JP3158355U - 走行チェーンの駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 走行チェーンの自走状態と高負荷状態とが転換する場合であっても、チェーン型クローラとスプロケットとの係合状態を維持することのできる駆動装置を提供する。【解決手段】 走行チェーンRCに複数個所で噛合するチェーン型クローラ3と、このチェーン型クローラを所定範囲内で循環させるための駆動側および従動側のスプロケット1,2と、駆動側のスプロケットを回転駆動するためのモータと、チェーン型クローラの張り側が少なくとも一方のスプロケットとの間で係合を開始または解除する位置の近傍に配置され、チェーン型クローラの移動経路を規制する規制部材5,6とを備える。【選択図】 図1

Description

本考案は、搬送経路に沿って搬送物を移動させるコンベア装置における駆動装置に関し、特に、搬送経路に沿って移動する走行チェーンに対して駆動力を付与するための駆動装置に関するものである。
コンベアとして代表されるオーバーヘッド型チェーンコンベアは、無限軌道の走行チェーンにトレイを吊下し、この走行チェーンを移動させることによってトレイ(および積載された搬送物)を搬送する構成であった(例えば、特許文献1に記載されている搬送装置)。また、本願の出願人が開発を進めている自走式の搬送装置では、搬送レールに沿って走行可能な走行体に走行チェーンが係止され、走行体には搬送物が積載されるトレイが設けられた構成となっており、上記走行チェーンを移動させることにより、これに係止される走行体およびトレイ(さらには積載された搬送物)を搬送するものであった(特許文献2参照)。
これらの搬送装置は、いずれも走行チェーンが搬送経路に沿って移動することにより、トレイ(および積載された搬送物)を搬送する構成であるため、当該走行チェーンには駆動力が付与されるものであり、この走行チェーンに対し、動力源からの駆動力が伝達される駆動装置が設けられていた(特許文献1参照)。
一般的な駆動装置は、走行チェーンに噛合するチェーン型クローラをモータにより駆動する構成であったが、搬送経路が上下する場合、すなわち、搬送経路の途中に上り傾斜と下り傾斜を含む場合において、トレイが下り傾斜を移動するとき、そのトレイ(および搬送物)が、その自重によって下り方向に加速され、本来の駆動力よりも先に進行方向に進んでしまうことがあった。そして、このトレイ(および搬送物)の前進は走行チェーンにも及ぶこととなり、走行チェーンはトレイ(および搬送物)によって前進させられることがあった。そこで、このような走行チェーンの前進を防止する目的で開発されたものが特許文献1に記載されている。すなわち、特許文献1には、走行チェーンに噛合するチェーン型クローラに、走行チェーンの一部を係止することができるストッパを設けた構成の駆動装置が開示されている。
上記に示した駆動装置は、上述のような構成であるから、走行チェーンがチェーン型クローラの駆動力を受けずに前進する場合において、両者の噛合状態を維持することができるものであった。その結果、走行チェーンが自ら前進する状態は、この走行チェーンに噛合するチェーン型クローラに対して、逆に駆動力を与えることとなっていた。
実用新案登録第3084593号公報 実用新案登録第3086461号公報
ところで、搬送経路は、下り傾斜と同程度の上り傾斜が含まれることから、トレイが上り傾斜を移動する際には、後進方向にトレイおよび搬送物の重量が作用するものである。従って、下り傾斜を移動するトレイ(および搬送物)の総数(つまり前進方向に作用する総重量)に対して、上り傾斜を移動するトレイ(および搬送物)の総数(つまり後進方向に作用する総重量)のバランスによって、走行チェーンに対する負荷の状態が異なることとなっていた。
そのため、前進方向に作用する総重量が後進方向に作用する総重量に比較して大きい場合には、上述のように、駆動力の付与なく前進方向に自走する(自走状態となる)が、逆の場合には、後進方向に負荷が発生する(高負荷状態となる)こととなっていた。
