JP3150507U - 医療用又は介護用シーツ - Google Patents
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Abstract
【課題】汚液の滲み出しが少ないために肌触りがよく、かつ寝具などへの汚液の浸入を防止でき、しかも汚液吸収部に接触した時の冷感時間が短いことでの体調回復に有利な医療用又は介護用シーツを提供する。【解決手段】表面側から、断面すり鉢状に穿孔された開孔率35〜50%、開孔密度が70〜200孔/cm2の有孔フィルム、1〜6枚の吸水紙、非透水性フィルムの順で積層したことを特徴とする。本シーツは、上下両端部が非透水性フィルムを有孔フィルムと吸水紙の間に折り込み、特定幅の重ねしろを設けて接合されているため、体重等による負荷を受けて汚液が吸水紙中で横方向に拡散しても、上下両端部からの汚液の浸み出しがなく、寝具の汚れが防止できる。更に、汚液の吸収に吸水紙を複数枚重ねて使用しているため、吸収した汚液が速やかに拡散し、汚液が局所的に留まることがないことから、身体の冷えによる体調悪化が抑えられるという効果を奏するものである。【選択図】図1
Description
本考案は、尿、血液、体液、薬液等の汚液の吸収、吸液処理に好適に用いられる医療用又は介護用シーツに関する。
近年、医療や介護の現場において、汚液等の処理に用いられるシーツとしては、例えば和紙等の不織布の間に粉末状の吸水性樹脂剤を挟持した吸水性のシート(例えば、特許文献1参照)や、当該吸水性シートの片面に更に防水性シートを積層した医療用脱臭防水シート(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
しかし、特許文献1に記載のシートでは、汚液を吸収してシートが濡れてくると、シートに接する肌触りが悪化すると共に、このシートに接する寝具などに汚液が浸入しそれを汚すことになる。また、特許文献2に記載のシートの場合は、防水性シートによって寝具などへの汚液の浸入は防止できるが、濡れたシートに接する肌触りが悪く、しかも吸水能と保水能の高い吸水性樹脂を用いていることから、一旦汚液を吸収すると横方向への汚液の拡散がほとんどないため、吸収した部分に汚液が局所的に長時間に亘って留まり、その間に身体が冷えてかえって体調の悪化を招くケースが多々あった。
更に、12枚程度の多数の吸水紙を重ねて用い、その積層物の一方の面を不織布で覆い、他方の面を防水シートで被覆したシーツが市場に出ているが、この場合は吸水紙が汚液を吸収して飽和状態に近づいてくると、吸水紙に吸収された汚液がそれに加わる体重によって不織布の間を逆流し、表面に滲み出て肌触りが悪化するという問題を抱えていた。
本考案は、汚液の滲み出しが少ないために肌触りがよく、かつ寝具などへの汚液の浸入を防止でき、しかも汚液吸収部に接触した時の冷感時間(冷たく感じる時間)が短いことでの体調回復に有利な医療用又は介護用シーツの提供を目的とする。
本考案者は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、表面材に断面すり鉢状に穿孔された特定の開孔率と開孔密度を有する有孔フィルムを配置すれば、吸水紙からの汚液の滲み出しが防止できること、また吸水手段として吸水紙を重ねて使用する方が、吸水性樹脂を用いた場合に比べて吸収した汚液が横方向に速やかに拡散し、ひいては冷感時間が短くなることなどを見出し、本考案を完成させるに至ったものである。
即ち、本考案のうちの第1の考案は、表面側から、断面すり鉢状に穿孔された開孔率35〜50%、開孔密度が70〜200孔/cm2の有孔フィルム、1〜6枚の吸水紙、非透水性フィルムの順で積層したことを特徴とする医療用又は介護用シーツであり、第2の考案は、前記シーツの上下両端部が、前記非透水性フィルムを有孔フィルムと吸水紙の間に折り込み、5mm以上の重ねしろを設けて有孔フィルムと接合されていることを特徴とする第1考案記載の医療用又は介護用シーツである。
本考案において、表面材に用いる有孔フィルムは、開孔部が図4に例示の如く断面すり鉢状に穿孔されたもので、開孔率35〜50%、好ましくは40〜50%、開孔密度が70〜200孔/cm2、好ましくは80〜170孔/cm2のものである。かかる有孔フィルムとしては、通常、図3に例示の穿孔パターン(図3は白黒反転したもので、開孔部分は黒点で示す)を有する「メッシュフィルム」と称されるJEJE姐妹(株)(中国)製のものが例示され、開孔部が底面側を絞り込んだ断面すり鉢状に穿孔されているため、この部分が逆止弁的な効果を発揮して吸水紙からの汚液の逆流を抑えることができる。ここで、有孔フィルムの開孔率が35%未満では、汚液の吸水紙側への移動速度が遅くなる一方、開孔率が50%をより大きいと、吸水紙からの汚液の逆流が抑えられにくくなる。また、開孔密度が70孔/cm2未満では、開孔率との関係から相対的に孔径が大きくなって吸水紙からの汚液の逆流が抑え切れなくなるのに対し、開孔密度が200孔/cm2より大きい場合は、孔径が小さく汚液の吸水紙側への移動速度が遅くなり肌触りが悪くなる。
