒材の1隅側に偏心形成するものであることが好ましい。
さらに、前記長尺棒材の振れ防止用に、第3筒体が、第3支持体に前記第3筒体の回転軸線を中心に回転可能に支持され、第3筒体の内側に、長尺棒材の挿通と、該長尺棒材の軸線を第3筒体の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第3チャックが設けられた第3支持機構が、前記第1筒体の回転軸線の延長線に前記第3筒体の回転軸線を一致させ、基台の所定位置に配設されていることが好ましい。
この考案は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、この考案によれば、長尺棒材の長手方向に沿った複数の被加工部の偏心加工を、簡便、確実、安価に行うことができる。
より具体的に説明する。
長尺棒材を、第1チャック、第2チャックに挿通させ、長尺棒材の所定の偏心被加工部を、加工機構による偏心加工が可能な位置に位置合わせし、第1チャック、第2チャックによって長尺棒材を把持した後、加工機構によって、偏心被加工部を所定の形状に偏心加工することができる。
長尺棒材に複数の偏心加工部を形成するには、第1チャック、第2チャックへの長尺棒材の挿入、加工機構による偏心加工が可能な位置への長尺棒材の最初の偏心被加工部の位置合わせ、第1チャック、第2チャックによる長尺棒材の把持、加工機構による偏心加工、第1チャック、第2チャックによる長尺棒材の把持の開放を行った後、長尺棒材のその軸線方向に沿った前進、加工機構による偏心加工が可能な位置への次の偏心被加工部の位置合わせ、第1チャック、第2チャックによる長尺棒材の把持、加工機構による次の偏心被加工部の偏心加工、第1チャック、第2チャックによる長尺棒材の把持の開放、長尺棒材のその軸線方向に沿った前進を所定回数繰り返せばよい。
また、この発明の長尺棒材の加工装置は、構造が簡単で、安価でもある。
この考案の長尺棒材の加工装置の一実施の形態を示す正面図である。 図1に示す長尺棒材の加工装置の平面図である。 図1に示す長尺棒材の加工装置の第1支持機構の一部破断正面図である。 図3に示す第1支持機構の左側面図である。 図3に示す第1支持機構の右側面図である。 図3に示す第1支持機構の第1チャックの背面側からの斜視図である。 図1に示す長尺棒材の加工装置の第2支持機構の一部破断正面図である。 図7に示す第2支持機構の左側面図であって、加工機構も説明の便宜上図示している。 図1に示す長尺棒材の加工装置による長尺棒材の偏心加工の斜視説明図で、(a)は長尺棒材の偏心被加工部の偏心加工前の状態、(b)は偏心被加工部の偏心加工後の状態、(c)は長尺棒材の次の偏心被加工部の偏心加工後の状態を示す。 長尺棒材の被加工部として他例の断面形状を示し、(a)は被加工部の断面が大きいもの、(b)は被加工部の断面が小さいものである。 長尺棒材の断面形状として他例の断面形状を示し、(a)は四隅が円弧状に角落としされた形状、(b)は矩形状、(c)は六角形状のものである。 従来の加工方法で形成された長尺棒材を示す斜視説明図で、(a)は円柱状部が偏心形成された状態、(b)は偏心形成前の状態を示す。
以下、この考案を実施の形態に基づき更に詳細に説明する。もちろんこの考案は以下の実施の形態によって限定されるものではない。
図1は、この考案の長尺棒材の加工装置の一実施の形態を示す正面図、図2は平面図である。
長尺棒材の加工装置1は、基台2に第1支持機構3、第2支持機構4、振れ防止用に第3支持機構5、5が設けられ、第1支持機構3と第2支持機構4との間に、偏心加工用の空間が設けられ、加工機構によって、長尺棒材の被加工部を偏心加工することができるようになっている。長尺棒材の加工装置1は、断面正方形の角柱木材に、その軸線から所定量偏心した位置に所定長さの円柱状部を複数箇所形成するに適したものとして示されている(図4、図5、図8参照)。
第1支持機構3は、図3に示されるように、転がり軸受8、8が内側に装着された一対の外枠9、9を備えており、第1円筒軸10が転がり軸受8、8を介して、その回転軸線を中心に回転可能に支持されている。転がり軸受8、8は、側面にシールドを有している。
