JP3150797B2 - 咬合圧診断装置 - Google Patents
咬合圧診断装置Info
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- occlusal pressure
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、感圧シートの両面を防
水層で覆った咬合圧診断シートを用いて歯の咬み合わせ
状態を診断する咬合圧診断装置に関するものである。
水層で覆った咬合圧診断シートを用いて歯の咬み合わせ
状態を診断する咬合圧診断装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】歯科医療の分野においては、歯の咬み合
わせの状態を診断するために、従来よりカーボン紙が広
く用いられている。このカーボン紙は、患者の上下の歯
の間に挿入され、この状態で患者が強く咬み合わせるこ
とにより、上下の歯が接触した部分だけにカーボンを付
着させるものである。歯科医はこのカーボンが付着した
位置や面積から患者の咬み合わせ状態を診断するもので
ある。
わせの状態を診断するために、従来よりカーボン紙が広
く用いられている。このカーボン紙は、患者の上下の歯
の間に挿入され、この状態で患者が強く咬み合わせるこ
とにより、上下の歯が接触した部分だけにカーボンを付
着させるものである。歯科医はこのカーボンが付着した
位置や面積から患者の咬み合わせ状態を診断するもので
ある。
【０００３】
【従来技術の問題点】しかしこのカーボン紙を用いる方
法は上下の歯が当たっていることを検出するだけであ
り、歯の圧力すなわち咬合圧を検出することはできな
い。このためカーボンの付着状態から咬合圧を予測しな
ければならず、強く咬んでいるか弱く咬んでいるかなど
の咬合状況の診断が不正確になり易く治療方針を正しく
決めるのが困難であるという問題があった。
法は上下の歯が当たっていることを検出するだけであ
り、歯の圧力すなわち咬合圧を検出することはできな
い。このためカーボンの付着状態から咬合圧を予測しな
ければならず、強く咬んでいるか弱く咬んでいるかなど
の咬合状況の診断が不正確になり易く治療方針を正しく
決めるのが困難であるという問題があった。
【０００４】また歯が当った部分にカーボンを鮮明に付
着させるために、上下の歯をカチカチと複数回当てる必
要があったり、顎を左右にずらして歯のカーボン紙接触
部分を歯先でこすったりすることが必要であった。
着させるために、上下の歯をカチカチと複数回当てる必
要があったり、顎を左右にずらして歯のカーボン紙接触
部分を歯先でこすったりすることが必要であった。
【０００５】また歯列弓全体の中で歯が当っている位置
が不明確なため、歯科医は患者の口腔内を覗き、カーボ
ン紙の位置を確認しながら作業を行わなければならな
い。このため作業性が悪いという問題があった。
が不明確なため、歯科医は患者の口腔内を覗き、カーボ
ン紙の位置を確認しながら作業を行わなければならな
い。このため作業性が悪いという問題があった。
【０００６】
【発明の目的】本発明はこのような事情に鑑みなされた
ものであり、歯列弓の中の咬み合わせ位置ごとに変化す
る咬合圧の分布状況を正確に検出することができ、咬合
状況の正確な診断と治療方針決定のための極めて有効な
資料を得ることができ、また患者にとっては楽に診断を
受けることができ、歯科医にとっては作業が簡単になる
咬合圧診断装置を提供することを目的とする。
ものであり、歯列弓の中の咬み合わせ位置ごとに変化す
る咬合圧の分布状況を正確に検出することができ、咬合
状況の正確な診断と治療方針決定のための極めて有効な
資料を得ることができ、また患者にとっては楽に診断を
受けることができ、歯科医にとっては作業が簡単になる
咬合圧診断装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【発明の構成】本発明によればこの目的は、感圧シート
の両面を防水層で覆った咬合圧診断シートを用いて咬合
診断を行う咬合圧診断装置において、前記感圧シートに
記録された歯型の濃度を読取るスキャナと、前記スキャ
ナで読取った濃度を圧力値に変換して咬合圧を求める咬
