JP3145756B2 - 細穴放電加工機の電極延出方法 - Google Patents

細穴放電加工機の電極延出方法

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JP3145756B2 JP34144291A JP34144291A JP3145756B2 JP 3145756 B2 JP3145756 B2 JP 3145756B2 JP 34144291 A JP34144291 A JP 34144291A JP 34144291 A JP34144291 A JP 34144291A JP 3145756 B2 JP3145756 B2 JP 3145756B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は細穴放電加工機の電極延
出方法に係り、特にパイプ状電極を2個の把持機構でつ
かみ替えて所定のシーケンスに基づき連続的に延出する
細穴放電加工機の電極延出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から形彫放電加工は金型等の投影加
工に多く適用されており、高精度の金型がこの方法によ
製作されている。また、近年この形彫放電加工の応用
として、細径電極を備え、この電極により被加工物に電
に対応したの細穴を穿孔する細穴放電加工機が開
発されてきている。この細穴放電加工機は、電極に細径
の銅やタングステン等の金属細径パイプを使用し電極先
端を被加工物に接触させずに細穴を穿孔できるのが特徴
である。このとき加工時に発生する加工屑で穴が閉塞す
るのを防止するために電極のパイプ部分を通じて加工部
に加工液を供給する放電加工機が提案されている(実開
平3−11526号公報参照)。通常、このパイプ状電
極には長さが300mm程度のパイプ状やボビンに巻回
されたコイル上をなすパイプが使用されている。このと
き電極部分は放電に伴って消耗するので、電極が一定の
長さより短くなると、電極自体における電気抵抗が変化
してしまい、放電状態が異なってしまう。また、長い状
態の先端をクランプして加工すると電極の振れが大きく
なり、電極が曲がってしまうという問題がある。したが
って、上述のパイプ状あるいは棒状の電極では一定の長
さに成ると電極を交換しなければならない。この電極交
換が頻繁に必要となると選考作業の効率が著しく低下す
る。更に、コイル上のパイプでは巻きによる湾曲形状を
除去するために電極を複数のローラで挟持して案内する
ようになっているが、コイル状に湾曲した癖は取れない
ことが多く、この種の放電加工機では加工精度が低下
し、精密加工には適さないばかりでなく、イニシャルホ
ールが曲がって形成されるとワイヤ電極を挿通しにくく
なる等、作業効率が低下するという問題がある。また、
パイプの高速回転も困難になる。
【0003】このため、多くの放電加工機では所定長さ
のパイプ状の電極が使用されている。その一例として、
パイプ状電極が所定の消耗量に達したら、電極を一旦引
き上げ被加工物の未加工表面まで電極を移動し、その位
置で電極のクランプを解除した後、電極を被加工物の表
面まで落下させ電極を所定量延出させて再度クランプし
て加工位置に戻して加工を再開させる電極の調整方法が
提案されている(特開昭57−96370号公報参
照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のパイ
プ状電極を延出できるようにした放電加工機(特開昭5
7−96370号公報)ではパイプ状電極を一旦フリー
な状態にして被加工物面に落下させ、再度クランプさせ
て加工部に再セットするようになっている。このため電
極を加工軸外の面に移動させる必要があり操作が煩雑で
あり、被加工物表面の状態によって電極延出量が異なっ
たり、作業者が常に電極の交換状況を確認する必要があ
るという問題がある。
【0005】また、極細電極を放電加工に使用すると、
加工に伴い電極が激しく消耗するので、被加工物を安定
した状態で精度良く加工するためには電極長さを一定値
に保持することが要求される。
