JP3144208B2 - 力の検出装置および運動検出装置 - Google Patents

力の検出装置および運動検出装置

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JP3144208B2
JP3144208B2 JP03797394A JP3797394A JP3144208B2 JP 3144208 B2 JP3144208 B2 JP 3144208B2 JP 03797394 A JP03797394 A JP 03797394A JP 3797394 A JP3797394 A JP 3797394A JP 3144208 B2 JP3144208 B2 JP 3144208B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、力、例えば角速度に起
因する力、加速度による力、直接加えられる力等の検出
装置および物体の運動、例えば角速度,加速度などを検
出する運動検出装置に関し、詳しくは所定方向に変位可
能に設けられた検出板に生じる変位に基づいて検出を行
なう力の検出装置および運動検出装置に関する。ここで
挙げた運動および力は、運動中の様々な対象物、例えば
車両,列車,船舶,航空機,衛星等に生じるものであ
り、角速度を例にとれば、鉛直軸周りの回転の角速度
(ヨーレイト)、前後軸周りの回転(ローリング)の角
速度、これらの軸に直交する軸周りの回転(ピッチン
グ)の角速度などを考えることができる。加速度のつい
ては、例えば車両にあっては、車両前後方向の加減速度
はもとより、ばね下,ばね上の加速度、車両横加速度な
ど、様々な加速度が対象となり得る。
【0002】
【従来の技術】従来、物体における角速度や加速度など
の運動あるいはこれに起因する力、さらには直接作用す
る力等を検出する装置のひとつとして、特開昭60−4
7913号公報に示されているように、検出板の変位を
検出板と固定壁との間に設けられたコンデンサの静電容
量の変化としてとらえ、この静電容量の変化から、検出
板と固定壁との相対変位を検出する角速度検出装置が知
られている。この種の運動検出装置としての角速度検出
装置の例を、図15および図16に示す。図15は、音
叉型の振動子の平面図および正面図であり、図16は、
検出回路の電気的な構成を示す概念図である。
【0003】図15に示すように、音叉型の振動子VI
1,VI2には、図示x方向の振動が付与されており、
2つの振動子VI1,VI2は、逆位相で励振される。
2つの振動子VI1,VI2の先端付近には、励振方向
xとは直交する交差方向yの側面に電極EL1が貼付さ
れており、所定距離離間した位置に設けられた固定壁S
Hに設けられた電極EL2とは、空気層を誘電体層とす
るコンデンサCxを形成している。このコンデンサCx
は、図16(A)に示すように、C−R発振回路OS1
を構成しており、そのC−R発振回路OS1の発振出力
をFM検波回路DF1で検出することにより、コンデン
サCxの容量変化を検出する。コンデンサCxの容量変
化は、振動子VI1,VI2の振動の大きさによって決
まるから、FM検波回路DF1の出力は、振動子VI
1,VI2に振動を生起したコリオリ力、即ち角速度に
対応した信号となっている。なお、C−R発振回路OS
1の発振周波数は、図16(B)に示すように、周波数
/電圧変換回路(F/V変換回路)FV1により検出す
ることも可能である。また、コンデンサCxを、C−R
発振回路以外の発振回路、例えばL−C発振回路などに
用いたものも考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来の検出装置では、振動によって生じる容量の変化
を一旦発振周波数に変換してから復調しているため、回
路構成の規模が大きくなってしまうという問題があっ
た。
【0005】本発明の力の検出装置および運動検出装置
は、こうした問題を解決し、検出板の変位を簡素な回路
構成により検出可能とすることを目的としてなされ、次
の構成を採った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の力の検出装置
は、所定方向に変位可能に設けられた検出板に、検出し
ようとする力が作用して生じる該検出板の変位に基づい
て、該力を検出する検出装置であって、前記検出板の一
側面に、前記検出板の前記所定方向への変位より容量が
変化する第1のコンデンサを形成し、容量固定の第2の
コンデンサと、前記第1のコンデンサと、演算増幅器と
によりスイッチドキャパシタ回路を構成し、該第2のコ
ンデンサを該演算増幅器の入力側に、該第1のコンデン
サを該演算増幅器の帰還側にそれぞれ接続すると共に、
所定周波数で位相が反転する信号を出力する発振回路
と、該発振回路からの信号の一の位相において動作し、
前記第1のコンデンサの両端を短絡することで、該第1
のコンデンサに蓄積された電荷を放電する第1の放電回
路と、該第1の放電回路の動作に同期して、前記第2の
コンデンサの両端を前記スイッチドキャパシタ回路から
切り離すと共に、該第2のコンデンサに蓄積された電荷
を放電する第2の放電回路とを備え、前記発振回路から
の信号の前記一の位相と反転した位相において、前記
イッチドキャパシタ回路の入力に基準電圧源を接続し、
該スイッチドキャパシタ回路の出力を、前記力に対応し
た信号として出力することを、要旨としている。
【0007】更に、本発明の運動検出装置は、所定方向
に変位可能に設けられた検出板に、検出しようとする運
動に起因する力が作用して生じる該検出板の変位に基づ
いて、該運動を検出する運動検出装置であって、前記検
出板の一側面に、前記検出板の前記所定方向への変位よ
り容量が変化する第1のコンデンサを形成し、容量固定
の第2のコンデンサと、前記第1のコンデンサと、演算
増幅器とによりスイッチドキャパシタ回路を構成し、
第2のコンデンサを該演算増幅器の入力側に、該第1の
コンデンサを該演算増幅器の帰還側にそれぞれ接続する
