JP3146289B2 - ゴムクロ−ラの構造 - Google Patents

ゴムクロ−ラの構造

Info

Publication number
JP3146289B2
JP3146289B2 JP20060992A JP20060992A JP3146289B2 JP 3146289 B2 JP3146289 B2 JP 3146289B2 JP 20060992 A JP20060992 A JP 20060992A JP 20060992 A JP20060992 A JP 20060992A JP 3146289 B2 JP3146289 B2 JP 3146289B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
tan
rubber crawler
resistance
crawler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP20060992A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0624367A (ja
Inventor
建夫 村松
寛 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16427217&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3146289(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP20060992A priority Critical patent/JP3146289B2/ja
Publication of JPH0624367A publication Critical patent/JPH0624367A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3146289B2 publication Critical patent/JP3146289B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴムクロ−ラの構造に関
するものであって、抗張体を境として内外に異なるゴム
を適用してゴムクロ−ラの走行抵抗を低減し、耐久性を
向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴムクロ−ラは車両用の走行部と
して、農業機械のみならず建設用、土木作業用の走行部
として広く使用されている。しかるに、建設用、土木作
業用車両の走行部に用いられるゴムクロ−ラは著しく大
型化され、その厚さもかなり厚いものが出現している。
このようなゴムクロ−ラの走行抵抗を考えると、ゴムク
ロ−ラと接地面との抵抗と、ゴムクロ−ラの内部抵抗の
二つに分けられ、接地面との間の抵抗は地盤の破壊に伴
うものであるが、特にゴムクロ−ラの大型化にともなっ
てエネルギ−のロスにつながる内部抵抗が大きくなって
きた。
【0003】この内部抵抗を更に区分すると、スプロケ
ット駆動部の抵抗が全体の約30%であるのに対し、ゴ
ムクロ−ラの内周面をトラックロ−ラ−が通過すること
による抵抗が内部抵抗の約20%であり、スプロケット
やアイドラ−における巻き掛けによる巻きつき抵抗が内
部抵抗の約50%を占めている。
【0004】特にゴムクロ−ラは長手方向に向ってスチ
−ルコ−ドに代表される抗張体がゴム中に無端状に埋設
されており、この抗張体を中立面として、ゴムクロ−ラ
の内周面のゴムがトラックロ−ラ−やアイドラ−等によ
って圧縮と剪断が常に繰り返され、これらに基づくエネ
ルギ−のロスが内部抵抗として検知されるのである。こ
の後者の抵抗の比率は、ゴムクロ−ラの大型化(幅の拡
大、厚みの増大、重量の増大等)に伴い徐々に増してい
るのが現実である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
従来技術の内でも、特に問題となってきている内部抵抗
のうち、ゴムクロ−ラの抗張体より内周側におけるこの
抵抗を低減させることを目的としたものであり、この部
位のゴム質を改良して内部抵抗の減少をもたらそうとす
るにある。具体的な基準で言えば、走行抵抗が従来の8
0%以下になるような目標をここに設定したものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するために次のような構成を採用したものである。即
ち、本発明の要旨は、無端状ゴム弾性体の長手方向に向
って抗張体を埋設し、その外周面にゴムラグを形成した
ゴムクロ−ラであって、少なくとも抗張体より内周側の
ゴム質を、ロスファクタ−(tanδ)が0.15以
下、好ましくは0.08〜0.12のゴムを使用したこ
とを特徴とするゴムクロ−ラの構造にかかるものであ
る。
【0007】かかるtanδの限定は、ゴム基体となる
ポリマ−種を変更することによって可能であり、一方、
ポリマ−中に充填されるカ−ボン種、カ−ボン量を変更
することによっても可能である。更には、場合によって
はいわゆる低ロス化剤を添加することもその一方法であ
り、これらポリマ−、カ−ボン種、カ−ボン量、低ロス
化剤を適宜選択して配合することによりtanδの値を
コントロ−ルでき、しかも、ゴムクロ−ラの必要特性で
ある耐摩耗性、耐カット性、耐屈曲疲労性、その他ゴム
の伸度、強力、モジュラス、更には芯金やスチ−ルコ−
ドにて代表される抗張体等との接着性等の各性状を任意
に選定したゴムを得ることができることとなったのであ
る。
【0008】このtanδの値はその値が低い程その効
果は高いが、tanδが0.08以下であるとカ−ボン
を少量しか配合できないため、耐久性能や接着性能が劣
るという欠点があり、自ずとその限界がある。
【0009】
【作用】本発明のゴムクロ−ラにあって、トラックロ−
ラ−、アイドラ−、スプロケット等の通過によって、特
