JP3156814B2 - 射出成形機の型締装置の操作方法および型締装置 - Google Patents

射出成形機の型締装置の操作方法および型締装置

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JP3156814B2
JP3156814B2 JP16505493A JP16505493A JP3156814B2 JP 3156814 B2 JP3156814 B2 JP 3156814B2 JP 16505493 A JP16505493 A JP 16505493A JP 16505493 A JP16505493 A JP 16505493A JP 3156814 B2 JP3156814 B2 JP 3156814B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動型盤、固定型盤、
これらの型盤の間に型閉じ方向あるいは型開き方向に移
動できるように配置されている可動盤、タイバ、トグル
機構等から構成されている射出成形機の型締装置の操作
方法および型締装置に関し、さらに詳しくは云えばトグ
ル式型締装置の型厚を調整する方法、型締力調整方法お
よび型締力補正方法並びにこれらの方法の実施に使用す
るトグル式型締装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金型は、成形技術上極めて重要で、成形
品の良否は金型にあるとまでいわれている。そしてその
金型の型締装置も重要な要素となっている。型締装置
は、周知のように金型キャビティ内に樹脂材料が射出開
始されてからそれが冷却固化するまで、金型やキャビテ
ィ内の樹脂材料の圧力で金型が開かないように必要な締
め付け力を持つことが要求され、形締め力の発生方式か
らトグル式と直圧式とに大別される。
【0003】トグル式型締機は、図7に示されているよ
うに、射出ベット112に固定されている固定型盤10
0と、射出ベット112上に軸方向に移動自在に設けら
ている可動ハウジング103と、固定盤100と可動ハ
ウジング103との間に設けられている4本のタイバ1
05、105、…と、これらのタイバ105、105、
…が挿通されている可動盤102と、可動ハウジング1
03と可動盤102との間に設けられているトグル機構
104と、トグル機構104を駆動するピストン・シリ
ンダユニット108とから概略構成されている。トグル
機構104は、周知のように、第1トグルリンク104
a、第2トグルリンク104b、第3トグルリンク10
4c、クロスリンク104d等から構成されている。第
1トグルリンク104aの一方は、可動盤102に、そ
して他方は第2トグルリンク104bに、第2トグルリ
ンク104bの他方は、可動ハウジング103と、第3
トグルリンク104cに、そして第3トグルリンク10
4cは、クロスリンク104dにそれぞれピンにより回
動自在に結合されている。可動盤102の位置検出に
は、可動盤位置検出器114が設けられ、それにより検
出されるが、センササイズすなわちストロークが大きく
なりコスト高となることから、センササイズを小さくす
るため、クロスヘッド部にクロスヘッド位置検出器11
3が設けられ、このクロスヘッド位置検出器113で検
出された値に係数を乗じることにより可動盤102の位
置を検出するものが主となっている。
【0004】金型106、106’を取り付けるための
型厚調整は、図7には示されていないモータを正転ある
いは逆転させて、チエーン111を介してタイバナット
107、107、…を回転させ、可動ハウジング103
を軸方向に駆動して行うなわれている。上記従来のトグ
ル式型締機は、可動ハウジング位置検出器118を備え
ているので、次のようにして自動型厚調整をすることも
できる。すなわちトグル機構104を格納し可動盤10
2を開いた状態にして、予め設定されている位置と、可
動ハウジング位置検出器118で検出される位置とが一
致するまで、可動ハウジング103を、型厚増方向ある
いは減方向に駆動することにより型厚を自動調節するこ
ともできる。勿論、このときの可動ハウジング103の
型厚増方向あるいは減方向の駆動は、モータを正転ある
いは逆転させて、チエーン111を介してタイバナット
107、107、…を回転駆動することにより行われ
る。また、手動操作にて型締力の設定を行う場合は、ま
ず型締力零点位置を設定する必要がある。
【0005】金型106、106’を取り付けた後の型
締力零点設定方法は、トグル機構104が延びきった状
態で、モータを正方向に駆動して可動盤102を固定盤
100の方へ駆動し、コア側金型106’がキャビティ
側金型106にタッチし、モータに過負荷電流が流れ始
め、予め設定された電流値を越えると、電流継電器が働
きモータが停止し、型締力零点が設定される。次に、一
度可動盤102を開き、可動ハウジング103を手動で
型締力に対応した距離だけ型厚を減ずる方向に送り、そ
の後型を閉じる。コア側金型106’とキャビティ側金
型106がタッチするのを目視で確認すると、金型タッ
チ位置がちょうどONする位置に調整される。このよう
な一連の作業により手動操作による型締力設定を行うこ
とができる。
【0006】また、従来のトグル式型締機は、型締力を
自動設定することもできる。すなわちトグル機構104
を格納し、可動盤102を開いた状態からピストン・シ
リンダユニット108に低圧油を供給し、設定した時間
だけ型閉じを行い、コア側金型106’をキャビティ側
金型106に接している状態にする。この状態でモータ
を起動して可動ハウジング103を型厚増方向にすると
共に、コア側金型106’とキャビティ側金型106が
常にタッチするように、低圧油をピストン・シリンダユ
ニット108に供給し、型閉を行い、金型タッチ位置に
なるまで駆動することにより型締力の自動設定をするこ
とができる。なお、ピストン・シリンダユニット108
に低圧油を供給し、設定された時間型閉じを行なってい
るときに、設定された時間前に金型タッチ位置になった