と共に、所定周波数で位相が反転する信号を出力する発
振回路と、該発振回路からの信号の一の位相において動
作し、前記第1のコンデンサの両端を短絡することで、
該第1のコンデンサに蓄積された電荷を放電する第1の
放電回路と、該第1の放電回路の動作に同期して、前記
第2のコンデンサの両端を前記スイッチドキャパシタ回
路から切り離すと共に、該第2のコンデンサに蓄積され
た電荷を放電する第2の放電回路とを備え、前記発振回
路からの信号の前記一の位相と反転した位相において、
前記スイッチドキャパシタ回路の入力に基準電圧源を接
続し、該スイッチドキャパシタ回路の出力を、前記運動
に対応した信号として出力することを要旨とする。
【0008】
【作用】以上のように構成された本発明の力の検出装置
は、第1,第2のコンデンサおよび演算増幅器によりス
イッチドキャパシタ回路を構成しており、その入力には
基準電圧源が接続されているから、その出力は、第1,
第2のコンデンサの容量比により定まる増幅度で基準電
圧が増幅されたものとなる。第1のコンデンサの容量
は、検出板に力が加わって固定壁との間に生じた相対変
位により変化する。従って、スイッチドキャパシタ回路
の出力は、加わる力に対応した大きさとなる。
【0009】ここで、スイッチドキャパシタ回路は、演
算増幅器の反転入力が、第2のコンデンサを介して基準
電圧源に接続され、第1のコンデンサが、演算増幅器の
出力側と反転入力との間に接続された構成されており、
第1,第2の放電回路により、発振回路から出力される
信号の一の位相において、コンデンサに蓄積された電荷
を放電している。この結果、電荷の蓄積による誤差を生
じることがなく、高精度の検出を行なうことができる。
更に、第2のコンデンサを、第1のコンデンサの形成箇
所の近傍に、検出板を用いて構成すれば、第1,第2の
コンデンサとが同じ環境におかれることになり、第1,
第2のコンデンサの温度特性などの物理的な特性がほぼ
ひとしくなる。
【0010】同様に、本発明の運動検出装置では、第1
のコンデンサの容量は、運動に起因する力が検出板に加
わって変位が生じると、検出板と固定壁との間に生じた
相対変位により変化する。スイッチドキャパシタ回路
は、この第1,第2のコンデンサの容量比によって定ま
る増幅度で信号を増幅するから、基準電圧を加えておけ
ば、スイッチドキャパシタ回路の出力は、結局、運動に
起因して検出板に加わった力に対応した大きさとなる。
従って、この出力を運動に対応した信号とすることがで
きる。
【0011】ここで、スイッチドキャパシタ回路は、演
算増幅器の反転入力が、第2のコンデンサを介して基準
電圧源に接続され、第1のコンデンサが、演算増幅器の
出力側と反転入力との間に接続された構成されており、
第1,第2の放電回路により、発振回路から出力される
信号の一の位相において、コンデンサに蓄積された電荷
を放電している。この結果、電荷の蓄積による誤差を生
じることがなく、高精度の検出を行なうことができる。
更に、第2のコンデンサを、第1のコンデンサの形成箇
所の近傍に、検出板を用いて構成することも、第1,第
2のコンデンサの温度特性などの物理的な特性を揃える
上で好適である。
【0012】また、検出板を、位相の反転した振動箇所
を少なくとも2箇所有する振動子(例えば音叉型、ロの
字型などの振動子)とし、これをその変化可能な所定方
向とは交差する方向に励振するものとし、第2のコンデ
ンサを、この2箇所の振動箇所において振動子の一側面
に設けられた電極とこれに対向して設けられた電極とか
ら形成された2つのキャパシタを直列接続されたものと
すれば、振動子の2つの振動箇所は互いに逆方向に振動
することから、一方のキャパシタの容量が増加すれば他
方は減少し、振動子の振動にもかかわらず、振動子を利
用した第2のコンデンサの容量は一定となる。
【0013】さらに、前記検出される運動は角速度であ
り、前記検出板は、前記所定方向と交差する方向に励振
され、かつ位相の反転した振動箇所を少なくとも2箇所
有する振動子であり、前記スイッチドキャパシタ回路を
2つ備え、第1のスイッチドキャパシタ回路における第
1のコンデンサは、前記振動子箇所の前記一側面に設け
られた電極とこれに対向して設けられた電極とから形成
されたキャパシタであり、第2のスイッチドキャパシタ
回路における前記第1のコンデンサは、前記振動子の他
方の箇所の前記一側面に設けられた電極とこれに対向し
て設けられた電極とから形成されたキャパシタであり、
前記第1のスイッチドキャパシタ回路の出力と前記第2
のスイッチドキャパシタ回路の出力との差信号を、前記
角速度に対応した信号として出力するものとすれば、第
1および第2のスイッチドキャパシタ回路における第1
のコンデンサに生じる静電容量の均等な変化は打ち消さ
れる。
【0014】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は、本発明の一実施例である角速度センサ
1の構成を示した斜視図、図2は、同じくその電気回路
の概要を示す回路図である。
【0015】図示するように、角速度センサ1は、検出
板の一形態である振動子としてのセンサ素子10と、セ
ンサ素子10に所定の定常振動を与える励振回路30
と、センサ素子10からの信号を処理し角速度信号とし
て出力する信号処理回路40とから構成される。センサ
素子10からの信号は、センサ素子10の近傍に設けら
れた信号処理回路40により処理され、信号処理回路4
0は、これを角速度信号として出力する。
【0016】センサ素子10は、図1の外観斜視図に示
されるように音叉形をしており、2つの振動部12,1
4と、この振動部12,14を支持する支持部16と、
支持部16により振動部12,14を自由端として固定
する固定部18とから構成されている。また、このセン
サ素子10の2つの振動部12,14の側面に並行に、
所定距離だけ離間して固定壁20が設けられている。以
後、この固定壁20の壁面と並行な方向をx方向、この
面に垂直な方向をy方向、x,y方向に垂直な方向(図