【0006】一方、加工電極長さに対する電極消耗量が
さほど激しくない場合にも電極長さを一定に保持しよう
とすると、電極の余り量が大きいうちに電極を交換しな
ければならず、電極消費量が必要以上になるという問題
もある。
【0007】そこで、本発明の目的は上述した従来の技
術が有する問題点を解消し、被加工物の種類や加工精度
に対応して設定されたシーケンスに基づき、延出量ある
いは延出回数を算出して放電加工を行うとともにパイプ
状電極を連続的に延出するようにした細穴放電加工機の
電極延出方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、細径のパイプ状電極の使用可能電極長、
および上記パイプ状電極の1回当たりの延出量または上
記パイプ状電極を延出する総延出回数を設定する工程
と、上記使用可能電極長および上記設定された1回当た
りの延出量に基づいて上記パイプ状電極を延出する所定
の総延出回数を求める、または上記使用可能電極長およ
び上記設定された総延出回数に基づいて上記パイプ状電
極の1回当たりの所定の延出量を求める工程と、上記設
定された1回当たりの延出量または上記所定の延出量に
従って上記パイプ状電極を把持解放する第1の把持機構
により上記パイプ状電極を把持して上記第1の把持機構
の近傍で給電しつつ細穴放電加工する工程と、上記細穴
放電加工中に上記第1の把持機構の下端の位置を検出す
る工程と、上記第1の把持機構の下端の位置が上記パイ
プ状電極を案内するガイドリングの上方に設けられた第
2の把持機構の上端の位置に到達したときには放電加工
を中断し中断位置を記憶する工程と、放電加工を中断し
たときには、上記第2の把持機構を閉じてから上記第1
の把持機構を解放して上記パイプ状電極を上記設定され
た1回当たりの延出量または上記所定の延出量だけ延出
させた後、上記第1の把持機構を閉じてから上記第2の
把持機構を解放し、上記記憶した中断位置に位置決めし
て放電加工を再開する工程と、上記パイプ状電極を延出
した延出回数を計数する工程と、上記計数された延出回
数が上記設定された総延出回数または上記所定の総延出
回数を超えたときには、上記パイプ状電極を新たなパイ
プ状の電極に交換する工程と、を含んで成ることを特徴
とするものである。
【0009】
【作用】本発明によれば、パイプ状電極の電極延出動作
を特定するデータの入力により上記電極延出動作の1回
当たりの延出量あるいは総延出空き数を算出して放電加
工を行なうとともに、上記電極の作業方向座標を追跡検
出し、上記電極の所定の位置が延出動作位置に到達した
ことを確認して複数の把持解放機構による掴み替え動作
により上記電極を設定延出量だけ繰り出す動作を総延出
回数のルーブで実行するようにしたので、1回の延出量
を規定した電極延出により被加工物の形状や種類に応じ
て電極長さを一定値に保持でき、電極消耗量の変化がさ
ほど激しくない場合には延出回数を設定することで電極
余り量を最小にすることができ、電極の節約もできる。
【0010】
【実施例】以下本発明による細穴放電加工機の電極延出
方法の一実施例を図1乃至図3を参照して説明する。ま
ず、本発明による電極延出方法を行う細穴放電加工機と
その周辺装置の構成について図1を参照して説明する。
図1は細穴放電加工機の本体とこの本体を制御、作動す
るための各種ユニット群とを示している。図1におい
て、符号1は本体固定部の一部のコラムを示しており、
このコラム1には電極駆動部を支持する支持フレーム2
が固着されている。この支持フレーム2は略コ字形をな
した剛性の高いフレームで上側フランジ2aにはサーボ
モータ3が装備されている。このサーボモータ3には微
動調整の行えるDCサーボモータやパルスモータが採用
されている。またサーボモータ3の回転軸4には支持フ
レーム1に沿って配置されたボールねじ5が固着され、
さらにこのボールねじ5にはナット6が螺着されてい
る。このナット6はボールねじ5の回転によりZ軸方向
に移動することができる。さらにこのナット6の側面に
は略コ字形の軸受フレーム7が固着されている。この軸
