JP3150524U - 目盛り付きペットボトル - Google Patents

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Abstract

【課題】手軽且つ的確に希釈でき、エコ問題にも貢献できる濃縮原液用として好適な目盛り付きペットボトルを提供する。【解決手段】ペットボトル1には濃縮原液が充填されている。目盛りはペットボトル本体1の複数箇所に設けられ、各目盛5a〜5dの目盛り間隔は全て異なる。濃縮原液を希釈して希釈飲料を飲用するにあたり、作成する希釈飲料量に基づく濃縮原液の必要量に応じて、これに合う目盛り間隔で濃縮原液を消費できる。目盛り及び濃縮原液の液量は、シュリンクフィルム4の透明部4bにおいて確認できる。【選択図】図1

Description

本考案は、目盛りが付されたペットボトルに関する。
この種のペットボトルとして、特許文献1ないし特許文献3がある。特許文献1では、ペットボトル中の飲料をどれだけ飲用したかを確認するための目盛りが設けられている。特許文献2は、特許文献1とは逆に、ペットボトル中の液面の位置、すなわち内容物の残量を一目で把握できるようにするために目盛りが付されており、逆さ状態で固定された場合にも対応できるように、順目盛りに加えて逆目盛りも設けている。特許文献3は、炊飯時において米の銘柄等に適した水を合単位で提供できる米炊き用水入りペットボトルであって、ペットボトルには米を炊く場合に用いる水の量を示し、炊く米の量を合の単位目盛りで表した米炊き用目盛りが設けられている。
実用新案登録第3104850号公報 登録実用新案第3008902号公報 実用新案登録第3093858号公報
ところで、果汁ジュース等の清涼飲料や乳酸飲料では、濃縮原液の状態で容器に充填し販売されることがある。当該濃縮原液は、所定の希釈倍率に基づき水で希釈して飲用することになる。清涼飲料や乳酸飲料などの濃縮原液は紙容器や瓶容器に充填し販売されるのが一般的であるが、これらの容器には目盛りは付されていない。したがって、原液容器内からコップ等の別の容器へ注いだ濃縮原液量が不明であれば、希釈用の水をどの程度使用すればよいかも明確に把握できず、的確に希釈できない。また、そのときの気分や体調等によって飲用したい量は異なり、コップの大きさによっても飲用する希釈された飲料(以下、希釈飲料と称する)の量も規定される。このように希釈後の量が定まっている場合は、希釈倍率から逆算的に濃縮原液の使用量も規定されるが、原液容器に目盛りがなければ的確に把握できない。濃縮原液を一旦計量カップへ注いで濃縮原液量を確認すれば的確な希釈は可能であるが、希釈後さらに飲用コップへ移す必要があり、面倒である。
また、濃縮原液の状態で販売すれば、適度な濃度に希釈された状態(ストレートで飲用可能な状態)で販売されている場合と比べて、実際の飲用量が希釈倍率分多くなるので、実質的に同じ飲料が低価格で購入できるというメリットがある。しかしながら、このようなメリットがあるにもかかわらず、近年では上記不便性からか濃縮原液よりもストレート飲料の方が好まれる傾向がある。特に、最近では一旦開封した後でも再度封止して持ち運びが可能なペットボトル飲料が多用されている。反面、ペットボトルの廃棄量も比例的に増大しており、資源問題、ごみ処理やリサイクルに要するコスト問題、及び環境問題等が生じている。
そこで本発明者は、利便性の高いペットボトルによって濃縮原液を販売し、エコ問題にも貢献しながら、上記不便性に鑑みて手軽に希釈できないかと鋭意検討した結果、ペットボトルに目盛りを付せばよいことを知見し、本考案を完成させるに至った。
ここで、上述のように、目盛り付きのペットボトル自体は既に公知である。しかし、濃縮原液用として適した構成の目盛り付きペットボトルは存在していない。具体的に見ても、特許文献1には目盛りが1種類しかない。これでは、飲用したい量がそのときによって異なるなど、作成する希釈飲料量に基づく濃縮原液の必要量が異なる場合に対応できない。特許文献2では、2箇所に目盛りを付しているが、単に上下逆目盛りとして設けられているだけであって、両目盛りの目盛り間隔は同一なので、やはり濃縮原液用には適さない。特許文献3は、炊く米の量を合の単位目盛りで表した米炊き用目盛りが設けられて、炊飯時に米の銘柄等に適した水を提供できる点に特化しており、濃縮原液用として使用するには無理がある。
そこで、本考案の目的は、手軽且つ的確に希釈でき、エコ問題にも貢献できる濃縮原液用として好適な目盛り付きペットボトルを提供するにある。
