JP3153650B2 - 重合触媒を除去する方法 - Google Patents

重合触媒を除去する方法

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JP3153650B2 JP29002692A JP29002692A JP3153650B2 JP 3153650 B2 JP3153650 B2 JP 3153650B2 JP 29002692 A JP29002692 A JP 29002692A JP 29002692 A JP29002692 A JP 29002692A JP 3153650 B2 JP3153650 B2 JP 3153650B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C2/00Treatment of rubber solutions
    • C08C2/02Purification
    • C08C2/04Removal of catalyst residues

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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、重合体から重合触媒を
分離する方法に関する。更に詳しくは、本発明は、共役
ジオレフィン及び/又はモノアルケニル芳香族炭化水素
化合物から成る重合体から、特定のリチウム化合物を除
去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでに、重合体、特に共役ジオレフ
ィン重合体からリチウム化合物を分離するいくつかの方
法が提起されている。一般的に、これらの方法は、重合
体及びリチウム含有組成物と水及び/又は酸とを接触さ
せる工程から成る。これらの方法に関連する根本問題
は、各方法において、少なくとも最終用途に供する前に
除去する必要のある不純物を重合体にもたらすというこ
とである。従って、これらの方法は、その過程にかなり
複雑な分離工程が加わる。分離工程がかなり成功したと
しても、少なくとも少量の不純物がしばしば重合体組成
物中に残る。又、分離工程は、重合体組成物の種々の最
終用途に適した調製工程の中でかなり複雑な工程であ
る。従って、不純物をもたらすことなく、又複雑な″浄
化″又は精製工程を必要とせずに、共役ジオレフィン及
び/又はモノアルケニル芳香族炭化水素化合物から成る
重合体から、ある種のリチウム化合物を分離する方法
が、明らかに要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】共役ジオレフィン及び
/又は芳香族炭化水素単量体から成る重合体から、特定
のリチウム化合物を分離する従来方法の前記及び他の欠
点を、本発明の特定のリチウム化合物を分離する手法及
びそれによって提供される改善された方法を用いて、回
避又は、顕著に減少せしめることを見い出した。
【0004】従って、本発明の目的は、不純物をもたら
すことなく、処理工程を少なくした、共役ジオレフィン
及び/又は芳香族炭化水素単量体から成る重合体から、
特定のリチウム化合物を分離する改善された方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、前記及
び他の目的及び効果は、共役ジオレフィン及び/又は芳
香族炭化水素単量体から成る重合体から燐酸マグネシウ
ムを用い特定のリチウム化合物を分離する方法に於て分
離を行なうことにより達成できる。燐酸マグネシウム化
合物は固形物であり、当然物理的分離方法により重合体
組成物から容易に分離することができ、又重合体溶液は
燐酸マグネシウム化合物の固定床を通過させることが出
来る。当然かかる分離方法は、固形化合物全てを分離
し、その結果、いかなる不純物をも含まない重合体組成
物が残る。
【0006】遠心分離、濾過及び沈降、及び/又は燐酸
マグネシウム化合物の固定床を含むこれらの固体分離方
法は、全体として、いかなる種類の分離工程をも必要と
せずに用いることが出来る。本発明の、特定のリチウム
化合物を分離する改善された方法は、リチウム化合物分
離工程の結果としてもたらされるいかなる不純物をも含
有しない重合体を製造するという長所があり、固形化合
物を分離する必要がある工程は別として、燐酸マグネシ
ウムが重合体溶液と混合している場合、この方法は、実
際これまで従来技術に於て知られるいかなる工程の追加
も必要としない。
【0007】多くのリチウム化合物は本発明の方法で分
離することが出来るが、リチウム触媒が失活した場合、
水素化リチウム、リチウムアルコキシド又は水酸化リチ
ウムは、リチウム触媒が変換される化合物であることか