に圧縮と剪断とが繰り返し行われるゴム部、即ち抗張体
より内周側のゴム部をtanδの値の低いゴムとしたこ
とによって、このゴム部に繰り返し加えられる圧縮と剪
断とにおけるエネルギ−を吸収減衰するものであって、
これによってトラックロ−ラ−やアイドラ−等の走行抵
抗を低減したものである。
【0010】本発明に関し、ゴムクロ−ラ全体をtan
δの小さいゴムとすることも考えられるが、コストが高
くなることと、かかるゴムは耐カット性が必ずしもよく
ないため抗張体の外周側のゴムとするには余り好ましく
ないこと、更にはかかる部位のゴムは常に伸び側となる
ので、オゾンクラックを受け易いこと等の理由から、抗
張体より外周側のゴム部は従来のゴムを採用するのがよ
い。
【0011】尚、tanδの値は、東洋精機製作所製の
スペクトロメ−タ−(レオログラフソリッドL−IR)
を使用して測定したものであり、試験片は厚さ2mm、
幅5mm、長さ30mmであって、測定温度は25℃、
加振条件は15Hz±2%であった。
【0012】
【実施例】以下本発明を実施例をもって更に詳細に説明
する。ゴムクロ−ラの抗張体より内周側のゴム質を、表
1に示すような配分としてゴムクロ−ラを製造した。比
較例は従来配合によるものである。
【0013】
【表1】
【0014】尚、表中には記載しないが、ステアリン酸
1.0部、亜鉛華5部、硫黄2部、加硫促進剤NS(大
内新興化学製:ノクセラ−NS)0.6部が夫々配合さ
れている。
【0015】製造したゴムクロ−ラのサイズは、幅32
0mm、リンク数44、ピッチ90mmであった。尚、
抗張体より外周側のゴムは特に示さないが、従来より用
いられているゴムを用いるものであって、そのtanδ
の値は0.30であった。
【0016】そして、実施例1はゴムの基体となるポリ
マ−種をSBR/NRからNR配合に代え、カ−ボン量
を少なく、加硫促進剤をこれ又少なくしてtanδの値
を低下させた配合例である。又、実施例2はポリマ−種
だけでなく、カ−ボン種をHAFからFEFへ変更した
例である。更に、実施例3は、前記の実施例1に更に低
ロス化剤(大内新興製・ノックマスタ−BWP)を配合
した例である。
【0017】得られたゴムクロ−ラにあって、レジリエ
ンス(%)、tanδ(15Hz±2%)、伸張疲労性
(0〜100%)は表1に記した通りである。尚、レジ
リエンス(%)はJIS・K・6301によって測定
し、tanδは前記した条件にて、更に伸張疲労性は0
〜100%の伸張を繰り返し、切断までの繰り返し回数
である。この結果、実施例1〜3共に通常のゴムクロ−
ラとしての性状としては充分使用に供せられるものであ
る。
【0018】さて、tanδの値に注目すると、比較例
によれば0.30であったが、実施例1〜3は表中に記
したように抗張体の内周側のゴム質のtanδの値は、
夫々この比較例(従来配合)よりも低い値を示してい
る。
【0019】(実地テスト)ここで実際に農場でテスト
を行った結果を示す。比較例と実施例2の配合によるゴ
ムクロ−ラをもってテストを行い、ゴムクロ−ラに2ト
ンの張力をかけ、回転数80rpmにて走行した。この
結果、走行に必要なトルクは比較例のゴムクロ−ラにあ
っては20kg・mであったが、実施例2のゴムクロ−
ラでは12kg・mのトルクであり、又、比較例にあっ
ては3速でしか走行できなかったが、実施例2にあって
は4速で走ることができた。その際、ゴムクロ−ラの内
部温度は、比較例にあっては62℃に上昇していたが、
実施例2にあっては48℃であり、この温度差も大きな
違いとなってあらわれた。
【0020】(シュミレ−ションテスト)上記の実施テ
ストに加えて、別のシュミレ−ションテストにより走行
抵抗(指数)とtanδとの関係を測定した。結果は図
1に示す通りである。このテストにあっては、ゴムクロ
−ラの外周側のゴム質のtanδは常に一定(tanδ
=0.30)とし、抗張体の内周側のゴム質のtanδ
の値を変化させた場合をA線で示す。そして、ゴムクロ
−ラの中立点である抗張体をはさむ内外のゴムのtan
δの値が、いずれも0.30の場合の走行抵抗を100
として指数表示したものである。因みに、抗張体をはさ
む内外のゴムのtanδを同一値とした場合をB線で示
した。
【0021】本発明は、エンジンを1ランク小型のもの
を選べるという、実質的に効果の顕著に表れる走行抵抗
が80以下を特に狙ったものであり、ゴムクロ−ラの外
周側のゴム質のtanδの値が0.15以下にすれば、
この効果は確実となることが判明した。
【0022】
【発明の効果】本発明は、以上の通り、トラックロ−ラ
−やアイドラ−等が走行するゴムクロ−ラにあって、そ
の走行抵抗の発生源となるゴムに対する圧縮と剪断の繰
り返しに基づく内部抵抗をゴム質のロスファクタ−を規
定することによって減衰低減したものであって、これに
よって走行抵抗が大きく減じ、省エネルギ−化に大きく
寄与することとなったのである。このため、パワ−がア
ップされ、結果的にエンジンの小型化が図られ、装置全
体としても小型化、軽量化がもたらされるものである。
又、発熱が少ないので高速走行が可能となったものであ
る。
【0023】更に、ゴムクロ−ラの内周面に小石等を噛
み込み、それらがゴムに突き刺さることによって発生す
るいわゆる水虫現象に対しては、tanδの小さい、即
ち反発係数の高いゴムがこの部位に適用されたことによ
り、小石等の突き刺さりが減り、かかる欠点の改良とも
なったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は走行抵抗とtanδとの関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
A線‥‥ゴムクロ−ラの外周側のゴム質のtanδを
0.30とし、抗張体の内周側のゴムのtanδの値を
変化させた場合の走行抵抗(指数)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 55/253

