JP3144102B2 - 歯牙根管消毒剤 - Google Patents
歯牙根管消毒剤Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科治療において、抜
髄後等の根管内の感染の予防及びすでに感染している根
管内等の消毒等に用いることができる歯牙根管内消毒剤
に関する。
髄後等の根管内の感染の予防及びすでに感染している根
管内等の消毒等に用いることができる歯牙根管内消毒剤
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歯髄抜髄後等の根管内の感染予防
及び感染根管の消毒に際しては、ホルマリン、クレゾー
ル、グアヤコール、ユージノール等の薬剤が用いられて
いる。
及び感染根管の消毒に際しては、ホルマリン、クレゾー
ル、グアヤコール、ユージノール等の薬剤が用いられて
いる。
【0003】しかしながら前記薬剤は、消毒作用を有す
るものの毒性が強く、歯の周囲組織に炎傷等を引き起こ
す等、その生体組織に対する偽害作用が無視できず、ま
た前記薬剤は液体であるため、歯牙根管内に注入した
後、根管内の消毒を十分行う前に流出してしまい、更に
流出後においては周辺組織に偽害作用を及ぼすという問
題がある。
るものの毒性が強く、歯の周囲組織に炎傷等を引き起こ
す等、その生体組織に対する偽害作用が無視できず、ま
た前記薬剤は液体であるため、歯牙根管内に注入した
後、根管内の消毒を十分行う前に流出してしまい、更に
流出後においては周辺組織に偽害作用を及ぼすという問
題がある。
【0004】そこで前述の問題を解決するために、比較
的毒性が低い水酸化カルシウム(Ca(OH)2)を粉
剤とし、精製水又はポリエチレングリコール等の合成高
分子溶液を液剤として、該粉剤と液剤とを練和し、ペー
スト状の練和泥として患部に塗布する消毒剤が提案され
ている。しかしながら、精製水を液剤として用いた練和
泥は粘性がなく、該練和泥の充填操作が困難であり、ま
た該練和泥は流動性に乏しく、充填箇所の隅々にまで充
填することができないという問題がある。一方、ポリエ
チレングリコール等の合成高分子溶液を液剤として用い
て練和した練和泥は、粘性が高すぎるため緊密な充填が
できないという問題がある。前述の問題を解決するた
め、本特許出願人は特開平4−95007号公報におい
てコンドロイチン硫酸ナトリウムを含む水溶液を前記粉
剤と練和することを提案した。この練和剤は操作性が良
く、短期放置、例えば30日以内では、粉液の分離は見
られなかったが、長期放置、例えば3か月以上では分離
したため、事実上予め混合の上注射筒等に詰めて市販す
るプレミックスタイプでの流通販売は困難である。更
に、コンドロイチン硫酸ナトリウムは高価であるため、
コスト上の問題もある。
的毒性が低い水酸化カルシウム(Ca(OH)2)を粉
剤とし、精製水又はポリエチレングリコール等の合成高
分子溶液を液剤として、該粉剤と液剤とを練和し、ペー
スト状の練和泥として患部に塗布する消毒剤が提案され
ている。しかしながら、精製水を液剤として用いた練和
泥は粘性がなく、該練和泥の充填操作が困難であり、ま
た該練和泥は流動性に乏しく、充填箇所の隅々にまで充
填することができないという問題がある。一方、ポリエ
チレングリコール等の合成高分子溶液を液剤として用い
て練和した練和泥は、粘性が高すぎるため緊密な充填が
できないという問題がある。前述の問題を解決するた
め、本特許出願人は特開平4−95007号公報におい
てコンドロイチン硫酸ナトリウムを含む水溶液を前記粉
剤と練和することを提案した。この練和剤は操作性が良
く、短期放置、例えば30日以内では、粉液の分離は見
られなかったが、長期放置、例えば3か月以上では分離
したため、事実上予め混合の上注射筒等に詰めて市販す
るプレミックスタイプでの流通販売は困難である。更
に、コンドロイチン硫酸ナトリウムは高価であるため、
コスト上の問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、歯髄抜髄後等の根管内の感染予防及び感染根管の消
