JP3154573U - 段差解消具 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工や設置が容易であって、かつ強度や耐久性に優れるとともに、軽量で安価な段差解消具を提供する。【解決手段】段差解消具1aは、傾斜面2aの両縁にガイド4,4が取り付けられるとともに、底面2bに凹部2cが設けられ、背面2dに段状部5cが設けられた略三角柱状の本体2と、凹部2cに嵌合する略直方体状の固定用ブロック3とからなり、固定用ブロック3は、本体2を構成する合成樹脂発泡体からなる芯材5の一部を切り出して形成される。【選択図】図1

Description

本考案は、車椅子の通行や高齢者等の歩行の妨げとなる段差を解消するために屋内あるいは屋外に設置される段差解消具に係り、特に、軽量構造でありながら十分な強度を有し、しかも安価に製造することが可能な段差解消具に関する。
建物の出入り口に設けられた段差は、車椅子の使用者や高齢者にとって通行の妨げとなり易い。そのため、通常、段差のある場所にはスロープが設置される。この種のスロープとしては、従来、コンクリート製や金属製あるいは木製のものがよく知られている。しかし、一般に、これらのスロープは高価である。また、建物自体の改修が必要となり、その結果、施工に予想以上の手間やコストがかかってしまうという課題があった。さらに、コンクリート製や金属製のスロープは、重量があって運搬に適さないため、施工現場で製造せざるを得ない。この場合、施工現場に拘束される時間が長くなり、作業効率が低下する。また、木製のスロープはコンクリート製や金属製のスロープに比べて軽いため、取り扱いは容易であるものの、強度や耐久性が十分でないという課題があった。
そこで、このような課題を解決するべく、近年、コンクリート製や金属製や木製以外のスロープについて様々な研究や開発が行われている。そして、それに関し、既に幾つかの発明や考案が開示されている。
例えば、特許文献1には、「介護住宅用スロープ形成方法」という名称で、施工現場での作業を簡略化して工期の短縮化と低コスト化を図ることが可能な介護住宅用スロープの形成方法に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、加工工場において対象段差部に適合する様に発泡スチロールブロックのカットと仕上げ加工を行い、施工現場に配送された発泡スチロールブロックを施工業者が段差部分に取付固定してスロープを完成させるというものである。
このような方法によれば、施工現場では所定の形状に加工されたスロープ用ブロックの取付工事を行うだけで良いため、現場作業の手間や時間を大幅に削減することができる。また、施工者の能力による品質のバラツキを防止することもできる。
また、特許文献2には、「屋内段差解消用の据付け部材」という名称で、病院や公共施設あるいは住宅等の屋内において段差を解消するために段差部に当接して設けられる据付け部材に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、段差方向への傾斜面を規定する据付け部材が略直角三角形の横断面を有する柱状体であって、不定形粒子のゴムチップ材で形成されることを特徴とする。
このような構造の据付け部材においては、ゴムチップ材で形成されているため、段差に馴染み易いという作用を有する。また、段差の高さにあわせて容易に加工できるため、汎用性に優れている。さらに、ゴム成型品の廃棄物を小粒状のゴムチップとして使用することによって、資源の有効利用を図ることができる。
特許文献3には、「屋内の段差解消用スロープ」という名称で、一般家庭や会社その他の屋内で、部屋ごとの敷居による段差や玄関の上がり口や浴室等における段差を解消するために用いられるスロープに関する考案が開示されている。
特許文献3に開示された考案は、段差解消用スロープが3角形状又は5角形状の縦断側面を有する非金属材料製の単一部材からなり、傾斜面と下面に凹凸部が形成されるとともに、上下方向にネジ釘等用の通孔が穿設されたことを特徴としている。
このような構造の段差解消用スロープにおいては、大量生産を行ってコストダウンを図ることが可能である。また、段差の高さや幅等の状況に対応可能である上、設置が容易である。
特許文献4には、「道路補修工法及び道路用仮設材」という名称で、舗装の切削工事によって生じた段差を、必要に応じて路面の高さに一致するように調整する場合に用いられる仮設材とそれを使用した舗装道路の補修方法に関する発明が開示されている。