ら、これらは最も一般的に除去される。これらの内リチ
ウムアルコキシド、特にリチウムメトキシドが好まし
い。本発明の方法に於て用いることができる燐酸マグネ
シウム化合物としては、燐酸マグネシウム、燐酸一水素
マグネシウム、燐酸二水素マグネシウム及びその混合物
が挙げられる。ここでは、便宜上、燐酸一水素マグネシ
ウムをしばしば二塩基性マグネシウムと称する。
【0008】一般に、重合体は、適当な溶媒中で全溶液
に対し1重量%から50重量%までの範囲内の濃度であ
り、リチウム及びある種のリチウム化合物は、重合体に
対し25ppmから5000ppmの範囲の濃度であ
る。一般に、接触は、25℃から120℃までの範囲内
の温度、2バールから84バール(10psigから1
200psig)までの圧力、及び10分から240分
までの範囲内の公称保持時間で行われる。
【0009】一般に、本発明の方法を用いて、リチウム
化合物触媒で調製した、従来技術で既知の、共役ジオレ
フィン及び/又は芳香族炭化水素単量体から成るいかな
る重合体からもリチウム化合物を分離することが出来
る。かかる重合体は、直鎖、分枝、ブロック又はラジカ
ル重合体であってもよい。かかる重合体としては、リチ
ウム化合物触媒を用いた、1種類以上の共役ジオレフィ
ン類を含有する重合体、1種類以上の共役ジオレフィン
類及びビニルアリール化合物の如く共重合する1種類以
上の単量体を含有する重合体、及びかかる単量体を含有
する重合体が挙げられる。一般に、共役ジオレフィン
は、1,3−ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、メ
チルペンタジエン、フェニルブタジエン、3,4−ジメ
チル−1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1,
3−オクタジエン等の如き4個から12個の炭素原子、
及びビニルアレーン化合物の如き他の単量体、特にスチ
レンの如きモノアルケニル芳香族化合物、α−メチルス
チレン及びエチルスチレン等の如き種々のアルキル置換
スチレン類、パラメトキシスチレン、エトキシスチレン
等の如きパラアルコキシスチレン類、及びビニルナフタ
レン、ビニルトルエン等を含有する。重合体は、水素化
されていても良いしされていなくても良いが、水素化前
にリチウム化合物を分離することが好ましい。
【0010】前述の如く、リチウム化合物を除去する際
に、重合体は溶液として存在する。重合体は、重合体調
製時と同じ溶媒中に存在することが好ましいが、実際問
題として、適当な炭化水素を用いて重合体を実質的に存
在せしめることが出来る。適当な溶媒としては、パラフ
ィン類、シクロパラフィン類、アルキル置換シクロパラ
フィン類、芳香族及び1分子当り4個から10個までの
炭素原子を含有するアルキル置換芳香族の如き炭化水素
が挙げられるが、これらに制限されるわけではない。適
当な溶媒としては、ベンゼン、トルエン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、n−ブタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン等が挙げられる。周知のごとく、重合
体はこれらの溶媒1種類以上の中で調製することが出
来、適当な方法により調製に用いた溶媒を分離した後、
重合体を他の適当な溶媒中に溶解させることが出来る。
【0011】前述の如く、リチウム化合物を、燐酸マグ
ネシウム及び/又は燐酸一水素マグネシウム又は燐酸二
水素マグネシウムとの接触により分離させる。通常、燐
酸塩は、溶液に対し0.2重量%から10重量%までの
範囲内の濃度で用いる。高い燐酸塩濃度は最も効果があ
り、通常短時間の接触時間ですむから当然好ましいこと
である。リチウム化合物は、分離工程中、溶解していて
も良いし、又懸濁していても良い。
【0012】前述の如く、燐酸マグネシウム、二塩基性
燐酸マグネシウム又は燐酸二水素マグネシウムとの接触
完了後、マグネシウム化合物を、遠心手段、濾過手段又
は沈降手段により分離することによって、又は重合体溶
液を、燐酸マグネシウム化合物固定床を通過させること
によって、いかなる種類の分離工程も必要でなくなる。
有用な遠心手段としては、遠心分離機及びサイクロンが
挙げられる。濾過は、回転又は固定濾過床を用いて達成
することが出来る。又、平行板分離器中でのデカンテー
ション又は沈降を用いて重合体溶液からマグネシウム化
合物を分離することが出来る。濾過助剤を用いた濾過法
は、重合体溶液から微粒子を分離するのに効果的である
ことが知られており、リチウム化合物と燐酸マグネシウ
ム、二塩基性燐酸マグネシウム及び/又は燐酸二水素マ
グネシウム化合物との反応生成物は一般に微粒子である
ことから、この方法が好ましい。
【0013】興味深いことには、水及びアルコール類を