第1円筒軸10にはプーリー11が固定されている。図5に示すように、プーリー11には、タイミングベルト12によって、図示していないモーター等の適宜の駆動源からの動力が伝達されるようになっている。
第1円筒軸10の内側に、被加工材である長尺棒材を挿通し、その軸線を第1円筒軸10の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第1チャック14が設けられている。
第2支持機構4は、図7に示すように、転がり軸受15が内側に装着された外枠16を備えており、第2円筒軸17が転がり軸受15を介して、その回転軸線を中心に回転可能に支持されている。転がり軸受15は、側面にシールドを有している。
第2円筒軸17の内側に、被加工材である長尺棒材を挿通し、その軸線を第2円筒軸17の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第2チャック18が設けられている。
第1支持機構3と第2支持機構4は、第1円筒軸10の回転軸線の延長線に第2円筒軸17の回転軸線を一致させ、回転可能となるように基台2に取着されている。
第3支持機構5は、長尺棒材の振れ防止用に使用されるものであって、図1、図2に示されるように、第2支持機構4と同一構造をしている。
すなわち、第3支持機構5は、転がり軸受(図示せず)が内側に装着された外枠20を備えており、第3円筒軸21が転がり軸受(図示せず)を介して、その回転軸線を中心に回転可能に支持されている。
第3円筒軸21の内側に、被加工材である長尺棒材を挿通し、その軸線を第3円筒軸21の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第3チャック22が設けられている。
第3支持機構5、5は、第2支持機構4より前方の適宜位置において、第1円筒軸10の回転軸線の延長線に第3円筒軸21の回転軸線を一致させ、回転可能となるように基台2に取着されている。
第1チャック14と第2チャック18、第3チャック22は、長さが、円筒軸の長さに応じて異なるものの、その基本的構造は同じであることから、第1チャック14についてその構造を説明し、第2チャック18、第3チャック22については、説明を省略する。
第1チャック14は、図6に示されるように、台板25、側方規制板26、側方規制ブロック27、天板28を備えており、これらによって、長尺棒材を挿通することのできる空間が形成される。
側方規制板26と側方規制ブロック27は、台板25に立設されており、天板28は、側方規制板26に固定されている。
台板25の下面側に下方支持ブロック29が固定され、側方規制板26には側方支持ブロック30が固定されている。下方支持ブロック29と側方支持ブロック30が第1円筒軸10に固定され、第1チャック14が第1円筒軸10と一体回転可能となっている(図4参照)。
側方規制ブロック27には、長尺棒材の締付ネジ31、31が設けられている。
図5を用いて説明すると、第1チャック14に長尺棒材Rを挿入し、締付ネジ31で固定すると、長尺棒材の軸線(m)が第1円筒軸10の回転軸線(x)から所定量偏心した位置、すなわち、第1円筒軸10の回転軸線(x)に長尺棒材の偏心被加工部の中心線(q)を一致させた状態に長尺棒材を第1チャック14に把持することができる。
第1チャック14に長尺棒材を把持した状態において、天板28の長尺棒材の間に間隙が生じるように設定されているが、これは、長尺棒材の歪み、寸法誤差等を配慮して余裕をもたせたものである。必要に応じ、天板28の長尺棒材の間にスペーサーを介在させ、ガタを防止するようにしてもよい。
加工機構としては、モーター33によって回転可能とされた切削刃34を備えた回転切削手段35が用いられている。図1では、切削刃34は、エンドミルとして示している。モーター33は、一方のハンドル36に設けられたスイッチ37で起動、停止される(図8参照)。
回転切削手段35は、基台2に立設された一対の支柱40、40に退避位置と加工位置とに回動可能に軸支された一対のアーム41、41の間で、スライドピン42、42とともに第1円筒軸10の回転軸線(x)と平行な方向に移動可能となっている。図8において、回転切削手段35が加工位置にある状態を実線で示し、退避位置にある状態を2点鎖線で示している。