毒が可能であり、かつ生体に偽害作用のない歯牙根管消
毒剤を提供することである。
は、歯髄抜髄後等の根管内の感染予防及び感染根管の消
毒が可能であり、かつ生体に偽害作用のない歯牙根管消
毒剤を提供することである。
【0006】また本発明の別の目的は、操作性と流動性
とに優れ、緊密な充填が可能で及び治療後は容易に取り
出すことができる該消毒剤を提供することである。
とに優れ、緊密な充填が可能で及び治療後は容易に取り
出すことができる該消毒剤を提供することである。
【0007】更にまた本発明の別の目的は、粉剤と水溶
液とを予め混合した状態で保存、流通させても長期にわ
たり粉液が分離せず、いつまでも良好な操作性を有する
プレミックスタイプの安価な該消毒剤を提供することで
ある。
液とを予め混合した状態で保存、流通させても長期にわ
たり粉液が分離せず、いつまでも良好な操作性を有する
プレミックスタイプの安価な該消毒剤を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、水酸化
カルシウムを90重量%以上含有する粉剤100重量部
に対し、粘度30〜2000センチストークスのメチル
セルロースを1〜8重量%含む水溶液60〜150重量
部を混合してなる歯芽根管消毒剤が提供される。また本
発明によれば、前記粘度30〜2000センチストーク
スのメチルセルロースを1〜8重量%含む水溶液が、更
にプロピレングリコールを50重量%以下含む水溶液で
ある前記歯芽根管消毒剤が提供される。
カルシウムを90重量%以上含有する粉剤100重量部
に対し、粘度30〜2000センチストークスのメチル
セルロースを1〜8重量%含む水溶液60〜150重量
部を混合してなる歯芽根管消毒剤が提供される。また本
発明によれば、前記粘度30〜2000センチストーク
スのメチルセルロースを1〜8重量%含む水溶液が、更
にプロピレングリコールを50重量%以下含む水溶液で
ある前記歯芽根管消毒剤が提供される。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の歯牙根管消毒剤では、水酸化カル
シウムを90重量%以上含有する粉剤100重量部に対
しメチルセルロースを含む水溶液60〜150重量部を
混合する。
シウムを90重量%以上含有する粉剤100重量部に対
しメチルセルロースを含む水溶液60〜150重量部を
混合する。
【0011】本発明において用いる粉剤は、水酸化カル
シウムを90重量%以上含有しており、主として歯髄抜
髄後等の根管内の感染予防や感染根管内の消毒を行う成
分である。また根尖部が開放している場合、該根尖部を
石灰化し、封鎖することが可能な成分である。水酸化カ
ルシウムの純度は、90重量%以上が好ましい。90重
量%未満では不純物が多く、薬効が低くなるので使用で
きない。尚日本薬局方記載の水酸化カルシウムの純度
は、「90%以上」と規定されており、本発明の粉剤と
してそのまま好ましく使用できる。尚、本発明の粉剤中
には他の成分を加えることもできるが硫酸バリウム等の
X線造影剤は治療手技上特に必要としない。本発明にお
いて用いる水溶液は、メチルセルロースを含み、また該
水溶液に更にプロピレングリコール等を含んでもよい。
該水溶液中のメチルセルロースの含有量は、1〜8重量
%が好ましい。1重量%未満では粘性が不足し、8重量
%を超えると粘性が高すぎて流動性が悪化する傾向があ
る。更にまたメチルセルロースの粘度は30〜2000
センチストークスが好ましい。30センチストークス未
満あるいは2000センチストークスを超えると、混合
ペーストの操作性が悪化する傾向がある。該水溶液中に
全体量の50重量%以下のプロピレングリコールを含有
させることができるが、含有量が50重量%を超えると
メチルセルロースとの相溶性が悪くなる傾向がある。メ
チルセルロースは水溶性で分散作用を有し、水酸化カル
シウムを主成分とする粉剤と混合すると、混合ペースト
は流動性が良く安定であり、3か月以上分離しない。ま
たプロピレングリコールは粘性を有する液体であり、水
酸化カルシウムと混合した場合操作性が良く、抗菌性及
