JP3144405U - バランス訓練椅子 - Google Patents

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Abstract

【課題】座席部に跨れない人でも、バランス機能の訓練を行なうことができると同時に、足腰の筋力アップも図れるバランス訓練椅子を提供する。
【解決手段】膝を前方へ向けかつ足の裏を床に着けて座席部12に着座し、この状態で回転揺動手段により、座席部12に自転を伴わない円運動を行なう。ここでいう自転を伴わない円運動とは、座席部12の表面のすべての点が半径rの小さな回転を行なう運動である。これにより、足を床に着けた状態で臀部から上の身体に、身体の正面を常に前方へ向けて、自転を伴わない円運動を行なわせる。その結果、座席部12に跨れない人でも、バランス機能の訓練ができると同時に、足腰などの筋力アップも図れる。
【選択図】図1

Description

この考案はバランス訓練椅子、詳しくは使用者(身体障害者など)のバランス機能(平衡感覚)を高める訓練および足腰の筋力アップを図れるバランス訓練椅子に関する。
従来のバランス訓練椅子としては、例えば特許文献1が知られている。特許文献1の椅子は、支持台と、この支持台上に設けられ、かつ使用者が乗馬姿勢で着座できる鞍型湾曲面が上部に形成されるとともに、開閉可能な背もたれ部を有した座席部と、座席部に前後左右へ揺動する乗馬運動を行わせる駆動部とを備えていた。座席部の両側面には肘掛部が折畳自在に配設され、両肘掛部はあぶみ支持部と、あぶみ支持部の先端に設けられたあぶみ足載せ部とを有していた。
このように構成したので、特許文献1の椅子は、支持台内の駆動装置を起動させて座席部に前後左右の揺動運動を行わせれば、使用者は乗馬運動によるバランス訓練を行うことができる。また、背もたれ部を開状態とした椅子モード時には肘掛部を利用してリラックスすることができる。しかも、肘掛部はバランス訓練時に足をかけるあぶみとして使用することができる。
特開2007−260184号公報
しかしながら、特許文献1では、バランス訓練時、このようにあぶみ足載せ部に足をかけ、これをあぶみとして利用していた。そのため、訓練中の使用者の身体は、上半身だけでなく足も揺動していた。これにより、バランス機能の訓練は行なえるものの、足をしっかりと踏ん張ることができず、足腰の筋力を鍛えるトレーニング装置としては不十分なものであった。
また、乗馬運動では鞍形状の座席部に跨らなければならなかった。そのため、片足の人、両足が開き難い人、足が変形している人などは使用することができなかった。
さらに、その揺動運動も前後左右に波を打つように身体を揺さぶる乗馬運動のみであった。そのため、座席部から振り落とされるおそれがあった。
そこで、考案者は、鋭意研究の結果、使用者の足が床に着く高さの支持台上に、水平面内で自転を伴わない円運動を行なう座席部を設ければ、膝を前方へ向けかつ足を床に着けた状態で、臀部から上の部分に、身体の正面(目線)を常に前方へ向けた状態で、座席部に自転を伴わない円運動を行なわせることができることを知見した。これにより、バランス機能の訓練を行なうと同時に足腰の筋力アップも図れ、さらに乗馬運動では鞍形状の座席部に跨らなければならなかったが、これも不要となり、片足の人、両足が開き難い人、変形している人などでも使用できることを知見して、この考案を完成させた。
また、考案者は、鋭意研究の結果、座席部に自転を伴わない円運動を行なわせるだけでなく、前後方向への往復運動と、左右方向への往復運動とのうち、少なくとも1つを前記自転を伴わない円運動と同時またはこの運動とは別に行わせれば、前後方向へのバランス訓練、左右方向へのバランス訓練を行うことができる。特に、このような前後方向の往復運動または左右方向の往復運動を、自転を伴わない円運動を行ないながら実施すれば、複雑な方向に対するバランス訓練を行うことができる。
この考案は、座席部に跨れない人でも、バランス機能の訓練を行なうことができると同時に、足腰の筋力アップも図ることができるバランス訓練椅子を提供することを目的としている。
