JP3154518U - マルチベーン型膨張機 - Google Patents

マルチベーン型膨張機 Download PDF

Info

Publication number
JP3154518U
JP3154518U JP2009005754U JP2009005754U JP3154518U JP 3154518 U JP3154518 U JP 3154518U JP 2009005754 U JP2009005754 U JP 2009005754U JP 2009005754 U JP2009005754 U JP 2009005754U JP 3154518 U JP3154518 U JP 3154518U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vane
cylinder
rotor
pressure
expander
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009005754U
Other languages
English (en)
Inventor
寺田 房夫
房夫 寺田
寺田 淳一
淳一 寺田
Original Assignee
株式会社テラテック
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社テラテック filed Critical 株式会社テラテック
Priority to JP2009005754U priority Critical patent/JP3154518U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3154518U publication Critical patent/JP3154518U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】低圧作動ガス排気工程における出力および作動の効率を向上する膨張機を提供する。【解決手段】中空筒状のシリンダー、円筒形状のローター、ローターの軸と平行な平面に設けられるベーンミゾ内部に勘合する矩形ベーン、及び、ローター軸受けを有するフランジからなる。シリンダーの内側円部とフランジの壁面からなる空間が膨張するときのみ、ベーン先端がシリンダー内側円部に圧接される。【選択図】図1

