JP3154659B2 - プラズマピンチ法及びプラズマアーク炉 - Google Patents

プラズマピンチ法及びプラズマアーク炉

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JP3154659B2
JP3154659B2 JP09094696A JP9094696A JP3154659B2 JP 3154659 B2 JP3154659 B2 JP 3154659B2 JP 09094696 A JP09094696 A JP 09094696A JP 9094696 A JP9094696 A JP 9094696A JP 3154659 B2 JP3154659 B2 JP 3154659B2
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野間  彰
進 西川
昌夫 田熊
一郎 山下
敏明 桂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマピンチ法
及びプラズマアーク炉に関する。例えば、ごみ焼却灰溶
融のためのプラズマピンチ炉、プラズマ溶接、プラズマ
切断等プラズマジェット発生装置に適用できるものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却灰を溶融して減溶化するため
に、プラズマアーク炉が開発されつつある。このプラズ
マアーク炉の構成を図7、図8に示す。図7は移行型で
あり、図8は非移行型を示す。
【0003】図7に示すように、移行型プラズマアーク
炉は、炉8の頂部から挿入したカソード1から、炉8の
底部に設けたアノード2に向かってプラズマ7が噴射
し、そのプラズマ7で焼却灰を溶融することにより、そ
の溶融したスラグ9が炉底部に溜まるように構成されて
いる。
【0004】一方、図8に示すように、非移行型プラズ
マアーク炉は、カソード1から噴射したプラズマ7を周
囲に設けたアノード2でピンチすることにより、溶融ス
ラグ9へ到達するように構成されている。
【0005】ここで、プラズマジェットをピンチさせる
方法として、特公昭63−17030号に示すよう
に、水の蒸発潜熱を利用して熱ピンチ効果を高める方
法、特開昭61−128499号に示すように、プロ
セスガスをカソード周囲に流し、熱ピンチで内方に絞る
方法、特開平3−174980号に示すように、外周
に旋回流を与え、熱ピンチ効果を大きくする方法、特
開昭58−378号に示すように、外周旋回流に導電性
ガスを用いることにより、発生する磁場によってピンチ
させる方法が知られている。尚、カソード1の構成は上
記各出願に記載されているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した〜の方法
は、何れも、熱ピンチ効果を大きくするために、プラズ
マジェットの周囲を冷却する方法であり、冷却装置等が
必要となる。また、上述したの方法は、外周旋回流を
作り、更に、導電性ガスを作る必要があり、装置が複雑
となる。
【0007】更に、図7の移行型プラズマアーク炉で
は、溶融スラグ内にジュール発熱があるため、下式に示
すように、図8に示す非移行型に比べて、入熱効率は良
いという利点がある。しかし、移行型プラズマアーク炉
は、溶融スラグ内に電流の通り易い所と通り難い所があ
るため、プラズマが電流の通り易い所へと暴れるという
問題がある。
【0008】また、図8の非移行型では、アノードでプ
ラズマがピンチされるので方向制御はできるが、アノー
ドを水冷しなければならない。また、前述したように、
移行型に比べると、溶融スラグ内のジュール発熱がない
ため、入熱効率が低いという問題もある。
【0009】入熱効率y=Q/I・V 但し、y:入熱効率 Q:陽極入熱量〔W〕 I:電流 V:電圧
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、移行型のプラ
ズマアーク炉において、プラズマの周囲を冷却するので
はなく、プラズマジェットの周囲に作動ガスよりも電離
しにくい状態のガスを流すことにより、電気伝導度に差
を付け、プラズマをピンチさせる方法である。そのた
め、冷却装置の必要がなく、装置が簡単であり、更に、
冷却より効果的にピンチさせることができる。
【0011】また、高温ガスによるピンチも可能とな
り、そうすれば、冷却による熱損失がないので、より効
率的である。本発明では、外周にただガスを流すだけの
簡単な構成により、プラズマをピンチさせることがで
き、経済的に有利である。
【0012】
【発明の実施の形態】
〔プラズマの一般的作用〕プラズマジェットの形は、簡
単に述べると、以下のようにして決定される。 (1)図2に示すプラズマ電流Iが磁界Hを作り、それ
がプラズマ外周の電流iにフレミング左手の法則で表さ
れる中心向きの電磁力Fiを及ぼす。 (2)プラズマジェット内には電流密度分布があり、中
心に大電流が流れている結果、中心に負電荷、外側に正
電荷の分布ができ、中心向きの電界Eが発生し、電荷は
e=eEの外向きの力を受ける。 (3)Fi=Feとなるように、プラズマの形が決定す
る。
【0013】〔本発明のもたらす作用〕本発明では、プ
ラズマの周囲に作動ガスよりも電離しにくい状態のガス
を流すことにより、プラズマ外側の電気伝導度を下げ、
電流を流れにくくし、外側電流iを小さくする。その結
果、図3に示すように、中心の電流Iが増大し、Fi
大きくなり、電流iは中心へ移動し、プラズマはピンチ
する。
【0014】
【実施例】本発明の一実施例を図1に示す。本実施例
は、プラズマアーク炉に関するものである。即ち、炉8