用いて分離を促進することが出来る。メタノールの如き
アルコールを用いる場合、水素化リチウム、水酸化リチ
ウム及びリチウムアルキル類の如きリチウム化合物は、
対応するリチウムアルコキシドに変換される。このこと
により、分離が困難な水素化リチウム、水酸化リチウム
及びリチウムアルキル類を、より容易に分離されるリチ
ウムアルコキシドに変換するという利点が生じる。水を
用いる場合、通常リチウム化合物1モル当り水1モルか
ら500モルの範囲内の濃度で用い、アルコールを用い
る場合、通常リチウム化合物1モル当りアルコール1モ
ルから40モルの範囲内の濃度で用いる。水とアルコー
ルを同時に用いることもできるが、水はアルコールの効
果を減少させると考えられることから、実際問題として
は通常行われない。
【0014】本発明の好ましい態様に於ては、二塩基性
燐酸マグネシウムを用いて共役ジオレフィン重合体から
リチウムメトキシドを分離する。更に好ましい態様に於
ては、共役ジオレフィン重合体は、共役ジオレフィン単
量体ブロック及び芳香族炭化水素重合体ブロックから成
るブロック共重合体である。最も好ましい態様に於て
は、共役ジオレフィン重合体ブロックは、イソプレン又
はブタジエンのいずれか、芳香族炭化水素重合体ブロッ
クは、スチレンである。好ましい態様に於ては、重合体
溶液は、全溶液に対し重合体10重量%から20重量%
の範囲内の重合体濃度まで希釈する。
【0015】本発明の好ましい態様に於ては、二塩基性
燐酸マグネシウム及びリチウムメトキシド間の接触は、
25℃から90℃の範囲内の温度、2バールから8バー
ルの範囲内(10psigから100psig)の全圧
力、及び10分から60分の範囲内の公称保持時間で遂
行される。二塩基性燐酸マグネシウムは、全溶液に対し
0.7重量%から2.0重量%の範囲内の濃度で用い
る。本発明の好ましい態様に於ては、リチウムメトキシ
ドは、重合体に対し500ppmから10,000pp
mの範囲内の濃度で存在せしめる。
【0016】多数のリチウム化合物を、従来技術に於て
周知の技法を用いてリチウムメトキシドに変換できるこ
とは当然のことである。そこで、共役ジオレフィン重合
体の重合の際に存在する実質的に全てのリチウム化合物
をリチウムメトキシドへ変換せしめることは、本発明の
好ましい態様内である。これは、通常水素化リチウム又
はリチウムアルキルの如きリチウム化合物とメタノール
とを反応させることによって達成することが出来る。
【0017】
【実施例】以上、本発明及びその好ましい態様及び最も
好ましい態様について広範に述べてきたが、本発明は以
下の実施例を参照することにより更に明白になると考え
られる。しかしながら、本実施例は単に具体的な説明の
みを目的とするものであり、本発明はこれによって制限
されるものではない。
【0018】実施例1 この実施例に於て、二塩基性燐酸マグネシウムを用い
て、49,700の重量平均分子量を有するブタジエン
−スチレン−ブタジエンブロック共重合体から成るブロ
ック共重合体溶液からリチウムメトキシドを分離した。
この重合体は、シクロヘキサン及びジエチルエーテルの
溶媒混合液中で調製した。この溶液は、二塩基性燐酸マ
グネシウムを添加する前にシクロヘキサンで10重量%
重合体まで希釈した。この原料は、重合体に対し160
ppmのリチウムを含有した。二塩基性燐酸マグネシウ
ム及びリチウムメトキシド含有重合体溶液間の接触は、
温度25℃、常圧及び保持時間1時間で遂行した。この
実施例に於て、3種の異なる濃度の二塩基性燐酸マグネ
シウムを用いた。用いた3種の濃度は、溶液に対し10
重量%、2重量%及び0.7重量%である。1時間後、
重合体溶液を吸着剤から分離し、乾燥させ、リチウム含
有量を分析して、除去したリチウム量を決定した。この
実施例の3種の場合、除去されたリチウム量は、それぞ
れ99.4%、98.1%及び80.6%である。本実
施例は、明かに、高濃度の二塩基性燐酸マグネシウムが
1時間で最も効果的であることを示している。
【0019】実施例2 この実施例に於て、接触時間を3日まで延ばしたことを
除いていは、実施例1の手法を繰り返した。3種類の試
料から得られた結果は、除去されたリチウム98.0
%、86.9%及び98.8%である。この実施例は、
10%及び0.7%の試料は実質的に同じ結果が得ら
れ、2%の試料の結果は予期していたものと多少一致し
ないことから吸着剤の濃度にあまり依存しないことを示
している。この不一致の理由は解明されていない。
【0020】実施例3 この実施例に於て、リチウムメトキシドを水素化リチウ
ムに置き換え、リチウム濃度を重合体に対し170pp
mに増加させ、重合体の重量平均分子量を44,000
に減少させたことを除いては、実施例1の手法を繰り返
