JP3155259U - 食品加工用液体の異物除去装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】仕込み水や洗浄水等のように特に粘度の低い食品加工用液体から、効率よく確実に鉄等を除去できるようにするとともに、装置全体を小型軽量にする食品加工用液体の異物除去装置を提供する。【解決手段】食品加工用液体を食品加工部に供給する供給管に接続される入口管部材21と、入口管部材21を着脱可能に接続するケーシング本体31を備える。入口管部材21とケーシング本体31との間に、通過する食品加工用液体をろ過するメッシュフィルタ51が保持され、ケーシング本体31のメッシュフィルタ51より下流側に、エルボ部34を介して、吸着室36が形成される。吸着室36には、磁性体を吸着するマグネットバー62が収容保持され、吸着室36の下部には、下流側ほど径が小さくなる絞り部35aが形成され、絞り部35aの先に出口35bが形成される。【選択図】図2
Description
この考案は、パン、うどん、牛乳、醤油などの食品を製造するための仕込み水や、野菜、米などの食品を洗浄するための洗浄水のような食品加工用液体から異物を除去するための食品加工用液体の異物除去装置に関する。
前記例のような仕込み水や洗浄水などは、供給管により、たとえばミキサやタンクなどの食品加工部に供給されて使用される。
ところが、供給管は、一般に鋳鉄管からなり、経年変化によって酸化し、管の内面が剥がれ落ちる。
しかし、食品加工用液体を供給する場合におけるこのような問題点を解決しようとする技術はなかった。
一方、食品製造ラインにおける乳製品などの高粘度材料から鉄等の金属を除去しようとする器具として、下記特許文献1に開示されている管式マグネットセパレータが提案されている。
この管式マグネットセパレータは、流入口と流出口を両端に有するL字状をなすボディケースを備え、該ボディケースの直角部分に、流出口に向けてマグネットバーを抜き差し自在に保持したものである。
高粘度材料は、流入口からボディケース内に入り、マグネットバーの磁力の作用を受けて流出口から出る。すなわち、管式マグネットセパレータは、マグネットバーの磁力によって、高粘度材料に含まれる鉄等の金属が吸着されるというものである。
特許文献1に開示された管式マグネットセパレータを前記例のような仕込み水や洗浄水のような粘度の低い食品加工用液体に使用したとしても、管の劣化によってできる鉄の破片等は様々な大きさを有する上に、その発生量は一定ではなく、食品加工用液体の流速は速いため、吸着効率はよくない。たとえば、大きな鉄の破片が先に吸着されると、後から流れてくる微細な鉄の破片などの吸着が妨害されるおそれがある。また、既に吸着された微細な鉄の破片の堆積物に大きな鉄の破片が衝突して、吸着されている鉄の破片を吹き飛ばしてしまうことも考えられる。
また、前記ボディケースはL字状をなしているので、流入口と流出口の向きが90度異なる。このため、既存の食品加工用液体の供給管に接続するには、ヘルールエルボなど他の部材を接続する必要があり、このような別の部材を必要とする分、装置が大型化するという難点もある。
そこで、この考案は、特に粘度の低い食品加工用液体から、効率よく確実に鉄等を除去できるようにするとともに、装置全体を小型軽量にすることを主たる目的とする。
そのための手段は、食品加工用液体を食品加工部に供給する供給管に接続される入口管部材と、該入口管部材を着脱可能に接続するケーシング本体を備え、前記入口管部材とケーシング本体との間に、通過する食品加工用液体をろ過するフィルタが保持され、前記ケーシング本体における前記フィルタより下流側に、磁性体を吸着するマグネットバーを収容保持する吸着室が形成され、前記フィルタよりも下流側と前記吸着室との間に、フィルタを通過した食品加工用液体を吸着室内のマグネットバーの側面に向けて流す湾曲路が形成され、前記吸着室の下部には、下流側ほど径が小さくなる絞り部が形成され、該絞り部の先に食品加工用液体の出口が形成された食品加工用液体の異物除去装置である。
供給管から前記入口管部材に入った食品加工用液体は、フィルタによってろ過され、比較的大きなゴミが除去される。ゴミは、フィルタに溜まる。フィルタを通過した食品加工用液体は、前記ケーシング本体内の前記湾曲路を通って、前記吸着室に流れ込み、前記マグネットバーの側面に当たる。吸着室に流れ込んだ食品加工用液体は、マグネットバーと接触した後、下流側の出口から出るが、この前に、絞り部によって円滑な流出が拒まれ、吸着室内で流動しながら停留し、十分にマグネットバーと接触してから出る。