受フレーム7には細長筒状の電極ケース8を回転自在に
支持する軸受9が回着され、上側フランジ7aには回転
駆動モータ10が装備され、この回転駆動モータ10は
ギヤトレイン11を介して電極ケース8を回転するよう
になっている。また、軸受9の下面近傍で電極ケース8
にスリップリング12が摺動自在に嵌着されている。こ
のスリップリング12により電極ケース8を介してパイ
プ状電極13に通電されるようになっている。このとき
ナット6の昇降位置はサーボモータ3に内蔵されたロー
タリエンコーダR1により検出される。また、回転駆動
モータ10はロータリエンコーダR2により、その回転
角が検出される。なお、ロータリエンコーダR1に代え
て光学式リニアエンコーダを備えることもできる。ま
た、パルスモータを使用してエンコーダを使用しないオ
ープンループ制御を行うことも可能である。
【0011】ところで、図2に示したようにパイプ状電
極13を電極ケース8内に保持するためにコレット14
が電極ケース8の下端内面のテーパ部に沿って嵌着され
ている。さらにこのコレット14の端面に当接するよう
にしてコレットナット15が電極ケース8の下端に螺着
されている。このコレットナット15を正逆回動させる
ことによりコレット14を電極ケース8の軸方向に移動
させ、電極13を把持解放できるようになっている。ま
た、コレットナット15はコレットフィンガー16の締
め付けにより回動を抑止されるようになっている。この
コレットフィンガー16はロッド17を介してアクチュ
エータ18により操作される。したがって、コレット1
4を把持解放させるにはアクチュエータ18を作動して
コレットフィンガー16でコレットナット15を固定
し、回転駆動モータ10をAまたはB方向に回転し、電
極ケースを開方向(O方向)または閉方向(S方向)に
回転させることによりコレット14を軸方向に移動させ
ればよい。以上のような構成により第1の把持機構を構
成することができる。
【0012】一方、支持フレーム2の下側フランジ2b
には電極13の真直度を保持するためのガイドリング1
9が取付けられている。このガイドリング19に電極1
3を遊嵌させて電極13の送り出し方向を案内できるよ
うになっている。また、ガイドリング19の上方には電
極13を把持解放可能なガイドフィンガー20が装着さ
れている。このガイドフィンガー20はコレットフィン
ガー16と同様にロッド21を介してアクチュエータ2
2により操作されるようになっている。このガイドフィ
ンガー20は第2の把持機構を構成する。
【0013】さらに電極13の先端の延長上の下方には
加工液L中に被加工物23が浸漬固定された加工液タン
ク24がX−Yテーブル25上に載置されている。この
X−Yテーブル25には被加工物23を所定形状に加工
するためにX軸、Y軸方向に駆動可能なサーボモータM
x、Myが装備されている。
【0014】ここで図2により加工液Lの循環経路につ
いて説明する。加工液Lは加工液供給ユニットU1から
軸受9に送液され、軸受9内に形成されたキャビティ9
aを満たすとともに電極ケース8の側面に穿設された導
入孔を通じて電極ケース8内に充填される。このとき電
極ケース8内にはパイプ状の電極13が収容されてお
り、このパイプ状電極13の上端部は開口されているの
で、この開口を通じて加工液Lがパイプ状電極13内に
流入し、パイプ内を流下して下端より加工液タンク24
に流出するようになっている。そして加工液Lは再び加
工液タンク24から加工液供給ユニットU1へ循環す
る。なお、この加工液Lが外部に漏洩するのを防止する
ためにキャビティ9aの電極ケース8との摺動部分にリ
ング状のシール材26が装着されている。また、コレッ
ト14と電極13との接触部分にも同様のシール材27
が設けられている。
【0015】次に、細穴放電加工機の本体に接続された
制御ユニットと作動ユニットの構成について説明する。
符号U2は駆動系制御ユニットを示しており、この駆動
系制御ユニットU2はサーボモータ3を制御するととも
に、電極ケース8を正逆回転させる回転駆動モータ10
を制御するようになっている。また、この駆動系制御ユ