Description

本考案は、高圧の作動ガスを膨張により低圧作動ガスに減圧変換する際、そのエネルギー差を高効率で安定的に軸動力に変換することの出来るマルチベーン型膨張機に関するものである。
従来、高温度の熱源から機械的にエネルギーを得るため、この高温度熱源により加熱された高圧力作動ガスを膨張機に導き膨張させて低圧力に減圧し、この圧力差で例えば遠心式膨張機ではタービンを回転させたり、容積式膨張機ではシリンダー内のピストンを往復駆動させたりして動力を取り出している。近時これらの熱機関と並行してこれらの排出する熱(排熱)を活用してもうひとたび動力を得て更に燃費改善を図ったりシステムの総合効率を向上させたりする複合サイクルや複合システムが開発されつつある。特に民生用では150℃から300℃程度のいわゆる中温排熱のエネルギー回生手段として主に1kWクラス前後のランキンエンジンが注目され、自動車のエンジン排熱を活用しての燃費向上や、燃料電池排熱での発電効率向上等に貢献することが期待されている。このランキンエンジンは、密閉サイクル中に内封するフロンや炭酸ガスなどの作動流体を用いる方式であるが、予め高圧下におかれたこの作動流体(液状態)をサイクルの構成するシステムの外部から加熱器を通して前記中温排熱で加熱(外燃式)して高温高圧のガス状態として膨張機に供給し、そこで膨張させて低圧力に減圧させて動力を得る。一般的にはこの膨張機には小型回転式で例えば、マルチベーン、ローリングピストン、あるいはスクロール等のいわゆるロータリー式容積型機構がそのコンパクト性、簡易性、低コスト性あるいは小型圧縮機転用の容易性等の特性から主力となっている。なお、前述の密閉式のランキンエンジンにおいて作動流体は膨張後冷却器で外部からの冷熱により冷却され再び液状態に復し、その後液ポンプにより高圧力の加熱器に圧送されて熱サイクルを一巡し完了する。この結果従来捨てられていた排熱から新たにエネルギーが回生され大きく対環境の改善に役立つことが出来るだけでなく、太陽熱や燃焼熱等固有の熱源を用いればエンジン単体としても活用が可能である。また、この種の膨張機はランキンエンジンのみならずブレイトンエンジン、エリクソンエンジンあるいはスターリングエンジン等の外燃式エンジンの膨張機としても使用可能である。
本考案は、前述の膨張機の一種である偏心型マルチベーン膨張機において、その構成要素である円筒状平断面形状のシリンダーと、その内部に偏心して設けられる円筒状平断面形状ローター、およびこの内部に勘合され摺動する複数のベーンの作動を、供給される作動流体の圧力で最適に制御し安定した出力を高効率に取り出す方法を提供する。
考案を解決しようとする課題
従来回転式膨張機は主にスクロール方式が開発されているが、作動流体の温度が150℃以上になると歯面の熱変形が起こったり、摺動面の潤滑が困難になったりする障害が生じて適切な性能が確保しにくかった。その点、マルチベーン方式は構造的に熱変形の影響を受けにくいため耐熱特性がよく、150℃以上300℃程度の中温の活用にも適している。ただ、この方式の膨張機は、内部のベーンが作動目的の動力発生時の膨張行程において、常にその先端部が外周のシリンダー内面の円筒状壁面に密着していることが必須であるが、この工程中はその進行とともに該ベーンの先端部と該シリンダー壁面は互いに拡大し、離れやすくその際は所期の膨張動力が得にくくなる。これに対処するため通常ベーンはその背後から先端部方向に押し付けられる。この方法にはバネ力によるもの、遠心力によるものあるいは作動ガス圧力(背圧)によるもの等があるが、一般的にはその確実性、安定性から背圧方式が優れておりこの背圧を用いてベーンがシリンダー内壁面に常に押し付けられ圧接されるようにしているものが主流である。
ただこの背圧方式は本マルチベーン方式の膨張機においては膨張行程にあるときのみ必要で、この後の膨張終了後の低圧になった作動ガスの排気工程では不要というよりむしろ障害となる。すなわちこの排気工程でも背圧によりシリンダー内壁面に押し付けられたベーンはその背後から供給される作動ガスの高圧を受けその反対の前面先端部は膨張後の低圧を受け、膨張行程の時よりも平均圧力差が大きくなり、しかも工程の進行とともにベーンはローターミゾ内で軸心方向に押し込まれるため、あいまって先端部とシリンダー内壁面の圧接力ひいては摩擦損失が増大し出力を減殺するとともに、互いの表面を傷つけ正常な運転を阻害しやすくなり場合によってはロック状態におとしいれる。本考案はこの低圧作動ガス排気工程における出力減殺および作動阻害の課題を解決しようとする。
課題を解決するための手段
本考案は、該マルチベーン膨張機において、該ローターが回転する時、これの表面と該ベーンおよびその先端部が内接する該シリンダー内側円部およびこれらを内包する両フランジ面で構成される容積空間が拡大する膨張行程時にのみ、ベーンが勘合して摺動するよう該ローターに収納される該ベーン背面部ミゾと該フランジに設けられる通路が連接し膨張機に供給される高圧作動ガスの一部がここに導かれ連通し、その高圧ガスにより内部の該ベーンを背面からその先端部が該シリンダー内接円部に圧接するよう押し付ける。この後、膨張終了を終え低圧になった作動ガスの排気工程には前述の通路はフランジに設けられず、したがって該ベーンミゾにも背圧は供給されず該ベーンは該シリンダー壁面に圧接されない。
考案の効果