また、この考案は、前後方向および左右方向のうち、選出された少なくとも一つの方向のバランス訓練を行うことができるバランス訓練椅子を提供することを目的としている。
また、このような前後方向の往復運動または左右方向の往復運動を、自転を伴わない円運動を行いながら実施した際には、複雑な方向に対するバランス訓練を行うこともできるバランス訓練椅子を提供することを目的としている。
請求項1に記載の考案は、使用者の足が床に着く高さの支持台と、該支持台の上方に配置され、膝を前方へ向けかつ足の裏を床に着けて座る座席部と、前記支持台に設けられ、水平面内で前記座席部に自転を伴わない円運動を行なわせる回転揺動手段とを備えたバランス訓練椅子である。
請求項1に記載の考案によれば、膝を前方へ向けかつ足の裏を床に着けて使用者が座席部に着座し、この姿勢で回転揺動手段により、水平面内で座席部に自転を伴わない円運動を行なわせる。ここでいう自転を伴わない円運動とは、座席部の表面のすべての点が半径rの小さな回転を行なう運動である。これにより、足を床に着けた状態で臀部から上の身体に、身体の正面(目線)を常に前方へ向けた状態で回転する自転を伴わない円運動を行なわせることができる。その結果、座席部に跨れない人でも、膝を前方へ向けた無理のない着座姿勢で、使用者のバランス訓練を行なうことができる。しかも、これと同時に、運動中は足を床に着けてしっかりと踏ん張ることができるので、足腰などの筋力アップも図ることができる。
使用者としては、例えば身体障害者、病人、要介護者、健常者、老人、子供、成人、男性、女性などが挙げられる。
支持台の素材(金属、木、合成樹脂、セラミックスなど)、形状(円筒形、角筒形など)、大きさは任意である。ただし、支持台の高さは、座席部に着座した状態で使用者の足が床に着く高さでなければならない。具体的には、座席部の上面からの高さが、子供の場合で20cm〜35cm、成人や老人の場合で30cm〜45cmである。
座席部の素材(金属、木、合成樹脂(スポンジを含む)、セラミックスなど)、形状(円形、楕円形、三角形、四角形以上の多角形など)、大きさは任意である。
「膝を前方へ向けて座る」とは、乗馬運動のように両足(股)を左右に開いて着座するのではなく、足を前に出して座る一般的な椅子の座り方をいう。
「自転を伴わない円運動」とは、座席部の表面のすべての点が半径rの小さな回転を行なう運動(円を描く揺動運動)である。
回転揺動手段は、例えば支持台に設けられた駆動部を有している。駆動部としては、例えば電動モータ、油圧モータ、ガス圧モータ(空気圧モータを含む)などを採用することができる。駆動部には、もちろん変速機(変速ギヤボックス)が設けられてもよい。
回転揺動手段の構成は任意である。例えば、座席部にベアリングのアウターリングが固定され、ベアリングのインナーリングに、駆動部のクランク部付きの出力軸の先部が連結されたものを採用することができる。駆動部に変速機が設けられた場合、クランク部は、変速機の出力軸に設けられることになる。
回転揺動手段の他の構成としては、例えば、駆動部の出力軸に固定された駆動ギヤに、回転軸の元部が支持台に固定された2本以上の従動ギヤを噛み合わせ、各従動ギヤの表面に、その従動ギヤの軸線から平行に所定距離だけ離間した1本の揺動ピンをそれぞれ突設し、各揺動ピンの先端部に、座席部が取り付けられる1枚の回転揺動板を、一括して軸支したものを採用することができる。
回転揺動手段の別の構成としては、回転軸が平行な複数の回転板の表面に、その回転板の回転軸から平行に所定距離だけ離間した1本の揺動ピンをそれぞれ突設し、各揺動ピンの先端部に、座席部が取り付けられる1枚の回転揺動板を、一括して軸支したものを採用することができる。このとき、回転板が前記クランク部に該当する。各回転板の回転軸に駆動部を個別に設けてもよいし、各回転板の回転軸をギヤ式動力伝達構造体、ベルト式動力伝達構造体、チェーン式動力伝達構造体などで連結し、1つの動力部により一括回転させてもよい。