ニットU2には空気供給ユニットU3が接続されてお
り、この空気供給ユニットU3と駆動系制御ユニットU
2とが連係して第1の把持機構と第2の把持機構の把持
解放を行い、電極13を保持するコレット14を締めた
り緩めたりするできるようになっている。さらにこの駆
動系制御ユニットU2は加工液タンク24が載置された
X−Yテーブル25を平面移動させる駆動用のサーボモ
ータMx、Myを制御し、被加工物は所定位置に正確に
位置決めされる。
【0016】また、細穴放電加工用の電源として細穴か
香典K現ユニットU4が設けられている。この細穴加工
電源ユニットU4は一端が軸受9の下面近傍かつコレッ
ト14の上側近傍のスリップリング12に接続されてお
り、他端はX−Yテーブル25を通じて加工液タンク2
4内の端子に接続され、被加工物23に通電されるよう
になっている。さらに上述の加工液供給ユニットU1を
加えた各制御系をまとめているのが、システム制御ユニ
ットU5である。このシステム制御ユニットU5は細穴
放電加工機と作業者とのインタフェースの役割を果た
し、作業状況をリアルタイムに表示可能な表示部30
と、放電加工用のNCデータや電極延出設定データ等を
記憶格納する記憶部31と、端末機33や外部の記憶装
置34からの指令やデータ出力を制御ユニットU5に接
続するための入力インタフェース32とを備えている。
【0017】次に、上述の構成からなる細穴放電加工機
において、放電加工の加工情報と電極延出データを入力
して放電加工を行い、電極の位置を検出して電極延出動
作を行う一連の作業フローについて図3乃至図8を参照
して説明する。まず図3により放電加工制御及び電極延
出制御に使用する定数及び変数パラメータについて定義
し、これらの値を用いて各作業のフローの説明を行う。
装置に固有のパラメータとしては電極掴み代lbと使用
不可電極長ldがある。両者はともに装置に依存した固
有値で使用機種により設定される。実際にはlbは図2
に示した電極ケース8の下端のコレット14に相当し、
ldはガイドフィンガー20の上面から被加工物23表
面までの距離に相当する。また電極パラメータとしては
電極使用可能長laがある。この電極使用可能長laは
電極ケース8内に収容された電極の長さのうち、電極掴
み代lbを差し引いた長さをとる。さらに放電加工作業
時のパラメータとしては電極先端のZ軸座標が定義され
ている。定数としては加工終了座標(被加工物加工深
さ)Dz、ガイドフィンガー上端Z座標Dpがあり、電
極先端のZ座標変数としては電極先端座標Z1 とコレッ
トフィンガー下端座標Z2 とが定義されている。電極先
端座標Z1 は放電加工作業の終了の判断において参照さ
れ、コレットフィンガー下端座標Z2 は電極延出のタイ
ミングを参照するために使用される。
【0018】次に、放電加工作業全体の作業フローにつ
いて図4を参照して説明する。図4は放電加工作業のメ
インフローの一例を示したものである。このフローチャ
ートをもとにその作業の流れを説明する。放電加工作業
に先立ち、加工情報を細穴放電加工機に入力する(ステ
ップM100)。この入力データは端末機のキーボード
(KB)から直接座標等を入力したり、計測器から収集
したデータを記録したフロッピーディスク(FD)ある
いは磁気テープ(MT)により入力することができる。
さらにこのとき電極延出方法を設定するパラメータPを
入力する(ステップM110)。このパラメータとして
はP=1の場合には延出回数Nを設定し、P=2の場合
には1ストローク延出量lxを設定して電極延出を行う
ようになっている。なお、このパラメータPを入力しな
いでマニュアル操作で1ストローク延出量lx及び延出
回数Nを直接入力しても良い。パラメータPが入力され
た場合にはパラメータPが参照され(ステップM12
0)、P=1の場合にはサブルーチンSUB1において
1ストローク延出量lxを入力することにより延出回数
Nの計算が行われ、(ステップM130)P≠1の場合
にはサブルーチンSUB2において延出回数Nを入力す
ることにより1ストローク延出量lxが算出される(ス
テップM140)。この結果を踏まえて、ステップM1
00で入力された加工情報をもとに放電加工が行われる
(ステップM150)。放電加工が進行して電極先端座
標Z1 が加工終了座標Dzに達したかが判断される。す
なわち、被加工物加工深さ分の加工の終了の判断がなさ
れる(ステップM160)。そして電極先端座標Z1
加工終了座標Dzに達した場合には放電加工は終了する
(ステップM170)。一方、電極先端座標Z1 が加工
終了座標Dzに達していない場合には放電加工が続行さ
れ、この間に電極が消耗し、コレットフィンガー下端座
標Z2 がガイドフィンガー上端Z座標Dpに達したかが
判断される(ステップM180)。次いで、コレットフ
ィンガー下端座標Z2 がガイドフィンガー上端Z座標D
pに達していない場合には放電加工が続行され、達した
場合には放電加工が中止される(ステップM190)。
このときn<Nの場合にはサブルーチンSUB3で設定
されたシーケンスにより電極延出動作が行われ(ステッ
プM210)、n>Nの場合には電極を新しいものに交
換する作業を行う(ステップM220)。延出動作を行
った場合には延出回数nをカウントし(M230)、ス
テップM150にループする。一方、電極交換を行った
場合にはその後延出回数nをリセットし(M240)、
必要な場合には電極データの再設定を行い(ステップM
250)、ステップM120にループして指定された延
出パラメータPの指示に従って電極延出データを算出す
る。
【0019】ここで、上述の各サブルーチンの概略フロ
ーを図5乃至図7により簡単に説明する。図5はサブル
ーチンSUB1のフローを示しており、このサブルーチ
ンでは使用される電極の全長l0 と1ストローク延出量
lxとを設定、入力する。(ステップS100,S11
0)。このデータによりあらかじめ設定されているパラ
メータをもとに延出回数Nを算出し(ステップS12
0,S130)、メインフローにlxとNとを返す。図
6はサブルーチンSUB2のフローを示しており、この
サブルーチンでは使用される電極の全長l0 と延出回数
Nとを設定、入力する。(ステップS2000,S21
0)。このデータによりあらかじめ設定されているパラ
メータをもとに1ストローク延出量lxを算出し(ステ
ップS220,S230)、メインフローにlxとNと
を返す。
【0020】なお、電極延出量の設定において、被加工
物の加工深さは放電加工における電極送り量と電極消耗
量との差となる場合には電極延出量は電極消耗量に等し
い量に設定すれば良い。これにより加工電極長さを一定
に保持することができる。またZ軸ストロークよりも電
極送り量が大きい加工の場合にはZ軸ストロークエンド
になるたびに電極の延出動作を行う必要がある。
【0021】次に、電極延出動作について図7において
そのフローチャートを、図8において掴み替え手順の動
作の作業フローを示して説明する。放電加工が行われ、
電極13が消耗して短くなり、コレットフィンガー下端
座標Z2 がガイドフィンガー上端Z座標Dpに達した状
態でその加工中断位置を記憶する(ステップS30
0)。この状態で加工液Lの供給を中止して、電極13
のつかみ替え動作を開始する(ステップS310)。ま
ずステップS320でガイドフィンガー20を閉じ、こ
の状態からさらに図示しないコレットフィンガーを閉
じ、図示しない電極ケースをO方向に回転させ、コレッ
ト14の締付けを解く(ステップS330)。この状態
で図示しないサーボモータを回転させ、ナット6の回転
を介して回転駆動部をボールねじ5に沿ってZ軸方向を
上昇させる(ステップS340)。さらにコレット14
を閉じて(ステップS350)、ガイドフィンガー20
を開いて加工液Lを再びパイプ状電極13内に循環さ
せ、新しい電極を把持した状態で位置決めを行い、放電
を再開する(ステップS360)。
【0022】以上のサイクルにより電極延出を連続的に
行えるので、極長電極の使用も可能となる。また、超深
孔加工も容易に行える。
【0023】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本願発
明によればパイプ状電極を把持する第1の把持機構と第
2の把持機構のつかみ替えの把持解放動作と、上記回転
駆動部の昇降動作とを相互に制御する制御部からの設定
値に基づく動作指令により上記パイプ状電極を順次延出
してクランプするようにしたので、安定して連続的な細
穴放電加工作業を行なえるとともに、広い範囲の細穴加
工が可能となる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電極延出方法の一実施例に使用さ
れる細穴放電加工機の構成図。
【図2】図1に示した細穴放電加工機の回転駆動部を示
した一部断面図。
【図3】電極延出制御に使用する定数及び変数パラメー
タ説明図。
【図4】本発明による放電加工作業フローの一例を示し
たフローチャート。
【図5】図4のメインフローのサブルーチンSUB1を
示したフローチャート。
【図6】図4のメインフローのサブルーチンSUB2を
示したフローチャート。
【図7】図4のメインフローのサブルーチンSUB3を
示したフローチャート。
【図8】図7に示したパイプ状電極の掴み替え手順の動
作を示した作業フロー図。
【符号の説明】
2 支持フレーム 3 サーボモータ 5 ボールねじ 6 ナット 8 電極ケース 9 軸受 10 回転駆動モータ 13 パイプ状電極 14 コレット 16 コレットフィンガー 18,22 アクチュエータ 20 ガイドフィンガー 23 被加工物 24 加工液タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−156619(JP,A) 特開 平3−221323(JP,A) 実開 平2−100741(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 1/00 - 11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細径のパイプ状電極の使用可能電極長、お
    よび上記パイプ状電極の1回当たりの延出量または上記
    パイプ状電極を延出する総延出回数を設定する工程と、
    上記使用可能電極長および上記設定された1回当たりの
    延出量に基づいて上記パイプ状電極を延出する所定の総
    延出回数を求める、または上記使用可能電極長および上
    記設定された総延出回数に基づいて上記パイプ状電極の
    1回当たりの所定の延出量を求める工程と、上記設定さ
    れた1回当たりの延出量または上記所定の延出量に従っ
    て上記パイプ状電極を把持解放する第1の把持機構によ
    り上記パイプ状電極を把持して上記第1の把持機構の近
    傍で給電しつつ細穴放電加工する工程と、上記細穴放電
    加工中に上記第1の把持機構の下端の位置を検出する工
    程と、上記第1の把持機構の下端の位置が上記パイプ状
    電極を案内するガイドリングの上方に設けられた第2の
    把持機構の上端の位置に到達したときには放電加工を中
    断し中断位置を記憶する工程と、放電加工を中断したと
    きには、上記第2の把持機構を閉じてから上記第1の把
    持機構を解放して上記パイプ状電極を上記設定された1
    回当たりの延出量または上記所定の延出量だけ延出させ
    た後、上記第1の把持機構を閉じてから上記第2の把持
    機構を解放し、上記記憶した中断位置に位置決めして放
    電加工を再開する工程と、上記パイプ状電極を延出した
    延出回数を計数する工程と、上記計数された延出回数が
    上記設定された総延出回数または上記所定の総延出回数
    を超えたときには、上記パイプ状電極を新たなパイプ状
    の電極に交換する工程と、を含んで成る細穴放電加工機
    の電極延出方法。
JP34144291A 1991-12-24 1991-12-24 細穴放電加工機の電極延出方法 Expired - Lifetime JP3145756B2 (ja)

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