JP3157604U - 携帯型環境情報報知装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ゆえに、第1測定指示受付部での一度の測定指示の受け付けにより、作業中に頻繁にスイッチの入力操作を行わなくても、一定時間ごとに周囲の環境情報測定の実行を指示することができ、常に環境の適否が見守られているものとすることができる。一方、第2測定指示受付部での測定指示の受け付けにより、ユーザが周囲の環境の適否を知りたいときにその測定の実行を指示することができ、いつでも周囲の環境の適否が確認できるように作業の間ずっと周囲の環境情報の測定を実行しなくても、所望のタイミングで最新の周囲の環境の適否を確認することができる。
したがって、作業中の煩わしい行為を低減しつつ、最新の周囲の環境の適否を所望時に知ることができるようにし、さらに消費電力を抑えて長期間使用可能な携帯に適した環境情報報知装置を提供することができる。
図1乃至図3に示すように、本実施の形態に係る携帯型環境情報報知装置(以下、単に「装置」という。)1は、検知部2と、計時部3と、測定指示受付部4と、環境報知情報記憶部5と、制御部6と、報知部7と、これらを保持する筐体10とを少なくとも備える。
この装置1は、運動や仕事といった作業を行うユーザの周囲の環境の適否を知らせるようにしたものである。したがって、筐体10は、ユーザが身に付けて作業を行うのに不都合のない(邪魔にならない)大きさ及び形態をしている。
以下、本考案を分かり易く説明する便宜上、検知部2が、温度検知部21及び湿度検知部22といった2つの検知部によって構成され場合を一例として説明する。
この温度検知部21としては、たとえば、白金抵抗温度センサ等の電気式温度計を挙げることができる。白金抵抗温度センサは、温度に対する白金の電気的な抵抗値の変化を測定し、この抵抗値を変換部にて温度に換算し出力する。
この湿度検知部22としては、たとえば、高分子膜湿度センサ等の電気式湿度計を挙げることができる。高分子膜湿度センサは、相対湿度に対する高分子膜に含まれる水分の量が変化(水分の吸収・放出)による誘電率の変化を、コンデンサの静電容量の変化として測定し、この静電容量を変換部にて相対湿度に換算し出力する。
また、第2測定指示受付部42としては、たとえば、操作することで一時的に移動し、すぐに元の位置に復帰する押圧ボタンスイッチとすることができる。
これにより、熱中症になり易い環境であるか否か、もしくは流行性感冒に感染し易い環境であるか否か、等をそれぞれ通知することができる。
また、発光ダイオード(発光器)71の発光色には、緑、黄緑、黄、橙、赤等がある。ゆえに、環境報知情報のランクに応じて点灯する発光ダイオード(発光器)71の色彩と報知数が変化するものとしても良い。
これにより、点灯する発光器71の色彩や、点灯する発光器71の報知数によって、環境の適否を視覚的に容易に認識させることができる。
これにより、発鳴するブザー音によって、環境の適否を聴覚的に容易に認識させることができる。
図1及び図2において、筐体10の上部に、保持具11として環状の吊り下げ紐が取り付けられた状態が示されている。
なお、本装置1は、仕事や運動といった作業を行うユーザが身に付けては邪魔になる虞がある場合には、保持具11を用いてユーザの身辺に取り付けるものとしても良い。
本実施の形態では、検知部2が、温度検知部21及び湿度検知部22から構成された場合であって、熱中症になり易い環境であるか否かを報知する装置(以下、「熱中症予防計」という。)を一例として説明する。
まず、図4に示すように、制御部6が、第1測定指示受付部としての第1スイッチ41がonされた状態であるか否か判断する(S10)。その結果、制御部6が、第1スイッチ41がonされた指示を受け付けた場合(YES)、制御部6は、計時部3から経過時間の計測情報を得て、予め設定された所定時間の計測を開始する(S20)。すなわち、図9(A)に示すように、第1スイッチ41が「OFF」の位置から「ON」の位置へ移動する操作が行われると、第1スイッチ41がonされたことになり、以後、第1スイッチ41が「ON」の位置から「OFF」の位置へ戻されない(移動されない)限りonされた状態を維持する。