座席部の回転揺動の大きさ(回転揺動の半径)は、任意に変更することができる。具体的な変更方法としては、例えば、駆動部の出力軸に、この出力軸に長さ方向が直交したブラケットの一端部を固定し、ブラケットの長さ方向へ所定間隔ごとに複数のピン差し孔を形成し、選択されたピン差し孔に揺動ピンの元部を着脱自在に連結し、この揺動ピンの先部をベアリングを介して座席部に連結することで、座席部の回転揺動の大きさ(揺れ幅)を任意に変更することができる。また、前記ブラケットにブラケットの長さ方向に長い長孔(ピン差し孔)を形成し、この長孔に元部がスライド自在に挿入された揺動ピンの固定位置を移動させることで、座席部の回転揺動の大きさを任意に変更することができる。
回転揺動手段のまた別の構成としては、各種のカム機構、各種のリンク機構などを採用することができる。
請求項2に記載の考案は、前記回転揺動手段は、出力軸の先部にクランク部を有した駆動部と、前記クランク部を前記座席部に回転自在に連結するベアリングと、前記座席部が自転を伴わない円運動しているとき、前記ベアリングを中心とした前記座席部の自転を阻止する連れ回り防止手段とを有した請求項1に記載のバランス訓練椅子である。
請求項2に記載の考案によれば、駆動部によりクランク部付きの出力軸を回転させることで、ベアリングを介して座席部が自転を伴わない円運動を行なう。このとき、座席部と出力軸との連結部分にはベアリングが介在されているので、座席部はベアリングを中心として常時自由に自転可能となっている。したがって、バランス訓練中、使用者が着座して座席部に対して負荷を加えなければ、座席部が自転を伴わない円運動を行いながら、ベアリングを中心にして自転するおそれがある。そこで、連れ回り防止手段により、この座席部の自転を阻止する。その結果、使用前(着座前)または使用後の座席部の自転に伴うトラブルを解消することができる。
連れ回り防止手段としては、ベアリングを中心とした座席部の自転を阻止する構造を有したものであれば任意である。例えば、支持台と座席部とを弾性部材を採用することができる。弾性部材としては、例えば各種のばね(コイルばね、渦巻きばね、板ばね、線ばねなど)、各種の緩衝材(スポンジなど)、各種のゴム材(ゴム紐、輪ゴム、ゴム板、ゴム帯など)を採用することができる。
その他の連れ回り防止手段としては、支持台と座席部とのうち、一方に設けられた平面視してドーナツ形のガイド溝と、支持台と座席部とのうち、他方に設けられ、ガイド溝にスライド可能に挿入または掛止されるガイドピンとを有したものを採用することができる。座席部の自転を伴わない円運動時、ガイドピンが環状のガイド溝に沿って周回する。平面視して環状のガイド溝の中心軸からガイド溝の溝幅の中間点までの距離は、座席部の回転揺動半径rと同じである。
請求項3に記載の考案は、前記座席部を前後方向へ往復運動させる前後運動手段と、前記座席部を左右方向へ往復運動させる左右運動手段とのうち、少なくとも1つを有した請求項1または請求項2に記載のバランス訓練椅子である。
請求項3に記載の考案によれば、前後運動手段により座席部を前後方向へ往復運動させたり、左右運動手段により座席部を左右方向へ往復運動させることができる。これにより、使用者の回転方向に対するバランス訓練だけでなく、前後運動手段を有する場合には前後方向へのバランス訓練と、前後方向と回転方向へのバランス訓練とを行なうことができる。また、左右運動手段を有する場合には、左右方向へのバランス訓練と、左右方向と回転方向へのバランス訓練とを行なうことができる。さらに、前後運動手段と左右運動手段との両方を有する場合には、前後方向と左右方向と回転方向とに対する各バランス訓練を行うことができる。
さらに、このような前後方向の往復運動または左右方向の往復運動を、自転を伴わない円運動を行いながら実施すれば、複雑な方向に対するバランス訓練を行うことができる。
前後方向および左右方向は、椅子の正面方向を前方として規定した方向をいう。
前後運動手段のみを採用しても、左右運動手段のみを採用してもよい。また、前後運動手段と左右運動手段との両方を採用してもよい。
前後運動手段は、座席部を椅子の前後方向へ往復運動可能な構造を有するものであれば任意である。