そして、高負荷状態の場合には、チェーン型クローラのうち、走行チェーンと噛合する側が張り側となり、反対側が緩み側となる正常な駆動態様であったが、自走状態の場合には、走行チェーンがチェーン型クローラに対して逆に駆動力を与える状態となるから、チェーン型クローラの張り側と緩み側の範囲が変化することとなっていた。すなわち、駆動側スプロケットに係合する部分は当該スプロケットにより移動が規制される一方、走行チェーンに噛合する部分に自走状態の走行チェーンによる駆動力が与えられることから、チェーン型クローラ全体のうち、走行チェーンに噛合する位置と近接する駆動側スプロケットに噛合する位置の区間のみが緩み側となり、従動側スプロケットを含む大部分の範囲が張り側となるものであった。
従って、高負荷状態から自走状態に転換する際には、張り側のチェーン型クローラが瞬時に緩み側となり、駆動側のスプロケットとの係合開始位置付近においてチェーン型クローラに弛みが発生することがあった。このような弛みの発生により、駆動側スプロケットとチェーン型クローラとの係合状態が不安定となる場合があった。
また、逆に、自走状態から高負荷状態に転換する際には、走行チェーンの自走状態時において、チェーン型クローラの噛合位置から駆動側スプロケットの区間が緩み側となっていたものが、高負荷状態時には、上記噛合位置から駆動側スプロケットの間が張り側に転換することとなり、チェーン型クローラの弛み部分が、噛合位置から従動側スプロケットの間に移動することとなって、弛んだ部分が従動側スプロケットに集中することとなっていた。
これにより、従動側スプロケットとチェーン型クローラとの係合状態が不安定となり、チェーン型クローラがスプロケットから離脱するおそれもあり得る状態であった。また、チェーン型クローラと走行チェーンとの噛合を補助するために、チェーン型クローラを押圧する押圧体を設ける構成の場合には、この押圧体と従動側スプロケットとの隙間部分に緩んだチェーン型クローラの一部が侵入し、噛み込みによる破損のおそれもあった。
本考案は、上記諸点にかんがみてなされたものであって、その目的とするところは、走行チェーンの自走状態と高負荷状態とが転換する場合であっても、チェーン型クローラとスプロケットとの係合状態を維持することのできる駆動装置を提供することである。
そこで、本考案は、搬送レールに沿って移動する走行チェーンに対して駆動力を付与する駆動装置において、上記走行チェーンに複数個所で噛合するチェーン型クローラと、このチェーン型クローラを所定範囲内で循環させるための駆動側および従動側のスプロケットと、上記駆動側のスプロケットを回転駆動するためのモータと、上記チェーン型クローラの張り側が少なくとも一方のスプロケットとの間で係合を開始または解除する位置の近傍に配置され、該チェーン型クローラの移動経路を規制する規制部材とを備えたことを特徴とする走行チェーン用駆動装置を要旨とするものである。
上記構成によれば、駆動源であるモータの駆動力は、駆動側スプロケットに伝達され、この駆動側スプロケットによって従動側スプロケットの範囲でチェーン型クローラを循環させることとなり、チェーン型クローラに噛合する走行チェーンが駆動力を付与されて搬送レールに沿って移動することとなる。
ここで、チェーン型クローラは、外リンクプレートと内リンクプレートをリンクピンで連結してなるチェーン構造であり、この内外のリンクプレートに適宜間隔で係止突起を設けて走行チェーンに噛合可能にしてなるものであって、重機の走行用クローラに似た構成としたものである。つまり、本体部分の無限軌道そのものは駆動側および従動側のスプロケットに係合するチェーンと同様であり、その一部に噛合用の係止突起が設けられている。これにより、複数の掛止突起が走行チェーンに噛合することとなり、駆動力伝達を確実にするものである。
そして、駆動側および従動側のスプロケットのいずれか一方と、チェーン型クローラとの係合が開始または解除される位置の近傍に規制部材が設けられていることにより、チェーン型クローラが駆動側または従動側のスプロケットとの間で弛みを発生させる場合においても、確実にスプロケットに係合させることができる。この規制部材は、駆動側スプロケットとの係合が開始される位置の近傍に設けられる場合には、高負荷状態から自走状態に移行する際のチェーン型クローラの弛みに対応でき、従動側スプロケットとの係合が解除される位置の近傍に設けられる場合には、自走状態から高負荷状態に移行する際のチェーン型クローラの弛みに対応することができるものである。これらの双方に規制部材を設けることもできるが、いずれか一方のみに規制部材を設けることによって、弛みの発生頻度が多いと予想される場合のみに対応させることもできる。