合圧検出手段と、求めた咬合圧を用いて表示方法が異な
る複数種の演算処理を行う演算手段と、この演算手段で
行う演算を選択するモード選択手段と、選択された演算
の結果を出力する表示手段とを備え、前記演算手段は、
咬合圧分布検出結果から咬合圧の最大値に対して設定可
能な一定割合以上の咬合圧になる咬合部分を抽出して表
示する咬合圧分布演算手段と、咬合圧を重さと見なして
求めた重心の位置に対応する咬合圧中心値を求める咬合
圧中心値演算手段とを含み、前記モード選択手段による
前記咬合圧中心値演算手段の選択に基づいて咬合圧中心
値演算手段および咬合圧分布演算手段の演算を実行する
一方、前記表示手段は咬合圧中心値演算手段の演算結果
を前記咬合圧分布演算手段で求めた咬合圧分布を示す画
面に重ねて表示することを特徴とする咬合圧診断装置に
より達成される。
の両面を防水層で覆った咬合圧診断シートを用いて咬合
診断を行う咬合圧診断装置において、前記感圧シートに
記録された歯型の濃度を読取るスキャナと、前記スキャ
ナで読取った濃度を圧力値に変換して咬合圧を求める咬
合圧検出手段と、求めた咬合圧を用いて表示方法が異な
る複数種の演算処理を行う演算手段と、この演算手段で
行う演算を選択するモード選択手段と、選択された演算
の結果を出力する表示手段とを備え、前記演算手段は、
咬合圧分布検出結果から咬合圧の最大値に対して設定可
能な一定割合以上の咬合圧になる咬合部分を抽出して表
示する咬合圧分布演算手段と、咬合圧を重さと見なして
求めた重心の位置に対応する咬合圧中心値を求める咬合
圧中心値演算手段とを含み、前記モード選択手段による
前記咬合圧中心値演算手段の選択に基づいて咬合圧中心
値演算手段および咬合圧分布演算手段の演算を実行する
一方、前記表示手段は咬合圧中心値演算手段の演算結果
を前記咬合圧分布演算手段で求めた咬合圧分布を示す画
面に重ねて表示することを特徴とする咬合圧診断装置に
より達成される。
【０００８】この演算手段は、咬合圧分布演算手段およ
び咬合圧中心値演算手段の他に、咬合圧バランス演算手
段と、咬合圧ＸＹ分布演算手段と、３次元波形演算手段
と、咬合圧荷重平均演算手段と、咬合圧面積比演算手段
のうち少なくとも１つを含むことができる。
び咬合圧中心値演算手段の他に、咬合圧バランス演算手
段と、咬合圧ＸＹ分布演算手段と、３次元波形演算手段
と、咬合圧荷重平均演算手段と、咬合圧面積比演算手段
のうち少なくとも１つを含むことができる。
【０００９】
【実施例】図１は本発明に使用する咬合圧診断シートの
平面図、図２はその構造を示すための断面図、図３は圧
力に対する発色濃度の変化特性図である。図２において
符号１０はシート状の合成樹脂製支持体であり、例えば
２５μｍの厚さのＰＥＴ（ホリエチレンテレフタレー
ト）のフィルムが用いられる。１２は顕色剤塗布層であ
り、酸性白土（モンモリナイト）硫酸処理物をカセイソ
ーダを含む水に分散した液を支持体１０の一方の面（表
面）に塗布し乾燥させることにより形成されたものであ
る。
平面図、図２はその構造を示すための断面図、図３は圧
力に対する発色濃度の変化特性図である。図２において
符号１０はシート状の合成樹脂製支持体であり、例えば
２５μｍの厚さのＰＥＴ（ホリエチレンテレフタレー
ト）のフィルムが用いられる。１２は顕色剤塗布層であ
り、酸性白土（モンモリナイト）硫酸処理物をカセイソ
ーダを含む水に分散した液を支持体１０の一方の面（表
面）に塗布し乾燥させることにより形成されたものであ
る。
【００１０】１４は顕色剤塗布層１２の上に形成された
発色剤塗布層であり、１−フェニル−１−キシリルエタ
ン等の発色剤をオイルに溶解しマイクロカプセル化した
ものを塗布したものである。ここにマイクロカプセルは
いろいろな強度に調整され、圧力に応じて破壊されるマ
イクロカプセルが変化する。圧力によりマイクロカプセ
ルが破壊されると、中の発色剤が顕色剤にオイルと共に
吸収され発色する。この実施例では赤色に発色する。こ
の発色の濃度は圧力の増加と共に濃くなる。図３は、圧
力Ｐの変化に対するこの濃度Ｄの変化を示すものであ
る。
発色剤塗布層であり、１−フェニル−１−キシリルエタ
ン等の発色剤をオイルに溶解しマイクロカプセル化した