左右運動手段は、座席部を椅子の左右方向へ往復運動可能な構造を有するものであれば任意である。
前後運動手段および左右運動手段としては、例えば、ねじ送り機構、各種のアクチュエータ(例えば、電動シリンダ、油圧シリンダ)などにより、ガイドレールに沿ってスライド板を前後方向へスライドさせるものなどを採用することができる。その他、各種のカム機構、各種のリンク機構などを採用することができる。
請求項4に記載の考案は、前記座席部の下側には、最下層が前記回転揺動手段により自転を伴わない円運動を行なう第1テーブルである2層式または3層式のテーブル構造体が設けられ、2層式の該テーブル構造体の場合には、前記前後運動手段による前後方向への往復運動と、前記左右運動手段による左右方向への往復運動とのうち、何れかの往復運動を行なう第2テーブルが、前記第1テーブルの上に設けられ、3層式の前記テーブル構造体の場合には、前記前後運動手段による前後方向への往復運動と、前記左右運動手段による左右方向への往復運動とのうち、残った方の往復運動を行なう第3テーブルが、前記第2テーブルの上に設けられた請求項3に記載のバランス訓練椅子である。
請求項4に記載の考案によれば、2層式のテーブル構造体の場合には、最下層の第1テーブルに自転を伴わない円運動をさせて座席部を揺動回転させるとともに、第2テーブルに対して、前後運動手段による前後方向への往復運動と、左右運動手段による左右方向への往復運動とのうち、何れかの往復運動を行なわせ、座席部を前後方向か左右方向へ往復移動させる。
また、3層式のテーブル構造体の場合には、前後運動手段による前後方向への往復運動と、左右運動手段による左右方向への往復運動とのうち、第2テーブル用として選択されずに残った方の往復運動を第3テーブルに行なわせ、座席部を前後方向か左右方向へ往復移動させる。
テーブル構造体は、2層式でも3層式でもよい。何れの場合でも、最下層が自転を伴わない円運動を行なう第1テーブルとなる。
請求項5に記載の考案は、前記座席部には、背もたれ部と肘当て部とが着脱自在に設けられ、
前記支持台には高さ調整手段が設けられた請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載のバランス訓練椅子である。
請求項5に記載の考案によれば、例えば使用者の障害の度合いに応じて、背もたれ部や肘当て部を着脱し、バランス訓練の難易度を変更することができる。また、使用者の足の長さに応じて、高さ調整手段により支持台の高さを変更することで、大人から子供まで足を床に着けた状態で、足腰の筋力トレーニングを伴うバランス訓練を行なうことができる。
背もたれ部と肘当て部との素材、形状、大きさは任意である。また、背もたれ部と肘当て部との座席部に対する着脱自在構造も任意である。例えば、凹凸嵌合構造でも、ねじ止め構造でも、ピン止め構造でも、螺合構造でもよい。
高さ調整手段としては、例えば支持台に座席部を昇降させるジャッキ式、電動シリンダ式、油圧シリンダ式、エアシリンダ式、テレスコピック式、パンタグラフ式などの昇降機構を設けてもよい。
請求項6に記載の考案は、前記支持台の前方には、足の滑り止め部材が、前記支持台に連結された状態または該支持台から離間した状態で配置された請求項1〜請求項5のうち、何れか1項に記載のバランス訓練椅子である。
請求項6に記載の考案によれば、支持台の前側に滑り止め部材が、支持台との連結状態または支持台から離間した状態で配置されているので、使用時には、床に滑り止め部材を載置し、これに足を載せることで、滑りやすい床であっても、しっかりと踏ん張ってバランス訓練を行うことができる。
滑り止め部材としては、足の滑り止め効果を有する部材(板材、シート材、ブロック材)であればその素材、形状などは任意である。例えば、ゴムマット、軟質プラスチック板、不織布マット、木板などを採用することができる。滑り止め部材の表面には、滑り止め用の凹凸加工を施してもよい。
支持台の前側への滑り止め部材の連結は、固定状態での連結、着脱自在な状態での連結、折り畳み自在な状態での連結の何れでもよい。また、滑り止め部材は、支持台の前側から離間して配置してもよい。