アーム41、41は連結板43を有しており、アーム41、41を退避位置から加工位置に回動させると、連結板43が、基台2に設けられたストッパー45の頭部45aに当接し、回転切削手段35の回動が阻止される(図1、図2参照)。ストッパー45は、過剰な切削を防止する。従って、図8に示すようにアーム41、41を加工位置に回動させ、ハンドル36、36を握って、回転切削手段35を第1円筒軸10と第2円筒軸17の回転軸線と平行に所定距離スライドさせ、長尺棒材の被加工部を必要とする量切削することで、所定の偏心加工をすることができる。
次に、加工装置1を用いて、図9(a)に示された偏心被加工部としての角柱状部が複数箇所に形成された断面正方形の長尺棒材Rを偏心加工する場合について説明する。
先ず、加工装置1が未稼働で、第1円筒軸10が回転していない状態において、図9(a)に示された長尺棒材Rを、第1チャック14に挿通させ、さらに、長尺棒材Rを第2チャック18に挿通させ、長尺棒材Rの最初の偏心被加工部r1を、回転切削手段35による偏心加工が可能な位置に到達させる。
そして、第1チャック14の締付ネジ31、31、第2チャック18の締付ネジ47、47を締め、長尺棒材Rを固定する。第1円筒軸10の回転軸線の延長線に第2円筒軸17の回転軸線を一致させて第2支持機構4が基台2に取着されていることから、長尺棒材Rの軸線(m)を第1円筒軸10と第2円筒軸17の回転軸線(x)から所定量偏心した位置、すなわち、第1円筒軸10と第2円筒軸17の回転軸線(x)と長尺棒材の偏心被加工部r1の中心線(q)とを一致させた状態で長尺棒材Rを第1チャック14、第2チャック18に把持することができる(図5、図8参照)。
加工装置1の稼働には、駆動源を起動させ動力をタイミングベルト12を介してプーリー11に伝達し、第1円筒軸10を回転させる。長尺棒材Rが、第1円筒軸10の第1チャック14に固定されているとともに、第2円筒軸17の第2チャック18に固定されていることから、第1円筒軸10の回転に伴い、第2円筒軸17も同一回転速度で回転する。
回転切削手段35を退避位置から加工位置にまで回動させ、スイッチ37を操作し、モーター33を起動させ、長尺棒材Rの偏心被加工部r1を切削刃34によって切削を開始し、次いで、回転切削手段35をスライドピン42、42とともに所定距離移動させることで、長尺棒材Rの回転に伴って、回転切削手段35によって、図9(b)に示すように偏心被加工部r1が切削され、円柱状部が形成される。
加工装置1においては、回転切削手段35の切削刃34の回転速度と比べ、長尺棒材Rの回転速度は、低速に設定されている。
偏心加工が終了したら、モーター33、駆動源を停止させ、回転切削手段35を加工位置から退避位置にまで回動させ、加工装置1の稼働を休止する。
そして、第1チャック14の締付ネジ31、31、第2チャック18の締付ネジ47、47をゆるめ、長尺棒材Rを第1チャック14、第2チャック18内を前方に所定距離移動させ、偏心加工がなされていない次の偏心被加工部r2を、回転切削手段35による偏心加工が可能な位置に到達させる。
長尺棒材Rの移動に伴い、第3支持機構5の第3チャック22に長尺棒材Rが挿通される。
次いで、第1チャック14の締付ネジ31、31、第2チャック18の締付ネジ47、47、第3チャック22の締付ネジ48、48を締め、長尺棒材Rを固定する。第1円筒軸10の回転軸線の延長線に第3円筒軸21の回転軸線を一致させて第3支持機構5が基台2に取着されていることから、長尺棒材Rの軸線を第1円筒軸10、第2円筒軸17、第3円筒軸21の回転軸線から所定量偏心した位置、すなわち、第1円筒軸10、第2円筒軸17、第3円筒軸21の回転軸線と長尺棒材の偏心被加工部r2の中心線とを一致させた状態に長尺棒材Rを第1チャック14、第2チャック18、第3チャック22に把持することができる。
駆動源を起動させると、第1円筒軸10の回転に伴い、第2円筒軸17、第3円筒軸21も同一回転速度で回転する。