前記食品加工用液体の異物除去装置は、前記入口管部材の長手方向と吸着室の長手方向が平行に形成されたものであってもよい。このとき、入口管部材に入る方向と出口から出る方向を同一とすることも、180度反対にすることもできる。既存の供給管に対して、別の部材を用いずとも容易に接続可能である。
前記食品加工用液体の異物除去装置は、前記吸着室の内径が、前記湾曲路の内径よりも大きく形成されたものであってもよい。湾曲路から吸着室内に入る食品加工用液体は、吸着室に入ってから十分に流動する。
前記食品加工用液体の異物除去装置は、前記マグネットバーが、前記吸着室の中心を通る位置に収容保持されるとともに、前記湾曲路が、前記吸着室の中心に向けて接続されたものであってもよい。湾曲路から吸着室に流入した食品加工用液体は、マグネットバーによって左右に分かれて流れ込み、吸着室内を満遍なく流動する。
前記食品加工用液体の異物除去装置は、前記湾曲路の先端が、前記マグネットバーの長手方向の中間部に臨む位置に開口されたものであってもよい。吸着室内で流動する食品加工用液体が前記絞り部の作用によりマグネットバーの全体に均等に接触する。
前記食品加工用液体の異物除去装置は、前記フィルタが、周縁の周縁部と、該周縁部の内側で下流側に凹む凹部を有するものであってもよい。フィルタでろ過され取り除かれるゴミは、フィルタの凹部に溜まる。
前記食品加工用液体の異物除去装置は、前記入口管部材とケーシング本体との接続状態が、クランプバンドで固定されるとともに、前記出口に、接続のためのねじ部が形成されたものであってもよい。フィルタの清掃に際しては、前記クランプバンドを外すとともに、ケーシング本体を、前記ねじ部が緩む方向に回転すると、ケーシング本体のフィルタを保持した部分が露出する。
前記食品加工用液体の異物除去装置は、前記入口管部材の長手方向と吸着室の長手方向が平行で、かつ前記入口管部材から入る方向と前記出口から出る方向を同一に向けて形成され、前記入口管部材とケーシング本体との接続状態が、第1クランプバンドで固定されるとともに、前記ケーシング本体の吸着室の上端の開口部に、前記マグネットバーを備えた蓋部材が着脱自在に被着され、該蓋部材の被着状態が第2クランプバンドで固定され、前記第1クランプバンドと第2クランプバンドの高さが略同じ高さに設定されたものであってもよい。前記「略同じ高さ」とは、同一の高さを含む意味である。第1クランプバンドと第2クランプバンドの着脱が、一連の操作で簡易迅速に行える。
この考案によれば、フィルタでゴミを取り除いた後でマグネットバーによる吸着を行うので、食品加工用液体から、効率よく確実に鉄等を除去できる。また、ケーシング本体には湾曲路が形成されているので、既存の供給路への接続に際しては他の部材を必要としないので、装置全体を小型軽量にすることができる。
前記入口管部材の長手方向と吸着室の長手方向が平行であると、既存の供給管に対して、別の部材を用いずに接続することが容易である。
前記吸着室の内径が、前記湾曲路の内径よりも大きく形成されると、湾曲路から吸着室内に入る食品加工用液体は、吸着室に入ってから十分に流動するので、吸着能力が高い。
前記マグネットバーが、前記吸着室の中心を通る位置に収容保持されるとともに、前記湾曲路が、前記吸着室の中心に向けて接続されると、食品加工用液体はマグネットバーによって左右に分かれて流れ込んで吸着室内を満遍なく流動する。この結果、マグネットバーによる吸着能力を高めることができる。
前記湾曲路の先端が、前記マグネットバーの長さ方向の中間部に臨む位置に開口されると、食品加工用液体が前記絞り部の作用によりマグネットバーの全体に均等に接触する。この結果、マグネットバーの全体を有効に利用することができ、効率の良い吸着が可能である。
前記フィルタが、周縁の鍔部と、該鍔部の内側で下流側に凹む凹部を有すると、ろ過されて取り除かれるゴミはフィルタの凹部に溜まるので、清掃に際してフィルタを外すときに不測にゴミを落としてしまうことを阻止できる。このため、ケーシング本体内へのゴミの進入を阻止できる。また、ゴミの発生量、種類を調査分析して、メンテナンス等に資することもできる。
前記入口管部材とケーシング本体との接続状態が、クランプバンドで固定されるとともに、前記出口に、接続のためのねじ部が形成されると、容易にフィルタ部分を開放でき、掃除が簡単である。
前記入口管部材が吸着室の上端側に形成され、この入口管部材とケーシング本体の間のフィルタの着脱と、ケーシング本体に対するマグネットバーの着脱を行うための各クランプバンドが、略同じ高さであるので、各クランプバンドの着脱操作は、一連の作業として簡易迅速に行え、清掃時の作業性が良好である。また、外観上もシンプルにまとまった美しさを有する。