また、本考案は、搬送レールに沿って移動する走行チェーンに対して駆動力を付与する駆動装置において、上記走行チェーンに複数個所で噛合するチェーン型クローラと、このチェーン型クローラを所定範囲内で循環させるための駆動側および従動側のスプロケットと、上記駆動側のスプロケットを回転駆動するためのモータと、上記チェーン型クローラの張り側を上記走行チェーンに向かって押圧する押圧体と、この押圧体から従動側のスプロケットに向かって突出し、上記チェーン型クローラの張り側が少なくとも一方のスプロケットとの間で係合を開始または解除する位置の近傍に配置され、該チェーン型クローラの移動経路を規制する規制部材とを備えたことを特徴とする走行チェーン用駆動装置をも要旨としている。
上記構成によれば、押圧体がチェーン型クローラを走行チェーンに向かって押圧することとなり、走行チェーンに対する駆動力の伝達を確実に行うことができる。そして、押圧体とスプロケットの中間近傍に規制部材が設けられていることにより、押圧体とスプロケットとの隙間にチェーン型クローラの一部(外リンクプレートまたは内リンクプレート)が侵入することがない。
上記考案において、前記押圧体は、前記チェーン型クローラの内リンクプレートよりも内側に位置するリンクピンに当接するように構成することができる。このような構成であれば、押圧体は、チェーン型クローラの内リンクプレートの内側を常に押圧することとなり、チェーン型クローラが押圧体に当接する位置を一定にすることができる。そして、チェーン型クローラがスプロケットの間で弛みを発生させるような場合にも、その弛んだチェーン型クローラの位置が安定し、規制部材による規制を確実に行うことができる。
さらに、上記各考案において、前記規制部材は、前記チェーン型クローラのリンクプレートを規制するように構成することができる。このような構成であれば、押圧体により内リンクプレートの内側を案内し、規制部材によりリンクプレートの移動経路を規制できることとなり、両者を重複して配置することにより、押圧体および規制部材によって途切れることなくチェーン型クローラを案内することができる。
本考案によれば、走行チェーンが高負荷状態から自走状態に転換する場合、または、自走状態から高負荷状態に転換する場合において、チェーン型クローラの張り側となる範囲が変化(短縮)することとなるが、これに伴って、張り側から緩み側に変化する過程において弛みを生じる場所のチェーン型クローラを所定位置に案内することが可能となる。これにより、当該転換時におけるチェーン型クローラとスプロケットとの係合状態を維持させることができる。
本考案の実施形態を示す説明図である。 チェーン型クローラと押圧体および規制部材との関係を示す説明図である。 III−III断面図である。 規制部材とスプロケットとの関係を示す説明図である。 (a)はオーバーヘッド型コンベアの説明図であり、(b)は床上コンベアの説明図である。
以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の概略は、図1に示すように、搬送レールLに沿って移動する走行チェーンRCに対して駆動装置PUが駆動力を付与するものである。駆動装置PUは、図示せぬモータによって回転駆動される駆動側スプロケット1と、所定の距離を有して配置される従動側スプロケット2と、この両スプロケットに懸架されたチェーン型クローラ3で構成されている。
チェーン型クローラ3は、内リンクプレート31と外リンクプレート32とがリンクピン33で連結されて、本体部分がチェーンのように構成されており、上記内リンクプレート31(場合によっては外リンクプレート32)に走行チェーンRCと噛合する歯34が設けられ、全体としてクローラが構成されている。
なお、クローラとは、本来的には、建設機械等の重機を走行させるための無限軌道を意味する語であり、この無限軌道は履板を連結して環状に構成したものであって、個々の履板に路面との接地のための突起部が設けられたものである。本考案の駆動装置におけるスプロケット2,3に懸架されている部分が上記クローラの形状と似ていることから、クローラの語を使用しているものであって、重機の走行に使用される本来的なクローラとは無関係である。
