JP3157229U - 船舶用ウインチ及びそれを備えた船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】低速から高速までリニアに無段階でスムーズな電動機の速度制御が可能で、低速でも高トルクを発生させることができ、負荷の変動に対してもほぼ一定の速度を保つことができる制御性、動作安定性に優れた電動モータ制御部を用いてウインチの駆動を電動化することにより、部品点数を減少させ、油圧配管工事を大幅に削減又は不要とし、省スペース性、メンテナンス性、操作性、低騒音性を向上させることができ、動作安定性、環境保護性に優れた船舶用ウインチを提供する。【解決手段】ドラム2,8と、ドラムに連結された電動モータ3と、電動モータとドラムとの間に配設されたクラッチ6,9と、ドラムの回転を停止させるブレーキ7,8aと、を有するウインチ本体と、電動モータ3の回転をマトリクスコンバータで制御する電動モータ制御部11とにより船舶用ウインチを構成する。【選択図】図1

Description

本考案は、港湾内での大型の船舶の岸壁・桟橋への離着岸の補助をする小型のタグボートや外洋での曳航作業、アンカー設置などの係留作業などを行う大型のタグボート(オーシャンタグ)を初め、商船、客船、貨物船、フェリーボート、タンカー船、コンテナ船、漁船、調査船、官公庁船などの各種船舶に搭載される船舶用ウインチ及びそれを備えた船舶に関するものである。
船舶用のウインチとしては、船舶の牽引のためにタグボートに搭載されるものの他に、アンカーの投下、巻上げに使用するものや、船上、岸壁からの係船、係留に使用するものなど、多くの種類があり、それぞれの用途に応じて、各種船舶に搭載されている。
例えば、タグボートは、主に船舶を牽引したり、押したりして、船舶の岸壁・桟橋への着岸・離岸の補助を行うが、船舶を牽引する場合には、タグラインと呼ばれるロープを用いる。
そして、タグボートには、このロープの巻き取りや繰り出しを行うために、ウインチが搭載されている。
一般的に、ウインチの駆動方式としては、電動式、油圧式、エアー式があるが、タグボートでは、低速度時に高トルクが要求されること、負荷の変動に対してもほぼ一定の速度が要求されること、ブレーキシステムの安定性、確実性等の面から、油圧式のものが用いられている。
また、波などの影響で、ウインチの巻取能力の限度を超えたロープ張力で船舶側から引かれた際に、ウインチに負担をかけることなくロープを繰り出すことができるバックテンション機構や、変動するロープの張力を自動調整することができるオートテンション機能を備えたウインチに対する制御の容易性、確実性からも、油圧制御が好適に用いられている。
例えば、(特許文献1)には、「トーイングウインチの制御方法」が開示され、(特許文献2)には、「係船索の繰出し制御方法」が開示されているが、いずれも油圧モータでウインチを駆動するものであり、ウインチの電動化については、ほとんど検討されていなかった。
特公平2−2798号公報 特公平2−48478号公報
しかしながら、上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(1)タグボートを初めとする船舶用の甲板機械は、従来の実績から、油圧システムが主流となっているが、大掛かりな油圧配管工事が必要であり、部品点数が多く、省スペース性に欠けると共に、イニシャルコスト、ランニングコストがかかるという課題を有していた。
(2)また、油圧機器のメンテナンスには手間がかかるだけでなく、甲板下の油漏れをすぐに発見することが困難で、油漏れ等が発生した場合には、環境汚染に繋がるおそれがあり、取扱い性、環境保護性に欠けるという課題を有していた。
(3)油圧駆動式のウインチは大型の油圧ポンプユニットを必要とするが、甲板上に十分な設置スペースがないため、ウインチ本体のみを甲板上に設置し、油圧ポンプユニット等の油圧制御部を甲板下に設置し、その間を油圧配管で接続しなければならず、省スペース性、施工性に欠けるという課題を有していた。
(4)ウインチ本体と油圧ポンプユニット等の油圧制御部が別々に製造されるため、出荷前に十分な動作確認を行うことができず、品質の信頼性に欠けるという課題を有していた。また、各製品を造船所で船舶に設置し、油圧配管の接続及び配管のチェック等をした後でなければ、実際の油圧制御部による駆動を行うことができないため、各製品の納入から予行運転まで時間がかかり、製品の汚れや配管の錆などが発生し易く、動作不良などのトラブルの原因になるという課題を有していた。
本考案は上記課題を解決するもので、正転・逆転に関わらず、低速から高速までリニアに無段階でスムーズな電動機の速度制御が可能で、低速時においても高トルクを発生させることができ、負荷の変動に対してもほぼ一定の速度を保つことができる制御性、動作の安定性に優れた電動モータ制御部でウインチの駆動を電動化することにより、部品点数を減少させると共に、油圧ポンプユニットを含む油圧制御部を小型化し、ウインチ本体に組み込んで一体化させることや油圧制御部を不要とすることが可能で、油圧配管を大幅に減少又は省略することができ、船舶への搭載が容易で、省スペース性、施工性、操作性、メンテナンス性に優れた船舶用ウインチの提供及び大掛かりな油圧配管工事が不要で、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、メンテナンス性、低騒音性、環境保護性に優れた船舶の提供を目的とする。
上記課題を解決するために本考案のタグボートは、以下の構成を有している。
本考案の請求項1に記載の船舶用ウインチは、船舶の甲板上にウインチ本体が搭載される船舶用ウインチであって、(a)ドラムと、前記ドラムに連結された電動モータと、前記電動モータと前記ドラムとの間に配設されたクラッチと、前記ドラムの回転を停止させるブレーキと、を有する前記ウインチ本体と、(b)前記ウインチ本体の前記電動モータの回転をマトリクスコンバータで制御する電動モータ制御部と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)ウインチ本体のドラムの駆動に電動モータを用いることにより、油圧モータの場合とは異なり、ドラムを駆動するための油圧配管を設置する付帯工事が不要なため、設置工事が短納期で量産性に優れ、設置スペースを大幅に低減することができ、コンパクト性に優れる。
(2)電動モータの回転をマトリクスコンバータで制御する電動モータ制御部により電動モータの回転数を細かく応答性良く制御できるため、ドラムによるロープの巻取り速度を細かく自在に制御でき、操作性に優れる。