その結果、制御部6が、第2スイッチ42がonされた指示を受け付けた場合(YES)、制御部6は、温度検知部としての温度センサ21と湿度検知部としての湿度センサ22での測定を指示し、温度センサ21は、筐体10の開口部12より取り込まれた空気の気温測定を開始すると共に、湿度センサ22も、同空気の湿度測定を開始する(S40)。
この所定の環境指標値は、本熱中症予防計の場合、熱中症の指標として広く用いられているWBGTであり、乾球温度Ta(℃)、自然換気状態の湿球温度Tw(℃)、及び黒球温度Tg(℃)から、以下の式(1)又は式(2)により求めることができる。この式(1)は、屋外で直射日光がある場合に用いられ、また、式(2)は、屋内又は屋外で直射日光がない場合に用いられる。
すなわち、図7において、制御部6で算出した環境指標値が21未満であれば、指標値ランクはほぼ安全を意味する「A」、同環境指標値が21以上25未満であれば、指標値ランクは注意を意味する「B」、同環境指標値が25以上28未満であれば、指標値ランクは警戒を意味する「C」、同環境指標値が28以上31未満であれば、指標値ランクは厳重警戒を意味する「D」、そして、同環境指標値が31以上であれば、指標値ランクは危険を意味する「E」、として規定されることが示されている。
なお、本実施の形態では、環境指標値情報と環境報知情報とが互いに関連付けられたデータテーブルが、説明の便宜上、図7及び図8にて分かれて示されているが、制御部6で算出した環境指標値に基づいて報知する環境報知情報が決定されるのであれば一つにまとめられたものとしても良い。
したがって、第1スイッチ41がonされておらず、第2スイッチ42だけがonされた場合、上述した一連の動作を行った後、図10(B)に示すように、表示部(ディスプレイ)8に表示した気温及び湿度、及び発光器(LED)71の点灯を消すと共に、警報器(ブザー)72が発鳴していたらこれを停止し、本熱中症予防計は休止した状態となる。
したがって、制御部6は、第1スイッチ41がonされた状態であれば、計測した経過時間に基づいて一定時間ごとに、温度センサ21と湿度センサ22での測定を継続的に実行する。
引き続き、制御部6は、環境指標値の算出のため、20%未満ではない、すなわち、90%を越えると判断した湿度を95%と仮定し(S65)、温度センサ21から得た気温情報と、仮定した湿度情報とに基づいて所定の環境指標値を上述と同様に算出する(S66)。
その後、制御部6は、算出した環境指標値が所定の値を超えているか否か判断するステップ(S100)へと進み、上述した本熱中症予防計での一連の動作を行うことになる。
したがって、屋内外の職場や運動、日常生活等での熱中症予防に有効に利用することができる。
したがって、環境指標値を算出する計算式や、これに応じる環境報知情報の設定を適宜変更することで、インフルエンザになり易い環境であるか否かを報知する装置(インフルエンザ予防計)洗濯物が乾き易い環境であるか否かを報知する装置(洗濯指数計)、咽喉に好ましくない(もしくは火災が発生し易い)乾燥した環境であるか否かを報知する装置(乾燥指数計)、雨が降る可能性のある環境であるか否かを報知する装置(雨予報計)、等とすることもできる。たとえば、インフルエンザウイルスは、気温20℃、湿度50%以上において生存し難く、逆に気温10℃、湿度20%では長期に生存することが知られている。ゆえに、気温及び湿度から流行性感冒への感染し易さを指標化すれば、携帯型環境情報報知装置としてインフルエンザ予防計とすることができる。
たとえば、検知部2が、他の環境情報として紫外線の強さを測定する紫外線検知部により構成されたものであれば、紫外線検知部で測定された環境情報に基づいて所定の環境指標値を算出し、さらに、この環境指標値に基づいて、皮膚に悪影響を及ぼす日焼けし易い環境であるか否かを報知する装置(日焼け予防計)とすることができる。