本実施形態の駆動装置は、押圧体4を備えており、この押圧体4に規制部材5,6が設けられている。押圧体4は、チェーン型クローラ3が走行チェーンRCと噛合する範囲に設けられ、走行チェーンRCが走行する位置と、チェーン型クローラ3が移動する位置との間隔を一定にし、チェーン型クローラ3の歯34を走行チェーンRCに確実に噛合させるものである。また、規制部材5,6のうち、第一の規制部材5は従動側スプロケット2の側に、第二の規制部材6は駆動側スプロケット1に、それぞれ近接して配置されている。詳細には、第一の規制部材5は、チェーン型クローラ3が従動側スプロケット2との係合を解除する位置に近傍に配置され、第二の規制部材6は、駆動側スプロケット1との係合を開始する位置の近傍に配置されている。これらの規制部材5,6は、押圧体4の両端に対称に設けられており、その構成を同じにするものである。そこで、以下の説明は第一の規制部材5を主として詳述するが、特記しない限りにおいて第二の規制部材6も同様であり、この場合、従動側スプロケット2は駆動側スプロケット1と置換されるものである。
上記押圧体4は、図2に示すように、略直方体に構成され、長手方向をチェーン型クローラ3の移動方向に向けて配置されるとともに、少なくとも一つの表面の幅がチェーン型クローラ3の内リンクプレート31の間隔よりも小さくなるように構成され、当該表面がインナーブッシュ35に当接するように配置されている。従って、チェーン型クローラ3は、スプロケット2,3の間を循環するが、走行チェーンRCと噛合すべき範囲においては、インナーブッシュ35が押圧体4に当接することによって、移動位置が規制されるのである。
なお、押圧体4は、「押圧」の語を使用しているが、実際には、走行チェーンRCとの相対位置を押圧方向に規制しているものである。そして、チェーン型クローラ3の緊張状態を左右するための「押圧」を意味するものではない。なお、チェーン型クローラ3の緊張状態は、従動側スプロケット2にテークアップ機構が設けられ、駆動側スプロケット1との軸間距離を変更することによって調整されている。
規制部材5(,6)は、図2に示されているように、上記押圧体4の両側面に一対の板状部材51,52(,61,62)で構成されている。この規制部材5(,6)は、上述の押圧体4の長手側先端から当該押圧体4の長手方向に突出(延伸)するように設けられ、チェーン型クローラ3の移動方向の規制を押圧体4に引き継ぎ、または押圧体4から引き継ぐものである。
具体的には、押圧体4がチェーン型クローラ3の内リンクプレート31の内側においてブッシュ35に当接する構成であることから、その先端が従動側スプロケット2と接触する直前までに配置される。このような構成となる理由は、スプロケット2の歯がブッシュを係止するため、スプロケット2に対して重畳的に押圧体4を設置することができないことによるものである。そこで、押圧体4の側面からスプロケット2の側面に向かって板状部材51,52を突出(延伸)させることにより、押圧体4とスプロケット2との間隙に規制部材5を設けることが可能となるのである。
一対の板状部材51,52は、図3に示すように、リンクプレート31,32に当接するように配置されている。すなわち、押圧体4は内リンクプレート31の内側でブッシュ35に当接しており、これと重畳的に規制するためには、同じブッシュ35に当接することはできず、このブッシュ35を除いた部分によって規制することが要求され、その結果として、リンクプレート31,32に当接することによって移動方向を規制しているのである。そして、チェーン型クローラ3は、押圧体4がブッシュ35に当接しながら、リンクプレート31,32にも同時に当接させることができ、前記規制の引き継ぎを円滑にする。従って、押圧体4の当接面と、板状部材51,52の当接面との間には、僅かに段差が設けられている。
また、この板状部材51,52は、図4に示すように、リンクプレート31,32に当接する構成とすることにより、ブッシュ35を係止するスプロケット2の幅寸法よりも大きい間隔を有することとなり、これら板状部材51,52をスプロケット2の側面に接近させて配置することができる。このような両板状部材51,52の間隔を保持するための構成としては、図3において示されているように、押圧体4の側面にスペーサ41,42を介在させて設けられ、このスペーサ41,42によって、スプロケット2の幅寸法よりも大きい間隔としている。
本実施形態は上記のような構成であるから、通常作動時においては、チェーン型クローラ3は、押圧体4が設けられている側において張り側として機能する。すなわち、図1において右側に位置する駆動側のスプロケット1は、時計回りに回転駆動することから、押圧体4が配置されている側のチェーン型クローラ3が引っ張られることとなるのである。そして、張り側のチェーン型クローラ3は、押圧体4により移動方向を規制されながら、走行チェーンRCと噛合し、チェーン型クローラ3の駆動力が走行チェーンRCに付与されるのである。この状態が高負荷状態である。