回転切削手段35を、退避位置から加工位置にまで回動させ、モーター33を起動させ、長尺棒材Rの次の偏心被加工部r2を切削刃34によって切削を開始し、次いで、回転切削手段35をスライドピン42、42とともに所定距離移動させることで、長尺棒材Rの回転に伴って、回転切削手段35によって、図9(c)に示すように次の偏心被加工部r2が切削され、円柱状部が形成される。
次の偏心被加工部r2の偏心加工が終了したら、モーター33、駆動源を停止させ、回転切削手段35を加工位置から退避位置にまで回動させ、加工装置1の稼働を休止する。
長尺棒材Rのさらに次の偏心被加工部の加工は、上記に準じ行えばよい。長尺棒材Rの複数箇所に設けられた偏心被加工部すべての偏心加工が完了したら、長尺棒材Rを加工装置1から取り出せばよい。
このようにして、この加工装置1によって、断面正方形の長尺棒材の複数箇所であって、長尺棒材の1隅側に、その軸線に平行で、所定量偏心した所定長さの円柱状部を有する製品を得ることができる。
なお、ストッパー45の頭部45aの高さ位置を、例えば、頭部45aをネジで上下に微調整することのできる構造とすれば、回転切削手段による切削量を微調整することができる。
また、長尺棒材の偏心加工された円柱状部の直径は、前記した長尺棒材に限られるものではなく、図10(a)、(b)の如き直径のものであってもよい。そのためには、偏心被加工部である角柱状部の断面寸法に応じ、回転切削手段の切削刃の軸線が、長尺棒材の偏心被加工部の中心線(q)、つまり、第1円筒軸10、第2円筒軸17、第3円筒軸21の回転軸線(x)と直交するように、回転切削手段のアームに対する位置を調整することのできる構造とすることが好ましい。
この加工装置1は使用勝手がよく、これまで、角柱状部を複数箇所形成した長尺棒材の各角柱状部を、職人等が一箇所毎にヤスリがけをして角を落としすることで製作していたことと比べ、長尺棒材の長手方向に沿った複数の被加工部の偏心加工を、簡便、確実、安価に行うことができることになる。
また、この加工装置1は、特別な構成部品を使用することなく製造することができ、構造も簡単であることから、安価でもある。
長尺棒材の加工装置としては、前記した構造のものに限定されるものではない。
円筒軸を回転させるのに、転がり軸受によっているが、これに限られず、すべり軸受であってもよい。
第1円筒軸の回転を、駆動源からタイミングベルトを介して行うようにしているが、これに限られず、チェーン、歯車等の動力伝達手段であってもよい。
第1円筒軸の回転起動、停止を駆動源の起動、停止によって行うことなく、適宜の動力断続機構によって、必要なときに、第1円筒軸を回転させるようにしてもよい。
第1円筒軸の回転速度は、適宜の変速機構によって調整するようにしてもよい。
第1円筒軸だけに駆動源からの動力を伝達する構造に代え、共通の駆動源からの動力を、適宜の動力伝達手段を介し、第1円筒軸、第2円筒軸、第3円筒軸を同期させて回転するようにしてもよい。また、第1円筒軸、第2円筒軸、第3円筒軸の同期回転を、個々の駆動源によって行うようにしてもよい。このような構造の場合は、第2円筒軸、第3円筒軸の間も加工用空間とし、この加工用空間においても、別の回転切削手段によって、偏心被加工部を偏心加工するようにしてもよく、これにより、複数箇所の偏心被加工部の偏心加工を、長尺棒材をチャックし直すことなく行うことができる。
基台としては、一体のものでなく、複数に分離された基台であってもよい。
また、長尺棒材の寸法誤差等に応じて、長尺棒材の偏心被加工部の中心線を微調整できるようにしたチャックを用いるようにしてもよい。
チャックとしては、長尺棒材の断面形状に応じて、別個のチャックを採用すればよい。例えば、長尺棒材の断面形状としては、図11(a)の四隅が角落としされた形状、(b)の矩形状、(c)の六角形状等が例示できる。
また、チャックとしては、長尺棒材が挿通できる偏心コレットチャックを採用してもよい。
第3支持機構を案内レール等によって基台上を摺動可能として、長尺棒材の振れ防止に効果的な位置に適宜設定できるようにしてもよい。
第3支持機構は、第2円筒軸の前方の長尺棒材の偏心加工が完了し、長尺棒材が前進する方向に配設されるだけでなく、第1円筒軸の後方に配設されていてもよい。