本考案は、ポリエチレンテレフタレート(PET)製の飲料用ボトル型容器、すなわち所謂ペットボトルに関し、当該ペットボトルには目盛りが付されている。前記ペットボトルには濃縮原液が充填されている。濃縮原液とは、所定の希釈倍率に基づいて希釈したうえで、飲用されることを前提とする飲料原液である。前記目盛りは、ペットボトル本体の複数箇所に設けられており、当該複数箇所に設けられた各目盛りの目盛り間隔は、全て異なる。そして、前記濃縮原液を希釈して希釈飲料を飲用するにあたり、作成する希釈飲料量に基づく濃縮原液の必要量に応じて、これに合う目盛り間隔で前記濃縮原液を消費できることを特徴とする。
前記ペットボトル本体に商品名等が印字されたシュリンクフィルムが外装されている場合、当該シュリンクフィルムには、高さ方向に延びる透明部を複数本設けたうえで、前記目盛り及び前記濃縮原液の液量を、前記シュリンクフィルムの透明部において確認できるようにすることが好ましい。
前記ペットボトル本体が、各コーナー部が面取りされた四角筒型形状(正確には八角形)を呈する場合、前記目盛りは前記各コーナー部にそれぞれ設けることが好ましい。
さらに、前記各目盛りは前記シュリンクフィルムの透明部に印刷することが好ましい。この場合、各目盛りはそれぞれ異なる色で印刷することが好ましい。
本考案によれば、濃縮原液をペットボトルに充填しているので、ストレート飲料を充填した場合に比べて希釈倍率分ペットボトルの廃棄量が減少し、資源問題や環境問題などのエコ問題に貢献する。例えば、5倍希釈用の濃縮原液であれば、ストレート飲料の場合に比べてペットボトルの廃棄量は1/5になる。もちろん、消費者にとっては実質的な価格(購入料)もストレート飲料と比べて安くなり、経済的である。また、濃縮原液をペットボトルに充填すれば、利便性も高い。
そのうえで、ペットボトルへ目盛りを設けていることで、濃縮原液の注ぎ量を的確に把握できる。しかも、種々目盛り間隔の異なる目盛りを複数本設けているので、作成する希釈飲料量に必要な濃縮原液の必要量に合った目盛りにおいて、1目盛り分他の容器へ注ぐだけで、その時に必要な濃縮原液の注ぎ量を的確に把握できる。
一般的にペットボトルには、商品名等が印字された全体的に不透明ないし半透明なシュリンクフィルムが外装されている。この場合、シュリンクフィルムに高さ方向に延びる透明部を複数本設けたうえで、当該透明部において各目盛り及び液量を確認できれば、意匠性や表示義務等を担保しながらも、確実に濃縮原液の使用量を把握できる。
ペットボトル本体が四角筒型形状を呈する場合に、各目盛りをそれぞれ各コーナー部に設けておけば、ペットボトルの意匠性を阻害することを避けられる。場合によっては、デザイン性の高い意匠ともなる。
各目盛りをシュリンクフィルムに印刷すれば、ペットボトル本体へ印刷や立体形成する場合よりも生産性が高い。さらに、各目盛りの色がそれぞれ異なれば、必ずしも液量表示を設けなくとも色によって目盛りの違いを識別でき、利便性が向上する。液量表示が付されている場合は、当該液量表示と色との双方によって目盛りの違いを識別でき、利便性がより向上する。
ペットボトルの正面図である。 ペットボトルの背面図である。
以下に本考案を実施するための一形態を図面を用いて説明するが、本実施の形態で説明した形状、構成、表示例等に限定されず、本考案の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。本発明の目盛り付きペットボトルには、濃縮原液が充填される。濃縮原液としては、所定の希釈倍率に基づき水で希釈して飲用する飲料原液であれば特に限定されず、乳酸飲料原液や濃縮果汁原液などを例示できる。以下には、5倍濃縮用の濃縮果汁が充填された500mlペットボトルを例に挙げて説明する。
(実施例)
図1及び図2に示すように、ペットボトル1は、PET性の透明なペットボトル本体2と、ペットボトル本体2の上部開口を封止するキャップ3とを有する。ペットボトル本体2には、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)製等のシュリンクフィルム4が密着外装されている。ペットボトル本体2は、各コーナー部が面取りされた四角筒型(正確には八角筒型)形状を呈する。シュリンクフィルム4は、ペットボトル本体2の上部からペットボトル本体2の下端部までを覆っており、商品名、原材料名、栄養表示、及び注意書などが印刷された不透明部4aと、シュリンクフィルム4の上下端に亘って高さ方向に延びる複数本の透明部4bとを有する。透明部4bは、ペットボトル本体2の各コーナー部にそれぞれ設けられて、合計4本設けられている。そして、シュリンクフィルム4の各透明部4bに、それぞれ第1〜第4の目盛5a〜5dが印刷されている。これにより、各透明部4bにおいて、ペットボトル1内の濃縮原液の液量と目盛りとを確認できるようになっている。