特許文献4に開示された発明は、舗装路面を一定幅で切削することによって非切削舗装部との間に生じた段差に設置される道路用仮設材であって、発泡樹脂板と、少なくとも下面に滑り止めが施され,この発泡樹脂板の上に設置される板体とからなることを特徴とするものである。
このような構造の道路用仮設材においては、軽量であるため、車両が段差を通過するときのみ、人力で設置することができる。また、仮設材が発泡樹脂で形成されているため、舗装の切削面の凹凸に応じて変形する。従って、従来のコンクリートや鉄板の仮設材に比べて、車両通過時のガタツキや騒音を抑えることができる。
特開2002−349035号公報 特開平11−324263号公報 実開平5−67736号公報 特開2006−22574号公報
しかしながら、上述の従来技術である特許文献1に開示された発明においては、モルタルや接着剤あるいは両面接着テープを用いてスロープ用ブロックと段差部を接合しているため、スペース用ブロックが不要になった場合には容易に撤去できるものの、長期間使用しているうちに、スペース用ブロックと段差部の間の接合力が低下して、スペース用ブロックがずれてしまうおそれがある。
また、特許文献2に開示された発明においては、据付け部材の寸法が大きい場合、重量が嵩み、持ち運びや設置が困難となるという課題があった。また、据付け部材は、切り込み溝に従った切断は可能であるものの、切り込み溝以外の箇所については自由に切断できないという課題があった。
特許文献3に開示された考案においては、ネジ釘等用の通孔が上下方向に貫通しており、ネジ釘の頭が外観に現れてしまうことから、見栄えが悪いという課題があった。また、スロープは、寸法が大きいと重くなり、運搬等の取り扱いが不便になるという課題があった。さらに、スロープを構成する部材は、硬質ゴムその他の非金属材料製であるため、カッターナイフやノコギリ等で切断することができるものの、所定の箇所を任意の形状に自由に切断することができないという課題があった。加えて、スロープに横方向の荷重が加わった場合、応力が集中する通孔とネジ釘の境においてスロープが破損し易いという課題があった。
特許文献4に開示された発明においては、設置や撤去が容易であるものの、例えば、一般住宅の玄関にある階段や屋内の敷居のように、幅が一定でない段差に対して設置する場合には、人や車椅子の通行に伴う振動によりずれてしまうおそれがある。
本考案は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、加工や設置が容易であって、かつ強度や耐久性に優れるとともに、軽量で安価な段差解消具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の考案は、上部に平坦面を有する合成樹脂発泡体からなる芯材と、この芯材の底面に設けられた取付部に嵌合するブロックと、芯材の上面に接合される板材とを備えたことを特徴とするものである。
このような構造の段差解消具においては、芯材が合成樹脂発泡体で形成されているため、軽量で安価な構造であり、かつ、強度や耐久性に優れるという作用を有する。また、板材の上面を通過する人や車椅子等の重量が分散されて芯材の上面に加わるという作用を有する。さらに、取付部に嵌合するブロックにより、芯材の位置決めがなされるという作用を有する。
また、請求項2記載の考案は、請求項1記載の段差解消具において、芯材は、背面に階段等の段差に対応する段状部が設けられるとともに,底面に取付部として凹部が設けられたことを特徴とするものである。
このような構造の段差解消具においては、階段等の段差に段状部を一致させて設置することによって段差が解消され、上部の平坦面が通路として機能する。また、ブロックの固定に用いられる固定具が芯材によって隠されるという作用を有する。さらに、ブロックによって階段等の段差に対する位置決めがなされるととともに、横方向の移動が拘束されるという作用を有する。加えて、ブロックが凹部に対して面で接触するため、芯材に横向きの力が加わった場合でもブロックと凹部の境界付近に応力集中が発生し難いという作用を有する。
請求項3記載の考案は、請求項1記載の段差解消具において、芯材は、取付部として上下方向に貫通する取付孔が設けられ、ブロックは、芯材の底面から端部を突出させた状態で取付孔に挿設されることを特徴とするものである。
このような構造の段差解消具においては、ブロックによって芯材が支持されるとともに、高さ方向の位置決めがなされるという作用を有する。そして、芯材の底面からのブロックの突出長さが、床や地面等の凹凸に対応させて調整されている場合には、平坦面の傾斜(水平の場合も含む。)が所望の状態となるように芯材がブロックによって支持されるという作用を有する。