また、吸水紙は医療用又は介護用に一般的に用いられる吸水紙であれば特に限定されないが、本考案ではパルプ繊維を主材とする、目付量20〜40g/m2で、0.9%生理食塩水に対して自重の5〜15倍の吸水能を持つものが好ましい。本考案のシーツは、かかる吸水紙を1〜6枚を重ねて使用するもので、吸水紙が6枚より多くなると吸水量が多くなって冷感時間が長くなり好ましくない。
更に、本考案で用いる非透水性フィルムは、素材中を水が透過しない非透水性であれば特に限定されないが、疎水性のプラスチック製フィルム、特に厚さ5〜50ミクロンのポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルムを用いるのが好ましい。
本考案のシーツは、表面側から前記有孔フィルム、吸水紙、非透水性フィルムを順次積層してなるものであるが、その際シーツの上下両端部は図2に示すように、非透水性フィルムの上下両端部が有孔フィルムと吸水紙の間に5mm以上、好ましくは10mm以上の重ねしろを設けて有孔フィルムと接合されたものが好ましい。即ち、医療用又は介護用に用いられるシーツは、ベッドや敷布団全体を覆うものでなく、例えば図1に示すように、汚液が出やすい腰周り等を中心に、部分的に敷いて使用するのが一般的であることから、本考案では非透水性フィルムの上下両端部を有孔フィルムと吸水紙の間に折り込み、有孔フィルムとの重ねしろを5mm以上とすることで、吸水紙に吸収された汚液の横方向への拡散による上下両端部からの汚液の漏れが防止できるもので、この重ねしろが5mm未満では体重によって負荷のかかるシーツの上下両端部から汚液が漏れて寝具を汚すという不都合が生じる。尚、シーツの左右両端部は、体重による負荷がかからないため、必ずしも前記上下両端部と同様の接合形態をとらなくてもよく、汚液が漏れない程度に非透水性フィルムと有孔フィルムを接合すればよい。
本発明の医療用又は介護用シーツは、上記の如く有孔フィルムと吸水紙、非透水性フィルムを積層したものであるが、ここで言う「積層」とは単に双方が重ね合わさっている状態を主として意味するが、双方が縫製、貼着、接着などの方法で部分的に固着されていてもよい。また、本考案では、シーツの端部を汚液が漏れないように有孔フィルムと非透水性フィルムを接合したものであるが、この場合の「接合」とは双方をヒートシール等の方法で接合した状態を指すものである。
尚、本考案のシーツは、その目的、効果を妨げない範囲で、有孔フィルムや吸水紙、非透水性フィルム中に、若しくはこれらの間に消臭剤や芳香剤、抗菌剤等を包含させても良いし、更に本考案の目的、効果を妨げない範囲で、吸水紙間若しくは吸水紙と有孔フィルム又は非透水性フィルムとの間に、不織布、織布、紙等の別の素材を介在させてもよいのは言うまでもない。また、本考案のシーツは、該シーツ装着時のずれを防止するために、非透水性フィルムの左右両端部を長くして寝具に巻き込むようにしたり、シーツの裏面にマジックテープ(登録商標)等を貼着しても差し支えない。
本考案に係るシーツは、有孔フィルムを表面材として人体に接する側に使用し、非透水性フィルムを裏面材として寝具に接する側に使用する。かかる本考案のシーツによれば、汚液は有孔フィルムを通って吸水紙に吸収される。この場合、有孔フィルムは断面すり鉢状に穿孔されているため、汚液の吸水紙側への移動は極めて速やかであるが、一旦吸水紙に吸収された汚液は、有孔フィルム中を逆流して表面に滲み出ることがなく、従って使用中常にほぼ乾燥した状態に保たれるため、不快感を味わうことがない。また、本考案のシーツは、上下両端部が非透水性フィルムを有孔フィルムと吸水紙の間に折り込み、特定幅の重ねしろを設けて接合されているため、体重等による負荷を受けて汚液が吸水紙中で横方向に拡散しても、上下両端部からの汚液の浸み出しがなく、寝具の汚れが防止できる。更に、本考案のシーツは、汚液の吸収に吸水紙を複数枚重ねて使用しているため、吸収した汚液が速やかに拡散し、汚液が局所的に留まることがないことから、冷感時間が短く、身体の冷えによる体調悪化が抑えられるという効果を奏するものである。
本考案を実施するための形態は次の通りであるが、これらは本考案を実施するための形態の一例に過ぎず、本考案はこれらの実施形態に限定されるものではない。
(実施の形態)
図2は、本考案に係る医療用又は介護用シーツの一例であり、該シーツ1(上下長さ570mm×左右長さ850mm)は、表面側から有孔フィルム2、吸水紙3、非透水性フィルム4の順で積層したもので、その上下両端部は非透水性フィルム4の端部を有孔フィルム2と吸水紙3の間に折り込み、有孔フィルムとの重ねしろを20mmとってヒートシールして作製したものである。