各目盛5a〜5dの目盛り間隔は全て異なり、本実施例では100ml間隔で印刷された第1目盛5aと、70ml間隔で印刷された第2目盛5bと、40ml間隔で印刷された第3目盛5cと、20ml間隔で印刷された第4目盛5dとからなる。第1及び第2の目盛5a・5bはペットボトル1の表側コーナー部に印刷され(図1)、第3及び第4の目盛5c・5dはペットボトル1の裏側コーナー部に印刷されている(図2)。さらに、各目盛5a〜5dは、それぞれ互いに異なる色で着色印刷されており、本実施例では、第1目盛5aが赤色で、第2目盛5bが黒色で、第3目盛5cが白色で、第4目盛5dが緑色で、それぞれ印刷されている。また、各目盛5a〜5dには、全て若しくは一定間隔で液量表示が同時に印刷されている。具体的には、比較的目盛り間隔の広い第1及び第2目盛5a・5bでは、全ての目盛線において液量表示が記載され、比較的目盛り間隔の狭い第3及び第4の目盛5c・5dでは、一定間隔で液量表示が記載されている。なお、第3目盛5cの液量表示は、他の目盛における液量表示と重複しない液量で記載されており、第4目盛5dは、第1目盛5aと共に基本液量を示す100ml間隔で記載されている。表側の第1目盛5aと共に裏側の第4目盛5dにも基本液量が記載されていることで、ペットボトル1の前後左右いずれの方向からも基本液量を確認することができる。
ジュースを飲みたい場合は、キャップ3を取り外して濃縮原液を適量コップ等の別容器へ注ぎ、水で5倍に希釈して飲用する。このとき、そのときの気分や体調などによって飲用したい量は異なり、また、コップ一杯の量も異なる。そして、最終的に作成するジュース(希釈飲料)の量に対して、希釈倍率から逆算的に濃縮原液の必要量が定まる。そこで、濃縮原液を希釈して希釈飲料を飲用するにあたり、作成する希釈飲料量に基づく濃縮原液の必要量に応じて、これに合う第1〜第4目盛5a〜5bいずれかの目盛り間隔で濃縮原液を消費することで、的確にコップ等に注いだ濃縮原液量を把握することができる。
具体的には、最終的に500mlのジュースが必要であれば、シュリンクフィルム4の透明部4bにおいて、第1目盛5aと濃縮原液の液量を確認しながら、第1目盛5aの一目盛分濃縮原液をコップ等の別容器へ注げばよい。同様に、350mlのジュースが必要であれば第2目盛5bの一目盛分、200mlのジュースが必要であれば第3目盛5cの一目盛分、100mlのジュースが必要であれば第4目盛5dの一目盛分、それぞれ濃縮原液をコップ等へ注げばよい。このとき、各目盛5a〜5dの色がそれぞれ異なるので、その時に使用すべき目盛りの種類を判別しやすい。その他の量が必要であれば、第1〜第4目盛5a〜5dの複数目盛分注いだり、各目盛5a〜5dを適宜組み合わせて調整すればよい。
(変形例)
以上、本発明の代表的な実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されず、その他にも種々の変形が可能である。シュリンクフィルム4の透明部4b及び当該部分に設けられる目盛りは、4箇所(4種類)に限らず、少なくとも2箇所(2種類)以上あればよい。また、ペットボトル本体2は、面取りされた四角筒型(正確には八角型)のみならず、円筒型や面取りされていない四角型のものにも適用できる。ペットボトル本体2が円筒型の場合は、透明部4b及び目盛りを周方向へ等間隔で設けることが好ましい。ペットボトル本体2が面取りされていない四角型であれば、前後左右4面のうち、いずれか2面以上にそれぞれ透明部4b及び目盛りを設ければよい。
濃縮原液は、5倍希釈に限らず、複数倍に希釈するものであれば特に限定されない。目盛りは、シュリンクフィルム4に印刷するのみならず、ペットボトル本体2に印刷したり、ペットボトル本体2自体の凹凸形状として形成することもできる。各目盛りの色は、必ずしもそれぞれ異ならせる必要もない。もちろん、各目盛りの目盛り間隔は、上記実施例以外の間隔で設けることもできる。ペットボトル1は、500ml用のみならず、1L用、1.5L用、2L用でもよい。液量表示は、実際の液量(残量)を表示する減算数値とするほか、目盛り間隔(一目盛りの液量)を示す数値としても良い。液量表示は、少なくとも各目盛りの目盛り間隔のわかる表示が1つあればよい。また、不透明部4aに、例えば「一目盛(100cc)を500ccに薄める」などの、各目盛りに応じた希釈方法(希釈飲料作成方法)の説明書を印刷することも好ましい。この場合、各目盛りに対応する説明書は、透明部4b(の目盛り)に沿って記載することが好ましい。
1 ペットボトル
2 ペットボトル本体
4 シュリンクフィルム
4a 不透明部
4b 透明部
5a〜5d 目盛り