(3)商用電源(交流定電圧、周波数)を直接、三相電源(可変電圧、周波数)に変換するマトリクスコンバータを用いることにより、任意の電圧、周波数を直接作り出すことができるので、平滑回路(コンデンサ)が不要で構成を簡素化でき、設置作業性、メンテナンス性、省スペース性に優れるだけでなく、電源高調波が発生せず、駆動の効率性、動作の安定性に優れる。
(4)減速時に電動モータが発電機として動作することによって発生する回生電力を電源に戻すことができるので、省エネルギー性に優れると共に、頻繁な減速や応答性の高い加減速運転を行うことができ、スムーズな速度制御が可能で、低速時においても高トルクを発生させることができ、制御の容易性、動作の安定性に優れる。
(5)正転・逆転に関わらず、低速から高速までリニアに無段階でスムーズな電動モータの速度制御を行うことができ、低騒音性に優れる。
ここで、船舶用ウインチのウインチ本体は、1台だけ搭載してもよいし、船舶の左舷と右舷に左右対称に1台ずつ合計2台搭載してもよい。また、用途に応じて、船舶の船首や船尾に搭載することができる。
尚、ウインチ本体は従来のウインチと同様に、バックテンション機構やオートテンション機能を有するものが好適に用いられる。
電動モータとしては、ステッピングモータ等の同期電動機、サーボモータ等を用いることができる。特に、サーボモータを用いることで、細かな回転制御を行うことができる。
マトリクスコンバータは、電源電圧を直接PWM制御して、任意の電圧・周波数を出力する直接変換型電力変換装置である。交流電源を一旦、直流電圧に変換し、その直流電圧から交流電圧を出力するインバータに対し、交流電源から交流電圧を直接出力することができるため、電圧波形歪みによる電源高調波が発生しない。これにより、バックテンション機構やオートテンション機能の動作もスムーズになり、動作の安定性、信頼性に優れる。
クラッチとしては、乾式や湿式の摩擦板式,かみ合い式の電磁クラッチを用いることができる。ドラムでロープ等を巻き取るときには、クラッチを結合させて電動モータの回転力をドラムの回転軸に伝達し、ロープ等を繰り出す時には、クラッチの結合を解いて電動モータの回転力をドラムの回転軸に伝達しないようにして、ドラムの回転軸をフリーに回動できるようにして、ドラムから自由にロープ等を繰り出すことができるようにする。
尚、ドラムは、ロープの巻き取りや繰り出しを行うドラム(ホーサードラム)だけでなく、一方又は両方の側部に錨鎖の巻き取りや繰り出しを行うジプシードラム(チェーンドラム)を備えていてもよい。また、大型のタグボート(オーシャンタグ)の船尾に曳航用として搭載する船舶用ウインチの場合は、ドラムとしてワイヤーロープの巻き取りや繰り出しを行うワイヤードラムを使用する。
ウインチ本体がジプシードラムを備えている場合、電動モータとジプシードラムとの間に配設されるジプシードラム用のクラッチと、ジプシードラムの回転を停止させるジプシードラム用のブレーキが配設される。
これらのクラッチやブレーキは油圧シリンダや電動シリンダで駆動される。
ウインチ本体には、電動モータに接続された減速機と、電動モータの出力軸の回転変位を検出するロータリエンコーダを備えることが好ましい。
減速機により、ドラムの回転軸の回転を減速させ電動モータにかかる慣性を小さくすることができるので、ドラムの回転軸の回転数(回転速度)を細かく微調整でき、操作性に優れると共に、小型の電動モータでも大きなトルクを出力することができるので、電動モータのサイズを小型化することができ、省スペース性に優れる。
尚、電動モータ自体が低速になると、回転域によっては電動モータの回転ムラによる振動が発生することがあるが、電動モータの回転数は減速機の減速比倍高く設定できるため、電動モータの振動が少ない回転域を使用することができ、ドラムの回転軸の回転は低速でも滑らかな運転を行うことができ、動作の安定性に優れる。
ロータリエンコーダにより出力軸の回転変位を検出し、ロープの巻取り速度に連動させて制御することができ、著しく操作性に優れる。
尚、減速機は、電動モータと別体の減速機を接続することができるが、減速機と電動モータとを一体化させたギヤモータを用いることにより、コンパクト性に優れる。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の船舶用ウインチであって、前記ウインチ本体に付設され前記クラッチ及び前記ブレーキを制御する油圧制御部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)クラッチとブレーキのみを油圧制御部で制御することにより、油圧ポンプを小型化することができ、油圧機器の部品点数を減少させ、油圧制御部をコンパクト化してウインチ本体に組み込むことができるので、設置スペースを増大させることがなく、省スペース性に優れ、油圧配管工事を不要として、イニシャルコストやランニングコストを抑えることができ、施工性に優れる。
(2)油圧配管や油圧機器の部品点数を減少させて油圧制御部をコンパクト化することにより、油漏れ等の発生原因を減少させることができ、取扱い性、メンテナンス性、環境保護性に優れる。
(3)ウインチ本体に油圧制御部が付設され一体化されているので、納入前に十分かつ細かな動作確認を行うことができ、品質の信頼性に優れると共に、甲板上へのウインチ本体の据え付け及びウインチ本体と電動モータ制御部や操作部を電気接続するだけの簡単な作業で設置することができ、施工性に優れる。
ここで、ウインチ本体を2台搭載する場合、各々のウインチ本体に油圧制御部を組み込んでもよいし、いずれか一方のウインチ本体に組み込んだ油圧制御部を2台のウインチ本体で共用してもよい。尚、一方のウインチ本体に組み込んだ油圧制御部を他方のウインチ本体と共用にする場合、油圧制御部と他方のウインチ本体との間を油圧配管で接続する必要があるが、2台のウインチ本体の距離が短いので、短時間で簡便に配管作業を行うことができ、施工性に大きな違いはない。
油圧制御部は、油圧配管を介してクラッチやブレーキと接続された電動駆動油圧ポンプユニットを備えており、油圧シリンダによりクラッチやブレーキを制御(操作)する。
クラッチとブレーキのみを油圧で駆動するので、電動駆動油圧ポンプユニットを小型化することができ、ウインチ本体に油圧制御部を組み込んで一体化することができる。これにより、従来のように、ウインチ本体と油圧制御部を別々に甲板上と甲板下に分けて設置し、その間を油圧配管で接続する必要がなく、省スペース性、施工性に優れる。