場合は、一度トグル機構104を格納し、可動盤102
を開いた状態にし、モータを起動して可動ハウジング1
03、トグル機構104および可動盤102を共に固定
盤100に近ずく方向すなわち型厚減方向に駆動して、
再度前述の型締力設定を行う。
【0007】また自動運転中の型締力補正は、次のよう
に行われている。すなわち射出成形サイクルで実際の型
締力を型締力検出機116により検出し、予め設定され
た型締力設定値から型締力補正量を求めると共に、予め
設定された上下限警報設定範囲と比較し、前述の上下限
警報設定範囲を越えているときは、次のサイクル移行前
にトグル機構104を格納し、可動盤102を開いた状
態からピストン・シリンダユニット108に低圧油を供
給して、設定された時間だけ型閉じを行こない、可動盤
102がコア側金型106’に接している状態にする。
この状態でモータを起動して可動ハウジング103を型
厚増方向にすると共にコア側金型106’とキャビティ
側金型106が常にタッチするように低圧油をピストン
シリンダに供給し型閉じを行い、金型タッチ位置になる
まで駆動することによりと、型締め力の自動設定を行う
ことができる。なお、ピストン・シリンダユニット10
8に低圧油を供給し、設定された時間型閉じを行ってい
るときに、設定された時間前に金型タッチ位置になった
場合は、一度トグル機構104を格納し、可動盤102
を開いた状態にし、モータを起動して可動ハウジング1
03、トグル機構104、可動盤102を共に固定盤1
00へ近づく方向すなわち型厚減方向に駆動して、再度
前述の型締設定を行う。
【0008】従来のトグル式型締装置は、上記のように
構成されているので、クロスリンク104dをピストン
・シリンダユニット108で駆動すると、可動盤102
が固定盤110の方へ移動し、可動盤102に取り付け
られているコア側金型106’が、固定盤100のキャ
ビティ側金型106に対して型締めされる。このときの
型締力は、タイバ105、105、…の延びで発生した
弾性復元力で得られる。したがって、従来のトグル式型
締装置によっても周知のようにして射出成形することが
できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のト
グル式型締装置によっても、一応型厚調整も、型締力調
整等もでき、したがって射出成形をすることができる。
しかしながら、色々な改良すべき点あるいは欠点もあ
る。例えば型厚調整はタイバナット107、107、…
をモータで駆動し、可動ハウジング103、トグル機構
104そして可動盤102を共に駆動することにより行
われるので、これらの重量に合ったモータを選定しなけ
ればならず、容量の大きなモータとなる欠点がある。さ
らに手動で型締力設定を行うために、型締力零点を出す
ためには可動盤102が閉じた状態で行うことになる。
このような状態で行うと、トグル機構104や可動盤1
02の自重がタイバ105、105、…に作用し、タイ
バ105、105、…は多少たわむ。その結果、可動ハ
ウジング103は垂直面から傾き、タイバナット10
7、107、…を駆動するモータにかかる負荷が大きく
なり、容量の大きなモータを必要としている。特に射出
成形機の水平レベルが正確に出ていないときは、この傾
向は大きなものとなる。
【0010】また、自動型厚調整は、前述したように、
モータを正転あるいは逆転させて、チエーン111を介
してタイバナット107、107、…を回転させ、可動
ハウジング103を型厚増あるいは減方向に駆動し、予
め設定されている位置と、可動ハウジング位置検出器1
18で検出される位置とが一致するまで調整されるが、
このときトグル機構104が延びきった状態すなわち可
動盤102が閉じた状態で行われるので、トグル機構1
04や可動盤102の自重がタイバ105、105、…
に作用しタイバ105、105、…が多少たわみ、タイ
バナット107、107、…の回転抵抗が大きくなり、
モータに負荷がかかりすぎる。そこで、トグル機構10
4を格納し可動盤102を開いた状態にして、換言する
とタイバ105、105、…がたわまない状態にしてモ
ータを起動している。このように、従来の型締め装置は
型厚調整時にはトグル機構104を開かなければならな
いので、型厚調整に時間がかかる欠点がある。さらには
型厚調整後、金型を取り付けるために、トグル機構10
4を駆動して再び可動盤102を閉じなければならず、
型厚調整時間はさらに長くなる。
【0011】型締力の自動調整は、可動盤102が金型
に接している状態を維持した状態すなわち低圧で型を閉
じつつモータを起動して可動ハウジング103を金型タ
ッチ位置になるまで軸方向に駆動して行われるので、前
述したような理由により、タイバ105、105、…と
タイバナット107、107、…との間のネジ部の回転
抵抗は大きなものとなり、モータにかかる負荷は大き
く、調整工程が中断することもある。またピストン・シ
リンダユニット8に低圧油を供給し、設定された時間型
閉じを行なっているときに、設定された時間前に金型タ
ッチ位置になった場合は、モータを起動して可動ハウジ
ング103、トグル機構104、可動盤102を共に固
定盤100から離れる方向に駆動して、前述のようにし
て型締力を自動調整するが、このような状態では、前述
したように、可動盤102、トグル機構4等の自重が作
用しモータにかかる負荷が大きくなるので、一度型開き
完了まで可動盤102を開いてから調整しているので、
調整時間が長くなる欠点がある。しかも、調整後は再び
型閉じしなければならないので、調整時間は更に長くな
り、射出成形サイクルが長くなることになる。
【0012】自動運転中の締め付け力補正も、前述した
調整と同様に、型締め力が上下警報設定範囲を越えてい
るときは、次のサイクルのスタート時に自動型締力調整
を行う。すなわち可動盤102が金型に接している状態
を維持し、低圧で型閉じしつつモータを起動して可動ハ
ウジング103を軸方向に駆動し、金型タッチ位置にな