ものを塗布したものである。ここにマイクロカプセルは
いろいろな強度に調整され、圧力に応じて破壊されるマ
イクロカプセルが変化する。圧力によりマイクロカプセ
ルが破壊されると、中の発色剤が顕色剤にオイルと共に
吸収され発色する。この実施例では赤色に発色する。こ
の発色の濃度は圧力の増加と共に濃くなる。図３は、圧
力Ｐの変化に対するこの濃度Ｄの変化を示すものであ
る。
【００１１】このように支持体１０と、顕色剤塗布層１
２と、発色剤塗布層１４とで感圧シート１５が形成さ
れ、この感圧シート１５は図１、２に破線で示すように
略馬蹄型に切り抜かれる。この形状は人間の歯列弓の形
状にほぼ沿うように決められる。
２と、発色剤塗布層１４とで感圧シート１５が形成さ
れ、この感圧シート１５は図１、２に破線で示すように
略馬蹄型に切り抜かれる。この形状は人間の歯列弓の形
状にほぼ沿うように決められる。
【００１２】１６は裏防水層であり、支持体１０と同じ
ＰＥＴのフィルム、例えば１６μｍの透明フィルムで形
成される。この裏防水層１６の片面には粘着タイプ糊が
塗布され接着剤層１８が形成されている。この裏防水層
１６は接着剤層１８によって支持体１０の裏面（顕色剤
塗布層１２と反対の面）に接着される。
ＰＥＴのフィルム、例えば１６μｍの透明フィルムで形
成される。この裏防水層１６の片面には粘着タイプ糊が
塗布され接着剤層１８が形成されている。この裏防水層
１６は接着剤層１８によって支持体１０の裏面（顕色剤
塗布層１２と反対の面）に接着される。
【００１３】２０は表防水層であり、裏防水層１６と同
様に１６μｍの透明なＰＥＴフィルムで形成される。こ
の表防水層２０は発色剤塗布層１４の上に重ねられ、支
持体１０の外周に沿って裏防水層１６の接着剤層１８に
接着される。この場合両防水層１６と２０の間は十分に
減圧し真空にしておくのが望ましい。
様に１６μｍの透明なＰＥＴフィルムで形成される。こ
の表防水層２０は発色剤塗布層１４の上に重ねられ、支
持体１０の外周に沿って裏防水層１６の接着剤層１８に
接着される。この場合両防水層１６と２０の間は十分に
減圧し真空にしておくのが望ましい。
【００１４】このように馬蹄型の感圧シート１５を防水
層１６、２０で覆い、周縁を接着することにより、咬合
圧診断シート２２が形成される。この咬合圧診断シート
２２は、裏防水層１６と表防水層２０とで密封されるこ
とになる。このため耐水性が向上し口腔内でだ液が付い
ても発色性に影響が全くなくなり、信頼性が増す。また
一方の防水層１６は支持体１０の裏面に接着されている
から、裏防水層１６が支持体１０に対して剥離したり移
動したりしない。従ってこの裏防水層１６に周辺が接着
固定された表防水層２０も支持体１０に対して移動しな
くなる。
層１６、２０で覆い、周縁を接着することにより、咬合
圧診断シート２２が形成される。この咬合圧診断シート
２２は、裏防水層１６と表防水層２０とで密封されるこ
とになる。このため耐水性が向上し口腔内でだ液が付い
ても発色性に影響が全くなくなり、信頼性が増す。また
一方の防水層１６は支持体１０の裏面に接着されている
から、裏防水層１６が支持体１０に対して剥離したり移
動したりしない。従ってこの裏防水層１６に周辺が接着
固定された表防水層２０も支持体１０に対して移動しな
くなる。
【００１５】この咬合圧診断シート２２は、患者の開い
た口の中に入れられ、上顎歯列上部あるいは下顎歯列へ
均一に当たるように装着される。そして患者が静かに咬
むことにより、上下の歯間に加わる圧力が感圧シート１
５に加わり、この圧力が加わる場所だけがこの圧力の大
きさに応じた濃度に発色する。この実施例では赤色に発
色する。
た口の中に入れられ、上顎歯列上部あるいは下顎歯列へ
均一に当たるように装着される。そして患者が静かに咬
むことにより、上下の歯間に加わる圧力が感圧シート１
５に加わり、この圧力が加わる場所だけがこの圧力の大
きさに応じた濃度に発色する。この実施例では赤色に発
色する。
【００１６】このように感圧シート１５に咬合圧に応じ
た濃度の発色が記録された咬合圧診断シート２２は、患
者の口から取出され、本発明に係る咬合圧診断装置によ
り咬合圧診断が行われる。
た濃度の発色が記録された咬合圧診断シート２２は、患