請求項3に記載の考案は、請求項1に記載の船舶用ウインチであって、前記ウインチ本体の前記クラッチ及び前記ブレーキを制御する電動制御部を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)ウインチ本体のクラッチ及びブレーキを制御する電動制御部を有するので、全てを電動化することができ、油圧機器や油圧ポンプが不要で、油圧配管工事を行う必要がなく、油漏れ等も発生せず、コンパクト性、メンテナンス性、環境保護性に優れ、極めて短期間で設置することができ、施工性に優れる。
(2)油圧制御部が不要なので、設置スペースを大幅に低減することができ、船舶のスペースを有効利用することができ、コンパクト性、設計自在性に優れる。
(3)電動モータ制御部や電動制御部と電気接続するだけで各部の動作確認を行うことができ、品質の信頼性に優れると共に、甲板上へのウインチ本体の据え付け及びウインチ本体と電動モータ制御部、電動制御部、操作部等を電気接続するだけの簡単な作業で設置することができ、極めて施工性に優れる。
ここで、クラッチ及びブレーキは電動シリンダで駆動されるが、押付停止時に内蔵ばねにより押付力を保持することができるブレーキ付きの電動シリンダを用いることにより、停電などにより電力の供給が絶たれた時でも、停止中の荷重を保持することができ、動作の安定性に優れる。
請求項4に記載の考案は、請求項2又は3に記載の船舶用ウインチであって、ウインチ本体が、前記ドラムの一側部に配設された逆転防止機構を備え、前記逆転防止機構が、前記油圧制御部又は前記電動制御部により制御される構成を有している。
この構成により、請求項2又は3の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)ウインチ本体が、ドラムの一側部に配設された逆転防止機構を備えているので、ドラムにワイヤーロープ等が巻込まれている場合に、荷重によってドラムが逆回転することを防止することができ、安全性、動作の信頼性に優れる。
(2)逆転防止機構を油圧制御部により制御する場合、ウインチ本体に組み込んだ油圧制御部を使用することができ、省スペース性、メンテナンス性に優れると共に、動作の安定性、信頼性に優れ、必要に応じて、確実にドラムの逆回転を防止でき、曳航作業の信頼性、作業性に優れる。
(3)逆転防止機構を電動制御部により制御する場合、油圧機器や油圧ポンプを含む油圧制御部が不要で、電動制御部との簡単な電気接続だけで使用することができ、省スペース性、施工性、取扱い性に優れる。
ここで、逆転防止機構は、爪車と、爪車に係合自在に配設された爪部と、を有する従来公知のものが好適に用いられる。油圧シリンダ又は電動シリンダの伸縮によって爪部を傾動させ、爪車に係合させることにより、ドラムの逆回転を防止することができる。
本考案の請求項5に記載の船舶は、請求項2に記載の船舶用ウインチの前記ウインチ本体と前記ウインチ本体に一体化された前記油圧制御部が船首甲板上に配設され、前記電動モータ制御部が甲板下に配設された構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)船舶用ウインチのウインチ本体とウインチ本体に一体化された油圧制御部が船首甲板上に配設されるので、船舶用ウインチを設置する際に、油圧配管工事を行う必要がなく、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、設置スペースを増大させることがなく、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、コンパクト性、設計自在性に優れる。
(2)ウインチ本体と油圧制御部が一体化されているので、故障時やメンテナンス時に甲板上の一箇所で作業を行うことができると共に、甲板上で油漏れ等を目視で早期に発見することができ、メンテナンス性、取扱い性、環境保護性に優れる。
ここで、この船舶は、1〜2台のウインチ本体を船首に搭載することができ、港湾内での大型の船舶の岸壁・桟橋への離着岸の補助をする小型のタグボートとして好適に用いることができる。
本考案の請求項6に記載の船舶は、請求項3に記載の船舶用ウインチの前記ウインチ本体が船首甲板上に配設され、前記電動モータ制御部及び前記電動制御部が甲板下に配設された構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)船舶用ウインチのウインチ本体のみが船首甲板上に配設され、電動モータ制御部及び電動制御部が甲板下に配設されるので、ウインチ本体と電動モータ制御部及び電動制御部を電気接続するだけで、船舶用ウインチを設置することができ、油圧配管工事が不要で、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、設置スペースを大幅に低減することができ、甲板上や船内(甲板下)のスペースを有効利用することができ、コンパクト性、設計自在性に優れる。
(2)全ての甲板機械が電動化されることにより、故障時のメンテナンスが容易で、省資源性、環境保護性、低騒音性に優れる。
ここで、この船舶は、請求項5の船舶と同様に、1〜2台のウインチ本体を船首に搭載することができ、港湾内での大型の船舶の岸壁・桟橋への離着岸の補助をする小型のタグボートとして好適に用いることができる。
尚、電動モータ制御部と電動制御部は1つにまとめて設置することができる。
請求項7に記載の考案は、請求項5又は6に記載の船舶であって、前記船舶用ウインチから前記ロープの繰り出しを行う際に前記ロープを案内するロープ案内装置が前記船首甲板上に配設され、前記ロープ案内装置を制御するロープ案内装置用油圧制御部が甲板下に配設された構成を有している。
この構成により、請求項5又は6の作用に加え、以下のような作用を有する。
(1)ロープ案内装置を有することにより、船舶用ウインチからのロープの繰り出しや収納(巻き取り)を容易に行うことができ、省力性に優れる。
(2)ロープ案内装置が油圧制御部で駆動されることにより、動作の安定性、確実性に優れる。
(3)ロープ案内装置を制御するロープ案内装置用油圧制御部のみが甲板下に配設されるので、油圧配管を設置する付帯工事を大幅に削減でき、量産性、設計自在性に優れると共に、油漏れ等が発生し難く、メンテナンス性、環境保護性に優れる。
(4)船舶用ウインチが船首甲板上に配設されることにより、港湾内での大型の船舶の岸壁・桟橋への離着岸の補助作業などを行うことができる。