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端状ゴム弾性体の長手方向に向って抗
    張体を埋設し、その外周面にゴムラグを形成したゴムク
    ロ−ラであって、少なくとも抗張体より内周側のゴム質
    を、ロスファクタ−(tanδ)が0.15以下のゴム
    を使用したことを特徴とするゴムクロ−ラの構造。
JP20060992A 1992-07-04 1992-07-04 ゴムクロ−ラの構造 Ceased JP3146289B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20060992A JP3146289B2 (ja) 1992-07-04 1992-07-04 ゴムクロ−ラの構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20060992A JP3146289B2 (ja) 1992-07-04 1992-07-04 ゴムクロ−ラの構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0624367A JPH0624367A (ja) 1994-02-01
JP3146289B2 true JP3146289B2 (ja) 2001-03-12

Family

ID=16427217

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20060992A Ceased JP3146289B2 (ja) 1992-07-04 1992-07-04 ゴムクロ−ラの構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3146289B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001180544A (ja) 1999-12-24 2001-07-03 Komatsu Ltd 弾性体履板
JP5264367B2 (ja) * 2008-08-22 2013-08-14 株式会社ブリヂストン ゴムクローラおよびクローラ式走行体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0624367A (ja) 1994-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6251977B1 (en) Elastomer composition based on EPDM, and a powder transmission belt made essentially out of said elastomer
US7300119B2 (en) Rubber crawler
JP5489319B2 (ja) 伝動ベルト用ゴム組成物及び伝動ベルト
EP0794361B1 (en) Resin pulley
US7927243B2 (en) Transmission belt
US20060273660A1 (en) Drive track for snowmobile or tracked vehicle
CN1572830A (zh) 橡胶组合物和使用该橡胶组合物的动力传送带
WO2013115321A1 (ja) Vリブドベルト
KR20070107140A (ko) 고주파 담금질 중공 구동축
DE112013005123T5 (de) Antriebsriemen
US5624338A (en) Double V-ribbed belt
KR102559434B1 (ko) 마찰 전동 벨트
JP2983894B2 (ja) 伝動ベルト
JP2003314619A (ja) 高負荷伝動ベルト用ゴム組成物及びこのゴム組成物を用いた高負荷伝動ベルト
JPH09164980A (ja) ゴムクローラ用突起ゴム組成物
EP2803879A1 (en) Toothed transmission belt.
JP3146289B2 (ja) ゴムクロ−ラの構造
US6361462B1 (en) V-ribbed power transmission belt
JP2010120460A (ja) ゴムクローラ用ゴム組成物及びゴムクローラ
JP2008056028A (ja) ゴムクローラ用ゴム組成物及びゴムクローラ
JP6866739B2 (ja) ゴムクローラ
JP6807212B2 (ja) Vリブドベルト及び動力伝達機構
JPS61290255A (ja) ゴムvベルト
JPS624732A (ja) タイヤトレツド用ゴム組成物
JP3128460B2 (ja) 歯付ベルト

Legal Events

Date Code Title Description
RVOP Cancellation by post-grant opposition
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250