者の口から取出され、本発明に係る咬合圧診断装置によ
り咬合圧診断が行われる。
【００１７】図４はこの装置の機能ブロック図、図５は
同じく構成を示すブロック図、図６は作動流れ図、図７
〜１５は表示手段への出力例を示す図である。
同じく構成を示すブロック図、図６は作動流れ図、図７
〜１５は表示手段への出力例を示す図である。
【００１９】図４、５において符号３０はスキャナであ
り、前記した記録済みの咬合圧診断シート２２の発色剤
塗布層１４（図２）側から感圧シート１５の発色像を読
取るものであり、カラースキャナで形成される。
り、前記した記録済みの咬合圧診断シート２２の発色剤
塗布層１４（図２）側から感圧シート１５の発色像を読
取るものであり、カラースキャナで形成される。
【００２０】３４はメモリであり、スキャナ３０が読取
った画像や、画像処理した画像、あるいは種々の演算の
結果などを記録する。図５において３８はＣＰＵ、４０
はモード選択手段としても用いられるキーボード、４２
は表示手段としてのＣＲＴ、４４は表示手段としてのプ
リンタである。これらはバス４６で相互に接続されてい
る。このバス４６にはまた、前記メモリ３４およびスキ
ャナ３０が接続されている。
った画像や、画像処理した画像、あるいは種々の演算の
結果などを記録する。図５において３８はＣＰＵ、４０
はモード選択手段としても用いられるキーボード、４２
は表示手段としてのＣＲＴ、４４は表示手段としてのプ
リンタである。これらはバス４６で相互に接続されてい
る。このバス４６にはまた、前記メモリ３４およびスキ
ャナ３０が接続されている。
【００２１】４８は画像処理部であり、スキャナ３０で
読取った画像を輪郭強調処理、平均化処理等の種々の空
間フィルタリング処理を行う。５０は感圧シート２２の
発色濃度を検出する濃度検出手段である。５２はこの濃
度検出手段５０が出力する濃度Ｄに対する圧力Ｐすなわ
ち咬合圧を図３のＰＤ特性曲線を用いて演算する咬合圧
検出手段である。
読取った画像を輪郭強調処理、平均化処理等の種々の空
間フィルタリング処理を行う。５０は感圧シート２２の
発色濃度を検出する濃度検出手段である。５２はこの濃
度検出手段５０が出力する濃度Ｄに対する圧力Ｐすなわ
ち咬合圧を図３のＰＤ特性曲線を用いて演算する咬合圧
検出手段である。
【００２２】５４は階調変換手段であり、後記演算手段
で演算した結果に応じて必要な場合にこの階調変換手段
５４により演算結果に対する表示階調を決める。例えば
所定の咬合圧範囲ごとに異なる色を指定し、咬合圧が異
なる場所を異なる色で表示させるものである。
で演算した結果に応じて必要な場合にこの階調変換手段
５４により演算結果に対する表示階調を決める。例えば
所定の咬合圧範囲ごとに異なる色を指定し、咬合圧が異
なる場所を異なる色で表示させるものである。
【００２３】この場合７０Ｋｇ／ｃｍ2 以上の圧力の部
分を赤で、６０〜７０Ｋｇ／ｃｍ2の部分を紫で、５０
〜６０Ｋｇ／ｃｍ2 の部分を青で、４０〜５０Ｋｇ／ｃ
ｍ2の部分を緑で、３０〜４０Ｋｇ／ｃｍ2 の部分を黄
で、３０Ｋｇ／ｃｍ2 以下の部分を橙色で表示するよう
に指定することができる。
分を赤で、６０〜７０Ｋｇ／ｃｍ2の部分を紫で、５０
〜６０Ｋｇ／ｃｍ2 の部分を青で、４０〜５０Ｋｇ／ｃ
ｍ2の部分を緑で、３０〜４０Ｋｇ／ｃｍ2 の部分を黄
で、３０Ｋｇ／ｃｍ2 以下の部分を橙色で表示するよう
に指定することができる。
【００２４】図４において５６は演算手段であり、複数
の種類の演算の中からキーボード４０で選択される任意
の１つの演算を行うものである。なおこの演算手段５６
はＣＰＵ３８と種々の動作プログラムで構成されるもの
であるが、図５では理解し易くするために、演算処理の
機能ごとに別々のブロック５８〜７０に分けて示した。
以下その各種の演算の内容を説明する。
の種類の演算の中からキーボード４０で選択される任意
の１つの演算を行うものである。なおこの演算手段５６
はＣＰＵ３８と種々の動作プログラムで構成されるもの
であるが、図５では理解し易くするために、演算処理の
機能ごとに別々のブロック５８〜７０に分けて示した。
以下その各種の演算の内容を説明する。
【００２５】咬合圧分布演算手段５８は図７をＣＲＴ４