るまで駆動することにより、自動調整することができる
が、モータの回転抵抗が大きくて補正工程が中断するこ
とがある。またピストン・シリンダユニット108に低
圧油を供給し、設定された時間型閉じを行なっていると
きに、設定された時間前に金型タッチ位置になった場合
は、モータを起動して可動ハウジング103、トグル機
構104、可動盤102を共に固定盤100から離れる
方向に駆動すると共に、型開きを完了してモータの負荷
を軽減してから前述のようにして型締力を補正しなけれ
ばならず、補正工程に費やす時間が長くなっている。し
かも、再び型閉じしなければならないので、補正時間は
更に長くなる。
【0013】本発明は、上記したような従来の射出成形
機の型締装置の操作方法および型締装置の欠点を解消し
た、射出成形機の型締装置の操作方法および型締装置を
提供することを目的とし、具体的には型厚調整方法、型
締力調整方法、型締力補正方法等の型締装置の操作方法
が容易に、しかも短時間に実施できる射出成形機の型締
装置の操作方法を提供することを目的とし、また、型厚
調整が容易であると共に型締力零点検出も容易な射出成
形機の型締装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、ベット12に対して移動可
能に設けられている移動型盤9と、ベット12に対して
固定的に設けられている固定型盤10と、これらの型盤
9、10の間に型閉じ方向あるいは型開き方向に移動で
きるように配置されている可動盤2と、前記移動型盤9
と固定型盤10との間に設けられているタイバ5、5、
…と、前記可動盤2を駆動するトグル機構4とからな
り、前記トグル機構4の一方のリンクは、前記固定型盤
10に、そして他方のリンクは前記可動盤2に、それぞ
れ結合されていると共に、前記移動型盤9が、前記固定
型盤10に対して軸方向に調節自在である型締装置にお
いて、予め設定された金型取付間隔量と、移動型盤9と
可動盤2との間の型盤間隔量とが一致するまで、前記可
動盤2あるいは前記移動型盤9もしくは両盤2、9を共
に軸方向に駆動して型厚を調整するように構成される。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の方
法において、金型取付間隔量と、移動型盤9と可動盤2
との間の型盤間隔量とを比較し、一致していないときに
は前記可動盤2あるいは前記移動型盤9もしくは両盤
2、9を共に型厚増あるいは減方向にそれぞれ駆動する
信号を出力し、一致したときは型厚調整完了信号を出力
するように構成される。請求項3記載の発明は、ベット
12に対して移動可能に設けられている移動型盤9と、
ベット12に対して固定的に設けられている固定型盤1
0と、これらの型盤9、10の間に型閉じ方向あるいは
型開き方向に移動できるように配置されている可動盤2
と、前記移動型盤9と固定型盤10との間に設けられて
いるタイバ5、5、…と、前記可動盤2を駆動するトグ
ル機構4とからなり、前記トグル機構4の一方のリンク
は、前記固定型盤10に、そして他方のリンクは前記可
動盤2に、それぞれ結合されていると共に、前記移動型
盤9が、前記固定型盤10に対して軸方向に調節自在で
ある型締装置において、可動盤2を型締力設定工程の初
期位置に設定した後、予め設定された型締力に対応した
金型タッチ位置まで移動させ、そして前記移動型盤9が
キャビティ側金型6に接するまで、またはコア側金型
6’が可動盤2に接するまで、あるいはキャビティ側金
型6がコア側金型6’に接触するまで、前記移動型盤9
を軸方向に駆動して型締力を設定するように構成され
る。請求項4記載の発明は、請求項3記載の方法におい
て、可動盤2を型締力に対応した位置まで型閉する際
に、予め設定した時間内に前記位置に達しない場合、一
旦型閉を中断し、予め設定した時間あるいは距離だけ前
記可動盤2を型開きし、その後移動型盤9を設定された
時間あるいは距離だけ固定型盤10から遠ざかる方向に
駆動し、そして前記型閉じを継続するように、そして請
求項5記載の発明は、ベット12に対して移動可能に設
けられている移動型盤9と、ベット12に対して固定的
に設けられている固定型盤10と、これらの型盤9、1
0の間に型閉じ方向あるいは型開き方向に移動できるよ
うに配置されている可動盤2と、前記移動型盤9と固定
型盤10との間に設けられているタイバ5、5、…と、
前記可動盤2を駆動するトグル機構4とからなり、前記
トグル機構4の一方のリンクは、前記固定型盤10に、
そして他方のリンクは前記可動盤2に、それぞれ結合さ
れていると共に、前記移動型盤9が前記固定型盤10に
対して軸方向に調節自在である型締装置において、運転
中に検出された型締力と、予め設定された型締力設定値
とから型締力補正量を求めるとともに、運転中に検出さ
れた型締力と、予め設定された型締力設定値との比較値
が、予め設定された上・下限の許容値から逸脱した場
合、次の成形サイクルにて前記型締力補正量に基づいて
請求項4記載の型締力設定を再度実施してから、運転サ
イクルに移行するように構成される。
【0016】請求項6記載の発明は、ベット12に対し
て移動可能に設けられている移動型盤9と、ベット12
に対して固定的に設けられている固定型盤10と、これ
らの型盤9、10の間に型閉じ方向あるいは型開き方向
に移動できるように配置されている可動盤2と、前記移
動型盤9と固定型盤10との間に設けられているタイバ
5、5、…と、前記可動盤2を駆動するトグル機構4と
からなり、前記トグル機構4の一方のリンクは、前記固
定型盤10に、そして他方のリンクは前記可動盤2に、
それぞれ結合されていると共に、前記移動型盤9が、前
記固定型盤10に対して軸方向に調節自在であるように
構成される。
【0017】
【作用】本発明に係わる射出成形機の型締装置は、上記
のように構成されているので、移動型盤9を固定型盤1
0に対して軸方向に適宜移動させて、金型6、6’を移
動型盤9と可動盤2とにそれぞれ取り付ける。金型が取
り付けられると、可動盤2を型締力設定工程の初期位置
