JP3144882B2 - ジャイロトロン発振管 - Google Patents
ジャイロトロン発振管Info
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Description
磁波を出力するジャイロトロン発振管に関する。
段として電磁波を用いる方法が検討されている。核融合
炉のプラズマを加熱するには、周波数が100 GHz以上
で、500 kW乃至1 MWの電磁波を少なくとも数秒間発
生し得る発振管を必要とする。この条件を満たす発振管
として、モード変換器内蔵型のウィスパリングギャラリ
ーモードのジャイロトロン発振管が注目されている。
にウィスパリングギャラリーモードを使用し、管内部に
おいてモード変換器でウィスパリングギャラリーモード
からTEMモードの電磁波に変換して出力するもので、
たとえば図2に示すように構成されている。
体1の一端側にマグネトロン入射電子銃(以下、MIG
と略称する。)2を装着している。また、管本体1の壁
でMIG2に対向する位置にMIG2から出射された電
子ビームを捕捉するコレクタ3を設けている。そして、
MIG2とコレクタ3との間に、MIG2側から順にビ
ームトンネル4、空胴共振器5と円筒テーパ導波管6か
らなる高周波回路7を設けている。
射器8および反射鏡9からなるモード変換器10が配置
されている。モード変換器10を介して放射される電磁
波の経路には、管本体1の内部から外部へと電磁波を導
く出力導波管11が接続されており、この出力導波管1
1の先端部には出力窓12が取り付けられている。
された陰極21と、その回りに対向配置された円筒状の
陽極22と、これらに磁界を印加するマグネット23と
で構成されている。そして、陰極21と陽極22との
間、陽極22とビームトンネル4およびコレクタ3との
間には、それぞれ高圧電源25,26が接続されてい
る。また、管本体1の回りで、空胴共振器5を囲む位置
にはマグネット27が装着されている。なお、図中24
は陰極21を加熱するためのヒータ電源を示している。
管では次のような原理で電磁波を発生させる。すなわ
ち、ヒータ電源24を投入するとともに高圧電源25,
26を投入すると、MIG2から螺旋運動を行う円筒状
の電子ビームが出射する。この電子ビームは、マグネッ
ト27によって形成されたミラー磁界のもとでサイクロ
トロン運動を行いながらビームトンネル4を通過して空
胴共振器5に入射する。
胴共振器5内において高周波電界との相互作用により、
その運動エネルギの一部を高周波電界に与える。これに
よってウィスパリングギャラリーモードの電磁波が生成
される。エネルギを失った電子ビームは、円筒テーパ導
波管6と放射器8とを通過してコレクタ3に捕捉され
る。
高周波電界との相互作用によって発生した電磁波は、円
筒テーパ導波管6を通ってモード変換器10に入射し、
放射器8から反射鏡9に向かって放射されて真空中を伝
搬するTEMモードに変換される。TEMモードに変換
された電磁波は、出力窓12を介して外部に放射され
る。
ャイロトロン発振管にあっても次のような問題があっ
た。すなわち、このジャイロトロン発振管では、空胴共
振器5によって励振される電磁波の発振モードとして、
円筒導波管内の伝送モードであるTEmnモードのうち、
m に対してn が十分小さく、かつn =2〜3 のウィスパリ
ングギャラリーモードと呼ばれるモードが使用される。
一般に、これらのモードには動径方向に逆向きに回転す
る2つのモードが存在し、電子の旋回方向と同一方向に
回転するモードは(-) モード、逆方向に回転するモード
は(+) モードと呼ばれている。上述したジャイロトロン
発振管では、通常、(-) モードが発振モードとして使用
される。ウィスパリングギャラリーモードが使用される
理由は、電磁界のピークが空胴共振器5の壁面近くに存
在するため、他のモードとのモード競合が少なく、単一
モードでの発振が可能であるという利点による。
で使用すると、空胴共振器5の熱負荷が大きくなるとい
う欠点がある。すなわち、空胴共振器5の熱負荷は、円
形TEmnモードの固有値をxmn としたとき、(xmn 2 −
m 2 ) 0.5 に反比例する。したがって、xmn 〜m のウィ
スパリングギャラリーモードは熱負荷の軽減には不向き
である。このため、1 MW連続発振を目標としているジ
ャイロトロン発振管において、現在採用されているm =1
5 までのウィスパリングギャラリーモードを使用する
と、空胴共振器5の熱負荷が大きくなり過ぎて対処でき
なくなる。
るためには、さらに高次のウィスパリングギャラリーモ
ードを使用する必要がある。しかし、このような高次の
ウィスパリングギャラリーモードでは、ウィスパリング
ギャラリーモードといえどもモード競合が起こり、単一
モードでの発振が困難となる。
ャイロトロン発振管では、空胴共振器の熱負荷を小さく
するために、高次のウィスパリングギャラリーモードを
使用しようとすると、モード競合が起こり、単一モード
での発振が困難となる不具合があった。
さな値に抑えると同時にモード競合を少なくでき、もっ
て大出力化が可能なジャイロトロン発振管を提供するこ
とを目的としている。
に、本発明に係るジャイロトロン発振管では、空胴共振
器が、電子ビームの入射する側を基準にして順に配置さ
れた円筒テーパ導波管と、円筒直線導波管と、発振モー
ドの回転方向によって放射波または収束波のどちらかを
発生する放射型モード変換器と、反射鏡と、部分反射鏡
とで構成されている。
