JP3143883U - 手甲及び手指の保護具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンマー作業等において、手甲や手指を保護すると共に作業性にも優れる手甲及び手指の保護具を提供する。
【解決手段】手の甲に当てる手甲当て部3と、手甲当て部3を手の甲に当てた状態で保持する第1保持部材5と、手指の甲側に当てる手指当て部7と、手指当て部7を手指に当てた状態で保持する第2保持部材を有し、手指当て部7の基端部が甲当て部に連結部材11によって自在に動くように連結され、手甲当て部3及び手指当て部7は硬質板の両面を軟質部材によって被覆して形成されていることを特徴とする手甲及び手指の保護具。
【選択図】図1

Description

本考案は、タガネをハンマーによって打撃して行なうハツリ作業などのハンマー等を用いた作業において、手甲および手指をハンマー等による誤打から保護する手甲及び手指の保護具に関する。
ハンマーを用いて釘を打ったり、ハツリ作業をしたりする場合、例えば右利きの作業者の場合には、左手で釘を支え、又はタガネを持ち、右手でハンマーを持って釘頭部やタガネ頭部を打撃する。
このような場合、素手や軍手のような手袋をしただけの状態では、ハンマーによって誤って手指や手甲を打撃することによる怪我の危険がある。
もっとも、軍手の表面をゴム、シリコンで覆うことで手指を保護する保護手袋も知られているが、このような保護手袋では、直接、手指をハンマーで打った場合に、衝撃を若干軽減することはあるが、怪我を防ぐことはできない。
そこで、このようなハンマー等による誤打に起因する怪我を防止するために、「指の安全保護具を付けた手袋」が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された「指の安全保護具を付けた手袋」は、手袋の外側又は内側において、手袋における指の付け根と指先に金属又はプラスチックからなる円筒状の安全保護具を取り付けるというものである。
実用新案登録第3087542号公報
上記の特許文献1のものは、手袋の外側または内側に手指に挿入できる円筒形の保護具を取り付けるというものであり、手指に保護具を嵌めるために手指による細かい作業がやりづらいという問題がある。
また、特許文献1のものは手袋の装着を必須としているため、上記の保護具の装着による作業性の悪化に加えてさらに作業性の悪化が懸念される。
さらにまた、保護具が円筒形のものを手指に挿入するという形式のものであるため、手指の太さに個人差があることから、万人に適用できるとは限らない。
また、特許文献1のものは、あくまでの手指のみを保護するものであり、前述したハツリ作業におけるハンマーによる手甲の誤打から手甲を保護することができない。
本考案の解決しようとする課題は、ハンマー作業等において、手甲や手指を保護すると共に作業性にも優れる手甲及び手指の保護具を提供することを目的としている。
(1)本考案に係る手甲及び手指の保護具は、手の甲に当てる手甲当て部と、該手甲当て部を手の甲に当てた状態で保持する第1保持部材と、手指の甲側に当てる手指当て部と、該手指当て部を手指に当てた状態で保持する第2保持部材を有し、手指当て部の基端部が甲当て部に連結部材によって自在に動くように連結され、手甲当て部及び手指当て部は硬質板の両面を軟質部材によって被覆して形成されていることを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載のものにおいて、硬質板は金属板からなることを特徴とするものである。
金属板で形成することにより、手甲や手指に沿うように湾曲加工するのが容易になる。
(3)また、上記(1)または(2)に記載のものにおいて、第1保持部材、第2保持部材及び連結部材は弾性紐で形成されていることを特徴とするものである。
第1保持部材、第2保持部材を弾性紐で形成することにより、手甲及び手指の保護具を装着が容易になる。また、連結部材を弾性紐で形成することにより、手指当て部が手指の動きに追従しやすくなり、作業性に優れる。
本考案に係る手甲及び手指の保護具によれば、手甲及び手指をハンマーで誤打したとしても、硬質板とこれを被覆する軟質部材が衝撃を確実に吸収し、手甲や手指の損傷を防止できると共に、手の平側には装着物がないので作業性に優れる。
図1、図2は本考案の一実施の形態に係る手甲及び手指の保護具の説明図であり、図1がこの保護具を外面側から見た状態を示し、図2が保護具を内面側から見た状態を示している。
本実施の形態に係る手甲及び手指の保護具1は、左手に装着するものであり、手の甲に当てる手甲当て部3と、該手甲当て部3を手の甲に当てた状態を保持する第1保持部材5と、手指の甲側に当てる手指当て部7と、該手指当て部7を手指に当てた状態で保持する第2保持部材9を有し、手指当て部7の基端部が甲当て部に連結部材11によって自在に動くように連結され、手甲当て部3及び手指当て部7は金属板の両面を皮革によって被覆して形成されている。
以下、各部材についてさらに詳細に説明する。
<手甲当て部>
手甲当て部3は、手甲の全体を覆うと共に手甲に沿うように湾曲して形成されている。手甲当て部3は、金属板を湾曲させて形成し、その両面に皮革を貼り付けることにより金属板の両面を被覆して形成されている。
金属板の例としては、鉄板、アルミ板、チタン板などを利用できる。また、金属板に代えてプラスチック板を用いてもよい。
また、金属板を被覆する被覆材の材料としては、皮革に代えて、ゴム、ラスチックスポンジ、フェルトなどを用いることができる。
<手指当て部>