び拡散性もある。水酸化カルシウムにも制菌性があり、
メチルセルロースを含む水溶液と混合しても保存中にカ
ビ等が発生する可能性は少ないものの、プロピレングリ
コールを含有するとその危険性は著しく減少する。粉剤
と水溶液との混合ペーストによるカルシウムイオンの拡
散性もまた、メチルセルロースを含む水溶液に比べ、プ
ロピレングリコールを含んだ混合溶液の方がスムーズで
あり、治療効果も向上する。
シウムを90重量%以上含有しており、主として歯髄抜
髄後等の根管内の感染予防や感染根管内の消毒を行う成
分である。また根尖部が開放している場合、該根尖部を
石灰化し、封鎖することが可能な成分である。水酸化カ
ルシウムの純度は、90重量%以上が好ましい。90重
量%未満では不純物が多く、薬効が低くなるので使用で
きない。尚日本薬局方記載の水酸化カルシウムの純度
は、「90%以上」と規定されており、本発明の粉剤と
してそのまま好ましく使用できる。尚、本発明の粉剤中
には他の成分を加えることもできるが硫酸バリウム等の
X線造影剤は治療手技上特に必要としない。本発明にお
いて用いる水溶液は、メチルセルロースを含み、また該
水溶液に更にプロピレングリコール等を含んでもよい。
該水溶液中のメチルセルロースの含有量は、1〜8重量
%が好ましい。1重量%未満では粘性が不足し、8重量
%を超えると粘性が高すぎて流動性が悪化する傾向があ
る。更にまたメチルセルロースの粘度は30〜2000
センチストークスが好ましい。30センチストークス未
満あるいは2000センチストークスを超えると、混合
ペーストの操作性が悪化する傾向がある。該水溶液中に
全体量の50重量%以下のプロピレングリコールを含有
させることができるが、含有量が50重量%を超えると
メチルセルロースとの相溶性が悪くなる傾向がある。メ
チルセルロースは水溶性で分散作用を有し、水酸化カル
シウムを主成分とする粉剤と混合すると、混合ペースト
は流動性が良く安定であり、3か月以上分離しない。ま
たプロピレングリコールは粘性を有する液体であり、水
酸化カルシウムと混合した場合操作性が良く、抗菌性及
び拡散性もある。水酸化カルシウムにも制菌性があり、
メチルセルロースを含む水溶液と混合しても保存中にカ
ビ等が発生する可能性は少ないものの、プロピレングリ
コールを含有するとその危険性は著しく減少する。粉剤
と水溶液との混合ペーストによるカルシウムイオンの拡
散性もまた、メチルセルロースを含む水溶液に比べ、プ
ロピレングリコールを含んだ混合溶液の方がスムーズで
あり、治療効果も向上する。
【0012】本発明における粉剤と液剤の割合は水酸化
カルシウム90重量%以上含有する粉剤100重量部に
対し、メチルセルロースを含む水溶液60〜150重量
部、好ましくは70〜120重量部である。60重量部
未満ではペーストが固すぎて流動性が悪く、150重量
部を超えると水溶液が多すぎて分離し易くなるためであ
る。
カルシウム90重量%以上含有する粉剤100重量部に
対し、メチルセルロースを含む水溶液60〜150重量
部、好ましくは70〜120重量部である。60重量部
未満ではペーストが固すぎて流動性が悪く、150重量
部を超えると水溶液が多すぎて分離し易くなるためであ
る。
【0013】本発明の歯牙根管消毒剤は予めペースト状
に混合して、袋、チューブ及び注射筒等に充填して供給
され、使用時押し出して用いることができる。なお、消
毒治療終了後、根管充填処置を行う際には、精製水等で
洗浄しながら器具を用いてかきだす等して容易に取り出
せる。
に混合して、袋、チューブ及び注射筒等に充填して供給
され、使用時押し出して用いることができる。なお、消
毒治療終了後、根管充填処置を行う際には、精製水等で
洗浄しながら器具を用いてかきだす等して容易に取り出
せる。
【0014】
【発明の効果】本発明の歯牙根管消毒剤は、歯髄抜髄後
等の根管内の感染予防及び感染根管の消毒効果に優れ、
かつ生体に対する偽害作用がない。また、本剤は適度な
粘性を付与することができるので、目的の部位に長期間
安定に存在させることができ、治療効果に優れ、また操
作性と適度な流動性とに富むので複雑な根管形状の隅々
