JP3154826U - 荷崩れ防止台車 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダンボール等の梱包された荷物を多数積載して運ぶ時に荷物の荷崩れが起こり難く、かつ不使用時に多数を狭いエリアで保管することができる簡単な構成の荷崩れ防止台車を提供する。【解決手段】複数の荷物を載せる板部と、板部110の下面に取り付けられた少なくとも3つのローラ120とを有し、複数の荷物を積載した状態で運搬者が荷物の一部を直接押して荷物を搬送する荷崩れ防止台車であって、板部の台車の進行方向後側の縁部の少なくとも一部において、積載された荷物のうち板部上面に直接載せた荷物の台車の進行方向後側への落下を防止する積荷落下防止用突起部115が備わっており、かつ台車を水平面に置いた状態で台車の進行方向後側から前側に向かうに従って板部上面が水平面から徐々に高くなっている。【選択図】図3

Description

本考案は、積載された荷物を直接押す際に荷崩れを効果的に防止し、かつ不使用時に狭いスペースで保管可能な荷崩れ防止台車に関する。
従来から荷崩れを防止する手押しの台車は知られている(例えば、特許文献1乃至特許文献4参照)。ここで、特許文献1に記載されている台車は、同文献の図1に示すように、台車の後側にハンドルとレバーユニット(操作レバー)が取り付けられ、台車の左右に荷崩れ防止バーが備わっており、運搬時には荷物が落下しないようにバーが上昇し、荷物の積載時は荷台の上面から引っ込んだ位置に格納される構成を有している。
また、特許文献2に記載の台車は、同文献の図1に示すように、台車にスタンドバーが取り付けられ、台車とキャスタの間には3本で1組となるダンパー群を前後に2組設けることにより走行時の衝撃が吸収される構成を有している。
また、特許文献3に記載の台車は、同文献の図1に示すように、積載された台車を運搬したり、ハンドルと台車が外れることで運搬した箱をそのまま陳列して販売したり、台車を簡単に持ち運べる構成を有している。
また、特許文献4に記載の台車は、同文献の図1に示すように、台車の四隅に支柱があることによって荷物を安定して搬送できるようになっている。また、支柱を立てたり折畳んだりできることで、台車の面積が広げられるようになり大きな荷物もキャスタで搬送できるようになっている。
特開2002−2493号公報(図1) 特開2006−103516号公報(図1) 特開2002−178931号公報(図1) 特開2006−44476号公報(図1、図3)
上述した何れの特許文献に記載された台車も、全て台車を押すための高さの高い取っ手が台車の後側に付いているので、狭い空間内で台車を重ねて保管することができない。特に特許文献1に記載された台車は、荷崩れ防止用のバーが付いているので、構造上複雑であるばかりではなく複数の台車を重ね難い。また、特許文献4に記載された台車は、四隅の支柱を折畳めた状態で積み重ねることもできるが、折畳む際に4本全ての支柱を畳まなくてはならないので保管時の作業性が悪い。
また、上述の各特許文献に記載された台車の荷台は、台車を水平面においた場合に荷台も水平になるような構成を有している。このような台車の荷台の上に例えば荷物や工業製品を収容したダンボールを多数マトリックス状に並べて、かつその上に同様に積載していくような積み方をして、積載した状態で台車を押すと、台車を急に減速させたり停止させたりした場合にダンボールの接触面同士の摩擦力が荷物に働く慣性重量を抑えることができず、荷物が前方に荷崩れしてしまう虞がある。そして、荷物やダンボール内の工業製品の破損を招いてしまう。そのため、台車を押す者はゆっくりと慎重に台車を押し、なおかつ台車を停止させる時は徐々に減速させて停止させる必要がある。即ち、台車を押す者が荷物運搬中にかなり神経を使わなければならず、荷物搬送作業中の疲労やストレス蓄積の原因となっている。
図16は従来の台車に荷物を搭載した状態を示している。このような状態で台車を押すと、前述したように、急停止した場合等にダンボールの接触面同士の摩擦力が荷物に働く慣性重量を抑えることができなくなって、荷物が前方に荷崩れしてしまう虞がある。図17は、このような要因に起因する荷崩れの状態を示している。
特に台車を多数用意して荷物を瞬時に積み上げて、なるべく早いタクトタイムで多数の荷物を移動させる必要のある生産工場の環境下においては、上述したような荷崩れが起こったりする可能性が大きい。そのため、これらの課題を解決することは重要である。また、台車を多数用意しておかなければならないので、台車の不使用時になるべくコンパクトに台車を重ねて収容スペースに収容しておくことが重要である。
また、係る台車にダンボールで梱包された荷物を積み上げて運ぶ場合の他に、植木やゴルフバックを載せて運ぶ場合もあるが、このような高さが高く重心が不安定なものを運ぶ際には、気をつけないと倒してしまう虞がある。植木やゴルフバックは、台車搬送中に一旦倒すと、植木鉢が割れたりゴルフクラブの先が曲がったりして使い物にならなくなってしまうので、台車をより慎重に押すことが求められる。
本考案の目的は、ダンボール等の梱包された荷物を多数積載して運ぶ時に荷物の荷崩れが起こり難く、かつ不使用時に多くを狭いエリアで保管することができる荷崩れ防止台車を簡単な構成で提供することにある。
上記目的を達成するために本考案の請求項1に係る荷崩れ防止台車は、
複数の荷物を載せる板部と、前記板部の下面に取り付けられた少なくとも3つのローラとを有し、複数の荷物を積載した状態で運搬者が荷物の一部を直接押して荷物を搬送する荷崩れ防止台車であって、
前記板部の前記台車の進行方向後側の縁部の少なくとも一部において、積載される荷物のうち前記板部上面に直接載せた荷物の台車の進行方向後側への落下を防止する積荷落下防止用突起部が備わっており、かつ