この考案を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
図1は、食品加工用液体の異物除去装置11(以下、「異物除去装置」という。)の正面図、図2はその縦断面図である。これらの図に示す異物除去装置11は、食品加工用液体を食品加工部(図示せず)に供給する供給管(図示せず)に接続されて使用される。異物除去装置11の使用により、食品加工用液体は、ろ過されて一定大以上のゴミが除去され、その後、鉄等の特定異物が除去される。
図1は、食品加工用液体の異物除去装置11(以下、「異物除去装置」という。)の正面図、図2はその縦断面図である。これらの図に示す異物除去装置11は、食品加工用液体を食品加工部(図示せず)に供給する供給管(図示せず)に接続されて使用される。異物除去装置11の使用により、食品加工用液体は、ろ過されて一定大以上のゴミが除去され、その後、鉄等の特定異物が除去される。
前記食品加工用液体には、パン、うどん、牛乳、醤油などの食品を製造するための仕込み水や、酢や醤油などの仕込み液、野菜、米などの食品を洗浄するための洗浄水等がある。また、食品加工用液体には、常温の液体のほか、低温の液体も高温の液体もあり、高温の液体の場合には、加工の一例として殺菌もできる。
この異物除去装置11は、前記供給管に接続される入口管部材21と、この入口管部材21を着脱可能に接続するケーシング本体31とを備える。入口管部材21とケーシング本体31はステンレス製である。
入口管部材21は、断面円形の直線状をなし、既存の前記供給管に接続する入口22を上端に有し、下端には接続口23を有する。前記入口21部分は、接続のための雄ねじ24を外周面に有し、前記接続口23部分には、外周に張り出す鍔部25を有する。鍔部25は、接続側である下面25aが平面で、反対側の上面25bが傾斜面である周知の構造である。また、前記接続側である下面25aには、平面視円形をなす凹溝25cが形成されている。以下に説明する「鍔部」も同様の構造である。図中、26は、入口管部材21を回転するための治具を係止する2個一組の平坦面である。
前記ケーシング本体31は、前記入口管部材21を接続する入口側接続口32を有し、該入口側接続口32に、外周に張り出す鍔部33が形成されている。この鍔部33は、上面33aが平面で、下面33bが傾斜面で構成される。また、上面33aにおける前記入口管部材21の鍔部25の凹溝25cに対応する部位には、凹溝33cが形成されている。
前記入口管部材21の鍔部25とケーシング本体31の入口側接続口32の鍔部33との間には、パッキン41が介装されて接続され、この接続状態が第1クランプバンド42で固定される。第1クランプバンド42には周知のものを使用できる。
また、図2、図3に示したように、パッキン41の内周側には、メッシュフィルタ51が備えられる。メッシュフィルタ51は金属メッシュからなるメッシュ体52の外周縁に円形の金属板53が固定されて、周縁部51aが形成される。メッシュ体52のうち周縁部51aの内側は、下、すなわち下流側に凹むように成形されて、凹部51bが設けられる。食品加工用液体が水である場合には、メッシュ体52には、たとえば100メッシュほどの細かな目を有するものが用いられる。
なお、図4に示したように、前記凹部51bを有しないメッシュフィルタ51を用いることもできる。
前記入口側接続口32より下には、正面視L字型をなすエルボ部34が形成される。エルボ部34の内径d1は、前記入口管部材21の内径d2と同一である。
エルボ部34の下端は、円筒状をなす吸着室形成部35に直交する方向から接続する。このため、前記入口管部材21の長手方向と吸着室形成部35の長手方向は平行で、入口22から入る方向と吸着室形成部35の下端に向けての方向が同一になる。吸着室形成部35の内径d3は、エルボ部34の内径d1よりも大きく形成され、吸着室形成部35によって形成される吸着室36の中心に向けて接続されている(図6参照)。
吸着室形成部35は、図5に示したように、上端に開口部37を有し、この開口部37には蓋部材61が被着される。蓋部材61の下面には、丸棒状のマグネットバー62が前記吸着室36内に収容保持されるように設けられ、蓋部材61の上面には、丸棒状のハンドル63が備えられる。マグネットバー62の取り付け位置は、吸着室36の中心を通るようにすべく、蓋部材61の下面の中央に設定される。マグネットバー62は、複数個の短寸のマグネット(図示せず)を、鉄板(図示せず)を挟んで同極同士が対向するように内蔵したもので、周知の構造である。マグネットバー62には、10000G位の表面最大磁束密度を有する強力なものを使用する。また、外周面に着脱自在のカバー(図示せず)を有する2重構造のマグネットバーを用いてもよい。さらに、例えば120℃位まで耐えられるマグネットバーを用いれば、殺菌目的にも使用できる。