1上下方向)をz方向と呼ぶ。
【0017】図1に示すように、振動部12,14のy
−z平面と平行な側面のうち外側の2面には、圧電素子
である励振用圧電素子22,23が接着・固定されてお
り、電気的には、励振用圧電素子22,23は導電ライ
ン24,25により励振回路30に接続されている。ま
た、振動部12,14のx−z平面と平行な側面の一方
の面には、所定の大きさ(面積Sx)を有する電極26
が設けられている。電極26は、金属を蒸着して形成さ
れており、同様に形成された導電ライン27で信号処理
回路40に接続されている。また、固定壁20にも、こ
の電極26に対向する位置に、同一の大きさ(面積S
x)を有する電極28が形成され、導電ライン29によ
り信号処理回路40に接続されている。電極26,28
は、空気層を挟んで対向しており、コンデンサCxを形
成する。
【0018】励振回路30は、振動部12,14の共振
周波数と等しい周波数の交流電圧を励振用圧電素子2
2,23に同じ位相で印加することにより、振動部1
2,14に、図1に示すx軸方向の一定振幅の定常振動
を生じさせる。かかる励振回路30は、単純な正弦波の
発振回路とその発振回路の出力を電力増幅する回路とに
より構成することができる。
【0019】次に信号処理回路40の構成と働きについ
て説明する。信号処理回路40は、電極26,28が形
成するコンデンサCxの容量を用いて検出を行なうた
め、コンデンサCxのできるだけ近傍に設けることが望
ましい。本実施例では、センサ素子10の固定部18に
隣接して設けられている。この信号処理回路40は、図
2に示すように、基準電圧回路31、スイッチドキャパ
シタ回路35、増幅回路37、切替信号φ1,φ1\を
生成する発振器39から構成されている。基準電圧回路
31は、固定抵抗器R1,半固定抵抗器VR1および演
算増幅器OP1からなり基準電圧Vref を生成する。ス
イッチドキャパシタ回路35は、コンデンサCs,スイ
ッチング回路33,演算増幅器OP2,コンデンサC
x,アナログスイッチ34,ボルテージフォロワの回路
を形成する演算増幅器OP3、平滑回路を構成するアナ
ログスイッチ36および平滑用コンデンサC1から構成
されている。スイッチドキャパシタ回路35の機能につ
いては後で詳細に説明する。
【0020】増幅回路37は、ボルテージフォロワを構
成する演算増幅器OP4、演算増幅器OP5を中心に増
幅度を設定する抵抗器R2,R3、オフセット電圧を設
定する抵抗器R4および半固定抵抗器VR2から構成さ
れている。演算増幅器OP4は、入力抵抗を大きくする
ための回路であり、増幅回路37は、スイッチドキャパ
シタ回路35の出力を、R3/R2で定まる増幅度で増
幅する。
【0021】スイッチドキャパシタ回路35は、周知の
ように、演算増幅器OP2の反転入力端子にスイッチン
グ回路33を介して接続される入力コンデンサCsと演
算増幅器OP2の出力側と反転入力端子との間に接続さ
れたコンデンサCxとの容量比により増幅を行なう回路
である。図2に示す接続状態がデフォルトの状態であ
り、この時、切替信号φ1により、アナログスイッチ3
4は導通状態に制御されている。切替信号φ1とφ1\
は、互いに論理が反転した2層のクロックであり、スイ
ッチドキャパシタ回路35により検出しようとする角速
度の変化と較べて、位相遅れが問題とならない程度、例
えば少なくとも2桁程度高い周波数の信号である。
【0022】図示の状態では、コンデンサCs,コンデ
ンサCxの電荷は、完全に放電される。この状態を模式
的に図3(A)に示す。次に、スイッチング回路33お
よびアナログスイッチ34を制御する切替信号φ1,φ
1\が反転すると、スイッチング回路33は反転し、コ
ンデンサCsは、一端が基準電圧回路31の出力に、他
端が演算増幅器OP2の反転入力端子に、各々接続され
る。また、アナログスイッチ34はオフ状態となる。こ
の状態を模式的に図3(B)に示す。この時、演算増幅
器OP2の非反転入力端子は接地されているから、反転
入力端子も電位は0となる。基準電圧Vref によりコン
デンサCsに蓄積される電荷と、コンデンサCxの電荷
は等しくなることから、演算増幅器OP2の出力電圧V
oは、 Vo=(Cs/Cx)・Vref となる。
【0023】この時、ボルテージフォロワである演算増
幅器OP3の出力側のアナログスイッチ36はオン状態
となっており、コンデンサC1は、出力電圧Voにより
充電され、その出力のピーク値が保持される。ピーク値
を保持したコンデンサC1の両端電圧は、増幅回路37
により増幅され、信号処理回路40からの出力信号とし
て出力される。
【0024】信号処理回路40がセンサ素子10に接続
され、全体の電源がONされると、励振回路30から励
振用圧電素子22,23に振動部12,14の共振周波
数の交流電圧が印加され、振動部12,14に図1x軸
方向に一定振幅の定常振動が生じる。このx軸方向の定
常振動が生じている状態で、角速度センサ1にz軸周り
の回転角速度ωが作用すると、振動部12,14にコリ
オリ力F(F=2mV・ω、ここでmは振動子の質量、
Vは振動の速度)が作用し、振動部12,14は、y軸
方向にも振動して、全体として楕円運動を生起する。
【0025】この時、電極26,電極28の部位に着目
すると、図4に示すように、コリオリ力Fによる振動部
14の振動により、両電極26,28間の距離dは変化
する。空気層の誘電率をε0 とすると、両電極26,2
8間に形成されるコンデンサCxの容量は、 Cx=ε0 ・Sx/d (Sxは、電極の面積) となるから、振動部14の振動によりコンデンサCxの
容量も変化する。これに応じて、スイッチドキャパシタ
回路35の出力電圧Voも変化し、そのピーク値がコン
デンサC1に保持され、角速度信号として、信号処理回
路40から出力される。実際に、コンデンサCxの変化
と出力電圧Voとの関係をプロットしたのが、図5であ
る。図示するように、コンデンサCxの値と、信号処理
回路40の出力電圧とは、極めて良好な直線性を示して