前記台車を水平面に置いた状態で前記台車の進行方向後側から前側に向かうに従って前記板部が前記水平面から徐々に高くなっていることを特徴としている。
本考案の請求項1に係る荷崩れ防止台車によると、台車を水平面に置いた状態では、板部上面が台車の進行方向後側から前側に向かうに従って水平面に対して徐々に高くなっているので、荷物を多数積み重ねた場合、荷物同士の接している部分が板部に合わせて傾斜した向きになり、接触面の台車前方への摩擦抵抗が大きくなる。
また、上の荷物が下の荷物を超えて、台車前方に落ちるには、下の荷物の上り勾配として傾斜した上面を乗り越えて台車前方に落ちる必要がある。そのため、従来に比べて台車が前方に落ちる際に乗り越える分の位置エネルギーを余分に必要とするので、荷物が台車前方に落ち難く、荷崩れを効果的に防止できる。
このように、荷物同士の接触面がずれ難くなり、荷物をたくさん積み重ねた状態で人が荷物に直接手を当てて押した状態で急に台車を減速させたり止めたりしても、荷物が前方に落下し難い。
また、台車を急に減速させたり停止させたりすると、一番下の荷物を中心として、積み上げられた荷物の重心に対して前側にモーメントが作用する。従来例では、板部上面に荷物を直列に積み上げた場合、その積み上げられた荷物の重心はその荷物の積み上げ方向に略合致しているため、このモーメントが作用した際、積み上げた荷物の重心が瞬時に前方に移動し、その結果荷崩れを引き起こす。しかしながら、本考案に係る荷崩れ防止台車によると、台車上面に対して垂直方向に荷物が積み上げられるので、台車を水平面に置いた場合に荷物が或る角度をなして台車後方に向かって積み上げられるようになるため、積み上げられた荷物の重心が、一番下に置かれた荷物の重心よりも僅かに後方にずれるようになっている。そのため、台車を急に減速させたり停止させたりした際に係るモーメントが作用しても、積み上げられた荷物が前側には簡単に倒れない。
また、板部に取り付けられた積荷落下防止用突起部が、積載した荷物のうち板部上面に直接載せた荷物のみの後方への落下を防止するようになっているので、積荷落下防止用突起部自体の高さを低く抑えることができ、台車を収納する際の収納室内の省スペース化を図ることができる。
また、本考案の請求項2に係る荷崩れ防止台車は、請求項1に記載の荷崩れ防止台車において、
前記ローラは寸法上全て同一のローラからなり、前記台車を水平面に置いた状態で前記台車の進行方向後側から前側に向かうに従って板部上面が水平面に対して徐々に高くなるように当該板部上面にテーパ部が設けられていることを特徴としている。
本考案の請求項2に係る荷崩れ防止台車によると、使用するローラは全て同一寸法のものを利用するため、台車組付けに際してローラを大量購入して台車製造のコストダウンを図ることができる。
また、板部上面を加工してテーパ部を設けるだけで台車を水平面に置いた状態で板部上面が台車の進行方向後側から前側に向かうに従って徐々に高くなるようにすることができるので、板部を簡単に加工するだけで請求項1に記載の作用を発揮することができ、台車製造に伴うコストダウンに貢献する。
また、本考案の請求項3に係る荷崩れ防止台車は、請求項1に記載の荷崩れ防止台車において、
前記板部は、前記ローラが下面に固定される第1の板部と、前記台車の進行方向後側において前記第1の板部上面にヒンジ結合されかつ荷物を上面に載せる第2の板部からなり、
前記積荷落下防止用突起部は前記第2の板部に設けられ、前記第1の板部と前記第2の板部との間には両者の開き角度を調整する調整機構が備わっていることを特徴としている。
請求項3に係る荷崩れ防止台車によると、板部が第1の板部と第2の板部からなり、調整機構を介して両板部の開き角度を変えることができるので、台車を水平面に置いた状態で台車の進行方向後側から前側に向かうに従って変化する板部上面の高さの程度を自在に変えることができる。これによって、積み上げる荷物間の状態に応じた個別の接触抵抗を考慮して台車搬送時に荷崩れし難い最適な荷物の積み上げ方が実現できる。
また、本考案の請求項4に係る荷崩れ防止台車は、請求項1に記載の荷崩れ防止台車において、
前記ローラの接地面と前記板部との間隔が、前記台車の進行方向後側よりも前記台車の進行方向前側の方が大きくなっていることを特徴としている。
請求項4に係る荷崩れ防止台車によると、ローラ自体に簡単な工夫を施すことによって台車を水平に置いた状態で台車の進行方向後側から前側に向かうに従って板部上面の高さが徐々に高くなっていく構成を実現できるので、板部に汎用品である平板を使用することが可能となり、製造コストを抑えた荷崩れ防止台車とすることができる。
また、本考案の請求項5に係る荷崩れ防止台車は、請求項4に記載の荷崩れ防止台車において、
前記ローラと前記板部との間には、前記板部の傾斜角度を前記ローラの接地面に対して変更可能な角度調節装置が備わっていることを特徴としている。
請求項5に係る荷崩れ防止台車によると、ローラに板部の傾斜角度をローラの接地面に対して変更可能な装置を備えることで、板部に汎用品である平板を用いることができ、請求項4と同様に製造コストを抑えた荷崩れ防止台車とすることができる。
また、本考案の請求項6に係る荷崩れ防止台車は、請求項1に記載の荷崩れ防止台車おいて、
前記台車には、前記突起部に隣接して上面に開口部が円形で深さが略一定の凹み部が備わっていると共に、前記凹み部に脱着可能で、当該凹み部に嵌めた状態で前記板部上面と面一になる円板が備わっており、前記円板には、当該円板を前記凹み部から着脱自在とする把持用窪み部が備わっていることを特徴としている。