Claims (4)

  1. 目盛り付きペットボトルであって、
    前記ペットボトルには濃縮原液が充填され、
    前記目盛りは、ペットボトル本体の複数箇所に設けられ、
    前記複数箇所に設けられた各目盛りの目盛り間隔は全て異なり、
    前記濃縮原液を希釈して希釈飲料を飲用するにあたり、作成する希釈飲料量に基づく濃縮原液の必要量に応じて、これに合う目盛り間隔で前記濃縮原液を消費できることを特徴とする、濃縮原液用の目盛り付きペットボトル。
  2. 前記ペットボトル本体には、商品名等が印字されたシュリンクフィルムが外装されており、
    前記シュリンクフィルムには、高さ方向に延びる透明部が複数本設けられており、
    前記目盛り及び前記濃縮原液の液量を、前記シュリンクフィルムの透明部において確認できることを特徴とする、請求項1に記載の濃縮原液用の目盛り付きペットボトル。
  3. 前記ペットボトル本体は、各コーナー部が面取りされた四角筒型形状を呈し、
    前記目盛りは前記各コーナー部にそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の濃縮原液用の目盛り付きペットボトル。
  4. 前記各目盛りは、前記シュリンクフィルムの透明部に印刷されており、
    各目盛りがそれぞれ異なる色で印刷されていることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の濃縮原液用の目盛り付きペットボトル。

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012080957A (ja) * 2010-10-07 2012-04-26 Yasuomi Fukai 液体収納用医療用具
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