ここで、ロープ案内装置は、従来公知のものを使用することができる。対向配置された一対の駆動ローラと、駆動ローラを上下方向又は左右方向に移動させる移動手段を有することにより、船舶用ウインチからロープの繰り出しを行う際には、駆動ローラによりロープを両側から挟持して駆動ローラを回転駆動させることにより、ロープを繰り出させることができ、ロープを巻き揚げる際には、移動手段で一対の駆動ローラを上下方向又は左右方向に移動させて離間させることにより、ロープが駆動ローラから開放され、船舶用ウインチで自由にロープを巻き揚げることができる。
ロープ案内装置の移動手段としては、ロープの繰り出し位置で対向する駆動ローラを、ロープを収納する際の退避位置まで移動させることができるものであれば、特に限定せずに用いることができる。例えば、油圧シリンダの直線的な伸縮運動を駆動ローラの傾動運動に変換して駆動ローラを移動させるものや、油圧シリンダの直線的な上下方向の伸縮運動を駆動ローラの左右方向の移動に変換して移動させるもの、油圧シリンダの直線的な左右方向の伸縮運動をそのまま利用して該駆動ローラを左右方向に移動させるもの等を用いることができる。また、油圧シリンダの直線的な上下方向の伸縮運動をそのまま利用して、ロープの繰り出し位置から下側の退避位置まで駆動ローラを昇降させるもの等も用いることができる。
本考案の請求項8に記載の船舶は、請求項4に記載の船舶用ウインチの前記ウインチ本体と前記ウインチ本体に一体化された前記油圧制御部が船尾甲板上に配設され、前記電動モータ制御部が甲板下に配設された構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)船舶用ウインチのウインチ本体とウインチ本体に一体化された油圧制御部が船尾甲板上に配設されるので、船舶用ウインチを設置する際に、油圧配管工事を行う必要がなく、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、設計自在性に優れる。
(2)ウインチ本体と油圧制御部が一体化されているので、故障時やメンテナンス時に甲板上の一箇所で作業を行うことができると共に、甲板上で油漏れ等を目視で早期に発見することができ、メンテナンス性、取扱い性、環境保護性に優れる。
(3)船舶用ウインチが船尾甲板上に配設されることにより、外洋での曳航作業、アンカー設置などの係留作業などを行うことができる。
ここで、この船舶は、ウインチ本体を船尾に搭載することができ、外洋での曳航作業、アンカー設置などの係留作業などを行う大型のタグボート(オーシャンタグ)として好適に用いることができる。
本考案の請求項9に記載の船舶は、請求項4に記載の船舶用ウインチの前記ウインチ本体が船尾甲板上に配設され、前記電動モータ制御部及び前記電動制御部が甲板下に配設された構成を有している。
この構成により、以下のような作用を有する。
(1)船舶用ウインチのウインチ本体のみが船尾甲板上に配設され、電動モータ制御部及び電動制御部が甲板下に配設されるので、ウインチ本体と電動モータ制御部及び電動制御部を電気接続するだけで、船舶用ウインチを設置することができ、油圧配管工事が不要で、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、設置スペースを大幅に低減することができ、甲板上や船内(甲板下)のスペースを有効利用することができ、コンパクト性、設計自在性に優れる。
(2)全ての甲板機械が電動化されることにより、故障時のメンテナンスが容易で、省資源性、環境保護性、低騒音性に優れる。
ここで、この船舶は、請求項8の船舶と同様に、ウインチ本体を船尾に搭載することができ、外洋での曳航作業、アンカー設置などの係留作業などを行う大型のタグボート(オーシャンタグ)として好適に用いることができる。
以上のように、本考案の船舶用ウインチ及びそれを備えた船舶によれば、以下のような有利な効果が得られる。
請求項1に記載の考案によれば、以下のような効果を有する。
(1)ドラムを駆動するための油圧配管を設置する付帯工事が不要で、設置工事期間を大幅に短縮することができる施工性、コンパクト性、メンテナンス性、量産性に優れた船舶用ウインチを提供することができる。
(2)簡素な構成で設置作業性、メンテナンス性、省スペース性に優れ、電源高調波の発生を防止でき、駆動の効率性、動作の安定性に優れると共に、回生電力を有効に利用することができ、省エネルギー性に優れるだけでなく、頻繁な減速や応答性の高い加減速運転を行うことができ、ウインチ本体のスムーズな速度制御が可能で、低速時においても高トルクを発生させることができる制御の容易性、動作の安定性に優れた船舶用ウインチを提供することができる。
請求項2に記載の考案によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)小型の油圧ポンプユニットを備えた油圧制御部をウインチ本体に付設して一体化することが可能で、取扱い性、メンテナンス性に優れ、納入前に十分かつ細かな動作確認を行うことができ、品質の信頼性に優れ、甲板上へのウインチ本体の据え付け及びウインチ本体と電動モータ制御部や操作部を電気接続するだけの簡単な作業で設置することができる施工性に優れた船舶用ウインチを提供することができる。
請求項3に記載の考案によれば、請求項1の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)全てを電動化することができ、油圧機器や油圧ポンプが不要で、油圧配管工事を行う必要がなく、納入前に各部の動作確認を行うことができ、品質の信頼性に優れ、設置スペースを大幅に低減することができ、油漏れ等も発生せず、コンパクト性、メンテナンス性、環境保護性に優れ、極めて短期間で設置することができ、施工性に優れ、甲板上へのウインチ本体の据え付け及びウインチ本体と電動モータ制御部、電動制御部、操作部等を電気接続するだけの簡単な作業で設置することができる極めて施工性に優れた船舶用ウインチを提供することができる。
請求項4に記載の考案によれば、請求項2又は3の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)ドラムにワイヤーロープ等が巻込まれている場合に、逆転防止機構を油圧制御部又は電動制御部で確実に制御して、荷重によってドラムが逆回転することを防止することができる動作の安定性、確実性、曳航作業の信頼性に優れた船舶用ウインチを提供することができる。
請求項5に記載の考案によれば、以下のような効果を有する。
(1)船舶用ウインチを設置する際に、油圧配管工事を行う必要がなく、故障時やメンテナンス時に甲板上の一箇所で作業を行うことができ、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができ、メンテナンス性、取扱い性に優れると共に、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、設計自在性に優れ、特に、小型のタグボートとして好適に使用することが可能な船舶を提供することができる。