いる。更に、演算増幅器OP2の出力側と反転入力端子
との間に接続されたコンデンサCxの容量を、入力側の
コンデンサCsの容量と較べて小さくすれば、その増幅
度 A=Cs/Cx はかなり大きくすることができる。本実施例では、40
mV/fFの感度を得ている。
【0026】以上説明したように、本実施例によれば、
センサ素子10の振動部12,14にコリオリ力により
生じる振動を、直接容量の変化としてとらえ、周波数変
換することなく、スイッチドキャパシタ回路35を用い
て増幅しているので、感度良く角速度を検出することが
できる。容量の変化を周波数領域に変換することがない
ので、検波回路などの周波数特性により、容量変化の検
出感度が規制されることもない。更に、回路構成上、高
インピーダンス部品を使用する必要がなく、演算増幅器
OP1ないしOP5やスイッチング回路33,アナログ
スイッチ34,36はもとより、コンデンサCsも半導
体基板上に作り込んでしまうことが可能である。従っ
て、全体の構成を極めて簡易にでき、小型化、高信頼性
を実現することができる。
【0027】以上説明した第1実施例では、角速度の検
出を行なったが、同様の構成により、加速度や力の検出
を行なうことが可能である。この例を、図6に示す。図
6(A)は、シリコンで形成された加速度センサの検出
子100の斜視図である。この検出子100は、図6
(B)に示すカバー部材200もしくは図6(C)に示
す底面202との間に、検出用のコンデンサを形成し、
このコンデンサの容量の変化を、図2に示したスイッチ
ドキャパシタ回路35を用いた信号処理回路40により
検出するものである。
【0028】検出子100は、剛性の高い「ロ」の字形
の枠体101と、この枠体101の中に配置された可動
片102と、この可動片102を4点で支える肉薄の弾
性支持部106とを、シリコンで一体形成してなる。カ
バー部材200と共にコンデンサを形成する場合には、
この可動片102の上面に、面積Sxの電極104を、
金属の蒸着などの手法により形成する。これに対して、
図6(B)に示すように、カバー部材200の下面に
は、この電極104と僅かな距離dを隔てて対向する電
極204が、同様に形成される。両電極間の空気層は所
定の誘電率ε0 を有するから、ここにコンデンサCxが
形成される。一方、底面202との間にコンデンサを形
成する場合には、図6(C)に示すように、可動片10
2の下面に電極104aを形成し、底面202のこれに
対向する位置に、他方の電極204aを形成する。これ
により、同様にコンデンサCxが形成される。
【0029】この検出装置では、検出子100に、図示
矢印A方向の加速度αが加わると、この加速度αによ
り、質量m1の可動片102に、Fm=m1・αの力が
加わる。この力により可動片102は変位し、両電極1
04,204間の距離dが変化する。この距離dの変化
は、直ちにコンデンサCxの容量の変化となるから、こ
れを、図2に示した信号処理回路40により出力電圧の
変化として取り出すことができる。この加速度検出装置
によれば、加速度αを容量変化として取りだし、これを
発振回路による周波数変換を行なうことなく、直接電圧
変化として取り出すことができる。従って、検出感度の
向上、回路構成の簡略化、装置の小型化、信頼性の向上
など、第1実施例と同様の効果を奏する。
【0030】なお、この実施例は、加速度検出装置とし
て構成したが、可動片102を例えばアクセルペダルの
踏面としてペダルを構成すれば、ペダル踏力の検出装置
として使用することができる。もとより、シャフト等を
介して押圧する構成とし、可動片102に力を作用させ
る物体による静電容量の影響を完全に除くことも好適で
ある。
【0031】次に、本発明の第3の実施例について説明
する。第3実施例は、角速度センサの平面図および正面
図である図7に示すように、第1実施例と同様の音叉型
のセンサ素子10aを用いたものである。この角速度セ
ンサは、第1実施例と同様、励振回路30により図示矢
印x軸方向に励振された振動部12,14が、コリオリ
力によりy軸方向に生起する振動の大きさを、この振動
部12,14に設けられたコンデンサCxの容量変化を
利用して検出する構成を有する。電気的な構成は第1実
施例と同一なので、その説明には図2を用いる。
【0032】センサ素子10aは、図7に示すように、
検出用のコンデンサCxを構成する電極26,28が、
振動部14および固定壁20に設けられている点は、第
1実施例と同一であり、更に振動部12,14に、各々
別のコンデンサCs1,Cs2が設けられている点で、
第1実施例のセンサ素子10と異なる。このコンデンサ
Cs1,Cs2は、各々振動部12,14の固定壁20
側の側面に設けられた電極51,55と、これに対向す
る固定壁20上の位置に設けられた同一の大きさを有す
る電極52,56と、両電極間に存在する誘電体として
の空気層からなる。
【0033】このセンサ素子10aに、z軸周りの回転
が加わると、励振回路30によりx軸周りに振動してい
る振動部12,14は、コリオリ力によりy軸方向の振
動を生起する。この時、振動部12,14のx軸方向の
振動は、位相が180度異なるので、y軸方向の振動も
互い違いに生じる。即ち、振動部12が固定壁20に近
づくとき、振動部14が固定壁20から遠ざかるように
振動する(ばた足運動)。この様子を示したのが、図8
である。コリオリ力が作用していないときの電極26と
電極28との距離をdとすると、コリオリ力が作用した
とき、振動部12の電極51と固定壁20の電極52と
の距離が△だけ増加したとき、振動部14の電極55と
固定壁20の電極56との距離は△だけ減少する。空気
層の誘電率をε0 とすると、電極51,52が形成する
コンデンサCs1の容量は、Cs1=ε0 Sx/(d+
△)となり、電極55,56が形成するコンデンサCs
2の容量は、 Cs2=ε0 Sx/(d−△) となる。
【0034】両コンデンサを図9に示すように直列に接
