JP3157824U - 冷感マット - Google Patents
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Abstract
【課題】冷蔵庫で冷却したり氷を使用したりしなくても、簡便に、且つ効果的に体熱を吸収することができ、さらに、使用の直後において、中材の違和感を解消することができる冷感マットを提供する。【解決手段】上面材2と、下面材3と、上面材2と下面材3との間に挟持された中材4と、を備える冷感マット1である。中材4が硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムとを含む。中材4に、炭酸カルシウムや塩化ナトリウムを含めることもできる。上面材2と下面材3とが、高周波加工にて熱溶着されてなることが好ましく、高周波加工にて形成された熱溶着部9は、マット長手方向の複数箇所にて形成されていることが好ましい。また、上面材2および/または下面材2に、防水加工や防カビ加工が施されていることが好ましい。【選択図】図2
Description
本考案は、冷蔵庫で冷却したり氷を使用したりしなくても、簡便に、且つ効果的に体熱を吸熱するとともに、中材の結晶粒を小形化することができる冷感マットに関する。
夏季の寝苦しい夜などには、快適な睡眠を得るために、頭部や頸部の下に保冷枕や氷嚢枕等を敷設する。一般的な保冷枕内にはゲル状の保冷材が収容されており、冷蔵庫で冷却した状態で使用される。また、氷嚢枕は、氷嚢内に水および氷を収納して、タオル等のカバーを被せて使用される。
しかし、一般的な保冷枕においては、使用中に内部の保冷材が溶けて保冷効果が低下するという問題があった。また、氷嚢枕においては、使用可能な状態にするまで手間が掛かるとともに、氷が溶けた際には新しい氷を追加しなければならないという欠点があった。
これらの問題に対し、本出願により、冷蔵庫で冷却したり氷を使用したりしなくても、簡便に、且つ効果的に体熱を吸熱することができる冷感マットが既出願されている(例えば特許文献1参照)。
特許文献1には、上面材と、下面材と、該上面材と下面材との間に挟持された中材とからなり、前記中材が、塩化カルシウム6水和物からなる冷感マットが開示されている。 また、特許文献1には、上面材と下面材とが超音波加工にて熱溶着されたことも開示されている。
特許文献1には、上面材と、下面材と、該上面材と下面材との間に挟持された中材とからなり、前記中材が、塩化カルシウム6水和物からなる冷感マットが開示されている。 また、特許文献1には、上面材と下面材とが超音波加工にて熱溶着されたことも開示されている。
上掲特許文献1に記載された冷感マットにおいては、中材として塩化カルシウム6水和物を使用したことで、低コストで製造することができるとともに、冷蔵庫で冷却したり氷を使用したりしなくても、簡便に、且つ効果的に体熱を吸収することが可能になるという特徴を有する。しかしながら、前記冷感マットは、使用していない状態で、中材の結晶粒が大形状となるため、中材が融解されるまでの間、使用の直後は違和感を得るという問題があった。
そこで本考案の目的は、上記問題点を解消して、冷蔵庫で冷却したり氷を使用したりしなくても、簡便に、且つ効果的に体熱を吸収することができ、さらに、使用の直後において、中材の違和感を解消することができる冷感マットを提供することにある。
上記課題を解決するために、本考案の冷感マットは、上面材と、下面材と、該上面材と下面材との間に挟持された中材と、を備える冷感マットにおいて、前記中材が、硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムとを含むことを特徴とするものである。
本考案の冷感マットにおいては、硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムからなる中材内に炭酸カルシウムを含むことが好ましい。
また、本考案の冷感マットにおいては、硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムからなる中材内に塩化ナトリウムを含むことが好ましい。
また、本考案の冷感マットにおいては、前記上面材と下面材とが、高周波加工にて熱溶着されてなることが好ましい。この場合、高周波加工にて形成された熱溶着部を、マット長手方向の複数箇所にて形成する。
また、本考案の冷感マットにおいては、前記上面材および/または下面材に、防水加工が施されていることが好ましく、前記上面材および/または下面材に、防カビ加工が施されていることも好ましい。
本考案によれば、中材として硫酸ナトリウム水和と塩化ナトリウムの混合物を使用したことで、低コストで製造することができるとともに、冷蔵庫で冷却したり氷を使用したりしなくても、簡便に、且つ効果的に体熱を吸収することができ、さらに、使用の直後において、中材の違和感を解消することができる冷感マットを実現することが可能になった。
また、硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムからなる中材内に炭酸カルシウムや塩化ナトリウムを含むことで、中材が結晶状態であっても、結晶粒を小形化することができる。
また、上面材と下面材とを、高周波加工にてマット長手方向の複数箇所にて熱溶着させることで、使用中に中材の偏りが生じることがなく、さらに、小さく折り畳むことが可能になり、携帯や収納が容易になる。
さらに、上面材および/または下面材に防水加工や防カビ加工を施すことで、湿気によりカビや雑菌の発生を防止できる効果も得られる。