に設定した後に、型締力に対応した金型タッチ位置まで
移動させる。次に移動型盤9が金型6、6’に接するま
で前記移動型盤9を軸方向に駆動する。接触した位置
は、例えば移動型盤9を駆動するモータに流れる過負荷
電流で検出する。型締力の調整が終わったら、金型6、
6’を閉じて型締めをし、そして従来周知の方法により
金型6、6’のキャビティに溶融樹脂を射出する。冷却
固化をまって型開きをして成形品を取り出す。以下同様
にして射出成形する。成形サイクル中に必要に応じて型
締力を調整する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。図1を参
照すると容易に理解されるように、本実施例に係わるト
グル式型締装置は、外形は従来のトグル式型締装置と類
似しているが、図において右側に位置する射出機側の移
動型盤9がタイバナット7、7、…を回転駆動すること
により軸方向に調節されるようになっている。すなわち
本実施例に係わるトグル式型締装置は、ベッド12上に
軸方向に移動自在に設けられている移動型盤9と、該移
動型盤9に対向して所定の間隔をおいてベッド12上に
固定されている固定型盤10と、移動型盤9と固定型盤
10との間に設けられている4本のタイバ5、5、…
と、可動盤2と、該可動盤2を型閉じ方向あるいは型開
き方向に駆動するトグル機構4と、該トグル機構4を駆
動するピストン・シリンダユニット8と、位置検出器1
3と14または15等からなる検出器と、図には示され
ていない制御装置等から概略構成されている。
【0019】キャビティ側金型6が取り付けられる移動
型盤9は、台車9’上に設けられている。そしてこの台
車9’がベッド12上に乗せられている。したがって、
移動型盤9は軸方向に移動自在である。移動型盤9の4
隅には、タイバ5、5、…が通される透孔が明けられて
いる。これらの透孔にはタイバナット7、7、…が、回
転はできるが軸方向には移動できないように拘束された
状態で設けられている。そしてこれらのタイバナット
7、7、…にタイバ5、5、…のネジ部が螺合されてい
る。移動型盤9にはギヤードモータ11’が搭載され、
このモータ11’の出力軸に設けられているスプロケッ
トと、タイバナット7、7、…に設けられているスプロ
ケットとの間にはチエーン11が掛け回されている。し
たがって、ギヤードモータ11’が正方向あるいは逆方
向に回転すると、タイバナット7、7、…はチエーン1
1を介して正方向あるいは逆方向に駆動され、移動型盤
9は型厚増方向あるいは型厚減方向に移動することにな
る。このときの移動量は、位置検出器13あるいはタイ
バナット7の回転数をカウントして計測される。あるい
はギヤードモータ11’は、所定の速度で回転している
ので、ギヤードモータ11’が回転している時間で移動
量が計測される。
【0020】移動型盤9の略中央部には、金型6、6’
に溶融樹脂を射出するためのノズルを通すための透孔が
形成され、また可動盤2に対向した面にはキャビティ側
金型6を取り付けるための複数個のネジ穴が設けられて
いる。
【0021】射出ベット12上に固定されている固定型
盤10の4隅には、穴がそれぞれ形成され、これらの穴
にタイバ5、5、…の一方の端部が回転できないように
固定されている。固定型盤10の略中央部には透孔が形
成され、固定型盤10の外側に設けられているピストン
・シリンダユニット8のロッドは、この透孔を通って後
述するトグル機構4のクロスヘッド4dに接続されてい
る。固定型盤10の移動型盤9に対抗した面にはトグル
機構4のリンクピンが挿通される透孔が適宜形成されて
いる。
【0022】コア側金型6’が取り付けられる可動盤2
は、従来の可動盤と略同様な構造を有し、その4隅に形
成されている透孔に4本のタイバ5、5、…が摺動可能
に挿通されている。また移動型盤9に面した側にはコア
側金型6’を取り付けるための複数個のネジ穴が設けら
れ、反対側にはトグル機構4のリンクピンが挿通される
透孔が形成されていると共に、図には示されていない
が、エジェクタ装置が取り付けられている。
【0023】トグル機構4も従来周知の構造をしてい
る。すなわち図に示されている実施例では、比較的長い
一対の第1リンク4aと、比較的短い一対の第2リンク
4bと、一対の第3リンク4cと、クロスヘッド4dと
から概略構成されている。そして一対の第1リンク4a
の一方の端部は、可動盤2にピン結合され、他方の端部
は第2リンク4bの一方の端部に同様にピン結合されて
いる。第2リンク4bの他方の端部は、固定型盤10
に、そして第3リンク4c端部は第2リンク4bと固定
型盤10とにそれぞれ同様にピン結合されている。した
がって、ピストン・シリンダユニット8のロッドにより
クロスヘッド4dが駆動されると、可動盤2は型閉じ方
向あるいは型開き方向に駆動される。
【0024】本実施例に係わる型締め装置は、上記のよ
うに構成されているので、次のように作用する。すなわ
ち、トグル機構4を格納し可動盤2を開いた状態にし
て、予め設定されている位置と、移動型盤位置検出器1
4で検出される位置とが一致するまで、移動型盤9を、
型厚増方向あるいは減方向に駆動することにより型厚を
自動調節することもできる。勿論、このときの移動型盤
9の型厚増方向あるいは減方向の駆動は、モータ11’
を正転あるいは逆転させて、チエーン11を介してタイ
バナット7、7、…を回転駆動することにより行われ
る。
【0025】自動型厚調整で金型の厚さに調整される
と、複数個のネジ穴を利用して移動型盤9にキャビティ
側金型6を取り付ける。同様に可動盤2にコア側金型
6’を取り付ける。手動操作にて、型締力の設定を行う
場合は、まず型締力零点位置を設定する必要がある。一
般的な、金型6、6’を取り付けた後の型締力零点設定
方法は、トグル機構4が延びきった状態で、モータ1
1’を正方向に駆動して移動型盤9を固定盤10の方へ
駆動し、コア側金型6’がキャビティ側金型6にタッチ
し、モータ11’に過負荷電流が流れ始め、予め設定さ