にまで緊密に充填することが可能である。更に、混合ペ
ーストは長期の保存においても分離することがなく、即
座に使用することができるプレミックスタイプとして流
通販売することが可能である。またプロピレングリコー
ルを含有させることにより、長期保存中の腐敗の可能性
を著しく減少でき、かつカルシウムイオンの拡散性を高
め、治療効果を向上させることができる。
等の根管内の感染予防及び感染根管の消毒効果に優れ、
かつ生体に対する偽害作用がない。また、本剤は適度な
粘性を付与することができるので、目的の部位に長期間
安定に存在させることができ、治療効果に優れ、また操
作性と適度な流動性とに富むので複雑な根管形状の隅々
にまで緊密に充填することが可能である。更に、混合ペ
ーストは長期の保存においても分離することがなく、即
座に使用することができるプレミックスタイプとして流
通販売することが可能である。またプロピレングリコー
ルを含有させることにより、長期保存中の腐敗の可能性
を著しく減少でき、かつカルシウムイオンの拡散性を高
め、治療効果を向上させることができる。
【0015】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】
【実施例1】水酸化カルシウム(日本薬局方、純度95
重量%)を含有する粉剤(以下粉剤とする)100重量
部に対し、商品名「メチルセルロース100」(和光純
薬工業社製、粘度80〜120センチストークス、以下
「メチルセルロース100」とする)を2重量%含む水
溶液、各50重量部、60重量部、70重量部、90重
量部、120重量部、150重量部、200重量部をそ
れぞれ混合し、内容積2.5mlのプラスチック製注射
筒(テルモ(株)社製、商品名「テルモシリンジ」、以
下シリンジとする)に充填して観察した。この結果、粉
剤100重量部に対し該水溶液50重量部のものは、3
0日経過後、押し出す際に相当の抵抗があり押し出すこ
とが不可能だった。また、粉剤100重量部に対し該水
溶液200重量部のものは、水溶液が多すぎて押し出し
たペーストは粘性がなく使用しづらいものであった。一
方、粉剤100重量部に対し該水溶液60重量部、70
重量部、90重量部、120重量部及び150重量部の
ものは、90日経過時点まで分離もなく、スムーズに押
し出して使用することができ、ペーストの粘性、流動性
ともに適当だった。
重量%)を含有する粉剤(以下粉剤とする)100重量
部に対し、商品名「メチルセルロース100」(和光純
薬工業社製、粘度80〜120センチストークス、以下
「メチルセルロース100」とする)を2重量%含む水
溶液、各50重量部、60重量部、70重量部、90重
量部、120重量部、150重量部、200重量部をそ
れぞれ混合し、内容積2.5mlのプラスチック製注射
筒(テルモ(株)社製、商品名「テルモシリンジ」、以
下シリンジとする)に充填して観察した。この結果、粉
剤100重量部に対し該水溶液50重量部のものは、3
0日経過後、押し出す際に相当の抵抗があり押し出すこ
とが不可能だった。また、粉剤100重量部に対し該水
溶液200重量部のものは、水溶液が多すぎて押し出し
たペーストは粘性がなく使用しづらいものであった。一
方、粉剤100重量部に対し該水溶液60重量部、70
重量部、90重量部、120重量部及び150重量部の
ものは、90日経過時点まで分離もなく、スムーズに押
し出して使用することができ、ペーストの粘性、流動性
ともに適当だった。
【0017】
【比較例1】使用する水溶液をそれぞれコンドロイチン
硫酸ナトリウム(和光純薬工業社製、特級)を5重量%
含む水溶液、商品名「ポリエチレングリコール400」
(日本薬局方)、商品名「プロピレングリコール」(日
本薬局方)及び水の4種類とし、粉剤100重量部に対
し、前記液剤をそれぞれ85重量部混合する以外は実施
例1に従い実験を行った。その結果、ポリエチレングリ
コールと水とは混合後7日目に分離し、コンドロイチン
硫酸ナトリウムとプロピレングリコールとは、90日目
で分離が生じた。そのためポリエチレングリコール及び
水は注射筒から押し出すことが不可能だった。