第3支持機構は、長尺棒材の振れ防止をするためのものであることから、チャックとしての機能は備えていなくてもよく、締付ネジを備えていない構造でもよい。この場合の第3支持機構は、第3円筒軸の内側に、被加工材である長尺棒材を挿通し、その軸線を第3円筒軸の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を支持することが可能な支持枠が設けられているものとなる。
回転切削手段を、第1円筒軸、第2円筒軸の回転軸線(x)に直行する方向と、平行な方向の直行する2方向に摺動可能な往復台(例えば、x−y方向摺動テーブル)に設け、長尺棒材の偏心被加工部を偏心加工するようにしてもよい。
加工機構としては、エンドミルのような切削刃を有する回転切削手段に限られず、溝フライスのような切削刃を有する回転切削手段であってもよい。
加工機構としては、切削による加工機構に限られず、研削による加工機構であってもよい。
長尺棒材に偏心被加工部としての角柱状部を形成しないで、加工機構により、直接、長尺棒材の偏心した位置に円柱状部を形成することも可能である。ただ、その場合、長尺棒材に偏心被加工部としての角柱状部を形成し、加工機構により、角柱状部を円柱状部に形成するのに比べ、加工時間がかかることになる。
長尺棒材としては、木材に限られず、プラスチック、金属であってもよい。
長尺棒材の加工装置への長尺棒材の供給は、人手によってもよいが、長尺棒材を自動的に供給するローディング装置を用いて行うようにしてもよい。
1 長尺棒材の加工装置
2 基台
3 第1支持機構
4 第2支持機構
5 第3支持機構
10 第1円筒軸
14 第1チャック
17 第2円筒軸
18 第2チャック
34 切削刃
35 回転切削手段

Claims (5)

  1. 第1筒体が、第1支持体に前記第1筒体の回転軸線を中心に回転可能に支持され、第1筒体の内側に、長尺棒材の挿通と、該長尺棒材の軸線を第1筒体の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第1チャックが設けられた第1支持機構と、
    第2筒体が、第2支持体に前記第2筒体の回転軸線を中心に回転可能に支持され、第2筒体の内側に、長尺棒材の挿通と、該長尺棒材の軸線を第2筒体の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第2チャックが設けられた第2支持機構が、
    前記第1筒体の回転軸線の延長線に前記第2筒体の回転軸線を一致させ、第1筒体と第2筒体の間に加工用空間が確保されるように、基台に所定の間隔をもって配設され、
    前記第1筒体は、駆動手段により回転可能とされ、
    前記加工用空間において、加工機構による前記長尺棒材の偏心加工が可能となっていることを特徴とする長尺棒材の加工装置。
  2. 前記加工機構が、回転切削手段であることを特徴とする請求項1記載の長尺棒材の加工装置。
  3. 前記第1チャックと第2チャックは、断面正方形の長尺棒材を挿通・把持するチャックであることを特徴とする請求項1または2記載の長尺棒材の加工装置。
  4. 前記長尺棒材が木材であり、前記加工機構による前記長尺棒材の被加工部の偏心加工が前記駆動手段による前記長尺棒材の回転に伴って行われることで、
    前記軸線方向に平行で所定長さの円柱状部を、前記長尺棒材の1隅側に偏心形成するものであることを特徴とする請求項3記載の長尺棒材の加工装置。
  5. さらに、前記長尺棒材の振れ防止用に、第3筒体が、第3支持体に前記第3筒体の回転軸線を中心に回転可能に支持され、第3筒体の内側に、長尺棒材の挿通と、該長尺棒材の軸線を第3筒体の回転軸線から所定量偏心させて長尺棒材を把持することが可能な第3チャックが設けられた第3支持機構が、
    前記第1筒体の回転軸線の延長線に前記第3筒体の回転軸線を一致させ、基台の所定位置に配設されてなることを特徴とする請求項1、2、3または4記載の長尺棒材の加工装置。
JP2010000740U 2010-02-08 長尺棒材の加工装置 Expired - Lifetime JP3158910U (ja)

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