れた電流値を越えると例えば電流継電器が働きモータ1
1’を停止させ、型締力零点を設定させる。次に可動盤
2を一度開き、移動型盤9を手動で型締力に対応した距
離だけ型厚を減じる方向に送り、その後に型を閉じる。
コア側金型6’とキャビティ側金型6がタッチするのを
目視で確認すると、金型タッチ位置が丁度ONする位置
に調整することによる一連の作業により手動操作による
型締力設定を行う。
【0026】自動型締力調整を行う場合は、トグル機構
4を格納し、可動盤2を開いた状態からピストン・シリ
ンダユニット8に低圧油を供給し、設定した時間だけ型
閉じを行い、コア側金型6’がキャビティ側金型6に接
している状態にする。この状態でモータ11’を起動し
て移動型盤9を型厚増方向にすると共に、コア側金型
6’とキャビティ側金型6が常にタッチするように低圧
油をピストン・シリンダユニット8に供給し、型閉じを
行い、金型タッチ位置になるまで駆動することにより、
型締力の自動設定を行う。なお、ピストン・シリンダユ
ニット8に低圧油を供給し、設定された時間型閉じを行
っているときに、設定された時間前に金型タッチ位置に
なった場合は、一度トグル機構4を格納し、可動盤2を
開いた状態にし、モータ11’を起動して移動型盤9、
トグル機構、可動盤2を共に固定盤10に近づける
向すなわち型厚減方向に駆動して、再度前述の型締力設
定を行う。手動または自動で型締力の調整を終ったら、
型締装置で型閉じ、型締めを実施する。型締め後、金型
6、6’のキャビティに溶融樹脂を射出する。冷却固化
をまって型開きをして成形品を取り出す。以下同様にし
て射出成形する。成形サイクル中に必要に応じて前述し
たようにして型締力を調整する。
【0027】以上のように、本実施例によると、従来の
ようにトグル機構4や可動盤2を移動させることなく、
移動型盤9のみを移動させるだけで、型厚調整も、型締
力零点検出も、さらには型締力の調整もできるので、ギ
ヤードモータ11’の負荷は小さく、またこれらの調整
の高速化が可能となる。しかも、従来の型締装置に比較
してコストアップになることもない。
【0028】本実施例に係わる型締め装置には、図1に
示されているように、自動調整するために移動型盤9に
は移動型盤位置検出器13が、また可動盤2には可動盤
位置検出器14若しくはクロスヘッド4dのクロスヘッ
ド位置検出器15がそれぞれ設けられている。これらの
検出器13と14または15は、移動型盤9、可動盤2
およびクロスヘッド4dの基準値に対する位置例えば固
定型盤10に対する位置が、検出されるようになってい
る。またタイバ5には型締力検出器16が設けられてい
る。この型締力検出器16は、歪計あるいはタイバナッ
ト7の回転数を計数するカウンタで構成され、いずれも
電気信号に変換されて検出されるようになっている。そ
して図には示されていないが、制御装置も設けられてい
る。
【0029】制御装置は、マイクロコンピュータで構成
することができるが、以下主としてワイヤードロジック
回路で実施した例について説明する。始めに制御ブロッ
ク図について説明する。図2には、型厚調整時の制御ブ
ロックが示されている。本実施例によると、制御装置は
演算器17と比較器19とを備えている。そして演算器
17には、移動型盤位置検出器13と、可動盤位置検出
器14で検出された位置信号13b、14bが、それぞ
れの信号変換器13a、14aで電気信号に変換されて
入力されるようになっている。演算器17では、これら
の位置信号13b、14bが減算され、移動型盤9と可
動盤2との間隔が電気信号として、次の比較器19に入
力される。比較器19は、演算器17で減算された移動
型盤9と可動盤2との間隔信号17aと、設定器18で
設定された間隔量の信号18aとを比較し、その結果を
型厚減信号19a、型厚増信号19bあるいは型厚調整
完了信号19cとして出力する。ここでは、可動盤位置
検出器14で検出される例について説明したが、クロス
ヘッド4dのクロスヘッド位置検出器15で行う場合も
ある。
【0030】図3には、型締力調整用の制御ブロックが
示されている。本実施例によると、クロスヘッド位置検
出器15と、比較器20と、設定器21とから構成され
ている。そしてクロスヘッド位置検出器15で検出され
たクロスヘッドの位置すなわち可動型2の位置は、信号
変換器15aで位置信号15bに変換され、比較器20
に入力されるようになっている。一方、金型タッチ位置
を設定する設定器21は、比較器20に接続されてい
る。比較器20は、クロスヘッドの位置信号15bと金
型タッチ位置信号21aとを比較し、これらの信号が一
致したとき金型タッチ位置完了信号20aを出力するよ
うになっている。ここでは、クロスヘッド位置検出器1
5で検出される例について説明したが、可動盤位置検出
器14で行う場合もある。
【0031】型締力補正用の制御装置は、図5に示され
ているように、設定器22、演算器23、24、25、
比較器26、設定器27、28、29、比較器30、3
1、OR回路32、AND回路33、RSフリップフロ
ップすなわち保持回路34等から構成されている。
【0032】クロスヘッド位置検出器15は、信号変換
器15aを介して比較器26に接続されている。型締力
検出器16は、減算用の演算器23および比較器30、
31に接続されている。設定器22は、演算器23、2
5に接続され、演算器23は、乗算演算をする演算器2
4に、演算器24は加算をする演算器25に、そして演
算器25は比較器26にそれぞれ接続されている。また
比較器26は、図5には示されていないが、シーケン
接続されている。なお、演算器24には、重み付け用
の設定器27で設定された信号27aも入力されるよう
になっている。ここでは、クロスヘッド位置検出器15
で説明したが、可動盤位置検出器14で行う場合もあ
る。
【0033】型締力上限設定器28は、比較器31にそ
して型締力下限設定器29は比較器30にそれぞれ接続
されている。これらの比較器31、30はOR回路32
に、OR回路32の出力端子はAND回路33に、そし