請求項4記載の考案は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の段差解消具において、ブロックは、芯材から切り出された合成樹脂発泡体から形成されることを特徴とするものである。
このような構造の段差解消具においては、ブロックが取付部に嵌合可能な形状として、取付部の加工と同時に形成されるという作用を有する。
請求項5記載の考案は、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の段差解消具において、板材の表面に微細粒子を含有する塗膜が形成されたことを特徴とするものである。
このような構造の段差解消具においては、人や車椅子が通行する際に、塗膜が滑り止めとして機能する。
請求項6記載の考案は、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の段差解消具において、板材の縁部に沿ってガイドが取り付けられたことを特徴とするものである。
このような構造の段差解消具においては、車椅子が通行する際に、ガイドによって板材の縁部からの脱輪が防止されるという作用を有する。
以上説明したように、本考案の請求項1記載の段差解消具においては、芯材が合成樹脂発泡体であるため、通電加熱したニクロム線等で溶断することにより複雑な形状へも容易に加工できる。また、軽量構造で持ち運びに適しているため、例えば、施工現場とは別の場所で加工を行い、施工現場では段差解消具の設定作業のみを行うというように作業の内容に応じて作業場所を分けることができる。これにより、施工現場に拘束される時間が短縮されるため、工期スケジュールを立て易くなり、スケジュール変更にも柔軟に対応できる。
本考案の請求項2記載の段差解消具によれば、地面の所定の箇所に正確に設置して階段等の段差を解消することができる。また、ビス等による地面への固定はブロックのみに対して行えば良いため、設置作業や撤去作業が容易である。これにより、工期の短縮化が可能となる。さらに、ブロックの固定に用いたビス等は芯材によって隠れるため、見栄えが良い。
本考案の請求項3記載の段差解消具においては、芯材の高さ調節が容易なため、地面等に対する高さを短時間で適正に調節して凹凸を解消することができる。
本考案の請求項4記載の段差解消具においては、ブロックの加工を容易に、かつ短時間で行うことができる。また、資源の有効活用を図るとともに、製造コストを安くすることができる。
本考案の請求項5記載の段差解消具によれば、通行時に滑り難いため、車椅子の利用者や高齢者が安全に使用することができる。
本考案の請求項6記載の段差解消具によれば、車椅子で通行する際の安全性が高まる。
(a)及び(b)はそれぞれ本考案の実施の形態に係る段差解消具の実施例1の外観斜視図及び平面図である。 (a)乃至(c)はそれぞれ実施例1の段差解消具の本体と芯材及び固定用ブロックの斜視図である。 (a)乃至(c)は実施例1の段差解消具の施工手順を示した模式図である。 実施例1の段差解消具の変形例を示す外観斜視図である。 (a)及び(b)は本考案の実施の形態に係る段差解消具の実施例2の外観斜視図であり、(c)は同図(b)のX−X線矢視断面図である。 (a)乃至(c)は実施例2の段差解消具の製造方法を説明するための本体の断面図である。
本実施例の段差解消具について図1乃至図4を用いて説明する(特に、請求項1,請求項2及び請求項4乃至請求項6に対応)。なお、本明細書において、「段差」というときは、階段等の段差だけでなく、地面や床等に存在する「凹凸」も含むものとする。
図1(a)及び(b)はそれぞれ本考案の実施の形態に係る段差解消具の実施例1の外観斜視図及び平面図であり、図2(a)乃至(c)はそれぞれ実施例1の段差解消具の本体と芯材及び固定用ブロックの斜視図である。また、図3(a)乃至(c)は実施例1の段差解消具の施工手順を示した模式図であり、図4は実施例1の段差解消具の変形例を示す外観斜視図である。
図1(a)及び(b)に示すように、本実施例の段差解消具1aは略三角柱状の本体2と略直方体状の固定用ブロック3からなる。本体2は、傾斜面2aの両縁にガイド4,4が取り付けられるとともに、底面2bに凹部2cが設けられ、背面2dに段状部5cが設けられている。また、固定用ブロック3は、凹部2cに嵌合可能となっている。