なお、図2に示したように、前記マグネットバー62の長手方向の中間部に臨む位置に、前記エルボ部34の先端が開口されている。
前記吸着室形成部35の上端と蓋部材61には、鍔部38,64が形成される。すなわち、吸着室形成部35の鍔部38は、上面38aが平面で下面38bが傾斜面、蓋部材61の鍔部64は上面64aが傾斜面で下面64bが平面である。そして、各鍔部38,64の平面には、平面視円形の凹溝38c,64cが形成されている。
これら鍔部38,64の間にはパッキン65が介装され、第2クランプバンド66によって蓋部材61の被着状態が固定される。この第2クランプバンド66の高さは、前記第1クランプバンド42の高さと略同じに設定されている。
吸着室形成部35の下端部には、下方ほど小径になる絞り部35aが形成されている。前記マグネットバー62は、この絞り部35aの途中までの長さに設定される。
前記絞り部35aの下方には、出口35bが一体に形成されている。この出口35bの内径d4は、入口管部材21の内径d2と同一に設定されるとよい。また、出口35b部分の外周面には、接続のための雄ねじ39が形成されており、既存の供給管(図示せず。以下同様。)の中間に接続できる。
以上のように構成された異物除去装置11は、たとえば小麦粉等を混捏するミキサ等の仕込み水の供給管や、野菜、米等の洗浄装置等の洗浄水の供給管に、前記入口管部材21の入口22を接続する一方、出口35bは、供給管の後続部分に接続して使用する。異物除去装置11の使用目的によっては、直に適宜のホース(図示せず)を接続して使用することもできる。使用時の異物除去装置11の姿勢は、図示例のように立てた姿勢だけではなく、寝かせた姿勢でも使用できる。
供給管への接続は、入口管部材21の長手方向と吸着室36の長手方向が平行であるので、別の部材を用いずとも容易に接続可能である。また、装置全体が小型であるので、既存の供給管に対しての接続が簡単にできる。しかも、小型ゆえに、供給管の末端により近い位置に接続することができる。この結果、異物除去装置11の後に後続の供給管を接続する場合でも、その長さを短くすることができ、後続の供給管が鋳鉄管の場合には、ゴミの混入を極力抑え、ステンレス管の場合には、コストを抑えることができる。さらに、簡素な構成ゆえに軽量であるので、設置が容易である。加えて、前記入口管部材21が吸着室36の上端側に形成され、この入口管部材21とケーシング本体31の間のメッシュフィルタ51の着脱と、ケーシング本体31に対するマグネットバー62の着脱を行うための各クランプバンド42,66が略同じ高さであるので、外観上もシンプルにまとまった美しさを有する。
この異物除去装置11では次のような作用をし、効果をもたらす。
供給管に流れる食品加工用液体は、前記入口管部材21に入ると、まず、メッシュフィルタ51によってろ過される。このろ過によって、比較的大きなゴミが除去される。このとき、メッシュフィルタ51が凹部51bを有するので、ゴミは凹部51bに収まる。この結果、ゴミがある程度溜まってもゴミが周縁部51aよりも嵩高い、山盛り状態にならないようにすることができる。
供給管に流れる食品加工用液体は、前記入口管部材21に入ると、まず、メッシュフィルタ51によってろ過される。このろ過によって、比較的大きなゴミが除去される。このとき、メッシュフィルタ51が凹部51bを有するので、ゴミは凹部51bに収まる。この結果、ゴミがある程度溜まってもゴミが周縁部51aよりも嵩高い、山盛り状態にならないようにすることができる。
メッシュフィルタ51を通過した食品加工用液体は、前記ケーシング本体31内の前記エルボ部34を通って、前記吸着室36に流れ込む。このとき、食品加工用液体は、エルボ部34と吸着室形成部35の内径d1,d2の違いから流速に変化がつき、満遍なく流れ込もうとする。また、図6に示したように、食品加工用液体は吸着室36内のマグネットバー62によって左右に分かれて流れ込み、方向性が限定されない状態で吸着室36内を満遍なく流動する。しかも、吸着室形成部35の下端部には前記絞り部35aが形成されているので、吸着室36に流れ込んだ食品加工用液体はすぐに流れるのではなく、一端逆流するように流れて、流動しながら滞留する。
