JP3150164U - 雑草引抜き具 - Google Patents

Abstract

【課題】雑草を根ごと引き抜く際に容易に雑草の土中の根を指で掻き出して根元を摘んで指に負担をかけることなく容易に引き抜くことができ、引き抜く際に指を土に触れることのない、指に装着して使用する雑草引抜き具を提供する。【解決手段】指４の末節部４ｂおよび中節部４ｃを挿通する太さと長さからなる先端の閉じられたプラスチック製の筒状部２を有し、筒状部２に挿入する指４の末節部４ｂと中節部４ｃの間の第１関節部５ａに当接するこの筒状部２の指４の腹側の内面２ｂに膨れた山状凸部２ｃを有し、さらに筒状部２の中節部４ｃと基節部の間の第２関節部５ｂに当接する筒状部２の後端２ｄの指４の腹面側を先端への凹状部２ｅとし、かつ筒状部２の閉じられた先端部を硬化した突状爪３とした指４に装着して使用する雑草引抜き具１。【選択図】図１

Description

この考案は、畑地、庭、広場、運動場、公園、遊園地あるいは道路脇などに生えている雑草を除去するために使用する雑草引抜き具に関し、特に指に装着して雑草を手で抜き取る場合に指に巣着して使用する雑草引抜き具に関する。

従来、畑地、庭、広場、運動場、公園、遊園地あるいは道路脇などに生えている雑草を引き抜くためには、指で草の根元を摘んで引抜くか、スコップや鍬などの用具で根ごと掘り起こして抜く取る方法しかなった。ところで、指で雑草の根元を摘んで引抜く方法では、広い面積に生えている雑草を抜くためには、長時間かかり、また、その際に指に掛かる負担も大きく、きびしい作業であった。

さらに、指で雑草の根元を摘まんで引き抜く際、指はその根元の土壌に触れることとなる。ところで、指が根元の土壌に触れるとき、もし、その指に切り傷や引っかき傷があると、土壌中に存在すると言われている嫌気性の破傷風菌にそれらの傷口から感染する恐れがある。子供の頃は、混合ワクチンの接種を受けているので感染は予防されているが、そのワクチンの効果は２０代までしか持続しないといわれている。もし、大人で破傷風に感染すると、致死率は１０％といわれており、大変に危険である。したがって、中年になると、再び破傷風のワクチン接種を受けた方が良いが、この再接種を受ける必要を知らず、受けていない人が多いのが現状である。

従来、雑草を指で引抜くための用具が種々考案されている。例えば、指先は丸みがあって柔らかく、小さい草が摘み難く、千切れ易い。そこで、従来の草取り用具として、先端に爪を有する本体からなり指装着部を有する用具において、その指装着部に装着した指先の当たるところに滑り止めとして浅い凹部を設け、その凹部に指先を当てて押さえることで、用具の爪に力を入れ易くし、さらに爪の先端を草の根元に差込みやすい様にくの字状に下方に曲げ、この爪で草を根元から抜き取り易くした草取り爪が提案されている（例えば、特許文献１参照。）。

また、指先に巻きその突き合わせ部を紐で指先に取り付け可能とした四角い皮革又は布からなる装着部材の下面に薄鉄鋼板からなるＬ字形状の先端部に爪部を形成した爪部材をその先端が下方へ突出するように構成した爪付除草具が提案されている（例えば、特許文献参照。）。

その他に、指先部から突出した爪を設けた挟持手段により手袋の指先部と一体化した作業用手袋が提案されている（例えば、特許文献３参照。）。

特許第３７６１０８４号公報 登録実用新案第３００３２２８号公報 特許第３０６９５５４号公報

本考案が解決しようとする課題は、雑草を根ごと引き抜く際に、雑草の土中の根を指で掻き出して根元を摘んで指に負担をかけることなく容易に引き抜くことができ、さらに引き抜く際に指を土に触れることなく引き抜くことが可能な、指に装着して使用する雑草引抜き具を提供することである。

上記の課題を解決するための本考案の手段は、請求項１の考案では、指４の末節部４ｂおよび中節部４ｃを挿通する太さと長さからなる先端の閉じられたプラスチック製の筒状部２を有し、筒状部２に挿入する指４の末節部４ｂと中節部４ｃの間の第１関節部５ａに当接するこの筒状部２の指４の腹側の内面２ｂに膨れた山状凸部２ｃを有し、かつ筒状部２の閉じられた先端部２ａを硬化した突状爪３としたことを特徴とする指４に装着して使用する雑草引抜き具１である。

請求項２の考案では、プラスチック製の筒状部２の中節部４ｃと基節部４ｄの間の第２関節部５ｂに当接する筒状部２の後端２ｄの形状の指４の腹面側を先端側へ凹入する凹状部２ｅとしたことを特徴とする請求項１の手段の指４に装着して使用する雑草引抜き具１である。