請求項1に記載の考案によれば、膝を前方へ向けかつ足を床に着けて使用者が座席部に着座し、この状態で回転揺動手段により、座席部に自転を伴わない円運動を行なわせる。ここでいう自転を伴わない円運動とは、座席部の表面のすべての点が半径rの小さな回転を行なう運動である。これにより、足を床に着けた状態で臀部から上の身体に、身体の正面を常に前方へ向けた状態で回転する自転を伴わない円運動を行なわせることができる。その結果、座席部に跨れない人でも、使用者のバランス機能の訓練を行なうと同時に、運動中は足を床に着けてしっかりと踏ん張ることができるため、足腰などの筋力アップも図ることができる。
請求項2に記載の考案によれば、駆動部によりクランク部付きの出力軸を回転させることで、ベアリングを介して座席部が自転を伴わない円運動を行なう。このとき、使用中の座席部の自転を、連れ回り防止手段により阻止する。その結果、着座前の座席部の自転に伴うトラブルを解消することができる。
請求項3に記載の考案によれば、前後運動手段により座席部を前後方向へ往復運動させたり、左右運動手段により座席部を左右方向へ往復運動させることができる。これにより、使用者の回転方向に対するバランス訓練だけでなく、前後運動手段を有する場合には前後方向へのバランス訓練と、前後方向と回転方向へのバランス訓練とを行なうことができ、また左右運動手段を有する場合には、左右方向へのバラス訓練と、左右方向と回転方向へのバランス訓練とを行なうことができるとともに、前後運動手段と左右運動手段との両方を有する場合には、前後左右方向と左右方向と回転方向とに対する各バランス訓練を行なうことができる。
しかも、前後運動手段、左右運動手段の少なくとも何れか1つと、回転揺動手段とにより、使用者が前後方向、左右方向の少なくとも1つと、回転方向とのうち、何れの方向のバランス感覚が劣っているのかを簡易に把握することもできる。
さらに、このような前後方向の往復運動または左右方向の往復運動を、自転を伴わない円運動を行いながら実施すれば、複雑な方向に対するバランス訓練を行うことができる。
請求項4に記載の考案によれば、2層式のテーブル構造体の場合には、最下層の第1テーブルに自転を伴わない円運動を行なわせて座席部を揺動回転させるとともに、第2テーブルに対して、前後運動手段による前後方向への往復運動と、左右運動手段による左右方向への往復運動とのうち、何れかの往復運動を行なわせ、座席部を前後方向か左右方向へ往復移動させることができる。
また、3層式のテーブル構造体の場合には、前後運動手段による前後方向への往復運動と、左右運動手段による左右方向への往復運動とのうち、第2テーブル用として選択されずに残った方の往復運動を第3テーブルに行なわせ、座席部を前後方向か左右方向へ往復移動させることができる。
請求項5に記載の考案によれば、例えば使用者の障害の度合いに応じて、背もたれ部や肘当て部を着脱し、バランス訓練の難易度を変更することができる。また、使用者の足の長さに応じて、高さ調整手段により支持台の高さを変更することで、大人から子供まで足を床に着けた状態で、足腰の筋力トレーニングを伴うバランス訓練を行なうことができる。
請求項6に記載の考案によれば、支持台の前側に滑り止め部材が、支持台との連結状態または支持台から離間した状態で設けられているので、使用時には、床に滑り止め部材を載置し、これに足を載せることで、滑りやすい床であっても、しっかりと踏ん張ってバランス訓練を行うことができる。
以下、この考案の実施例を具体的に説明する。
図1および図2において、10はこの考案の実施例1に係るバランス訓練椅子で、このバランス訓練椅子10は、平面視して前後方向へ長い矩形状のベース板Bと、ベース板Bの後半分の上面に立設され、使用者の足が床に着く高さの支持台11と、支持台11上に配置され、膝を前方へ向けかつ足の裏を床に着けて座る座席部12と、支持台11内に設けられ、座席部12に対して自転を伴わない円運動を行わせる回転揺動手段13とを備えたものである。
