JP3152771U - 包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】 プラスチック製包装袋において底部に残った粉末状、ペースト状などの商品を取り出し易くする。【解決手段】 包装袋100は開口部近傍に第一のジッパー(ファスナー) 15Aを底部からLの位置に配設するとともに、前記第一のジッパー15Aと底部との略中間(底部から略L/2の位置)に第二のジッパー(ファスナー)15Bを配設した構成。前記第一及び第二のジッパー近傍には一辺側に切り裂いて開封するV字形のノッチ20をそれぞれ対向配置してなる。【選択図】 図1

Description

本考案は、袋の底部に残った粉末状、ペースト状などの商品を取り出し易くしたプラスチック製包装袋に関する。
積層プラスチックフィルム製の包装袋は軽量で気密性に優れ、高強度で取扱い性に便利であるほか、密封するにあたり単に熱融着または超音波融着するだけで足りうるため、液状、粉末状、顆粒状、ペースト状、固形状の食品、薬品など多岐にわたる商品の密封包装袋に使用されている。これらの密封袋にあっては、開封後においてもジッパーによって開閉できるジッパー付き包装袋が知られている。ジッパー付き包装袋を形成する包装材としては、従来から、二軸延伸されたプラスチックフィルムとヒートシール用シーラント層とを積層してなる積層フィルムが広く使用されている。二軸延伸プラスチックフィルムとしては強度耐久性などの観点から、フラット同時二軸延伸法、フラット逐次二軸延伸法などを用いて製造された高強度の二軸延伸ポリエステルフィルムが使用されている。
プラスチックフィルムを主体とする積層フィルムで構成される三方シール形式又はスタンディングパウチ形式の袋の口部に2列のジッパーを付けた構成として特開平6−99991号公報が提案されている。
特開平6−99991号公報
しかし特許文献1における2列のジッパは薬剤の拡散期間を延長することを目的としており、底部に残った粉末状、ペースト状等の商品を取り出し易くするものでない。従って、底部に残った粉末状などの商品を柄の長いスプーンを用いても取り出しにくいという課題を有していた。また、底部に残った商品を取り出し易くするため包装袋を中間で短く切った場合、ジッパが無いので簡単に密封封口できないという課題も有していた。
本考案の包装袋は、底部に残った粉末状、ペースト状等の商品を取り出し易くすることを目的とする。さらに、商品の取り出しを容易にするため包装袋を短く切除した場合でも簡単に密封封口できることを目的とする。
本考案にかかる包装袋は、四方シール形式、三方シール形式、自立形式、ピロー形式の内いずれか一つのプラスチック製袋体であり、開口部近傍に第一のジッパー(ファスナー)を配設し、前記第一のジッパーと底部との略中間,または略中間より下側のいずれか一方に第二のジッパー(ファスナー)を配設したことを特徴としたもので、包装袋を略中間部分で短く切ることで底部に残った粉末状、ペースト状等の商品を取り出し易くなる。また、包装袋を中間で短く切除した場合でも第二のジッパーにより簡単に密封封口できる。
さらに本考案にかかる包装袋は、前記第二のジッパー近傍に一辺側に切り裂いて開封するU字形やV字形のノッチ,または切り込みのいずれか一方を配設したことを特徴としたもので、鋏やカッター無しで包装袋を短く切れる。
上記構成により本考案の包装袋は、包装袋の略中間,または略中間より下側のいずれか一方で短く切ることで底部に残った粉末状、ペースト状等の商品を取り出し易くなる。包装袋を短く切ることで包装袋の背の高さが低くなるうえ収納スペースが小さくなり、包装袋が倒れにくくなる。また、包装袋を短く切除した場合でも第二のジッパーにより簡単に密封封口できる。さらに、ノッチまたは切り込みにより鋏やカッター無しで包装袋を短く切れる。
本考案にかかる包装袋は上述の通りである。包装袋を構成する部材は一般的に使用される任意の部材としてよい。紙製、アルミニウム箔製、アルミニウムとプラスチックのラミネート製、プラスチックフィルム製などに大別される。プラスチックフィルムは一層であってもよいし、異なる種類のプラスチックを多層に積層したものであってもよい。また、シール部を形成する主平面に熱圧着に適した樹脂部材等を塗布したものであってもよい。
さらに、通常のイージーオープンタイプの材料として、例えば延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルム等の蓋材にイージーピール性を有するシール層を積層したもの、あるいは、これらに必要に応じて、アルミ箔、エチレンビニルアルコール共重合体層、無機質蒸着層などを積層した積層体を挙げることができる。
例えば、厚み15μの二軸延伸ナイロンと厚み50μの東セロ 製の(公序良俗違反につき、不掲載)シーラントフィルムCMPS017Cをウレタン接着剤を用いてドライラミネート法によって張合わせた合計厚み65μの積層フィルム、あるいは厚み15μの二軸延伸ナイロンと厚み60μの東セロ 製のイジーピールシーラントフィルムTAF650CをTダイから押出した20ミクロンのポリエチレンを用いてサンドポリ法によって張合わせた合計厚み95μの積層フィルムなどが用いられる。
なお、前記包装材の厚さは、特に制限されるものではないが、密封性、取り扱い性などを考慮すれば、通常、30〜100μm、特に40〜70μm程度が好適である。
また、透明性とガスバリヤー性が必要な場合には、表面層に透明フィルムを用い、その下に中間層としてアクリロニトリル樹脂のフィルム、塩化ビニリデン樹脂のフィルム、EVOHのフィルムなどを常法の接着剤によるラミネ−ション或いはPE、PPなどを使用するエクストル−ジョンラミネ−ションにより貼り合わせることも可能である。