続して、図2に示したスイッチドキャパシタ回路35の
入力側のコンデンサCsとすると、 1/Cs=1/Cs1+1/Cs2 =2d/(ε0 Sx) となる。従って、Cs=ε0 Sx/(2d)となり、振
動部12,14に形成された2つのコンデンサCs1,
Cs2による容量の和は、振動の有無、大きさによらず
一定となる。なお、この実施例では、電極52,56
は、固定壁20側に設けられて変位しないものとした
が、固定壁20に代えてセンサ素子10aをもう一つ並
列に設置し、コリオリ力により2つのセンサ素子10a
の振動部12,14が向き合って振動する構成とするこ
とも差し支えない。この場合、一つの電極が△だけ変位
すると、容量は、 Cs1=ε0 Sx/(d+2△) に変化する。なお、図7では、電極26,28を大きく
描いてあるが、実際には、電極51,52,55,56
の面積Ssは、電極26,28の面積Sxより2桁ほど
大きいので、両コンデンサの容量比Cs/Cxも数十倍
となり、スイッチドキャパシタ回路35の増幅度も極め
て大きくすることができる。
【0035】従って、本実施例によれば、第1実施例と
同様、角速度ωを容量変化として取りだし、これを発振
回路による周波数変換を行なうことなく、直接電圧変化
として取り出すことができる。この結果、検出感度の向
上、回路構成の簡略化、装置の小型化、信頼性の向上な
ど、第1実施例と同様の効果を得ることができる。しか
も、本実施例では、スイッチドキャパシタ回路35を構
成する二つのコンデンサCx,Csを、共にセンサ素子
10a上に構成しているので、両コンデンサCx,Cs
の条件はほとんど同一となる。従って、温度や湿度など
に起因する誘電率ε0 の変化などの影響を受けることが
ないという優れた利点を有する。
【0036】次に本発明の第4の実施例について説明す
る。図10は、第4実施例としての角速度センサのセン
サ素子10bの平面図、図11は、同じくその正面図で
ある。この例では、センサ素子10bは、第1実施例の
センサ素子10と同一の形状を有し、コンデンサCxを
構成する電極が振動部14上のみならず振動部12側に
も設けられていること、コンデンサコンデンサCsを構
成する電極が振動部12,14上において振動部12,
14の長さ方向に沿って2つに分割されていることの2
点で異なる。即ち、振動部12には、振動部14の電極
26に対応した位置に同じ面積Sxの電極66が設けら
れており、固定壁20上にもこの電極66に対向する位
置に等しい面積の電極68が設けられている。これらの
電極66,68はコンデンサCx10を、他方、電極2
6,28はコンデンサCx20を、各々構成する。
【0037】また、振動部12上には第3実施例におけ
る電極51を振動部12の長さ方向に沿って2分割した
電極51aおよび51bが形成されている。この電極5
1a,51bに対向する固定壁20上の位置には、同一
形状の電極52a,52bが形成されている。両電極対
51a,52a、51b,52bは、それぞれ空気層を
挟んで並行に配置されることになり、コンデンサCs1
a,コンデンサCs1bを構成する。同様に、振動部1
4上には第3実施例における電極55を振動部14の長
さ方向に沿って2分割した電極55aおよび55bが形
成されている。この電極55a,55bに対向する固定
壁20上の位置には、同一形状の電極56a,56bが
形成されている。両電極対55a,56a、55b,5
6bは、それぞれ空気層を挟んで並行に配置されること
になり、コンデンサCs2a,コンデンサCs2bを構
成する。更に、これらのコンデンサCs1aおよびCs
2bは、図12に示すように、直列に接続されてコンデ
ンサCs10を構成する。また、コンデンサCS1bお
よびCs2aも直列に接続されてコンデンサCs20を
構成する。
【0038】一方、第4実施例における信号処理回路4
40は、第1実施例の信号処理回路40とは異なり、図
13に示す構成を有する。以下、信号処理回路440の
構成と働きについて説明する。信号処理回路440は、
図示するように、振動部12,14の各々に対応して、
ほぼ同一の回路が2系統設けられており、両回路の出力
が加算器445に入力されて、最終的な出力信号が得ら
れる構成となっている。2系統設けられたほぼ同一の回
路とは、いわゆるスイッチドキャパシタ回路である。そ
の一方は、コンデンサCx10,Cs10により基準電
圧Vref を増幅する回路であり、入力コンデンサCs1
0の両端に接続されたスイッチング回路448、演算増
幅器441、演算増幅器441の反転入力端子と出力端
子との間に接続されたコンデンサCx10、およびこの
コンデンサCx10と並列に設けられたアナログスイッ
チ450を基本的な構成とする回路である。なお、コン
デンサCs10は、上述したように、合成されたコンデ
ンサである。
【0039】これに対して、もう一方は、コンデンサC
x20,コンデンサCs20により基準電圧Vref を増
幅する回路であり、コンデンサCs1b,cs2aから
合成されたコンデンサCs20の両端に接続されたスイ
ッチング回路449、演算増幅器442、この演算増幅
器442の反転入力端子と出力端子との間に接続された
コンデンサCx20、このコンデンサCx20と並列に
設けられたアナログスイッチ460、および演算増幅器
442の出力を反転増幅する増幅度1の反転増幅器44
3を基本的な構成とする回路である。これら2系統の回
路の出力は、最終的に加算器445に入力さている。な
お、信号処理回路440には、この他、切替信号φ1を
生成する発振回路447が設けられている。
【0040】以上説明した各系統のスイッチドキャパシ
タ回路は、結局第1実施例(図2)におけるスイッチド
キャパシタ回路35の構成と基本的に同一である。即
ち、両系統の回路は、スイッチドキャパシタ回路の演算
増幅機能により、アナログスイッチ450,460がオ
フ状態のとき、反転入力端子−出力端子間のコンデンサ
Cx10,Cx20の両端に次の電圧V10,V20を
生起する。即ち、コンデンサの容量がCx10,Cx2