は、放射型モード変換器において、放射波となる回転モ
ードに対しては部分反射鏡との間で共振状態が形成され
ないので、必要な回転モードだけを発振させることがで
きる。したがって、大電力で、かつ単一モードで安定に
発振させることが可能となる。
る。
トロン発振管が示されている。なお、この図では、図2
と同一機能部分が同一符号で示してある。したがって、
重複する部分の説明は省略する。このジャイロトロン発
振管が従来の発振管と異なる点は、空胴共振器40の構
成にある。
ら順に配置された円筒テーパ導波管41と、円筒直線導
波管42と、放射型モード変換器43と、反射鏡44
と、周縁部だけが反射機能を有する部分反射鏡45とで
構成されている。
いては、放射型モード変換器43から出射する波が収束
波となる方向の回転モード場合に、放射型モード変換器
43から出射した波が反射鏡44によって部分反射鏡4
5の非反射部に収束され、一部が部分反射鏡45の反射
部によって反射され、放射型モード変換器43によって
導波管モードに変換されて円筒直線導波管42と円筒テ
ーパ導波管41に入射する。したがって、円筒テーパ導
波管41の入り口で遮断条件を満たすモードの波に対し
ては共振器を構成する。
る波が放射波となる方向の回転モードに場合には、放射
型モード変換器43から出射した波が反射鏡44を介し
ても収束されないので共振器を構成できない。
もに発振モードとしてウィスパリングギャラリーモード
の(-) モードを選ぶことによって、モード競合の少ない
単一モード発振の可能なジャイロトロン発振管を構成で
きる。すなわち、ウィスパリングギャラリーモードの
(-) モードを発振モードに選んだ場合、このモードとの
競合が厳しいモードは回転波の異なる(+) モードであ
る。たとえば、発振モードにTE22,2(-) モードを選ん
だ場合には、競合モードはTE15,4(+) モードとTE1
2,5(+) モードとなるが、上述した空胴共振器40で
は、これらの(+) モードに対しては共振状態を構成しな
いので、TE22,2(-) モードの単一発振が容易に得ら
れ、結局、大電力で安定に発振させることができる。
大電力化に適した高次のウィスパリングギャラリーモー
ドを発振モードに使用した場合でも、モード競合が少な
く、単一モードの発振が容易に得られるため、大電力
で、かつ安定に動作するジャイロトロン発振管を提供で
きる。
の概略断面図、
入射電子銃 3…コレクタ 4…ビームトンネ
ル 12…透過窓 23,27…マグ
ネット 40…空胴共振器 41…円筒テーパ
導波管 42…円筒直線導波管 43…放射型モー
ド変換器 44…反射鏡 45…部分反射鏡
Claims (1)
- 【請求項1】螺旋運動する電子ビームを形成して出射す
る電子銃と、前記電子ビームとの相互作用により電磁波
を発生する空胴共振器と、電子ビームを捕捉するための
コレクタと、前記空胴共振器で発生した電磁波を外部へ
導く手段とを備えたジャイロトロン発振管において、前
記空胴共振器は、前記電子ビームが入射する側を基準に
して順に配置された円筒テーパ導波管と、円筒直線導波
管と、放射型モード変換器と、反射鏡と、部分反射鏡と
で構成されていることを特徴とするジャイロトロン発振
管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07694792A JP3144882B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | ジャイロトロン発振管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07694792A JP3144882B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | ジャイロトロン発振管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05283013A JPH05283013A (ja) | 1993-10-29 |
JP3144882B2 true JP3144882B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=13619959
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07694792A Expired - Lifetime JP3144882B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | ジャイロトロン発振管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3144882B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60133421U (ja) * | 1984-02-17 | 1985-09-05 | 日本電信電話株式会社 | 光フアイバケ−ブル |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP07694792A patent/JP3144882B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05283013A (ja) | 1993-10-29 |
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