そして最内面のシ−ラント層には、PE、PP、アイオノマ−、EVA、エチレン−アクリル酸共重合体などの樹脂が使用可能で、内容物とジッパ−の材質を考慮して選択される。加工方法はそれぞれの樹脂を押し出しコ−ティング法で積層するのが簡便であるが、フィルム化したものをドライラミネ−ション法で貼り合わせて、シーラント層を形成してもよい。
ジッパ−材については、通常PE、PP製が安価であり汎用できるが、耐内容物性の点でアイオノマ−やエチレン−アクリル酸共重合体樹脂製などを使用することもできる。
包装袋のシール部はヒートシール、超音波溶接などの手段で接合(接着)される。ヒートシールの幅は特に制限されるものではなく、用途や収納物の重量等に合わせて適宜設定すればよい。密封性、取り扱い性などを考慮すれば通常、2〜15mm、特に3〜10mm程度が好適である。
ジッパー付き包装袋の形態としては特に制限されるものでない。例えば、四方シール型袋、三方シール型袋、自立型袋、ピローシール型袋等であってよい。図3〜図5は本考案の他の実施例における包装袋の正面図を示す。それぞれ第1のジッパー(ファスナー) 2Aと第2のジッパー(ファスナー)2Bとを備えてなる。また、図3と図4は切り込み25を第2のジッパー2Bの近傍に備えてなる。
三方シール型袋は例えば図3に示すように、製造時に包装材を半折りすることによって、熱融着する必要がなくなった1の辺を有し、かつ該辺が熱融着されていない四角形状の包装袋である。自立シール型袋は例えば、図4に示すように、底部(斜線で示す)を有することによってそれ自体で自立可能な包装袋である。ピローシール型袋は例えば、図5に示すように、袋の縦方向のシール部が1のみ存在し、かつ該シール部が袋の横方向において略中央に存在する包装袋である。
第一のジッパー(ファスナー)は開口部近傍に配設し、第二のジッパー(ファスナー)は前記第一のジッパーと底部との略中間付近,または略中間より下側に配設するのが好ましい。
前記第一及び第二のジッパー近傍のシール部に鋸刃状ノッチ、U字形ノッチ、V字形ノッチ、切り込みの内、いずれか一つを備えることによりシール部の切り裂きと開封を容易にするのが好ましい。
包装袋内には食品、調味料、薬剤、洗剤、その他、多岐にわたる商品が収納・保存される。商品の形態は液状、粉末状、顆粒状、ペースト状、固形状など任意としてよい。例えば、きな粉、カレー、醤油、脂、ダシ、練りわさび、練り辛子などが挙げられる。
以下、本考案の包装袋を図面とともに説明する。図1は本考案の一実施例における包装袋の正面図、図2は図1をS−Sで切断した要部断面図を示す。
図1に示す包装袋100は正面視が略矩形で、内部にきな粉を密封包装してなる。包装袋100は、厚み15μの二軸延伸ナイロンと,厚み50μの東セロ製のイージーピールシーラントフィルムCMPS017Cとをウレタン接着剤を用いてドライラミネート法によって張合わせた合計厚み65μの積層フィルムからなり、4辺を熱シールしてなる。シール部を符号31、32、33、34で示す。
包装袋100は開口部近傍に第一のジッパー(ファスナー) 15Aを底部からLの位置に配設してなる。また、前記第一のジッパー15Aと底部との略中間(底部から略L/2の位置)に第二のジッパー(ファスナー)15Bを配設してなる。第一及び第二のジッパー近傍には一辺側に切り裂いて開封するV字形のノッチ20をそれぞれ対向配置してなる。前記ジッパー15A、15Bは図2に示すごとく一般的な構成であって、凹部13と凸部14との一対からなり、凹部13と凸部14とは着脱可能に構成されている。
上記構成により本考案の包装袋100は、内蔵したきな粉が包装袋の半分より少なくなった場合に、第二のジッパー15B近傍に配設したノッチ20を用いて袋の上側半分を切り取ることで包装袋内のきな粉をスプーン等で取り出し易くなる。また、包装袋の高さが短くなり包装袋が倒れにくくなる。収納スペースの高さも低くてよい。密閉は第二のジッパー15Bを用いて実施すればよい。
なお、上記実施例において、第二のジッパー15Bを配設する位置は第一のジッパーと底部との略中間より下側の任意の位置としてもよい。勿論、第一のジッパーと底部との間の任意の位置としてよいことも自明である。さらに、第一のジッパーと底部との間に第二、第三など複数のジッパーを配設するようにしてよいことも同様である。
本考案は食品、薬剤、医療品、洗剤、化粧品など多岐に渡る日用品のジッパー付き包装袋に利用できる。なお、第二のジッパーで仕切ることにより一つの包装袋に少なくとも二種類の異なる商品を包装することもできる。
本考案の一実施例における包装袋の正面図 図1をS−Sで切断した要部断面図 本考案のもう一つの実施例における包装袋の正面図 本考案のもう一つの実施例における包装袋の正面図 本考案のもう一つの実施例における包装袋の正面図
9 表面層
10 中間層
11 接着層
12 シーラント層
13 凹部
14 凸部
15A、2A 第1のジッパー(ファスナー)
15B、2B 第2のジッパー(ファスナー)
3、20 ノッチ
25 切り込み
1、31、32、33、34 シール部(封止部)
100、200、300、400 包装袋

Claims (2)

  1. プラスチック製袋体であり、開口部近傍に第一のジッパーを配設し、前記第一のジッパーと底部との略中間、または略中間より下側のいずれか一方に第二のジッパーを配設したことを特徴とする包装袋。
  2. 第二のジッパー近傍に一辺側に切り裂いて開封するノッチまたは切り込みのいずれか一方を配設したことを特徴とする請求項1記載の包装袋。


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