この流動時に、食品加工用液体は、前記マグネットバー62の表面に接触し、食品加工用液体に鉄の破片等の磁性体が混じっていれば、磁性体はマグネットバー62に吸着される。食品加工用液体は、前記流動しながらの滞留によって、より十分にマグネットバーと接触するので、磁性体の除去が効率よく行える。つまり、メッシュフィルタ51によって予め大きなゴミを取り除いていることからも、吸着能力が高い。一度吸着した鉄の破片等を下流側に流してしまうおそれもない。
この効果は、前記エルボ部34の先端が、前記マグネットバー62の長手方向の中間部に臨む位置に開口されていることよって、マグネットバー62の全体を有効に利用することができることによっても強化される。
この異物除去装置11では、一定期間使用した後、メッシュフィルタ61とマグネットバー62から、捕捉した異物を取り除く清掃を行う。この清掃は、第1、第2のクランプバンド42,66を外すことで簡単に行える。各クランプバンド42,66は略同じ高さであるので、各クランプバンド42,66の着脱操作が一連の作業として簡易迅速に行える。
メッシュフィルタ51の清掃は、第1クランプバンド42を外した後、ケーシング本体31を回転が許容される方向に少し回転させると、図7に示したように、ケーシング本体31の入口側接続口32部分が露出する。この状態から、パッキン41とメッシュフィルタ51を取り出し、それぞれきれいにする。
メッシュフィルタ51の取り出しに際しては、メッシュフィルタ51が凹部51bを有するので、ゴミはメッシュフィルタ51の凹部51bに溜まる。このため、メッシュフィルタ51を外すときに不測にゴミを落としてしまうことを阻止できる。特に、ケーシング本体31内へのゴミの侵入を防いで、メンテナンスの容易化を図れる。また、ゴミの発生量、種類等を調査分析すれば、たとえば供給管の老朽化の状態等の予測が可能で、メンテナンス等に資することもできる。
マグネットバー62の清掃は、第2クランプバンド66を外して、マグネットバー62を吸着室36から引き抜いて、マグネットバー62の表面に吸着した磁性体を、粘着テープ等を用いて除去すればよい。
このように清掃をすれば、何度も繰り返し使用できる。
以下、他の形態について説明する。この説明において、先の構成と同一又は同等の部位については、同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
図8は、入口22と出口35bのねじ部を雌ねじ27,40で構成した例を示す。このように、入口22と出口35bには、使用箇所に応じて、適宜の構造を使用できる。両者のねじ部の一方が雄ねじで、他方が雌ねじであるもよい。
図9は、前記のように入口管部材21に入る方向と出口35bから出る方向を同一にするのではく、180度反対にした例である。すなわち、下から入った食品加工用液体が下へ出る構成である。一度、逆U字状になるように配管する必要がある場合には、異物除去装置の設置だけでその要求と異物除去の要求の両立を図ることができる。
この考案の構成と、前記一形態の構成との対応において、
この考案のフィルタは、前記メッシュフィルタに対応し、
以下同様に、
湾曲路は、エルボ部に対応し、
クランプバンドは、第2クランプバンドに対応し、
出口側のねじ部は、雄ねじ39、雌ねじ40に対応するも、
この考案は、前記一形態の構成のみに限定されるものではなく、その他の形態を採用することもできる。
この考案のフィルタは、前記メッシュフィルタに対応し、
以下同様に、
湾曲路は、エルボ部に対応し、
クランプバンドは、第2クランプバンドに対応し、
出口側のねじ部は、雄ねじ39、雌ねじ40に対応するも、
この考案は、前記一形態の構成のみに限定されるものではなく、その他の形態を採用することもできる。
たとえば、エルボ部の角度は、たとえば45度等、前記90度以外の角度であるもよい。
また、フィルタには、メッシュフィルタ以外のものを用いることもできる。
さらに、第1クランプバンドの高さと第2クランプバンドの高さをあえて違えることもできる。この場合には、フィルタを備える部分の横方向への張り出しを抑えられる。
11…食品加工用液体の異物除去装置
21…入口管部材
31…ケーシング本体
34…エルボ部
35a…絞り部
35b…出口
36…吸着室
37…開口部
39…雄ねじ
40…雌ねじ
42…第1クランプバンド
51…メッシュフィルタ
51a…周縁部
51b…凹部
61…蓋部材
62…マグネットバー
66…第2クランプバンド
21…入口管部材
31…ケーシング本体
34…エルボ部
35a…絞り部
35b…出口
36…吸着室
37…開口部
39…雄ねじ
40…雌ねじ
42…第1クランプバンド
51…メッシュフィルタ
51a…周縁部
51b…凹部
61…蓋部材
62…マグネットバー
66…第2クランプバンド
Claims (8)
