JP3152070B2 - 透明導電膜形成用組成物 - Google Patents
透明導電膜形成用組成物Info
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Description
という) が小さく、しかも導電性に優れた透明導電膜形
成用組成物に関する。より詳しくは、膜形成剤としてポ
リマー系バインダー (結合剤) を使用しない、ノン・バ
インダー型の透明導電膜形成用組成物に関する。
タリング法などを含む気相法と、塗布法とに大別され
る。塗布法は導電膜を形成する基体 (基板) の寸法や形
状の制限が少なく、特殊な装置を必要とせずに大量かつ
簡便に透明導電膜を形成することができる。塗布法によ
る透明導電膜の形成は、ガラス、プラスチックなどの基
体に塗布、印刷、スプレーなどの適当な手段で透明導電
性塗料を塗布し、必要により加熱して塗膜を乾燥ないし
硬化させることにより行われる。
例えば、特開昭62−232466号、同63−54473 号、特開平
2−77473 号、同4−26768 号各公報に記載されている
ような、溶媒中に導電性微粉末と膜形成に必要なポリマ
ー (樹脂) 系バインダーとを含有させた組成物を塗料と
して用いることができる。このような塗料の塗布による
透明導電膜の形成は、同じ塗布法に属するゾル−ゲル法
による透明導電膜の形成とは異なり、導電性微粉末の種
類を選ばず、高温での焼成工程が必要ないので、プラス
チックのような焼成できない基体に対しても透明導電膜
を形成することができる。従って、透明導電膜の形成方
法として、最も安価かつ簡便で、適用範囲の広い方法で
ある。
クリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステルなどの有
機ポリマーまたは有機ポリマーを形成しうる重合性の有
機モノマー、テトラアルコキシシランの加水分解・縮合
により生成するシリカ (シロキサンポリマー) などの、
有機および無機系ポリマーが一般に使用されている。な
お、以下では、このようなポリマー型またはポリマー形
成性を有するポリマー系のバインダーを単にバインダー
と称する。
イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン
類、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素類など、バインダー
のポリマーを溶解しうる各種の有機溶媒が一般に使用さ
れる。
性を改善するために、適当なカップリング剤 (例、ビニ
ルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシランなどのシランカップリング剤) を塗料中に少
量配合することも知られている。
ー、タッチパネル、液晶ディスプレイ、プラズマディス
プレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、或い
は蛍光ディスプレイなどの高性能化は目ざましく、これ
に伴って、これらに用いるブラウン管の画像表面、タッ
チパネル、ディスプレイ透明電極には、より一層のヘー
ズ低減化と導電性の向上が求められるようになってき
た。しかし、塗布法により形成される透明導電膜は、気
相法により得られるものに比べて導電性とヘーズが低
く、上記の要請には満足に対応することができなかっ
た。
えて、導電性が高く、ヘーズが小さい透明導電膜を塗布
法により簡便に形成することができる、塗料型の透明導
電膜形成用組成物を提供することである。
を達成すべく検討を重ねた。膜形成剤としてバインダー
を使用する限り、導電性の改善には限界がある。なぜな
ら、溶媒、導電性微粉末、およびバインダーからなる従
来型の塗料により形成された塗膜では、導電性微粉末が
絶縁性のバインダーで被覆されるため、導電性微粉末ど
うしの直接接触がバインダーの介在により阻止され、導
電性微粉末の接触による電子移動が阻害されることによ
る導電性の低下を避けることができないからである。ま
た、バインダーを使用してヘーズを小さくするには、導
電性微粉末を塗料中で一次粒子に近い状態まで分散させ
る必要がある。即ち、この状態では導電性微粉末の表面
にバインダーである樹脂成分が吸着 (コーティング) さ
れているため、その塗膜は確かにヘーズが小さくなる
が、それに対応して導電性が低くなる。このため、導電
性とヘーズをともに満足させることが困難である。
せずに塗料化したノンバインダー・ベースの透明導電膜
形成用組成物について研究を進めた。一般に、バインダ
ーを使用せずに粉末を塗料化しても、粉末間或いは粉末