請求項6に記載の考案によれば、以下のような効果を有する。
(1)ウインチ本体と電動モータ制御部及び電動制御部を電気接続するだけで、船舶用ウインチを設置することができ、油圧配管工事が不要で、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減でき、設置スペースを大幅に低減することが可能で、甲板上や船内(甲板下)のスペースを有効利用することができ、コンパクト性、設計自在性に優れ、特に、小型のタグボートとして好適に使用することが可能な船舶を提供することができる。
請求項7に記載の考案によれば、請求項5又は6の効果に加え、以下のような効果を有する。
(1)ロープ案内装置を制御するロープ案内装置用油圧制御部のみを甲板下に配設することにより、油圧配管を設置する付帯工事を大幅に削減して量産性、設計自在性に優れ、油漏れ等が発生し難いメンテナンス性、環境保護性に優れた船舶を提供することができる。
請求項8に記載の考案によれば、以下のような効果を有する。
(1)船舶用ウインチを設置する際に、油圧配管工事を行う必要がなく、故障時やメンテナンス時に甲板上の一箇所で作業を行うことができ、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができ、メンテナンス性、取扱い性に優れると共に、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、設計自在性に優れ、外洋での曳航作業、アンカー設置などの係留作業を行うことが可能な船舶を提供することができる。
請求項9に記載の考案によれば、以下のような効果を有する。
(1)ウインチ本体と電動モータ制御部及び電動制御部を電気接続するだけで、船舶用ウインチを設置することができ、油圧配管工事が不要で、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができ、メンテナンス性、取扱い性に優れると共に、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、設計自在性に優れ、外洋での曳航作業、アンカー設置などの係留作業を行うことが可能な船舶を提供することができる。
実施の形態1の船舶における船舶用ウインチの構成を示す模式図 実施の形態2の船舶における船舶用ウインチの構成を示す模式図 実施の形態3の船舶における船舶用ウインチの構成を示す模式図 実施の形態4の船舶における船舶用ウインチの構成を示す模式図
(実施の形態1)
本考案の実施の形態1における船舶用ウインチ及びそれを備えた船舶について、以下図面を参照しながら説明する。
図1は実施の形態1の船舶における船舶用ウインチの構成を示す模式図である。
図1中、1は実施の形態1におけるタグボート等の船舶20に搭載された船舶用ウインチ、1aは船舶20の船首甲板上21に搭載されロープ15の巻き取りや繰り出しを行う船舶用ウインチ1のウインチ本体、2はロープを巻き取るウインチ本体1aのドラムとしてのホーサードラム、2aはホーサードラム2の回転軸、3は回転軸2aを介してホーサードラム2に連結されホーサードラム2を回転させるウインチ本体1aの電動モータ、3aは電動モータ3の出力軸、4は電動モータ3の出力軸3aの回転変位を検出するロータリエンコーダ、5は電動モータ3に接続された減速機、6は電動モータ3とホーサードラム2との間に配設されたホーサードラム2用のクラッチ、7はホーサードラム2の回転を停止させるブレーキ、8はホーサードラム2の回転軸2a上の一方の側部に配設され錨鎖の巻き取りや繰り出しを行うジプシードラム(チェーンドラム)、8aはジプシードラム8の回転を停止させるブレーキ、9は電動モータ3とジプシードラム8との間に配設されたジプシードラム8用のクラッチ、10は船舶用ウインチ1と共に船舶20の船首甲板上21に搭載され船舶用ウインチ1からロープ15の繰り出しを行う際にロープ15を案内するロープ案内装置、11はウインチ本体1aの電動モータ3の回転を制御するマトリクスコンバータを備えた船舶用ウインチ1の電動モータ制御部、12はウインチ本体1aに付設されホーサードラム2用のクラッチ6とブレーキ7及びジプシードラム8用のブレーキ8aとクラッチ9を制御する油圧制御部、12aは船舶20の甲板下22に配設されロープ案内装置10を制御するロープ案内装置用油圧制御部、13はロープ案内装置10とロープ案内装置用油圧制御部12aとの間を接続する油圧配管、14aは船首甲板上21のウインチ本体1aの側に配設され電動モータ制御部11,油圧制御部12,ロープ案内装置用油圧制御部12aを通してウインチ本体1a及びロープ案内装置10を操作する機側操作部、14bは船舶20のブリッジに配設される遠隔操作部である。
このウインチ本体1aはタグボートの左舷と右舷に左右対称に1台ずつ合計2台搭載されるが、一方のみを図示し、他方は省略した。尚、油圧制御部12を組み込んだ2台のウインチ本体1aを搭載する代わりに、いずれか一方のウインチ本体1aの油圧制御部12を省略し、1つの油圧制御部12を共用してもよい。その場合、油圧制御部12を組み込んでいないウインチ本体と油圧制御部12との間を油圧配管で接続する必要があるが、2台のウインチ本体の距離が短いので、短時間で簡便に配管作業を行うことができ、施工性に大きな違いはない。
減速機5は、電動モータ3と別体の減速機5を接続することができるが、減速機5と電動モータ3とを一体化させたギヤモータを用いた場合は、コンパクト性に優れる。
クラッチ6,9としては、乾式や湿式の摩擦板式,かみ合い式の電磁クラッチを用いることができる。
電動モータ制御部11のマトリクスコンバータは、電源電圧を直接PWM制御して、任意の電圧・周波数を出力する直接変換型電力変換装置である。交流電源を一旦、直流電圧に変換し、その直流電圧から交流電圧を出力するインバータに対し、交流電源から交流電圧を直接出力することができるため、電圧波形歪みによる電源高調波が発生せず、電動モータ3の制御に好適に用いることができる。