てAND回路33の入力端子にはシーケンサ40からの
信号が入力され、出力端子は保持回路34のS端子に接
続され、保持回路34のQ出力端子と、リセット端子R
はシーケンサにそれぞれ接続されている。
【0034】次に、上記実施例の作用について説明す
る。始めに、型締装置を示す図1と、制御ブロックを示
す図2とにより、自動型厚調整法について説明し、次い
で図1と、制御ブロックを示す図3およびフローチャー
トの図4とを参照して型締力調整方法を説明し、最後に
図1と、制御ブロックを示す図5およびフローチャート
の図6によって型締力補正方法を説明する。なお、可動
盤位置検出器14とクロスヘッド位置検出器15は、基
本的には同じ目的で設けられているが、本作用の説明で
は、型厚調整は可動盤位置検出器14で、型締力調整お
よび型締力補正に関してはクロスヘッド位置検出器15
で説明する。なぜなら、クロスヘッド位置は、トグル機
構4により金型タッチ位置の分解能が上がるので、精度
が良くなるからである。
【0035】移動型盤9の位置を移動型盤位置検出器1
3で検出し、可動盤2の位置を可動盤位置検出器14で
検出する。これらの検出信号は信号変換器13a、14
aで位置信号13b、14bに変換されて演算器17に
入力される。演算器17は、これらの値13b、14b
を減算し、移動型盤9と可動盤2との現在の間隔を間隔
信号17aとして、次の比較器19に出力する。比較器
19は、演算器17で減算された移動型盤9と可動盤2
との現在の間隔と、設定器18で設定された設定間隔信
号18aとを比較しする。間隔信号17aが、設定間隔
信号18aより大きいと型厚減信号19aを出力する。
ギヤードモータ11’はこの信号を受けて、移動型盤9
を型厚減方向に駆動する。設定間隔18aより小さいと
きは型厚増信号19bを出力し、移動型盤9は型厚増方
向に駆動される。一致すると、型厚調整完了信号19c
を出力し、型厚調整動作を終わる。
【0036】型締力調整は次のようにして行われる。す
なわち図3に示されている設定器21で金型タッチ位置
を設定する。そしてピストン・シリンダユニット8に圧
油を供給してトグル機構4を開き、金型タッチ位置を越
えない状態に可動型2を型開きする(図4のフローチャ
ートに示されているステップS1、S2)。金型タッチ
位置でないときはピストン・シリンダユニット8に低圧
油を供給してトグル機構4を介して可動型2を金型タッ
チ位置になるまで型閉じをする(ステップS3)。すな
わち、予め設定された型締力に対応した金型タッチ位置
まで移動させる。金型タッチ位置になると(ステップS
5)、比較器20は金型タッチ位置完了信号20aを出
力するので、この信号を受けてピストン・シリンダユニ
ット8への低圧油の供給は停止し、そしてギヤードモー
タ11’が起動する。ギヤードモータ11’によりチエ
ーン11を介してタイバナット7、7、…が駆動され、
移動型盤9は型厚減の方向に駆動される(ステップS
6)。金型6、6’が接触するまで駆動する(ステップ
S7)。接触すると、ギヤードモータ11’を停止し、
型締力調整を終わる。また型閉じ行程中に(ステップS
3)、予め設定された時間までに金型タッチをしない場
合は、型閉じを中断して(ステップS4)、所定時間だ
け低速型開きを行い(ステップS8、9)、移動型盤9
を型厚増の方向に駆動する。所定時間駆動したら(ステ
ップS10、11)ステップS3に戻る。
【0037】次に図1、5および6を参照して型締力補
正方法について説明する。クロスヘッド位置検出器15
で検出されたクロスヘッドの位置すなわち可動型2の位
置は、信号変換器15aで電気信号15bに変換され
て、比較器26に入力されている。一方、型締力検出器
16で検出された型締力信号16aは、演算器23に入
力され、設定器22で設定された金型タッチ信号22a
と減算され、実型締力の偏差信号23aが得られる。そ
してこの偏差信号23aは、演算器24に入力される。
演算器24には、重み付け用の設定器27で設定された
信号27aが入力され、この信号27aと偏差信号23
aとが乗算され、型締力補正量信号24aが得られる。
【0038】型締力補正量信号24aは、演算器25に
入力される。この演算器25には設定器22で設定され
た金型タッチ信号22aすなわち型締力設定値信号22
aも入力され、これらは加算演算されて、型締力再設定
値信号25aとして前述した比較器26に入力される。
比較器26は、型締力再設定値信号25aとクロスヘッ
ド位置検出器15で検出されたクロスヘッド位置信号1
5bとを比較し、一致しているときはライン26Lによ
りシーケンサ40に対して金型タッチ位置完了信号26
aを出力する。
【0039】型締力信号16aは、型締力上限設定器2
8により設定された型締力上限設定値信号28aと、比
較器31により比較される。そして型締力信号16aが
型締力上限設定値信号28aを越えていると、型締力上
限警報信号31aを出力する。また型締力信号16a
は、型締力下限設定器29により設定された型締力下限
設定値29aと比較器30により比較される。そして型
締力信号16aが型締力下限設定値信号29aより小さ
いと、型締力下限警報信号30aを出力する。これらの
型締力上下限警報信号31a、30aは、OR回路32
に、入力される。AND回路33には、シーケンサか
型締めが終わって、すなわち図6のステップS3が終了
してその信号33bがライン33Lで入力される。この
とき型締力上下限警報信号31a、30aが入力されて
いると、AND条件が成立し、保持回路34が型締力補
正信号34aをライン34Lによりシーケンサに出力す
る。
【0040】射出成形機の自動運転開始時に、型締力補
正信号34aが入力されているかどうかを確認する(ス
テップS1)。入力されていない場合は、補正をする必
要がないので、通常の運転すなわち型閉、型締め、射出
ニットIU前進、射出保圧、サックバック、スクリュウ
回転、IU後退、型開き、エジェクト装置EJ前進、E
J後退および中間行程(ステップS1〜ステップS1