と基体間の付着力がほとんどないため、膜を形成するこ
とはできない。従って、透明導電膜形成用組成物につい
ても、バインダーを使用しない組成物はこれまで知られ
ていない。
極性有機化合物が、ポリマーまたは重合性ではないにも
かかわらず、導電性微粉末間およびこの微粉末と基体間
を結合させ、膜形成剤として有効に機能する上、低ヘー
ズで低抵抗の透明導電膜を形成することができることを
見出した。
の基本組成を有する。 導電性微粉末、溶媒、および非ポリマー型の膜形成剤
からなり、この膜形成剤が、前記導電性微粉末の重量に
対して10〜900 %の量の2−アルコキシエタノール、
0.2〜500 %の量のβ−ジケトン、および 0.2〜500 %
の量のアルキルアセテートよりなる群から選ばれた1種
または2種以上からなり、組成物のpHが7.0〜2.0 の
範囲内である。
らに任意成分として低ヘーズ化剤または低抵抗化剤を含
有させた、下記およびの透明導電膜形成用組成物も
提供される。
剤として、アセトアルコキシ基を含有するアルミネート
系カップリング剤、ならびにジアルキルパイロホスフェ
ート基もしくはジアルキルホスファイト基を含有するチ
タネート系カップリング剤よりなる群から選ばれた1種
もしくは2種以上を導電性微粉末に対して5重量%以下
の量で含有する、透明導電膜形成用組成物。
として、Co、Fe、In、Ni、Pb、Sn、Ti、およびZnの鉱酸
塩および有機酸塩よりなる群から選ばれた1種もしくは
2種以上を導電性微粉末に対して 0.2〜15重量%の量で
含有する、透明導電膜形成用組成物。
に制限されず、従来より透明導電膜形成用塗料に用いら
れてきたものを使用すればよい。このような導電性微粉
末の例には、Snを含有する酸化インジウム微粉末 (IT
O微粉末) 、Sbを含有する酸化錫微粉末 (ATO微粉
末) 、ならびにAl、Co、Fe、In、SnおよびTiから選ばれ
た1種もしくは2種以上の金属を含有する酸化亜鉛微粉
末がある。各導電性微粉末中に含有させた他金属 (ドー
プ金属) の含有量 (ドープ量) は、金属元素の合計量に
対して、ITO微粉末 (ドープ金属はSn) では1〜15原
子%、ATO微粉末 (ドープ金属はSb) では1〜20原子
%、酸化亜鉛微粉末では1〜25原子%の範囲内が好まし
い。
透明性を阻害しないように、平均粒径が0.5 μm以下、
特に0.2 μm以下のものが好ましい。特に好ましい導電
性微粉末は、平均粒径が0.2 μm以下のITO微粉末で
ある。
化合物のうち、2−アルコキシエタノールとしては、2
−エトキシエタノール、2-(メトキシメトキシ) エタノ
ール、2-(n-, iso-)プロポキシエタノール、2-(n-, iso
-)ブトキシエタノール、2-(n-, iso-)ペンチルオキシエ
タノール、2-ヘキシルオキシエタノール等が挙げられ
る。β−ジケトンの例には、2,4-ペンタンジオン、3-メ
チル-2, 4-ペンタンジオン、3-イソプロピル-2, 4-ペン
タンジオン、2,2-ジメチル-3, 5-ヘキサンジオン等があ
る。アルキルアセテートの例には、メチルアセテート、
エチルアセテート、(n-, iso-)プロピルアセテート、(n
-, iso-)ブチルアセテート等がある。膜形成剤として
は、これらから選んだ1種もしくは2種以上を使用でき
る。
アルコキシ基を含有するアルミネート系カップリング
剤、ならびにジアルキルパイロホスフェート基もしくは
ジアルキルホスファイト基を含有するチタネート系カッ
プリング剤である。
ト系カップリング剤の例としては、下記(1) 式で示され
る化合物がある。また、ジアルキルパイロホスフェート
基を有するチタネート系カップリング剤の例には、下記
(2) 〜(4) 式で示される化合物があり、ジアルキルホス
ファイト基を有するチタネート系カップリング剤の例に
は、下記(5) 〜(7) 式で示される化合物がある。これら
1種もしくは2種以上を使用することができる。
Co、Fe、In、Ni、Pb、Sn、Ti、およびZnの鉱酸塩および
有機酸塩から選ばれた金属塩を使用する。鉱酸塩の例
は、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などであり、有機酸塩の例
は、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、オクチル酸塩、
アセチル酢酸塩、ナフテン酸塩、安息香酸塩などであ
る。これらも1種もしくは2種以上を使用できる。
成分を溶解することのできる (或いは、液体成分につい
ては、これと相溶性を有する) 任意の有機溶媒を使用で