ロープ案内装置10は、従来公知のものを使用することができる。対向配置された一対の駆動ローラ(図示せず)と、駆動ローラを上下方向又は左右方向に移動させる移動手段(図示せず)を有することにより、ウインチ1からロープ15の繰り出しを行う際には、駆動ローラによりロープ15を両側から挟持して駆動ローラを回転駆動させることにより、ロープ15を繰り出させることができ、ロープ15を巻き揚げる際には、移動手段で駆動ローラを上下方向又は左右方向に移動させて離間させることにより、ロープ15が駆動ローラから開放され、ウインチ1で自由にロープを巻き揚げることができる。尚、ロープ案内装置10は省略することもでき、その場合はロープ案内装置用油圧制御部12a及び油圧配管13が不要となる。
機側操作部14a及び遠隔操作部14bを有するので、ウインチ本体1aの側だけでなく、離れたブリッジからもウインチ本体1aを操作することができ、使用性に優れる。
油圧制御部12は、ウインチ本体1aに組み込まれ、クラッチ6,9、ブレーキ7,8aと接続された電動駆動油圧ポンプユニットを備えており、油圧シリンダによりクラッチ6,9、ブレーキ7,8aを制御(操作)する。
ロープ案内装置用油圧制御部12aは、油圧配管13を介してロープ案内装置10と接続された電動駆動油圧ポンプユニットを備えており、油圧シリンダによりロープ案内装置10の駆動ローラを制御(操作)する。
実施の形態1の船舶用ウインチは以上のように構成されているので、以下の作用を有する。
(1)ウインチ本体のドラム(ホーサードラム)の駆動に電動モータを用いることにより、油圧モータの場合とは異なり、ドラムを駆動するための油圧配管を設置する付帯工事が不要なため、設置工事が短納期であり、油圧ポンプを小型化し、油圧制御部をウインチ本体に付設して一体化することが可能であり、設置スペースを大幅に低減することができ、コンパクト性、量産性に優れる。
(2)電動モータ制御部により電動モータの回転数を細かく応答性良く制御できるため、ドラムによるロープの巻取り速度を細かく自在に制御でき、操作性に優れる。
(3)クラッチとブレーキのみを油圧制御部で制御するので、油圧機器の部品点数を減少させ、油圧制御部をコンパクト化してウインチ本体に組み込むことができ、油圧配管工事を不要として、イニシャルコストやランニングコストを抑えることができ、省力性に優れる。
(4)油圧配管や油圧機器の部品点数を減少させて油圧制御部をコンパクト化することにより、油漏れ等の発生原因を減少させることができ、取扱い性、メンテナンス性、環境保護性に優れる。
(5)ウインチ本体に油圧制御部が付設され一体化されているので、納入前に十分かつ細かな動作確認を行うことができ、品質の信頼性に優れると共に、甲板上へのウインチ本体の据え付け及びウインチ本体と電動モータ制御部や機側操作部、遠隔操作部を電気接続するだけの簡単な作業で設置することができ、施工性に優れる。
(6)商用電源(交流定電圧、周波数)を直接、三相電源(可変電圧、周波数)に変換するマトリクスコンバータを用いることにより、任意の電圧、周波数を直接作り出すことができるので、平滑回路(コンデンサ)が不要で構成を簡素化できるだけでなく、電源高調波が発生せず、設置作業性、メンテナンス性、駆動の効率性、省スペース性に優れる。
(7)減速時に電動モータが発電機として動作することによって発生する回生電力を電源に戻すことができるので、省エネルギー性に優れると共に、頻繁な減速や応答性の高い加減速運転を行うことができ、スムーズな速度制御が可能で、低速時においても高トルクを発生させることができ、制御の容易性、動作の安定性に優れる。
(8)正転・逆転に関わらず、低速から高速までリニアに無段階でスムーズな電動モータの速度制御を行うことができ、低騒音性に優れる。
(9)減速機により、ドラムの回転軸の回転を減速させ電動モータにかかる慣性を小さくすることができるので、ドラムの回転軸の回転数(回転速度)を細かく微調整でき、操作性に優れると共に、小型の電動モータでも大きなトルクを出力することができるので、電動モータのサイズを小型化することができ、省スペース性に優れる。
(10)電動モータ自体が低速になると、回転域によっては電動モータの回転ムラによる振動が発生することがあるが、電動モータの回転数は減速機の減速比倍高く設定できるため、電動モータの振動が少ない回転域を使用することができ、ドラムの回転軸の回転は低速でも滑らかな運転を行うことができ、動作の安定性に優れる。
(11)電動モータの出力軸の回転変位を検出するロータリエンコーダが配設されているので、ロータリエンコーダが検出する出力軸の回転変位をロープの巻取り速度に連動させて制御することができ、著しく操作性に優れる。
実施の形態1の船舶用ウインチを備えた船舶は以上のように構成されているので、以下の作用を有する。
(1)船舶用ウインチのウインチ本体とウインチ本体に一体化された油圧制御部が船首甲板上に配設されるので、船舶用ウインチを設置する際に、油圧配管工事を行う必要がなく、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、設計自在性に優れる。
(2)ウインチ本体と油圧制御部が一体化されているので、故障時やメンテナンス時に甲板上の一箇所で作業を行うことができると共に、甲板上で油漏れ等を目視で早期に発見することができ、メンテナンス性、取扱い性、環境保護性に優れる。
(3)ロープ案内装置を有することにより、船舶用ウインチからのロープの繰り出しや収納(巻き取り)を容易に行うことができ、省力性に優れる。
(4)ロープ案内装置が油圧制御部で駆動されることにより、動作の安定性、確実性に優れる。
(5)ロープ案内装置を制御するロープ案内装置用油圧制御部のみが甲板下に配設されるので、油圧配管を設置する付帯工事を大幅に削減でき、量産性、設計自在性に優れると共に、油漏れ等が発生し難く、メンテナンス性、環境保護性に優れる。
(6)船舶用ウインチが船首甲板上に配設されることにより、港湾内での大型の船舶の岸壁・桟橋への離着岸の補助作業などを行うことができる。
(実施の形態2)
本考案の実施の形態2における船舶用ウインチ及びそれを備えた船舶について、以下図面を参照しながら説明する。図2は実施の形態2の船舶における船舶用ウインチの構成を示す模式図である。尚、実施の形態1と同様のものには、同じ符号を付して説明を省略する。
図2において、実施の形態2の船舶20Aにおける船舶用ウインチ1Aが実施の形態1の船舶20における船舶用ウインチ1と異なるのは、ウインチ本体1bのドラム2の回転軸2a上の他方の側部にもブレーキ8aを備えたジプシードラム8及びジプシードラム8用のクラッチ9が配設されている点である。また、実施の形態2の船舶20Aが実施の形態1の船舶20と異なるのは、ロープ案内装置10及びロープ案内装置用油圧制御部12aを備えていない点である。