２あるいはプリンタ４４に出力するものである。この演
算手段５８は、咬合圧分布検出結果から、咬合圧の最大
圧（１３１kg/cm2）の９５％以上の咬合圧になる咬合部
分７Ａ、同様に９０％以上の部分７Ｂ、７０％以上の部
分７Ｃ、５０％以上になる部分７Ｄをそれぞれ選択して
別々に表示するものである。
２あるいはプリンタ４４に出力するものである。この演
算手段５８は、咬合圧分布検出結果から、咬合圧の最大
圧（１３１kg/cm2）の９５％以上の咬合圧になる咬合部
分７Ａ、同様に９０％以上の部分７Ｂ、７０％以上の部
分７Ｃ、５０％以上になる部分７Ｄをそれぞれ選択して
別々に表示するものである。
【００２６】咬合圧バランス演算手段６０は図８を表示
手段４２、４４に出力するものである。この演算手段６
０は咬合圧の周辺分布を求めるものであり、前方分布８
Ａと、中心線８Ｂで左右に分けた右方分布８Ｃおよび左
方分布８Ｄを表示する。なお各分布８Ａ、８Ｃ、８Ｄの
平均値が算出されそれぞれ８ＡＡ、８ＣＣ、８ＤＤで示
されている。
手段４２、４４に出力するものである。この演算手段６
０は咬合圧の周辺分布を求めるものであり、前方分布８
Ａと、中心線８Ｂで左右に分けた右方分布８Ｃおよび左
方分布８Ｄを表示する。なお各分布８Ａ、８Ｃ、８Ｄの
平均値が算出されそれぞれ８ＡＡ、８ＣＣ、８ＤＤで示
されている。
【００２７】咬合圧ＸＹ分布演算手段６２は、図９を出
力するものである。この演算手段６２は、キーボード４
０により入力された座標軸９Ａ、９Ｂにより、領域Ｘ
１、Ｘ２、Ｙ１、Ｙ２に分け、各領域Ｘ１、Ｘ２、Ｙ
１、Ｙ２に含まれる咬合圧の合計が、咬合圧全体に占め
る比率を算出するものである。従って座標軸９Ａ、９Ｂ
を移動させることにより、各領域に比率が５０％になる
座標軸９Ａ、９Ｂを検出することにより、咬合圧の中心
を検出することができる。
力するものである。この演算手段６２は、キーボード４
０により入力された座標軸９Ａ、９Ｂにより、領域Ｘ
１、Ｘ２、Ｙ１、Ｙ２に分け、各領域Ｘ１、Ｘ２、Ｙ
１、Ｙ２に含まれる咬合圧の合計が、咬合圧全体に占め
る比率を算出するものである。従って座標軸９Ａ、９Ｂ
を移動させることにより、各領域に比率が５０％になる
座標軸９Ａ、９Ｂを検出することにより、咬合圧の中心
を検出することができる。
【００２８】３次元波形演算手段６４は、図１０を出力
するものであり、咬合圧の大きさにより高さが変わる山
を描いてその分布を３次元的に見易く表示する。
するものであり、咬合圧の大きさにより高さが変わる山
を描いてその分布を３次元的に見易く表示する。
【００２９】咬合圧中心値演算手段６６は、図１１の画
像を出力するものであり、咬合圧分布を示す画面に咬合
圧の中心値１１Ａを重ねて表示するものである。ここに
中心値１１Ａは各咬合点の咬合圧を重さと見なして求め
た重心に対応するものである。
像を出力するものであり、咬合圧分布を示す画面に咬合
圧の中心値１１Ａを重ねて表示するものである。ここに
中心値１１Ａは各咬合点の咬合圧を重さと見なして求め
た重心に対応するものである。
【００３０】咬合圧荷重平均演算手段６８は、図１２の
画像を出力する。この演算手段６８では咬合圧（荷重）
の所定範囲内における平均圧を求める。例えば６０〜７
０kg/cm2の範囲にある咬合点の咬合圧の総和を、この範
囲にある咬合点の面積の和で割って平均圧を求める。な
おこの画像ではそれぞれの咬合圧範囲の咬合点を、異な
る色で表示する。その色は１２Ａ、１２Ｂ、１２Ｃ、１
２Ｄ、１２Ｅ、１２Ｆで示されるカラースケールによる
が、この図ではカラー表示ができないので識別できな
い。
画像を出力する。この演算手段６８では咬合圧（荷重）
の所定範囲内における平均圧を求める。例えば６０〜７
０kg/cm2の範囲にある咬合点の咬合圧の総和を、この範
囲にある咬合点の面積の和で割って平均圧を求める。な
おこの画像ではそれぞれの咬合圧範囲の咬合点を、異な
る色で表示する。その色は１２Ａ、１２Ｂ、１２Ｃ、１
２Ｄ、１２Ｅ、１２Ｆで示されるカラースケールによる
が、この図ではカラー表示ができないので識別できな
い。
【００３１】咬合圧面積比演算手段７０は、図１３を出
力するものであり、所定範囲の咬合圧に含まれる咬合点