した。水素化リチウムは、重合体の水素停止反応により
得るが、リチウムメトキシドは、重合体のメタノール停
止反応により得る。実際に用いた吸着剤量及び接触時間
は、実施例1で明かにしたものと同じである。1時間の
接触時間終了後、重合体試量のリチウムを分析し除去さ
れたリチウム量を決定した。3種類の試量のそれぞれの
除去されたリチウム量は、88.2%、52.4%及び
5.9%であった。この実施例は、接触時間が僅か1時
間である場合、吸着剤濃度の重要性を再度強調してい
る。
【0021】実施例4 この実施例に於て、保持時間を1時間から3日まで延ば
したことを除いては実施例3の手法を繰り返した。接触
終了後、重合体溶液のリチウム濃度を分析し、3種類そ
れぞれの試料の除去されたリチウム量が95.7%、8
1.8%及び95.1%であることが分かった。この実
施例は、保持時間を3日まで延ばした場合、吸着剤の濃
度はあまり重要でないこと、2番目の実験、即ち2重量
%の吸着剤を用いて完了した実験は実質的に同じである
他の2つの結果と一致しないことを再度示唆している。
【0022】実施例5 この実施例に於て、二塩基性燐酸マグネシウムを用い
て、事実上、調製したスチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体から水素化リチウムを分離した。この
重合体は重量平均分子量52,300であった。重合体
は、シクロヘキサン及びジエチルエーテル中で調製し、
溶液中の重合体の濃度は、更なるシクロヘキサンの添加
によって、全溶液に対し10重量%まで減少させた。こ
の重合体原料溶液は、溶液に対し16ppmのリチウム
を含有した。接触は、25℃の温度、常圧、及びこの実
施例では公称保持時間1時間で遂行した。この実施例に
於て、異なる吸着剤濃度で3種類の実験を完了した。こ
の実施例に於て、吸着剤は、溶液に対し10重量%、2
重量%及び0.67重量%濃度で用いた。1時間後に接
触は完了し、重合体溶液を吸着剤から分離し、溶液のリ
チウム濃度を分析し、実際に除去されたリチウム量を決
定した。この実施例で完了した3種類の実験に於て、除
去されたリチウム量は、それぞれ37.5%、6.3%
及び6.3%と決定された。この実施例は、再度、吸着
剤濃度の重要性を強調し、1時間で調製した重合体溶液
から水素化リチウムの分離が効果的でないことから、水
素化リチウムの除去は、原料によって変化することを示
唆している。
【0023】実施例6 この実施例に於て、接触時間を3日に延ばしたことを除
いては実施例5の3種類の実験を繰り返した。3日の接
触時間の後、重合体溶液を吸着剤から分離し、リチウム
含有量を分析し、実際に除去されたリチウム量を決定し
た。実際に得られた結果は、それぞれ74.7%、2
9.4%及び23.5%であった。この実施例は、長時
間の保持時間は水素化リチウムの除去量を増加させるの
に効果的であることを示唆している。但し実際に除去さ
れた量、特に低吸着剤濃度での除去は商業的に許容し難
いものである。
【0024】実施例7 この実施例に於て、リチウム1モル当り水480モル濃
度で水を加えたことを除いては、実施例5で為された3
種類の実験を繰り返した。1時間の接触時間終了後、重
合体溶液を吸着剤から分離し、残存リチウム量を分析し
て決定し、実際に除去されたリチウム量を決定した。こ
の実施例に於ける実際に除去されたリチウム量は、それ
ぞれ78.1%、25.0%及び25.0%であった。
この実施例と実施例5の結果の比較から、水は除去する
リチウム量を増加するが、特に低吸着剤濃度では除去さ
れるリチウム量は商業的に許容し難いことは明白であ
る。
【0025】実施例8 この実施例に於て、リチウム1モル当り27モルのメタ
ノールを加えたことを除いては、実施例5の3種類の実
験を繰り返した。1時間の接触時間後、重合体溶液を吸
着剤から分離し、残存リチウム含有量を分析し、実際に
除去されたリチウム量を決定した。この実施例に於いて
得られた結果は、それぞれ97.4%、85.0%及び
87.5%であった。この実施例に於て得られたデータ
から、メタノールは分離されるリチウム量を顕著に増加
させ、分離されるリチウム量は、接触時間が1時間でさ
え、しかも低吸着剤濃度に於てさえ商業的に許容し得る
ことは明かである。
【0026】実施例9 この実施例に於て、接触時間を1時間から3日に増やし
たことを除いては、実施例8の実験を繰り返した。3日
の接触終了後、重合体溶液を吸着剤から分離し、残存リ
チウム含有量を分析し、実際に除去されたリチウム量を
決定した。この実施例に於いて得られた結果は、それぞ
れ99.9%、95.9%及び91.8%であった。こ
れらの結果から、メタノールが、分離される水素化リチ
ウム量を顕著に改善又は増加させることが明白であるこ
とが確認された。これは、水素化リチウムとメタノール
