JPH0624367A - ゴムクロ−ラの構造 - Google Patents

ゴムクロ−ラの構造

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JPH0624367A
JPH0624367A JP20060992A JP20060992A JPH0624367A JP H0624367 A JPH0624367 A JP H0624367A JP 20060992 A JP20060992 A JP 20060992A JP 20060992 A JP20060992 A JP 20060992A JP H0624367 A JPH0624367 A JP H0624367A
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tan
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建夫 村松
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 抗張体を境として内外に異なるゴムを適用し
てゴムクロ−ラの走行抵抗を低減し、耐久性を向上させ
る。 【構成】 無端状ゴム弾性体の長手方向に向って抗張体
を埋設し、その外周面にゴムラグを形成したゴムクロ−
ラであって、少なくとも抗張体より内周側のゴム質を、
ロスファクタ−(tanδ)が0.15以下のゴムを使
用する。 【効果】 走行抵抗の発生源となるゴムに対する圧縮と
剪断の繰り返しに基づく内部抵抗をゴム質のロスファク
タ−を規定することによって減衰低減しこれによって走
行抵抗が大きく減じ、省エネルギ−化に大きく寄与す
る。このため、エンジンの小型化が図られ、装置全体と
しても小型化、軽量化がもたらされる。又、発熱が少な
いので高速走行が可能となる。更に、反発係数の高いゴ
ムがこの部位に適用されたことにより、小石等の突き刺
さりが減る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴムクロ−ラの構造に関
するものであって、抗張体を境として内外に異なるゴム
を適用してゴムクロ−ラの走行抵抗を低減し、耐久性を
向上させたものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴムクロ−ラは車両用の走行部と
して、農業機械のみならず建設用、土木作業用の走行部
として広く使用されている。しかるに、建設用、土木作
業用車両の走行部に用いられるゴムクロ−ラは著しく大
型化され、その厚さもかなり厚いものが出現している。
このようなゴムクロ−ラの走行抵抗を考えると、ゴムク
ロ−ラと接地面との抵抗と、ゴムクロ−ラの内部抵抗の
二つに分けられ、接地面との間の抵抗は地盤の破壊に伴
うものであるが、特にゴムクロ−ラの大型化にともなっ
てエネルギ−のロスにつながる内部抵抗が大きくなって
きた。
【0003】この内部抵抗を更に区分すると、スプロケ
ット駆動部の抵抗が全体の約30%であるのに対し、ゴ
ムクロ−ラの内周面をトラックロ−ラ−が通過すること
による抵抗が内部抵抗の約20%であり、スプロケット
やアイドラ−における巻き掛けによる巻きつき抵抗が内
部抵抗の約50%を占めている。
【0004】特にゴムクロ−ラは長手方向に向ってスチ
−ルコ−ドに代表される抗張体がゴム中に無端状に埋設
されており、この抗張体を中立面として、ゴムクロ−ラ
の内周面のゴムがトラックロ−ラ−やアイドラ−等によ
って圧縮と剪断が常に繰り返され、これらに基づくエネ
ルギ−のロスが内部抵抗として検知されるのである。こ
の後者の抵抗の比率は、ゴムクロ−ラの大型化(幅の拡
大、厚みの増大、重量の増大等)に伴い徐々に増してい
るのが現実である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
従来技術の内でも、特に問題となってきている内部抵抗
のうち、ゴムクロ−ラの抗張体より内周側におけるこの
抵抗を低減させることを目的としたものであり、この部
位のゴム質を改良して内部抵抗の減少をもたらそうとす
るにある。具体的な基準で言えば、走行抵抗が従来の8