の面積の和を求め、この面積の全咬合点の面積和に占め
る割合を算出する。
力するものであり、所定範囲の咬合圧に含まれる咬合点
の面積の和を求め、この面積の全咬合点の面積和に占め
る割合を算出する。
【００３２】なお演算手段５６は、図１４、図１５に示
すように任意の測点ポイントをキーボード４０で指定し
てその点の咬合圧を数値表示させるようにしてもよい。
すなわち図１４は、咬合圧により色分けされてカラー表
示された歯列弓をＣＲＴ４２に表示し、キーボード４０
から希望の測点ポイントを入力すると、その点の咬合圧
が数字で表示されるようにしたものである。また図１５
は、この図１４の歯列弓の中から任意の領域をキーボー
ドで指定することにより、この指定された領域を拡大
し、その領域内の咬合圧の分布をさらに詳細に表示する
ものである。このように拡大した咬合圧分布を見ること
により、例えば上下の歯の当たり具合を詳細に検討する
ことができる。
すように任意の測点ポイントをキーボード４０で指定し
てその点の咬合圧を数値表示させるようにしてもよい。
すなわち図１４は、咬合圧により色分けされてカラー表
示された歯列弓をＣＲＴ４２に表示し、キーボード４０
から希望の測点ポイントを入力すると、その点の咬合圧
が数字で表示されるようにしたものである。また図１５
は、この図１４の歯列弓の中から任意の領域をキーボー
ドで指定することにより、この指定された領域を拡大
し、その領域内の咬合圧の分布をさらに詳細に表示する
ものである。このように拡大した咬合圧分布を見ること
により、例えば上下の歯の当たり具合を詳細に検討する
ことができる。
【００３３】次にこの実施例の動作を図６を用いて説明
する。まず患者が咬んだ咬合圧診断シート２２を、その
発色剤塗布層１４がスキャナ３０に対向するようにセッ
トする。スキャナ３０のスキャンにより、シート２２の
感圧シート１５に記録された発色像が読取られ（ステッ
プ１００）、適宜の画像処理を受けてメモリ３４に記憶
される（ステップ１０２）。
する。まず患者が咬んだ咬合圧診断シート２２を、その
発色剤塗布層１４がスキャナ３０に対向するようにセッ
トする。スキャナ３０のスキャンにより、シート２２の
感圧シート１５に記録された発色像が読取られ（ステッ
プ１００）、適宜の画像処理を受けてメモリ３４に記憶
される（ステップ１０２）。
【００３４】次に発色像の濃度が濃度検出手段５０によ
り求められる（ステップ１０４）。この濃度Ｄに対応す
る圧力Ｐすなわち咬合圧が、図３に示すＰＤ特性曲性を
用いて咬合圧検出手段５２で求められる（ステップ１０
６）。求めた咬合圧は、階調変換手段５４において圧力
の大きさに対応する色に変換され（ステップ１０８）、
メモリ３４に記憶される（ステップ１１０）。
り求められる（ステップ１０４）。この濃度Ｄに対応す
る圧力Ｐすなわち咬合圧が、図３に示すＰＤ特性曲性を
用いて咬合圧検出手段５２で求められる（ステップ１０
６）。求めた咬合圧は、階調変換手段５４において圧力
の大きさに対応する色に変換され（ステップ１０８）、
メモリ３４に記憶される（ステップ１１０）。
【００３５】次にキーボード４０により、希望する演算
処理のモードを選択する（ステップ１１２）。咬合圧分
布演算モードを選択すればその演算手段５８が所定の演
算を行い（ステップ１１４）、図７に示すような画像が
表示手段４２、４４に出力される（ステップ１１６）。
処理のモードを選択する（ステップ１１２）。咬合圧分
布演算モードを選択すればその演算手段５８が所定の演
算を行い（ステップ１１４）、図７に示すような画像が
表示手段４２、４４に出力される（ステップ１１６）。
【００３６】同様に咬合圧バランス演算モード、咬合圧
ＸＹ分布演算モード、３次元波形演算モード、咬合圧中
心値演算モード、咬合圧荷重平均演算モード、咬合圧面
積比演算モードを選択すれば、対応する演算手段６０、
６２、６４、６６、６８、７０の演算により図８、９、
１０、１１、１２、１３の画像が出力される（ステップ
１１８、１２０、１２２、１２４、１２６、１２８）。
ＸＹ分布演算モード、３次元波形演算モード、咬合圧中
心値演算モード、咬合圧荷重平均演算モード、咬合圧面
積比演算モードを選択すれば、対応する演算手段６０、