これに対し、搬送物を積載するトレイが搬送経路の下り傾斜を通過する際、当該トレイ(および搬送物)の重量が、走行チェーンRCに対して進行方向(傾斜に沿って下る方向)に作用し、その結果、走行チェーンRCの駆動力によらず自ら走行する状態となる。この状態が自走状態である。現実的には、一部のトレイ(および搬送物)が下り傾斜を移動しても、他のトレイ(および搬送物)が上り傾斜を移動している状態においては、走行チェーンRCは大きく緩むことはない。従って、走行チェーンRCの全体のうち、水平方向に移動するトレイ(および搬送物)の走行負荷および上り傾斜を移動するトレイ(および搬送物)の重量に対し、下り傾斜を移動するトレイの自走力が大きい場合に、駆動装置PUとの噛合位置において走行チェーンRCが自走状態となるのである。
そこで、このように走行チェーンRCが自走状態となった場合、この走行チェーンRCと噛合するチェーン型クローラ3は、走行チェーンRCに連動して駆動側スプロケット1の駆動力によらず移動することとなる。つまり、走行チェーンRCが駆動源となってチェーン型クローラ3を移動させることとなるのである。このとき、駆動側スプロケット1に噛合される範囲は、移動を制限されることとなるから、この駆動側スプロケット1から従動側スプロケット2を経由して走行チェーンRCと噛合するまでの範囲が張り側となり、走行チェーンRCと噛合する位置から駆動側スプロケット1に噛合するまでの範囲が緩み側となる。この状態において、緩み側のチェーン型クローラ3には弛みが生じることとなるが、第二の規制部材6によって、少なくとも駆動側スプロケット1と押圧体4との間隙にチェーン型クローラ3のリンクプレート31,32が侵入することを回避することができる。
他方、上記自走状態の走行チェーンRCが、高負荷状態に戻った場合には、チェーン型クローラ3による駆動力に先行して移動していた走行チェーンRCが後退し、チェーン型クローラ3のうち、自走状態において緩み側であった範囲が張り側に移動することとなる。このとき、チェーン型クローラ3の弛んでいた部分に相当する長さ分だけ後退し、瞬間的に従動側スプロケット2との間に弛みを生じさせることとなる。
この場合、従動側スプロケット2からは、順次噛合するクローラ3が送り出されるため、緩んだ部分が発生すれば、それだけ長い範囲で噛合することとなり、場合によっては押圧体4との間に侵入することがある。そこで、本実施形態のように、規制部材5を設ける構成によれば、当該規制部材5によってチェーン型クローラ3の移動位置を規制し、従動側スプロケット2とチェーン型クローラ3との噛合範囲を制限することができるので、押圧体4との間にクローラ3が侵入することを防止できるのである。
ところで、上記構成の駆動装置によって駆動される走行チェーンRCが、どのようにしてトレイ(および搬送物)を移動させるかについては、図5(a)または(b)に示されるような搬送装置がある。図5(a)は吊り下げ型の搬送装置であり、いわゆるオーバーヘッド型コンベアと呼ばれるタイプであり、図5(b)は、走行体Cにより搬送物Wを持ち上げて搬送するいわゆる床上コンベアと呼ばれるタイプである。オーバーヘッド型コンベアは、高位置にレールLを配置し、その中を移動する走行チェーンRCからトレイTが吊り下げられ、このトレイTに搬送物Wを搭載するものである。床上コンベアは、専ら床上に走行体Cが走行するためのレールCLを配置し、走行体Cに立設されたアームの上端にトレイTが設けられ、このトレイTに搬送物Wを搭載するものであって、上記走行体Cに駆動力を伝達する走行チェーンRCは、上記レールCLに平行に移動するように構成されている。
これらのいずれのタイプの搬送装置においても、走行チェーンRCまたは走行体Cが上り傾斜および下り傾斜を移動することがあり、その状態に応じて、走行チェーンRCが高負荷状態および自走状態になり得る。従って、両タイプの搬送装置において本実施形態の駆動装置の使用による効果を得ることができる。なお、図1に示す駆動装置PUは、走行チェーンRCの下側に配置されており、上記コンベアに使用される走行チェーンRCには、トレイTが吊下され、また、下向きに突出するペンダントが設けられていることから、搬送装置PUのチェーン型クローラ3の噛合に不都合を生じる可能性があるが、この場合は、搬送装置PUは、走行チェーンRCの上方に配置すればよいものである。