きる。但し、当然ながら、本発明において膜形成剤とし
て使用する成分は、溶媒から除外される。適当な溶媒の
例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノールなどのアルコール類、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン、イソホロンなどのケトン類、トルエン、キシレ
ン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類、N,N-ジ
メチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドなどの
アミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類
などが挙げられ、使用する成分に応じて、それらを溶解
するように1種もしくは2種以上の溶媒を選択する。溶
媒の量は、塗布に適した粘度の組成物が得られるような
量であればよく、特に制限されない。
て、組成物のpHは 7.0〜2.0 の範囲内であり、各成分
の添加量は、導電性微粉末に対する重量%で、膜形成剤
のうち2−アルコキシエタノールが10〜900 %、β−ジ
ケトンが 0.2〜500 %、アルキルアセテートが 0.2〜50
0 %、低ヘーズ化剤 (カップリング剤) が5%以下、低
抵抗化剤 (金属塩) が 0.2〜15%である。組成物のpH
および各成分の添加量がこの範囲外であると、目的とす
る優れたヘーズおよび導電性を確保することが困難とな
る。なお、膜形成剤を2種以上使用する場合には、各群
の化合物の量が上記範囲内の量であればよいが、合計量
があまりに多量にならないようにすることが好ましい。
範囲内であり、各成分の添加量は、2−アルコキシエタ
ノールが15〜200 %、β−ジケトンが 0.4〜100 %、ア
ルキルアセテートが 0.4〜 100%、低ヘーズ化剤が 3.5
%以下、低抵抗化剤が 0.5〜10%である。
の各成分を単に混合することにより調製できる。混合
は、従来より塗料の調製に利用されてきた方法により行
えばよい。必要であれば、この組成物に上記以外の任意
添加成分 (ただし、バインダーを除く) をさらに含有さ
せることもできる。このような添加成分の例には、界面
活性剤 (カチオン系、アニオン系、ノニオン系) 、pH
調整剤 (有機酸又は無機酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロ
ピオン酸、塩酸、硝酸、過塩素酸等) がある。
塗布し、大気中または他の雰囲気中(例、不活性もしく
は還元性雰囲気中) で加熱して塗膜を焼付けると、透明
導電膜が形成される。透明導電膜の好ましい膜厚は、0.
02〜2μm、より好ましくは0.05〜1μmである。必要
であれば、塗布を焼付けを反復することにより、膜厚を
増大させることができる。
である。後述するように、焼付け時の温度や雰囲気によ
って得られる導電膜の特性、特に導電性が変化するの
で、用途に応じて必要な特性の透明導電膜が得られるよ
うに焼付け条件を設定することができる。得られた透明
導電膜は、一般に1%未満、好ましくは0.5 %以下のヘ
ーズと、 101〜105 Ω/□、好ましくは 101〜103 Ω/
□のオーダーの表面抵抗値とを有している。
を持たない非ポリマー型有機化合物を使用するにもかか
わらず、これが導電性微粉末の結合剤として機能して透
明導電膜が形成される理由は解明されていない。現状で
は、この有機化合物中の極性官能基 (水酸基、アルコキ
シル基、ケトン基、エステル基、ケト−エノール基)が
導電性微粉末および基体の表面に存在する極性基 (水酸
基、酸素基) に作用して、焼付け中に縮合により導電性
微粉末の最密充填が起こり、粉末間および粉末−基体間
を結合させるのではないかと推測される。このようにし
て膜形成剤が結合作用を発揮できる。
ング剤を添加すると、膜構造に二次凝集群を形成せず、
均一な最密充填化と表面の平滑精度が一層高まるため、
ヘーズが低下するものと推測される。低抵抗化剤につい
ては、使用する金属塩の拡散作用により導電性粒子の界
面に高導電性物質の生成が起こるか、或いは焼結反応の
促進によるバルク化のために導電性が高まると考えられ
る。
末と非ポリマー型膜形成剤とからなる基本組成物から形
成された透明導電膜は、一般に0.5 μm以下の薄膜であ
れば、ヘーズ1%未満の優れた透明性を示す。この基本
組成物に低ヘーズ化剤 (カップリング剤) を添加した上
記の組成物では、0.5 μm以上の厚膜でも1%未満の