請求項6に係る荷崩れ防止台車によると、板部に開口部が円形で深さが略一定の凹み部が形成されると共に、この窪み部に着脱可能な円板が備わり、凹み部に円板を嵌めた状態で両者の上面が面一になることで、円板を嵌めた状態で荷物を積載して運ぶことができると共に、円板を取り除いて凹み部内に例えばゴルフバックや植木鉢の底面部を嵌めてこれらが倒れないように運ぶことができる。
また、本考案の請求項7に係る荷崩れ防止台車は、請求項1乃至請求項6に記載の荷崩れ防止台車おいて、
前記板部の一部には、前記台車持ち運び用の長孔が形成されていることを特徴としている。
請求項7に係る荷崩れ防止台車によると、積荷落下防止用突起部の高さが従来の台車に取り付けられた手押し部のようには高くないので、全体の重量が軽くなり、これに伴ってこの長孔を利用して簡単に持ち運びすることができるようになる。また、多数の台車を重ねて保管する場合も、保管用の無駄なスペースを必要とせず、保管場所の省スペース化を図ることができる。
本考案によると、ダンボール等の梱包された荷物を多数積載して運ぶ時に荷物の荷崩れが起こり難く、かつ不使用時に多数を狭いエリアで保管することができる荷崩れ防止台車を簡単な構成で提供することができる。
本考案の一実施形態に係る荷崩れ防止台車の平面図(図1(a)及び側面図(図1(b))である。 図1に示した荷崩れ防止台車の荷物運搬時の重心方向を示す平面図である。 図1に示した荷崩れ防止台車の作用を説明する側面図である。 図1に示した荷崩れ防止台車の第1変形例を示す平面図(図4(a)及び側面図(図4(b))である。 図1に示した荷崩れ防止台車の第2変形例を示す平面図(図5(a)及び側面図(図5(b))である。 図1に示した荷崩れ防止台車の第3変形例を示す平面図(図6(a)及び側面図(図6(b))である。 図1に示した荷崩れ防止台車の第4変形例を示す平面図(図7(a)及び側面図(図7(b))である。 図1に示した荷崩れ防止台車の第5変形例を示す側面図である。 図8に示した第5変形例に実際にゴルフバックを乗せた側面図である。 図1に示した荷崩れ防止台車の第5変形例を示す一部断面で示す正面図である。 図10に示した第6変形例の角度調節機構を6度にした状態の部分的平面図(図11(a))及び角度調節機構を詳細に示す部分的断面図(図11(b))である。 図10に示した第6変形例の角度調節機構によって角度を6度にした状態を示す側面図である。 第6変形例のスライダの平面図(図13(a))、図10に対応して角度調節機構が3度になっている状態の部分的に断面で示す側面図(図13(b))及びスライダを底面図(図13(c))である。 図11に対応して、図10に示した第6変形例の角度調節機構を3度にした状態の部分的平面図(図14(a))及び角度調節機構を詳細に示す部分的断面図(図14(b))である。 図12に対応して、図10に示した第6変形例の角度調節機構によって角度を3度にした状態を示す側面図である。 図2に対応して、従来の台車の荷物運搬時の重心方向を示す平面図である。 図16に続いて従来の荷物運搬台車の荷物運搬時に荷崩れを起こした状態を示す側面図である。 従来の台車を保管するために重ねた状態を示した側面図である。 第3変形例の原理を利用した荷崩れ防止台車を重ねて保管する状態を示す側面図である。
以下、本考案の一実施形態に係る荷崩れ防止台車100の詳細な構成について図面に基づいて説明する。図1は、本考案の一実施形態に係る荷崩れ防止台車の平面図(図1(a))及び側面図(図1(b))である。本実施形態に係る荷崩れ防止台車100は、図1に示すように、積荷を搭載する板部110と、板部110の下面に取り付けられた4つの同型のローラ120とを有する台車である。
板部110は、本実施形態においては、樹脂材など、強度と成形性に優れた材質でできており、一定の厚みを有した上面視矩形の板材からなる。また、板部上面110aは、荷物を梱包したダンボールD(図2及び図3参照)を複数並べることができる程度の広さを有している。なお、板部上面110aは、ダンボールD等の荷物を載せた時に簡単に滑らないように滑り止めの表面処理がなされているのが望ましい。
また、板部上面110aには荷崩れ防止台車100として組み付けた時に、台車後方に位置する場所に積荷落下防止用突起部115が設けられている。この積荷落下防止用突起部115は、本実施形態では板部110の幅方向全体に亘って取り付けられており、板部上面110aに直接載せられた荷物の台車後方への脱落を防止する役目を果たしている。
なお、板部上面110aには、積荷落下防止用突起部115以外の突起部は形成されておらず、平面状をなし、ダンボールD等を自由なレイアウトで並べることができる。その一方、ダンボールDを煩雑な並べ方で並べてしまうと荷崩れを起こし易くなるので、或る程度の長さを有する棒状の積荷落下防止用突起部115を取り付け、これに各ダンボールの下縁の一辺を当てて位置合わせをして、ダンボールDを板部上面にきちんと整列させて並ばせるのが好ましい。これによって、作業者は、二段目のダンボールDを積み上げる際に、板部上面に直接積み上げられたダンボールを基準とするので、きちんと積み上げられ、荷崩れ防止の効果を高めることができる。
また、板部110の積荷落下防止用突起部115に隣接して長孔116が形成され、荷崩れ防止台車100を手で掴んで簡単に持ち運びできるようになっている。また、この取っ手用の長孔116があることによって、作業者が台車の向きを瞬時に判断できるようになる。具体的には、荷造りする際に取っ手用の長孔116と反対側となる台車の搬送方向(前側)を瞬時に認識でき、台車の前側をその搬送方向に向けることができる。また、作業終了後に台車を重ねる際にそれらを同じ向きで重ねることができ、後述する本考案及びその変形例が有する台車重ね保管時の安全性を担保することができる。