との反応によりリチウムメトキシドを生成するためであ
ると考えられる。
【0027】実施例10 この実施例に於て、水及びメタノールの混合液を吸着剤
混合液に加えたことを除いては、実施例5の実験を繰り
返した。水は、リチウム1モル当り水480モル濃度で
加え、メタノールは、リチウム1モル当りメタノール2
7モル濃度で加えた。1時間の接触後、重合体溶液を吸
着剤から分離して、残存リチウム含有量を測定し、除去
されたリチウム量を決定した。この実施例に於いて得ら
れた結果は、それぞれ92.5%、70.0%及び5
0.6%であった。この実施例と実施例8との比較によ
り、水は、水素化リチウムの分離に於て、メタノールの
効果を減少せしめることは明白である。
【0028】実施例11 この実施例に於て、水及びメタノールの混合液を吸着剤
混合液に加えたことを除いては、実施例6の実験を繰り
返した。水及びメタノールは、実施例10で用いたのと
同じ濃度で加えた。3日の吸着終了後、重合体溶液を分
析して、残存リチウム含有量を測定し、実際に除去され
たリチウム量を決定した。実際に得られた結果は、それ
ぞれ94.5%、87.1%及び84.7%であった。
この実施例の結果と実施例9の結果との比較により、水
は、水素化リチウムの分離に於いて、メタノールの効果
を減少せしめることは、再び明白である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−56713(JP,A) 特開 昭64−56712(JP,A) 特開 昭64−54016(JP,A) 特開 昭48−37482(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 6/00 - 6/28 WPI(DIALOG)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役ジオレフィン重合体からリチウムを
    分離する方法であって、 (a)共役ジオレフィン重合体及びリチウム化合物を含
    有する重合体溶液と、燐酸マグネシウム、二塩基性燐酸
    マグネシウム、燐酸二水素マグネシウム又はその混合物
    とを接触させ、 (b)重合体溶液から燐酸マグネシウム、二塩基性燐酸
    マグネシウム、燐酸二水素マグネシウム又はその混合物
    を分離し、 (c)その中のリチウム含有量が減少した共役ジオレフ
    ィン重合体を回収する工程から成ることを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】 工程(a)に於ける公称接触時間が10
    分から240分の範囲内であることを特徴とする、請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 当該共役ジオレフィン重合体が、共役ジ
    オレフィン及び芳香族炭化水素単量体から成る共重合体
    であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 燐酸マグネシウム、二塩基性燐酸マグネ
    シウム、燐酸二水素マグネシウム又はその混合物の固定
    床に、当該重合体溶液を通すことを特徴とする、請求項
    1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 当該共役ジオレフィン重合体の濃度が、
    全溶液に対し1重量%から50重量%の範囲内であるこ
    とを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 当該燐酸マグネシウム、二塩基性燐酸マ
    グネシウム、燐酸二水素マグネシウム又はその混合物の
    濃度が、溶液に対し0.2重量%から10重量%の範囲
    内であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 当該燐酸マグネシウム、二塩基性燐酸マ
    グネシウム、燐酸二水素マグネシウム又はその混合物と
    組み合わせてメタノールを用いることを特徴とする、請
    求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 当該燐酸マグネシウム、二塩基性燐酸マ
    グネシウム、燐酸二水素マグネシウム又はその混合物と
    組み合わせて水を用いることを特徴とする、請求項1に
    記載の方法。
JP29002692A 1991-10-30 1992-10-28 重合触媒を除去する方法 Expired - Fee Related JP3153650B2 (ja)

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