以下、本考案の冷感マットの実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に、本考案の冷感マット1の一構成例の全体斜視図を、図2に、その拡大断面図を、それぞれ示す。図示する冷感マット1は、上面材2と、下面材3と、これら上面材2と下面材3との間に挟持された中材4と、を備えるものであり、中材4として、硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムからなる混合物を用いた点に特徴を有する。
図1に、本考案の冷感マット1の一構成例の全体斜視図を、図2に、その拡大断面図を、それぞれ示す。図示する冷感マット1は、上面材2と、下面材3と、これら上面材2と下面材3との間に挟持された中材4と、を備えるものであり、中材4として、硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムからなる混合物を用いた点に特徴を有する。
かかる構成としたことで、本考案の冷感マット1は、低コストで製造することができるとともに、冷蔵庫で冷却したり氷を使用したりしなくても、簡便に、且つ効果的に体熱を吸収することができる。また、中材4が結晶状態で大粒化することがなく、使用の直後において、中材4の違和感を解消することが可能となる。
図示する例では、上面材2および下面材3はいずれも二層構造からなる。上面材2は、外側に配設されるポリエステルからなる外層シート5と、内側に配設される塩化ビニルからなる内層シート6とからなり、また、下面材3は、外側に配設されるポリエステルからなる外層シート7と、内側に配設される塩化ビニルからなる内層シート8からなる。これら上面材2を構成する外層シート5および内層シート6と、下面材3を構成する外層シート7および内層シート8とは、それぞれホットメルト溶着剤を介して接着されている。また、上面材2と下面材3との周縁には、ロック加工が施されている。
上面材2と下面材3との間には、前述したように、硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムからなる混合物を用いた中材4が封入されている。
硫酸ナトリウム水和物は、通常、乾燥剤として用いられており、人体に対して安全性の高い物質として知られている。また硫酸ナトリウム水和物は、加熱すると約32℃で結晶水に溶けて融解し、100℃で無水和物となる。また融解際、周囲の熱を吸熱し温度を下げることで、寒剤として高い効果が得られる。
そのため、本考案によれば、中材4の一部として硫酸ナトリウム水和物を封入し、かかる中材4を使用した冷感マット1を身体下部に敷設することで、体温により硫酸ナトリウム水和物が結晶水に溶けて融解する。そのことにより、冷感マット1が身体から発生される熱を効率よく吸水するので、使用者は心地よい冷感を得ることができる。
また前記硫酸ナトリウム水和物とともに中材4を構成する塩化ナトリウムは、工業的に一般に消費されているものを好適に使用することができる。
また、前記中材4の一部として塩化ナトリウムを混合することで、結晶状態の中材4が大粒化することなく、使用の直後において、中材4の違和感を解消することが可能となる。
なお、前記中材4を構成する硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムの合計量に対し、塩化ナトリウムは、好ましくは5〜20質量%、より好ましくは10%質量とする。
また他の好適例として、前記中材4に炭酸カルシウムを添加してもよい。炭酸カルシウムは、カルシウムの炭酸塩であり、大理石、石灰石、貝殻等の天石灰を乾式或いは湿式で機械粉砕して得られる。炭酸カルシウムは、製紙、ゴム、プラスチック、粘着剤、肥料等、工業用原料として使用されているものを好適に使用することができる。前記炭酸カルシウムを本考案の冷感マットの中材4に添加することで、結晶状態の中材4をより一層小形化することができる。結晶化された際、結晶体を小形化させることができる。なお、前記中材4を構成する炭酸カルシウムの配合量は、中材4の全体量に対し、好ましくは5〜20質量%、特に好ましくは5%質量程度とする。
また他の好適例として、前記中材4に塩化カルシウムを添加してもよい。塩化カルシウムは、炭酸カルシウムに塩酸を作用させた化合物であり、除湿剤、融雪剤、食品添加物等に使用されているものを好適に使用することができる。塩化カルシウムは、水に溶け易い白色の結晶で吸水性が強い特性を有する。そのため、塩化カルシウムを本考案の冷感マット1の中材4に添加することで、身体からの体熱吸収率と冷感マット1の蓄冷効果を高めることができる。なお、前記中材4を構成する塩化カルシウムの配合量は、中材4の全体量に対し、好ましくは5〜20質量%、特に好ましくは5質量%程度とする。
また、図示するように、上面材2と下面材3とは、高周波加工にて熱溶着されている。高周波加工は、熱融着性素材に高周波エネルギーを加えることにより、被溶着物の一部を溶解し結合させる溶着加工である。高周波加工を用いることで、上面材2と下面材3とを熱溶着した箇所には、熱溶着部9が形成される。
熱溶着部9は、上面材2と下面材3の周囲、および、マット長手方向の複数箇所にて形成することが好ましい。図示するように、熱溶着部9を、マット長手方向の複数箇所にて、平行状態で形成することで、使用中において中材4の偏りが生じることがなくなる。また、熱溶着部9の形成により、冷感マット1を、図3に示すように三つ折りに折り畳むことや、図4に示すように六つ折りに折り畳むことも可能となるので、携帯や収納が容易になるというメリットも得られる。