ヘーズの透明導電膜を形成することができる。また、基
本組成物に低抵抗化剤(金属塩) を添加したの組成物
では、表面抵抗値が50Ω/□以下という一層の低抵抗化
と、基体への密着性の向上を図ることができる。もちろ
ん、低ヘーズ化剤と低抵抗化剤を一緒に添加すれば、上
記の作用を同時に得ることができる。
導電膜を必要とするあらゆる用途に利用できる。その際
に、用途に応じて要求される導電性およびヘーズを満た
すように、必要であれば、基本組成物に低ヘーズ化剤お
よび/または低抵抗化剤を含有させて、上記および/
またはの組成物とすればよい。
ールド性が要求されるブラウン管などの画像表示面に透
明導電膜を形成する場合には、上記の基本組成物、ま
たはさらに低ヘーズ化剤を添加したの組成物が適して
いる。この組成物をスプレー、スピンコートなどの塗布
手段でブラウン管表面に塗布した後、 150〜250 ℃程度
の低温で焼付けをすることにより、ヘーズが0.5 %以下
で、表面抵抗値が103Ω/□のオーダーという、上記用
途に要求される高透明性 (低ヘーズ) と導電性を備えた
透明導電膜を形成することができる。焼付けは大気中で
十分であるが、他の雰囲気中でもよい。必要に応じて、
有機樹脂塗料またはエチルシリケートを加水分解したゾ
ル液等を用いて上塗りを行い、保護膜を形成することに
より、表面硬度を高めてもよい。
に用いる透明導電膜には、ヘーズが1%以下で、表面抵
抗値が50Ω/□以下という低抵抗性 (高導電性) が要求
され、同時に基体の透明シリカ基板に対する十分な密着
性も必要である。このような用途には、基本組成物にさ
らに低抵抗化剤を含有する上記の組成物が適してい
る。この場合には、塗布後の焼付けを 300〜500 ℃の不
活性または還元性雰囲気中で行うことが好ましく、それ
により低抵抗化の目的を確実に達成できる。また、上記
またはの組成物を使用する場合でも、焼付けを400
℃以上の還元性雰囲気中で行うことによって、上記の低
抵抗特性を備えた透明導電膜を得ることができる。この
ようにして、塗布法により、従来は気相法でしか得られ
なかったような低抵抗でヘーズの小さい透明導電膜を形
成することが可能となる。
50〜103 Ω/□の範囲内の透明導電膜を用いる用途に対
しては、上記またはの組成物を用い、焼付けを250
℃以上の大気中または不活性もしくは還元性雰囲気中で
行うことによって、必要な特性を備えた透明導電膜を形
成できる。
性を生かした用途以外に、導電性微粉末が有する他の特
性を生かした用途にも使用できる。例えば、使用する導
電性微粉末が近赤外線をカットオフする機能を有するI
TO微粉末または近紫外線をカットオフする機能を有す
る酸化亜鉛系微粉末である場合には、本発明の透明導電
膜形成用組成物から形成された透明導電膜は、それぞれ
可視光に対して低ヘーズで高透明性を保持した近赤外線
カットオフ膜または近紫外線カットオフ膜として有用で
ある。この場合も、従来の塗料から形成したものに比べ
て、カットオフ効果が高い透明導電膜を得ることができ
る。
は、< >内の番号または記号で記載) を使用して、透明
導電膜形成用組成物を調製した。これらの成分を表1に
示す割合で、合計量を60gとして100 ccのガラス瓶中に
入れ、直径0.3 mmのジルコニアビーズ (ミクロハイカ、
昭和シェル石油製) 100 gを用いてペイントシェーカー
で6時間分散することにより、各透明導電膜形成用組成
物を得た。
ムアミドの混合溶媒(重量比4:2:1) <混合1> (3) イソホロン/キシレンの混合溶媒 (重量比4:1) <混
合2>導電性微粉末 (いずれも平均粒径は 0.025μm) (1) Sn:5原子%を含有するITO微粉末 <ITO> (2) Sb:10原子%を含有するATO微粉末 <ATO> (3) Al:5原子%を含有する酸化亜鉛微粉末 <AZO> (4) Fe:2原子%とAl:1原子%とを含有する酸化亜鉛微粉
末 <F-AZO> (5) Ti:2原子%とCo:1原子%とを含有する酸化亜鉛微粉
末 <T-CZO> (6) In:4原子%を含有する酸化亜鉛微粉末 <IZO> (7) Sn:3原子%を含有する酸化亜鉛微粉末 <TZO>膜形成剤 (1) 2-エトキシエタノールと2,4-ペンタンジオンの混合
液 (重量比2:1) <a> (2) 2-(メトキシメトキシ) エタノールと3-メチル-2,
4-ペンタンジオンとメチルアセテートの混合液 (重量比
1:1:1) <b> (3) 2,4-ペンタンジオン <c> (4) 2-n-ブトキシエタノールと3-イソプロピル-2, 4-ペ