図2(a)に示すように、本体2は、芯材5の傾斜面5a及び側面5bにコンクリート型枠用合板(以下、単に合板6a,6bという。)がそれぞれ接着されるとともに、四角柱状のガイド4が合板6aの両縁に沿って合板6bの上面に接着され、合板6aの表面に塗膜7が形成された構造となっている。なお、塗膜7は、ウレタン樹脂層に対してゴムチップや砂などの微細粒子が添加された塗料を吹き付けることによって形成される。
芯材5は発泡スチロールや発泡ウレタンなどからなる合成樹脂発泡体であり、その加工は、通電加熱したニクロム線を用いて溶断することにより行われる。例えば、図2(b)に示すように合成樹脂発泡体からなる直方体ブロック8aにおいて角部の不要部分が切除されて傾斜面5a及び段状部5cが形成され、平面部5d(前述の底面2bと同一)から直方体ブロック8bが切除されて凹部2cが形成される。そして、直方体ブロック8bは、図2(c)に示すように上面に設けられた凹状の取付部9にコンクリート型枠用合板(以下、単に合板6cという。)が接着されて固定用ブロック3となる。
次に、段差解消具1aの施工手順について図3を参照しながら説明する。
まず、コンクリート等により舗装された地面10の上に段状部5cが階段11の段差に一致するように本体2を設置した場合に、凹部2c(図示せず)が位置する箇所に固定用ブロック3を配置する(図3(a))。次に、階段11の踏板11a及び地面10において、本体2の底面2bと段状部5cがそれぞれ当接する箇所に接着剤13を塗布するとともに、固定用ブロック3をビス等の固定具12で固定する(図3(b))。その後、凹部2cに固定用ブロック3が嵌合するように本体2を地面10に設置する(図3(c))。
上記構造の段差解消具1aは、軽量で安価な構造でありながら、優れた耐圧性及び耐久性を有している。また、階段11の段差に段状部5cを一致させるように設置することにより、段差が解消され、合板6aが接着された傾斜面5aが人や車椅子等の通路として機能する。さらに、人や車椅子等の通行に際し、合板6aの表面に形成された塗膜7が滑り止めとして作用する。そして、ガイド4によって車椅子等の合板6aの縁部からの脱輪が防止される。また、固定用ブロック3を固定するビス等の固定具12が芯材5によって隠されるという作用を有する。
なお、芯材5や固定用ブロック3を構成する発泡スチロールや発泡ウレタン等の合成樹脂発泡体は耐圧性に優れる反面、狭い範囲に集中して力が加わると簡単に破損するという性質を有している。そこで、本実施例の段差解消具1aでは、人や車椅子等の荷重が芯材5の傾斜面5aに対して狭い範囲に集中して加わらないように、傾斜面5aに合板6aを接着している。すなわち、段差解消具1aでは、傾斜面5aに加わる力が合板6aによって分散され、芯材5が破損し難くなっている。
また、地面に固定するために、ビス等の固定具を合成樹脂発泡体の厚さ方向に貫通させると、合成樹脂発泡体に横向きの力が加わった場合に、固定具との境界付近に応力が集中し、合成樹脂発泡体が破損するおそれがある。これに対し、本実施例の段差解消具1aでは、固定用ブロック3の上面に合板6cが接着されているため、固定用ブロック3が横向きの力を受けたとしても固定具12との境界付近に応力が集中するおそれがない。さらに、固定具12を用いて地面10の所定の箇所に固定用ブロック3を予め固定しておき、凹部2cに固定用ブロック3が嵌合するように本体2を設置した場合、段差解消具1aは固定用ブロック3によって階段11等の段差に対して正確に位置決めされるととともに、横方向の移動が拘束される。そして、固定用ブロック3は凹部2cに嵌合しているとき、凹部2cに対して面接触しているため、芯材5に横向きの力が加わった場合でも固定用ブロック3と凹部2cの境界付近に応力が集中して破損するというおそれがない。
以上説明したように、本実施例の段差解消具1aにおいては、芯材5が発泡スチロールや発泡ウレタン等の合成樹脂発泡体であるため、通電加熱したニクロム線等で溶断することにより複雑な形状への加工も容易に行うことができる。また、軽量構造で持ち運びが容易なため、加工現場と施工現場とを分けることができる。これにより、施工現場に拘束される時間が短縮されるため、工期スケジュールを立て易くなり、スケジュールの変更等に対しても柔軟な対応が可能となる。さらに、ビス等の固定具12を用いて固定用ブロック3のみを地面10に固定し、本体2の固定には固定具12を用いないため、設置作業や撤去作業を容易に行うことができる。従って、施工に要する期間が短縮化される。また、ビス等の固定具12が芯材5の表面に現れないため、見栄えが良い。また、固定用ブロック3は芯材5の凹部2cを加工する際に同時に形成されるため、加工が容易である。そして、資源の有効活用を図るとともに、製造コストを安くすることができる。さらに、本実施例の段差解消具1aは、人や車椅子が通行する際に滑り難い上、車椅子が脱輪し難いため、安全である。