また、検知部2が、他の環境情報として空気中に浮遊する目に見えない細かい粒子(煙草の煙や花粉、ハウスダスト等)の有無や量、種類を測定する種々の機能を有する装置(検知部)から構成されたものとすることで、これらの検知部で測定された環境情報に基づいて所定の環境指標値を算出し、さらに、この環境指標値に基づいて、花粉症やアレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、等のアレルギー(性)疾患が発症し易い環境であるか否かを報知する装置(疾病発症予防計)とすることもできる。
したがって、本考案においては、たとえば、温度検知部21及び/又は湿度検知部22と共に、紫外線検知部といった他の環境情報を測定する機能を有する装置(検知部)を組み合わせて構成した検知部2とすることもできる。
Claims (8)
- 周囲の環境情報を測定する検知手段と、
経過時間を計測する計時手段と、
前記検知手段での測定の指示を受付ける測定指示受付手段と、
前記検知手段で測定された環境情報に基づいて算出される環境指標値に応じた環境適否を示す環境報知情報を記憶する環境報知情報記憶手段と、
前記測定指示受付手段が指示を受付けたとき、前記検知手段での測定の実行を指示すると共に、前記検知手段で測定した環境情報に基づいて所定の環境指標値を算出し、さらに、当該環境指標値に基づき、前記環境報知情報記憶手段を参照して環境報知情報を決定する制御手段と、
前記制御手段で決定した環境報知情報に応じた報知を行う報知手段と、
を備え、
前記測定指示受付手段は、前記検知手段での継続的な測定の指示を受付ける第1測定指示受付部と、前記検知手段での個別的な測定の指示を受付ける第2測定指示受付部とから構成されると共に、
前記制御手段は、前記第1測定指示受付部が指示を受付けたとき、前記計時手段で計測された経過時間に基づいて一定時間ごとに前記検知手段での測定の実行を継続的に指示し、前記第2測定指示受付部が指示を受付けたとき、前記検知手段での測定の実行を直ちに指示する、
ことを特徴とする携帯型環境情報報知装置。 - 前記報知手段は、決定した環境報知情報に応じて色彩及び/又は報知数が変化する発光器であることを特徴とする請求項1に記載の携帯型環境情報報知装置。
- 前記報知手段は、算出した環境指標値が一定の値を超えたときに発鳴する警報器であることを特徴とする請求項1に記載の携帯型環境情報報知装置。
- 前記制御手段は、前記報知手段での報知を所定時間後に停止させる報知停止機能をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3に記載の携帯型環境情報報知装置。
- 前記検知手段は、周囲環境の第一の情報を測定する第1検知部と、周囲環境の第二の情報を測定する第2検知部とから構成され、
前記第1検知部は、気温を測定する温度センサであり、
前記第2検知部は、湿度を測定する湿度センサであり、
前記制御手段は、熱中症になり易い危険度を示す環境指標値を算出するものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の携帯型環境情報報知装置。 - 前記検知手段は、周囲環境の第一の情報を測定する第1検知部と、周囲環境の第二の情報を測定する第2検知部とから構成され、
前記第1検知部は、気温を測定する温度センサであり、
前記第2検知部は、湿度を測定する湿度センサであり、
前記制御手段は、流行性感冒に感染し易い危険度を示す環境指標値を算出するものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の携帯型環境情報報知装置。 - 前記検知手段は、紫外線の強さを測定する紫外線センサであり、
前記制御手段は、皮膚に悪影響を及ぼし易い危険度を示す環境指標値を算出するものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の携帯型環境情報報知装置。 - 前記検知手段は、空気中に浮遊する目に見えない細かい粒子を測定するダストセンサであり、
前記制御手段は、アレルギー(性)疾患が発症し易い危険度を示す環境指標値を算出するものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の携帯型環境情報報知装置。
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