ンタンジオンの混合液(重量比1:1) <d> (5) 2,2-ジメチル-3, 5-ヘキサンジオンとイソプロピル
アセテートの混合液(重量比1:1:) <e> (6) 2-イソブトキシエタノールと2-ヘキシルオキシエタ
ノールとn-プロピルアセテートの混合液 (重量比4:1:1)
<f> (7) 2-イソプロボキシエタノールとエチルアセテートの
混合液 (重量比1:1)<g> (8) 2-n-プロポキシエタノール <h>低ヘーズ化剤 前記の式(1) 〜(7) のアルミニウム系またはチタネート
系カップリング剤<(1)〜(7)>低抵抗化剤 (1) 酢酸ニッケルと塩化第二鉄の混合物 (重量比1:1) <
A> (2) ナフテン酸亜鉛 <B> (3) オクチル酸錫と塩化アンチモンの混合物 (重量比1:
1) <C> (4) 硝酸インジウムと酢酸鉛の混合物 (重量比1:1) <D> (5) アセチル酢酸チタンとオクチル酸コバルトの混合物
(重量比1:1) <E>バインダー (1) アクリル樹脂溶液 (固形分38重量%: LR980 、三菱
レーヨン製) [透明導電膜の作製]各透明導電膜形成用組成物を、傾斜
させたガラス板 (厚さ2mm、可視光透過率91%、ヘーズ
0.0 %) にフローコートし、表1に記載した温度および
雰囲気で焼付けを1時間行って、透明導電膜をガラス板
上に形成した。得られた透明導電膜の表面抵抗値を四探
針法 (ロレスタAP: 三菱油化) により、ヘーズをヘーズ
メーター (HGM-3D: スガ試験機) により測定した。測定
結果も表1に併せて示す。
り、膜形成剤としてバインダーを用いた従来の透明導電
膜形成用組成物 (塗料) に比べて、低ヘーズかつ低抵抗
を示す透明性と導電性に優れた透明導電膜を得ることが
できる。また、低ヘーズ化剤および低抵抗化剤の配合の
有無や焼付け条件 (温度と雰囲気) の調整により、同じ
基本組成の組成物を利用してヘーズと特に表面抵抗値を
大きく変化させることができ (試験No. 5〜8) 、この
ような調整により、用途に応じた要求特性を満たす透明
導電膜を提供できる。表1の比較例は、請求項3に規定
された低ヘーズ化剤の量(0.800重量%) が導電性微粉末
に対して5重量%以下という上限 (導電性微粉末が15重
量%であるので上限は0.75重量%になる) を超えた例を
示す。低ヘーズ化剤を添加する場合、その添加量が多す
ぎると、透明導電膜の特性が劣化することがわかる。
活性または還元性雰囲気で比較的高温で行うことによ
り、表面抵抗値が50Ω/□以下という気相法で形成され
た透明導電膜に迫るような導電性を備えた透明導電膜を
得ることができる。従って、本発明の透明導電膜形成用
組成物により、塗布法という簡便かつ効率的な方法を利
用して、高性能の透明導電膜を安価に形成することが可
能となる。
Claims (4)
- 【請求項1】 導電性微粉末、溶媒、および非ポリマー
型の膜形成剤からなる、ポリマー系バインダーを含まな
い透明導電膜形成用組成物であって、前記膜形成剤が、
前記導電性微粉末の重量に対して10〜900 %の量の2−
アルコキシエタノール、 0.2〜500 %の量のβ−ジケト
ン、および 0.2〜500 %の量のアルキルアセテートより
なる群から選ばれた1種または2種以上からなり、組成
物のpHが 7.0〜2.0 の範囲内であることを特徴とす
る、透明導電膜形成用組成物。 - 【請求項2】 前記導電性微粉末が、Snを含有する酸化
インジウム微粉末、Sbを含有する酸化錫微粉末、ならび
にAl、Co、Fe、In、SnおよびTiから選ばれた1種もしく
は2種以上の金属を含有する酸化亜鉛微粉末、よりなる
群から選ばれた1種または2種以上である、請求項1記
載の透明導電膜形成用組成物。 - 【請求項3】 さらに低ヘーズ化剤として、アセトアル
コキシ基を含有するアルミネート系カップリング剤、な
らびにジアルキルパイロホスフェート基もしくはジアル
キルホスファイト基を含有するチタネート系カップリン
グ剤よりなる群から選ばれた1種もしくは2種以上を、
前記導電性微粉末に対して5重量%以下の量で含有す
る、請求項1または2記載の透明導電膜形成用組成物。 - 【請求項4】 さらに、低抵抗化剤として、Co、Fe、I
n、Ni、Pb、Sn、Ti、およびZnの鉱酸塩および有機酸塩
よりなる群から選ばれた1種もしくは2種以上を、前記
導電性微粉末に対して 0.2〜15重量%の量で含有する、
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の透明導電膜形
成用組成物。
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