本考案の請求項１の手段では、雑草引抜き具は指の中節部および末節部の指先の部分を完全に筒状部としその先端部で被覆し、かつ、先端部に硬化した突状爪を有する構造であるので、雑草の根元の土を掻き除いて根を摘んで引き抜くことが容易にでき、さらに、指の末節と中節部の間の関節部に当接する筒状部の指の腹側の内面に膨れた山状凸部を有するので、指の末節部と中節部の間の関節部で内側へ少し曲げた末節部が山状凸部に係合して筒状部の先端部と突状爪に力を入れ易く雑草の根をより容易に引抜くことができ、また、さらに指先部分の全体が完全に被覆されているので土に触れないので、指が土で汚れることなく、土中の破傷風菌などに感染することが防止されている。

請求項２の手段では、雑草引抜き具の筒状部の後端の指の背面側および腹面側を指の先端側へ凹入する凹状部としているので、雑草引抜き具を装着して雑草を引き抜く際に、指の中節部と基節部の間の関節部で指を折り曲げ易い構造となっている。

本考案の雑草引抜き具を指に装着した状態を示す側面図である。 本考案の雑草引抜き具を示す図で、（ａ）は側面図、（ｂ）は底面図である。 本考案の雑草引抜き具の側面から見た断面図である。

本考案の雑草引抜き具１を図面を参照して説明する。図２の（ａ）は本考案の雑草引抜き具１の側面図であり、素材は例えばポリ塩化ビニールあるいはポリプロピレンなどの厚さ１ｍｍ程度のやや硬質の合成樹脂製の硬化した素材から筒状部２が形成されている。この筒状部２の太さは、その内部に着用者の指４の太さが挿入できる大きさとし、それは指４の拇指、人指し指、中指、薬指、小指など装着する指の太さにそれぞれ合わせて形成されている。さらに、草引き作業をするために軍手などの作業用の手袋を手に装着する場合には、この手袋を装着した指４を挿入し得る太さの筒状部２の太さとする。また、筒状部２の長さは、中に挿入する指４の中節部４ｃとその後部の基節部４ｄの間の第２関節５ｂの部分を後端２ｄとする長さからなっている。筒状部２の先端部は閉塞されて閉じられた先端部２ａとなっている。さらに、その先端は略１ｃｍ前方に平たく延びた突状爪３に形成されている。この突状爪３の部分は最も硬化されており、この突状爪３で土を掻いて掘ることができる硬さを有している。

この雑草引抜き具１の筒状部２を、図１に示すように、指４に装着したとき、指４から筒状部２を抜け落ちにくくし、さらに指４の力が十分に筒状部２に加わるようにするため、図２の（ａ）や（ｂ）あるいは図３に示すように、指４の末節部４ｂと中節部４ｃの間の第１関節５ａの部分の指４の腹部側の筒状部２を内部に向けて山状凸部２ｃとして突出させる。このようにすることで、指４の末節部４ｂの前方部の指の腹部がこの内部へ突出した山状凸部２ｃに係合して、先端の突状爪３に力が掛かっても雑草引抜き具１の筒状部２が指４から抜け去りにくくなっている。また、この山状凸部２ｃが形成されていることで筒状部２は第２関節部５ｂで指４が曲げやすくなっている。

さらに、筒状部２の後端２ｄの指の腹部側の部分は、図２の（ｂ）に示すように、指先の方に凹んだ凹状部２ｅとしている。このように凹状部２ｅとすることで、第２関節部５ｂで指４を曲げるとき、筒状部２が邪魔することなく曲げやすくなっており、このために雑草を引抜く作業の効率を向上することができる。

本考案の雑草引抜き具１の筒状部２は指４に装着したとき、完全に指先を被うので、雑草引抜き具１を装着して土を掘り返した際に、指４は土と直接に触れることはないので土中の破傷風菌に感染することもなく、雑草の引抜きを安全にでき、かつ指先に力を入れ易く、効率よく作業ができる。

１ 雑草引抜き具
２ 筒状部
２ａ 閉じられた先端部
２ｂ 内面
２ｃ 山状凸部
２ｄ 後端
２ｅ 凹状部
３ 突状爪
４ 指
４ａ 爪
４ｂ 末節部
４ｃ 中節部
５ａ 第１関節部
５ｂ 第２関節部

Claims (2)

1. 指（４）の末節部（４ｂ）および中節部（４ｃ）を挿通する太さと長さからなる先端の閉じられたプラスチック製の筒状部（２）を有し、筒状部（２）に挿入する指（４）の末節部（４ｂ）と中節部（４ｃ）の間の第１関節部（５ａ）に当接する該筒状部（２）の指（４）の腹側の内面（２ｂ）に膨状の山状凸部（２ｃ）を有し、かつ筒状部（２）の閉じられた先端部（２ａ）を硬化した突状爪（３）としたことを特徴とする指（４）に装着して使用する雑草引抜き具（１）。
2. プラスチック製の筒状部（２）の中節と基節の間の第２関節部（５ｂ）に当接する筒状部（２）の後端（２ｄ）の形状の指（４）の腹面側を先端側へ凹入する凹状部（２ｅ）としたことを特徴とする請求項１の手段の指（４）に装着して使用する雑草引抜き具（１）。

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