の底部にはアノード2が配設されると共に炉8の頂部に
は中空のカソード1が下向きに挿入され、更に、このカ
ソード1の外周に隙間を介して外筒3が外挿されてい
る。カソード1と外筒3とは絶縁されている。
【0015】カソード1の中空部から炉8内に作動ガス
4が流しこまれる一方、カソード1と外筒5との隙間の
間から炉8内に作動ガス4よりも電離しにくいピンチ用
ガス5、例えば、N2等のガスが流しこまれている。従
って、プラズマ7がカソード1からアノード2に向かっ
て噴射され、焼却灰が溶融する一方、ピンチ用ガス5に
よって、プラズマ7の外側の電気伝導度が下がり電流が
流れ難いため、外側電流iが小さくなる。
【0016】その結果、プラズマ7がピンチされて、中
心の電流Iが増大し、効率良く溶融スラグ9内を電流が
流れることになる。
【0017】本実施例のプラズマアーク炉について、図
4に示す試験装置により、作動ガス4の流量を固定し、
電流、アーク長(電圧)、ピンチ用ガス5の種類及び流
量をパラメータとして、次のような実験を行った。尚、
入熱効率yは、y=Q/I・Vで評価した。但し、Qは
陽極入熱量〔W〕、I〔A〕はプラズマ電流、V〔v〕
はプラズマ電圧である。その試験結果を図5,6に示
す。
【0018】〔試験条件〕 カソード1 : タングステン製、内径3mm、外径
6.35mm アノード2 : 銅製非溶融型 外筒3 : グラファイト製、内径10mm 作動ガス4 : Ar、流量5リットル/分 ピンチ用ガス5: N2 アーク長 : 最大100mm ギャップ : 5mm
【0019】図5に示すように、ピンチ用ガス5の流量
が5リットル/分のときの、供給電力に対する入熱効率
は、ピンチ用ガス5がN2ガスであるときに、電流変
化、電圧変化から推定される入熱効率よりも、10%程
度向上している。図中では、向上分を示した。また、図
6に示すように、ピンチ用ガス5の流量が10リットル
/分のときの、供給電力に対する入熱効率は、ピンチ用
ガス5がN2ガスであるときに、電流変化、電圧変化か
ら推定される入熱効率よりも、15%程度向上してい
る。図中では、向上分を示した。
【0020】尚、電流を一定に保ったまま、供給電力を
大きくするには、アーク長を大きく(電圧を高く)する
必要がある。アーク長を大きくすると、プラズマからア
ノード以外への輻射が大きくなり、アノードへの入熱効
率が小さくなる。また、アノードまでの距離が大きくな
るので、アノードへの衝突流速が下がり、対流熱伝達も
小さくなる。このことから、電圧を高くして、電力を大
きくする場合には、熱効率は下がる。
【0021】
【発明の効果】以上、実施例に基づいて具体的に説明し
たように、本発明によれば、次の効果を奏する。 (1)移行型のプラズマアーク炉において、ガスピンチ
効果によってプラズマをピンチさせているので、方向制
御ができる。 (2)電流が溶融スラグ内を通るので、ジュール発熱も
あり入熱効率が高くなる。 (3)プラズマをピンチさせであるので、高温高速ガス
ができ、ピンチさせない場合に比べて、対流熱伝達が大
きくなるため、その分入熱効率が向上する。 (4)水冷の必要がないため、熱損失がない。装置も簡
単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るアークプラズマ炉の構
成図である。
【図2】プラズマがピンチしていない状態の原理説明図
である。
【図3】プラズマがピンチした状態の原理説明図であ
る。
【図4】試験装置の構成図である。
【図5】供給電力と入熱効率の関係を示すグラフであ
る。
【図6】供給電力と入熱効率の関係を示すグラフであ
る。
【図7】従来のアークプラズマ炉の構成図である。
【図8】従来のアークプラズマ炉の構成図である。
【符号の説明】
1 カソード 2 アノード 3 外筒 4 作動ガス 5 ピンチ用ガス 6 雰囲気ガス 7 プラズマ 8 炉 9 溶融スラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 一郎 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (72)発明者 桂 敏明 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22 号 三菱重工業株式会社 広島研究所内 (56)参考文献 特開 平4−346649(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 7/00 F23G 5/10 ZAB H05H 1/32 F23J 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉頂部から挿入した中空なカソードか
    ら、炉底部に設けたアノードに向かってプラズマジェッ
    トを噴射させる移行型のプラズマアーク炉において、該
    プラズマジェットの周囲に作動ガスよりも電離しにくい
    状態のガスを流すことによりプラズマをピンチさせるこ
    とを特徴とするプラズマピンチ法。
  2. 【請求項2】 炉頂部から挿入した中空なカソードから
    炉内に作動ガスを流しながら、該カソードから炉底部に
    設けたアノードヘブラズマジェットを噴射させる移行型
    プラズマアーク炉において、前記プラズマの周囲に作
    動ガスよりも電離しにくい状態のガスを流すことにより
    プラズマをピンチさせることを特徴とするプラズマアー
    ク炉。
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