本考案の段差解消具の構造は、本実施例に示す場合に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、合板6a〜6cの代わりに、熱硬化性又は熱可塑性の樹脂板や軽金属からなる板材を用いることができる。また、2つの段差によって形成される溝を埋めるために、本考案の段差解消具を使用するときには、本体2は略三角柱状ではなく、平板状である方が好ましい。この場合、芯材5の上部は傾斜面5aである必要はなく、少なくとも平坦面であれば良い。さらに、塗膜7の形成にウレタン樹脂以外の樹脂を用いても良い。また、芯材5の側面5bに接着される合板6bや合板6aの両縁に沿って合板6bの上面に接着されるガイド4は、場合によっては省略することができる。さらに、固定用ブロック3は凹部2cに嵌合する際に、少なくとも側面が芯材5と面接触可能な形状であれば良いため、固定用ブロック3は必ずしも直方体である必要はなく、例えば、その側面が曲面で構成されるような形状であっても良い。
なお、本実施例の段差解消具1aは、1つの階段に対して設置されるものであり、2つの階段に対して適用できない。そこで、階段が2つある場合には、例えば、図4に示す段差解消具1bを用いることができる。すなわち、傾斜面2aが円錐台の側面の一部をなすように本体2を形成するのである。この場合、2つの階段の間にも傾斜面2aが存在するため、通路となるスロープの幅が広くなる。これにより、通行時の安全性を高めることができる。
実施例2の段差解消具について図5及び図6を用いて説明する(特に、請求項3に対応)。
図5(a)及び(b)は本考案の実施の形態に係る段差解消具の実施例2の外観斜視図であり、(c)は図5(b)のX−X線矢視断面図である。また、図6(a)乃至(c)は実施例2の段差解消具の製造方法を説明するための本体の断面図である。なお、図5(b)は図5(a)の段差解消具を分解した状態を示しており、図6(a)乃至(c)は図5(c)に示した断面図に対応している。そして、図6(a)及び(b)では合板と塗膜の図示を省略している。また、図1乃至図3に示した構成要素については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図5(a)及び(b)に示すように、本実施例の段差解消具1cは発泡スチロールや発泡ウレタンなどの合成樹脂発泡体からなる平板状の本体14と、略円柱状をなす複数の高さ調節用ブロック15からなり、本体14は表面に塗膜7が形成された合板6aが芯材18の上面16aに接着され、芯材18の底面16bから高さ調節用ブロック15の端部が突出した構造となっている。そして、芯材18は平板材18a,18bからなり、図5(c)に示すように、平板材18aには上下方向に貫通する複数の取付孔16cが設けられている。なお、高さ調節用ブロック15は、この取付孔16cに挿設されている。
次に、段差解消具1cの製造方法について図6を参照しながら説明する。
まず、通電加熱したニクロム線により平板材18aが溶断され、複数の取付孔16cが上下方向に穿設される。このとき、高さ調節用ブロック15として用いる複数の円柱体も同時に形成される(図6(a))。次に、平板材18aを施工現場の地面17の上に置いて、高さ調節用ブロック15をその下端が地面17に接するまで下方へ押し出し、この状態で取付孔16cに対して高さ調節用ブロック15を接着する(図6(b))。そして、高さ調節用ブロック15の上端面がすべて露出するとともに、底面16bに対して平行な上面が形成されるように平板材18aを破線Aの位置あるいは破線Aよりも下の位置で切断し、その上部を切除する。なお、材料コストの削減を図るという観点からいえば、切除される量が最も少なくなるように破線Aの位置で切断することが望ましい。その後、平板材18aの上面に平板材18bを接着する。そして、平板材18bの上面16aに合板6aを接着し、さらに、合板6aの表面に塗膜7を形成する(図6(c))。