硫酸ナトリウム(和光純薬工業社製、特級)を5重量%
含む水溶液、商品名「ポリエチレングリコール400」
(日本薬局方)、商品名「プロピレングリコール」(日
本薬局方)及び水の4種類とし、粉剤100重量部に対
し、前記液剤をそれぞれ85重量部混合する以外は実施
例1に従い実験を行った。その結果、ポリエチレングリ
コールと水とは混合後7日目に分離し、コンドロイチン
硫酸ナトリウムとプロピレングリコールとは、90日目
で分離が生じた。そのためポリエチレングリコール及び
水は注射筒から押し出すことが不可能だった。
【0018】
【実施例2】「メチルセルロース100」2重量%を含
む水溶液と、「メチルセルロース100」2重量%及び
比較例1で使用したプロピレングリコール25重量%を
含む水溶液と、「メチルセルロース100」2重量%及
び該プロピレングリコール50重量%を含む水溶液と、
比較例1で使用したコンドロイチン硫酸ナトリウム5重
量%を含む水溶液の4種類の水溶液と水を用い、粉剤1
00重量部に対し、前記水溶液及び水を85重量部ずつ
混合し、シリンジにそれぞれ充填した。これをフェノー
ルフタレイン指示薬を含有させた寒天中へ、注射筒の開
口部を下向きにして突き差し、24時間後のカルシウム
イオンの拡散性を調べた。カルシウムイオンの拡散によ
りpHがアルカリ側に偏ると、寒天中のフェノールフタ
レインが赤く変色するため、注射筒の開口部から変色末
端までの距離を測定し、拡散性を比較した。その結果を
表1に示す。なお、プロピレングリコール 50重量%
を含む水溶液は、メチルセルロースとの相溶性が悪くな
かなか均一に溶解しなかった。
む水溶液と、「メチルセルロース100」2重量%及び
比較例1で使用したプロピレングリコール25重量%を
含む水溶液と、「メチルセルロース100」2重量%及
び該プロピレングリコール50重量%を含む水溶液と、
比較例1で使用したコンドロイチン硫酸ナトリウム5重
量%を含む水溶液の4種類の水溶液と水を用い、粉剤1
00重量部に対し、前記水溶液及び水を85重量部ずつ
混合し、シリンジにそれぞれ充填した。これをフェノー
ルフタレイン指示薬を含有させた寒天中へ、注射筒の開
口部を下向きにして突き差し、24時間後のカルシウム
イオンの拡散性を調べた。カルシウムイオンの拡散によ
りpHがアルカリ側に偏ると、寒天中のフェノールフタ
レインが赤く変色するため、注射筒の開口部から変色末
端までの距離を測定し、拡散性を比較した。その結果を
表1に示す。なお、プロピレングリコール 50重量%
を含む水溶液は、メチルセルロースとの相溶性が悪くな
かなか均一に溶解しなかった。
【0019】
【表1】
【0020】
【実施例3】水溶液として、「メチルセルロース10
0」をそれぞれ1、2、4及び8重量%含む水溶液を用
い、水酸化カルシウムの粉剤100重量部に対して該水
溶液を各々85重量部混合した。いずれのペーストも流
動性が良く、良好な操作性を有していた。
0」をそれぞれ1、2、4及び8重量%含む水溶液を用
い、水酸化カルシウムの粉剤100重量部に対して該水
溶液を各々85重量部混合した。いずれのペーストも流
動性が良く、良好な操作性を有していた。
【0021】
【実施例4】商品名「メチルセルロース50」(和光純
薬工業社製、粘度40〜60センチストークス)と、商
品名「メチルセルロース100」(和光純薬工業社製、
粘度80〜120センチストークス)と、商品名「メチ
ルセルロース400」(和光純薬工業社製、粘度300
〜550センチストークス)と、商品名「メチルセルロ
ース1500」(和光純薬工業社製、粘度1200〜1
800センチストークス)とを水溶液として、各2重量
%含む水溶液を、水酸化カルシウムの粉剤100重量部
に対し85重量部混合した。その結果いずれのペースト
も十分操作可能であったが、該「メチルセルロース5
0」はやや粘性不足であり、また該「メチルセルロース
1500」はやや粘性が高く使用しずらかった。
薬工業社製、粘度40〜60センチストークス)と、商
品名「メチルセルロース100」(和光純薬工業社製、
粘度80〜120センチストークス)と、商品名「メチ