ベース板Bの前半分は、上面にゴムマット(滑り止め部材)14aが貼られた足置き部14を構成している。すなわち、支持台11と足置き部14とは、分離不能に連結されている。なお、子供が使用できるように、足置き部14上に載置されて、高さ15cmの平面視して矩形状の足置き台15を別途用意している。足置き台15の上面にもすべり止め用のゴムマット(滑り止め部材)15aが貼られている。
支持台11は、下面が開口され、かつ上板の中央部にシャフト孔11aが形成された金属製の箱体である。支持台11の高さは、座席部12の上面から支持台11の下端までの高さが40cmとなる高さである。なお、支持台11の底部の四隅に、ボルトナット構造体からなる高さ調整手段16が配設されている。これにより、座席部12の上面の高さを、子供用の最低高さの20cmから大人用の最高高さの45cmまで調整できる。高さ調整手段16は、座席部12の水平調整手段も兼ねる。
支持台11の内部空間には、前記回転揺動手段13が収納されている。
回転揺動手段13の具体的な構成を、以下に説明する。支持台11の上板の中央部には、その裏面に減速ギヤボックス17が固定されている。減速ギヤボックス17の入力部には、電動モータ(駆動部)18が、その出力軸の回転力を前記入力部に伝達可能に連結されている。減速ギヤボックス17の回転軸(出力軸)19は、その先端部をシャフト孔11aから突出させている。回転軸19の先端部は、回転板50の中心部の裏面に固定されている。回転板50の上面には、回転板50の中心軸から半径r(r=3cm)だけ離間した位置に、偏心軸(クランク部)20の元部がベアリング21を介して回転自在に連結されている。偏心軸20の先部は、固定板51の裏面の中央部に固定されている。固定板51の上面には、座席部12が固定されている。
座席部12は、平面視して略四角形の板材である。座席部12の下側と支持台11の上板との間には、座席部12の自転を伴わない円運動を阻害しないように、シャフト孔11a(偏心軸20)を中心として周方向に90°ごとに、座席部12を上方へ付勢する4本のコイルばね(連れ回り防止手段)22が配設されている。各コイルばね22が、ベアリング21を中心とした座席部12の自転を阻止する連れ回り防止手段となる。
座席部12には、それぞれがパイプを骨格とした背もたれ部23と肘当て部24とが着脱自在に設けられている。具体的には、座席部12のうち、後辺部の長さ方向の両端部と、両側辺部の長さ方向の両端部とに、軸線方向を垂直に向けた3対の掛止リング125が固定されている。各掛止リング125には、背もたれ部23のパイプ端部、肘当て部24のパイプ端部のうちの対応するものが、抜き差し可能に連結されている。
次に、この考案の実施例1に係るバランス訓練椅子10の使用方法を説明する。
図1および図2に示すように、まず、使用者の障害の度合いに応じて、背もたれ部23や肘当て部24を掛止リング125を介して、座席部12に着脱する。これにより、バランス訓練の難易度を調整することができる。
使用者は、膝を前方に出しかつ足を床に着けて座席部12に着座し、この状態で電動モータ18により回転揺動手段13を作動させ、座席部12に自転を伴わない円運動を行なわせる。ここでいう自転を伴わない円運動とは、例えば座席部12の表面に付けた全てのマーク(点)aが半径rの小さな回転を行なう運動である(図3)。これにより、足を床に着けた状態で臀部から上の身体に、正面(目線)を常に前方へ向けた状態で回転する自転を伴わない円運動を行なわせることができる。その結果、座席部12に跨れない人でも、使用者のバランス機能(平衡感覚)の訓練を行なうことができる。これと同時に、座席部12の上面の高さが使用者の足が床に着く高さとしたので、運動中は足を床に着けてしっかりと踏ん張ることができ、足腰などの筋力アップも図ることができる。
ここで、自転を伴わない円運動が、左右方向への往復運動、前後方向への往復運動、乗馬運動に比べて優れている点を説明する。
左右方向への往復運動の場合には、上半身が左右に揺さぶられるため、足の裏の全体を床面に着けて踏ん張ろうとしても、足が左右方向へ引きずられてしまう。これを回避するには、両足を大きく広げなければならない。そのため、例えば足に障害があって開脚が困難な使用者や片足の使用者には不向きである。