0であるとして、 V10=−(Cs10/Cx10)×Vref V20=−(Cs20/Cx20)×Vref となる。即ち、このスイッチドキャパシタ回路の増幅度
A10,A20は、 A10=−Cs10/Cx10 A20=−Cs20/Cx20 である。なお、発振回路447が出力する切替信号φ1
は、センサ素子10bに加わる角速度ωによるコリオリ
力により振動部12,14に生起する振動の周波数に較
べて、非常に高い周波数、通常2桁程度以上高い周期の
矩形波であり、その信号のデューティは50パーセント
である。
【0041】以上のように構成された角速度センサは、
センサ素子10bとして音叉型のものを用いているか
ら、振動部12,14に生じる振動をコンデンサCx1
0,Cx20,Cs10,Cs20を用いたスイッチド
キャパシタ回路により直接電圧信号に変換し、一方の電
圧V20を演算増幅器443で反転して加算器445に
より加えることで、センサ素子10bに加わる横加速度
のような回転に起因しない同相成分を除去することがで
きる。そこで、センサ素子10bにこうした横加速度を
加え、信号処理回路440の出力がオフセットしないよ
う、コンデンサCs10,Cs20を調整することで、
感度,精度に優れた角速度センサ1を実現することがで
きる。
【0042】実際にこの角速度センサを使用するには、
例えば角速度センサを車両に取り付け、ヨーレートセン
サとして利用する。信号処理回路440がセンサ素子1
0bに接続され、全体の電源ONされると、励振回路3
0から励振用圧電素子22,23に振動部12,14の
共振周波数の交流電圧が印加され、振動部12,14に
x軸方向に一定振幅の定常振動が生じる。このx軸方向
の定常振動が生じている状態で、センサ素子10bに回
転角速度ωが作用すると、振動部12,14にコリオリ
力F(F=2mV・ω、ここでmは振動子の質量、Vは
振動の速度)が作用し、振動部12,14は、y軸方向
にも振動して、全体として楕円運動を生起する。このy
軸方向の振動成分は、結果的にコンデンサCx10,C
x20の容量の変化として、2系統のスイッチドキャパ
シタ回路により増幅され、電圧信号V10,V20とし
て出力される。ここで、合成されたコンデンサであるC
s10,Cs20の容量は、振動部12,14のy軸方
向の振動にかかわらず一定であることは、第3実施例と
同様であり、2系統のスイッチドキャパシタ回路の出力
する電圧信号は、コンデンサCx10,コンデンサCx
20の容量、即ち振動部12,14の振動の大きさに比
例した信号となる。この電圧信号V10,V20は、加
算器445により重ね合わされ、角速度信号として出力
される。
【0043】以上説明したように、本実施例によれば、
第3実施例と同様、コンデンサCx10,Cx20とコ
ンデンサCs10,Cs20との条件をほぼ同一にして
温度などの影響を取り除き、高精度な角速度の検出を可
能とすると共に、更にセンサ素子10bには振動部が2
組あり、位相が180度異なるこの振動を検出すること
で、横加速度による影響を取り除くことができ、角速度
を一層高精度に検出することができる。即ち、振動を検
出する振動部12,14は、x軸方向に位相が180度
異なった振動をしているから、角速度によるコリオリの
力はy軸方向で反対向きとなり、角速度センサに横加速
度によるたわみが加わっても、両振動部からの信号を反
転して加えることで、同方向の力(例えば横加速度)に
よる出力を相殺し、かつ角速度による信号を倍加して取
り出すことができるのである。
【0044】この第4実施例では、コンデンサCS1
0,Cs20を構成する電極は、振動部12,14の長
さ方向に沿って分割したが、図14に示すように分割す
ることも差し支えない。この場合には、振動部12に設
けられた電極71aとこれに対向する固定壁20側の電
極72aとからなるコンデンサCs1aおよび振動部1
4に設けられた電極75bとこれに対向する固定壁20
側の電極76bとからなるコンデンサCs2bが、第1
のコンデンサCs10を構成し、一方振動部12に設け
られた電極71bとこれに対向する固定壁20側の電極
72bとからなるコンデンサCs1bおよび振動部14
に設けられた電極75aとこれに対向する固定壁20側
の電極76aとからなるコンデンサCs2aが、第2の
コンデンサCs20を構成している。このコンデンサC
s10,Cs20を用いたスイッチドキャパシタ回路を
2系統組み込んだ信号処理回路440は、図13に示し
た回路とを同一である。
【0045】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、例えば信号処理回路40をセンサ素子10上に一体
に作り込んだ構成、異なるタイプのスイッチドキャパシ
タ回路を用いた構成など、本発明の要旨を逸脱しない範
囲内において、種々なる態様で実施し得ることは勿論で
ある。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明の力の検出装
置では、検出板に力が加わることで検出板と固定壁との
間に生じた相対変位より容量が変化する第1のコンデン
サをスイッチドキャパシタ回路に用いて基準電圧の増幅
に用い、検出板の変位を直接電圧信号に変換しているの
で、周波数変換などの複雑な回路を必要とせず、また発
振回路、復調回路などを用いる必要がないことから、回
路構成が簡単で、装置の小型化にも資することができ
る。しかも、本発明の力の検出装置では、第1,第2の
放電回路を設けて、発振回路からの信号の一の位相にお
いて、第1,第2のコンデンサに蓄積された電荷を放電
しているので、電荷の蓄積による誤差が生じることがな
く、検出精度を高くすることができる。
【0047】また、請求項3記載の力の検出装置によれ
ば、第1,第2のコンデンサの温度特性などの物理的な
特性がほぼひとしくなるので、環境の変化による検出誤
差を低減することができる。
【0048】本発明の運動検出装置によれば、運動に起
因する力が検出板に加わることで検出板と固定壁との間