本考案によれば既述のごとく、マルチベーン膨張機の膨張行程中は内部のベーンがこれを包むシリンダーの壁面と密着するよう圧接し、ここに供給される高圧作動ガスを保持してそれが十分に所定の圧力に低減するまで膨張するよう作動し動力を発生し、その後の低圧の作動ガスの排気工程中は同上の圧接はなく最小抗力で円滑に排気を行え、したがって最大限の出力が最高効率で得られる。同時に過大な摩擦が減少するので使用材料やその表面処理も痛みにくくなり、信頼性の向上や、使用材料等の簡易化、コスト削減も可能となる。この結果中温の排熱や太陽熱等の活用が格段に容易で効率向上するとともに、膨張機を必要とする多くの民生用機器への応用拡大が期待できる。
なお、該マルチベーン膨張機にはシリンダーの平断面形状が円形で、平断面形状が円形のローターとそれぞれ前者の内側壁面と後者の表面が1箇所で近接するように互いの軸心が偏心して設けられる「偏心型マルチベーン膨張機」と、シリンダー平断面形状が楕円形で、平断面形状が円形のローターとそれぞれ前者の内側壁面と後者の表面が2箇所で近接するよう両者の軸心が一致して設けられる「同心型マルチベーン膨張機」とある。「偏心型マルチベーン膨張機」では工程の前半は膨張行程、後半は排気工程であり、一方「同心型マルチベーン膨張機」は前記の近接する2箇所で区分されるそれぞれの空間で、工程の前半は膨張行程、後半は排気工程となる。いずれも作用効果は同様である。
以下、本考案につき偏心型マルチベーン膨張機(以下膨張機)を代表として、図1から図2の応用実施例について説明する。図1は本考案による平断面図、図2は同側断面図であり、図1は図2のCC−CC断面に沿ったもので、図2は図1のC−C断面に沿ったものである。本考案による膨張機(1)は主にシリンダー(2)、ローター(3)、ベーン(4)(複数)、第1フランジ(21)および第2フランジ(22)から構成される。シリンダー(1)の平断面形状は円形の中空筒状を基本とし、その側面に高圧の作動ガスの入る給気口(10)、膨張した低圧の作動ガスが排出される吐出口(11)が設けられる。ローター(3)の平断面形状も円形の中実円筒状でその直径はシリンダー(1)の直径より適宜小さく、その軸心方向に厚みを有し、先述のシリンダー(2)の軸心方向厚さとほぼ同じながら内に収まり、外部両端に軸(5)を有している。シリンダー(2)とローター(3)は図1ではそれぞれA−AおよびB−Bの中心線、図2ではそれぞれAA−AAおよびBB−BBの軸心線で表されるが、図1のC−C対称線の上部でほぼ接するほどの最小隙間で、かつその反対側の同図下部で最大隙間となるよう、互いに適宜偏心して設けられる。このローター(3)には複数(本例では4個)のベーンミゾ(6)がローター軸(5)と平行平面上に放射状にほぼ等間隔を置いて設けられ、この内部に同数のベーン(4)が勘合するよう配設される。ベーン(4)は基本的にそれぞれ矩形の同形状で、ベーンミゾ(6)内部で勘合しながら摺動でき、図2のようにローター(3)の回転とともにベーンミゾ(6)に入る深さが変化する。ベーン(4)のローターミゾ(6)内での軸(5)側を背部、逆のシリンダー(2)の側壁面側を先端部と呼ぶとき、背部には常にローターミゾ(6)の空間が存在するよう設けられ、ここには後述する作動ガスが背圧として作用するとき供給可能となっている。また、ベーン(4)の先端部はシリンダー(2)の側壁面側と接触かつ摺動容易なように適宜曲線の形状(本図では省略)に成形される。
第1フランジ(21)はその平滑な側部端面をシリンダー(2)の側部端面と密接し、第2フランジ(22)も同様その側部端面をシリンダー(2)の側部端面と密接しそれぞれに設けられたローターの軸(5)をそれぞれの第1軸受(51)および第2軸受(52)で保持してローター(3)を回転可能なようにシリンダー(2)とともに形成する空間に収納する。ローター(3)が図1の矢印のように回転する時、中央縦線C−Cの左半分はベーン(4)、シリンダー(2)、ローター(3)及び第1フランジ(21)と第2フランジ(22)で構成される各平空間容積が最小から最大まで拡大する膨張行程となる。反対に残りの右空間は膨張後空間容積が減少する排気工程となる。ここに第1フランジ(21)にはその側部端面に背圧給気ミゾ(12)が穿設され、組立て時図1の仮想破線で示すようにローター(3)の膨張行程側(同図の左半分)のベーンミゾ(6)背部に継続的に連結して高圧の作動ガスを給気するような略円弧形状に設けられる。図2はその側断面を示し適宜な深さの背圧給気ミゾ(12)に背圧給気口(13)が連結されここに前述の高圧作動ガスが供給される。この作動ガスはシリンダー(2)に供給される主流から分岐した(図示せず)一部でよい。膨張行程にベーン(4)がある時のみベーンミゾ(6)には背圧給気ミゾ(12)が重なり連通して高圧作動ガスが供給されるよう位置的に制御され、ベーン(4)はベーンミゾ(6)内においてその背部から高圧を受けその先端部をシリンダー(2)の内部壁面に押し付けられ気密保持状態で膨張できる。一方、排気工程のときは遠心力以外には背後から特に押されないため最小の摩擦抵抗で済む。従来のマルチベーン方式ではこの制御機構がなかったため排気工程にも高圧の背圧がかかるだけでなく、ベーン(4)の先端部には膨張後の作動ガスの低圧がかかるため圧力差はより大きくなり、強く圧接されて回転抵抗が過大となり出力損失が増加していた。
本考案に関わる平断面図である。 本考案に関わる側断面図である。
(1) 膨張機
(2) シリンダー
(3) ローター
(4) ベーン
(5) 軸
(6) ベーンミゾ
(10)給気口
(11)吐出口
(12)背圧給気ミゾ (13)背圧給気口
(21)第1フラン (22)第2フランジ
(51)第1軸受 (52)第2軸受