ルセルロース400」(和光純薬工業社製、粘度300
〜550センチストークス)と、商品名「メチルセルロ
ース1500」(和光純薬工業社製、粘度1200〜1
800センチストークス)とを水溶液として、各2重量
%含む水溶液を、水酸化カルシウムの粉剤100重量部
に対し85重量部混合した。その結果いずれのペースト
も十分操作可能であったが、該「メチルセルロース5
0」はやや粘性不足であり、また該「メチルセルロース
1500」はやや粘性が高く使用しずらかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 啓泰 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三菱マテリアル株式会社セラミックス研 究所内 (56)参考文献 特開 平4−95007(JP,A) 特開 平2−4710(JP,A) 特開 昭63−303922(JP,A) 特開 昭62−223112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 33/08,47/38
Claims (2)
- 【請求項1】 水酸化カルシウムを90重量%以上含有
する粉剤100重量部に対し、粘度30〜2000セン
チストークスのメチルセルロースを1〜8重量%含む水
溶液60〜150重量部を混合してなる歯芽根管消毒
剤。 - 【請求項2】 水酸化カルシウムを90重量%以上含有
する粉剤100重量部に対し、粘度30〜2000セン
チストークスのメチルセルロースを1〜8重量%と、プ
ロピレングリコールを50重量%以下含む水溶液60〜
150重量部を混合してなる歯芽根管消毒剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32818392A JP3144102B2 (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 歯牙根管消毒剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32818392A JP3144102B2 (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 歯牙根管消毒剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06172190A JPH06172190A (ja) | 1994-06-21 |
JP3144102B2 true JP3144102B2 (ja) | 2001-03-12 |
Family
ID=18207402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32818392A Expired - Fee Related JP3144102B2 (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 歯牙根管消毒剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3144102B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101869534B (zh) * | 2009-04-22 | 2012-02-29 | 日进齿科材料(昆山)有限公司 | 根管治疗用润滑剂 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FI990529A (fi) * | 1999-03-11 | 2000-09-12 | Eva K Siren | Koostumukset ja menetelmä hammasjuurikanavien desinfektioon |
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1992
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