手指当て部7は、親指と人差し指の甲側に当ててこれらの手指を保護するものである。手指当て部7は手指の輪郭に沿うように湾曲して形成されている。手指当て部7は、手甲当て部3と同様に、湾曲させた金属板の両面に皮革を貼り付けることで金属板の両面を被覆して形成されている。
図3は金属板15を皮革13によって被覆している様子を説明するための説明図であり、人差し指の手指当て部7における先端部の皮革13を剥がした状態を示している。図3に示すように、金属板15の両面を全体に亘って皮革13で覆っており、金属板15は露出していない。この点は、手甲当て部3でも同様であり、それ故に手甲及び手指の保護具1を装着したときに、肌に触れる部分は被覆している皮革13の部分であり、装着感に優れ、かつ誤打したときの衝撃が確実に吸収される。
なお、金属板15に代えてプラスチック板を利用できる点や、金属板15の種類、被覆材の材料などについては手甲当て部3について示したのと同様である。
本実施の形態では、各手指当て部7を一体的に形成しているが、例えば人差し指に当てる手指当て部7について第2関節のところで分割して形成するようにしてもよい。このようにすれば、手甲及び手指の保護具1を装着した状態での作業性がより向上する。
<第1保持部材、第2保持部材>
(1)第1保持部材5は、手甲当て部3を手甲に保持するためのものであり、この例ではゴム紐を手甲当て部3の基部側に取り付けたものである。
第1保持部材5をゴム紐で形成することにより、手をゴム紐に挿入するだけで簡単に装着でき、かつ取り外しも容易である。
(2)第2保持部材9は、手指当て部7を手指に保持するためのものであり、この例では上記第1保持部材5と同様に、各手指当て部7に2本のゴム紐を設けている。
第2保持部材9をゴム紐で形成することにより、第1保持部材5で説明したのと同様に、手指をゴム紐に挿入するだけで簡単に装着でき、かつ取り外しも容易である。
<連結部材>
連結部材11は、手指当て部7を手甲当て部3に連結するためのものである。この例では、手甲当て部3と手指当て部7のそれぞれに穴を設け、その穴にゴム紐を通して両者を連結している。このような方法によれば両者を簡単にかつ自在な動きが可能な状態で連結することができる。
連結部材11をゴム紐にすることにより、手指当て部7が手指の動きに追従しやすく、作業性に優れる。
以上のように構成された手甲及び手指の保護具1を手に装着するには、第1保持部材5であるゴム紐と手甲当て部3の隙間に左手を挿入し、まず手甲当て部3を手に保持させる。次に、手指当て部7の第2保持部材9であるゴム紐に手指を挿入して、装着は完了する。
図4、図5は装着状態を示す図であり、図4が手甲側からみた状態を示し、図5が手の平側から見た状態を示している。
図4、図5に示すように手甲及び手指の保護具1を左手に装着して、例えばタガネハツリ作業を行なう場合、左手でタガネを握り右手にハンマーを持ってタガネの頭部を打撃する。このとき、打撃を誤ったとしてもハンマーで打撃する部分は手甲及び手指の保護具1で覆われており、怪我することがない。
しかも、手甲及び手指の保護具1は手の甲側を覆うのみであり、素手に手甲及び手指の保護具1を装着したときには、タガネ等の工具を違和感なく保持できるし、また図6に示すように小さなネジなどを保持するにも何らの支障もなく、作業性に優れる。
なお、手甲及び手指保護具は、タガネによるハツリ作業の他、スパナによるハンマーでのボルト、ナットの締め付け作業等にも用いることができる。そして、ハツリ作業では、タガネを持つ側の手、ハンマー作業では、スパナを持つ反利き手に装着するようにする。
なお、上記の実施の形態においては、手指当て部7として親指と人差し指に対応するものを例示したが、本発明はこれに限られるものではなく、作業の形態によって保護すべき手指に対応して手指当て部を設ければよい。
また、上記の実施の形態においては、手甲及び手指保護具を素手に装着した場合について説明したが、軍手などの手袋を装着した状態で装着も可能であることはいうまでもない。
本考案の一実施の形態に係る手甲及び手指保護具の説明図である。 本考案の一実施の形態に係る手甲及び手指保護具の説明図である。 本考案の一実施の形態に係る手甲及び手指保護具の一部を拡大して示す拡大図である。 本考案の一実施の形態に係る手甲及び手指保護具の装着状態の説明図である。 本考案の一実施の形態に係る手甲及び手指保護具の装着状態の説明図である。 本考案の一実施の形態に係る手甲及び手指保護具の使用状態の説明図である。
符号の説明
1 手甲及び手指の保護具
3 手甲当て部
5 第1保持部材
7 手指当て部
9 第2保持部材
11 連結部材
13 皮革
15 金属板

Claims (3)

  1. 手の甲に当てる手甲当て部と、該手甲当て部を手の甲に当てた状態で保持する第1保持部材と、手指の甲側に当てる手指当て部と、該手指当て部を手指に当てた状態で保持する第2保持部材を有し、手指当て部の基端部が甲当て部に連結部材によって自在に動くように連結され、手甲当て部及び手指当て部は硬質板の両面を軟質部材によって被覆して形成されていることを特徴とする手甲及び手指の保護具。
  2. 硬質板は金属板からなることを特徴とする請求項1に記載の手甲及び手指の保護具。
  3. 第1保持部材、第2保持部材及び連結部材は弾性紐で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の手甲及び手指の保護具。
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