JP3149432U - 配管補修具 - Google Patents

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【課題】配管のエルボ部分の漏洩部を確実に封止することができる配管補修部を提供する。【解決手段】配管20のエルボ部分の漏洩部Pを封止して補修するための配管補修具1であって、漏洩部Pを覆うように配管20の外周面20aに当接される弾性部材15と、配管20のエルボ部分の管外周面に沿って湾曲された板状の第1曲板部材14と、配管20の外周面20aと第1曲板部材14との間に弾性部材15を挟んだ状態で第1曲板部材14を配管20に締め付けるバンド部材と、を備えることで、配管20のエルボ部分の外周面20aに対して弾性部材15を面接触させて固定することができる。【選択図】図1

Description

本考案は、配管補修具に関するものである。
従来の配管補修具として、例えば特許文献1には、バンド部材と、このバンド部材の内面に配設されたパッキンとを備えたものが記載されている。特許文献1に記載の配管補修具は、バンド部材の内面のパッキンが漏洩部に面接触されて配管の漏洩部を封止するものである。
特開2004−324835号公報
しかしながら、特許文献1に記載の配管補修具にあっては、例えば配管の湾曲部分であるエルボ部分が漏洩した場合には、当該漏洩部を覆うようにバンド部材を配管に固定することが困難であるので、漏洩部を適切に封止できないおそれがある。
そこで、本考案は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、配管のエルボ部分の漏洩部を確実に封止することができる配管補修部を提供することを目的とする。
すなわち本考案に係る配管補修具は、配管のエルボ部分の漏洩部を封止して補修するための配管補修具であって、漏洩部を覆うように配管の外壁面に当接される弾性部材と、配管のエルボ部分の管外周面に沿って湾曲された板状の第1曲板部材と、配管の外壁面と第1曲板部材との間に弾性部材を挟んだ状態で第1曲板部材を配管に締め付けるバンド部材とを備えて構成される。
本考案に係る配管補修具では、弾性部材が漏洩部を覆うように配管の外壁面に当接されるとともに、第1曲板部材が弾性部材を配管に押し当てるように配設されてバンド部材で配管に締め付けられる。第1曲板部材は、配管のエルボ部分の管外周面に沿うように湾曲されているため、バンド部材で締め付けられることで配管のエルボ部分の外壁面に対して弾性部材を面接触させて固定することができる。このため、配管のエルボ部分の漏洩部を確実に封止することができる。
ここで、配管補修具は、第1曲板部材とバンド部材との間に介在し、配管のエルボ部分の管外周面に沿って湾曲された板状の第2曲板部材と、第1曲板部材と第2曲板部材との距離を広げる方向に付勢する付勢手段とを備えることが好適である。このように構成することで、配管の径の大きさによらず、バンド部材で弾性部材を確実に締め付けることができる。
この場合、付勢手段は、第2曲板部材を貫通して形成されたネジ穴に螺合され第1曲板部材を押圧するボルトを有することが好適である。このように構成することで、第2曲板部材のネジ穴に螺合されたボルトで第1曲板部材の主面を押圧することができるので、第2曲板部材が第1曲板部材から離れるように当該第1曲板部材を付勢することができる。
さらに、付勢手段は、第1曲板部材をそれぞれ押圧する少なくとも3本のボルトを有することが好適である。このように構成することで、3本のボルトにより第2曲板部材と第1曲板部材との距離や傾きを精密に調整することができるので、第1曲板部材を管外周面に沿うように配設して締め付けることができる。よって、弾性部材、第1曲板部材及び第2曲板部材を配管に確実に固定することができる。
本考案によれば、配管のエルボ部分の漏洩部を確実に封止することができる。
第1実施形態に係る配管補修具を示す斜視図である。 図1に示す配管補修具の縦断面図である。 図2に示す配管補修具のIII−III線の断面図である。 図1に示す第1曲板部材及び第2曲板部材の上面図である。 第2実施形態に係る配管補修具を示す斜視図である。 図5に示す配管補修具の縦断面図である。 図6に示す配管補修具のIII−III線の断面図である。 図5に示す第1曲板部材の上面図である。
以下、添付図面を参照して本考案の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係る配管補修具の斜視図、図2は図1の配管補修具の縦断面図、図3は図2のIII−III線に沿った断面図である。図1に示すように、配管補修具1は、配管20のエルボ部分に存在する穴や亀裂等の漏洩部Pを封止して補修するために好適に採用されるものである。配管20は、例えば、種々のサイズや用途のものが用いられるが、ここでは一例としてプラント施設における配管サイズ4Bの消火配管を説明する。また、漏洩部Pは、湾曲したエルボ部分の外方(背側)の外壁面に存在する場合を説明する。
この配管補修具1は、弾性部材15、第1曲板部材14、第2第1曲板部材13、バンド部材12及びボルト(付勢手段)11を備えている。
弾性部材15は、例えば長尺板状を呈し、例えばアメゴム、天然ゴム又はNBR等のゴムにより形成されている。そして、弾性部材15は、図2、3に示すように、漏洩部Pを覆うように配管20の外周面(外壁面)20aに当接される。なお、ここでは、漏洩部Pのシール性を高めるために、配管20の外周面20aと弾性部材15との間にシリコーン材が塗布される。
第1曲板部材14は、例えば長尺板状を呈し、配管20のエルボ部分の背側に沿ってその長手方向及び幅方向が湾曲されている。すなわち、図2に示すように、第1曲板部材14の長軸方向が配管20の縦断面の外周面20aに沿って湾曲されているとともに、図3に示すように、第1曲板部材14の幅方向が配管20の横断面の外周面20aに沿って湾曲されている。第1曲板部材14は、例えば、ステンレス等の金属により形成されている。
そして、図2に示すように、第1曲板部材14は、その長手方向を配管20の軸線方向にされた状態で、配管20の外周面20aとの間に弾性部材15を挟み込むように配設される。なお、配管20への取付けを容易とすべく、第1曲板部材14と弾性部材15とはボンド等の接着剤により接合され一体化されていてもよい。
第2曲板部材13は、例えば長尺板状を呈し、第1曲板部材14と同様に、配管20のエルボ部分の背側に沿ってその長手方向及び幅方向が湾曲されている。すなわち、図2に示すように、第2曲板部材13の長軸方向が配管20の縦断面の外周面20aに沿って湾曲されているとともに、図3に示すように、第2曲板部材13の幅方向が配管20の横断面の外周面20aに沿って湾曲されている。第2曲板部材13は、例えば、ステンレス等の金属により形成されている。また、第2曲板部材13は、図2に示すように、その長手方向を配管20の軸線方向にされた状態で、配管20の外周面20aとの間に弾性部材15及び第1曲板部材14を挟み込むように配設される。
図4は、第1曲板部材14及び第2曲板部材13の上面図である。図4(A)に示すように、第2曲板部材13は、その主面の垂直方向に貫通するネジ穴13aが形成されている。各ネジ穴13aは、互いの間隔が主面の垂直方向からみて略同一となる位置に形成されている。ここでは、ネジ穴13aが3つ形成されている。また、図4(B)に示すように、第1曲板部材14は、第2曲板部材13と対向する主面に、ネジ穴13aに対応するように係止溝14aが形成されている。ここでは、3つの係止溝14aが形成されている。そして、図2、3に示すように、六角穴を有するボルト11は、第2曲板部材13のネジ穴13aにそれぞれ螺合される。ボルト11は、第1曲板部材14の係止溝14aに挿入されて第1曲板部材14を押圧し、第1曲板部材14と第2曲板部材13との距離を広げる方向に付勢する。
バンド部材12は、弾性部材15、第1曲板部材14及び第2曲板部材13を配管20に締め付けるためのものであり、例えばホースバンドが用いられる。バンド部材12は、配管20の横断面外周に沿って取り付けられる環状バンド部12bと、環状バンド部12bの締め付けを調整する締付用ボルト12aを有している。バンド部材12は、締付用ボルト12aにより環状バンド部12bの内径を調整可能に構成されている。
環状バンド部12bは、配管20の外周面20aに弾性部材15が当接されるとともに、第1曲板部材14及び第2曲板部材13を順に重ねて配設された状態にて、第2曲板部材13の主面を配管20に締め付けるように配置されている。
以上、第1実施形態に係る配管補修具1によれば、弾性部材15が漏洩部Pを覆うように配管20の外周面20aに当接されるとともに、第1曲板部材14が弾性部材15を配管20に押し当てるように配設されてバンド部材12で配管20に締め付けられる。第1曲板部材14は、配管20エルボ部分の背側の管外周面に沿うように湾曲されているため、バンド部材12で締め付けられることで配管20のエルボ部分の外周面20aに対して弾性部材15を液密に面接触させて固定することができる。このため、配管20のエルボ部分の背側に存在する漏洩部Pを確実に封止することができる。
また、第1実施形態に係る配管補修具1によれば、構造が簡易で軽量なために取り扱いが容易であるので、誰でも漏洩部Pを補修することができる。また、この配管補修具1では、配管20の内側から漏洩部Pを封止する必要がないため、プラント施設の稼動を停止することなく加圧状態で漏洩部Pの補修を行うことができる。このため、配管補修具1は、エルボ部分の応急補修材として好適に採用することができる。また、既成のホースバンドをバンド部材12として採用することで製作コストを押えることができる。さらに、例えば定期点検の際、漏洩部Pが存在する配管20を交換等した場合には、配管補修具1は取り外されることとなるが、この取り外された配管補修具1は、再度利用可能である。
また、第1実施形態に係る配管補修具1によれば、ボルト11が第1曲板部材14と第2曲板部材13との距離を広げる方向に付勢するため、配管20の径の大きさによらず、バンド部材12で弾性部材15を確実に配管20に締め付けることができる。また、ボルト11の付勢力により、一層液密に漏洩部Pを封止することができる。さらに、第1曲板部材14には、ボルト11が挿入される係止溝14aが形成されているため、ボルト11が滑ることなく湾曲した第1曲板部材14を押圧することができるので付勢力を確実に伝達することが可能となる。
さらに、第1実施形態に係る配管補修具1によれば、3本のボルト11が、第1曲板部材14をそれぞれ押圧することができるので、第2曲板部材13と第1曲板部材14との距離や傾きを精密に調整することが可能となる。このため、第1曲板部材14を配管20のエルボ部分の外周面20aに沿うように正確に配設して締め付けることができる。よって、弾性部材15、第1曲板部材14及び第2曲板部材13を配管20に確実に固定することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る配管補修具2は、第1実施形態に係る配管補修具1とほぼ同様に構成され、配管補修具1と比べて第2曲板部材13及びボルト11を備えていない点で相違する。なお、第2実施形態においては、第1実施形態と重複する部分は説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図5は第2実施形態に係る配管補修具の斜視図、図6は図5の配管補修具の縦断面図、図7は図6のVII−VII線に沿った断面図、図8は第1曲板部材16の斜視図である。なお、第2実施形態では、図5に示すように、漏洩部Pは、湾曲したエルボ部分の内方(腹側)の外壁面に存在する場合を説明する。
この配管補修具2は、弾性部材15、第1曲板部材16及びバンド部材12を備えている。第1曲板部材16は、例えば長尺板状を呈し、配管20のエルボ部分の腹側に沿ってその長手方向及び幅方向が湾曲されている。すなわち、図6に示すように、第1曲板部材16の長軸方向が配管20の縦断面の外周面20aに沿って湾曲されているとともに、図7に示すように、第1曲板部材16の幅方向が配管20の横断面の外周面20aに沿って湾曲されている。すなわち、図8に示すように、第1曲板部材16は、第1実施形態の第1曲板部材14と比べて、幅方向の湾曲の方向(側面16b側から見た湾曲)は同一であり、長手方向の湾曲の方向(側面16a側から見た湾曲)が異なる。また、第1曲板部材16の主面には、係止溝は形成されていない。
そして、図6、7に示すように、環状バンド部12bは、配管20の外周面20aに弾性部材15が当接されるとともに、配管20の外周面20aと第1曲板部材16との間に弾性部材15を挟んだ状態にて、第1曲板部材16の主面を配管20に締め付けるように配置されている。
以上、第2実施形態に係る配管補修具2によれば、弾性部材15が漏洩部Pを覆うように配管20の外周面20aに当接されるとともに、第1曲板部材16が弾性部材15を配管20に押し当てるように配設されてバンド部材12で配管20に締め付けられる。第1曲板部材16は、配管20エルボ部分の腹側の管外周面に沿うように湾曲されているため、バンド部材12で締め付けられることで配管20のエルボ部分の外周面20aに対して弾性部材15を液密に面接触させて固定することができる。このため、配管20のエルボ部分の腹側に存在する漏洩部Pを確実に封止することができる。
また、第2実施形態に係る配管補修具2によれば、構造が簡易で軽量なために取り扱いが容易であるので、誰でも漏洩部Pを補修することができる。また、この配管補修具2では、配管20の内側から漏洩部Pを封止する必要がないため、プラント施設の稼動を停止することなく加圧状態で漏洩部Pの補修を行うことができる。このため、エルボ部分の応急補修材として好適に採用することができる。また、既成のホースバンドをバンド部材12として採用することで製作コストを押えることができる。さらに、例えば定期点検の際、漏洩部Pが存在する配管20を交換等した場合には、配管補修具2は取り外されることとなるが、この取り外された配管補修具2は、再度利用可能である。
また、第2実施形態に係る配管補修具2によれば、ボルト等の付勢手段を備えないので、配管20エルボ部分の腹側のように、湾曲の程度によってはボルトを挿入したり回すことが困難となる箇所であっても適切に漏洩部Pを封止することができる。
以上、本考案の実施形態について具体的に説明したが、上記実施形態は本考案に係る配管補修具の一例を示すものであり、本考案に係る配管補修具は、上記実施形態に係る配管補修具に限られるものではない。
例えば、上記実施形態において、エルボ部分の背側の漏洩部Pについては付勢手段を備える配管補修具1を適用し、エルボ部分の腹側の漏洩部Pについては付勢手段を備えない配管補修具2を適用する例を説明したが、エルボ部分の背側の漏洩部Pについて付勢手段を備えない配管補修具を用い、エルボ部分の腹側の漏洩部Pについて付勢手段を備える配管補修具を用いてもよい。
また、上記実施形態において、付勢手段としてネジ穴13aを設け、このネジ穴13aにボルト11を螺合させることで付勢する例を説明したが、スペーサ等を第1曲板部材14と第2曲板部材13との間に介在させることで第1曲板部材14を付勢してもよい。また、配管20は、その断面が円形形状であるものに限られるものではなく、その断面が矩形形状や多角形形状であってもよい。
1…配管補修具、12…バンド部材、13…第2曲板部材、14…第1曲板部材、15…弾性部材。

Claims (4)

  1. 配管のエルボ部分の漏洩部を封止して補修するための配管補修具であって、
    前記漏洩部を覆うように前記配管の外壁面に当接される弾性部材と、
    前記配管のエルボ部分の管外周面に沿って湾曲された板状の第1曲板部材と、
    前記配管の外壁面と前記第1曲板部材との間に前記弾性部材を挟んだ状態で前記第1曲板部材を前記配管に締め付けるバンド部材と、
    を備えることを特徴とする配管補修具。
  2. 前記第1曲板部材と前記バンド部材との間に介在し、前記配管のエルボ部分の管外周面に沿って湾曲された板状の第2曲板部材と、
    前記第1曲板部材と前記第2曲板部材との距離を広げる方向に付勢する付勢手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の配管補修具。
  3. 前記付勢手段は、前記第2曲板部材を貫通して形成されたネジ穴に螺合され前記第1曲板部材を押圧するボルトを有することを特徴とする請求項2記載の配管補修具。
  4. 前記付勢手段は、前記第1曲板部材をそれぞれ押圧する少なくとも3本のボルトを有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の配管補修具。
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