６２、６４、６６、６８、７０の演算により図８、９、
１０、１１、１２、１３の画像が出力される（ステップ
１１８、１２０、１２２、１２４、１２６、１２８）。
【００３７】また必要に応じて図１４、１５に示す画像
を出力させるモードを選択してもよいのは勿論である。
を出力させるモードを選択してもよいのは勿論である。
【００３８】
【発明の効果】請求項１の発明は以上のように、感圧シ
ートに記録された発色像から求めた咬合圧のデータを用
いて、咬合圧分布演算手段と咬合圧中心値演算手段との
演算処理を可能にし、咬合圧中心値演算手段を選択した
時には咬合圧の重心位置に相当する咬合圧中心値を咬合
圧分布演算結果を示す画面に重ねて表示するものである
から、咬合圧の分布と咬合圧中心値との相対位置を正確
に知ることができ、咬合状況の正確な診断と治療方針決
定のための有効な資料を得ることができる。
ートに記録された発色像から求めた咬合圧のデータを用
いて、咬合圧分布演算手段と咬合圧中心値演算手段との
演算処理を可能にし、咬合圧中心値演算手段を選択した
時には咬合圧の重心位置に相当する咬合圧中心値を咬合
圧分布演算結果を示す画面に重ねて表示するものである
から、咬合圧の分布と咬合圧中心値との相対位置を正確
に知ることができ、咬合状況の正確な診断と治療方針決
定のための有効な資料を得ることができる。
【００３９】また患者は咬合圧診断シートを一度噛むこ
とにより楽に診断を受けることができ、歯科医は患者の
口腔内を監視し続けることなく、出力された画像だけか
ら歯の位置と咬合部位との位置関係を容易に判断でき、
作業が簡単になる。さらに患者は自分自身の咬み合わせ
の異常を歯科医と共に知ることができる。
とにより楽に診断を受けることができ、歯科医は患者の
口腔内を監視し続けることなく、出力された画像だけか
ら歯の位置と咬合部位との位置関係を容易に判断でき、
作業が簡単になる。さらに患者は自分自身の咬み合わせ
の異常を歯科医と共に知ることができる。
【００４０】ここに咬合圧分布演算手段は、咬合圧の最
大値に対して設定可能な一定割合以上の咬合圧になる咬
合部分を抽出して表示できるので、咬合状況の一層正確
な診断が可能になる。請求項２の発明によれば咬合圧分
布演算手段および咬合圧中心値演算手段以外の演算手段
として、咬合圧バランス演算手段、咬合圧ＸＹ分布演算
手段、３次元波形演算手段、咬合圧荷重平均演算手段、
咬合圧面積比演算手段の少なくとも１つが選択可能にな
る。
大値に対して設定可能な一定割合以上の咬合圧になる咬
合部分を抽出して表示できるので、咬合状況の一層正確
な診断が可能になる。請求項２の発明によれば咬合圧分
布演算手段および咬合圧中心値演算手段以外の演算手段
として、咬合圧バランス演算手段、咬合圧ＸＹ分布演算
手段、３次元波形演算手段、咬合圧荷重平均演算手段、
咬合圧面積比演算手段の少なくとも１つが選択可能にな
る。
【図１】本発明に用いる咬合圧診断シートの平面図
【図２】咬合圧診断シートの一部断面図
【図３】感圧シートの圧力・濃度特性曲線図
【図４】本発明の一実施例の機能ブロック図
【図５】同じく構成のブロック図
【図６】同じく動作の流れ図
【図７】咬合圧分布演算モードの出力画像を示す図
【図８】咬合圧バランス演算モードの出力画像を示す図
【図９】咬合圧ＸＹ分布演算モードの出力画像を示す図
【図１０】３次元波形演算モードの出力画像を示す図
【図１１】咬合圧中心値演算モードの出力画像を示す図
【図１２】咬合圧荷重平均演算モードの出力画像を示す
図
図
【図１３】咬合圧面積比演算モードの出力画像を示す図
【図１４】測定ポイント指定モードの出力画像を示す図
【図１５】測定ポイントの拡大表示モードの出力画像を
示す図
示す図
１５ 感圧シート ２２ 咬合圧診断シート ３０ スキャナ ３４ メモリ ４０ モード選択手段としてのキーボード ４２ 表示手段としてのＣＲＴ ４４ 表示手段としてのプリンタ ４８ 画像処理手段 ５０ 濃度検出手段 ５２ 咬合圧検出手段 ５４ 階調変換手段 ５６ 演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61C 19/00 - 19/05
Claims (2)
- 【請求項１】 感圧シートの両面を防水層で覆った咬合
圧診断シートを用いて咬合診断を行う咬合圧診断装置に
おいて、前記感圧シートに記録された歯型の濃度を読取
るスキャナと、前記スキャナで読取った濃度を圧力値に
変換して咬合圧を求める咬合圧検出手段と、求めた咬合
圧を用いて表示方法が異なる複数種の演算処理を行う演
算手段と、この演算手段で行う演算を選択するモード選
択手段と、選択された演算の結果を出力する表示手段と
を備え、前記演算手段は、咬合圧分布検出結果から咬合
圧の最大値に対して設定可能な一定割合以上の咬合圧に
なる咬合部分を抽出して表示する咬合圧分布演算手段
と、咬合圧を重さと見なして求めた重心の位置に対応す
る咬合圧中心値を求める咬合圧中心値演算手段とを含
み、前記モード選択手段による前記咬合圧中心値演算手
段の選択に基づいて咬合圧中心値演算手段および咬合圧
分布演算手段の演算を実行する一方、前記表示手段は咬
合圧中心値演算手段の演算結果を前記咬合圧分布演算手
段で求めた咬合圧分布を示す画面に重ねて表示すること
を特徴とする咬合圧診断装置。 - 【請求項２】 前記演算手段はさらに咬合圧バランス演
算手段と、咬合圧ＸＹ分布演算手段と、３次元波形演算
手段と、咬合圧荷重平均演算手段と、咬合圧面積比演算
手段のうち少なくとも１つを含む請求項１の咬合圧診断
装置。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30297892A JP3150797B2 (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 咬合圧診断装置 |
| EP93116652A EP0593061B1 (en) | 1992-10-15 | 1993-10-14 | System for analyzing occlusion condition |
| DE69316306T DE69316306T2 (de) | 1992-10-15 | 1993-10-14 | System zur analyse des Okklusionszustandes |
| US08/136,133 US5458487A (en) | 1992-10-15 | 1993-10-15 | System for analyzing occlusion condition |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30297892A JP3150797B2 (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 咬合圧診断装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06125928A JPH06125928A (ja) | 1994-05-10 |
| JP3150797B2 true JP3150797B2 (ja) | 2001-03-26 |
Family
ID=17915461
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30297892A Expired - Lifetime JP3150797B2 (ja) | 1992-10-15 | 1992-10-15 | 咬合圧診断装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3150797B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP7422545B2 (ja) * | 2020-01-06 | 2024-01-26 | 学校法人 日本歯科大学 | 咬合圧解析プログラム |
-
1992
- 1992-10-15 JP JP30297892A patent/JP3150797B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06125928A (ja) | 1994-05-10 |
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