0%以下になるような目標をここに設定したものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の目的を達
成するために次のような構成を採用したものである。即
ち、本発明の要旨は、無端状ゴム弾性体の長手方向に向
って抗張体を埋設し、その外周面にゴムラグを形成した
ゴムクロ−ラであって、少なくとも抗張体より内周側の
ゴム質を、ロスファクタ−(tanδ)が0.15以
下、好ましくは0.08〜0.12のゴムを使用したこ
とを特徴とするゴムクロ−ラの構造にかかるものであ
る。
【0007】かかるtanδの限定は、ゴム基体となる
ポリマ−種を変更することによって可能であり、一方、
ポリマ−中に充填されるカ−ボン種、カ−ボン量を変更
することによっても可能である。更には、場合によって
はいわゆる低ロス化剤を添加することもその一方法であ
り、これらポリマ−、カ−ボン種、カ−ボン量、低ロス
化剤を適宜選択して配合することによりtanδの値を
コントロ−ルでき、しかも、ゴムクロ−ラの必要特性で
ある耐摩耗性、耐カット性、耐屈曲疲労性、その他ゴム
の伸度、強力、モジュラス、更には芯金やスチ−ルコ−
ドにて代表される抗張体等との接着性等の各性状を任意
に選定したゴムを得ることができることとなったのであ
る。
【0008】このtanδの値はその値が低い程その効
果は高いが、tanδが0.08以下であるとカ−ボン
を少量しか配合できないため、耐久性能や接着性能が劣
るという欠点があり、自ずとその限界がある。
【0009】
【作用】本発明のゴムクロ−ラにあって、トラックロ−
ラ−、アイドラ−、スプロケット等の通過によって、特
に圧縮と剪断とが繰り返し行われるゴム部、即ち抗張体
より内周側のゴム部をtanδの値の低いゴムとしたこ
とによって、このゴム部に繰り返し加えられる圧縮と剪
断とにおけるエネルギ−を吸収減衰するものであって、
これによってトラックロ−ラ−やアイドラ−等の走行抵
抗を低減したものである。
【0010】本発明に関し、ゴムクロ−ラ全体をtan
δの小さいゴムとすることも考えられるが、コストが高
くなることと、かかるゴムは耐カット性が必ずしもよく
ないため抗張体の外周側のゴムとするには余り好ましく
ないこと、更にはかかる部位のゴムは常に伸び側となる
ので、オゾンクラックを受け易いこと等の理由から、抗
張体より外周側のゴム部は従来のゴムを採用するのがよ
い。
【0011】尚、tanδの値は、東洋精機製作所製の
スペクトロメ−タ−(レオログラフソリッドL−IR)
を使用して測定したものであり、試験片は厚さ2mm、
幅5mm、長さ30mmであって、測定温度は25℃、
加振条件は15Hz±2%であった。
【0012】
【実施例】以下本発明を実施例をもって更に詳細に説明
する。ゴムクロ−ラの抗張体より内周側のゴム質を、表
1に示すような配分としてゴムクロ−ラを製造した。比
較例は従来配合によるものである。
【0013】
【表1】
【0014】尚、表中には記載しないが、ステアリン酸
1.0部、亜鉛華5部、硫黄2部、加硫促進剤NS(大
内新興化学製:ノクセラ−NS)0.6部が夫々配合さ
れている。
【0015】製造したゴムクロ−ラのサイズは、幅32
0mm、リンク数44、ピッチ90mmであった。尚、
抗張体より外周側のゴムは特に示さないが、従来より用
いられているゴムを用いるものであって、そのtanδ
の値は0.30であった。
【0016】そして、実施例1はゴムの基体となるポリ
マ−種をSBR/NRからNR配合に代え、カ−ボン量
を少なく、加硫促進剤をこれ又少なくしてtanδの値
を低下させた配合例である。又、実施例2はポリマ−種
だけでなく、カ−ボン種をHAFからFEFへ変更した
例である。更に、実施例3は、前記の実施例1に更に低
ロス化剤(大内新興製・ノックマスタ−BWP)を配合
した例である。
【0017】得られたゴムクロ−ラにあって、レジリエ
ンス(%)、tanδ(15Hz±2%)、伸張疲労性
(0〜100%)は表1に記した通りである。尚、レジ
リエンス(%)はJIS・K・6301によって測定
し、tanδは前記した条件にて、更に伸張疲労性は0
〜100%の伸張を繰り返し、切断までの繰り返し回数
である。この結果、実施例1〜3共に通常のゴムクロ−
ラとしての性状としては充分使用に供せられるものであ
る。
【0018】さて、tanδの値に注目すると、比較例
によれば0.30であったが、実施例1〜3は表中に記
したように抗張体の内周側のゴム質のtanδの値は、
夫々この比較例(従来配合)よりも低い値を示してい
る。
【0019】(実地テスト)ここで実際に農場でテスト
を行った結果を示す。比較例と実施例2の配合によるゴ
ムクロ−ラをもってテストを行い、ゴムクロ−ラに2ト
ンの張力をかけ、回転数80rpmにて走行した。この
結果、走行に必要なトルクは比較例のゴムクロ−ラにあ
っては20kg・mであったが、実施例2のゴムクロ−
ラでは12kg・mのトルクであり、又、比較例にあっ
ては3速でしか走行できなかったが、実施例2にあって
は4速で走ることができた。その際、ゴムクロ−ラの内
部温度は、比較例にあっては62℃に上昇していたが、
実施例2にあっては48℃であり、この温度差も大きな
違いとなってあらわれた。
【0020】(シュミレ−ションテスト)上記の実施テ
ストに加えて、別のシュミレ−ションテストにより走行
抵抗(指数)とtanδとの関係を測定した。結果は図
1に示す通りである。このテストにあっては、ゴムクロ
−ラの外周側のゴム質のtanδは常に一定(tanδ
=0.30)とし、抗張体の内周側のゴム質のtanδ
の値を変化させた場合をA線で示す。そして、ゴムクロ
−ラの中立点である抗張体をはさむ内外のゴムのtan
δの値が、いずれも0.30の場合の走行抵抗を100
として指数表示したものである。因みに、抗張体をはさ
む内外のゴムのtanδを同一値とした場合をB線で示
した。
【0021】本発明は、エンジンを1ランク小型のもの
を選べるという、実質的に効果の顕著に表れる走行抵抗
が80以下を特に狙ったものであり、ゴムクロ−ラの外
周側のゴム質のtanδの値が0.15以下にすれば、
この効果は確実となることが判明した。
【0022】
【発明の効果】本発明は、以上の通り、トラックロ−ラ
−やアイドラ−等が走行するゴムクロ−ラにあって、そ
の走行抵抗の発生源となるゴムに対する圧縮と剪断の繰
り返しに基づく内部抵抗をゴム質のロスファクタ−を規
定することによって減衰低減したものであって、これに
よって走行抵抗が大きく減じ、省エネルギ−化に大きく
寄与することとなったのである。このため、パワ−がア
ップされ、結果的にエンジンの小型化が図られ、装置全
体としても小型化、軽量化がもたらされるものである。
又、発熱が少ないので高速走行が可能となったものであ
る。
【0023】更に、ゴムクロ−ラの内周面に小石等を噛
み込み、それらがゴムに突き刺さることによって発生す
るいわゆる水虫現象に対しては、tanδの小さい、即
ち反発係数の高いゴムがこの部位に適用されたことによ
り、小石等の突き刺さりが減り、かかる欠点の改良とも
なったのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は走行抵抗とtanδとの関係を示すグラ
フである。
【符号の説明】
A線‥‥ゴムクロ−ラの外周側のゴム質のtanδを
0.30とし、抗張体の内周側のゴムのtanδの値を
変化させた場合の走行抵抗(指数)を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端状ゴム弾性体の長手方向に向って抗
    張体を埋設し、その外周面にゴムラグを形成したゴムク
    ロ−ラであって、少なくとも抗張体より内周側のゴム質
    を、ロスファクタ−(tanδ)が0.15以下のゴム
    を使用したことを特徴とするゴムクロ−ラの構造。
JP20060992A 1992-07-04 1992-07-04 ゴムクロ−ラの構造 Ceased JP3146289B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6533371B2 (en) 1999-12-24 2003-03-18 Komatsu, Ltd. Elastic crawler shoe
WO2010021384A1 (ja) * 2008-08-22 2010-02-25 株式会社ブリヂストン ゴムクローラおよびクローラ式走行体

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