4)を経て次のサイクルの戻る。以下同様にして運転を
するが、その都度型締力補正信号34aが入力されてい
るかどうかを確認する(ステップS1)。
【0041】このようにして運転をしているときに、型
締力が設定範囲を越えると、前述したように、型締力上
下限警報信号31a、又は30aが出力される。ステッ
プS3が終了してその信号33bが入力されAND条件
が成立し、保持回路34が型締力補正信号34aをライ
ン34Lによりシーケンサに出力する。そこで型締力の
補正が行われる。すなわちステップS15、16におい
て、予め設定された時間タイバナット7、7、…がギヤ
ードモータ11’により型厚増方向すなわち移動型盤9
が固定型盤10から離れる方向に駆動される。所定時間
経過後、ピストン・シリンダユニット8に低圧油を供給
して低速で金型タッチ位置になるまで型閉じを行う(ス
テップS17、18)。この型閉じは、前述した比較器
26から金型タッチ位置完了信号26aがライン26L
によってシーケンサに入力されるまで行う。なお、低速
低圧で型閉じを行うのは、移動型盤2を精度良く停止さ
せるためで、サイクルを速くするために、金型保護位置
までは通常の型閉じ速度で型閉じし、金型保護位置以降
を前述したように低速低圧で型閉じを行ってもよい。
【0042】金型タッチ位置完了信号26aが入力され
ると、ステップS19においてギヤードモータ11’に
より型厚減方向すなわち移動型盤9が固定型盤の方向に
金型6、6’が接するまで駆動される(ステップS1
9、20)。金型6、6’が接すると、その信号がライ
ン34RLにより、保持回路34のR端子に印加され
る。AND回路33からの入力はなくなり、保持回路3
4はリセットされるので、型締力補正信号34aは出力
されなくなる。したがって、前述した通常の運転に入
る。
【0043】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の型厚調整
に関する発明は、射出成形機の型締め装置は、トグル機
構の一方のリンクは、固定型盤に、そして他方のリンク
は可動盤に、それぞれ結合されていると共に、移動型盤
が固定型盤に対して軸方向に調節自在であるので、予め
設定された金型取付間隔量と、移動型盤と可動盤との間
の型盤間隔量とが一致するまで、前記移動型盤のみを軸
方向に駆動して型厚を調整することができる。このとき
トグル機構が延びきった状態すなわち可動盤が閉じた状
態で自動型厚調整ができるので、金型段取り作業の短縮
化かを図ることができる。請求項2記載の発明による
と、金型取付間隔量と、移動型盤と可動盤との間の型盤
間隔量とを比較し、一致していないときには移動型盤を
型厚増あるいは減方向に駆動する信号を出力し、一致し
たときは型厚調整完了信号を出力するので、これらの信
号に基づいて、移動型盤を駆動する例えばモータを自動
制御することができ、また次の調整例えば型締力調整に
自動的に移行できる。請求項3記載の発明は、トグル機
構の一方のリンクは、固定型盤に、そして他方のリンク
は可動盤に、それぞれ結合されていると共に、移動型盤
が固定型盤に対して軸方向に調節自在である型締装置の
型締力の調整を可動盤が金型タッチ位置を越えない状態
に型開を行ない、それから金型タッチ位置まで型閉じを
行ない、そして移動型盤が金型に接するまで移動型盤を
軸方向に駆動して型締力を調整するので、移動型盤を駆
動する例えばタイバナットの抵抗は小さい。したがっ
て、従来のように、負荷抵抗が大きくなり型締力調整を
中断しなけらばならないような事態は生じない。また型
閉じしているときに、調整が不可能になったきとなど、
従来のように型開き完了まで、可動型を開く必要がない
ので、型締力調整を短時間に行うことができる。請求項
4記載の発明は、金型タッチ位置まで型閉じを行ってい
るときに、一旦型閉じを中断し、予め設定された距離だ
け型開きを行い、その後移動型盤9を設定された距離だ
け固定型盤10から遠ざかる方向に駆動し、そして前記
型閉じを継続するので、型締力設定を中断させることな
く短時間に行うことができる。請求項5記載の発明は、
型締め装置は、トグル機構の一方のリンクは、固定型盤
に、そして他方のリンクは可動盤に、それぞれ結合され
ていると共に、移動型盤が固定型盤に対して軸方向に調
節自在であるので、運転中に検出された型締力と、設定
された型締力とから型締力補正量を求めておき、運転中
に検出された型締力と、設定された型締力との比較値が
上・下限の許容値を越えていると、前記型締力補正量に
基づいて型締力調整を再度実施してから、次の運転サイ
クルに移行することができ、移動型盤を駆動する例えば
タイバナットの抵抗は小さい。したがって、従来のよう
に、負荷抵抗が大きくなり型締力調整が中断するような
ことはない。また型閉じしているときに、調整が不可能
になったきとなど、従来のように型開き完了まで、可動
型を開く必要がないので、型締力補正量を求めておくだ
けで、型締力の補正を短時間に行うことができる。
【0044】本発明の射出成形機の型締め装置は、トグ
ル機構の一方のリンクは、固定型盤に、そして他方のリ
ンクは可動盤に、それぞれ結合されていると共に、移動
型盤が固定型盤に対して軸方向に調節自在であるので、
射出成形に不可欠な型厚調整、型締力零点検出、型締力
調整等が移動型盤のみの移動で済む。したがって、本発
明によると、移動型盤を駆動する負荷、例えばモータの
負荷のない状態で型厚調整、型締力零点の検出、型締力
の調整等ができるという本発明特有の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる型締装置の1実施例を模式的に
示す正面図である。
【図2】本実施例に係わる型締装置の自動型厚調整法を
示すブロック図である。
【図3】本実施例に係わる型締装置の自動型締力調整法
を示すブロック図である。
【図4】本実施例に係わる型締装置の自動型締力調整法
の流れを示すフローチャート図である。
【図5】本実施例に係わる型締装置の自動型締力補正法
を示すブロック図である。