Claims (1)

  1. 円ないしは楕円状断面を有する中空筒状シリンダーと、その内部にシリンダーの軸方向と平行な軸を中心に回転可能な円筒形状のローター、およびその軸と平行な平面に放射状方向に設けられる複数のベーンミゾ内部に勘合して同方向に密接して摺動するよう設けられる同数の矩形ベーン、および該ローターの軸受を有しシリンダーの軸方向と直角方向の両端部平面に設けられる2個のフランジで該ローター及びベーンの両端面をはさんで密接内包する形態のマルチベーン膨張機において、該ローターが回転する時、これの外側表面と該ベーンおよびその先端部が内接する該シリンダー内側円部およびこれらを内包する両フランジ壁面で構成される容積空間がシリンダーの回転とともに拡大する膨張行程時にのみ、該ベーン先端部が該シリンダー内接円部に圧接されるようベーン先端部の反対側の背面部が存する該ベーンミゾに該膨張機に供給される高圧作動ガスの一部が導かれ所定背圧が作用するように、該フランジの所定位置に所定形状の背圧給気ミゾと背圧給気口を、該ローター内の該ベーンミゾに密接して設け、該ベーンミゾと該背圧給気ミゾが重なり連接する時のみ、該高圧作動ガスが供給されるようにして成る膨張機。
JP2009005754U 2009-07-22 2009-07-22 マルチベーン型膨張機 Expired - Fee Related JP3154518U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005754U JP3154518U (ja) 2009-07-22 2009-07-22 マルチベーン型膨張機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009005754U JP3154518U (ja) 2009-07-22 2009-07-22 マルチベーン型膨張機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3154518U true JP3154518U (ja) 2009-10-22

Family

ID=54858655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009005754U Expired - Fee Related JP3154518U (ja) 2009-07-22 2009-07-22 マルチベーン型膨張機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3154518U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10309222B2 (en) Revolving outer body rotary vane compressor or expander
EP2691623B1 (en) A hot-air engine
JP2014522938A (ja) 分離された燃焼器と膨張機を備えた準等温圧縮機関ならびに対応するシステムおよび方法
JP6328634B2 (ja) 調整可能な作動流体ポートを有する回転膨張室装置およびこれを内蔵するシステム
JP5597589B2 (ja) スクリュ膨張機
JP3154518U (ja) マルチベーン型膨張機
JP5367591B2 (ja) 過給機関の廃熱回収システム
JP6503514B2 (ja) 回転式スターリングサイクル装置及び方法
CN101818665B (zh) 旋转变容式膨胀压气发动机
EP2909445B1 (en) Fixed-vane positive displacement rotary devices
EP2780550B1 (en) Rotary engine and process
JP3159132U (ja) マルチベーン方式膨張機
CN105464710A (zh) 一种滑片式汽动转子发动机
Imran et al. Mathematical modelling for positive displacement expanders
JP2000320453A (ja) 膨脹機能および圧縮機能を持つ回転式流体機械およびベーン式流体機械
JP3247478U (ja) タービンエンジン
KR101079131B1 (ko) 유체펌프가 연결되는 스터링엔진
RU2335636C2 (ru) Способ работы теплового двигателя и газопаровой турбодвигатель романова
JP2007285148A (ja) 内燃機関、ポンプ、水車に関する羽根型回転機構。
JP4344453B2 (ja) 回転式流体機械
JP2008255927A (ja) 膨張器一体型圧縮機
JP2001254601A (ja) 回転式流体機械
RU2460898C1 (ru) Тепловой двигатель
JP2002147201A (ja) 回転流体機械
CN114576005A (zh) 一种基于波转子的核心机

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120930

Year of fee payment: 3

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091214

A072 Dismissal of procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20100525

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees