JP3147736B2 - 吸収式ヒートポンプ - Google Patents

吸収式ヒートポンプ

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JP3147736B2
JP3147736B2 JP24903095A JP24903095A JP3147736B2 JP 3147736 B2 JP3147736 B2 JP 3147736B2 JP 24903095 A JP24903095 A JP 24903095A JP 24903095 A JP24903095 A JP 24903095A JP 3147736 B2 JP3147736 B2 JP 3147736B2
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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    • Y02B30/62Absorption based systems

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作動媒体としてアンモ
ニア、水等を用いる家庭用吸収式ヒートポンプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種の吸収式ヒートポンプは、家
庭用ではなく業務用であり、図7に示したように、満液
式の発生・精溜器50と、溶液ポンプ51、溶液熱交換
器52、凝縮器53、過冷却器54、蒸発器55、吸収
器56、濃溶液タンク57、膨張弁58、減圧弁59、
冷媒タンク60、及び各要素部品を接続する配管61等
により構成されていた。また、発生・精溜器50は、大
口径(塔外径φ200mm以上)の精溜塔62内に、上
方より、精溜ガス取り出し管63と、金属管をコイル状
に巻いた構造(一般に、蛇管式熱交換器と呼ばれる)の
分縮熱交換器64とその周囲に充填材65が配置された
分縮部Dと、濃溶液流入管66と希溶液取り出し管67
と加熱源68を備えた発生部Eから構成されていた。
【0003】そして、精溜ガス濃度を保つために、発生
・精溜器50の精溜ガス取り出し管63から凝縮器53
に至る高圧配管61途中にガス温度検知器70、溶液ポ
ンプ51から分縮熱交換器64入り口に至る配管途中か
ら流量調節器71を介して分縮熱交換器64出口に至る
バイパス回路72、ガス温度検知器70の電気信号によ
り流量調節器71を制御する制御手段73を設けてい
た。冷水負荷が少なくて済む場合などには、精溜ガス量
は少なくて済むが、溶液ポンプ51の吐出濃溶液の全量
を分縮熱交換器64に導入すると精溜作用が過剰とな
り、精溜ガス量を確保するために必要以上に加熱源の入
力を増す結果となり、著しく成績係数を低下させる。そ
こで、ガス温度検知器70により精溜ガス温度を検知し
てこれを常に同じ温度(所定温度)に保つように流量調
節器71により分縮熱交換器64に流入する濃溶液量を
調節していた。精溜ガス温度が下がると、流量調節器7
1の開度を開けて、分縮熱交換器64に入る濃溶液量を
減らし、精溜ガス温度が上がると、濃溶液量を増す。流
量調節器71が全閉で溶液ポンプ51吐出濃溶液の全量
を分縮熱交換器に導入できて、この状態が負荷が最大で
かつ機器の最高性能を発揮するように設計されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の吸収式ヒートポンプの場合には,精溜ガスの温度だ
けでしかも一定の温度となるように流量調節器71を制
御しているので、冷却水74の温度が変動した場合な
ど、高圧が変化する際にはそれに追従した制御を行うこ
とができない。すなわち、高圧が低い場合は、ある所定
濃度以上の精溜ガスを確保するためには、精溜ガス温度
を下げる必要があるが、ここでは常に精溜ガス温度を一
定に制御しているだけで、この場合には、精溜ガス濃度
が低下し、これにより性能低下を起こしていた。
【0005】また、こうした吸収式サイクル構成では、
発生・精溜器50内で生ずる発生蒸気を濃溶液が吸収
し、かつ希溶液と濃溶液流入管66より流入してくる濃
溶液とが混合するため、希溶液取り出し管67より流出
する希溶液(吸収器内でアンモニアガスを吸収するため
の吸収液となる)の濃度は高くなる。そのため、希溶液
のアンモニアを吸収する能力が低下し、所定のアンモニ
ア循環量を確保するためには溶液ポンプ循環量を必要以
上に増す必要があった。さらに、溶液熱交換器52に流
入する濃溶液の温度は、分縮熱交換器64で回収する分
縮熱により高くなるため、溶液熱交換器52より流出す
る希溶液の温度を濃溶液の温度以下にすることができ
ず、吸収器56内で希溶液によりアンモニアガスを吸収
するためには希溶液の温度を下げる必要があり、吸収熱
はもとより多量の熱を系外に廃棄しなければならない。
その結果、吸収式システムの成績係数が低かった。
【0006】本発明は、上記課題を解決するもので、小
型で、最適な精溜動作を実現してサイクル成績係数が高
い家庭用吸収式ヒートポンプを提供することを目的とし
たものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の吸収式ヒートポ
ンプは、上記目的を達成するために、精溜塔と、前記精
溜塔の上方より、精溜ガス取り出し管と、溶液ポンプ吐
出濃溶液の一部を塔内に流出させる開口部を有する分縮
熱交換器と前記分縮熱交換器の周囲に充填された充填材
とからなる分縮部と、充填材が充填された充填層部と、
空間と高温濃溶液流入管と希溶液取り出し管とを備えた
気液分離部とを有する精溜器と、高圧を検知する圧力検
知器と、精溜ガス温度を検知するガス温度検知器と、前
記分縮熱交換器に流入する濃溶液量を調節する流量調節
器と、前記圧力検知器及び温度検知器の電気信号をもと
に流量調節器を制御する制御手段を備えてなる。そし
て、圧力検知器より得られる圧力とガス温度検知器より
得られる温度から算出される平衡ガス濃度が、所定の値
よりも低いときは流量調節器により分縮熱交換器に流入
する濃溶液量を増し、所定の値よりも高いときは濃溶液
量を減らすように制御手段により流量調節器を制御す
る。
【0008】また、精溜塔と、前記精溜塔の上方より、
精溜ガス取り出し管と、溶液ポンプ吐出濃溶液の一部を
塔内に流出させる開口部を有する分縮熱交換器と前記分
縮熱交換器の周囲に充填された充填材とからなる分縮部
と、充填材が充填された充填層部と、空間と高温濃溶液
流入管と希溶液取り出し管とを備えた気液分離部とを有
する精溜器と、凝縮温度を検知する凝縮温度検知器と、
精溜ガス温度を検知するガス温度検知器と、前記分縮熱
交換器に流入する濃溶液量を調節する流量調節器と、前
記凝縮温度検知器及びガス温度検知器の電気信号をもと
に流量調節器を制御する制御手段を備えてなる。そし
て、凝縮温度検知器より得られる温度より算出される圧
力とガス温度検知器より得られる温度から算出される平
衡ガス濃度が、所定の値よりも低いときは流量調節器に
より分縮熱交換器に流入する濃溶液量を増し、所定の値
よりも高いときは濃溶液量を減らすように制御手段によ
り流量調節器を制御する。
【0009】また、精溜塔と、前記精溜塔の上方より、
精溜ガス取り出し管と、溶液ポンプ吐出濃溶液の一部を
塔内に流出させる開口部を有する分縮熱交換器と前記分
縮熱交換器の周囲に充填された充填材とからなる分縮部
と、前記分縮熱交換器の開口部の下方に位置し塔内温度
を検知する塔内温度検知器が設けられた空隙部と、充填
材が充填された充填層部と、空間と高温濃溶液流入管と
希溶液取り出し管とを備えた気液分離部とを有する精溜
器と、高圧を検知する圧力検知器と、前記分縮熱交換器
に流入する濃溶液量を調節する流量調節器と、前記圧力
検知器と塔内温度検知器の電気信号をもとに流量調節器
を制御する制御手段を備えてなる。そして、圧力検知器
より得られる圧力より算出される最適温度より塔内温度
検知器より得られる温度が低いときは流量調節器により
分縮熱交換器に流入する濃溶液量を減らし、高いときは
濃溶液量を増すように制御手段により流量調節器を制御
する。
【0010】また、精溜塔と、前記精溜塔の上方より、
精溜ガス取り出し管と、溶液ポンプ吐出濃溶液の一部を
塔内に流出させる開口部を有する分縮熱交換器と前記分
縮熱交換器の周囲に充填された充填材とからなる分縮部
と、前記分縮熱交換器の開口部の下方に位置し塔内温度
を検知する塔内温度検知器が設けられた空隙部と、充填
材が充填された充填層部と、空間と高温濃溶液流入管と
希溶液取り出し管とを備えた気液分離部とを有する精溜
器と、凝縮温度を検知する凝縮温度検知器と、前記分縮
熱交換器に流入する濃溶液量を調節する流量調節器と、
前記凝縮温度検知器と塔内温度検知器の電気信号をもと
に流量調節器を制御する制御手段を備えてなる。そし
て、凝縮温度検知器より得られる温度より算出される最
適温度より塔内温度検知器より得られる温度が低いとき
は流量調節器により分縮熱交換器に流入する濃溶液量を
減らし、高いときは濃溶液量を増すように制御手段によ
り流量調節器を制御する。
【0011】また、精溜塔と、前記精溜塔の上方より、
精溜ガス取り出し管と、溶液ポンプ吐出濃溶液の一部を
塔内に流出させる開口部を有する分縮熱交換器と前記分
縮熱交換器の周囲に充填された充填材とからなる分縮部
と、前記分縮熱交換器の開口部の下方に位置し塔内温度
を検知する塔内温度検知器が設けれた空隙部と、充填材
が充填された充填層部と、空間と高温濃溶液流入管と希
溶液取り出し管とを備えた気液分離部とを有する精溜器
と、前記希溶液取り出し管より流出する希溶液量を調節
する希溶液量調節器と、前記塔内温度検知器の電気信号
をもとに希溶液量調節器を制御する制御手段を備えてな
る。そして、塔内温度検知器が検出する塔内温度が所定
の温度よりも低いときは希溶液量を減らし、高いときは
希溶液量を増やすように制御手段により希溶液量調節器
を制御する。
【0012】
【作用】本発明は上記した構成によって、圧力検知器に
より直接的に、また凝縮温度検知器で得た温度をもとに
間接的に圧力を検知できる。そして、得た圧力情報とガ
ス温度検知器により得た温度情報をもとに、制御手段に
より、精溜ガス濃度を算出し、かつ精溜ガス濃度が確保
できているかどうかの判定を行い、流量調節器を制御で
きる。
【0013】また、得た圧力情報と塔内温度検知器より
得た温度情報をもとに、精溜塔内に流出する濃溶液温度
が最適温度かどうかの判定を行い、制御手段により流量
調節器を制御できる。
【0014】さらに、塔内温度検知器より得た温度情報
をもとに、希溶液量が最適かどうかの判定を行い、制御
手段により希溶液量調節器を制御できる。
【0015】また、精溜器の分縮熱交換器の下方端開口
部より濃溶液の一部を塔内に流出させる構成としている
ので、充填層部では分縮熱交換器を経て流下する濃溶液
と、高温濃溶液流入管を通って塔内に流入し上昇してく
る高温濃溶液の平衡ガスとを熱交換させることができ
る。そして、高温濃溶液の平衡ガスの熱で分縮熱交換器
を経て流下する濃溶液を加熱して、分縮部下付近で高温
濃溶液よりも低い温度でかつアンモニア濃度の高い平衡
ガスを所定量発生させることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1・図2を
用いて説明する。図1に吸収式サイクル、図2に精溜器
を示した。
【0017】図1において、1は精溜器、2は凝縮部3
と吸収部4とを積層熱交換器として一体に構成してなる
凝縮・吸収器、5は過冷却部6と蒸発部7とを積層熱交
換器として一体に構成してなる過冷却・蒸発器、8は溶
液熱交換器、9は溶液ポンプ、10は再生器、11は冷
媒タンク、12は濃溶液タンク、13はガス温度検知
器、14は高圧を検知する圧力検知器、15は流量調節
器、16は圧力検知器14とガス温度検知器13との電
気信号をもとに精溜ガスの平衡濃度を算出し、算出して
得た平衡ガス濃度が99.5wt%以下の時に流量調節
器15の開度を開いて精溜器1に流入する濃溶液分岐量
を増し、それ以上の時には流量調節器15を閉じるよう
な信号を出す制御手段、17は膨張弁、18は減圧弁、
19は各要素部品を接続する配管、20は水回路であ
る。
【0018】精溜器1は、図2に示したように、塔外径
がφ60.5mm、肉厚がt1.6mmのSUS304
からなる精溜塔21の上方より、精溜ガス取り出し管2
2、外径がφ6mm、肉厚がt1mmの長さが6.3m
のSUS304パイプを巻き径φ38mm、ピッチ8m
m、巻き数53、巻き長さ420mmの蛇管式として最
下端を封止すると共に蛇管底部にφ2mmの丸穴とした
開口部23を8箇所等間隔に設けてなる分縮熱交換器2
4と分縮熱交換器24の空隙に充填された充填材25と
からなる分縮部A、空間率95%以上のデミスターで構
成された長さ10mmの空隙26、充填材25が充填さ
れた長さ180mmの充填層部B、高温濃溶液流入管2
7と希溶液取り出し管28と空間29を備えた気液分離
部Cより構成されている。充填材25には、ヘリパック
(サイズ5mm、比表面積1700m2/m3、空間率8
7%)を用いた。なお、分縮部A及び充填層部Bの充填
材25の保持の目的で実際には上下にデミスター26を
配置している。また、希溶液取り出し管28は、精溜塔
21の底部より5mmの高さに開口部を位置させて上方
に取り出す構成としている。
【0019】上記構成において、精溜器1と再生器10
とは、分離して設け、かつそれぞれの内容量を少なくし
た構成(貫流方式)としているので、それぞれを最小に
設計できる。
【0020】また、吸収式ヒートポンプのサイクル動作
を、図1を用いて説明する。溶液ポンプ9により、濃溶
液の一部は精溜器1の分縮部Aに送られ、残りは溶液熱
交換器8に送られる。溶液熱交換器8に送られた濃溶液
は精溜器希溶液取り出し管28より流出する希溶液と熱
交換し加熱され昇温する。続いて、再生器10に送られ
所定の2相域の温度まで加熱され、精溜器1内に高温濃
溶液導入管27を通して流入する。一方、分縮部Aに送
られた濃溶液は、分縮熱により加熱され蒸気発生温度ま
で昇温する。そして、蒸気発生温度で分縮熱交換器の開
口部23より精溜器1内に導入される。こうした濃溶液
の一部を精溜器1内に導入する方法(以下、分岐方式と
呼ぶ)は、基本方式に比べて成績係数COPを高くする
ことができる。その理由は、分縮部Aで得た分縮熱を蒸
気発生に用いることができるからである。充填層部Bに
おいて、再生器10を経て流入する高温濃溶液の蒸気が
有する熱の一部で、分縮熱交換器24より蒸気発生温度
で精溜器1内に流入する濃溶液の一部を加熱して低温の
ガスを発生させる(この過程を分縮熱熱回収と呼んでい
る)とともに、高温蒸気自体は低温の蒸気となる。こう
して、所定量の低温の蒸気を発生させることができる。
こうして、蒸気発生過程における再生器10の負担を低
減することができ、その結果COPを高くすることがで
きる。なお、充填層部Bの設計は、分岐して流入する濃
溶液の温度(蒸気発生温度)を還流液温度とみなすこと
により行われる。
【0021】そして、精溜ガス濃度の確保は、次のよう
に行う。精溜ガス取り出し管22の上部に設けたガス温
度検知器13と圧力検知器14の電気信号を制御手段1
6に取り込み、そこで、これらの電気信号をもとに平衡
ガス濃度を算出する。そして、平衡ガス濃度が、所定の
値として、99.5wt%よりも高い場合は、精溜作用
が大きすぎる、すなわち、分縮部Aに流入する濃溶液量
が多すぎると判定し、制御手段16より流量調節器15
の開度を絞るような制御を行う。また、平衡ガス濃度が
低い場合には逆の制御を行う。こうして、負荷等が変化
してサイクル動作が変化しても、つねに所定の精溜ガス
濃度を確保することができて、高くてかつ安定したサイ
クル成績係数を実現できる。
【0022】次に、本発明の第2の実施例について、図
3を用いて説明する。第2の実施例において、第1の実
施例と相違する点は、圧力検知器14の代わりに凝縮・
吸収器2の凝縮部3の出口にアンモニアの凝縮温度を検
知する凝縮温度検知器30を設けた構成とした点にあ
る。凝縮温度検知器30が検知する凝縮温度をもとに制
御手段31により所定濃度(99.5wt%)の飽和圧
力を算出し、さらにその飽和圧力値と精溜ガス温度より
精溜ガス濃度を算出する。そして、制御手段31による
判定及び流量調節器15の制御は第1の実施例と同様に
行う。この場合、温度のみで流量調節器を制御できるた
めとともに、冷却水(凝縮・吸収器)側の負荷について
も判定できる。
【0023】次に、本発明の第3の実施例について、図
4を用いて説明する。第3の実施例において、第1の実
施例と相違する点は、ガス温度検知器13の代わりに塔
内温度検知器32を分縮熱交換器24の下方に設けた構
成としている点にある。塔内温度検知器により精溜器1
内に流出する濃溶液温度を検知することができる。本
来、塔内に流出する濃溶液温度をその圧力における濃溶
液の蒸気発生温度とするように設計している。もちろ
ん、濃溶液の濃度により蒸気発生温度は異なるが、経験
上、濃溶液濃度は余り変化しないので、一定と見て、圧
力検知器14が検出する圧力と充填濃度より想定される
濃溶液濃度をもとに塔内に流出する濃溶液の最適温度を
制御手段33により算出する。そして、最適温度と塔内
温度検知器により検知される塔内温度との違いを見て流
量調節器15を制御する。最適温度よりも塔内温度が低
ければ、流量調節器15を絞り、高ければ流量調節器1
5を開く。精溜ガス温度と塔内に流出する濃溶液温度と
は相関があり、濃溶液温度が上がれば精溜ガス温度も上
がり、濃溶液温度が下がれば精溜ガス温度も下がる。こ
うして、精溜器1の精溜作用を塔内温度を見て最適に制
御できる。
【0024】次に、本発明の第4の実施例について、図
5を用いて説明する。第4の実施例において、第3の実
施例と相違する点は、圧力検知器14の代わりに凝縮・
吸収器2の凝縮部3の出口に凝縮温度検知器30を設け
た構成としたことにある。この場合は、第3の実施例同
様、凝縮温度検知器30が検知する凝縮温度をもとに飽
和圧力を算出し、その圧力をもとに最適塔内流出濃溶液
温度を算出、最適温度と塔内温度との違いをもとに制御
手段34により流量調節器15を制御して、最適な精溜
動作を実現する。
【0025】次に、本発明の第5の実施例について、図
6を用いて説明する。第5の実施例において、第4の実
施例と相違する点は、減圧弁18の代わりに希溶液量調
節器35、流量調節器15の代わりにキャピラリーリュ
ーブ36、制御手段37を設けた点にある。塔内温度検
知器32が検知する温度をもとに制御手段37により希
溶液調節器35を制御している。吸収式サイクルの性能
を増すためには、減圧弁を絞り希溶液の濃度を下げて濃
度幅を大きく取る必要がある。しかしながら、むやみに
減圧弁を絞りすぎると、希溶液が精溜器1より流出でき
なくなり、精溜器1内を噴き上げる結果となる。噴き上
げない程度に減圧弁を絞ることが必要となる。塔内温度
検知器32はこの噴き上げを検知するために用いてお
り、噴き上げが起こる前兆として、塔内温度は次第に上
昇する。これは、主として精溜器内の液面が上昇するこ
とによると考えられる。そこで、制御手段36によりこ
うした状況が起きないように常に塔内温度を監視し、希
溶液量調節器35を制御して適正に希溶液量を調節す
る。こうして、サイクル性能を最大限に引き出すことが
できる。
【0026】なお、実際の吸収式サイクルの運転におい
ては、流量調節器15、希溶液量調節器35以外に通常
の制御、すなわち、膨張弁制御があることは言うまでも
ない。また、上記実施例を組み合わせて用いても良いこ
とは言うまでもない。そうすることにより、より緻密な
サイクル制御を行うことができる。さらに、精溜ガス濃
度の設計値を上記実施例においては、99.5wt%と
したがこれに限定するものでないことは言うまでもな
い。
【0027】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、以下に述べる効果を有する。
【0028】(1)濃溶液の一部を分縮器を経て精溜器
内に導入する構成としているので、サイクル成績係数を
高めることができる。
【0029】(2)圧力検知器により圧力を、ガス温度
検知器によりガス温度を検知・判定し、流量調節器を制
御することにより、つねに精溜ガス濃度を確保できて、
安定し且つ高性能な吸収式ヒートポンプを提供できる。
【0030】(3)圧力検知器の代わりに凝縮温度を検
知して圧力を推定できて、温度のみでサイクル動作を制
御把握できるとともに、また室外条件も推定することが
できるので、安価な制御手段を備え、かつ安定した性能
出しができる吸収式ヒートポンプを提供できる。
【0031】(4)精溜器塔内温度検知器により、分縮
熱交換器より塔内に流出する濃溶液の温度を検知するす
るとともに、圧力検知器により圧力を検知する構成とし
ているので、最適な精溜動作を保証できる。
【0032】(5)圧力検知器の代わりに凝縮温度を検
知して圧力を推定できて、温度のみで精溜動作を把握・
制御できるとともに、安価な精溜制御手段を提供でき
る。
【0033】(6)精溜器塔内温度を検知すると共に希
溶液量を制御する構成としているので、高性能な吸収式
ヒートポンプを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の吸収式ヒートポンプの
構成図
【図2】(a)同実施例の吸収式ヒートポンプに用いた
精溜器の構成図 (b)図2(a)のA−A線断面図
【図3】本発明の第2の実施例の吸収式ヒートポンプの
構成図
【図4】本発明の第3の実施例の吸収式ヒートポンプの
構成図
【図5】本発明の第4の実施例の吸収式ヒートポンプの
構成図
【図6】本発明の第5の実施例の吸収式ヒートポンプの
構成図
【図7】従来の吸収式ヒートポンプの構成図
【符号の説明】
1 精溜器 9 溶液ポンプ 13 ガス温度検知器 14 圧力検知器 15 流量調節器 16、31、33、34、37 制御手段 22 精溜ガス取り出し管 24 分縮熱交換器 25 充填材 27 高温濃溶液流入管 28 希溶液取り出し管 30 凝縮温度検知器 32 塔内温度検知器 35 希溶液量調節器 A 分縮部 B 充填層部 C 気液分離部

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】精溜塔と、前記精溜塔の上方より、精溜ガ
    ス取り出し管と、溶液ポンプ吐出濃溶液の一部を塔内に
    流出させる開口部を有する分縮熱交換器と前記分縮熱交
    換器の周囲に充填された充填材とからなる分縮部と、充
    填材が充填された充填層部と、空間と高温濃溶液流入管
    と希溶液取り出し管とを備えた気液分離部とを有する精
    溜器と、高圧を検知する圧力検知器と、精溜ガス温度を
    検知するガス温度検知器と、前記分縮熱交換器に流入す
    る濃溶液量を調節する流量調節器と、前記圧力検知器及
    び温度検知器の電気信号をもとに流量調節器を制御する
    制御手段を備えた吸収式ヒートポンプ。
  2. 【請求項2】圧力検知器より得られる圧力とガス温度検
    知器より得られる温度から算出される平衡ガス濃度が、
    所定の値よりも低いときは流量調節器により分縮熱交換
    器に流入する濃溶液量を増し、所定の値よりも高いとき
    は濃溶液量を減らすように制御手段により流量調節器を
    制御する請求項1記載の吸収式ヒートポンプ。
  3. 【請求項3】精溜塔と、前記精溜塔の上方より、精溜ガ
    ス取り出し管と、溶液ポンプ吐出濃溶液の一部を塔内に
    流出させる開口部を有する分縮熱交換器と前記分縮熱交
    換器の周囲に充填された充填材とからなる分縮部と、充
    填材が充填された充填層部と、空間と高温濃溶液流入管
    と希溶液取り出し管とを備えた気液分離部とを有する精
    溜器と、凝縮温度を検知する凝縮温度検知器と、精溜ガ
    ス温度を検知するガス温度検知器と、前記分縮熱交換器
    に流入する濃溶液量を調節する流量調節器と、前記凝縮
    温度検知器及びガス温度検知器の電気信号をもとに流量