本考案の実施形態は上記のとおりであるが、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態をとることができる。例えば、上記実施形態においては、押圧体4に規制部材5を設ける構成について説明したが、押圧体4を設けない構成とすることも可能である。すなわち、押圧体4は、前述のとおり、走行チェーンRCの移動位置を規制しているものであるが、この位置が安定している場合には、特に押圧体4による位置規制は不要となる。また、押圧体4は、スプロケット2,3を支持する基部(図示せず)に設けられるが、この基部に規制部材5のみを支持させることにより、押圧体4を設けずに規制部材5を配置することが可能である。
このような構成では、規制部材5を構成する板状部材51,52を上述のような間隔を有する状態とすること、および板状部材51,52の当接面がリンクプレート31,32に当接するように配置することによって、上述の実施形態と同様の機能を発揮させることができるのである。なお、板状部材51,52が所定の間隙を有するためには、押圧体4の両側に分離して設けられていたスペーサ41,42を一体化した構成とし、単一のスペーサによって所定の間隙を確保することができる。
また、上記実施形態においては、第一および第二の規制部材5,6をそれぞれ備えたものについて説明したが、いずれか一方のみを備えた態様をとることも可能である。例えば、走行チェーンRCが移動する搬送経路の設定により、駆動装置PUと噛合する直前または直後に下り傾斜または上り傾斜が設けられる場合などの状況においては、規制部材5,6の一方のみで対応でき得る。すなわち、高負荷状態から自走状態への移行が瞬間的であるが、その逆が段階的であるときには、第二の規制部材6のみを配置することで対応でき、自走状態から高負荷状態への移行のみが瞬間的である場合には、第一の規制部材5のみで対応することができる。これらは、コンベアのトレイTに搬送物Wを積載する場所や降ろす場所によっても異なると考えられ、現実のコンベアの設置状態によって適宜選択することとなる。
1 駆動側スプロケット
2 従動側スプロケット
3 チェーン型クローラ
4 押圧体
5 第一の規制部材
6 第二の規制部材
31 内リンクプレート
32 外リンクプレート
33 リンクピン
34 歯
35 インナーブッシュ
51,52,61,62 板状部材
RC 走行チェーン
L レール
PU 駆動装置
C 走行体
CL 走行体用のレール
T トレイ
W ワーク

Claims (4)

  1. 搬送レールに沿って移動する走行チェーンに対して駆動力を付与する駆動装置において、
    上記走行チェーンに複数個所で噛合するチェーン型クローラと、このチェーン型クローラを所定範囲内で循環させるための駆動側および従動側のスプロケットと、上記駆動側のスプロケットを回転駆動するためのモータと、上記チェーン型クローラの張り側が少なくとも一方のスプロケットとの間で係合を開始または解除する位置の近傍に配置され、該チェーン型クローラの移動経路を規制する規制部材とを備えたことを特徴とする走行チェーン用駆動装置。
  2. 搬送レールに沿って移動する走行チェーンに対して駆動力を付与する駆動装置において、
    上記走行チェーンに複数個所で噛合するチェーン型クローラと、このチェーン型クローラを所定範囲内で循環させるための駆動側および従動側のスプロケットと、上記駆動側のスプロケットを回転駆動するためのモータと、上記チェーン型クローラの張り側を上記走行チェーンに向かって押圧する押圧体と、この押圧体から従動側のスプロケットに向かって突出し、上記チェーン型クローラの張り側が少なくとも一方のスプロケットとの間で係合を開始または解除する位置の近傍に配置され、該チェーン型クローラの移動経路を規制する規制部材とを備えたことを特徴とする走行チェーン用駆動装置。
  3. 前記押圧体は、前記チェーン型クローラの内リンクプレートよりも内側に位置するリンクピンに当接する押圧体である請求項2記載の走行チェーン用駆動装置。
  4. 前記規制部材は、前記チェーン型クローラのリンクプレートを規制する規制部材である請求項1ないし3のいずれかに記載の走行チェーン用駆動装置。
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