板部110の下面には、四隅に各1つずつ合計4つのローラ120が支持体130を介して固定されている。ローラ120を板部110に固定する支持体130は、板部110に対して垂直方向に回転自在となっており、ローラは支持体130の回転軸に対して垂直方向に回転自在となっている。そして、ローラ120と支持体130とで自在キャスタを構成している。この構成は、以下に説明する各変形例においても同様とする。
なお、各ローラ120の外径寸法及び材質は同一である。各ローラ120は、通常の樹脂又はゴムでできた一般的なものを用いている。そして、荷崩れ防止台車100の進行方向前側の2つの各ローラ120に取り付けられた支持体132(130)は、進行方向後側に取り付けられた2つのローラの支持体131(130)よりも長さが長くなっており、その結果、荷崩れ防止台車100を水平面に置いたときに板部上面110aは水平面に対して台車進行方向後側から前側に向かうに従って徐々に高くなっている。
以下、上記実施形態に係る荷崩れ防止台車100の作用について説明する。図2は、図1に示した荷崩れ防止台車100に荷物を梱包したダンボールDを載せた状態を示す平面図である。また、図3は、図1及び図2に示した荷崩れ防止台車100の作用を説明する側面図である。
図2及び図3に示すように、板部上面110aに梱包したダンボールDを縦方向に3箱、横方向に4箱、高さ方向に3箱積載した状態で、運搬者が台車後側上部のダンボールDを押して荷崩れ防止台車100を動かす場合、押す力の作用する方向は、図3の太い矢印に示すように、或る角度をなして斜め下前方に作用する。
この場合、上述したように荷崩れ防止台車100を水平面に置いたときに荷崩れ防止台車100の板部上面110aが水平面に対して台車進行方向に向かって高くなるように配置されているので、ダンボール同士の接触面も台車進行方向に向かって高くなっている。これによって、搬送者が従来の台車と同様の押し方で荷崩れ防止台車100を押しても、板部上面110aに直接載せる最下段のダンボールDの板部上面110aに対する摩擦力及び各ダンボールD間の接触面に係る摩擦力は従来に比べて大きくなる。これは、図16において各段ボールに作用する力を示す矢印と、図3における各段ボールに作用する力を示す矢印とを比較すると明らかである。また、荷崩れ防止台車100の板部上面110aに直接載せられたダンボールDは、積荷落下防止用突起部115によって後方への脱落が阻止されている。
このように板部上面110aに直接載せたダンボールDの板部上面110aとの摩擦力及び各ダンボールD間の摩擦力が大きくなることで、作業者が急に台車を減速させたり止めたりしても、従来の台車に荷物を載せた際に荷物間に作用する摩擦力よりも大きな摩擦力が作用するようにするので荷物が前方に落ち難くなる。
また、台車を急に減速させたり停止させたりすると、一番下の荷物を中心として、積み上げられた荷物の重心に対して前側にモーメントが作用する。従来例では、板部上面に荷物を直列に積み上げた場合、その積み上げられた荷物の重心はその荷物の積み上げ方向に略合致しているため、このモーメントが作用した際、積み上げた荷物の重心が瞬時に前方に移動し、その結果荷崩れを引き起こす。しかしながら、本考案に係る荷崩れ防止台車によると、台車上面に対して垂直方向に荷物が積み上げられるので、台車を水平面においた場合に荷物が或る角度をなして台車後方に向かって積み上げられるようになるため、積み上げられた荷物の重心が、一番下に置かれた荷物の重心よりも僅かに後方にずれるようになっている。そのため、台車を急に減速させたり停止させたりした際に係るモーメントが作用しても、積み上げられた荷物が簡単に前側には倒れない。
また、上の荷物が下の荷物を超えて、台車前方に落ちるには、下の荷物の上り勾配として傾斜した上面を乗り越えて台車前方に落ちる必要がある。そのため、従来に比べて台車が前方に落ちる際に乗り越える分の位置エネルギーを必要とするので、荷物が台車前方に落ち難く、荷崩れを効果的に防止できる。
続いて、上述の一実施形態の各種変形例について説明する。なお、上述の実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して、詳細な説明を省略する。
最初に、上述の一実施形態に係る荷崩れ防止台車100の第1変形例について説明する。図4は、本実施形態に係る荷崩れ防止台車100の第1変形例について示している。この第1変形例においては、上述した構成と異なり、台車の進行方向前側のローラ222(220)の外径が進行方向後側のローラ221(220)の外径よりも大きくなっている。これによって、台車を水平面に置いた際に台車のローラ220の接地面に対して板部上面210aの前側の高さが後側の高さより徐々に高くなっている。
第1変形例に係る荷崩れ防止台車200の構成によると、上記の実施形態と同等の作用を発揮することに加えて、通常の矩形形状を有する一定厚さの汎用品の板部210を利用することが可能となり、荷崩れ防止台車200の製造コストを低減することができる。
続いて、上述の一実施形態に係る荷崩れ防止台車100の第2変形例について説明する。なお、上述の実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して、詳細な説明を省略する。
図5は、本実施形態に係る荷崩れ防止台車100の第2変形例を示している。この第2変形例においては、ローラ320と板部310との接合部、ローラ自体の大きさは荷崩れ防止台車300の前方及び後方で全て同一とし、代わりに板部上面310aにテーパ部310tを設けることにより台車を水平面に置いた際にローラ320の接地面に対して板部上面310aの前側の高さが後側の高さより徐々に高くなる構成を有している。
本変形例によると、4つのローラ320及びその支持体330を全て同一のものとすることができ、部品購入のコスト低減を図れる。そして、板部110に上述した単純な加工を施すことにより、簡単な構成で上述した本実施形態と同等の作用を発揮することができる。
続いて、上述の一実施形態に係る荷崩れ防止台車の第3変形例について説明する。なお、上述の実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して、詳細な説明を省略する。図6は、本実施形態に係る荷崩れ防止台車100の第3変形例を示している。この第3変形例においては、本実施形態の機能に加え、角度調節機構430を備えている。角度調節機構430は、板部下面410bに取り付けられたローラ420を板部410に固定する支持体431、432(430)と、台車前側に位置するローラ420に取り付けられたローラ支持体432と板部410との間に取り付けられたブロック体433(430)からなり、これによってローラ420の接地面に対する板部上面410aの傾斜角度を変更可能としている。
具体的には、ブロック体433(430)の下面に雌ねじ(図示せず)が穿設されると共に、これと対応するローラ支持体432(430)の上面には雄ねじが形成されており、両者を適当な位置で螺合することによって角度を調節する。また、この雄ねじにはWナット(図示せず)が螺合されており、雌ねじと雄ねじを丁度良い位置で螺合した時点でこのWナットを介して板部410とローラ支持体432(430)とをしっかりと固定するようになっている。
実際には、板部前方410の両脇に設けられたブロック体433(430)の雌ねじにそれぞれに対応したローラ支持体430上に形成された雄ねじを同一変位量だけねじ込む。この際のねじ込み量は、台車を水平面に置いたときに板部上面410aがローラ420の接地面に対して、荷崩れ防止台車400の進行方向後側から前側に向かって適切な角度で上向きになる程度とする。そしてWナットを介してしっかりと締め付け、雄ねじと雌ねじが弛んで板部410の高さ(傾斜角度)が変わらないようにする。なお、支持体431は板部の傾斜角度に合わせながらローラ420を支持可能となっている。
続いて、上述の一実施形態に係る荷崩れ防止台車100の第4変形例について説明する。なお、上述の実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して、詳細な説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る荷崩れ防止台車の第4変形例を示している。この第4変形例においては、ローラ520の接地面に対して平行になるように取り付けられた第1の板部511(510)と、台車組み付け時に第1の板部上にヒンジ部513で固定され第1の板部上面510aに重なるように取り付けられた第2の板部512(510)からなる。なお、ローラ520と第1の板部511との連結部、ローラ自体の大きさは第3変形例400と同等である。
そして、ヒンジ部513は台車の進行方向後側に位置する第1の板部511の上側と第2の板部512の後端縁を連結するように取り付けられ、この第1の板部511と第2の板部512との間に互いの開き角度調節用のスペーサ540を介在させている。
そして、図7(b)の矢印に示すように、角度調節用のスペーサ540を荷崩れ防止台車500の前後方向に移動させることによって第1の板部511と第2の板部512との開き角度が変わるようになっている。このスペーサ540の位置を最適な位置に配置することで、荷崩れ防止台車500を水平面に置いたときに、第2の板部上面510aが台車の進行方向後方から前方に向かって適切な角度をもって上側に傾斜するようになっている。
即ち、台車の第2の板部512上に載せる荷物の種類や荷物間の摩擦抵抗に応じてスペーサ540の第1の板部上の位置を変え、第1の板部511と第2の板部512の開き角度を調整することで、本変形例に係る荷崩れ防止台車500を用いて荷物を運搬する際の荷崩れを効果的に防止することができる。
続いて、上述の一実施形態に係る荷崩れ防止台車100の第5変形例について説明する。なお、上述の実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して、詳細な説明を省略する。この第5変形例の特徴は、倉庫等における荷物の搬送以外に、持ち運びに優れた携帯性を利用して例えば自宅に持ち帰って植木やゴルフバックの移動にも利用できることにある。図8は、本実施形態に係る荷崩れ防止台車100の第5変形例を示している。
また、図9は第5変形例の台車600にゴルフバックGを搭載した状態を示している。この第5変形例においては、第2変形例と同様、板部610にテーパ部610tを設けることにより、台車を水平面に置いた際に台車のローラ620の接地面に対して板部上面610aの進行方向前側の高さが後側の高さより徐々に高くなる構成を形成している。板部610には、積荷落下防止用突起部615に隣接して上面に開口部が円形で深さが略一定の凹み部611が設けられ、底部が円形の形状をした物体も安心して運ぶことができるようになっている。本変形例においては、凹み部611の半径は、板部上面610aの前後方向の長さの半分以下となっている。また、凹み部611に円板650を嵌め込むことによって、板部上面610aと円板上面650aが面一となるようになっている。また、円板650の上面には、この円板650を凹み部611から簡単に着脱可能とする把持用窪み部651が備わっている。
続いて、この第5変形例に係る荷崩れ防止台車600の具体的使用方法について説明する。円板650を凹み部611に嵌めこんだ状態においては、円板の上面650aと凹み部周囲の板部上面610aが面一となるので、上述した実施例及び各変形例と同様に、荷物を梱包したダンボールD等を複数並べかつ積み上げて荷崩れを防止しながら台車で搬送することが可能となる。
一方、このような台車を用いて植木やゴルフバックを運ぶ際は、円板650の把持用窪み部651を持って円板650を凹み部611から外して板部上面610aに底面がほぼ平らでかつ開口部が円形の凹み部611を形成させ、凹み部611に植木鉢の下部やゴルフバックGの底部を嵌め込み、植木やゴルフバックGの上側を直接持って荷崩れ防止台車600を押して運ぶ。
このような凹み部611があることによって、本実施形態のような単なる平板部110の上面に植木鉢やゴルフバックの下部を載せて運ぶ時よりもはるかに安定して荷崩れ防止台車600で運ぶことができるようになる。また、台車を水平面に置いたときに凹み部611の底面が台車の進行方向後側から前側に向かって高くなるようになっているので、植木鉢の底部やゴルフバックの底部を凹み部611の底面に載せた状態で押す際に植木やゴルフバックの重心が若干後方に位置し、これらを安定して搬送することができる。
特にゴルフバックはウッドとアイアンの収容部分が決まっており、ゴルフバック前方にアイアンが収容されるようになっているので、ゴルフバックの重心が前側に偏倚している傾向にある。従って、この第5変形例のように荷崩れ防止台車600の凹み部611に台車を斜め後方に傾くように載せて搬送することによってゴルフバックの重心が前のめりにならず、ゴルフバックを前側に急に倒したりするのを効果的に防止できる。ゴルフバックを前側に倒してしまうと,ゴルフの先端のアイアンの部分が曲がってしまったりして使い物にならなくなってしまうので、この効果は大きい。
具体的には、図9において太い矢印で示したように、荷崩れ防止台車600の板部610を前方上面に向けて傾斜させることによりゴルフバックGの荷重は若干後方に位置し、ゴルフバッグを前方に押す力がゴルフバッグの底部を中心として前のめりの方向のモーメントを作用させることなく、即ちゴルフバッグを前方に倒すことなく、背の高い形状であるゴルフバックGをより安定して運ぶことが可能になっている。
続いて、上述の実施形態の第6変形例に係る荷崩れ防止台車700について説明する。なお、上述の実施形態と同等の構成については、対応する符号を付して、詳細な説明を省略する。
この第6変形例は、上述した実施形態及びその各種変更例と異なり、本考案に係る荷崩れ防止台車の使い勝手を更に向上した変形例である。図10は、図1に示した荷崩れ防止台車の第5変形例を示す一部断面で示す正面図である。また、図11は、図10に示した第6変形例の角度調節機構を6度にした状態の部分的平面図(図11(a))及び角度調節機構を詳細に示す部分的断面図(図11(b))である。また、図12は、図10に示した第6変形例の角度調節機構によって角度を6度にした状態を示す側面図である。また、図13は、第6変形例のスライダの平面図(図13(a))、図10に対応して角度調節機構が3度になっている状態の部分的に断面で示す側面図(図13(b))及びスライダを底面図(図13(c))である。
この第6変形例においては、板部710の台車の進行方向前側に位置する板部下面710bの端部とこれに対応するローラ720との間にワンタッチで板部710の角度を変更できる角度調節機構が備わっている。以下、この角度調節機構を詳しく説明する。
角度調節機構には、板部下面710bの前側に備わったスライダ740と、スライダの板部下面710bの幅方向への移動を可能にするガイドピン760と、板部710のスライダ740が配置された部分に対応して設けられたローラ支持体730が備わっている。スライダ740は、図13に示すように細長で厚みのある板材からなり、中央部にスライダ740の長手方向に沿ってスライドガイド用長孔746が備わると共に、長手方向両端側にローラ上下移動機構の一部を形成するローラ支持体730を貫通させるためのローラ支持体貫通用長孔743が備わっている。また、スライダ740の全長は、これが取り付けられる板部710の幅よりも若干長く、荷崩れ防止用台車700への組み付け状態で、スライダ740両端の上面に、所定の角度表示がなされている。具体的には、本変形例に相手は、図11中、左側に「6」(傾斜角6°)と表示され、右側に「3」(傾斜角3°)と表示されている。
ローラ支柱部貫通用長孔743の幅方向内側には板部のローラカバー733からの高さを変える突起部750が備わっている。突起部750は荷崩れ防止台車700の正面視で台形をなし(図10及び図11参照)、台形のテーパ部750tがローラ側に位置するように突起部750の底面がスライダ740の底面に固定されている。なお、突起部750はスライダ740と一体に形成されていても良い。
ガイドピン760は下端に頭部760aを備え、ピン本体760bがスライダ740のガイド用の長孔746を貫通して、頭部760aのピン本体周囲部に形成された平面部がスライダ740の、底面のピン貫通孔746の周面領域に当接されている。
なお、ピン本体760bの外径は、スライドガイド用の長孔746の幅よりも僅かに狭く、スライダ740の板部に対する動きを阻害しないようになっている。
そして、本変形例では、荷崩れ防止台車700を組み付けた状態でスライダ740を図10に示すように左側にずらすと、スライダ左端741上面に傾斜角度として「6」の表示が現れ(図11(a)参照)、図13(b)に示すように右側にずらすと、スライダ右端742の上面に板部の傾斜角度として「3」の表示が現れる(図14(a)参照)ようになっている。
ローラ上下機構は、図11及び図14に示すように、ローラ支持体730と、ローラ支持体730の上部に取り付けられたコイルばね732、スライダ740に取り付けられた突起部750等から形成されている。ローラ支持体730は、板部上面710aに形成されたローラ支持体上部収納部719に長手方向上側が収納され、下側が収納部下面に形成された貫通孔717及びスライダ740に形成された支持体貫通孔743を貫通している。ローラ支持体730の上端は径が大径部をなし、支持体収納部719の底面と大径部731との間にコイルばね732を介装させてローラ支持体730を常に上方に付勢させるようになっている。また、ローラ支持体730の下端はローラ720の上部を幅方向に覆うローラカバー733が設けられ、ローラカバー733の両端は台形の突起部750のテーパ部750t角度に合致するようになっている。
続いて、本変形例の作用について説明する。本変形例では、図10及び図11に示すように、予めローラ支持体730の上部を支持体収容部719内に指又は工具で押し込み、この状態でスライダ740を図中左側に移動させ、ローラ支持体730がスライダ740の支持体貫通孔743の突起部750に対応する部分を貫通すると共に、ローラ支持体下部のローラカバーが突起部750に当接させるようにする。この際、スライダ740を図中左側にずらすので、スライダ740の左端が板部710から幅方向一定量突出する。このスライダ740の左端には、台車の上面視で板部710の傾斜角度を表す「6」という数字が、本変形例では表示されている(図11(a)参照)。これにより、台車使用者は、台車を水平面に置いた際に板部上面710aが台車後方から前方に向けて6度の角度で上向いていることが分かる(図12参照)。
この際、板部上面710aに荷物を包装したダンボールDを多数積み上げると、上側のダンボールDの重心が台車の後側にずれてくる。そのため、本考案の作用である台車による荷物搬送時に台車前方への荷崩れは起こり難いが、上側のダンボールDが何らかの拍子に台車の後方に落ちる可能性がある。この場合、ダンボールDを押さえながら、例えば足でスライダ740の端部の「6」の表示部分を板部幅方向反対側に押し込むことによって、スライダ740がガイドピン760でガイドされながら台車幅方向の反対側に移動する(図13及び図14参照)。この際、ローラカバー733に当接した突起部750も板部幅方向にスライダ740と共にずれるので、ローラカバー733は突起部下面から離れる。そして、ローラカバー733は、コイルばね732の付勢力によってローラ支持体730が板部上面側に移動し、突起部750に隣接するスライダ740下面に当接する。これによって、台車を水平に置いた際に、台車の板部上面710aは台車の後側から前側に向かって3度上昇するように傾斜する(図15参照)。この際、スライダ740の端部741は板部の幅方向他側に突き出し、スライダ740の上面の表示「3」を視認可能とする。
このようにして、台車のローラ接地面と、台車板部上面710aとのなす角度が6度のとき、荷物を梱包したダンボールDを積みあげた場合に台車の搬送に際して、不適当と判断した時、足でスライダ740を板部幅方向反対側にずらすことで、台車のローラ720接地面と台車上面710aとのなす角度を3度と瞬間に変えることができる。なお、この台車端部の角度変更は台車の板部上面610aにダンボールDを積載した状態で行っても良く、ダンボールDを積載する前に何れか適切な角度を予想して予め行っても良い。また、本変形例における「6度」と「3度」はあくまで一例を示したにすぎず、他の角度も適宜選択可能であることは言うまでもない。
なお、上述の実施形態及びその各変形例においては、4つのローラを有した台車を用いて説明したが、3つ以上のローラを有すれば台車としての機能を達成するのに十分である。従って、本考案は、3つ又は5つ以上のローラを有する台車にも適用可能である。
最後に、本実施形態その第3変形例、第6変形例にかかる荷崩れ防止台車が特別に有するメリットについて説明する。図18は従来の台車を保管するために台車を複数重ねた状態を示した側面図である。一方、図19は、第3変形例の原理を利用した荷崩れ防止台車を重ねて保管する状態を示す側面図である。
図18から明らかなように、従来の平台車の場合は、平板部の一方の端部が回転自在なローラに各段において接している。そのため、この重ね合わされた台車に何らかの外力が作用することによってローラの支持体の回転を誘発し、平板部の端部がそれまで当接していたローラの位置からずれる虞がある。ローラと支持体とでは、前述したように自在キャスタを構成しているので、平板部がこの自在キャスタに当たると平板部の位置ずれが非常に起こり易い。このような現象が積み上げられた平台車の多数の場所で起こると、積み上げられた平台車が徐々に横ずれして積み上げられた平台車全体のバランスが悪くなる。そのため、単に作業者が軽く触れる程度の僅かなきっかけで、積み上げられた平台車全体が崩れてしまう虞がある。このような現象は近くに作業者がいた場合非常に危険な状態を招くので、その安全対策が急務とされている。
一方、第3変形例の場合、積み上げられる荷崩れ防止用台車の一方の板部の端部がこの板部の下側の板部に予め固定されたローラ支持体に突き当たるようになっている。ローラ支持体は、従来の平台車のローラ自体に直接板部の端部が突き当たるよりも安定して板部端部を押さえることができる。このような作用が積み上げられた各段の板部端部において生じるので、積み上げられた平台車全体のバランスが悪化することはない。その結果、荷崩れ防止台車を安定した姿勢で積み上げることができ、従来の平台車のように徐々に重心がずれて、僅かなきっかけで台車自体が荷崩れするのを防ぐことができる。
なお、図19においては、1番下の台車に上下逆にして重ねた2番目の台車の積荷落下防止部が一番下の台車の板部の進行方向前側の端部に係合しているので、1番下の荷崩れ防止台車とこれに重ねられる荷崩れ防止台車もしっかりと重ね合わされて、ずれることはない。
このような作用は、第3変形例のみならず、本実施形態及び第6変形例に係る荷崩れ防止台車でも実施することができる。即ち、本実施例及びその第3変形例、第6変形例に係る荷崩れ防止台車の保管時における台車自体の予期せぬ崩れを防止することができ、安全性の向上を図ることができる。一般に大きな倉庫や工場ではこのような台車を10段積み上げて、それを100列並べるような保管の仕方をしなければならないので、作業者の安全を図るだけでなく、例えば夜間の見回り時などに、積み上げられた台車に警備員がうっかりぶつかって台車が一気に崩れるような危険も避けることができる。
100 荷崩れ防止台車
110 板部
110a 板部上面
115 積荷落下防止用突起部
116 持ち運び用長孔
120 ローラ
131,132(130) ローラ支持体
200 第1変形例に係る荷崩れ防止台車
210a 板部上面
210 板部
215 積荷落下防止用突起部
216 持ち運び用長孔
220 ローラ
222(220) 台車進行方向前側のローラ
221(220) 台車進行方向後側のローラ
230 ローラ支持体
231(230) 台車進行方向前側のローラ支持体
232(230) 台車進行方向後側のローラ支持体
300 第2変形例に係る荷崩れ防止台車
310 板部
310a 板部上面
310t テーパ部
315 積荷落下防止用突起部
316 持ち運び用長孔
320 ローラ
330 ローラ支持体
400 第3変形例に係る荷崩れ防止台車
410 板部
410a 板部上面
415 積荷落下防止用突起部
416 持ち運び用長孔
420 ローラ
430 角度調節機構
431、432(430) ローラ支持体
433(430) ブロック体
500 第4変形例に係る荷崩れ防止台車
510 板部
510a 板部上面
511(510) 第1の板部
512(510) 第2の板部
513 ヒンジ部
515 積荷落下防止用突起部
516 持ち運び用長孔
520 ローラ
530 ローラ支持体
540 スペーサ
600 第2変形例に係る荷崩れ防止台車
610 板部
610a 板部上面
610t 板部上面のテーパ部
611 凹み部
615 積荷落下防止用突起部
616 持ち運び用長孔
620 ローラ
630 ローラ支持体
650 円板
650a 円板上面
651 把持用窪み部
700 第6変形例に係る荷崩れ防止台車
710 板部
710a 板部上面
710b 板部下面
710t テーパ部
715 積荷落下防止用突起部
716 持ち運び用長孔
719 支持体収納部
720 ローラ
730 ローラ支持体
731 大径部
732 コイルばね
733 ローラカバー
740 スライダ
741、742 スライダ端部
743 ローラ支持体貫通用長孔
746 スライドガイド用長孔
750 突起部
750t テーパ部
760 ガイドピン
760a ピン頭部
760b ピン本体
D ダンボールD
G ゴルフバック

Claims (7)

  1. 複数の荷物を載せる板部と、前記板部の下面に取り付けられた少なくとも3つのローラとを有し、複数の荷物を積載した状態で運搬者が荷物の一部を直接押して荷物を搬送する荷崩れ防止台車であって、
    前記板部の前記台車の進行方向後側の縁部の少なくとも一部において、積載された荷物のうち前記板部上面に直接載せた荷物の台車の進行方向後側への落下を防止する積荷落下防止用突起部が備わっており、かつ
    前記台車を水平面に置いた状態で前記台車の進行方向後側から前側に向かうに従って前記板部上面が前記水平面から徐々に高くなっていることを特徴とする荷崩れ防止台車。
  2. 前記ローラは寸法上全て同一のローラからなり、前記台車を水平面に置いた状態で前記台車の進行方向後側から前側に向かうに従って板部上面が水平面に対して徐々に高くなるように当該板部上面にテーパ部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の荷崩れ防止台車。
  3. 前記板部は、前記ローラが下面に固定される第1の板部と、前記台車の進行方向後側において前記第1の板部上面にヒンジ結合されかつ荷物を上面に載せる第2の板部からなり、
    前記積荷落下防止用突起部は前記第2の板部に設けられ、前記第1の板部と前記第2の板部との間には両者の開き角度を調整する調整機構が備わっていることを特徴とする、請求項1に記載の荷崩れ防止台車。
  4. 前記ローラの接地面と前記板部との間隔が、前記台車の進行方向後側よりも前記台車の進行方向前側の方が大きくなっていることを特徴とする、請求項1に記載の荷崩れ防止台車。
  5. 前記ローラと前記板部との間には、前記板部の傾斜角度を前記ローラの接地面に対して変更可能な角度調節装置が備わっていることを特徴とする、請求項4に記載の荷崩れ防止台車。
  6. 前記台車には、前記突起部に隣接して上面に開口部が円形で深さが略一定の凹み部が備わっていると共に、前記凹み部に脱着可能で、当該凹み部に嵌めた状態で前記板部上面と面一になる円板が備わっており、前記円板には、当該円板を前記凹み部から着脱自在とする把持用窪み部が備わっていることを特徴とする、請求項1に記載の荷崩れ防止台車。
  7. 前記板部の一部には、前記台車持ち運び用の長孔が形成されていることを特徴とする、請求項1乃至請求項6に記載の荷崩れ防止台車。

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