- 食品加工用液体を食品加工部に供給する供給管に接続される入口管部材と、該入口管部材を着脱可能に接続するケーシング本体を備え、
前記入口管部材とケーシング本体との間に、通過する食品加工用液体をろ過するフィルタが保持され、
前記ケーシング本体における前記フィルタより下流側に、磁性体を吸着するマグネットバーを収容保持する吸着室が形成され、
前記フィルタよりも下流側と前記吸着室との間に、フィルタを通過した食品加工用液体を吸着室内のマグネットバーの側面に向けて流す湾曲路が形成され、
前記吸着室の下部には、下流側ほど径が小さくなる絞り部が形成され、
該絞り部の先に食品加工用液体の出口が形成された
食品加工用液体の異物除去装置。 - 前記入口管部材の長手方向と吸着室の長手方向が平行に形成された
請求項1に記載の食品加工用液体の異物除去装置。 - 前記吸着室の内径が、前記湾曲路の内径よりも大きく形成された
請求項1または請求項2に記載の食品加工用液体の異物除去装置。 - 前記マグネットバーが、前記吸着室の中心を通る位置に収容保持されるとともに、
前記湾曲路が、前記吸着室の中心に向けて接続された
請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載の食品加工用液体の異物除去装置。 - 前記湾曲路の先端が、前記マグネットバーの長手方向の中間部に臨む位置に開口された
請求項1から請求項4のうちのいずれか一項に記載の食品加工用液体の異物除去装置。 - 前記フィルタが、周縁の周縁部と、該周縁部の内側で下流側に凹む凹部を有する
請求項1から請求項5のうちのいずれか一項に記載の食品加工用液体の異物除去装置。 - 前記入口管部材とケーシング本体との接続状態が、クランプバンドで固定されるとともに、
前記出口に、接続のためのねじ部が形成された
請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の食品加工用液体の異物除去装置。 - 前記入口管部材の長手方向と吸着室の長手方向が平行で、かつ前記入口管部材から入る方向と前記出口から出る方向を同一に向けて形成され、
前記入口管部材とケーシング本体との接続状態が、第1クランプバンドで固定されるとともに、
前記ケーシング本体の吸着室の上端の開口部に、前記マグネットバーを備えた蓋部材が着脱自在に被着され、
該蓋部材の被着状態が第2クランプバンドで固定され、
前記第1クランプバンドと第2クランプバンドの高さが略同じ高さに設定された
請求項1、3、4、5、または6に記載の食品加工用液体の異物除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009005907U JP3155259U (ja) | 2009-08-20 | 2009-08-20 | 食品加工用液体の異物除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009005907U JP3155259U (ja) | 2009-08-20 | 2009-08-20 | 食品加工用液体の異物除去装置 |
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Family Applications (1)
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JP2009005907U Expired - Fee Related JP3155259U (ja) | 2009-08-20 | 2009-08-20 | 食品加工用液体の異物除去装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102784717A (zh) * | 2012-08-28 | 2012-11-21 | 镇江市铸造阀门厂有限公司 | 一种过滤装置 |
CN105772217A (zh) * | 2016-04-22 | 2016-07-20 | 安徽捷迅光电技术有限公司 | 一种出料口加强磁棒 |
-
2009
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CN102784717B (zh) * | 2012-08-28 | 2014-12-03 | 江苏亿阀集团有限公司 | 一种过滤装置 |
CN105772217A (zh) * | 2016-04-22 | 2016-07-20 | 安徽捷迅光电技术有限公司 | 一种出料口加强磁棒 |
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