また、上面材2および/または下面材3には、防水加工を施すことが好ましい。上面材2および/または下面材3に防水加工を施すことにより、身体からの発汗による汗が中材4まで浸透することがなくなり、湿気によるカビや雑菌の発生を防止する効果が得られる。防水加工は、表面を防水性を有する材料により被覆するか、または疎水化して、水の浸透を防ぐ加工であり、油脂やワックス、液状の合成樹脂、シリコーン等素材が使用される。より好適には、防水加工を、上面材2の外層シート5の表面と、下面材3の外層シート7の表面とに、それぞれ施すことが好ましい。
さらに、上面材2および/または下面材3には、防カビ加工を施すことも好ましい。上面材2および/または下面材3に防カビ加工を施すことにとで、冷感マット1の表面にカビや雑菌が発生することを防止できる。防カビ加工は、銀、銅、亜鉛、ゼオライト、キトサン等の天然系抗菌剤や、酸化チタン等の無機系の素材を、塗布するかシート内に練り込むことにより施すことができる。防カビ加工を施すことができる。
本考案の冷感マット1は、夏季の寝苦しい夜などに快適な睡眠を得るために、頭部や頸部の下に敷設させる枕としての使用はもとより、ベッドパッドや敷布団パッド、クッションパッド等に幅広く利用することができる。また、その他にも、ノート型パソコンの下に敷設させることで、パソコンから放出される熱気を吸収して、好適な条件での使用が実現できる。
本考案の冷感マット1の具体的な使用例として、図5の(a)に示すように、枕10に具備することができる。この際、冷感マット1をメッシュ状の袋11内に収容させ、かかる冷感マット1を枕10の一部、例えば、首の頚部が載置される箇所に具備することにより、より快適な睡眠を得ることができる。また、図5の(b)に示すように、クッションや座布団等の敷設具12の全面に具備することもできる。
なお、本考案の冷感マット1の大きさについては、特に限定されるものではなく、枕に使用する小型のタイプから、ベッドパットに使用する大型サイズのものまで、用途に応じて、適宜寸法とすることができる。その一例として、30cm×15cmの小型パットから、90cm×140cmの大型パットとしての冷感パットを形成することができる。
1 冷感マット
2 上面材
3 下面材
4 中材
5 外層シート
6 内層シート
7 外層シート
8 内層シート
9 熱溶着部
10 枕
11 袋
12 敷設具
2 上面材
3 下面材
4 中材
5 外層シート
6 内層シート
7 外層シート
8 内層シート
9 熱溶着部
10 枕
11 袋
12 敷設具
Claims (7)
- 上面材と、下面材と、該上面材と下面材との間に挟持された中材と、を備える冷感マットにおいて、前記中材が、硫酸ナトリウム水和物と塩化ナトリウムとを含むことを特徴とする冷感マット。
- 前記中材が炭酸カルシウムを含む請求項1記載の冷感マット。
- 前記中材が塩化カルシウムを含む請求項1または2記載の冷感マット。
- 前記上面材と下面材とが、高周波加工にて熱溶着されてなる請求項1〜3のうちいずれか一項記載の冷感マット。
- 高周波加工にて形成された熱溶着部が、マット長手方向の複数箇所にて形成されている請求項4記載の冷感マット。
- 前記上面材および/または下面材に、防水加工が施されている請求項1〜5のうちいずれか一項記載の冷感マット。
- 前記上面材および/または下面材に、防カビ加工が施されている請求項1〜6のうちいずれか一項記載の冷感マット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009008895U JP3157824U (ja) | 2009-12-15 | 2009-12-15 | 冷感マット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009008895U JP3157824U (ja) | 2009-12-15 | 2009-12-15 | 冷感マット |
Publications (1)
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JP3157824U true JP3157824U (ja) | 2010-03-04 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009008895U Expired - Lifetime JP3157824U (ja) | 2009-12-15 | 2009-12-15 | 冷感マット |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3157824U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012147933A (ja) * | 2011-01-19 | 2012-08-09 | Muubunikku:Kk | 冷感マット |
JP5119366B1 (ja) * | 2012-03-15 | 2013-01-16 | 株式会社菱屋 | 保温・保冷具 |
JP2019180837A (ja) * | 2018-04-10 | 2019-10-24 | モダンデコ株式会社 | 硬化防止冷感マット |
-
2009
- 2009-12-15 JP JP2009008895U patent/JP3157824U/ja not_active Expired - Lifetime
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JP5119366B1 (ja) * | 2012-03-15 | 2013-01-16 | 株式会社菱屋 | 保温・保冷具 |
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