【図6】本実施例に係わる型締装置の自動型締力補正法
および射出成形法の流れを示すフローチャート図であ
る。
【図7】従来の型締装置を示す正面図である。
【符号の説明】
2 可動盤 4 トグル機構 5 タイバ 6 キャビティ側金型 6’ コア側金型 7 タイバナット 9 可動型盤 10 固定型盤 13 移動型盤位置検出器 14 可動型盤位置検出器 15 クロスヘッド位置検出器 16 型締力検出器

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベット12に対して移動可能に設けられて
    いる移動型盤9と、ベット12に対して固定的に設けら
    れている固定型盤10と、これらの型盤9、10の間に
    型閉じ方向あるいは型開き方向に移動できるように配置
    されている可動盤2と、前記移動型盤9と固定型盤10
    との間に設けられているタイバ5、5、…と、前記可動
    盤2を駆動するトグル機構4とからなり、前記トグル機
    構4の一方のリンクは、前記固定型盤10に、そして他
    方のリンクは前記可動盤2に、それぞれ結合されている
    と共に、前記移動型盤9が、前記固定型盤10に対して
    軸方向に調節自在である型締装置において、 予め設定された金型取付間隔量と、移動型盤9と可動盤
    2との間の型盤間隔量とが一致するまで、前記可動盤2
    あるいは前記移動型盤9もしくは両盤2、9を共に軸方
    向に駆動して型厚を調整することを特徴とする射出成形
    機の型締装置の操作方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、金型取付
    間隔量と、移動型盤9と可動盤2との間の型盤間隔量と
    を比較し、一致していないときには前記可動盤2あるい
    は前記移動型盤9もしくは両盤2、9を共に型厚増ある
    いは減方向にそれぞれ駆動する信号を出力し、一致した
    ときは型厚調整完了信号を出力する射出成形機の型締装
    置の操作方法。
  3. 【請求項3】ベット12に対して移動可能に設けられて
    いる移動型盤9と、ベット12に対して固定的に設けら
    れている固定型盤10と、これらの型盤9、10の間に
    型閉じ方向あるいは型開き方向に移動できるように配置
    されている可動盤2と、前記移動型盤9と固定型盤10
    との間に設けられているタイバ5、5、…と、前記可動
    盤2を駆動するトグル機構4とからなり、前記トグル機
    構4の一方のリンクは、前記固定型盤10に、そして他
    方のリンクは前記可動盤2に、それぞれ結合されている
    と共に、前記移動型盤9が、前記固定型盤10に対して
    軸方向に調節自在である型締装置において、 可動盤2を型締力設定工程の初期位置に設定した後、予
    め設定された型締力に対応した金型タッチ位置まで移動
    させ、そして前記移動型盤9がキャビティ側金型6に接
    するまで、またはコア側金型6’が可動盤2に接するま
    で、あるいはキャビティ側金型6がコア側金型6’に接
    触するまで、前記移動型盤9を軸方向に駆動して型締力
    を設定することを特徴とする射出成形機の型締装置の操
    作方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の方法において、可動盤2
    を型締力に対応した位置まで型閉する際に、予め設定し
    た時間内に前記位置に達しない場合、一旦型閉を中断
    し、予め設定した時間あるいは距離だけ前記可動盤2を
    型開きし、その後移動型盤9を設定された時間あるいは
    距離だけ固定型盤10から遠ざかる方向に駆動し、そし
    て前記型閉じを継続する射出成形機の型締装置の操作方
    法。
  5. 【請求項5】ベット12に対して移動可能に設けられて
    いる移動型盤9と、ベット12に対して固定的に設けら
    れている固定型盤10と、これらの型盤9、10の間に
    型閉じ方向あるいは型開き方向に移動できるように配置
    されている可動盤2と、前記移動型盤9と固定型盤10
    との間に設けられているタイバ5、5、…と、前記可動
    盤2を駆動するトグル機構4とからなり、前記トグル機
    構4の一方のリンクは、前記固定型盤10に、そして他
    方のリンクは前記可動盤2に、それぞれ結合されている
    と共に、前記移動型盤9が前記固定型盤10に対して軸
    方向に調節自在である型締装置において、 運転中に検出された型締力と、予め設定された型締力設
    定値とから型締力補正量を求めるとともに、運転中に検
    出された型締力と、予め設定された型締力設定値との比
    較値が、予め設定された上・下限の許容値から逸脱した
    場合、次の成形サイクルにて前記型締力補正量に基づい
    て請求項4記載の型締力設定を再度実施してから、運転
    サイクルに移行することを特徴とする射出成形機の型締
    装置の操作方法。
  6. 【請求項6】 ベット12に対して移動可能に設けられ
    ている移動型盤9と、ベット12に対して固定的に設け
    られている固定型盤10と、これらの型盤9、10の間
    に型閉じ方向あるいは型開き方向に移動できるように配
    置されている可動盤2と、前記移動型盤9と固定型盤1
    0との間に設けられているタイバ5、5、…と、前記可
    動盤2を駆動するトグル機構4とからなり、 前記トグル機構4の一方のリンクは、前記固定型盤10
    に、そして他方のリンクは前記可動盤2に、それぞれ結
    合されていると共に、 前記移動型盤9が、前記固定型盤10に対して軸方向に
    調節自在であることを特徴とする射出成形機の型締装
    置。
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