    調節器を制御する制御手段を備えた吸収式ヒートポン
    プ。
  4. 【請求項4】凝縮温度検知器より得られる温度より推算
    される圧力とガス温度検知器より得られる温度から算出
    される平衡ガス濃度が、所定の値よりも低いときは流量
    調節器により分縮熱交換器に流入する濃溶液量を増し、
    所定の値よりも高いときは濃溶液量を減らすように制御
    手段により流量調節器を制御する請求項3記載の吸収式
    ヒートポンプ。
  5. 【請求項5】精溜塔と、前記精溜塔の上方より、精溜ガ
    ス取り出し管と、溶液ポンプ吐出濃溶液の一部を塔内に
    流出させる開口部を有する分縮熱交換器と前記分縮熱交
    換器の周囲に充填された充填材とからなる分縮部と、前
    記分縮熱交換器の開口部の下方に位置し塔内温度を検知
    する塔内温度検知器が設けられた空隙部と、充填材が充
    填された充填層部と、空間と高温濃溶液流入管と希溶液
    取り出し管とを備えた気液分離部とを有する精溜器と、
    高圧を検知する圧力検知器と、前記分縮熱交換器に流入
    する濃溶液量を調節する流量調節器と、前記圧力検知器
    と塔内温度検知器の電気信号をもとに流量調節器を制御
    する制御手段を備えた吸収式ヒートポンプ。
  6. 【請求項6】圧力検知器より得られる圧力より算出され
    る最適温度より塔内温度検知器より得られる温度が低い
    ときは流量調節器により分縮熱交換器に流入する濃溶液
    量を減らし、高いときは濃溶液量を増すように制御手段
    により流量調節器を制御する請求項5記載の吸収式ヒー
    トポンプ。
  7. 【請求項7】精溜塔と、前記精溜塔の上方より、精溜ガ
    ス取り出し管と、溶液ポンプ吐出濃溶液の一部を塔内に
    流出させる開口部を有する分縮熱交換器と前記分縮熱交
    換器の周囲に充填された充填材とからなる分縮部と、前
    記分縮熱交換器の開口部の下方に位置し塔内温度を検知
    する塔内温度検知器が設けれた空隙部と、充填材が充填
    された充填層部と、空間と高温濃溶液流入管と希溶液取
    り出し管とを備えた気液分離部とを有する精溜器と、凝
    縮温度を検知する凝縮温度検知器と、前記分縮熱交換器
    に流入する濃溶液量を調節する流量調節器と、前記凝縮
    温度検知器と塔内温度検知器の電気信号をもとに流量調
    節器を制御する制御手段を備えた吸収式ヒートポンプ。
  8. 【請求項8】凝縮温度検知器より得られる温度より算出
    される最適温度より塔内温度検知器より得られる温度が
    低いときは流量調節器により分縮熱交換器に流入する濃
    溶液量を減らし、高いときは濃溶液量を増すように制御
    手段により流量調節器を制御する請求項7記載の吸収式
    ヒートポンプ。
  9. 【請求項9】精溜塔と、前記精溜塔の上方より、精溜ガ
    ス取り出し管と、溶液ポンプ吐出濃溶液の一部を塔内に
    流出させる開口部を有する分縮熱交換器と前記分縮熱交
    換器の周囲に充填された充填材とからなる分縮部と、前
    記分縮熱交換器の開口部の下方に位置し塔内温度を検知
    する塔内温度検知器が設けれた空隙部と、充填材が充填
    された充填層部と、空間と高温濃溶液流入管と希溶液取
    り出し管とを備えた気液分離部とを有する精溜器と、前
    記希溶液取り出し管より流出する希溶液量を調節する希
    溶液量調節器と、前記塔内温度検知器の電気信号をもと
    に希溶液量調節器を制御する制御手段を備えた吸収式ヒ
    ートポンプ。
  10. 【請求項10】塔内温度検知器が検出する塔内温度が所
    定の温度よりも低いときは希溶液量を減らし、高いとき
    は希溶液量を増やすように制御手段により希溶液量調節
    器を制御する請求項9記載の吸収式ヒートポンプ。
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