に相対変位が生じ、これにより容量が変化する第1のコ
ンデンサをスイッチドキャパシタ回路に用いて基準電圧
の増幅に用い、検出板の変位を直接電圧信号に変換して
いるので、周波数変換などの複雑な回路を必要とせず、
また発振回路、復調回路などを用いる必要がないことか
ら、回路構成が簡単で、装置の小型化にも資することが
できる。しかも、本発明の運動検出装置では、第1,第
2の放電回路を設けて、発振回路からの信号の一の位相
において、第1,第2のコンデンサに蓄積された電荷を
放電しているので、電荷の蓄積による誤差が生じること
がなく、検出精度を高くすることができる。
【0049】また、請求項6記載の運動検出装置によれ
ば、第1,第2のコンデンサの温度特性などの物理的な
特性がほぼひとしくなるので、環境の変化による検出誤
差を低減することができる。更に請求項7記載の運動検
出装置によれば、振動箇所を2箇所有する振動子を励振
しておき、角速度によりこの振動子に生じる振動による
容量の変化を用いて、角速度を検出するが、両振動箇所
の動きは逆相となり、この振動箇所に設けられた2つの
キャパシタを直接接続してなる第2のコンデンサの容量
は、振動子の振動にもかかわらず一定となるから、第1
のコンデンサの近傍に第2のコンデンサを設けて、両コ
ンデンサの物理的特性(例えば温度依存性等)をほぼ等
しくすることができる。この結果、環境(例えば温度)
による各速度の検出誤差を低減することができる。
【0050】請求項8記載の運動検出装置によれば、運
動として角速度を検出する場合において、第1のスイッ
チドキャパシタ回路における第1のコンデンサの静電容
量と第2のスイッチドキャパシタ回路における第1のコ
ンデンサの静電容量とに、均等に生じる変化は打ち消さ
れるので、各速度を検出する際に加速度などが振動子に
作用しても、角速度の検出精度を影響を与えることがな
く、検出誤差を低減することができるという優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いたセンサ素子10の外観を示す斜
視図である。
【図2】本発明の一実施例である角速度センサ1におけ
る信号処理回路40の構成を示す回路図である。
【図3】信号処理回路40の動作を示す模式図である。
【図4】コンデンサCxの概略構成図である。
【図5】コンデンサCxの容量と出力電圧との関係を示
すグラフである。
【図6】本発明の第2実施例としての加速度センサを示
す概略構成図である。
【図7】第3実施例としての角速度センサの構成を示す
概略構成図である。
【図8】コンデンサCsを構成する電極51,55の動
きを模式的に示す説明図である。
【図9】コンデンサCsの合成を示す説明図である。
【図10】第4実施例としての角速度センサの平面図で
ある。
【図11】同じくその正面図である。
【図12】コンデンサCs10,Cs20の合成を示す
説明図である。
【図13】第4実施例における信号処理回路440の構
成を示す回路図である。
【図14】第4実施例の変形例を示す概略構成図であ
る。
【図15】従来の角速度センサの概略構成図である。
【図16】従来の検出回路の概略を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1…角速度センサ 10…センサ素子 10a…センサ素子 10b…センサ素子 12,14…振動部 16…支持部 18…固定部 20…固定壁 22,23…励振用圧電素子 24,25…導電ライン 26,28…電極 27…導電ライン 29…導電ライン 30…励振回路 31…基準電圧回路 33…スイッチング回路 34,36…アナログスイッチ 35…スイッチドキャパシタ回路 37…増幅回路 39…発振器 40…信号処理回路 51,52,55,56…電極 51a,51b…電極 52a,52b…電極 55a,55b…電極 56a,56b…電極 66,68…電極 71a,71b…電極 72a,72b…電極 75a,75b…電極 76a,76b…電極 100…検出子 101…枠体 102…可動片 104,204…電極 104a…電極 106…弾性支持部 200…カバー部材 202…底面 204…電極 204a…電極 440…信号処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01P 15/14 G01D 5/24 D (56)参考文献 特開 平5−231973(JP,A) 特開 昭58−223710(JP,A) 特開 昭60−47913(JP,A) 特開 昭63−154915(JP,A) 特開 平7−120498(JP,A) 特開 平5−340958(JP,A) 実開 昭59−183609(JP,U) 実開 昭62−272116(JP,U) 特表 平4−503713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 1/14 G01L 9/12 G01P 9/04 G01P 15/14 G01C 19/56 G01D 5/24

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定方向に変位可能に設けられた検出板
    に、検出しようとする力が作用して生じる該検出板の変
    位に基づいて、該力を検出する検出装置であって、 前記検出板の一側面に、前記検出板の前記所定方向への
    変位より容量が変化する第1のコンデンサを形成し、 容量固定の第2のコンデンサと、前記第1のコンデンサ
    と、演算増幅器とによりスイッチドキャパシタ回路を構
    成し、該第2のコンデンサを該演算増幅器の入力側に、
    該第1のコンデンサを該演算増幅器の帰還側にそれぞれ
    接続すると共に、 所定周波数で位相が反転する信号を出力する発振回路
    と、 該発振回路からの信号の一の位相において動作し、前記
    第1のコンデンサの両端を短絡することで、該第1のコ
    ンデンサに蓄積された電荷を放電する第1の放電回路