前後方向への往復運動の場合には、上半身が前後に揺さぶられる。この運動は、足への負荷が小さく、足腰の筋力トレーニングという観点から評価すれば効果が小さい。
また、従来の乗馬運動の場合には、あぶみ足載せ部に足をかけるため、訓練中の使用者の身体は、上半身だけでなく足も一緒に揺動してしまう。その結果、平衡感覚の訓練にはなるものの、足を踏ん張ってもそれほど足腰の筋力アップにはならい。また、あぶみ足載せ部を使用せず、足を床に着けて使用することも考えられる。しかしながら、乗馬運動では使用者が鞍形状の着座部に跨らなければならず、使用者が例えば片足の場合、跨れなかった。また、上半身が斜め方向へ倒れるため、健常者でも危険性があるとともに、トレーニング時に足腰の筋肉への負荷が大き過ぎていた。
これらに対して、実施例1の自転を伴わない円運動の場合には、常時目線を正面に向けた着座姿勢で、臀部から上の身体が足を床に着けた状態で自転を伴わない円運動を行なうので、片足の使用者でも座席から転倒したり、足が左右方向へ引きずられることがなく、足腰の筋肉に対する適度な負荷状態で、バランス訓練と筋力トレーニングとを同時に行なうことができる。
また、座席部12はベアリング21を中心として自転自在となっている。そのため、使用中、使用者が着座して座席部12に対して外力を作用させなければ、座席部12が自転を伴わない円運動を行いながら、ベアリング21を中心にして自転するおそれがある。しかしながら、座席部12の下側と支持台11の上板との間にコイルばね22を設けたので、使用中の座席部12の自転を、コイルばね22により阻止することができる。その結果、着座前の座席部12の自転に伴うトラブル(例えば自転する着座部12と接触しての怪我など)を解消することができる。
さらに、支持台11の前側にゴムマット14a付きの足置き部14が設けられているので、使用時がこれに足を載せることで、滑りやすい床であっても、しっかりと踏ん張ってバランス訓練を行うことができる。
次に、図4を参照して、この考案の実施例2に係るバランス訓練椅子10Aを説明する。
図4に示すように、実施例2のバランス訓練椅子10Aの特徴は、座席部12の下側に、下から順に回転揺動手段13により自転を伴わない円運動を行なう第1テーブル25、左右方向へ往復運動する第2テーブル26、前後方向へ往復運動する第3テーブル27を有した3層式のテーブル構造体28と、座席部12を左右方向(Y方向)へ往復運動させる送りねじ式の電動Yスライダ(左右運動手段)29と、座席部12を前後方向(X方向)へ往復運動させる送りねじ式の電動Xスライダ(前後運動手段)30とを有した点である。なお、3層式のテーブル構造体28に限らず、2層式のテーブル構造体でもよい。その場合、2層式のテーブル構造体は、第1テーブル25と第2テーブル26または第1テーブル25と第3テーブル27との組み合わせになる。
実施例2によれば、第1テーブル25が、偏心軸20およびベアリング21を介して回転板50に連結されている。第1テーブル25の上面の前辺部および後辺部には、長さ方向が椅子の左右方向に向けられた2本の電動Yスライダ29(電動アクチュエータ)が配設されている。第2テーブル26の上面の左辺部および右辺部には、長さ方向が椅子の前後方向に向けられた2本の電動Xスライダ30(電動アクチュエータ)が配設されている。第3テーブル27の上面には連結軸31の元部が固定されている。また、連結軸(クランク部)31の先端部には、座席部12の固定板51の下面の中央部が連結されている。
左右方向へのバランス訓練を行なう場合には、電動Yスライダ29により座席部12を左右方向へ往復運動させる。また、前後方向へのバランス訓練を行なう場合には、電動Xスライダ30により座席部12を前後方向へ往復運動させる。