図2は、本考案に係る医療用又は介護用シーツの一例であり、該シーツ1(上下長さ570mm×左右長さ850mm)は、表面側から有孔フィルム2、吸水紙3、非透水性フィルム4の順で積層したもので、その上下両端部は非透水性フィルム4の端部を有孔フィルム2と吸水紙3の間に折り込み、有孔フィルムとの重ねしろを20mmとってヒートシールして作製したものである。
この場合、有孔フィルム2としては、開孔率45%で、開孔密度120孔/cm2のポリエチレン製メッシュフィルム(JEJE姐妹(株)(中国)製)を用い、吸水紙3としては0.9%生理食塩水に対して自重の8倍の吸水量であって、目付量が27g/m2の吸水紙(カミ商事社製クレープ紙)を3枚重ねて使用し、また非透水性フィルム4として厚さ20ミクロンのポリエチレンフィルム(福助工業(株)製)を用いた。
この実施形態のシーツ1を、図1のように介護用ベッドの敷物として使用すると、汚液は有孔フィルム2の穿孔部を通って速やかに吸水紙3に吸収され、また吸収された汚液の逆流による有孔フィルム表面への滲み出しや、体重負荷によるシーツの上下両端からの汚液の浸み出しもみられないなど、使用者は使用中ほぼ乾燥したシーツに触れる感覚で心地よく使用できることが確認された。更にこのシーツによれば、汚液を吸収した部分が一時的に冷たくなっても触感温度の回復が早く、寝具を汚すこともないといった数多くの優れた特徴を有することが分かった。
本考案は、医療用又は介護用シーツに関し、特にお産や手術、介護現場などのような、衛生的に確実な処理が求められる現場において、発生する尿、血液、体液、薬液等の汚液の吸収、吸液処理に優れた効果を発揮することから、医療や介護の現場での使い捨てシーツとして好適に用いられるものである。
1・・・医療用又は介護用シーツ
2・・・有孔フィルム
3・・・吸水紙
4・・・非透水性フィルム
51・・シーツの上端部
52・・シーツの下端部
6・・・重ねしろ
7・・・ベッド
2・・・有孔フィルム
3・・・吸水紙
4・・・非透水性フィルム
51・・シーツの上端部
52・・シーツの下端部
6・・・重ねしろ
7・・・ベッド
Claims (2)
- 表面側から、断面すり鉢状に穿孔された開孔率35〜50%、開孔密度が70〜200孔/cm2の有孔フィルム、1〜6枚の吸水紙、非透水性フィルムの順で積層したことを特徴とする医療用又は介護用シーツ。
- 前記シーツの上下両端部が、前記非透水性フィルムを有孔フィルムと吸水紙の間に折り込み、5mm以上の重ねしろを設けて有孔フィルムと接合されていることを特徴とする請求項1記載の医療用又は介護用シーツ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009001162U JP3150507U (ja) | 2009-03-02 | 2009-03-02 | 医療用又は介護用シーツ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009001162U JP3150507U (ja) | 2009-03-02 | 2009-03-02 | 医療用又は介護用シーツ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3150507U true JP3150507U (ja) | 2009-05-21 |
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Family Applications (1)
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JP2009001162U Expired - Fee Related JP3150507U (ja) | 2009-03-02 | 2009-03-02 | 医療用又は介護用シーツ |
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JP (1) | JP3150507U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021210569A1 (ja) * | 2020-04-14 | 2021-10-21 | 株式会社大樹 | 防水シート |
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2009
- 2009-03-02 JP JP2009001162U patent/JP3150507U/ja not_active Expired - Fee Related
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