    と、 該第1の放電回路の動作に同期して、前記第2のコンデ
    ンサの両端を前記スイッチドキャパシタ回路から切り離
    すと共に、該第2のコンデンサに蓄積された電荷を放電
    する第2の放電回路とを備え、 前記発振回路からの信号の前記一の位相と反転した位相
    において、前記 スイッチドキャパシタ回路の入力に基準
    電圧源を接続し、 該スイッチドキャパシタ回路の出力を、前記力に対応し
    た信号として出力する力の検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の力の検出装置であって、前記第1の放電回路は、前記発振回路からの信号の前記
    一の位相において導通状態となるアナログスイッチを前
    記第1のコンデンサに並列に接続してなる 力の検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第2のコンデンサが、前記第1のコ
    ンデンサの形成箇所の近傍に、前記検出板を用いて構成
    された請求項1記載の力の検出装置。
  4. 【請求項4】 所定方向に変位可能に設けられた検出板
    に、検出しようとする運動に起因する力が作用して生じ
    る該検出板の変位に基づいて、該運動を検出する運動検
    出装置であって、 前記検出板の一側面に、前記検出板の前記所定方向への
    変位より容量が変化する第1のコンデンサを形成し、 容量固定の第2のコンデンサと、前記第1のコンデンサ
    と、演算増幅器とによりスイッチドキャパシタ回路を構
    成し、該第2のコンデンサを該演算増幅器の入力側に、
    該第1のコンデンサを該演算増幅器の帰還側にそれぞれ
    接続すると共に、 所定周波数で位相が反転する信号を出力する発振回路
    と、 該発振回路からの信号の一の位相において動作し、前記
    第1のコンデンサの両端を短絡することで、該第1のコ
    ンデンサに蓄積された電荷を放電する第1の放電回路
    と、 該第1の放電回路の動作に同期して、前記第2のコンデ
    ンサの両端を前記スイッチドキャパシタ回路から切り離
    すと共に、該第2のコンデンサに蓄積された電荷を放電
    する第2の放電回路とを備え、 前記発振回路からの信号の前記一の位相と反転した位相
    において、前記 スイッチドキャパシタ回路の入力に基準
    電圧源を接続し、 該スイッチドキャパシタ回路の出力を、前記運動に対応
    した信号として出力する運動検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の運動検出装置であって、前記第1の放電回路は、前記発振回路からの信号の前記
    一の位相において導通状態となるアナログスイッチを前
    記第1のコンデンサに並列に接続してなる運動 検出装
    置。
  6. 【請求項6】 前記第5のコンデンサが、前記第1のコ
    ンデンサの形成箇所の近傍に、前記検出板を用いて構成
    された請求項4記載の運動検出装置。
  7. 【請求項7】 所定方向に変位可能に設けられた検出板
    に、検出しようとする運動に起因する力が作用して生じ
    る該検出板の変位に基づいて、該運動を検出する運動検
    出装置であって、 前記検出される運動は角速度であり、 前記検出板は、前記所定方向と交差する方向に励振さ
    れ、かつ位相の反転した振動箇所を少なくとも2箇所有
    する振動子であり、前記検出板の一側面に、前記検出板の前記所定方向への
    変位より容量が変化する第1のコンデンサを形成し、 容量固定の第2のコンデンサと、前記第1のコンデンサ
    と、演算増幅器とによりスイッチドキャパシタ回路を構
    成し、 該スイッチドキャパシタ回路の入力に基準電圧源を接続
    し、かつ、 前記第2のコンデンサは、前記2箇所において振動子の
    前記一側面に設けられた電極とこれに対向して設けられ
    た電極とから形成された2つのキャパシタを直列接続し
    たものであり、 前記第1のコンデンサは、前記振動子の一側面に設けら
    れた電極とこれに対向して設けられた電極とから形成さ
    れたキャパシタであり、 該スイッチドキャパシタ回路の出力を、前記角速度に
    応した信号として出力する運動検出装置。
  8. 【請求項8】 所定方向に変位可能に設けられた検出板
    に、検出しようとする運動に起因する力が作用して生じ
    る該検出板の変位に基づいて、該運動を検出する運動検
    出装置であって、 前記検出される運動は角速度であり、 前記検出板は、前記所定方向と交差する方向に励振さ
    れ、かつ位相の反転した振動箇所を少なくとも2箇所有
    する振動子であり、前記検出板の一側面に、前記検出板の前記所定方向への
    変位より容量が変化する第1のコンデンサを形成し、 容量固定の第2のコンデンサと、前記第1のコンデンサ
    と、演算増幅器とにより第1および第2のスイッチドキ
    ャパシタ回路をそれぞれ構成し、 該スイッチドキャパシタ回路の入力に基準電圧源を接続
    し、かつ 前記 第1のスイッチドキャパシタ回路における
    第1のコンデンサは、前記振動箇所の前記一側面に設け
    られた電極とこれに対向して設けられた電極とから形成
    されたキャパシタであり、前記 第2のスイッチドキャパシタ回路における前記第1
    のコンデンサは、前記振動子の他方の箇所の前記一側面
    に設けられた電極とこれに対向して設けられた電極とか
    ら形成されたキャパシタであり、 前記第1のスイッチドキャパシタ回路の出力と前記第2
    のスイッチドキャパシタ回路の出力との差信号を、前記
    角速度に対応した信号として出力する手段を備えた運動
    検出装置。
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