バランス訓練椅子10Aは、このように構成したことで、使用者の回転方向に対するバランス訓練だけでなく、前後方向へのバランス訓練と、左右方向のバランス訓練を行なうことができる。また、回転揺動手段13と電動Yスライダ29とを同時に作動させれば、自転を伴わない円運動と左右方向への往復運動とを同時に行なうことができる。また、回転揺動手段13と電動Xスライダ30とを同時に作動させれば、自転を伴わない円運動と前後方向への往復運動とを同時に行なうことができる。このような左右方向の往復運動または前後方向の往復運動を、自転を伴わない円運動を行いながら実施することで、複雑な方向に対するバランス訓練を行うことができる。
しかも、回転揺動手段13と電動Yスライダ29と電動Xスライダ30とを個別に使用し、その際の使用者の動きを観察することで、使用者が前後方向、左右方向、回転方向のうち、何れの方向のバランス感覚が劣っているのかを簡易に把握することもできる。
その他の構成、作用、効果は、実施例1と略同じであるので、説明を省略する。
この考案の実施例1に係るバランス訓練椅子の使用状態の斜視図である。 この考案の実施例1に係るバランス訓練椅子の要部拡大縦断面図である。 この考案の実施例1に係るバランス訓練椅子の座席部の自転を伴わない円運動を説明する平面図である。 この考案の実施例2に係るバランス訓練椅子の要部拡大縦断面図である。
符号の説明
10,10A バランス訓練椅子
11 支持台
12 座席部
13 回転揺動手段
14a ゴムマット(滑り止め部材)
16 高さ調整手段
18 電動モータ(駆動部)
19 回転軸(出力軸)
20 偏心軸(クランク部)
21 ベアリング
22 コイルばね(連れ回り防止手段)
23 背もたれ部
24 肘当て部
25 第1テーブル
26 第2テーブル
27 第3テーブル
28 テーブル構造体
29 電動Yスライダ(左右運動手段)
30 電動Xスライダ(前後運動手段)
31 連結軸(クランク部)

Claims (6)

  1. 使用者の足が床に着く高さの支持台と、
    該支持台の上方に配置され、膝を前方へ向けかつ足の裏を床に着けて座る座席部と、
    前記支持台に設けられ、水平面内で前記座席部に自転を伴わない円運動を行なわせる回転揺動手段とを備えたバランス訓練椅子。
  2. 前記回転揺動手段は、出力軸の先部にクランク部を有した駆動部と、
    前記クランク部を前記座席部に回転自在に連結するベアリングと、
    前記座席部が自転を伴わない円運動しているとき、前記ベアリングを中心とした前記座席部の自転を阻止する連れ回り防止手段とを有した請求項1に記載のバランス訓練椅子。
  3. 前記座席部を前後方向へ往復運動させる前後運動手段と、前記座席部を左右方向へ往復運動させる左右運動手段とのうち、少なくとも1つを有した請求項1または請求項2に記載のバランス訓練椅子。
  4. 前記座席部の下側には、最下層が前記回転揺動手段により自転を伴わない円運動を行なう第1テーブルである2層式または3層式のテーブル構造体が設けられ、
    2層式の該テーブル構造体の場合には、前記前後運動手段による前後方向への往復運動と、前記左右運動手段による左右方向への往復運動とのうち、何れかの往復運動を行なう第2テーブルが、前記第1テーブルの上に設けられ、
    3層式の前記テーブル構造体の場合には、前記前後運動手段による前後方向への往復運動と、前記左右運動手段による左右方向への往復運動とのうち、残った方の往復運動を行なう第3テーブルが、前記第2テーブルの上に設けられた請求項3に記載のバランス訓練椅子。
  5. 前記座席部には、背もたれ部と肘当て部とが着脱自在に設けられ、
    前記支持台には高さ調整手段が設けられた請求項1〜請求項4のうち、何れか1項に記載のバランス訓練椅子。
  6. 前記支持台の前方には、足の滑り止め部材が、前記支持台に連結状態または該支持台から離間した状態で配置された請求項1〜請求項5のうち、何れか1項に記載のバランス訓練椅子。
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JP2019042248A (ja) * 2017-09-04 2019-03-22 公立大学法人奈良県立医科大学 振動トレーニング装置及びその使用方法

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