尚、実施の形態2の船舶20Aには、実施の形態1の船舶20と同様にロープ案内装置10及びロープ案内装置用油圧制御部12aを備えてもよい。
以上のように構成された実施の形態2の船舶20Aにおける船舶用ウインチ1Aは、実施の形態1の船舶20における船舶用ウインチ1と同様に、電動モータ制御部11と油圧制御部12により制御され、ロープ15の巻き取りや繰り出しを行うことができる。
実施の形態2の船舶用ウインチは以上のように構成されているので、実施の形態1で得られる作用に加え、以下の作用を有する。
(1)船舶用ウインチがウインチ本体を1台だけしか備えていないので、設置スペースを低減することができ、コンパクト性に優れる。
実施の形態2の船舶用ウインチを備えた船舶は以上のように構成されているので、以下の作用を有する。
(1)船舶の船首甲板上にウインチ本体が1台だけ搭載されるので、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、船舶の設計自在性に優れる。
(実施の形態3)
本考案の実施の形態3における船舶用ウインチ及びそれを備えた船舶について、以下図面を参照しながら説明する。図3は実施の形態3の船舶における船舶用ウインチの構成を示す模式図である。尚、実施の形態1と同様のものには、同じ符号を付して説明を省略する。
図3において、実施の形態3の船舶20Bにおける船舶用ウインチ1Bが実施の形態1の船舶20における船舶用ウインチ1と異なるのは、ウインチ本体1cのドラムがワイヤーロープ15aの巻き取りや繰り出しを行うワイヤードラム2Aであり、一側部に逆転防止機構7aが配設されている点と、ジプシードラム8及びジプシードラム8用のクラッチ9が配設されていない点である。
また、実施の形態3の船舶20Bが実施の形態1の船舶20と異なるのは、船舶用ウインチ1Bが船舶20Bの船尾甲板上21aに搭載されている点と、ロープ案内装置10,ロープ案内装置用油圧制御部12a及び遠隔操作部14bを備えていない点である。
尚、逆転防止機構7aは、爪車と、爪車に係合自在に配設された爪部と、を有する従来公知のものであり、油圧制御部12によって油圧シリンダを伸縮させて爪部を傾動させ、爪車に係合させてワイヤードラム2Aの逆回転を防止する。
以上のように構成された実施の形態3の船舶20Bにおける船舶用ウインチ1Bは、実施の形態1の船舶20における船舶用ウインチ1と同様に、電動モータ制御部11と油圧制御部12により制御され、ワイヤーロープ15aの巻き取りや繰り出しを行う。これにより、船舶20Bでは曳航作業、アンカー設置などの係留作業作業などを行うことができる。
実施の形態3の船舶用ウインチは以上のように構成されているので、実施の形態1又は実施の形態2で得られる作用と同様の作用を有する。
実施の形態3の船舶用ウインチを備えた船舶は以上のように構成されているので、以下の作用を有する。
(1)船舶用ウインチのウインチ本体とウインチ本体に一体化された油圧制御部が船尾甲板上に配設されるので、船舶用ウインチを設置する際に、油圧配管工事を行う必要がなく、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、設計自在性に優れる。
(2)ウインチ本体と油圧制御部が一体化されているので、故障時やメンテナンス時に甲板上の一箇所で作業を行うことができると共に、甲板上で油漏れ等を目視で早期に発見することができ、メンテナンス性、取扱い性、環境保護性に優れる。
(3)船舶用ウインチが船尾甲板上に配設されることにより、外洋での曳航作業、アンカー設置などの係留作業などを行うことができる。
(実施の形態4)
本考案の実施の形態4における船舶用ウインチ及びそれを備えた船舶について、以下図面を参照しながら説明する。図4は実施の形態4の船舶における船舶用ウインチの構成を示す模式図である。尚、実施の形態1と同様のものには、同じ符号を付して説明を省略する。
図4において、実施の形態4の船舶20Cにおける船舶用ウインチ1Cが実施の形態1の船舶20における船舶用ウインチ1と異なるのは、油圧制御部12の代わりにクラッチ6,ブレーキ7,ブレーキ8a,クラッチ9を制御する電動制御部11aを備えている点である。
以上のように構成された実施の形態4の船舶20Cにおける船舶用ウインチ1Cは、電動モータ制御部11,電動制御部11aにより制御され、ロープ案内装置10がロープ案内装置用油圧制御部12aで制御されて、ワイヤーロープ15aの巻き取りや繰り出しを行う。これにより、船舶20Cでは曳航作業、アンカー設置などの係留作業などを行うことができる。
尚、実施の形態2及び3においても、油圧制御部12の代わりに電動制御部11aを使用して電動化することができる。
実施の形態4の船舶用ウインチは以上のように構成されているので、以下の作用を有する。
(1)ウインチ本体のドラムの駆動に電動モータを用いることにより、油圧モータの場合とは異なり、ドラムを駆動するための油圧配管を設置する付帯工事が不要なため、設置工事が短納期で量産性に優れ、設置スペースを大幅に低減することができ、コンパクト性に優れる。
(2)電動モータの回転をマトリクスコンバータで制御する電動モータ制御部により電動モータの回転数を細かく応答性良く制御できるため、ドラムによるロープの巻取り速度を細かく自在に制御でき、操作性に優れる。
(3)商用電源(交流定電圧、周波数)を直接、三相電源(可変電圧、周波数)に変換するマトリクスコンバータを用いることにより、任意の電圧、周波数を直接作り出すことができるので、平滑回路(コンデンサ)が不要で構成を簡素化でき、設置作業性、メンテナンス性、省スペース性に優れるだけでなく、電源高調波が発生せず、駆動の効率性、動作の安定性に優れる。
(4)減速時に電動モータが発電機として動作することによって発生する回生電力を電源に戻すことができるので、省エネルギー性に優れると共に、頻繁な減速や応答性の高い加減速運転を行うことができ、スムーズな速度制御が可能で、低速時においても高トルクを発生させることができ、制御の容易性、動作の安定性に優れる。
(5)正転・逆転に関わらず、低速から高速までリニアに無段階でスムーズな電動モータの速度制御を行うことができ、低騒音性に優れる。
(6)ウインチ本体のクラッチ及びブレーキを制御する電動制御部を有するので、全てを電動化することができ、油圧機器や油圧ポンプが不要で、油圧配管工事を行う必要がなく、油漏れ等も発生せず、コンパクト性、メンテナンス性、環境保護性に優れ、極めて短期間で設置することができ、施工性に優れる。
(7)油圧制御部が不要なので、設置スペースを大幅に低減することができ、船舶のスペースを有効利用することができ、コンパクト性、設計自在性に優れる。
(8)電動モータ制御部や電動制御部と電気接続するだけで各部の動作確認を行うことができ、品質の信頼性に優れると共に、甲板上へのウインチ本体の据え付け及びウインチ本体と電動モータ制御部、電動制御部、操作部等を電気接続するだけの簡単な作業で設置することができ、極めて施工性に優れる。
実施の形態4の船舶用ウインチを備えた船舶は以上のように構成されているので、以下の作用を有する。
(1)船舶用ウインチのウインチ本体のみが船首甲板上に配設され、電動モータ制御部及び電動制御部が甲板下に配設されるので、ウインチ本体と電動モータ制御部及び電動制御部を電気接続するだけで、船舶用ウインチを設置することができ、油圧配管工事が不要で、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、設置スペースを大幅に低減することができ、甲板上や船内(甲板下)のスペースを有効利用することができ、コンパクト性、設計自在性に優れる。
(2)全ての甲板機械が電動化されることにより、故障時のメンテナンスが容易で、省資源性、環境保護性、低騒音性に優れる。
(3)ロープ案内装置を有することにより、船舶用ウインチからのロープの繰り出しや収納(巻き取り)を容易に行うことができ、省力性に優れる。
(4)ロープ案内装置が油圧制御部で駆動されることにより、動作の安定性、確実性に優れる。
(5)ロープ案内装置を制御するロープ案内装置用油圧制御部のみが甲板下に配設されるので、油圧配管を設置する付帯工事を大幅に削減でき、量産性、設計自在性に優れると共に、油漏れ等が発生し難く、メンテナンス性、環境保護性に優れる。
(6)船舶用ウインチが船首甲板上に配設されることにより、港湾内での大型の船舶の岸壁・桟橋への離着岸の補助作業などを行うことができる。
(7)船舶用ウインチのウインチ本体のみが船尾甲板上に配設され、電動モータ制御部及び電動制御部が甲板下に配設されるので、ウインチ本体と電動モータ制御部及び電動制御部を電気接続するだけで、船舶用ウインチを設置することができ、油圧配管工事が不要で、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、設置スペースを大幅に低減することができ、甲板上や船内(甲板下)のスペースを有効利用することができ、コンパクト性、設計自在性に優れる。
(8)全ての甲板機械が電動化されることにより、故障時のメンテナンスが容易で、省資源性、環境保護性、低騒音性に優れる。
本考案は、正転・逆転に関わらず、低速から高速までリニアに無段階でスムーズな電動機の速度制御が可能で、低速時においても高トルクを発生させることができ、負荷の変動に対してもほぼ一定の速度を保つことができる制御性、動作の安定性に優れた電動モータ制御部でウインチの駆動を電動化することにより、部品点数を減少させると共に、油圧ポンプユニットを含む油圧制御部を小型化し、ウインチ本体に組み込んで一体化させることや油圧制御部を不要とすることが可能で、油圧配管を大幅に減少又は省略することができ、船舶への搭載が容易で、省スペース性、施工性、操作性、メンテナンス性に優れた船舶用ウインチの提供及び大掛かりな油圧配管工事が不要で、イニシャルコスト、ランニングコストを大幅に削減することができると共に、甲板上や船内のスペースを有効利用することができ、メンテナンス性、低騒音性、環境保護性に優れた船舶の提供を行うことができ、省エネルギー化、環境保護に貢献することができる。
1,1A,1B,1C 船舶用ウインチ
1a,1b,1c ウインチ本体
2 ホーサードラム
2A ワイヤードラム
2a 回転軸
3 電動モータ
3a 出力軸
4 ロータリエンコーダ
5 減速機
6,9 クラッチ
7,8a ブレーキ
7a 逆転防止機構
8 ジプシードラム(チェーンドラム)
10 ロープ案内装置
11 電動モータ制御部
11a 電動制御部
12 油圧制御部
12a ロープ案内装置用油圧制御部
13 油圧制御部
14a 機側操作部
14b 遠隔操作部
15 ロープ
15a ワイヤーロープ
20,20A,20B,C 船舶
21 船首甲板上
21a 船尾甲板上
22 甲板下

Claims (9)

  1. 船舶の甲板上にウインチ本体が搭載される船舶用ウインチであって、
    (a)ドラムと、前記ドラムに連結された電動モータと、前記電動モータと前記ドラムとの間に配設されたクラッチと、前記ドラムの回転を停止させるブレーキと、を有する前記ウインチ本体と、(b)前記ウインチ本体の前記電動モータの回転をマトリクスコンバータで制御する電動モータ制御部と、を備えたことを特徴とする船舶用ウインチ。
  2. 前記ウインチ本体に付設され前記クラッチ及び前記ブレーキを制御する油圧制御部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の船舶用ウインチ。
  3. 前記ウインチ本体の前記クラッチ及び前記ブレーキを制御する電動制御部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の船舶用ウインチ。
  4. 前記ウインチ本体が、前記ドラムの一側部に配設された爪車と、前記爪車に係合自在に配設された爪部と、を有する逆転防止機構を備え、前記逆転防止機構が、前記油圧制御部又は前記電動制御部により制御されることを特徴とする請求項2又は3に記載の船舶用ウインチ。
  5. 請求項2に記載の船舶用ウインチの前記ウインチ本体と前記ウインチ本体に一体化された前記油圧制御部が船首甲板上に配設され、前記電動モータ制御部が甲板下に配設されたことを特徴とする船舶。
  6. 請求項3に記載の船舶用ウインチの前記ウインチ本体が船首甲板上に配設され、前記電動モータ制御部及び前記電動制御部が甲板下に配設されたことを特徴とする船舶。
  7. 前記船舶用ウインチから前記ロープの繰り出しを行う際に前記ロープを案内するロープ案内装置が前記船首甲板上に配設され、前記ロープ案内装置を制御するロープ案内装置用油圧制御部が甲板下に配設されたことを特徴とする請求項5又は6に記載の船舶。
  8. 請求項4に記載の船舶用ウインチの前記ウインチ本体と前記ウインチ本体に一体化された前記油圧制御部が船尾甲板上に配設され、前記電動モータ制御部が甲板下に配設されたことを特徴とする船舶。
  9. 請求項4に記載の船舶用ウインチの前記ウインチ本体が船尾甲板上に配設され、前記電動モータ制御部及び前記電動制御部が甲板下に配設されたことを特徴とする船舶。
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