上記構造の段差解消具1cは、高さ調節用ブロック15と芯材18が発泡スチロールや発泡ウレタンなどの合成樹脂発泡体によって形成されるため、軽量で安価であり、また、優れた耐圧性及び耐久性を有している。また、高さ調節用ブロック15により芯材18は支持されるとともに、高さ方向の位置決めがなされるという作用を有する。そして、芯材18の底面16bから突出する高さ調節用ブロック15の端部の長さが地面17の凹凸に対応するように調整されているため、段差解消具1cの上部に水平な平坦面が形成されるという作用を有する。さらに、合板6aの表面に形成された塗膜7は、人や車椅子等が通行する際に、滑り止めとして作用する。また、段差解消具1cにおいては、合板6aが上面16aに加わる力を分散し、芯材18の破損を防ぐという作用を有する。
以上説明したように、本実施例の段差解消具1cによれば、通電加熱したニクロム線等で溶断することで芯材18を容易に加工することができる。また、持ち運びが容易なため、加工現場と施工現場とを分けて作業効率を高めることができる。さらに、芯材18の高さ調節が容易なため、地面17に対する高さを短時間で適正に調節して凹凸を解消することが可能である。加えて、設置作業や撤去作業が容易である。また、芯材18に取付孔16cを穿設する際に高さ調節用ブロック15も同時に形成されることから、資源の有効活用と製造コストの削減を図ることが可能である。加えて、本実施例の段差解消具1cによれば、人や車椅子が通行する際に滑り難い上、安全である。
なお、本考案の段差解消具の構造は、本実施例に示す場合に限定されるものではない。例えば、芯材18の上面16aを傾斜面として、本体14を略三角柱状に形成することもできる。また、実施例1のように芯材18の側面に合板を接着しても良いし、合板6aの両縁に沿ってガイドを接着しても良い。さらに、高さ調節用ブロック15は取付孔16cに挿設可能な形状であれば良いため、必ずしも円柱状でなくとも良い。そして、合板6aの代わりに、熱硬化性又は熱可塑性の樹脂板や軽金属からなる板材を用いることができる。また、塗膜7の形成にウレタン樹脂以外の樹脂を用いても良い。さらに、平板材18bを省略して平板材18aの上面に合板6aを接着しても良い。
請求項1乃至請求項6に記載された考案は、屋内又は屋外において車椅子の通行や高齢者等の歩行に対して妨げとなるような段差若しくは床や地面の凹凸を解消する必要がある場合に有効である。
1a〜1c…段差解消具 2…本体 2a…傾斜面 2b…底面 2c…凹部 2d…背面 3…固定用ブロック 4…ガイド 5…芯材 5a…傾斜面 5b…側面 5c…段状部 5d…平面部 6a〜6c…合板 7…塗膜 8a,8b…直方体ブロック 9…取付部 10…地面 11…階段 11a…踏板 12…固定具 13…接着剤 14…本体 15…高さ調節用ブロック 16a…上面 16b…底面 16c…取付孔 17…地面 18…芯材 18a,18b…平板材

Claims (6)

  1. 上部に平坦面を有する合成樹脂発泡体からなる芯材と、
    この芯材の底面に設けられた取付部に嵌合するブロックと、
    前記芯材の上面に接合される板材とを備えたことを特徴とする段差解消具。
  2. 前記芯材は、背面に階段等の段差に対応する段状部が設けられるとともに,底面に前記取付部として凹部が設けられたことを特徴とする請求項1記載の段差解消具。
  3. 前記芯材は、前記取付部として上下方向に貫通する取付孔が設けられ、
    前記ブロックは、前記芯材の底面から端部を突出させた状態で前記取付孔に挿設されることを特徴とする請求項1記載の段差解消具。
  4. 前記ブロックは、前記芯材から切り出された合成樹脂発泡体から形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の段差解消具。
  5. 前記板材の表面に微細粒子を含有する塗膜が形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の段差解消具。
  6. 前記板材の縁部に沿ってガイドが取り付けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の段差解消具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013162818A (ja) * 2012-02-09 2013-08-22 Topre Corp 携帯用スロープ

Cited By (1)

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JP2013162818A (ja) * 2012-02-09 2013-08-22 Topre Corp 携帯用スロープ

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